JP2005152093A - カテーテル - Google Patents

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敦寛 中川
Shigeru Omori
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Abstract

【課題】 液体ジェット流の力を低減させることなく、円滑に操作でき、確実に所望の位置に設置できるのみでなく、薬液注入、センサーの挿入等も可能で、しかも長時間にわたって使用可能なカテーテルを提供する。
【解決手段】 チューブ10内に、光ファイバー用ルーメンRとガイドワイヤー用ルーメンRを形成し、ガイドワイヤー用ルーメンR内に挿通されたガイドワイヤー12を利用して光ファイバー3を体内所定位置まで導き、光ファイバー3からレーザー照射しチューブ10内に充填された液体Wに液体ジェット流Jを生じさせ、血管内の血栓を破壊する場合、チューブ10の内面に、レーザー照射に伴う熱に耐え得る高融点であって所定の剛性を有する補強部材15を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、血管を閉塞する血栓等を破砕し除去するカテーテルに関する。
近年、人の血管が閉塞される血栓症の治療を行なう手段として、レーザー光により液体ジェット流を発生させ、物理的に破砕する方法が行なわれている。この治療法は、重篤な副作用がある血栓溶解剤を大量に投与する必要がなく、早期血流再開が可能なことから、血栓症の治療として大いに期待されている。特に、脳組織は、6時間以上虚血状態が続くと、それに伴う神経症状の回復は困難とされているが、発症後数時間で血流再開できると、極めて治療効果の高いものとなる。
下記特許文献1,2及び非特許文献1では、カテーテル内に挿入した光ファイバーに、レーザー発振器からのレーザーをパルス導光し、当該カテーテル内に充填された生理食塩水等を急激に加熱し、液体ジェット流を発生させ、この液体ジェット流の力により血栓を破砕し除去するものが記載されている。
このような方法で使用されるカテーテルは、液体ジェット流に耐える耐圧性、耐久性、剛性を有するものでなければ、所期の目的を達成できないばかりでなく、長期にわたり永続的に使用できない。
しかし、従来のカテーテルは、塩化ビニルやPCB(ポリクロロビフェニル)あるいは下記特許文献2に記載されているように、ポリプロピレンやポリイミド等を材料として成形された、長尺で細いチューブであり、曲がりくねった血管に沿って変形し得るように全体的に柔軟であるため、前記方法で使用すると、柔軟なカテーテルにより液体ジェット流の力が低減する虞がある。
特に、細径のチューブ(通常0.9mm程度)内に、外径(コア径)が0.4mm程度の光ファイバーを挿入すると、チューブの内面と光ファイバーの外面との間は、極めて小さな間隙が存在するのみとなり、この状態でレーザー光を照射すると、その熱がチューブに伝わり易く、この熱によりチューブが溶融、変形等し、円滑な液体ジェット流の噴射を妨げ、カテーテルの寿命を短くなる。
また、特許文献1のような従来の1ルーメンのみのカテーテルでは、ガイドワイヤーを用いてもカテーテルを血管内の目的部位に挿入した後、ガイドワイヤーを抜去して光ファイバーを挿入しなければならず、操作(手技)が煩雑である。
特開2003−111766号公報(段落番号[0014][0015]、図1参照) 特表2002−521084号公報(段落番号[0004][0010][0096]、図27E等参照) 日レ医誌第22巻第3号(2001)(第217頁参照)
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、確実に所望の位置に設置できるのみでなく、液体ジェット流の力を低減させることなく、円滑に操作でき、薬液注入、センサーの挿入等も可能で、操作あるいは作業性の面で優れ、しかも長時間にわたって使用可能なカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るカテーテルは、レーザー発振器からのレーザー光が導光される光ファイバーが内部に挿通され、当該光ファイバーの先端部から照射されるレーザー光を吸収する所定の液体が充填されるチューブと、当該チューブ内の所定位置に設けられ、前記光ファイバーの先端部から照射されたレーザー光により前記液体に液体ジェット流を生じさせ当該チューブの先端部から噴射するジェット流噴射部と、を有するカテーテルにおいて、前記チューブは、基端から先端部近傍に至るまで形成され、内部に前記光ファイバーが挿通される光ファイバー用ルーメンと、基端から先端部近傍に至るまで形成され、内部に前記カテーテルを予め体内所定部位までガイドするガイドワイヤーが挿通されるガイドワイヤー用ルーメンと、前記両ルーメンの先端が連通されたチャンバと、を有することを特徴とする。
