JP2005154733A - 樹脂磁石組成物、その製造方法およびマグネットローラ - Google Patents

樹脂磁石組成物、その製造方法およびマグネットローラ Download PDF

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Abstract

【課題】 ペレット状ポリアミド(PA)を樹脂バインダーとして用いた際の難点を解消して、磁性粉との均質混合を可能にし、コスト性に優れるとともに、成形性や流動性にも優れた高磁力材としての樹脂磁石組成物およびその製造方法と、これを用いた高品質かつ低コストのマグネットローラを提供する。
【解決手段】 樹脂バインダーと磁性粉とを主成分とする樹脂磁石組成物である。樹脂バインダーが直径1.5〜2.5mm、長さ1.0〜2.0mmのペレット状PAである。PAをペレタイザー10によりペレット化した後、ペレット状PA1をブレンディングサイロ20により均質混合する工程を含む樹脂磁石組成物の製造方法である。ペレタイザー10の略直下にブレンディングサイロ20を配置し、ペレタイザー10から排出されるペレット状PA1を、ブレンディングサイロ20に、実質的に直接投入する。上記樹脂磁石組成物が成形されてなるマグネットローラである。
【選択図】 図1

Description

本発明は樹脂磁石組成物、その製造方法およびマグネットローラ(以下、単に夫々「組成物」、「製造方法」および「ローラ」とも称する)に関し、詳しくは、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の各種画像形成装置における現像ローラ等に用いられるマグネットローラ用途に有用な樹脂磁石組成物、その製造方法およびそれを用いたマグネットローラに関する。
一般に、磁性トナーを用いた画像形成装置においては、感光ドラム等の潜像保持体上の静電潜像を可視化するための現像ローラとして、マグネットローラが用いられている。マグネットローラは、回転するスリーブ内に一定の磁化パターンが着磁された状態で配置され、回転に伴って、磁化パターンに従い磁性トナーをスリーブ上に吸着し、搬送して潜像保持体上に飛翔させる、いわゆるジャンピング現象により、静電潜像の現像を行うものである。
マグネットローラは、通常、樹脂バインダーと磁性粉とを主成分とする樹脂磁石組成物を混練し、押出または射出成形することにより製造される。従ってかかる樹脂バインダーには、磁性粉と混合した際に、均質で成形性や流動性に優れた組成物を形成することができ、これにより、得られるローラにおいて所期の品質を確保できることが要求される。
樹脂バインダーとしては従来より種々のものが用いられており、代表的な材料の一つとして、ポリアミドがある。樹脂バインダーとしてのポリアミドは、従来、高磁力組成物の製造(磁性粉を多く詰めて組成物の磁力ポテンシャルを上げる)、製造作業性の向上(混練り機のスクリュー等の耐摩耗性等)、品質のバラツキ防止などの観点から、パウダー形状で使用されている。
ところで、原料としてのコスト面からは、ペレット状製品を粉砕処理することが必要となるパウダー形状のポリアミドよりも、製品をそのまま使用可能なペレット状のポリアミドを用いることが有利である。しかし、磁性粉と混合することを考えると、例えば、フェライト磁性粉が比重5.1g/cm3、平均粉径1.5μm程度であるのに対して、ポリアミドペレット、例えば、ポリアミド6のペレットは比重1.15g/cm3、直径3.0mm、長さ2.5mm程度であり、その品質性状は大きく異なる。そのため、以下のような問題がある。
樹脂磁石組成物の製造プロセスは、一般に、各材料の計量、配合(ヘンシェルミキサー)、一時貯蔵(クッションホッパー)、定量フィーダー、二軸混練り、ストランド、カットという手順を経る。このプロセスにおける配合時には、磁性粉を所望に応じカップリング剤にて表面処理した後、ポリアミドを投入して攪拌する作業を行うが、ペレット状ポリアミドでは、上記のような品質性状の相違から、この際の磁性粉とポリアミドとの均質混合の程度が、パウダー状ポリアミド対比で劣る結果となってしまう。また、二軸混練り機に混合した材料を一定量供給する、クッションホッパーおよび定量フィーダーでの一定供給時においては、比重および形状の作用により磁性粉とポリアミドとの分離が生じて、ここで再度、均質度の低下が起こることになる。
