JP2005156487A - 重ね合わせ誤差測定方法、重ね合わせ誤差測定装置、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

重ね合わせ誤差測定方法、重ね合わせ誤差測定装置、及び半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パターンの特性に起因する測定誤差(MIS)を低減して、パターンの重ね合わせ誤差を精度良く測定する。
【解決手段】実際の重ね合わせ誤差(真値)にパターンの特性に起因する測定誤差(MIS)を加えたものを期待値とする(真値+MIS=期待値)。期待値は、測定値から測定装置の特性に起因する測定誤差(TIS)を引いたものとなる(期待値=測定値−TIS)。画像信号処理回路40は、重ね合わせ誤差の測定値を算出し、MISが最小となるフォーカス位置を検出する処理と、測定値からTIS及び期待値を算出する処理とを行う。開口絞り切り替え機構29は、開口数(NA)の大きな開口絞り29aと、開口数の小さな開口絞り29bとを有し、受光系の開口数を変更する。受光系の開口数を変更することにより、TIS又はMISを低減して、パターンの特性に応じた重ね合わせ誤差の測定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイスの製造工程でパターンの重ね合わせ誤差を測定する重ね合わせ誤差測定方法、重ね合わせ誤差測定装置、及びそれらを用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
IC,LSI等の半導体デバイスの製造工程では、いわゆるフォトリソグラフィー技術により、回路パターンを形成している。フォトリソグラフィー技術では、縮小投影露光装置を用いて、レクチルやフォトマスクに形成されたパターンを、感光材料(レジスト)を塗布した半導体ウェーハ上に転写する。そして、現像処理によってレジストパターンを形成し、さらに、このレジストパターンをマスクとしてドライエッチングにより回路パターンを形成する。半導体デバイスを半導体ウェーハ上に構成するためには、このような回路パターンの形成を20回〜30回程度繰り返す必要がある。
半導体デバイスの回路パターンの重ね合わせ精度は、SIA(Semiconductor Industry Association) Roadmap 2000年の表1「Product Critical Level Lithography Requirements」に示されているような精度が要求される。
一般に、回路パターンの重ね合わせ精度の検査は、半導体デバイスの製造工程で回路パターンの他に回路パターンより大き目の測定用パターンを形成し、重ね合わせ誤差測定装置を用いてこの測定用パターンの中心位置のずれ量を検出することにより行われている。このような重ね合わせ誤差測定装置に関するものとして、特許文献1及び特許文献2がある。
特開平9−287916号公報 特開平10−70163号公報
重ね合わせ誤差測定装置で実際の重ね合わせ誤差(真値)に近い測定値を得るためには、装置の光学系をできるだけ精密に構成しなければならない。例えば、光学系の収差が光軸に対して非対称であると、測定用パターンの中心位置を検出する際に測定誤差が発生する。このような装置の特性に起因する測定誤差は、一般に、TIS(Tool Induced Shift)と呼ばれている。
重ね合わせ誤差測定装置では、TISの他に、測定対象のパターンの段差の形状、主に段差の非対称性によって測定誤差が発生するという問題があった。これを、図2を用いて説明する。
図2(a)は測定用パターンの上面図、図2(b),(c)はそのA−A部断面図である。半導体ウェーハの表面の膜2の上に、測定用パターン3が形成されている。測定用パターン3は、正方形の開口を有するエッチングマーク4と、エッチングマーク4の開口内に形成された正方形のレジストマーク5とで構成されている。この例では、図2(b),(c)に示すように、エッチングマーク4の段差が、X方向で非対称となっている。
図2(b)に示すように、重ね合わせ誤差測定装置のフォーカス位置をエッチングマーク4の底面の高さF1として測定を行った場合、エッチングマーク4の中心位置はEC1となり、レジストマーク5の中心位置RCのずれ量はX1となる。一方、図2(c)に示すように、重ね合わせ誤差測定装置のフォーカス位置をエッチングマーク4の上面の高さF2として測定を行った場合、エッチングマーク4の中心位置はEC2となり、レジストマーク5の中心位置RCのずれ量はX2となる。このように、測定用パターンの段差が非対称の場合、重ね合わせ誤差の測定値が、重ね合わせ誤差測定装置のフォーカス位置によって異なってくる。
