JP2005156831A - 光ファイバセンサの製造方法及び光ファイバセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 光ファイバの被覆層、あるいはFBG形成後にリコートする再被覆層のセンシング特性に及ぼす影響を最小限に留め、高精度の光ファイバセンサの製造方法を提供する。
【解決手段】 光ファイバ8にファイバブラッググレーティング(FBG)5を形成する光ファイバセンサ1の製造方法において、光ファイバ8のFBG5を形成する部分を覆う被覆層3を溶液で溶解除去する製造方法である。
【選択図】 図2
【解決手段】 光ファイバ8にファイバブラッググレーティング(FBG)5を形成する光ファイバセンサ1の製造方法において、光ファイバ8のFBG5を形成する部分を覆う被覆層3を溶液で溶解除去する製造方法である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光ファイバにファイバブラッググレーティング(FBG)を形成する光ファイバセンサの製造方法及び光ファイバセンサに関するものである。
光ファイバセンサは、FBGが形成された光ファイバを備え、例えば、センサに外部から印加された応力などをひずみ量として高精度に検出できるため、様々な用途で用いられている。
この光ファイバセンサは、光ファイバに光を入射した際、測定対象物の変位(例えば、ひずみ、ずれ)や周囲環境の変化(例えば、温度)に応じてFBGにひずみが発生することから、入射光の反射波長の変化量(波長シフト)を測定することで、波長シフトを測定対象物の変位や周囲環境の変化として検出するセンサに使用される。
FBGは、光ファイバのコアの一部に、屈折率の高い部分と低い部分とが長手方向に一定間隔で交互に繰り返されるグレーティング(回折格子)を形成して(書き込んで)構成される。FBGの反射波長はFBGのグレーティング間隔とコア屈折率によって決定される。したがって、FBGの波長シフトは、グレーティング間隔やコアの屈折率を変化させる物理量によって変化することになる。
一般に、光ファイバセンサの製造方法としては、コア(例えば、純粋石英にGeを添加)とクラッド(例えば、純粋石英)からなる光ファイバ素線の外周に、通常の通信用の紫外線(UV)硬化樹脂からなる被覆層を被覆した光ファイバを使用して、その被覆層の一部を機械的に除去(リムーブ)して光ファイバ素線を露出させ、露出した光ファイバ素線のコアにFBGを書き込んだ後、光ファイバ素線が露出した部分をUV硬化樹脂からなる被覆層で再被覆(リコート)した方法が多く使用されている(第1の方法)。
また、被覆層の機械的なリムーブによる光ファイバの強度劣化を抑制するために、光ファイバ素線の外周に、FBGを書き込む紫外レーザ光を比較的透過する樹脂からなる被覆層を被覆した光ファイバを用いて、その被覆層をリムーブすることなく、被覆層の外側から紫外レーザ光を照射し、コアにFBGを形成する製造方法もある(第2の方法)。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
しかしながら、第1の方法では、UV硬化樹脂からなる被覆層と光ファイバ素線との間の密着力が弱いので、作製したセンサを、ひずみを検出するセンサとして用いる場合、ガラス部と被覆層界面で滑り(ずれ)が生じ、センサに外部から印加された応力をひずみ量としてFBGに正確に伝達できず、ひずみを高精度に測定できないという問題がある。
また、被覆層の一部を機械的にリムーブしていることから、当初の被覆層と再被覆層との境界部には大きな不連続段差が形成され、FBGに複雑な力が加わったり、FBGに応力などが均等に伝わらなかったりするので、FBGの感度を低下させるという問題もある。
第2の方法では、ある程度紫外レーザ光を透過する被覆材料を用いたとしても、FBGを形成する際、被覆層内で紫外レーザ光がかなり減衰するので、形成したFBGの反射率はたかだか10%程度であり、高反射率のFBGを形成できないという問題がある。
しかも、紫外レーザ光が被覆層を透過するため、被覆層の化学的安定性を損ない、被覆層の劣化や剥離など長期的な信頼性を損なう場合がある。したがって、やはりセンサに外部から印加された応力をひずみ量としてFBGに正確に伝達できない。
