JP2005152571A - 火災消火用混合水 - Google Patents

Abstract

【課題】従来の水のみの消火では、燃焼物に対する消火水の滞留時間が短く、高熱のため飛散が発生、又、風、空気の抵抗を受け、水の飛散が発生、放水途中で落下する水が多かったので、大量の水を必要とした。
【解決手段】パルプ、綿繊維のからみつき、保水力、そして水の表面張力を利用することにより、少量水で消火できる。

Description

この発明は火災消火用に用いる水に関する。

従来の火災消火は化学消火を除いて水のみである。

しかしながら、水のみの火災消火では
第１点、高熱燃焼物に対して放水をしても高熱のため、水が飛散して有効に消火能力を発揮できない
第２点、火災家屋の壁等に防水された水が薄い皮膜をつくるのみで、地上に落下して無駄な水が多い。
第３点、放水された水が風及び空気抵抗を受け空中で飛散が発生、目的物まで有効に到達できず無駄な水が多い。このため、近くに寄って防水するため危険である。
従って、大量の水と多くの消防車、多くの人員を必要とする。そこで、この発明は少量の水で効率よく火災消火することを提供し課題とする。

以上の課題を解決するために第一の発明はパルプ、綿繊維のからみつきと保水力の特性と水の表面張力作用を利用し、水にパルプ、綿繊維を混合させ、これを火災消火に利用することを特徴とする。

混合水を高熱燃焼物体に放水した時、燃焼物体に繊維のからみつきが発生それに加え繊維どうしのからみつきにより、飛散現象が少なくなり落下水がそれに伴い減少する。
家屋の壁、天井、床に対して繊維のからみつきが発生、落下する放水の水が減少、又、天井、床には繊維の目詰まりが発生落下水が減少する。
風、空気の抵抗による飛散が減少し、目的物に有効に放水できる。

この発明の実施形態は、パルプ、綿繊維を長さ１．５ｃｍ〜０．１ｍｍ太さ０．１ｍｍ〜０．０１ｍｍにこうかいしこれを水と混合させ、この混合水で火災消火をする。
パルプ、綿繊維の１ｋｇあたりの発熱量は約４．０００ｋカロリー、水の蒸発カロリーは１ｌあたり約５００ｋカロリーとなるため、混合水の濃度は１％〜０．５％が効率よく消火できる。

実施形態の効果

この実施形態によれば、燃焼物体の凸凹にからみつきやすい様に適応した長さ、太さ、柔らかさがある水を含んだ繊維がからみつきます。
燃焼物体に放水された混合水は、凸凹にからみつきを発生させながら流れ落ちます。
そして、凸凹にからみついた繊維に後から来た混合水の繊維がからみつきを発生させます。
繊維どうしのからみつきのため、多くの水分が燃焼物体に付着する。
物体を伝わって流れ落ちる混合水はからみついた繊維による抵抗が増加するため、流れ落ちる水の速度が遅くなり、消火作用が増加する。
高熱燃焼物にからみつきが発生するため、水の飛散が減少し、消火作用が増加する。
風の抵抗による水の飛散が減少し、有効に可燃焼物体に混合水が放水、到達距離が増加する。

Claims (2)

1. 消火に無駄な水をなくすため、消火水にパルプ、綿繊維を混入させることを特徴とする。
2. 繊維のからみつき度、水の表面張力作用を利用し、繊維の保水力を高めるためにパルプ、綿繊維の長さを１．５ｃｍ〜０．１ｍｍ、太さ０．１ｍｍ〜０．０１ｍｍにこうかいした繊維を水に混合し、この混合水によって火災消火することを特徴とする。