本発明では、このような測定対象のパターンの特性に起因する測定誤差を、MIS(Mark Induced Shift)と呼ぶ。重ね合わせ誤差測定装置で測定値を真値に近づけるためには、TIS及びMISを低減しなければならない。従来、TISの低減は、光学系の精度、特に収差の光軸に対する対称性を向上することで行われていた。しかしながら、従来、MISについては、十分な配慮が行われていなかった。
本発明の課題は、MISを低減して、パターンの重ね合わせ誤差を精度良く測定することである。また、本発明の課題は、TIS又はMISを低減して、パターンの特性に応じた重ね合わせ誤差の測定を行うことである。さらに、本発明の課題は、パターンの重ね合わせ精度を向上して、高品質な半導体デバイスを製造することである。
本発明の重ね合わせ誤差測定方法は、露光装置で形成したパターンの重ね合わせ誤差を測定する重ね合わせ誤差測定方法であって、真値にMISを加えたものを期待値とし、MISが最小となるフォーカス位置を検出し、MISが最小となるフォーカス位置で重ね合わせ誤差を測定して、測定値から期待値を算出するものである。
また、本発明の重ね合わせ誤差測定装置は、露光装置で形成したパターンの重ね合わせ誤差を測定する重ね合わせ誤差測定装置であって、照明光を発生する光源と、光源が発生した照明光をパターンの表面へ照射する投光系と、パターンの表面からの反射光を受光する受光系と、受光系のフォーカス位置を調整するフォーカス調整手段と、受光系で受光した光の強度を検出する検出手段と、検出手段の検出結果を処理して重ね合わせ誤差の測定値を算出する処理手段とを備え、処理手段が、真値にMISを加えたものを期待値とし、MISが最小となるフォーカス位置を検出する処理と、測定値から期待値を算出する処理とを行うものである。
重ね合わせ誤差測定装置で測定した測定値には、真値の他にTISとMISとが含まれる(測定値=真値+TIS+MIS)。本発明では、真値にMISを加えたものを新たな概念として導入し、期待値と定義する(真値+MIS=期待値)。期待値は、MISが減少する程、真値に近づく。また、期待値は、測定値からTISを引いたものとなる(期待値=測定値−TIS)。MISはフォーカス位置で変化するので、MISが最小となるフォーカス位置を検出し、MISが最小となるフォーカス位置で重ね合わせ誤差を測定して、測定値から期待値を算出する。
MISが最小となるフォーカス位置の検出方法は、次の3つが考えられる。
(1)フォーカス位置を移動しながら複数箇所で重ね合わせ誤差を測定し、測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分のばらつきが最小となるフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置として検出する。
(2)フォーカス位置を移動しながら複数箇所で重ね合わせ誤差を測定する。パターンをエッチングした後、走査型電子顕微鏡(SEM)等を用いて実際のずれ量を計測し、測定値が実際のずれ量の計測結果に最も近いフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置とする。
(3)パターンの断面構造(段差の高さ、傾斜角度、透明膜の厚さ、透過率、屈折率等)を解析して、波動光学的手法によりMISが最小となるフォーカス位置を理論的に求める。
請求項2及び請求項7に記載された発明では、上記(1)により、MISが最小となるフォーカス位置を検出する。
MISは主にパターンの段差の非対称性に由来し、パターンの測定方向を反転すると、真値だけでなくMISも反転する。一方、TISは、パターンの測定方向に左右されない。半導体ウェーハの向きを0°にして測定した0°測定値は、期待値にTISを加えたものとなる(0°測定値=期待値+TIS)。一方、半導体ウェーハの向きを180°にして測定した180°測定値は、期待値の負の値にTISを加えたものとなる(180°測定値=−期待値+TIS)。これらの関係から、TISは、0°測定値と180°測定値を足して2で割った値となる(TIS=(0°測定値+180°測定値)/2)。また、期待値は、0°測定値からTISを引いたもので、0°測定値から180°測定値を引いて2で割った値となる(期待値=0°測定値−TIS=(0°測定値−180°測定値)/2)。請求項3及び請求項8に記載された発明では、パターンを180°回転させて複数回測定した測定値からTISを算出する。また、請求項4及び請求項9に記載された発明では、測定値からTISを引いて期待値を算出する。
