JP2005154668A - 含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂 - Google Patents

含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂 Download PDF

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Hisashi Shimizu
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Abstract

【解決手段】 (A)一分子中にオキシラン環を2個以上有する多官能エポキシ樹脂と、
(B)式(1)で示される両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物と
【化1】
Figure 2005154668

(Rf’は、脂肪族二価炭化水素基又は芳香族二価炭化水素基であり、フッ素原子を、一分子中の全フッ素質量を該式(1)の化合物の分子量で除したフッ素含有率が0.30〜0.75となるように含有する基を示す。)
の反応により得られる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂であり、分子量が1,000〜150,000であり、一分子中の全フッ素質量を上記熱可塑性エポキシ樹脂の分子量で除したフッ素含有率が0.20〜0.65である含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂。
【効果】 本発明によれば、任意のエポキシ樹脂とよく相溶し、任意のエポキシ樹脂に添加することで撥水性を付与することのできる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂が提供される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂に関する。詳しくは、主剤となるエポキシ樹脂に対して、機能性を付与させる助剤として使用可能で、主剤となるエポキシ樹脂とよく相溶し、撥水性を付与することのできる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂に関する。
含フッ素エポキシ化合物としては、米国特許第4045408号明細書(特許文献1)に記載の化合物や、また、耐水性等に優れた特公平8−30028号公報(特許文献2)が挙げられる。しかし、これらの化合物は任意の樹脂に対して機能性を付与させるような助剤として開発されたものでないため、任意の樹脂との相溶性については考慮されていない。そのため、任意の樹脂に混合し、任意の樹脂に対し機能性を付与するという点で不十分であった。
米国特許第4045408号明細書 特公平8−30028号公報
本発明は、任意のエポキシ樹脂(主剤)とよく相溶し、かつ、該エポキシ樹脂(主剤)に添加することで撥水性を付与することのできる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂(助剤)を提供するものであり、特には、主鎖に、(a)主剤となるエポキシ樹脂と類似の骨格、及び、(b)−CF2−,−CF2O−,−CF2CF2O−など撥水性を高める基を持ち、(a)と(b)がランダムに配列した含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、任意のエポキシ樹脂(主剤)との相溶性を高めるために該主剤と類似の骨格を持つエポキシ樹脂と、撥水性を付与するために−CF2−,−CF2O−,−CF2CF2O−などの基を有する含フッ素ジカルボン酸化合物とを共重合させることについて検討したところ、一定の割合でエポキシ樹脂と含フッ素ジカルボン酸化合物を共重合して得られる共重合体が、主剤となるエポキシ樹脂と相溶し、また、撥水性を向上させることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)一分子中にオキシラン環を2個以上有する多官能エポキシ樹脂と、
(B)下記一般式(1)で示される両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物と
Figure 2005154668
(式中、Rf’は、エーテル構造もしくはエステル構造を含んでもよい脂肪族二価炭化水素基、又は芳香族二価炭化水素基であり、かつフッ素原子を、一分子中の全フッ素質量を該式(1)の化合物の分子量で除したフッ素含有率が0.30〜0.75となるように含有する基を示す。)
の反応により得られる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂であり、分子量が1,000〜150,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したポリスチレン換算重量平均分子量)であり、かつ一分子中の全フッ素質量を上記熱可塑性エポキシ樹脂の分子量で除したフッ素含有率が0.20〜0.65であることを特徴とする含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を提供する。
この場合、上記一般式(1)の化合物としては、特にRf’が下記のいずれかの構造式であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
Figure 2005154668
(式中、
X:F又はCF3
p、q:p≧1、q≧1、2≦p+q≦200、特に2≦p+q≦110の整数
r:0≦r≦6の整数
s、t:s≧0、t≧0、0≦s+t≦200、特に2≦s+t≦110の整数
u、v:1≦u≦100、1≦v≦100の整数
w:1≦w≦100の整数
k:0≦k≦8の整数
j、l:0≦j≦3、0≦l≦3の整数
i、m:0又は1
を示す。)
で表されるパーフルオロポリエーテルであることが好ましい。
