JP2005153655A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウエット性能を犠牲にせずに、ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制することのできる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】 トレッド両側域12Sの緩傾斜部分18に隣接する陸部22の踏み込み縁に踏み込み縁面取り部26を形成することで、トレッド両側域12Sの陸部22の蹴り出し側と踏み込み側との段差量を抑制でき、結果的にトレッド両側域12Sのヒール・アンド・トゥ摩耗を改良することができる。また、トレッド中央域12Cの急傾斜部分16に隣接する陸部22の蹴り出し縁に蹴り出し縁面取り部24を形成することで、トレッド中央域12Cの陸部22の蹴り出し側と踏み込み側との段差量を抑制でき、結果的にトレッド中央域12Cのヒール・アンド・トゥ摩耗を改良することができる。傾斜溝14の幅狭部分の溝底部側に拡幅部分28を設け、傾斜溝14をトレッド接地端12Eに開口させているので、溝内の水をトレッド接地端12Eの外側へスムーズに排水でき、十分なウエット排水性を確保できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は空気入りタイヤに係り、特に、ウエット性能を犠牲にせずに、ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制することのできる空気入りタイヤに関する。
夏用タイヤにおいては、タイヤ周方向に延びるストレート主溝と、タイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝との組み合わせによるブロックパターンが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
このようなパターンにおいて、ウエットハイドロプレーニング性能を良くするには、溝幅を広げるなど、溝面積(ネガティブ)を増やす方法が一般的である。
また、周方向溝により前後方向の排水、傾斜溝により横方向の排水を担うのが一般的である。
なお、傾斜溝を周方向溝に開口しないで寸止めすることで、低ノイズ化が図れる。
ブロックパターンでは、ヒール・アンド・トゥ摩耗を発生することがあり、このヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制するために、ラグ溝を閉じてリブを配置することが一般的である(例えば、特許文献2参照。)。
なお、ブロックの剛性を確保するために、ブロックエッジをラグ溝に沿って面取りすることが提案されている(特許文献3参照。)。
また、ブロック表面がサイプで、中が中空のトンネル溝パターンも提案されており、ドライ操縦安定性と、ウエットハイドロプレーニング性能の両立が謳われている(特許文献4参照。)。
特開平5−246214号公報 特開昭62−157807号公報 特開平2−14130号公報 特開昭61−160303号公報
しかしながら、溝面積を広げると一般に排水性は向上するが、単に溝幅を広げるだけでは、ブロックの剛性が不足したり、溝内エアーボリュームの増加によりパターンノイズが悪化したりする問題がある。
一般に陸部列は排水性のためラグ溝を設けるが、このラグ溝により連続したスムーズな接地が損なわれ、パターンノイズの発生源となることが多い。
一方で、切り込みの無いプレーンな陸部列(リブ)では、ウエット排水性の低下のみならず、低μ(低摩擦係数)路でのグリップ、陸部剛性の高すぎが原因の乗り心地の悪化を引き起こす場合がある。
ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制するためにラグ溝を閉じてリブ化したり、傾斜溝を周方向溝に開口しないで寸止めすることで低ノイズ化が図れるが、ウエット排水性が悪化する問題がある。
ブロック表面がサイプで、中が中空のトンネル溝パターンは、中空部のブロック表面付近の剛性が低く、この部分のヒール・アンド・トゥ摩耗が懸念される。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ウエット性能を犠牲にせずに、ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制することのできる空気入りタイヤを提供することが目的である。