さらに、この混合物はその後、二軸混練り機にて温度とシェア(剪断力)により可塑化されるが、上記のような分離が生ずることにより、二軸混練り性についてもパウダー状対比で劣る結果となる。具体的には、フェライトリッチ相では金属を混練りする際の状況に近くなって混練り機のスクリューの摩耗が激しくなり、また、混練り機の負荷上限域に達するために、磁性粉の配合が89%程度までの製造しか実現できないという問題もあった。
即ち、パウダー状対比でペレット状を用いるメリットを考えると、コスト性単独では効果があるものの、製造可能な磁性粉配合率が制約されて高磁力材としての要求を十分満足できず、また、スクリュー摩耗によるコストも掛かることから、トータルとしては希薄であるといわざるを得なかった。
そこで本発明の目的は、上記したようなペレット状ポリアミドを樹脂バインダーとして用いた際の難点を解消して、磁性粉との均質混合を可能にし、コスト性に優れるとともに、成形性や流動性にも優れた高磁力材としての樹脂磁石組成物およびその製造方法を提供することにあり、さらには、この樹脂磁石組成物を用いた高品質かつ低コストのマグネットローラを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミドペレットの性状を所定に規定することにより、コスト性のメリットと、均質性や加工性等のデメリットとを適切にバランスさせて、パウダー状対比でも遜色のない品質の組成物およびローラが得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の樹脂磁石組成物は、樹脂バインダーと、磁性粉とを主成分とする樹脂磁石組成物において、該樹脂バインダーが、直径1.5〜2.5mm、長さ1.0〜2.0mmのペレット状ポリアミドであることを特徴とするものである。
本発明においては、前記ペレット状ポリアミドの相対粘度が1.9〜2.0の範囲内であることが好ましい。また、前記ペレット状ポリアミドは、好適には、6−ナイロンを主成分とする。
また、本発明は、樹脂バインダーとしてのペレット状ポリアミドと、磁性粉とを主成分とする樹脂磁石組成物の製造方法であって、
ストランド状に形成されたポリアミドをペレタイザーにより切断してペレット化した後、該ペレット状ポリアミドをブレンディングサイロにより均質混合する工程を含む樹脂磁石組成物の製造方法において、
前記ペレタイザーの略直下に前記ブレンディングサイロを配置し、該ペレタイザーの排出口から排出される前記ペレット状ポリアミドを、該ブレンディングサイロの導入口に、実質的に直接投入することを特徴とするものである。
さらに、本発明のマグネットローラは、上記樹脂磁石組成物が成形されてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、原料コストの削減を図ることができ、樹脂バインダーと磁性粉との均質混合性に優れ、かつ、部品の摩耗等の問題を防止して磁性粉の配合割合を高めることで高磁力材としての市場ニーズについても満足し得る樹脂磁石組成物を実現することができる。従って、この樹脂磁石組成物を用いることにより、高品質かつ低コストのマグネットローラを得ることが可能となる。また、ペレット状ポリアミドを低粘性とした場合には、可塑化の促進により、さらに流動性の向上を図ることができる。さらに、本発明の製造方法によれば、製造効率の向上とエネルギーコストの削減とを同時に図ることができるとともに、最終製品としてのマグネットローラの量産性の向上や金型部品コストの低減にも寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の樹脂磁石組成物は、樹脂バインダーと、磁性粉とを主成分とするものであり、かかる樹脂バインダーとして、所定サイズのペレット状ポリアミドを用いた点に特徴を有する。
具体的には、本発明においては、直径1.5〜2.5mm、長さ1.0〜2.0mm、好ましくは、直径1.5〜2.0mm、長さ1.0〜1.5mmのペレット状ポリアミドを用いる。ペレット状ポリアミドのサイズがこの範囲よりも大きいと、磁性粉と混合した際の均質度が低下するとともに、スクリュー等の部品の摩耗が著しく、磁性粉の配合率が低くなってトータルのメリットが低下する。一方、この範囲よりサイズを小さくしてパウダー状に近づけることは、均質混合性や高磁力材の要請の観点からは好ましいが、ペレット状ポリアミド自体の製造工程の作業性を考慮すると、コスト性を損なうおそれがあり、やはりトータルのメリットが低下してしまう。
