JP2005154226A - 単結晶の育成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 FZ法による単結晶育成方法では、2500℃以上の単結晶を育成する場合に、単結晶に対する適切な保温手段が存在しなかったため、大口径および長尺の単結晶の育成が困難であった。
【解決手段】 FZ法による単結晶の育成方法において、溶融帯7近傍の単結晶8の周囲を徐冷用誘導コイル14で囲い、この徐冷用誘導コイル14に加熱用誘導コイル4と逆位相の電流を流す。徐冷用誘導コイル14によって単結晶8を十分保温した上で、単結晶8と溶融帯7との間の温度勾配を必要かつ十分に確保できるため、大口径および長尺の単結晶8を、割れを発生させることなく、かつ安定に育成することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、FZ法(フローティング・ゾーン法;浮遊帯域溶融法)を用いて大口径かつ長尺の単結晶を容易に製造することができる単結晶の育成方法に関するものである。
従来、金属や半導体の単結晶を育成する際に、特に高純度を要求される場合には、または、育成する単結晶が高融点のため、結晶融液と反応しない材質から成る適当な坩堝が無い場合には、加熱用誘導コイルを用いるFZ法が用いられている。
以下、従来のFZ法による単結晶の育成方法について、図面を参照しつつ説明する。
図3は、従来のFZ法による単結晶の育成方法を実施する育成装置の一例を示す断面図である。これによると、従来の単結晶の育成方法に用いる育成装置では、密閉可能な耐圧容器62中にて単結晶の育成を行なう。耐圧容器62の上下には、個別に昇降可能な上軸駆動部51および下軸駆動部59と、それぞれの駆動部51および59から延びて耐圧容器62を気密にかつ回転および上下移動可能に貫通する上軸52および下軸60と、これら上軸52および下軸60にそれぞれ固定された上ホルダー53および下ホルダー61とが配置され、上ホルダー53と下ホルダー61との間で、加熱用誘導コイル54の中心部を貫通する原料棒56の端部が握持される。そして、上軸駆動部1と下軸駆動部9とは、個別に上下移動可能に制御される。
このような構成の育成装置において、上軸駆動部51により原料棒56の下端部を加熱用誘導コイル54に近づけた後、加熱用誘導コイル54に交流電圧を印加することで誘導磁場を生じさせ、それによって原料棒56に発生するジュール熱により、原料棒56の下端部を溶融する。
次に、原料棒56の下端部が溶融した時点で、下軸駆動部59を駆動させて種結晶55を原料棒56の下端部に接触させることで、溶融帯57が形成される。そして、上軸駆動部51および下軸駆動部59をそれぞれ下方に移動させることで、原料棒56を下端部から順次溶融させ、溶融帯57の上方に単結晶58を順次成長させる。この際、上軸駆動部51の駆動速度および下軸駆動部59の駆動速度をそれぞれ調節することで、所望の径の単結晶58を所望の速度で育成することができる。
その後、単結晶58を所望の長さまで育成できた時点で、加熱用誘導コイル54に印加する交流電圧を徐々に下げることで、単結晶58を取り出し可能な温度まで冷却することにより、単結晶58を育成し製造するというものである。
一般にFZ法で用いる耐圧容器62は、内側が水冷されているため、溶融帯57や単結晶58に比較して著しく低温である。従って、単結晶58の表面から耐圧容器62への輻射伝熱により、単結晶58は強く冷却されている状態となり、単結晶58の径方向および長さ方向には大きな温度分布が生じ、これにより高い熱応力が発生し、冷却中に単結晶58にクラックが発生するという問題があった。
この問題を回避するために、育成する単結晶の外側に輻射熱を単結晶側に反射する反射板を配置する方法が採られている。この反射板を配置した従来の技術による単結晶の育成方法の例を図4に要部断面図で示す。
図4において、54は加熱用誘導コイル、56は原料棒、57は溶融帯、58は単結晶であり、64が反射板である。図4によると、反射板64は例えば中空の円筒形状であり、育成中の単結晶58が反射板64の内部を挿通するように配置される。