請求項1に記載の発明は、トレッドのタイヤ赤道面両側に、タイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を空けて配置された空気入りタイヤであって、前記トレッドを幅方向に3等分したときの中央部分をトレッド中央域、前記トレッド中央域の両側を両側域としたときに、前記傾斜溝は、少なくとも前記トレッド中央域に配置されタイヤ周方向に対して傾斜して延びる急傾斜部分と、少なくとも前記両側区域に配置されトレッド接地端に向けて前記急傾斜部分と同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向に対する角度が前記急傾斜部分よりも大きく設定された緩傾斜部分とを有し、かつ溝長手方向中間部の溝幅がタイヤ赤道面側の端部側の溝幅よりも狭く設定されており、前記傾斜溝に隣接する陸部は、前記急傾斜部分の幅狭部分に隣接する蹴り出し縁と、前記緩傾斜部分の幅狭部分に隣接する踏み込み縁に夫々面取り部を有し、前記急傾斜部分の前記面取り部を形成した部分の溝底部側には、溝深さ中間部分よりも溝幅が広く設定された拡幅部分が面取り部側に変位して設けられており、前記緩傾斜部分の前記面取り部を形成した部分の溝底部側には、溝深さ中間部分よりも溝幅が広く設定された拡幅部分が面取り部側に変位して設けられている、ことを特徴としている。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
先ず、タイヤトレッドのヒール・アンド・トゥ摩耗の発生メカニズムは、タイヤ回転時の回転半径がトレッド中央域と両側域とで異なり、トレッドの両側域はもともとトレッド中心回転半径より小さな回転半径による制動方向の力が働き、路面に対して滑りが生じる。
この力と滑りにより、特に両側域では、ブロックの蹴り出し側のエッジの接地圧が高く摩耗し易いが、逆に踏み込み側は、接地圧が低く、エッジはゴムが逃げて摩耗せず残り易く、総合して段差の大きなヒール・アンド・トゥ摩耗となる。
次に、中央域では、回転半径の大小関係では逆でブロックが受ける力は駆動方向となり、傾向として踏み込み側が摩耗し易い。
また、中央域のブロックは、排水性、ノイズの点で、ブロックを区画する溝の角度(対幅方向)が大きい所謂ハイアングル溝となるため、コーナリングのサイドフォース入力に対して蹴り出し側のエッジは逃げて残りやすい傾向となる。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、両側域の緩傾斜部分の幅狭部分に面する踏み込み縁に面取り部を形成したので、両側域の陸部の蹴り出し側と踏み込み側との段差量を抑制し、結果的に両側域のヒール・アンド・トゥ摩耗を改良できる。
また、中央域の急傾斜部分の幅狭部分に面する蹴り出し縁に面取り部を形成したので、中央域の陸部の蹴り出し側と踏み込み側との段差量を抑制し、結果的に中央域のヒール・アンド・トゥ摩耗を改良できる。
ここで、パターンノイズを抑制すべく傾斜溝に幅狭部分を設けているが(溝エアボリュームを抑えるため)、溝幅を狭くするだけではハイドロプレーニング性能が低下するので、幅狭部分の溝底部側に拡幅部分を設け、さらに傾斜溝をトレッド接地端に開口させているので、溝内の水をトレッド接地端外側へスムーズに排水でき、十分なウエット排水性を確保できる。
拡幅部分に十分な水を流すためには踏面側からの水の導入部が必要となるが、傾斜溝は、タイヤ赤道面側の端部側が幅広に設定されているので、溝幅の広い部分からトレッド中央付近と路面との間の水を拡幅部分に取り込み易くしている。
なお、傾斜溝のタイヤ赤道面側の端部付近は、タイヤ周方向に対する角度が両側域対比で小さく(所謂ハイアングル)、長さも短くて済むので、パターンノイズを発生することは無い。
本発明においてトレッド接地端とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2003年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外側の端部である。
なお、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、リム、空気圧、及び荷重は各々の規格に従う。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜溝は、タイヤ軸方向外側の端部がトレッド接地端にて開口していると共に、トレッド接地端側の溝幅が前記面取り部を形成した部分の溝幅よりも広く設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