さらに、FBG近傍の光ファイバの被覆層が、湿度や温度、特定ガスなどの影響によって物理特性が変化すると、目的とするセンシング対象(例えば、測定対象物の変位、周囲環境の変化)をFBGは捉えることができなくなる。このように、光ファイバセンサにおいては、高精度センシングを実現するために、被覆層の材質、厚さ、形状などを十分考慮しなければならない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、光ファイバの被覆層、あるいはFBG形成後にリコートする再被覆層のセンシング特性に及ぼす影響を最小限に留め、高精度の光ファイバセンサが得られる製造方法及び光ファイバセンサを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、光ファイバにファイバブラッググレーティング(FBG)を形成する光ファイバセンサの製造方法において、上記光ファイバの上記FBGを形成する部分を覆う被覆層を溶液で溶解除去する光ファイバセンサの製造方法である。
請求項2の発明は、上記溶液に上記光ファイバの上記FBGを形成する部分をU字状に曲げて浸漬し、上記光ファイバの上記FBGを形成する部分を覆う被覆層を溶解除去して光ファイバ素線を露出させると共に、残留被覆層の端部を滑らかにし、露出した上記光ファイバ素線に上記FBGを形成した後、露出した上記光ファイバ素線と上記残留被覆層の端部とを再被覆層で覆う請求項1記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項3の発明は、上記溶液に上記光ファイバの上記FBGを形成する部分をU字状に曲げて浸漬すると共に、上記光ファイバの上記FBGを形成する部分を上下に移動させる請求項2記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項4の発明は、上記溶液で溶解除去する被覆層の長さを上記FBGの長さの3倍以上にし、かつ上記FBGと上記残留被覆層の端部とを10mm以上離す請求項2または3記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項5の発明は、上記再被覆層の厚さを上記被覆層の厚さの2倍以下にする請求項2〜4いずれかに記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項6の発明は、上記被覆層をポリイミド樹脂で形成し、上記再被覆層をポリイミド樹脂あるいは紫外線硬化樹脂で形成する請求項2〜5いずれかに記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項7の発明は、上記再被覆層を周囲環境に応じて膨張・収縮する第2被覆層で覆う請求項2〜6いずれかに記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項8の発明は、上記第2被覆層を湿度に応じて膨張・収縮するシリコーン樹脂で形成する請求項7記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項9の発明は、上記第2被覆層を水素ガスに応じて膨張・収縮するパラジウムで構成する請求項7記載の光ファイバセンサの製造方法である。
請求項10の発明は、請求項1〜9いずれかに記載された製造方法を用いて作製した光ファイバセンサである。
本発明によれば、周囲環境変化による誤差要因を大幅に排除し、所望のセンシング対象のみを高精度に計測できる光ファイバセンサが得られるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適実施の形態である光ファイバセンサの製造方法を用いて作製した光ファイバセンサの縦断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る光ファイバセンサ1は、光ファイバ素線2と、光ファイバ素線2の外周を覆う被覆層3と、被覆層3の除去部4に形成される(書き込まれる)FBG5と、被覆が除去されずに残留した被覆層(残留被覆層)3の除去部4側の端部に形成され、除去部4(FBG5)側が小径となる滑らかなテーパ状のテーパ部6,6と、これらテーパ部6,6と除去部4とを覆う再被覆層7とを備えたものである。