育成中の単結晶58は、反射板64により輻射熱が反射されて保温されるため、内部に生じる温度分布が小さくなるので、熱応力が低減する。このようにして、冷却中における単結晶58の割れの問題を回避している。
しかしながら、反射板64に輻射率が低い材料を用いると、単結晶58から反射板64に入射した熱線が再び単結晶58に返ってくる割合が過剰に高くなるため、反射板64は過剰な保温をもたらし、単結晶58の温度勾配が不足して、溶融帯57が長くなることとなる。この結果、溶融帯57と単結晶58との界面で生じる静水圧が大きくなるので、溶融帯57から溶融した原料が垂れ落ちてしまい、単結晶58の育成の続行が不可能になるという問題があった。
この問題を回避するために、例えば特許文献1には、反射板64に輻射率が0.6の材料を用いたり、反射板64に水冷等の冷却作用を与えたりする方法が開示されている。
この方法によれば、単結晶58から反射板64に十分な輻射放熱がなされるので、単結晶58に対する余分な保温を防止することが可能となるというものである。
特許第2845086号
しかしながら、特許文献1に開示された輻射率が0.6以上の反射板や冷却作用を与えた反射板を用いる単結晶の育成方法では、大口径および長尺の単結晶を育成する場合に保温が不十分となり、冷却割れが発生するため、良好な単結晶を育成することができないという致命的な問題点があった。
また、融点が2500℃以下の単結晶を育成する場合においては、反射板を使用した場合には、反射板の上端部の温度は2000℃以上に達する。この場合には、2000℃以上の温度域で腐食もしくは変形しない絶縁物はないため、使用できる反射板は導体に限られるが、反射板に導体を使用すると、加熱用誘導コイルにより形成される誘導磁場により反射板自身も発熱してしまい、その発熱は反射板の上端部にて特に大きくなる。この結果、単結晶は余分に保温されてしまうため、溶融帯が長くなり、溶融帯から溶融した原料が垂れ落ちるという問題が発生することとなる。これに対し、導体から成る反射板に冷却作用を有するものを用いると、前述したように、単結晶の保温が不十分となり、冷却割れが発生することとなる。
さらに、融点が2500℃を超える単結晶を大口径および長尺で育成しようとする場合には、適切に保温しながら良好な単結晶を育成する方法がないという問題点もあった。
本発明は以上のような従来の技術の問題点を解決するために案出されたものであり、その目的は、融点が2500℃を超える単結晶を製造する場合においても、大口径および長尺の単結晶を容易に得ることができる単結晶の育成方法を提供することにある。
本発明の単結晶の育成方法は、加熱用誘導コイルで原料棒を部分的に誘導加熱して溶融帯を形成し、この溶融帯を移動させながら、溶融帯の上下の端部においてそれぞれ溶融および凝固を順次行なうことにより単結晶を成長させるFZ法による単結晶の育成方法において、前記溶融帯近傍の前記単結晶の周囲を徐冷用誘導コイルで囲い、この徐冷用誘導コイルに前記加熱用誘導コイルと逆位相の電流を流すことを特徴とするものである。
また、本発明の単結晶の育成方法は、上記構成において、前記単結晶は、融点が2500℃以上であり、かつ融点付近の温度で良導体であることを特徴とするものである。
本発明の単結晶の育成方法によれば、単結晶の溶融帯側の近傍に配置した徐冷用誘導コイルで単結晶を囲い、この徐冷用誘導コイルに加熱用誘導コイルと逆位相の電流を流すようにしたことにより、育成された単結晶の溶融帯近傍に徐冷用誘導コイルにより形成される誘導磁場によって適度なジュール熱が発生するため、効果的に単結晶を適切に保温することができる上に、徐冷用誘導コイルが発生させる誘導磁場と加熱用誘導コイルが発生させる誘導磁場とが互いにその成分を打ち消しあうので、溶融帯と単結晶との成長界面付近はジュール発熱が適度に抑制されて、単結晶の過剰な保温を抑制することができる。この結果、溶融帯との成長界面付近における単結晶の温度勾配を適度な大きさで確保することができ、溶融帯が不必要に長くなることがないため、大口径および長尺の単結晶を育成する場合においても、溶融帯が垂れ落ちる問題を解消することが可能となる。