本発明によれば、任意のエポキシ樹脂とよく相溶し、任意のエポキシ樹脂に添加することで撥水性を付与することのできる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂が提供される。
本発明の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(A)と両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物(B)を反応(共重合)させることにより得ることができる。
本発明の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の合成に使用する(A)エポキシ樹脂は、公知のエポキシ樹脂のいずれでもよく、特に制限はないが、一分子中にオキシラン環を2個以上有する多官能体であることが必要であり、特に、下記一般式(2)又は(3)
Figure 2005154668
(式中、Ep
Figure 2005154668
又はエポキシシクロアルキル基であり、好ましくはエポキシシクロヘキシル基、エポキシシクロペンチル基である。Yはエーテル構造(−O−)又はエステル構造(−OC(=O)−)又はシロキサン構造(−Si−O−Si−)を含んでもよい脂肪族二価炭化水素基(好ましくは炭素数1〜100、特に1〜50のもの)又は芳香族二価炭化水素基(好ましくは炭素数8〜50、特に14〜50のもの)である。)
で示される一分子中にオキシラン環を2個有する二官能体であることがより好ましい。
二官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、ビスフェノールAノボラック型、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、及び、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの分子量(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したポリスチレン換算重量平均分子量、以下同様)は特に制限はないが、100〜3,000程度が好ましい。また、これらを複数混合して用いてもよい。
なお、本発明の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を所望のエポキシ樹脂(主剤)に対する助剤として使用する場合には、(A)成分のエポキシ樹脂は主剤となるエポキシ樹脂と同一の骨格を有するエポキシ樹脂を用いることがより好ましい。また、1,4−(2’,3’−エポキシプロピル)オクタフルオロ−n−ブタンや2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのようにフッ素を含有した二官能エポキシ樹脂でもよい。
両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物としては、下記一般式(1)で示される両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物が用いられる。
Figure 2005154668
(式中、Rf’は、エーテル構造もしくはエステル構造を含んでもよい脂肪族二価炭化水素基、又は芳香族二価炭化水素基であり、かつフッ素原子を、一分子中の全フッ素質量を該式(1)の化合物の分子量で除したフッ素含有率が0.30〜0.75、特に0.35〜0.65となるように含有する基を示す。)
この場合、Rf’は、下記のいずれかの構造式であることが好ましい。
Figure 2005154668
(式中、
X:F又はCF3
p、q:p≧1、q≧1、2≦p+q≦200、特に2≦p+q≦110の整数
r:0≦r≦6の整数
s、t:s≧0、t≧0、0≦s+t≦200、特に2≦s+t≦110の整数
u、v:1≦u≦100、1≦v≦100の整数
w:1≦w≦100の整数
k:0≦k≦8の整数
j、l:0≦j≦3、0≦l≦3の整数
i、m:0又は1
を示す。)
このような含フッ素化合物としては、ヘキサフルオログルタミン酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、パーフルオロセバシン酸、オクタフルオロアジピン酸、ドデカフルオロスベリン酸、パーフルオロ−1,10−ドデカンジカルボン酸、パーフロオロアゼライム酸、フォンブリンMF300(ソルベイ・ソレクシス社製)、フルオロリンクC(ソルベイ・ソレクシス社製)などが挙げられる。
上記一般式(1)の化合物の中でも、特に下記一般式(1a),(1b)又は(1c)で示されるものが好ましい。
Figure 2005154668
(式中、u及びvはそれぞれ1〜100、好ましくは1〜20の整数を表す。)
Figure 2005154668
(式中、j、k、lは、0≦k≦8、0≦j≦3、0≦l≦3の整数であり、i、mは0又は1である。)
Figure 2005154668
(式中、p、qは、p≧1、q≧1、2≦p+q≦200、特に2≦p+q≦110の整数であり、rは0≦r≦6の整数である。)
上述したように、本発明の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(A)と両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物(B)を反応(共重合)させることにより得ることができ、この場合、反応には必ずしも溶剤は必要ではないが、溶剤を用いる場合、ヘキサフルオロメタキシレン(HFMX)のようなエポキシ樹脂(A)と含フッ素化合物(B)の双方を溶解できる溶剤が好ましい。反応温度は、溶剤の有無、種類(沸点)によっても異なるが、室温から250℃の範囲が好ましく、反応時間は、数時間から2日間程度である。