光ファイバ(光ファイバ心線)8は、コア(例えば、純粋石英にGeを添加)とクラッド(例えば、純粋石英)からなる光ファイバ素線2の外周を被覆層3で覆ったものである。つまり除去部4は、光ファイバ素線2の露出した部分である。この光ファイバ素線2の露出した部分のコアにFBG5が形成される。
被覆層3は、例えば、ポリイミド樹脂で形成する。再被覆層7は、例えば、ポリイミド樹脂で形成する。再被覆層7としては、紫外線(UV)硬化樹脂で形成したものを使用してもよい。
ポリイミド樹脂で形成した被覆層3(あるいは再被覆層7)は、光ファイバ素線との密着力が高いので、ガラス部と被覆層3(あるいは再被覆層7)界面でのすべりを発生させず、光ファイバセンサ1に外部から印加された応力をひずみ量として正確にFBG5に伝達するのに有効である。また、UV硬化樹脂で形成した再被覆層7は、測定対象物に被覆層3を貼り付けて光ファイバセンサ1を固定する場合に使用できる。
次に、光ファイバセンサ1の製造方法を説明する。
図2に示すように、光ファイバ8と、光ファイバ8の被覆層3(図1参照)を溶解除去(リムーブ)するエッチング溶液eが入った容器21と、光ファイバ8が挿通される2本並列の互いに離間された挿通穴22を有するファイバ保持部材23とを用意する。ファイバ保持部材23としては、ガラスなどの透明な材質であり、かつ耐薬品性に優れた材質を有するものを使用する。詳細は図示していないが、挿通穴22には目盛りが形成される。
本実施の形態では、被覆層3がポリイミド樹脂で形成された光ファイバ8を使用したので、エッチング溶液eとしては、例えば、ヒドラジンヒドラートとエチレンジアミンとの混合溶液を使用した。
まず、ファイバ保持部材23の一方の挿通穴22の一端(図2中では上端)から他端(図2中では他端)まで光ファイバ8を挿通し、光ファイバ8をU字状に曲げた後、他方の挿通穴22の他端から一端まで光ファイバ8を挿通する。光ファイバ8のFBG5(図1参照)を形成する部分がファイバ保持部材23からU字状に露出するように、挿通穴22の目盛りを読んで光ファイバ8の位置を調節し、光ファイバ8をファイバ保持部材23に保持する。
U字状に露出した光ファイバ8(U字状部8u)が下側となるようにファイバ保持部材23の向きを変え、U字状部8uをエッチング溶液eに所定時間浸漬し、U字状部8uの被覆層3をリムーブして光ファイバ素線2(図1参照)を露出させる。
具体的には、ファイバ保持部材23を挿通穴22の他端近傍で、すなわちU字状部8uの両端近傍で微小ストロークsだけ上下に移動させながら、U字状部8uのほぼ全体をエッチング溶液eに所定時間浸漬する。
エッチング溶液eに常に浸された部分のU字状部8uは、被覆層3が完全に溶解除去されて光ファイバ素線2が露出する。また、上下移動させながら浸漬した部分のU字状部8uは、被覆層3が滑らかなテーパ状に溶解除去され、被覆が溶解除去されずに残留した被覆層(残留被覆層)3の除去部4(図1参照)側の端部に、除去部4側が小径となる滑らかなテーパ状のテーパ部6,6(図1参照)が形成される。
ただし、エッチング溶液eで溶解除去する被覆層3(除去部4、あるいは光ファイバ素線2の露出した部分)の長さ(リムーブ長)L4は、FBG5の長さL5の3倍以上にし(L4/L5≧3)、かつFBG5の一端とテーパ部6,6の他端との距離L56は10mm以上離すようにする。これは、リムーブ長L4が短く(L4/L5<3)、かつ距離L56が短い(<10mm)と、再被覆層7の被覆形状の違いによる影響をFBG5が強く受けるからである。本実施の形態では、リムーブ長L4を35mm、FBG5の長さL5を10mm、距離L56を12.5mmにした。
次に、光ファイバ8をファイバ保持部材23から取り外し、図1に示すように、露出した光ファイバ素線2のほぼ中央付近の外側にマスクを介して紫外レーザ光を照射し、光ファイバ素線2のコアにFBG5を書き込む。
FBG5を書き込んだ後、被覆層3に若干重なる(オーバーラップする)ように、除去部4とテーパ部6,6とに再被覆用の樹脂(ポリイミド樹脂あるいはUV硬化樹脂)を塗布し、塗布した樹脂を硬化させ、除去部4とテーパ部6,6とを再被覆層7で覆うと、図1に示した光ファイバセンサ1が得られる。