拡幅部分に導入された水を効率的に排出するためには、拡幅部分の排出側に開口部が必要となるが、傾斜溝のタイヤ軸方向端部をトレッド接地端にて開口させ、かつパターンノイズに影響しないトレッド接地側にて傾斜溝の溝幅を広くしているので、パターンノイズを悪化させずに溝内の水を接地面外へスムーズに排水することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記急傾斜部分に設けられた拡幅部分、及び前記緩傾斜部分に設けられた拡幅部分は、それぞれ面取り部側に変位して設けられている、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
傾斜溝の溝底側に拡幅部分を設けると、その踏面側の部分の剛性が低下するため、トレッドの中央域では蹴り出し側のエッジ、両側域では踏み込み側のエッジのゴムが逃げてはね残る現象が生じる場合があるが、請求項3に記載の空気入りタイヤでは、面取り部を設けた側に拡幅部分を変位させたので、剛性が不足した部分が路面に強く接地しなくなり、はね残り現象を回避することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ赤道面を挟んで一方の前記傾斜溝と他方の前記傾斜溝とは、タイヤ周方向に位相差を設けて配置されている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
タイヤ赤道面を挟んで一方の傾斜溝と他方の傾斜溝をタイヤ周方向に位相差を設けて配置することで、左右の傾斜溝が路面に対して交互に接地することになり、パターンノイズを良化することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記トレッドのタイヤ赤道面両側には、タイヤ赤道面からトレッド接地端へ向けてトレッド半幅の50〜65%の領域内にタイヤ周方向に延びる周方向溝が形成されている、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
トレッドのタイヤ赤道面両側に、タイヤ赤道面からトレッド接地端へ向けてトレッド半幅の50〜65%の領域内にタイヤ周方向に延びる周方向溝を設けることにより、排水性が向上し、ウエットハイドロプレーニング性能が更に向上する。
なお、周方向溝の配置位置が上記領域よりもタイヤ赤道面側に配置されると、トレッド中央域の排水を担う急傾斜部分(ハイアングル部)の比率が不足して排水性の低下を招く。
一方、周方向溝の配置位置が上記領域よりもトレッド接地端側に配置されると、周方向溝よりもショルダー側のショルダー陸部のブロック剛性が不足し、ショルダー片落ち偏摩耗を招くと共に、操縦安定性も低下する。
以上説明したように請求項1に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、ウエット性能を犠牲にせずに、ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制することができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の空気入りタイヤは上記の構成としたので、パターンノイズを悪化させずにウエット性能を向上することができる、という優れた効果を有する。
請求項3に記載の空気入りタイヤは上記の構成としているので、はね残り現象を回避することができる、という優れた効果を有する。
請求項4に記載の空気入りタイヤは上記の構成としているので、パターンノイズを良化することができる、という優れた効果を有する。
請求項5に記載の空気入りタイヤは上記の構成としているので、ウエットハイドロプレーニング性能を更に向上できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ赤道面CLの両側に、タイヤ軸方向(矢印W方向)に対して傾斜する傾斜溝14がタイヤ周方向(矢印A方向はタイヤ回転方向)に間隔を空けて複数形成されている。
タイヤ赤道面CLの左側の傾斜溝14は左上がりに傾斜し、タイヤ赤道面CLの右側の傾斜溝14は右上がりに傾斜して方向性パターンを形成している。
傾斜溝14は、タイヤ軸方向内側がタイヤ赤道面CL近傍で終端しており、タイヤ軸方向外側がトレッド12のトレッド接地端12Eに開口している。