さらに、請求項5に記載の重ね合わせ誤差測定方法は、フォーカス位置を移動しながら重ね合わせ誤差を測定し、測定値から期待値を算出し、期待値のフォーカス位置による変化に応じて、開口数の大きな光学系を用いた上記方法による測定と、開口数の小さな光学系を用いたフォーカス位置に依存しない測定とを行うものである。また、請求項10に記載の重ね合わせ誤差測定装置は、受光系が開口数を変更する手段を有し、受光系の開口数を大きくして処理手段による上記処理を行い、受光系の開口数を小さくしてフォーカス位置に依存しない測定を行うものである。
光学系(受光系)の開口数を大きくすると、焦点深度が浅くなり、パターンの段差の形状の微細な変化を検出することができる。従って、測定値は、パターンの段差の形状を敏感に反映する。受光系の開口数を大きくして上記方法によりフォーカス位置を最適化することで、MISが低減し、測定精度が向上する。一方、受光系の開口数を小さくすると、焦点深度が深くなり、パターンの段差の形状の平均的な情報を検出することができる。従って、測定値は、パターンの段差の形状に対して鈍感になる。受光系の開口数を小さくすることで、TISが低減し、フォーカス位置に依存しない安定した測定を行うことができる。
本発明の半導体デバイスの製造方法は、上記のいずれかの重ね合わせ誤差測定方法又は重ね合わせ誤差測定装置を用いて、パターンの重ね合わせ精度を検査するものである。
本発明の重ね合わせ誤差測定方法及び重ね合わせ誤差測定装置によれば、期待値という新たな概念を導入することにより、次の効果がある。
(1)MISが最小となるフォーカス位置を検出し、MISが最小となるフォーカス位置での測定値から期待値を算出することにより、MISを低減して、パターンの重ね合わせ誤差を精度良く測定することができる。
(2)フォーカス位置を移動しながら複数箇所で測定した測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分のばらつきが最小となるフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置として検出することにより、MISが最小となるフォーカス位置を、パターンのエッチング前に複雑な解析を行うことなく容易に検出することができる。
(3)パターンを180°回転させて複数回測定した測定値からTISを算出することにより、TISを容易に検出することができる。そして、測定値からTISを引いて期待値を算出することができる。
また、本発明の重ね合わせ誤差測定方法及び重ね合わせ誤差測定装置によれば、開口数を変更することにより、TIS又はMISを低減して、パターンの特性に応じた重ね合わせ誤差の測定を行うことができる。
本発明の半導体デバイスの製造方法によれば、パターンの重ね合わせ精度を向上して、高品質な半導体デバイスを製造することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による重ね合わせ誤差測定装置の概略構成を示す図である。重ね合わせ誤差測定装置は、チャック10、ステージ11、光源20、投光系、受光系、検出器32,33、画像信号処理回路40、制御装置50、及びステージ駆動回路60を含んで構成されている。
表面に測定用パターンが形成された半導体ウェーハ1が、チャック10上に固定されている。ステージ11は、チャック10を搭載しながら、XY方向へ移動し、θ方向に回転し、またZ軸方向に移動する。ステージ駆動回路60は、制御装置50の制御により、ステージ11を駆動する。ステージ11のXY方向への移動及びθ方向への回転によって、半導体ウェーハ1上の測定用マークの位置決めが行われる。また、ステージ11のθ方向への回転によって、半導体ウェーハ1の向きが0°又は180°に回転される。さらに、ステージ11のZ軸方向への移動によって、受光系のフォーカス位置が調整される。
なお、ステージ11により半導体ウェーハ1を移動する代わりに、受光系を移動させることによって、測定用マークの位置決め及び受光系のフォーカス位置の調整を行ってもよい。