また、反応には必ずしも触媒は必要でないが、トリフェニルホスフィン、p−トルエンスルホン酸、硫酸、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、2−フェニルイミダゾール、ピリジン、トリエチルアミンやこれらに類似した化合物を用いてもよい。添加量は、エポキシ樹脂(A)に対して、0.01〜5質量%の割合で加えるのが好ましい。
反応に用いるエポキシ樹脂(A)と含フッ素化合物(B)の割合は、(B)中に含まれるヒドロキシカルボニル(−C(=O)OH)の総数に対し、(A)中に含まれるオキシラン環の総数が、1.0〜10.0倍、好ましくは1.2〜5.0倍になるように調整するとよい。
上記反応により、エポキシ樹脂のエポキシ基と含フッ素化合物のヒドロキシカルボニル基が下記のように反応し、
Figure 2005154668
例えば、下記式で示されるエポキシ樹脂と含フッ素化合物との反応生成物(含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂)が得られるものである。
Figure 2005154668
(式中、nは、0≦n≦110である。)
上記反応により得られる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂は、その分子量が1,000〜150,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したポリスチレン換算重量平均分子量)のものであり、3,000〜50,000がより好ましい。分子量が低すぎると、精製段階での収率が低下し、分子量が大きすぎると、所望のエポキシ樹脂に対する相溶性が悪くなる。また、一分子中のフッ素含有率(一分子中の全フッ素質量を上記含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の分子量で除したもの)は0.20〜0.65であり、好ましくは0.25〜0.55であり、0.20未満になると撥水性が低くなり、0.65を超えるとフッ素変性されていない汎用のエポキシ樹脂との相溶性が悪くなる。フッ素含有率は、一般的には、イオン電極法、吸光光度法、イオンクロマト法などで求めることができる。
本発明の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の主鎖は、所望のエポキシ樹脂との相溶性を高める炭化水素部分と−CF2−,−CF2O−,−CF2CF2O−などの単位で表される撥水性部分の繰り返し単位が交互に又はランダムに結合していてよい。
本発明の含フッ素共重合体は熱可塑性のエポキシ樹脂であるので、撥水性を付与させる助剤以外に、主剤として、エポキシ硬化剤を加え、任意に成形し、硬化させることが可能である。また、溶剤を用いて薄膜状に加工することも可能である。更に、本発明の目的のように、助剤として所望のエポキシ樹脂に添加することで、撥水性、接着性などを高めることができる。また、架橋剤を用いてより架橋密度の高い硬化性樹脂としても用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したポリスチレン換算重量平均分子量である。
[合成例1]
100mlのガラス製フラスコに溶剤を使用せずに下記式(i)のビスフェノールA型エポキシ樹脂(14.1g)にトリフェニルホスフィン(0.12g)を溶解したあと、室温で、撹拌しながら、ソルベイ・ソレクシス社製のフルオロリンクC10(HOOC−CF2−(OC24a−(OCF2b−COOH(式中、a、bはa+b=10である。))(50.0g)を2時間かけて滴下した。滴下後、室温で2時間反応させた。反応後、トルエン中に投入し、洗浄した。得られた白色の粘稠物をヘキサフルオロメタキシレン(HFMX)に完全に溶解し、純水と強撹拌することで、水洗を行った。水洗後、乾燥することにより、室温にてゴム状の重量平均分子量30,000の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を約35g得た。この樹脂のフッ素含有量をイオン電極法にて測定したところ、フッ素含有率は0.43であった。この樹脂のIRスペクトルを図1に示す。
Figure 2005154668
[合成例2]
500mlのガラス製フラスコにヘキサフルオロメタキシレン(HFMX、100g)、式(i)のビスフェノールA型エポキシ樹脂(20.9g)、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.12g)を仕込み、120℃に保持し、撹拌しながら、ソルベイ・ソレクシス社製のフルオロリンクC10(50g)を2時間かけて滴下した。滴下後、120℃で24時間反応させた。反応後、室温に戻してから、トルエン中に再沈澱させた。沈澱物を水洗後、乾燥することにより、重量平均分子量10,000の白色ゴム状の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を約50g得た。この樹脂のフッ素含有量をイオン電極法にて測定したところ、フッ素含有率は0.42であった。この樹脂のIRスペクトルを図2に示す。
[合成例3]
500mlのガラス製フラスコにヘキサフルオロメタキシレン(HFMX、100g)、式(i)のビスフェノールA型エポキシ樹脂(20.9g)、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(0.10g)を仕込み、120℃に保持し、撹拌しながら、ソルベイ・ソレクシス社製のフルオロリンクC10(50g)を2時間かけて滴下した。滴下後、120℃で24時間反応させた。反応後、室温に戻してから、トルエン中に再沈澱させた。沈澱物を水洗後、乾燥することにより、重量平均分子量11,000の白色ゴム状の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を約55g得た。この樹脂のフッ素含有量をイオン電極法にて測定したところ、フッ素含有率は0.42であった。この樹脂のIRスペクトルを図3に示す。
[合成例4]
