JP2005153517A - 画像形成装置、画像形成システム及び施錠開錠プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 情報処理装置70から施錠や開錠に関する施錠開錠データを受け取るデータ受取手段と、施錠開錠データにもとづいて、施錠手段に施錠や開錠を行わせる施錠・開錠制御手段とを備えるとともに、施錠開錠データを入力する情報処理装置の情報処理装置固有データを受け取る情報処理装置固有データ受取手段と、情報処理装置固有データの照合を行う情報処理装置固有データ照合手段を備え、施錠・開錠制御手段が、最初に施錠開錠データを設定したときの情報処理装置固有データと、施錠時又は開錠時の情報処理装置固有データ照合の結果にもとづいて、施錠手段に施錠や開錠を行わせる。
【選択図】 図10
Description
従来、給紙カセット内には、普通の印刷用紙(安価なプリント紙)が入っているだけであり、鍵を掛けてまで、その給紙カセットから用紙を勝手に抜き出されないようにする必要性は乏しかった。
例えば、図14及び図15に示すように、画像形成装置100の本体100aに給紙カセット101を固定して引き出せないようにするための施錠手段(シリンダ本体102,係止部材104)を設けた技術がある(例えば、特許文献1〜2参照。)。
この技術によれば、施錠手段により給紙カセット101が画像形成装置100の本体100aに固定されるため、給紙カセット101を引き出すことができず、開錠されるまではセットされている用紙を勝手に取り出すことができなくなる。
また、万が一、鍵金具を紛失してしまったときは、施錠された給紙カセットを開錠することができない事態となっていた。このため、給紙カセット内の用紙が無くなっても、その補充ができないため、その画像形成装置が使用できないという不具合が生じていた。
本発明は、このような問題を防止するため、第三者が容易に給紙カセットを開錠することができない画像形成装置、画像形成システム及び施錠開錠プログラムの提供を目的とする。
これにより、その物理的な鍵金具を用いて施錠手段を開錠し、給紙カセットを引き出して、セットされている用紙を取り出すという行為が行えなくなる。このため、物理的な鍵金具を用いた用紙の盗難、特に貴重な用紙の盗難を防止できる。
さらに、鍵金具を紛失したときのリスクも回避できる。すなわち、鍵金具は紛失する可能性があり、この紛失した鍵金具が他人に拾われると、貴重な用紙が盗難に遭ってしまうという危険性がある。これに対し、施錠開錠データは物(物体)ではないため、紛失して他人に拾われるという心配がない。このことから、紛失によるリスクを回避できる。
このため、特に、給紙カセットにセットされている用紙が貴重なものである場合には、その用紙の管理者のみが施錠開錠データを知っているという状態にしておくことで、その貴重な用紙の盗難を防止できるなど、セキュリティ面を強化できる。
施錠開錠データをこのようにすれば、電子計算機を内蔵した装置(情報処理装置や画像形成装置等を含む)による処理が可能となる。このため、施錠開錠データを、画像形成装置本体で入力したり、情報処理装置から画像形成装置へ送信したりすることができる。そして、画像形成装置においては、入力又は受信した施錠開錠データについて所定の処理を実行して、施錠手段を施錠・開錠できる。
そして、照合の結果、被照合用パスワードと照合用パスワードとが一致(又は対応等)した場合は、施錠手段が開錠又は施錠される。一方、被照合用パスワードと照合用パスワードとが一致(又は対応等)しなかった場合は、施錠手段は開錠又は施錠されない。
従って、パスワードを特定人(例えば、画像形成装置の管理者)のみに知らせておけば、この特定人以外は、給紙カセットを画像形成装置本体から引き出すことが不可能となる。
命令とは、プログラムにおける一つの単位で、演算装置に演算させたり、記憶装置からデータを取り出したり、格納したりするようにコンピュータに指令することをいい、ビット列で表現されることが多い。
メッセージとは、一連の通信情報をいい、記号や文字の列からなっている。コンピュータからオペレータへ出される種々の情報や、オペレータの入力データなども含まれる。
コードとは、情報を表現するための記号,数字(数列),文字(文字列),これらの組合せをいう。
このような構成にすれば、複数の給紙カセット(第一〜第四の給紙カセット20A〜20D)の施錠・開錠を施錠開錠データにもとづいて行うことが可能となる。