光源20は、例えば水銀ランプ等から成り、照明光を発生する。投光系は、ライトガイド21、照明用開口絞り22、照明用リレーレンズ23、ハーフミラー24、及び対物レンズ25を含んで構成されている。光源20から発生した照明光は、ライトガイド21、照明用開口絞り22、照明用リレーレンズ23を通り、ハーフミラー24で反射されて、対物レンズ25から半導体ウェーハ1の表面へ照射される。
受光系は、対物レンズ25、ハーフミラー24、リレーレンズ26,28、開口絞り切り替え機構29、結像レンズ30、及びハーフミラー31を含んで構成されている。半導体ウェーハ1の表面からの反射光は、対物レンズ25で集光され、ハーフミラー24を透過した後、リレーレンズ26により一次像面27で結像する。一次像面27で結像した反射光は、リレーレンズ28を通り、結像レンズ30へ向かう。このとき、一次像面27に対して対物レンズ25の対物瞳25aと共役の位置には、瞳像面が形成される。この瞳像面の位置には、開口絞り切り替え機構29が設けられている。
開口絞り切り替え機構29は、開口数(NA)の大きな開口絞り29aと、開口数の小さな開口絞り29bとを有し、これらを切り替えることにより受光系の開口数を変更する。本発明では、開口絞り切り替え機構29により受光系の開口数を大きくして、以下に述べる方法で測定を行う。但し、受光系の開口数は、対物レンズ25の対物瞳25aにより決まる本来の開口数より大きくすることができない。また、測定用パターンの特性に応じて、開口絞り切り替え機構29により受光系の開口数を小さくして、フォーカス位置を固定した測定を行う。
開口絞り切り替え機構29を通過した反射光は、結像レンズ30を通って、ハーフミラー31へ入射する。ハーフミラー31へ入射した反射光の約半分は、ハーフミラー31を透過して検出器32の受光面で結像する。ハーフミラー31へ入射した反射光の残り約半分は、ハーフミラー31で反射されて検出器33の受光面で結像する。検出器32,33は、CCDラインセンサーから成り、一方はX方向、他方はY方向に複数のCCDが配列されている。検出器32,33は、受光面で受光した光の強度に応じた検出信号を画像信号処理回路40へ出力する。
なお、検出器32,33の代わりに2次元のエリアセンサーを用いてもよく、その場合、ハーフミラー31は不要である。
画像信号処理回路40は、A/D変換器、画像メモリ、ディジタル信号処理装置(DPS)等を含んで構成されている。画像信号処理回路40は、検出器32,33の検出信号をディジタル信号に変換して処理し、X方向及びY方向について、測定用パターンのエッチングマークの中心位置とレジストマークの中心位置とを検出する。そして、レジストマークの中心位置のエッチングマークの中心位置に対するずれ量を重ね合わせ誤差の測定値として算出する。さらに、画像信号処理回路40は、後述するMISが最小となるフォーカス位置を検出する処理と、測定値からTIS及び期待値を算出する処理とを行う。
以下、図1の重ね合わせ誤差測定装置を用いた重ね合わせ誤差測定方法について説明する。重ね合わせ誤差測定装置で測定した測定値には、真値の他に、TISとMISとが含まれる(測定値=真値+TIS+MIS)。本発明では、真値にMISを加えたものを新たな概念として導入し、期待値と定義する(真値+MIS=期待値)。期待値は、MISが減少する程、真値に近づく。また、期待値は、測定値からTISを引いたものとなる(期待値=測定値−TIS)。MISはフォーカス位置で変化するので、本発明では、MISが最小となるフォーカス位置を検出し、MISが最小となるフォーカス位置で重ね合わせ誤差を測定し、測定値から期待値を算出する。
まず、MISが最小となるフォーカス位置を検出する処理について説明する。中心位置のずれの方向を考慮した測定値のベクトル成分には、測定用パターンを形成した露光装置の誤差による線形成分が含まれる。
露光装置の誤差による線形成分は、主として、倍率によるもの(スケーリング)、移動によるもの(シフト)、及び回転によるもの(ローテーション)の3種類で構成される。図3は、露光装置の誤差による線形成分を説明する図であって、図3(a)はスケーリング、図3(b)はシフト、図3(c)はローテーションを示す。半導体ウェーハ1上の複数の測定用パターン3について、スケーリングの場合、図3(a)に矢印で示すように、ベクトル成分が中心から外側又は外側から中心へと向かう。シフトの場合、図3(b)に矢印で示すように、ベクトル成分が同一の方向を向く。ローテーションの場合、図3(c)に示すように、ベクトル成分が同じ回転方向を向く。