500mlのガラス製フラスコにヘキサフルオロメタキシレン(HFMX、150g)、ソルベイ・ソレクシス社製のフルオロリンクC10(50g)、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.12g)を仕込み、120℃で保持したあと、撹拌しながら、式(i)のビスフェノールA型エポキシ樹脂(20.9g)を2時間かけて滴下した。滴下後、120℃で24時間反応させた。反応後、室温に戻してから、トルエン中に再沈澱させた。沈澱物を水洗後、乾燥することにより、重量平均分子量21,000の白色ゴム状の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を約55g得た。この樹脂のフッ素含有量をイオン電極法にて測定したところ、フッ素含有率は0.42であった。この樹脂のIRスペクトルを図4に示す。
[合成例5]
500mlのガラス製フラスコにヘキサフルオロメタキシレン(HFMX、200g)、式(i)のビスフェノールA型エポキシ樹脂(62.7g)、p−トルエンスルホン酸・一水和物(0.36g)を仕込み、120℃で保持したあと、撹拌しながら、ソルベイ・ソレクシス社製のフルオロリンクC10(50g)を2時間かけて滴下した。滴下後、120℃で24時間反応させた。反応後、室温に戻してから、トルエン中に再沈澱させた。沈澱物を水洗後、乾燥することにより、重量平均分子量5,000の白色ゴム状の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を約62g得た。この樹脂のフッ素含有量をイオン電極法にて測定したところ、フッ素含有率は0.40であった。この樹脂のIRスペクトルを図5に示す。
[参考例]
合成例1〜5で合成した含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂を助剤として、主剤である式(i)のビスフェノールA型エポキシ樹脂100質量部に対して、それぞれ3質量部混ぜたものを調製した。この5種の混合樹脂100質量部に対して、硬化剤としてVDH−J((株)アドマテックス製、下記式(ii))を8質量部混ぜ、熱硬化性樹脂組成物を調製し、該熱硬化性樹脂組成物をガラス板に平滑に塗布し、120℃で1時間かけて硬化させた。これらの硬化被膜上にMLC−6267−000(メルク社製、液晶)を1滴落とし、その接触角を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005154668
Figure 2005154668
上記合成例1〜5で得られた樹脂の構造式は下記式(iii)の通りである。
Figure 2005154668
(式中、a、bはa+b=10である。)
Figure 2005154668
本発明の合成例1で得られた含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の赤外線吸収スペクトルを示した図である。 本発明の合成例2で得られた含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の赤外線吸収スペクトルを示した図である。 本発明の合成例3で得られた含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の赤外線吸収スペクトルを示した図である。 本発明の合成例4で得られた含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の赤外線吸収スペクトルを示した図である。 本発明の合成例5で得られた含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂の赤外線吸収スペクトルを示した図である。

Claims (3)

  1. (A)一分子中にオキシラン環を2個以上有する多官能エポキシ樹脂と、
    (B)下記一般式(1)で示される両末端にヒドロキシカルボニル基を有する含フッ素化合物と
    Figure 2005154668
    (式中、Rf’は、エーテル構造もしくはエステル構造を含んでもよい脂肪族二価炭化水素基、又は芳香族二価炭化水素基であり、かつフッ素原子を、一分子中の全フッ素質量を該式(1)の化合物の分子量で除したフッ素含有率が0.30〜0.75となるように含有する基を示す。)
    の反応により得られる含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂であり、分子量が1,000〜150,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したポリスチレン換算重量平均分子量)であり、かつ一分子中の全フッ素質量を上記熱可塑性エポキシ樹脂の分子量で除したフッ素含有率が0.20〜0.65であることを特徴とする含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂。
  2. (B)一般式(1)の化合物において、Rf’が下記のいずれかの構造式であることを特徴とする請求項1に記載の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂。
    Figure 2005154668
    (式中、
    X:F又はCF3
    p、q:p≧1、q≧1、2≦p+q≦200の整数
    r:0≦r≦6の整数
    s、t:s≧0、t≧0、0≦s+t≦200の整数
    u、v:1≦u≦100、1≦v≦100の整数
    w:1≦w≦100の整数
    k:0≦k≦8の整数
    j、l:0≦j≦3、0≦l≦3の整数
    i、m:0又は1
    を示す。)
  3. (A)エポキシ樹脂が、一分子中にオキシラン環を2個有する二官能エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の含フッ素熱可塑性エポキシ樹脂。
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