具体的には、例えば、給紙カセットが四つある場合に、二つの給紙カセットに施錠手段を設けて施錠可能とし、他の二つの給紙カセットには施錠手段を設けず、自由に挿脱可能とすることができる。
さらに、一つの給紙カセットには施錠開錠データにもとづいて施錠開錠可能な施錠手段を設け、他の一つの給紙カセットには物理的な鍵金具によって施錠開錠可能な施錠手段を設け、残り二つの給紙カセットには施錠手段を設けないようにすることもできる。
例えば、貴重な用紙については、施錠開錠データにもとづいて施錠・開錠される施錠手段が設けられた給紙カセット、特定の部署のみが使用する用紙については、物理的な鍵金具によって施錠開錠可能な施錠手段が設けられた給紙カセット(この場合、物理的な鍵金具は、その特定の部署で管理するのが望ましい)、一般的な安価の用紙については、施錠手段の設けられていない給紙カセットにそれぞれセットするようにすることができる。
例えば、給紙カセットごとに使用する部署(部門)を決めておき、各部署ごとにその使用する給紙カセットの施錠開錠データを管理する。ここで、部署Aは第一の給紙カセットの施錠開錠データを管理しており、部署Bは第二の給紙カセットの施錠開錠データを管理する。このようにすれば、部署Aは、第一の給紙カセットについては使用できるものの、第二の給紙カセットについては施錠開錠データを管理していないため使用できないことになる。
これとは逆に、一の給紙カセットに対しても、一の部署のみを割り振ることに限るものではなく、二つ以上の部署を割り振ることもできる。
このような構成とすると、パスワードの正否にもとづいて施錠手段を施錠・開錠できる。
このため、パスワードを知らない者は、その施錠手段が設けられた給紙カセットを挿脱することができず、中から用紙を取り出すことができない。したがって、パスワードを知らない第三者による用紙(特に、貴重な用紙)の盗難を防止できる。
このような構成を有する画像形成装置は、外部から送信されてきた施錠開錠データを受信できる。このため、画像形成装置以外の外部装置で入力された施錠開錠データを画像形成装置へ送信できる。このことから、その外部装置での操作により、画像形成装置における給紙カセットの施錠・開錠が可能となる。
ここで、「データ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データ」には、例えば、「施錠開錠データの設定後に最初に当該施錠開錠データを受信したときの当該施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データ」や、「設定された施錠開錠データの送信元である情報処理装置がその施錠開錠データとともに送信した情報処理装置固有データ」などが含まれる。これらのうち特に前者は、施錠開錠データの設定が他の情報処理装置や画像形成装置で行ってもよいようになる点で、後者と相違する。
そして、給紙カセットの施錠時又は開錠時には、画像形成装置のデータ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データと、その後の施錠時又は開錠時に画像形成装置のデータ受取手段が受信した施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データとが照合され、これら二つの情報処理装置固有データが一致し、さらに画像形成装置に登録された施錠開錠データと、施錠時又は開錠時に受信された施錠開錠データとが一致する場合に、施錠、開錠することができる。
ここで、最初にパスワードを設定する場合とは、新規にパスワードを登録する場合をいう。具体的には、例えば、画像形成装置のロック制御手段のパスワード登録手段にパスワードの登録がされておらず、最初にパスワードを登録する場合や、既に登録されているパスワードを消去して、新たなパスワードを登録し直す場合などが含まれる。
このような構成にすれば、情報処理装置固有データとして、例えば、MACアドレス、製造番号、IPアドレス等を用いることができる。
これらのMACアドレス等は、情報処理装置ごとに異なった文字列(数字、文字、記号等を組み合わせたもの)で与えられる。このため、画像形成装置においては、それらMACアドレス等を記憶管理することにより、特定情報処理装置を一意に特定できる。
さらに、MACアドレス等は、情報処理装置自身が自動的に画像形成装置へ送信するものであり、仮に管理者以外の第三者がMACアドレス等を知得したとしても、その第三者が使用した情報処理装置からは、その情報処理装置自身のMACアドレス等が送信される。これにより、画像形成装置においては、送信されてきたMACアドレス等にもとづいて、その送信元が特定情報処理装置か否かを確実に判別できる。したがって、給紙カセットの施錠開錠が行えるのは特定情報処理装置のみとなり、他の情報処理装置を使用した第三者による用紙の盗難を防止できる。