また、本発明においては、ペレット状ポリアミドとして、98%硫酸を溶媒とするJIS K−6920に準拠した相対粘度が、1.9〜2.0の範囲内であるものを用いることが好ましい。ペレット状ポリアミドの相対粘度がこの範囲より低いと、成形強度が不十分となるおそれがある。一方、この範囲より高いと、低粘性による流動性向上効果が十分に得られない。
ペレット状ポリアミドの主成分であるポリアミド樹脂としては、特に制限されるものではなく、11−ナイロン、12−ナイロン、46−ナイロン、6−ナイロン、6,66−ナイロン、6,6T−ナイロン、610−ナイロン、612−ナイロン、66−ナイロン、66,6−ナイロン、6T−ナイロン、芳香族ポリアミド、非晶質ポリアミド、ポリアミドイミド等、各種のものを挙げることができるが、好適には、6−ナイロンを用いる。
また、磁性粉としては、従来よりマグネットローラ等に用いられる樹脂磁石組成物において慣用されている公知の磁性粉を用いることができる。具体的には例えば、Srフェライト、Baフェライト等のフェライト粉末や、Sm−Co合金、Nd−F−B合金、Ce−Co合金等の希土類系合金粉末などを例示することができ、これらを単独または2種以上で適宜組み合わせて用いることができる。なお、磁性粉には、必要に応じ公知の前処理を施すことが可能であり、例えば、シラン系やチタン系、アルミニウム系等の公知のカップリング剤を用いて表面処理を施して、本発明に用いることができる。
組成物中における磁性粉の配合量は、要求される磁力の強さに応じて適宜選定することができ、特に制限されるものではない。通常は、組成物全体の70〜95重量%程度であるが、本発明は特に、配合量が90重量%以上、さらには90〜95重量%程度の場合により効果的である。
本発明の樹脂磁石組成物には、樹脂バインダーとしての上記ペレット状ポリアミドおよび磁性粉に加えて、必要に応じマイカやタルク、ウィスカ、炭素繊維、ガラス繊維等の補強用充填材を添加することができる。好適には、マイカまたはウィスカであり、ウィスカとしては、炭化ケイ素、窒化ケイ素等からなる非酸化物系ウィスカ、ZnO、MgO、TiO2、SnO2、Al23等からなる金属酸化物系ウィスカ、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、塩基性硫酸マグネシウム等からなる複酸化物系ウィスカ等が挙げられるが、これらの中ではプラスチックとの複合化が容易な点より、複酸化物系ウィスカが特に好ましい。
これら充填材を用いる際の配合割合としては、特に制限されるものではないが、通常は組成物全体の2〜32重量%、特には5〜20重量%程度である。また、本発明の組成物には、滑剤、安定剤、可塑剤、難燃剤等の、上記充填材以外の公知の添加材を適宜添加してもよい。
本発明の組成物は、例えば、上記ペレット状ポリアミド、磁性粉および必要に応じ用いられる充填材等を、常法に従い混合分散し、溶融混練した後、ペレット状に成形することにより、調製することができる。この際の溶融混練には、二軸混練押出機、KCK混練押出機などを用いることができる。
ここで、本発明に係る上記ペレット状ポリアミドを調製するに際しては、製造単位であるバッチおよびロット内における品質のバラツキを低減するために、ストランド状のポリアミドをペレタイザーにより切断してペレット化した後に、得られたペレット状ポリアミドをブレンディングサイロにより均質混合してから収納容器内に詰めるプロセスが必要となる。この一連のプロセスは、コスト低減と品質確保との両立の観点から重要となる。図2に、この一連のプロセスの従来の実施形態を示す。図示する実施形態では、ペレタイザー10から排出されるペレット状ポリアミド1は、エアー圧送により配管11を介してブレンディングサイロ20へ送られ、均質混合された後、収納容器30に詰められる。符号12は、移送に用いるエアーの動力源を示す。