なお、タイヤ赤道面CLを挟んで左側の傾斜溝14と右側の傾斜溝14とは、タイヤ周方向に位相差を設けて配置されている。
本実施形態の傾斜溝14は、タイヤ赤道面側がタイヤ周方向に対する角度が小とされた急傾斜部分16と、急傾斜部分16と同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向に対する角度が急傾斜部分16よりも大きく設定された緩傾斜部分18とから構成されている。
トレッド12をタイヤ軸方向に3等分したときの中央部分をトレッド中央域12C、トレッド中央域12Cの両側をトレッド両側域12Sとしたときに、トレッド中央域12Cには急傾斜部分16が配置され、トレッド両側域12Sには急傾斜部分16の一部分、及び緩傾斜部分18が配置されている。
トレッド12には、急傾斜部分16と緩傾斜部分18との間に、タイヤ周方向に延びる周方向溝20が形成されている。
周方向溝20は、タイヤ赤道面CLからトレッド接地端12Eへ向けてトレッド半幅(TW/2)の50〜65%の領域内に設けることが好ましい。
また、トレッド12には、周方向溝20からタイヤ軸方向外側へ、急傾斜部分16の延長線に沿って延びる副傾斜溝21が形成されている。
副傾斜溝21は、タイヤ回転方向とは反対側の傾斜溝14のトレッド接地端12E側の端部に開口している。
傾斜溝14は、溝長手方向中間部の溝幅が狭く、タイヤ赤道面側の端部付近、及びトレッド接地端12E付近の一部分の溝幅が溝長手方向中間部よりも幅広に設定されている。
傾斜溝14に隣接する陸部22は、急傾斜部分16の幅狭部分に隣接する蹴り出し縁に蹴り出し縁面取り部24が形成され、緩傾斜部分18の幅狭部分に隣接する踏み込み縁に踏み込み縁面取り部26が形成されている。
また、陸部22には、傾斜溝14と副傾斜溝21との交点付近の鋭角部分に面取り部27が形成されている。
蹴り出し縁面取り部24は、図2の断面図に示すように一定角度で傾斜しているが、アール面取りであっても良く、少なくとも踏面22Aよりも低くなっていれば良く、図3の断面図に示すように段部であっても良い。なお、踏み込み縁面取り部26についても、蹴り出し縁面取り部24と同様の形状に設定される。
傾斜溝14は、蹴り出し縁面取り部24を形成した部分の溝底部側、及び踏み込み縁を形成した部分の溝底部側に、それぞれ溝深さ中間部分よりも溝幅が広く設定された拡幅部分28を有している、
ここで、急傾斜部分16に設けられた拡幅部分28は、図2に示すように蹴り出し縁面取り部24側に変位して設けられており、緩傾斜部分18に設けられた拡幅部分28は、図示はしないが踏み込み縁面取り部26側に変位して設けられている。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
トレッド12のトレッド両側域12Sでは、陸部22の蹴り出し側のエッジの接地圧が高く摩耗し易く、段差の大きなヒール・アンド・トゥ摩耗を生じやすいが、本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド両側域12Sの緩傾斜部分18に隣接する陸部22の踏み込み縁に踏み込み縁面取り部26を形成しているので、トレッド両側域12Sの陸部22の蹴り出し側と踏み込み側との段差量を抑制でき、結果的にトレッド両側域12Sのヒール・アンド・トゥ摩耗を改良することができる。
一方、トレッド中央域12Cでは、傾向として踏み込み側が摩耗し易く蹴り出し側のエッジが残り易く、これによるヒール・アンド・トゥ摩耗を生じやすいが、本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド中央域12Cの急傾斜部分16に隣接する陸部22の蹴り出し縁に蹴り出し縁面取り部24を形成しているので、トレッド中央域12Cの陸部22の蹴り出し側と踏み込み側との段差量を抑制でき、結果的にトレッド中央域12Cのヒール・アンド・トゥ摩耗を改良することができる。
ここで、傾斜溝14は、溝長手方向中間部分の溝幅を狭く設定しているので、溝ボリュームが抑えられ、パターンノイズの発生を抑制することができる。
傾斜溝14の溝幅を単に狭くするだけではハイドロプレーニング性能が低下するが、本実施形態の空気入りタイヤ10では、幅狭部分の溝底部側に拡幅部分28を設け、傾斜溝14をトレッド接地端12Eに開口させているので、溝内の水をトレッド接地端12Eの外側へスムーズに排水でき、十分なウエット排水性を確保できる。