画像形成システムをこのような構成とすれば、情報処理装置でアプリケーションソフトウエアあるいはユーティリティプログラムを起動させ、施錠開錠データの入力等を行うことで、画像形成装置の給紙カセットを施錠・開錠できる。
このような構成とすれば、第三者が特定情報処理装置以外の情報処理装置を使って、給紙カセットを開錠・施錠することを防止することができる。
このような構成にすれば、情報処理装置固有データとして、例えば、MACアドレス、製造番号、IPアドレス等を用いることができる。
これらのMACアドレスなどは、情報処理装置ごとに異なった文字列で与えられるため、画像形成装置においては、それらMACアドレスなどを記憶管理することにより、特定情報処理装置を一意に特定できる。
また、MACアドレス等は、情報処理装置自身が自動的に画像形成装置へ送信するものであり、仮に管理者以外の第三者がMACアドレス等を知得したとしても、その第三者が使用した情報処理装置からは、その情報処理装置自身のMACアドレス等が送信される。したがって、給紙カセットの施錠開錠が行えるのは特定情報処理装置のみとなり、他の情報処理装置を使用した第三者による用紙の盗難を防止できる。
これにより、施錠開錠データを知った第三者が、特定情報処理装置以外の情報処理装置から施錠開錠データを入力・送信しても、施錠、開錠することができない。したがって、例えば、施錠開錠データであるパスワードなどが第三者に知られても、用紙の盗難などを防止できる。
また、施錠開錠データを特定人のみに知らせておくことで、この特定人以外は、給紙カセットを画像形成装置の筐体から引き出すことができないようにすることが可能となる。従って、貴重なプリント用紙の管理を厳重に行うことができる。
また、画像形成装置の施錠手段(施錠機能)を使用するか、使用しないかを、特定人が自由に選択することができる。
また、画像形成装置本体に設けられた操作部以外、例えば、情報処理装置からも、施錠開錠データの入力・送信ができる。
また、画像形成装置の管理者が、画像形成装置から離れた位置に居る場合でも、管理者は移動すること無く、給紙カセットを開錠・施錠することができる。
また、情報処理装置固有データは、情報処理装置のMACアドレス,製造番号,IPアドレスとすることができるため、情報処理装置ごとに異なった文字列(数字、文字、記号等を組み合わせたもの)によって、特定情報処理装置を一意に特定できる。したがって、給紙カセットの施錠開錠が行えるのは特定情報処理装置のみとなり、他の情報処理装置を使用した第三者による用紙の盗難を防止できる。
まず、本発明の第一実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置(例えば、マイカトナープリンタMPなど)の外観斜視図、図2は、給紙カセットを引き出した場合の要部外観斜視図、図3は施錠手段の動作を示す図であって、(A)は施錠状態の斜視図、(B)は開錠状態の斜視図である。
プリンタ本体10(画像形成装置本体)は、本体筐体(第一の筐体)30Aと、この本体筐体30Aに挿脱可能に設けられた第一の給紙カセット20Aとを有している。
そして、第二〜第四の筐体30B〜30Dと、各第二〜第四の筐体30B〜30Dに挿脱可能に設けられた各第二〜第四の給紙カセット20B〜20Dとは、それぞれオプションとして追加可能な、独立した装置である。
各給紙カセット20A〜20Dには、小切手等の重要かつ貴重なプリント用紙を収納できる。
操作部11は、人間−装置間のインタフェイス(マン・マシン・インタフェイス、MMI)であり、液晶表示部11aと、各種機能ボタン等からなるボタン部11bが備えられる(図4参照)。
液晶表示部11aには、各給紙カセット20A〜20Dに収納された小切手等の重要な用紙の種類が表示され、また、異常発生時にその異常内容を示す表示が、イラストや文字を交えて行われる。さらに、プリント用紙の使用枚数や所定期間(例えば、一週間)の使用枚数限度が表示される。
テンキーは、パスワード(施錠開錠データ),プリントに使用するプリント用紙の種類(給紙カセットの指定),プリント枚数,プリント部数,一週間の使用枚数限度等の設定などに使用される。オールクリアボタンは、操作部11を通じて行った各種設定を初期の設定に戻すときに使用される。