本発明のカテーテルでは、カテーテル手元部から先端部まで少なくとも2つのルーメンを備えているので、1つのルーメンに予め光ファイバーを固定させ、他のルーメンでガイドワイヤーの挿入、操作を行うことができ、ガイドワイヤーと光ファイバーの交換や位置合わせという手技中の煩雑な作業を行なう必要がなく、操作あるいは作業が極めて容易となる。また、カテーテル先端部では、両ルーメンが合体され1つのチャンバになるので、カテーテル先端部の細径化を図ることができる。
前記ガイドワイヤー用ルーメンからガイドワイヤーを抜去すると、チューブ内に通路が形成されるので、この通路を、薬液の注入、センサーの挿入あるいは破壊した血栓を吸引し外部取り出し用として利用することも可能となり、血栓等を処理した後の各種処置乃至作業が極めて円滑にでき、装置自体を多目的に利用でき、汎用性も高まることになる。
前記チューブの内面に、レーザー照射に伴う熱に耐え得る高融点であって所定の剛性を有する補強部材を設けると、レーザーの照射が行なわれても、ここで生じた液体ジェット流の力を補強部材が受け、この力を弱めることなくカテーテル先端部から噴射することができ、しかも、レーザー照射に伴う熱のカテーテルへの伝達を補強部材が遮断するので、カテーテルが破損、変形等の熱的影響も防止でき、液体ジェット流がカテーテルの先端から円滑に噴射される。また、補強部材を備えていないカテーテルの他の部分(例えば、カテーテルの先端部)は柔軟性を有しているので、細く曲がりくねった血管であっても容易に挿入でき、治療行為も円滑に行なうことができる。さらに、液体ジェット流の力を補強部材が受けるので、長時間にわたり使用可能なカテーテルとなる。
前記補強部材の内面に光反射層を設けると、光ファイバーからのレーザー光を反射し、一層液体ジェットの力を高めることができる。
前記補強部材を、ストッパを有するスリーブにより構成すれば、光ファイバーの挿入状態、レーザー照射位置が容易にわかり、操作性が向上する。
前記補強部材を先細りテーパ状に形成すれば、液体ジェット流の力をさらに高めることができる。
前記補強部材を、チューブの内面に形成された保護膜層により構成すれば、薄膜状の補強部材を形成でき、カテーテル内面と光ファイバー外面との隙間も大きくでき、前述した液体ジェットの力の低減やカテーテルに対する熱的影響をより一層確実に防止できる。
前記保護膜層の表面を鏡面仕上げすれば、光ファイバーからでるレーザー光を反射し、一層液体ジェットの力を高めることができる。
前記補強部材を、コイル状部材により構成すれば、液体ジェット流の力を受ける補強部材までも、柔軟性を有することになり、一層操作性が向上する。また、このコイル部材の一部に減径部を設けると、光ファイバーの先端部が当るストッパとして利用できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態全体を示す概略正面図、図2は図1のA部拡大断面図、図3は図2の3−3線に沿う断面図、図4は図2の4−4線に沿う断面図である。
図1に示す第1実施形態は、例えば、人の血管が閉塞される血栓症の治療を行なうカテーテル1である。このカテーテル1は、概して、レーザー発振器2からのレーザー光が導光される光ファイバー3(図中破線で示す)が挿通され、かつ術者が操作する手元操作部4と、この手元操作部4に連結され、かつ内部に前記光ファイバー3が挿通されたチューブ10とを有している。
レーザー発振器2は、公知のものであるため説明は省略するが、手元操作部4は、レーザー発振器2からのレーザー光が導光される光ファイバー3が内部に挿通され、該光ファイバー3を位置固定的に保持する保持部材5と、Y字アダプタ6,7と、ハブ8とから構成され、これらが直列的に連結され一体化されている。また、光ファイバー3の基端には、レーザー発振器2に光ファイバー3を取付けるためのコネクタ3aが取付けられている。
前記保持部材5は、手元操作部4の後端部に取付けられ、内部に挿通された光ファイバー3を保持すると共に後述する液体Wが漏れないように手元操作部4を封止している。
Y字アダプタ6は、前記チューブ10内に液体Wをシリンジポンプ(図示せず)などにより注入するロート状部6aと、光ファイバー3が内部を挿通する通路部6bが交差するように設けられている。
前記液体Wは、レーザー光のエネルギを吸収することにより気化し得る生理食塩水等に少量の血栓溶解剤が加えられたものであり、レーザー光のエネルギを吸収することにより一部が気化する。この気化により液体W中には、図2に示す気泡(バブルB)が生じ、このバブルBの急激な膨張により液体Wが液体ジェット流Jとなってチューブ10から噴射される。
前記Y字アダプタ7は、後述のガイドワイヤー12(図中一点鎖線で示す)を挿入あるいは引き抜きするロート状部7aと、前記光ファイバー3が内部を挿通する通路部7bが交差するように設けられているが、ロート状部7aには、後に詳述するシリンジポンプなどの吸引手段(図示せず)等が連通されることもある。
前記ハブ8は、先端ほど細径とされた筒体であり、このハブ8の先端にチューブ10の基端部が取付けられている。このハブ8内を通った光ファイバー3と液体Wは、先端部に取付けられたチューブ10内に導入される。