また、本発明の単結晶の育成方法によれば、育成する単結晶が、融点が2500℃以上であり、かつ融点付近の温度で良導体であるときには、導体の反射板を用いると加熱用コイルにより反射板が加熱されて単結晶への保温が過剰になること、および反射板が導体であると、変形もしくは腐食しない絶縁物がないため、絶縁物の反射板が使用できないことから、反射板による適切な保温が困難となる傾向があるものの、徐冷用誘導コイルを設置していることで、徐冷用誘導コイルも加熱用誘導コイルと同様に水冷して使用できることから、融点が2500℃を超える単結晶を育成する場合においても、徐冷用誘導コイルの温度の過剰な上昇をさせずに溶融帯近傍の単結晶に適度なジュール熱を生じさせることができる。そのため、融点が2500℃以上と高融点の単結晶に対しても保温作用を妨げることなく、良好な単結晶を育成することが可能であるので、従来は適切な保温手段が存在しなかった融点が2500℃を超える単結晶についても、その口径を従来の単結晶の育成方法によるものに比較して大幅に大口径化することができるという有利なものとなる。
以下、本発明の単結晶の育成方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の単結晶の育成方法の実施の形態の一例を示す断面図である。
図1には本発明の単結晶の育成方法を実施する育成装置の例についてその断面図を示しているが、これによると、本発明の単結晶の育成方法に用いる育成装置では、密閉可能な耐圧容器12中にて単結晶の育成を行なう。耐圧容器12は、耐圧容器12内の空間13にて数気圧の不活性ガス雰囲気において単結晶の育成が可能なように設計されている。
耐圧容器12外に配置された昇降可能な上軸駆動部1および下軸駆動部9と、それぞれの駆動部1および9から伸びて耐圧容器12を気密にかつ回転および上下移動可能に貫通する上軸2および下軸10と、これら上軸2および下軸10にそれぞれ固定された上ホルダー3および下ホルダー11とが配置され、上ホルダー3には原料棒6が握持されている。なお、上軸駆動部1と下軸駆動部9とは、個別に上下移動可能である。
また、耐圧容器12の内部には、加熱用誘導コイル4と、それにより形成される溶融帯7近傍の単結晶8側、この例では加熱用誘導コイル4の下方に、単結晶8の周囲を囲うように徐冷用誘導コイル14が配設されている。
本発明の単結晶の育成方法においては、加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とは、それぞれの内部を流れる交流電流が逆位相であることが重要である。加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とに逆位相の電流を流すには、加熱用誘導コイル4の電源と徐冷用誘導コイル14の電源とを別々の電源系統として、それぞれの誘導コイル4・14の内部を流れる交流電流が逆位相になるように制御してもよいが、コストをより低く抑えるためには、電源系統を1つにしておき、加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とを、1本の水冷銅管を用いて互いの捲回方向が逆になるように接続して成形するとよい。そのように、加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とを1本の水冷銅管を用いて接続し成形した例を、図2に斜視図で示す。
図2に示す例によれば、加熱用誘導コイル4および徐冷用誘導コイル14は、間にそれぞれスリット17および18が設けられたリング状および円筒状に形成されており、リング状の加熱用誘導コイル4がスリット17により、円筒状の徐冷用誘導コイル14がスリット18により、それぞれ分割されている。そして、その外周側壁にそれぞれ給電部15および16が設けられ、水冷銅管19を介して接続されている。これら水冷銅管19と給電部15,16との位置関係は、加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とに流れる交流電流の位相が逆となるように配置される。