スタートボタンは、設定終了後に、その設定でプリント機能を開始させるボタンである。ストップボタンは、開始されたプリント機能を途中で中止させるボタンである。
挿脱口12の手前左側には、施錠手段を構成するソレノイド13が取り付けられている。
また、第一の給紙カセット20Aの前面板21の裏面側であって、ソレノイド13に対向した位置には、図3に示すような施錠手段を構成するL字状のブラケット22が取り付けられている。
なお、第二〜第四の筐体30B〜30Dと第二〜第四の給紙カセット20B〜20Dとの間の施錠手段(ソレノイド13とブラケット22)は、第一の給紙カセット20Aにおける施錠手段の構成と同一であるので、説明を省略する。
図4に示すように、制御系40は、操作部11と、メイン制御部41と、バス42と、ソレノイド駆動部43と、インタフェイス(I/F、受信部、受信手段)44と、機械駆動部45と、警報部46と、情報処理装置70とを備えてなる。80は、通信手段である。
また、メイン制御部41には、後述の本発明の要旨に係わるロック制御手段50(図5参照)が内蔵されている。
図5に示すように、ロック制御手段50は、カセット指定制御手段51と、パスワード登録制御手段52と、パスワード変更制御手段53と、パスワード照合制御手段54と、パスワード判定制御手段55と、施錠・開錠制御手段56と、通信制御手段57と、パスワード登録手段58とを備えてなる。
なお、本実施形態においては、施錠開錠データがパスワードからなるものとする。
なお、特定の管理者が開錠のみのパスワード、または施錠のみのパスワードを設定することも、可能である。
図6に示すように、各給紙カセットに対して、管理者のみが設定可能な管理者用パスワードを設定し、管理者用パスワードには開錠パスワードと施錠パスワードとがある。
パスワード判定制御手段55は、パスワード照合制御手段54が照合した結果から、新たに入力されたパスワードが登録済みであり、給紙カセットの施錠・開錠を許すか否かを判定する制御を行う。
また、施錠・開錠制御手段56は、複数の給紙カセット20A〜20Dのうち一又は二以上の給紙カセットに施錠手段が備えられている場合に、それら一又は二以上の施錠手段のうち全部又は一部の施錠手段に対して、施錠開錠データにもとづく施錠及び/又は開錠を行わせるようにすることができる。
このようにすれば、一部の給紙カセットに対して、施錠・開錠を行わせることができる。
このようにすれば、各給紙カセットごとに使用者を限定でき、他者の使用を制限できる。このため、第三者による用紙の抜き取り(特に、貴重な用紙の盗難等)を防止できる。
なお、本実施形態においては、パスワード(施錠開錠データ)がユーザにより入力される操作部11,施錠開錠データが受信されるインタフェイス44,施錠開錠データが装置内部で受け取られる通信制御手段57を総称して「データ受取手段」という。
特に、情報処理装置70は、施錠開錠データを入力するためのソフトウエアが備えられている。このソフトウエアには、給紙カセット20A〜20Dの施錠開錠機能を実行するためのアプリケーションソフトウエアやユーティリティプログラム(ツールを含む)などが含まれる。
それらアプリケーションソフトウエアあるいはユーティリティプログラムは、入力された施錠開錠データをプリンタ10へデータ転送する。このデータ転送を実行するため、情報処理装置70には、送信手段(図示せず)が備えられている。
ただし、コマンドや命令は通常プログラムそのものあるいはプログラムの一部であることが多いため、施錠開錠データをメッセージやコードとして情報処理装置70からプリンタ10へ送信し、この施錠開錠データをプリンタ10内のプログラム(コマンドあるいは命令)によって処理し、施錠手段を施錠・開錠することができる。
なお、画像形成システムにおいて、画像形成装置又は情報処理装置70は、それぞれ一又は二以上設けることができる。
図7は、管理者用パスワードを登録,変更した場合の各給紙カセットの施錠のフローチャート図、図8は、各給紙カセットの開錠のフローチャート図、図9は、管理者用パスワードが登録済みである場合の各給紙カセットの施錠のフローチャート図である。
プリンタ管理者は、例えば、情報処理装置70のキーボード72から、「管理者用パスワードを入力する」という所定の操作を行う(ステップS1)。すると、カセット管理ツール(カセット指定制御手段51,パスワード登録制御手段52,パスワード変更制御手段53,パスワード照合制御手段54,パスワード判定制御手段55,施錠・開錠制御手段56,通信制御手段57,パスワード登録手段58)が起動する(ステップS2)。