なお、傾斜溝14は、タイヤ赤道面CL側のが幅広に設定されているので、溝幅の広い部分を介してトレッド中央付近と路面との間の水を拡幅部分28に取り込み易くなっている。
なお、傾斜溝14のタイヤ赤道面CL側の端部付近は、タイヤ周方向に対する角度がトレッド両側域12S対比で小さく、長さも短いので、パターンノイズを発生することは無い。
また、傾斜溝14は、拡幅部分28の水の排水性を向上するために、タイヤ軸方向端部をトレッド接地端12Eにて開口させ、かつ溝幅を広くしているが、トレッド接地端12E付近は、そもそもパターンノイズを発生し難い領域なので、傾斜溝14の溝幅を広くしてもパターンノイズを悪化させることは無い。
また、傾斜溝14の溝底側に拡幅部分28を設けると、踏面側の部分の剛性が低下してトレッド中央域12Cでは蹴り出し側のエッジ、トレッド両側域12Sでは踏み込み側のエッジのゴムが逃げてはね残る現象が生じる場合があるが、本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド中央域12Cでは蹴り出し縁面取り部24を設けた側に拡幅部分28を変位させ、トレッド両側域12Sでは踏み込み縁面取り部26を設けた側に拡幅部分28を変位させているので、剛性が不足した部分が路面に強く接地しなくなり、はね残り現象を回避することができる。
なお、本実施形態の空気入りタイヤ10では、タイヤ赤道面CLを挟んで一方の傾斜溝14と他方の傾斜溝14をタイヤ周方向に位相差を設けて配置しているので、位相差を設けない場合と比較してパターンノイズを良化することができる。
なお、周方向溝20の配置位置が、タイヤ赤道面CLからトレッド接地端12Eへ向けてトレッド半幅(TW/2)の50〜65%の領域よりもタイヤ赤道面CL側に配置されると、トレッド中央域12Cの排水を担う急傾斜部分16(ハイアングル部)の比率が不足して排水性の低下を招く。
一方、周方向溝20の配置位置が上記50〜65%の領域よりもトレッド接地端12E側に配置されると、周方向溝20よりもショルダー側の陸部(所謂ショルダーブロック)のブロック剛性が不足し、ショルダー片落ち偏摩耗を招くと共に、操縦安定性も低下する。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド12のタイヤ赤道面CL両側に、タイヤ周方向に延びて隣接する傾斜溝14同士を連結する周方向溝30が形成されている。
本実施形態の周方向溝30は、タイヤ周方向に延びて隣接する傾斜溝14同士を連結しているので、第1の実施形態よりも更に排水性が向上し、ウエットハイドロプレーニング性能が更に向上する。
なお、その他の作用効果は第1の実施形態と同様である。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、従来例の空気入りタイヤ1種、本発明の適用された実施例のタイヤ2種、及び比較例の空気入りタイヤ1種を用意し、それぞれのウエットハイドロプレーニング性能、パターンノイズ、及び耐偏摩耗性能を調べた。
・ウエットハイドロプレーニング性能の試験方法、及び評価方法:水深5mmのウエット路を通過時のハイドロプレーニング発生限界速度でのテストドライバーによるフィーリング評価。評価は、従来例を100とする指数表示としており、数値が大きいほど性能に優れていることを表している。
・パターンノイズの試験方法、及び評価方法:直線平滑路を100km/hから慣行したときの車内音のテストドライバーによるフィーリング評価。評価は、従来例を100とする指数表示としており、数値が大きいほど性能に優れていることを表している。
・耐偏摩耗性能の試験方法、及び評価方法:高速道、市街地路、及び山坂道を想定したモード走行において、5000km走行後のタイヤトレッド表面の目視評価、及び残溝計測の総合評価。評価は、従来例を100とする指数表示としており、数値が大きいほど性能に優れていることを表している。
・実施例1のタイヤ:前述した第1の実施形態の空気入りタイヤである。各部の寸法、角度は以下の表1に示す通りである。
・実施例2のタイヤ:前述した第2の実施形態の空気入りタイヤである。各部の寸法、角度は以下の表2に示す通りである。
・比較例のタイヤ:前述した第1の実施形態の空気入りタイヤと同一のパターンであるが、図5、及び図6に示すように、傾斜溝14の幅狭部分に隣接する縁部に面取り部を形成せず、また、溝底側に拡幅部分を形成していない空気入りタイヤである。各部の寸法、角度は以下の表3に示す通りである。