本実施の形態では、半導体ウェーハ1上の複数の測定用パターン3について、フォーカス位置を移動しながら重ね合わせ誤差を測定し、測定値のベクトル成分から3種類の線形成分を除去する。図4(a)は測定値のベクトル成分の一例を示す図、図4(b)は測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分の一例を示す図、図4(c)は残渣成分のばらつきとフォーカス位置との関係の一例を示す図である。図4(b)に示すように、測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分には、測定用パターン3によってばらつきがある。そして、このばらつきは、図4(c)に示すように、フォーカス位置によって変化する。本実施の形態では、残渣成分のばらつきが最小となるフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置とする。
次に、測定値からTIS及び期待値を算出する処理について説明する。MISは主にパターンの段差の非対称性に由来し、パターンの測定方向を反転すると、真値だけでなくMISも反転する。一方、TISは、パターンの測定方向に左右されない。図5(a)は半導体ウェーハの向きを0°にしたときの測定用パターンの上面図、図5(b)は半導体ウェーハの向きを180°にしたときの測定用パターンの上面図である。
図5(a)に示す半導体ウェーハの向きを0°にして測定した0°測定値は、期待値にTISを加えたものとなる(0°測定値=期待値+TIS)。一方、図5(b)に示す半導体ウェーハの向きを180°にして測定した180°測定値は、期待値の負の値にTISを加えたものとなる(180°測定値=−期待値+TIS)。これらの関係から、TISは、0°測定値と180°測定値を足して2で割った値となる(TIS=(0°測定値+180°測定値)/2)。また、期待値は、0°測定値からTISを引いたもので、0°測定値から180°測定値を引いて2で割った値となる(期待値=0°測定値−TIS=(0°測定値−180°測定値)/2)。図5ではX方向について示されているが、Y方向についても同様である。
本実施の形態では、TISを、0°測定値と180°測定値を足して2で割った値として算出する。期待値は、0°測定値からTISを引いた値、または0°測定値から180°測定値を引いて2で割った値として算出する。本発明を用いた重ね合わせ精度の検査では、実際にフォーカス位置を移動しながら各フォーカス位置で重ね合わせ誤差の測定を行う場合と、サンプルについてMISが最小となるフォーカス位置を検出し、実際の測定ではサンプルで検出したMISが最小となるフォーカス位置だけで重ね合わせ誤差の測定を行う場合とが考えられる。いずれの場合も、最初の測定で0°測定値と180°測定値とを測定してTISを算出すると、期待値は0°測定値とTISから算出されるので、以後の測定では180°測定値を測定しなくてもよい。
図6は、あるサンプルについて、測定値、TIS及び期待値とフォーカス位置との関係を示す図であって、図6(a)はX方向について測定した結果、図6(b)はY方向について測定した結果である。図6において、X0,Y0は0°測定値、X180,Y180は180°測定値、XTIS,YTISはTIS、XE,YEは期待値を示す。
図6のサンプルでは、X方向の0°測定値(X0)及び180°測定値(X180)が、フォーカス位置によってあまり変化しない。一方、Y方向の0°測定値(Y0)及び180°測定値(Y180)が、フォーカス位置によって大きく変化する。TIS(XTIS,YTIS)はフォーカス位置によってあまり変化しないが、期待値(YE)はフォーカス位置によって大きく変化している。
本実施の形態では、期待値のフォーカス位置による変化に応じて、開口絞り切り替え機構29により受光系の開口数を大きくして上記方法による測定を行い、または開口絞り切り替え機構29により受光系の開口数を小さくしてフォーカス位置に依存しない測定を行う。
受光系の開口数を大きくすると、焦点深度が浅くなり、パターンの段差の形状の微細な変化を検出することができる。従って、測定値は、パターンの段差の形状を敏感に反映する。受光系の開口数を大きくして上記方法によりフォーカス位置を最適化することで、MISが低減し、測定精度が向上する。