ただし、再被覆層7の厚さ(膜厚)d7は、被覆層3の厚さd3の2倍以下(d7/d3≦2)にする。これは、厚さd7が厚すぎると、空気中の水分による膨張や温度変化による被覆層3、あるいは再被覆層7の膨張・収縮の影響をFBG5が強く受けるからである。特に、再被覆層7の厚さd7が被覆層3の厚さd3の2倍を超える(d7/d3>2)と、周囲環境に依存する被覆層3、あるいは再被覆層7の物性変化の影響をFBG5が強く受けるので、高精度なセンシングができなくなる。本実施の形態では、被覆層3の厚さd3を10μmとし、再被覆層7の厚さd7を20μm以下にした。
本実施の形態の作用を説明する。
光ファイバセンサ1は、非常に高感度なセンサとして広く使用されているが、その精度はFBG5が形成された光ファイバ素線2を再被覆する材料の影響を受ける。例えば、空気中の水分や温度変化によって再被覆層7が変形すれば、所望のセンシング対象のみを的確に捉えることができない。そのため、(残留)被覆層3と再被覆層7の境界段差、被覆層3や再被覆層7の材料、再被覆層7の長さや厚さを厳密に設定することは重要である。
また、再被覆層7は、光ファイバ8の外傷防止として重要であるが、周囲環境変化による膨張・収縮などの変化量を最小限に留める必要がある。
本実施の形態に係る製造方法によれば、背景技術のように被覆層3を機械的に一括して除去するのではなく、光ファイバ8のFBG5を形成する部分を覆う被覆層3をエッチング溶液eで溶解除去することで、被覆層3が少しずつ除去されるため、残留被覆層3の除去部4(光ファイバ素線2の露出した部分)側の端部を滑らかに形成できる。
例えば、エッチング液eに光ファイバ8をU字状に曲げたU字状部8uのほぼ全体を所定時間浸漬すると共に、U字状部8uの端部を上下移動させれば、残留被覆層3の除去部4側の端部に、除去部4側が小径となる滑らかなテーパ状のテーパ部6,6を簡単に形成できる。
これらテーパ部6,6と除去部4とを再被覆層7で覆えば、背景技術のように被覆層3と再被覆層7との境界に大きな不連続段差が形成されることはなく、被覆層3と再被覆層7との境界部が滑らかになる。すなわち、除去部4の両端近傍において、被覆層3や再被覆層7の膜厚d3,d7は滑らかに変化する。
これにより、FBG5に複雑な力が加わることはなく、FBG5に応力などが均等に伝わることから、測定対象物の変位(例えば、ひずみ、ずれ)や周囲環境の変化(例えば、温度)がひずみ量としてFBG5に正確に伝達されるので、背景技術に比べ、FBG5の感度が大幅に向上した光ファイバセンサ1が容易に得られる。
また、除去部4の長さ(リムーブ長)L4をFBG5の長さL5の3倍以上にし(L4/L5≧3)、かつFBG5の一端とテーパ部6,6の他端との距離L56を10mm以上離しているので、再被覆層7の被覆形状の違いによるFBG5に与える影響を大幅に低くできる。
L4をFBG5の長さL5の3倍以上にすると、光ファイバ8をU字状に曲げて被覆層3をエッチング液eで溶解除去する際、光ファイバ8の曲げ半径が必要以上に小さくならないので、光ファイバ8に曲げ損失が発生することもない。
さらに、再被覆層7の厚さ(膜厚)d7を被覆層3の厚さd3の2倍以下(d7/d3≦2)にすることで、空気中の水分による膨張や温度変化などの周囲環境に依存する被覆層3、あるいは再被覆層7の物性変化のFBG5に与える影響を大幅に低くでき、除去部4の両端近傍において、被覆層3や再被覆層7が湿度による影響を受けにくい。したがって、得られた光ファイバセンサ1によって高精度なセンシングができる。
被覆層3をポリイミド樹脂で形成すると共に、再被覆層7をポリイミド樹脂で形成すれば、被覆層3(あるいは再被覆層7)と光ファイバ素線2との密着力が強くなるので、作製した光ファイバセンサ1をひずみを検出するセンサとして用いる場合、ガラス部と被覆層3(あるいは再被覆層7)界面で滑り(ずれ)が生じないので、光ファイバセンサ1に外部から印加された応力をひずみ量としてFBG5に正確に伝達でき、ひずみを高精度に測定できる。
このように、本実施の形態に係る製造方法は、被覆層3あるいは再被覆層7の最適化を図ることで、被覆層3あるいは再被覆層7のセンシング特性に及ぼす影響を最小限に留め、温度や湿度などの周囲環境変化の影響を大幅に抑制し、あるいは周囲環境変化による誤差要因を大幅に排除し、所望のセンシング対象(例えば、測定対象物の変位、周囲環境の変化)のみを高精度に計測できる光ファイバセンサ1が容易に得られる。
第2の実施の形態を説明する。
図3に示すように、光ファイバセンサ31は、上述した製造方法を用いて作製した図1の光ファイバセンサ1の構成に加え、さらに再被覆層7を周囲環境に応じて膨張・収縮する第2被覆層9で覆ったものである。