ところが、図示するような配管11を介した移送方法では、ペレット状ポリアミド1が配管11と接触・衝突することが避けられず、そのためその箇所が摩耗して、異物としてペレット状ポリアミド1に混入される場合がある。この異物混入によるペレット状ポリアミド1の品質悪化は、後工程となるマグネットローラの成形性にも多大な悪影響を及ぼすこととなり、特に、異物が金属片である場合には、ホットランナーの金型を傷めるなど、被害は甚大である。また、摩耗により配管11に穴があいてエアー漏れが生ずるおそれもあるため、頻繁にメンテナンスする必要があり、製造効率を阻害するという問題も生ずる。この場合、配管11の材質を金属からゴムに変更することも考えられるが、本質的な対策にはならない。
上記のような配管摩耗に起因する問題は、本発明におけるような従来よりサイズの小さいペレットを使用する場合に、より影響が大きい。従って本発明においては、図1に示すように、ペレタイザー10の略直下にブレンディングサイロ20を配置して、ペレタイザー10の排出口から排出されるペレット状ポリアミド1を、ブレンディングサイロ20の導入口に、実質的に直接投入するものとする。ペレタイザー10とブレンディングサイロ20との配置を改良して、図示するような自重落下式の配管レス構造とすることで、配管摩耗の発生、ひいては異物混入を防止することができ、メンテナンスフリーによる製造効率の向上や、移送時のエアー動力が不要となることによるエネルギーコストの削減などの効果を得ることができる。また、マグネットローラに関しても、異物混入の大幅な低減による製品量産性の向上や、金型部品コストの低減などの効果が得られるものである。なお、図示する例では、ペレタイザー10を地面レベルに設置して、略直下の地下にブレンディングサイロ20を配置しているが、このような構成には限られず、ペレタイザー10を階上に、ブレンディングサイロ20を階下に配置する構成としてもよい。
また、本発明のマグネットローラは、上記本発明の樹脂磁石組成物が成形されてなるものである。成形方法としては、射出成形法でも押出成形法でもよく、特に制限されるものではない。マグネットローラは、通常、樹脂磁石からなるローラ本体と、その両端部から突出するシャフト部とを具備した構造を有するが、この場合、金属等からなるシャフトを金型にセットしてその外周に上記組成物によりローラ本体を成形してもよく、また、シャフト部とローラ本体とを上記組成物で一体的に成形してもよい。さらに、ローラに高度で複雑な磁力特性が要求される場合などには、上記組成物を用いて複数の樹脂磁石片を成形し、これらを金属等からなるシャフトの外周に貼り合わせてローラ本体を形成してもよい。また、マグネットローラの着磁は、金型の周囲に磁場を形成して成形と同時に行ってもよく、また、成形後に公知の着磁機を用いて行ってもよい。
なお、本発明の樹脂磁石組成物は、上記本発明のマグネットローラの成形材料として好適に使用されるものであるが、その用途はこれに限定されるものではなく、種々の樹脂磁石成形物の成形材料として好適に使用することが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例および比較例1、2
磁性粉としての異方性フェライト粉末(日本弁柄工業(株)製、商品名:NF−110)90重量%をシランカップリング剤(フェライト重量の1%添加)にて表面処理した後、下記の表1中に示す相対粘度およびサイズを有するペレット状の6−ナイロン樹脂(樹脂A〜C)10重量%とともにヘンシェルミキサー処理、二軸混練処理によってペレタイズして樹脂磁石組成物を作製し、ヘンシェルミキサー処理、二軸混練処理、射出成形を順次行って、マグネットローラを製造した。
Figure 2005154733
得られた各ローラに関し、組成物品質(流動性(MFR:メルトフローレート))、ローラ成形性(混練性、成形性)、ローラ品質(磁力連続性、製品曲げ強度)、トータルコスト性につき、夫々評価を行った。混練性、成形性、磁力連続性、トータルコスト性の判断基準は夫々以下のとおりである。
〈混練性〉
◎:トルク負荷が少なく混練が容易
○:トルク上昇はあるが混練は可能
△:トルク上昇が著しく場合により混練不可
〈成形性〉
◎:射出条件が幅広く、低めの圧力でも成形可能
○:射出条件を制御することにより、十分成形可能
△:射出条件を制御することにより成形は可能だが、品質に懸念あり
〈磁力連続性〉
◎:規格内であってバラツキ少ない
○:規格内
△:規格外
〈トータルコスト性〉