一方、受光系の開口数を小さくすると、焦点深度が深くなり、パターンの段差の形状の平均的な情報を検出することができる。従って、測定値は、パターンの段差の形状に対して鈍感になる。受光系の開口数を小さくすることで、TISが低減し、フォーカス位置に依存しない安定した測定を行うことができる。
以上説明した実施の形態によれば、MISが最小となるフォーカス位置を検出し、MISが最小となるフォーカス位置での測定値から期待値を算出することにより、MISを低減して、パターンの重ね合わせ誤差を精度良く測定することができる。
さらに、フォーカス位置を移動しながら複数の測定用パターンを測定した測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分のばらつきが最小となるフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置として検出することにより、MISが最小となるフォーカス位置を、パターンのエッチング前に複雑な解析を行うことなく容易に検出することができる。
さらに、0°測定値と180°測定値からTISを算出することにより、TISを容易に検出することができる。そして、0°測定値とTIS、または0°測定値と180°測定値から期待値を算出することができる。
また、本実施の形態によれば、開口数を変更することにより、TIS又はMISを低減して、パターンの特性に応じた重ね合わせ誤差の測定を行うことができる。
本発明の重ね合わせ誤差測定方法又は重ね合わせ誤差測定装置を用いて、パターンの重ね合わせ精度を検査することにより、パターンの重ね合わせ精度を向上して、高品質な半導体デバイスを製造することができる。
本発明の一実施の形態による重ね合わせ誤差測定装置の概略構成を示す図である。 図2(a)は測定用パターンの上面図、図2(b),(c)はそのA−A部断面図である。 露光装置の誤差による線形成分を説明する図であって、図3(a)はスケーリング、図3(b)はシフト、図3(c)はローテーションを示す。 図4(a)は測定値のベクトル成分の一例を示す図、図4(b)は測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分の一例を示す図、図4(c)は残渣成分のばらつきとフォーカス位置との関係の一例を示す図である。 図5(a)は半導体ウェーハの向きを0°にしたときの測定用パターンの上面図、図5(b)は半導体ウェーハの向きを180°にしたときの測定用パターンの上面図である。 あるサンプルについて、測定値、TIS及び期待値とフォーカス位置との関係を示す図であって、図6(a)はX方向について測定した結果、図6(b)はY方向について測定した結果である。
符号の説明
1 半導体ウェーハ
2 膜
3 測定用パターン
4 エッチングマーク
5 レジストマーク
10 チャック
11 ステージ
20 光源
21 ライトガイド
22 照明用開口絞り
23 照明用リレーレンズ
24,31 ハーフミラー
25 対物レンズ
25a 対物瞳
26,28 リレーレンズ
29 開口絞り切り替え機構
30 結像レンズ
32,33 検出器
40 画像信号処理回路
50 制御装置
60 ステージ駆動回路

Claims (12)

  1. 露光装置で形成したパターンの重ね合わせ誤差を測定する重ね合わせ誤差測定方法であって、
    実際の重ね合わせ誤差(真値)にパターンの特性に起因する測定誤差(MIS)を加えたものを期待値とし、
    MISが最小となるフォーカス位置を検出し、
    MISが最小となるフォーカス位置で重ね合わせ誤差を測定して、測定値から期待値を算出することを特徴とする重ね合わせ誤差測定方法。
  2. フォーカス位置を移動しながら複数箇所で重ね合わせ誤差を測定し、測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分のばらつきが最小となるフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置として検出することを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ誤差測定方法。