図1に示す例によれば、上軸駆動部1により、原料棒6の下端部を加熱用誘導コイル4に近づけた後、加熱用誘導コイル4に交流電圧を印加することで、誘導磁場を生じさせ、それによって原料棒6に発生するジュール熱により、原料棒6の下端部を溶融する。
原料棒6の下端部が溶融した時点で、下軸駆動部9を駆動させて種結晶5を原料棒6の下端部に接触させることで、溶融帯7が形成される。そして、上軸駆動部1および下軸駆動部9をそれぞれ下方に移動させることで、原料棒6を順次溶融させ、溶融帯7の下方に単結晶8を順次成長させる。
この際、徐冷用誘導コイル14の内径を、育成する単結晶8の径に対して適度な距離をとるように決定しておくことが肝要である。本発明者による検討の結果、徐冷用誘導コイル14の内径は、育成する単結晶8の径の少なくとも約1.5倍以上とし、かつ約10倍以内である必要があることが分かっている。徐冷用誘導コイル14の内径が単結晶8の径の約1.5倍以下である場合は、徐冷用誘導コイル14による単結晶8の保温が過剰となり、ついには単結晶8が溶解してしまう恐れが生じる。一方、10倍以上の場合は、徐冷用誘導コイル14によって単結晶8に生じるジュール熱が不十分となり、単結晶8の保温が不十分になる恐れが生じる。
また、徐冷用誘導コイル14の上端部と加熱用誘導コイル4の下端部との距離には適切な距離が存在するが、本発明者の検討の結果、この距離は、少なくとも単結晶8の径よりも長く、単結晶8の径の5倍程度よりも短いことが好適であることが分かっている。この徐冷用誘導コイル14の上端部と加熱用誘導コイル4の下端部との距離が単結晶8の径よりも短い場合は、徐例用誘導コイル14の作用による、単結晶8と溶融帯7との界面付近の発熱しない領域が短すぎることとなるため、その界面付近の温度勾配が小さくなりすぎて、溶融帯7が長くなってしまい、溶融帯7が垂れ落ちて、結晶育成が困難となる問題が発生する傾向がある。他方、この距離が単結晶8の径の5倍程度よりも長くなると、徐冷用誘導コイル14が保温しない領域が増えすぎることとなるので、徐冷用雄図をコイル14による保温が不十分となり、この結果、単結晶8が冷却割れする問題が発生する傾向がある。
また、徐冷用誘導コイル14の長さは、単結晶8の育成終了時の長さの4分の1程度以上の長さが必要である。徐冷用誘導コイル14の長さがこれ以上短い場合には、単結晶8の保温が有効な領域が不十分となり、冷却割れの問題が発生する傾向がある。
さらに、徐冷用誘導コイル14に加熱用誘導コイル4の電流と逆位相で流される電流は、それぞれ加熱用誘導コイル4で原料棒6を溶解し、徐冷用誘導コイル14で単結晶8を保温するのに十分な大きさが必要である。また、両者の電流の大きさは、溶融帯7と単結晶8との成長界面付近でのジュール発熱が適度に抑制されるように調整する。
以上のように配置され設定された徐冷用誘導コイル14を用いることにより、本発明の単結晶の育成方法によれば、大口径および長尺の単結晶を育成する場合においても、溶融帯と7の成長界面付近における単結晶8の温度勾配を適度な大きさで確保することができ、溶融帯7が不必要に長くなることがないため、溶融帯7が垂れ落ちる問題を解消しつつ、単結晶8の適度な保温が可能となる。
そして、単結晶8を順次成長させて、単結晶8を所望の長さまで育成できた時点で、加熱用誘導コイル4および徐冷用誘導コイル14に印加する交流電圧を徐々に下げ、電流を小さくすることで、単結晶8を取り出し可能な温度まで冷却する。
本発明の単結晶の育成方法において用いる原料棒6としては、FZ法による育成が行なわれる種々の原料から成るものが使用できるが、特に、2500℃以上の融点を持ち、かつ融点付近の温度にあるときに良導体である原料を用いることが好ましい。ここで、融点付近の温度で良導体であるとは、溶融帯7の形成手段として、誘導加熱が使用できるものであることをいう。このような原料としては、例えばZrB(融点:3200℃),HfB(融点:3300℃),TiB(融点:2700℃)等が挙げられる。従来の単結晶の育成方法においては、これらのような高融点の単結晶に用いることのできる適切な保温手段が存在しなかったのは前述した通りである。