図7のステップS3において、給紙カセットの開錠・施錠パスワードの登録,変更を行わない場合であって(ステップS3:NO)、給紙カセットの施錠状態を解除(開錠)するには(ステップS21:YES)、施錠状態を解除したい給紙カセットを特定し、その管理番号を情報処理装置70に入力する(ステップS22)。
また、施錠開錠データを特定人のみに知らせておくことで、特定人以外は、給紙カセットを画像形成装置の筐体から引き出すことができないようにすることができる。したがって、貴重なプリント用紙の管理を厳重に行うことができる。
さらに、複数ある給紙カセットのうち一部又は全部の給紙カセットについて、施錠開錠データにもとづく施錠・開錠が可能となるため、給紙カセット(施錠手段)ごとに異なった施錠開錠データを設定可能とすることで、部署(部門)ごとに異なる給紙カセットの使用が可能となる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
第二実施形態は、第三者に施錠開錠データ(パスワードなど)が漏れた場合であっても、最初に施錠開錠データを入力した情報処理装置70と同一の情報処理装置70から再度、施錠開錠データを入力しなければ、給紙カセットを施錠、開錠することができないように構成された実施形態である。
なお、第二実施形態に係る画像形成装置は、上述した第一実施形態の変形実施形態であるため、同様の構成部分については、図10等で第一実施形態と同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
図10は、第二実施形態における画像形成装置の制御系を示すブロック図であり、図11は、同制御系のうち固有情報管理手段の構成を示すブロック図である。
なお、第二実施形態の画像形成装置には、例えば、マイカトナープリンタMPなどを用いることができる。
固有情報管理手段110は、図11に示すように、通信制御手段111と、固有情報記憶制御手段120と、情報処理装置特定判断手段130とを有する。
通信制御手段111は、インタフェイス(I/F、受信部、受信手段)44及び通信手段80(無線又は有線)等を介して行われる情報処理装置70との通信を制御する。
この通信により、通信制御手段111は、情報処理装置70から例えば情報処理装置固有データなどを受信する。
なお、本実施形態においては、情報処理装置固有データが情報処理装置70から画像形成装置に受信されるインタフェイス44,情報処理装置固有データが画像形成装置内部で受け取られる通信制御手段111を総称して「情報処理装置固有データ受取手段」という。
情報処理装置固有データ記憶手段121は、情報処理装置70から画像形成装置に施錠開錠データ(パスワードなど)が送信され、画像形成装置のパスワード登録制御手段52に施錠開錠データが設定された後、パスワード登録制御手段52に設定された施錠開錠データと同一の施錠開錠データを最初に送信した情報処理装置70の情報処理装置固有データを記憶する。すなわち、まず、情報処理装置から画像形成装置へ施錠開錠データを登録させる。次に、最初に画像形成装置に登録した施錠開錠データと同一の施錠開錠データを画像形成装置に送信した情報処理装置の情報処理装置固有データを、当該画像形成装置に記憶させる。したがって、登録された施錠開錠データと異なる施錠開錠データを送信した場合には、最初に画像形成装置に情報処理装置固有データを送信するときであっても、その情報処理装置固有データは、画像形成装置に記憶されない。これにより、施錠開錠データを設定する情報処理装置と、情報処理装置固有データを画像形成装置に記憶させる情報処理装置を別とすることができる。
また、情報処理装置固有データとしては、MACアドレス、製造番号、IPアドレスなどを用いることができる。
具体的には、情報処理装置70において、管理者が施錠開錠データを入力することにより、この入力された施錠開錠データとともに情報処理固有データは、画像形成装置へ送信される。画像形成装置においては、インタフェイス44でそれら施錠開錠データと情報処理装置固有データが受信され、施錠開錠データは、ロック制御手段50へ、情報処理装置固有データは、固有情報管理手段110へ送られる。そして、情報処理装置固有データ記憶手段121は、その情報処理装置固有データを記憶する。
なお、第二実施形態は、第一実施形態と異なり、情報処理装置固有データが給紙カセットの施錠、開錠に必要になるため、画像形成装置の操作部11から直接に施錠開錠データの入力は行わないようにすることができる。