  3. パターンを180°回転させて重ね合わせ誤差を複数回測定し、測定値から測定装置の特性に起因する測定誤差(TIS)を算出することを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ誤差測定方法。
  4. 測定値からTISを引いて期待値を算出することを特徴とする請求項3に記載の重ね合わせ誤差測定方法。
  5. フォーカス位置を移動しながら重ね合わせ誤差を測定し、
    測定値から期待値を算出し、
    期待値のフォーカス位置による変化に応じて、開口数の大きな光学系を用いた請求項1に記載の方法による測定と、開口数の小さな光学系を用いたフォーカス位置に依存しない測定とを行うことを特徴とする重ね合わせ誤差測定方法。
  6. 露光装置で形成したパターンの重ね合わせ誤差を測定する重ね合わせ誤差測定装置であって、
    照明光を発生する光源と、
    前記光源が発生した照明光をパターンの表面へ照射する投光系と、
    パターンの表面からの反射光を受光する受光系と、
    前記受光系のフォーカス位置を調整するフォーカス調整手段と、
    前記受光系で受光した光の強度を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果を処理して重ね合わせ誤差の測定値を算出する処理手段とを備え、
    前記処理手段は、実際の重ね合わせ誤差(真値)にパターンの特性に起因する測定誤差(MIS)を加えたものを期待値とし、MISが最小となるフォーカス位置を検出する処理と、測定値から期待値を算出する処理とを行うことを特徴とする重ね合わせ誤差測定装置。
  7. 前記処理手段は、前記フォーカス調整手段によりフォーカス位置を移動しながら複数箇所で測定した測定値のベクトル成分から露光装置の誤差による線形成分を除去した残渣成分のばらつきが最小となるフォーカス位置を、MISが最小となるフォーカス位置として検出することを特徴とする請求項6に記載の重ね合わせ誤差測定装置。
  8. 前記処理装置は、パターンを180°回転させて複数回測定した測定値から測定装置の特性に起因する測定誤差(TIS)を算出する処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の重ね合わせ誤差測定装置。
  9. 前記処理装置は、測定値からTISを引いて期待値を算出する処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の重ね合わせ誤差測定装置。
  10. 前記受光系は開口数を変更する手段を有し、
    前記受光系の開口数を大きくして前記処理手段による処理を行い、前記受光系の開口数を小さくしてフォーカス位置に依存しない測定を行うことを特徴とする請求項6に記載の重ね合わせ誤差測定装置。
  11. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の重ね合わせ誤差測定方法を用いて、パターンの重ね合わせ精度を検査することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  12. 請求項6乃至請求項10のいずれか1項に記載の重ね合わせ誤差測定装置を用いて、パターンの重ね合わせ精度を検査することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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KR101487597B1 (ko) 2012-04-27 2015-01-29 타이완 세미콘덕터 매뉴팩쳐링 컴퍼니 리미티드 오버레이 계측을 위한 툴 인듀스드 시프트 감소 결정
US9784573B2 (en) 2015-02-24 2017-10-10 Toshiba Memory Corporation Positional deviation measuring device, non-transitory computer-readable recording medium containing a positional deviation measuring program, and method of manufacturing semiconductor device

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