第2被覆層9としては、例えば、湿度に応じて膨張・収縮するシリコーン樹脂で形成したものを使用する。この場合、周囲環境の湿度に応じて第2被覆層9が大きく体積変化し、その変化量がFBG5に正確に伝達されるので、光ファイバセンサ31を高精度な湿度センサとして使用できる。
また、第2被覆層9としては、例えば、水素ガスに応じて膨張・収縮するパラジウムで構成されるものを使用してもよい。この第2被覆層9は、例えば、再被覆層7の外周にパラジウムを蒸着、メッキ、あるいはパラジウム粉末を含む金属塗料を塗布して形成される。この場合、周囲環境の水素ガス量に応じて第2被覆層9が大きく体積変化し、その変化量がFBG5に正確に伝達されるので、光ファイバセンサ31を高精度な水素ガスセンサとして使用できる。
上記実施の形態では、光ファイバ8をU字状に曲げて被覆層3をエッチング液eで溶解除去する例で説明したが、例えば、光ファイバ8を直線状にし、直線状にした光ファイバ8のFBG5を形成する部分を覆う被覆層3の外周に、マスクを介してエッチング溶液eを吹きつけることで、被覆層3を溶解除去してもよい。
また、テーパ部6,6を形成する他の方法としては、U字状部8uの全体をエッチング溶液eに浸漬し、U字状部8uの端部を徐々に引き上げた後に停止し、U字状部8uの端部以外の被覆層3がすべて除去されてからU字状部8uの全体を引き上げる方法、あるいはこれとは逆の方法がある。
1 光ファイバセンサ
2 光ファイバ素線
3 被覆層
4 除去部
5 FBG
6,6 テーパ部
7 再被覆層
8 光ファイバ
2 光ファイバ素線
3 被覆層
4 除去部
5 FBG
6,6 テーパ部
7 再被覆層
8 光ファイバ
Claims (10)
- 光ファイバにファイバブラッググレーティング(FBG)を形成する光ファイバセンサの製造方法において、上記光ファイバの上記FBGを形成する部分を覆う被覆層を溶液で溶解除去することを特徴とする光ファイバセンサの製造方法。
- 上記溶液に上記光ファイバの上記FBGを形成する部分をU字状に曲げて浸漬し、上記光ファイバの上記FBGを形成する部分を覆う被覆層を溶解除去して光ファイバ素線を露出させると共に、残留被覆層の端部を滑らかにし、露出した上記光ファイバ素線に上記FBGを形成した後、露出した上記光ファイバ素線と上記残留被覆層の端部とを再被覆層で覆う請求項1記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記溶液に上記光ファイバの上記FBGを形成する部分をU字状に曲げて浸漬すると共に、上記光ファイバの上記FBGを形成する部分を上下に移動させる請求項2記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記溶液で溶解除去する上記被覆層の長さを上記FBGの長さの3倍以上にし、かつ上記FBGと上記残留被覆層の端部とを10mm以上離す請求項2または3記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記再被覆層の厚さを上記被覆層の厚さの2倍以下にする請求項2〜4いずれかに記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記被覆層をポリイミド樹脂で形成し、上記再被覆層をポリイミド樹脂あるいは紫外線硬化樹脂で形成する請求項2〜5いずれかに記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記再被覆層を周囲環境に応じて膨張・収縮する第2被覆層で覆う請求項2〜6いずれかに記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記第2被覆層を湿度に応じて膨張・収縮するシリコーン樹脂で形成する請求項7記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 上記第2被覆層を水素ガスに応じて膨張・収縮するパラジウムで構成する請求項7記載の光ファイバセンサの製造方法。
- 請求項1〜9いずれかに記載された製造方法を用いて作製したことを特徴とする光ファイバセンサ。
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