具体的には、管理者が特定情報処理装置70からパスワードなどの施錠開錠データを入力して給紙カセットの施錠、開錠を繰り返した後、別の情報処理装置70に変更するときに、記憶していた情報処理装置固有データを消去する。
なお、画像形成装置の給紙カセットが施錠された後、所定条件を満たして給紙カセットが適切に開錠されるごとに、記憶した情報処理装置固有データを消去してもよい。この場合、給紙カセットを施錠するために、あらためて施錠開錠データを設定したときに、情報処理装置70の新たな情報処理装置固有データが情報処理装置固有データ記憶手段121に記憶される。
情報処理装置固有データ照合手段131は、情報処理装置固有データ記憶手段121に登録されている情報処理装置固有データ(データ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データ)と、施錠時又は開錠時に情報処理装置70で施錠開錠データが入力されたとき、送信されてきた情報処理装置固有データを照合し、それら情報処理装置固有データが同一か否かを判断する。
一方、それら情報処理装置固有データが異なる場合には、施錠開錠データが一致するときであっても、給紙カセットは施錠、開錠されない。情報処理装置固有データが異なれば、最初に施錠開錠データを入力した情報処理装置70と、施錠、開錠をするために施錠開錠データを入力した情報処理装置70が異なるからであり、第三者が不正に給紙カセットを施錠、開錠するおそれがあるからである。
図12、図13は、本実施形態の画像形成装置と情報処理装置の動作手順図である。
なお、施錠パスワード及び開錠パスワード(施錠開錠データ)は、情報処理装置70において、管理者の操作により既に入力され、画像形成装置へ送信されているものとする。このため、施錠パスワード及び開錠パスワードは、すでに画像形成装置のパスワード登録手段58に設定・登録されている(ステップ50)。
また、情報処理装置70の情報処理装置固有データは、情報処理装置固有データ記憶手段121に設定・記憶されている。
画像形成装置の各給紙カセット20A〜20Dに用紙が給紙され、その後、情報処理装置70において施錠パスワードが入力される(ステップS51)。入力された施錠パスワードは、情報処理装置固有データとともに画像形成装置に送信される(ステップS52)。
施錠パスワードと情報処理装置固有データが、画像形成装置のI/F44で、施錠パスワードの設定後最初に受信されると(ステップS53)、この受信された情報処理装置固有データが情報処理装置固有データ記憶手段121へ送られて記憶・登録される(ステップS54)。
照合の結果、それら施錠パスワードが一致しない場合には、画像形成装置の操作部11の液晶表示部11aにエラーメッセージが表示され(ステップS56)、給紙カセットは施錠されない。一方、パスワードが一致する場合には、施錠・開錠制御手段56により給紙カセットは施錠される(ステップS57)。
情報処理装置70において開錠パスワードが入力されると(ステップS60)、当該情報処理装置70の情報処理装置固有データと入力された開錠パスワードが、画像形成装置に送信される(ステップS61)。
情報処理装置固有データと開錠パスワードが画像形成装置に受信されると(ステップS62)、情報処理装置固有データ記憶手段121に記憶されている情報処理装置固有データ(データ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データ)と、開錠パスワードとともに受信された情報処理装置固有データが一致するか、情報処理装置固有データ照合手段131により照合される(ステップS63)。
照合の結果、それら開錠パスワードが一致しない場合には、画像形成装置の操作部11の液晶表示部11aにエラーメッセージが表示され(ステップS66)、給紙カセットは開錠されない。一方、パスワードが一致する場合には、施錠・開錠制御手段56により給紙カセットは開錠される(ステップS67)。
また、給紙カセットを開錠したときに、情報処理装置70から情報処理装置固有データを情報処理装置固有データ消去手段122により自動的に消去させてもよい。この場合、管理者は、再度、施錠開錠データを情報処理装置70に登録することにより、情報処理装置固有データ記憶手段121に、情報処理装置70の新しい情報処理装置固有データを記憶させることができる。