・従来例のタイヤ:図7に示すパターンを有する空気入りタイヤである。
図7に示すように、タイヤ赤道面CLに沿って形成される周方向副溝40、周方向副溝40のタイヤ軸方向両側に設けられる第1の周方向主溝42、第1の周方向主溝42のタイヤ幅方向外側に設けられる第2の周方向主溝44、トレッド接地端52Eと第2の周方向主溝44とを連結する横溝46、第2の周方向主溝44と第1の周方向主溝42とを連結する横溝48、第1の周方向主溝42からタイヤ赤道面CLへ向けて延びて周方向副溝40に接続せずに終端する横断主溝50をトレッド52に備えている。各部の寸法、角度は以下の表4に示す通りである。
なお、各タイヤのサイズは、何れも205/55R16である。
Figure 2005153655
Figure 2005153655
Figure 2005153655
Figure 2005153655
Figure 2005153655
試験の結果から、本発明の適用された実施例のタイヤは、ウエット性能を犠牲にせずに、ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制できていることが分かる。
本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 傾斜溝の断面図である。 他の実施形態に係る傾斜溝の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 比較例に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 比較例に係る空気入りタイヤの傾斜溝の断面図である。 従来例に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12E トレッド接地端
12 トレッド
12C トレッド中央域
12S トレッド両側域
14 傾斜溝
16 急傾斜部分
18 緩傾斜部分
20 周方向溝
22 陸部
24 蹴り出し縁面取り部
26 踏み込み縁面取り部
28 拡幅部分
30 周方向溝

Claims (5)

  1. トレッドのタイヤ赤道面両側に、タイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を空けて配置された空気入りタイヤであって、
    前記トレッドを幅方向に3等分したときの中央部分をトレッド中央域、前記トレッド中央域の両側を両側域としたときに、
    前記傾斜溝は、少なくとも前記トレッド中央域に配置されタイヤ周方向に対して傾斜して延びる急傾斜部分と、少なくとも前記両側区域に配置されトレッド接地端に向けて前記急傾斜部分と同方向に傾斜すると共にタイヤ周方向に対する角度が前記急傾斜部分よりも大きく設定された緩傾斜部分とを有し、かつ溝長手方向中間部の溝幅がタイヤ赤道面側の端部側の溝幅よりも狭く設定されており、
    前記傾斜溝に隣接する陸部は、前記急傾斜部分の幅狭部分に隣接する蹴り出し縁と、前記緩傾斜部分の幅狭部分に隣接する踏み込み縁に夫々面取り部を有し、
    さらに、前記傾斜溝は、前記面取り部を形成した部分の溝底部側には、溝深さ中間部分よりも溝幅が広く設定された拡幅部分を有している、
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記傾斜溝は、タイヤ軸方向外側の端部がトレッド接地端にて開口していると共に、トレッド接地端側の溝幅が前記面取り部を形成した部分の溝幅よりも広く設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記急傾斜部分に設けられた拡幅部分、及び前記緩傾斜部分に設けられた拡幅部分は、それぞれ面取り部側に変位して設けられている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ赤道面を挟んで一方の前記傾斜溝と他方の前記傾斜溝とは、タイヤ周方向に位相差を設けて配置されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トレッドのタイヤ赤道面両側には、タイヤ赤道面からトレッド接地端へ向けてトレッド半幅の50〜65%の領域内にタイヤ周方向に延びる周方向溝が形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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