これに対し、本発明の単結晶の育成方法においては、溶融帯7近傍の単結晶8の周囲に、図1に示す例では加熱用誘導コイル4の下方の単結晶8の周囲に、単結晶8を囲うように徐冷用誘導コイル14を配設している。このため、単結晶8の育成が進み、単結晶8が大口径および長尺となっても、単結晶8が徐冷用誘導コイル14の中空部に進入し、徐冷用誘導コイル14によって単結晶8に適度なジュール熱が生じるので、単結晶8は効果的に保温され、割れることはなく、良好な単結晶8を育成することができる。
また、本発明の単結晶の育成方法においては、加熱用誘導コイル4および徐冷用誘導コイル14には、水冷銅管19を加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とに流れる交流電流の位相が逆となるように接続するといった構成により、加熱用誘導コイル4と徐冷用誘導コイル14とに逆位相の電流を流すように設定されている。
このため、加熱用誘導コイル4が作る誘導磁場と徐冷用誘導コイル14が作る誘導磁場とが互いに打ち消し合うため、単結晶8および溶融帯7のうち、加熱用誘導コイル4の下端部と徐冷用誘導コイル14の上端部との間に位置する部分においては、過剰なジュール発熱が抑制されるため、単結晶8の保温が過剰になることはなく、溶融帯7の長さは適度に保たれ、溶融帯7から溶融した原料が垂れ落ちるという問題も解消することができる。
かくして、本発明の単結晶の育成方法によれば、大口径および長尺の単結晶を容易に育成することができる。また、融点が2500℃を超える単結晶の大口径化および長尺化も容易に行なうことができる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
例えば、単結晶8を上方向に移動させて育成するようにしてもよい。この場合は、原料棒6を下ホルダー11に握持させ、種結晶5を上ホルダー3に固定し、徐冷用誘導コイル14を加熱用誘導コイル4の上方に配置して、上軸駆動部1および下軸駆動部9をそれぞれ上方に移動するように駆動すればよい。この場合にも、徐冷用誘導コイル14によって単結晶8を適度に保温することができるので、融点が2500℃以上の大口径および長尺の単結晶であっても、安定して良好な単結晶を育成することが可能となる。
本発明の単結晶の育成方法の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の単結晶の育成方法に使用される、加熱用誘導コイルと徐冷用誘導コイルとを1本の水冷銅管により成形した例を示す斜視図である。 従来の単結晶の育成方法の例を示す断面図である。 従来の反射板を用いた単結晶の育成方法の例を示す要部断面図である。
符号の説明
1・・・上軸駆動部
2・・・上軸
3・・・上ホルダー
4・・・加熱用誘導コイル
5・・・種結晶
6・・・原料棒
7・・・溶融帯
8・・・単結晶
9・・・下軸駆動部
10・・・下軸
11・・・下ホルダー
12・・・耐圧容器
13・・・容器内空間
14・・・徐冷用誘導コイル
15・・・給電部
16・・・給電部
17・・・スリット
18・・・スリット
19・・・水冷銅管

Claims (2)

  1. 加熱用誘導コイルで原料棒を部分的に誘導加熱して溶融帯を形成し、該溶融帯を移動させながら、溶融帯の上下の端部においてそれぞれ溶融および凝固を順次行なうことにより単結晶を成長させるFZ法による単結晶の育成方法において、前記溶融帯近傍の前記単結晶の周囲を徐冷用誘導コイルで囲い、該徐冷用誘導コイルに前記加熱用誘導コイルと逆位相の電流を流すことを特徴とする単結晶の育成方法。
  2. 前記単結晶は、融点が2500℃以上であり、かつ融点付近の温度で良導体であることを特徴とする請求項1記載の単結晶の育成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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