また、最初に施錠開錠データを入力した情報処理装置70から情報処理装置固有データを画像形成装置に送信させ、さらに、その情報処理装置固有データを記憶させることにより、施錠時又は開錠時に情報処理装置70から送信された情報処理装置固有データと、記憶された情報処理装置固有データが一致しない限り、施錠開錠データが一致しても、給紙カセットを施錠、開錠させることができない。したがって、特定情報処理装置70以外の情報処理装置70を使用して、給紙カセットを施錠、開錠させることができないため、より厳重に盗難を防止できる。
これにより、施錠開錠データの代わりに、物理的な鍵金具を使用する場合であっても、情報処理装置固有データが、施錠時又は開錠時に一致しなければ、給紙カセットを施錠、開錠できないようにすることもできる。
施錠開錠プログラムは、画像形成装置のメイン制御部41などに読み込まれることにより、画像形成装置の各構成要素に指令を送り、所定の手段、例えば、情報処理装置固有データ照合手段131における情報処理装置固有データの照合や、この照合の結果にもとづいた施錠、開錠制御手段57における施錠や開錠などを機能させる。これによって、画像形成装置の各機能は、ソフトウエアである施錠開錠プログラムとハードウエア資源である各構成手段とが協働することにより実現される。
また、施錠開錠プログラムは、情報処理装置の図示しない制御部などにも読み込まれ、画像形成装置の各機能と同様に、情報処理装置の各機能は、ソフトウエアである施錠開錠プログラムとハードウエア資源である各構成手段とが協動することにより実現される。
10 プリンタ本体
11 操作部
11a 液晶表示部
11b ボタン部
12 挿脱口
13 ソレノイド
13a 挿脱棒
20A 第一の給紙カセット
20B 第二の給紙カセット
20C 第三の給紙カセット
20D 第四の給紙カセット
21 前面板
22 ブラケット
22a 係止孔
30A 本体筐体(第一の筐体)
30B 第二の筐体
30C 第三の筐体
30D 第四の筐体
40 制御系
41 メイン制御部
42 バス
43 ソレノイド駆動部
44 インタフェイス(I/F)
45 機械駆動部
46 警報部
50 ロック制御手段
51 カセット指定制御手段
52 パスワード登録制御手段
53 パスワード変更制御手段
54 パスワード照合制御手段
55 パスワード判定制御手段
56 施錠・開錠制御手段
57 通信制御手段
58 パスワード登録手段
70 情報処理装置
71 表示部
72 キーボード
80 通信手段
100 画像形成装置
100a 画像形成装置の本体
101 給紙カセット
102 シリンダ本体
103 鍵金具
104 係止部材
104c,104d 孔
104e 突起
105 工具
106 穴部
110 固有情報管理手段
111 通信制御手段
120 固有情報記憶制御手段
121 情報処理装置固有データ記憶手段
122 情報処理装置固有データ消去手段
130 情報処理装置特定判断手段
131 情報処理装置固有データ照合手段
Claims (12)
- 筐体と、該筐体に対して挿脱可能な給紙カセットと、前記筐体と前記給紙カセットとの間を施錠・開錠する施錠手段とを備えた画像形成装置であって、
前記施錠及び/又は開錠に関する施錠開錠データを受け取るデータ受取手段と、
前記施錠開錠データにもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる施錠・開錠制御手段とを備えた
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記給紙カセットが、複数備えられており、
これら複数の給紙カセットのうち一又は二以上の給紙カセットに前記施錠手段が備えられ、
前記施錠・開錠制御手段が、前記一又は二以上の施錠手段のうち全部又は一部の施錠手段に対して、前記施錠開錠データにもとづく施錠及び/又は開錠を行わせる
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記施錠開錠データが、複数あり、
前記施錠手段が、複数の給紙カセットに備えられており、
各前記施錠手段に対応する施錠開錠データがそれぞれ定められており、
前記施錠・開錠制御手段が、前記データ受取手段で受け取られた前記施錠開錠データに対応する施錠手段に対して、施錠及び/又は開錠を行わせる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 前記施錠開錠データが、パスワードからなり、
該画像形成装置が、前記パスワードの照合を行うパスワード照合手段を備え、