◎:コストダウン
○:従来比同等
△:コストアップ
また、流動性および製品曲げ強度については、比較例1を100とする指数にて表示した。数値が大なるほど結果は良好である。これらの結果を、下記の表2中に示す。
Figure 2005154733
なお、製品曲げ強度の評価結果は射出条件(シリンダー温度)を全て同一で行った場合を示しており、指数値の低下が5以内であれば品質的には問題はないものと考えられる(同等品質)。また、比較例2および実施例の射出条件を緩和して、数℃低温にしてローラを作製した場合、評価結果は100となった。この際の成形性、磁力連続性の評価結果については変化はなかった。
上記表2の結果からわかるように、実施例におけるようにペレット状ポリアミドの性状を所定に規定することで、比較例の場合のような混練性や成形性の悪化を生ずることなく、またローラ強度の低下を引き起こすこともなく、トータルでのコスト性に優れた樹脂磁石組成物およびマグネットローラを実現することが可能である。
製造実施例および製造比較例1、2
直径2.0mm、長さ1.5mmのサイズのペレット状ポリアミドを、ペレタイザーからブレンディングサイロへの移送手段として、金属配管を用いたエアー圧送(製造比較例1、図2)、ゴム配管を用いたエアー圧送(製造比較例2、図2)、配管を有しない直接投入(製造実施例、図1)の3種の異なるプロセスを用いてそれぞれ製造した。これら各プロセスを、ペレット状ポリアミドの量産性および加工費、マグネットローラの量産性および金型コストの各観点から評価した結果を、下記の表3中に示す。判断基準は以下のとおりである。
○:大変良好
△:良好であるが懸案あり
×:適合不可
Figure 2005154733
上記表3の結果からわかるように、ペレタイザーの略直下にブレンディングサイロを配置して、ペレタイザーからブレンディングサイロに、ペレット状ポリアミドを直接投入するプロセスを用いた製造実施例では、ペレット状ポリアミドの量産性および加工費、マグネットローラの量産性および金型コストのいずれについても、良好な結果が得られている。これに対し、金属配管を介したエアー圧送によりペレット状ポリアミドの移送を行った製造比較例1では、全てが不十分な結果となっており、また、ゴム配管を用いた製造比較例2においても、マグネットローラの量産性および金型コストについては改善が見られたものの、ペレット状ポリアミドの量産性および加工費については不十分な結果であり、全体として、満足できる製造効率の向上およびコストの低減効果は得られなかった。
本発明の一好適実施形態に係る樹脂磁石組成物の製造方法の工程の一部を示す概略説明図である。 従来の樹脂磁石組成物の製造方法の工程の一部を示す概略説明図である。
符号の説明
1 ペレット状ポリアミド
10 ペレタイザー
11 配管
12 エアー動力源
20 ブレンディングサイロ
30 収納容器

Claims (5)

  1. 樹脂バインダーと、磁性粉とを主成分とする樹脂磁石組成物において、該樹脂バインダーが、直径1.5〜2.5mm、長さ1.0〜2.0mmのペレット状ポリアミドであることを特徴とする樹脂磁石組成物。
  2. 前記ペレット状ポリアミドの相対粘度が1.9〜2.0の範囲内である請求項1記載の樹脂磁石組成物。
  3. 前記ペレット状ポリアミドが6−ナイロンを主成分とする請求項1または2記載の樹脂磁石組成物。
  4. 樹脂バインダーとしてのペレット状ポリアミドと、磁性粉とを主成分とする樹脂磁石組成物の製造方法であって、
    ストランド状に形成されたポリアミドをペレタイザーにより切断してペレット化した後、該ペレット状ポリアミドをブレンディングサイロにより均質混合する工程を含む樹脂磁石組成物の製造方法において、
    前記ペレタイザーの略直下に前記ブレンディングサイロを配置し、該ペレタイザーの排出口から排出される前記ペレット状ポリアミドを、該ブレンディングサイロの導入口に、実質的に直接投入することを特徴とする樹脂磁石組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜3のうちいずれか一項記載の樹脂磁石組成物が成形されてなることを特徴とするマグネットローラ。
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