前記施錠・開錠制御手段が、前記照合の結果、正しいとされたパスワードにもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記データ受取手段が、外部から送信されてきた前記電子データを受信する受信部を含む
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記データ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データと、その後の施錠時又は開錠時に施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データとの照合を行う情報処理装置固有データ照合手段を備え、
前記施錠・開錠制御手段が、前記情報処理装置固有データ照合手段での前記照合の結果にもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる
ことを特徴とする請求項1〜5記載の画像形成装置。 - 前記情報処理装置固有データが、
前記情報処理装置のMACアドレス、製造番号、又は、IPアドレスのうち、一又は二以上であることを特徴とする請求項1〜6記載の画像形成装置。 - 筐体と、該筐体に対して挿脱可能な給紙カセットと、前記筐体と前記給紙カセットとの間を施錠・開錠する施錠手段とを有した画像形成装置と、
所定のデータを送出する情報処理装置とを備えた画像形成システムであって、
前記情報処理装置は、
前記施錠及び/又は開錠に関する施錠開錠データを入力するソフトウエアと、
前記施錠開錠データを前記画像形成装置へ送信する送信手段とを備え、
前記画像形成装置は、
前記施錠開錠データを受信する受信手段と、
前記施錠開錠データにもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる施錠・開錠制御手段とを備えた
ことを特徴とする画像形成システム。 - 前記ソフトウエアが、アプリケーションソフトウエア及び/又はユーティリティプログラムを含む
ことを特徴とする請求項8記載の画像形成システム。 - 前記情報処理装置の前記送信手段は、情報処理装置固有データを前記画像形成装置へ送信し、
前記画像形成装置は、
前記データ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データと、その後の施錠時又は開錠時に施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データとの照合を行う情報処理装置固有データ照合手段を備え、
前記施錠・開錠制御手段が、前記情報処理装置固有データ照合手段での前記照合の結果にもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる
ことを特徴とする請求項8又は9記載の画像形成システム。 - 前記情報処理装置固有データが、
前記情報処理装置の、MACアドレス、製造番号又は、IPアドレスのうち、一又は二以上であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の画像形成システム。 - 画像形成装置を、筐体と給紙カセットとの間を施錠・開錠する施錠手段として機能させ、施錠開錠データを受信する受信手段として機能させ、前記施錠開錠データにもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる施錠・開錠制御手段として機能させ、
情報処理装置を、前記施錠開錠データを前記画像形成装置へ送信する送信手段として機能させる施錠開錠プログラムであって、
前記情報処理装置の前記送信手段に、情報処理装置固有データを前記画像形成装置へ送信させ、
前記画像形成装置を、
前記データ受取手段で最初に受信された施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データと、その後の施錠時又は開錠時に施錠開錠データを送信してきた情報処理装置の情報処理装置固有データとの照合を行う情報処理装置固有データ照合手段として機能させ、
前記情報処理装置固有データ照合手段での前記照合の結果にもとづいて、前記施錠手段に施錠及び/又は開錠を行わせる施錠・開錠制御手段として機能させる
ことを特徴とする施錠開錠プログラム。
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