このチューブ10は、細く曲がりくねった血管であっても容易に挿入できるように、全体的には細くて柔軟であるが、強度も有するものである。
このような柔軟で強度も有する材料としては、例えば、1層のHDPE(High Density Polyethylene)あるいは2層のLLDPE(Linear Low Density Polyethylene)がある。ただし、これのみでなく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂等の各種熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性エラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種ゴムも使用できる。
本実施形態のチューブ10は、先端部近傍に、光ファイバー3の先端部からレーザー光を照射するレーザー照射部11が設けられている。前記レーザー照射部11は、チューブ10内であれば、どこにあっても良いが、本実施形態では、図2に示すように、チューブ10の基部剛性部10aの先端部分、つまり、基部剛性部10aと柔軟先端部10bとの間に設けられている。
なお、先端柔軟部10bの長さは、挿入される生体部位によっても異なるが、例えば、頭蓋内血管(脳血管)内の血栓を破砕する場合は、5〜50cm程度とすることが好ましい。より好ましくは、10〜30cm程度である。
前記チューブ10は、ハブ8と連結される基端部からレーザー照射部11までは比較的剛性を有し、レーザー照射部11から先端部までは、体内挿入時に血管内面の傷付きを防止するために柔軟に形成すれば、チューブ10の手元側がしっかりとし、先端が柔軟なものとなるので、操作が容易で、好ましいものとなる。
このため、本実施形態のチューブ10は、基端部からレーザー照射部11までは、光ファイバー3が挿通される光ファイバー用ルーメンRと、図2,3において当該光ファイバー用ルーメンRの上部に設けられ、カテーテル1を予め体内所定部位までガイドするガイドワイヤー12が挿通されるガイドワイヤー用ルーメンRとを形成し、このガイドワイヤー用ルーメンRにガイドワイヤー12を挿入し、手元は剛性があり、先端は柔軟なものとしている。そして、これら両ルーメンR,Rの先端部は、それぞれ後述する単一のチャンバ13(図2参照)と連通されている。
前記光ファイバー用ルーメンRに挿通され、このルーメンR内に固定された光ファイバー3は、先端位置が当該ルーメンRの先端開孔とほぼ一致するように設置されているが、前記ガイドワイヤー用ルーメンRに挿通されたガイドワイヤー12は、カテーテル自体をガイドする機能を有するので、位置的には、当該ルーメンRの先端開孔より突出され、前記チャンバ13内を通り、さらに前記柔軟先端部10bまで伸延されチューブ10の先端開口よりカテーテル1の外部に露出されている。ガイドワイヤー12の材質としては、例えば、Ti−Ni合金等の超弾性合金、ステンレス等の公知のガイドワイヤー用材料からなる線材を使用することが好ましい。
なお、このようなカテーテル1において、操作性のよい前記基部剛性部10aを形成するには、チューブ10内にタングステン等の補強線材を入れてもよく、弾性の高い金属材料、例えば、ステンレスあるいは超弾性合金(例えば、Ni−Ti合金)等により構成されたコイル状部材(図示せず)を内面に設けると、より好ましい。
前記チャンバ13は、両ルーメンR,Rの先端部に位置しており、前記レーザー照射部11となる部分であり、本実施形態では、図2に示すように、耐熱性でかつ所定の剛性を有する補強部材15が内面に設けられている。
このレーザー照射部11は、チャンバ13内に充填された液体Wに吸収されやすい波長のレーザーを、光ファイバー3の先端からパルス的に照射し、液体Wを急激に加熱して、バブルBを発生させ、これにより発生する液体ジェット流Jを噴射する部分である。したがって、光ファイバー3の先端近傍に対応するチューブ10の内面は、高温と、バブルBの急激な発生による加圧力が作用することになる。
このため、本実施形態のチャンバ13は、チューブ10の内面に、光ファイバー3が発する熱に耐え得る高融点でかつ所定の剛性を有する材料からなる補強部材15を設け、前記高温と加圧力が比較的柔軟なチューブ10に直接作用しないようにしている。
この補強部材15は、チューブ10の内面に取付けることができるものであればどのようなものであってもよいが、図示実施形態のものでは、金属製スリーブ15aをチューブ10の内面であって前記光ファイバー3の先端から所定長Lの範囲に圧着している。
この金属製スリーブ15aとしては、光ファイバー3の先端から照射されるレーザー光の熱に耐え得る程度の高融点を有する材料、例えば、ステンレス、タングステン、ニッケル、インコネル等を使用することが好ましい。これら材料は、バブルBの発生に伴って生じる衝撃的な加圧力にも対抗でき、より好ましいものである。
さらに、この金属製スリーブ15aを、X線等の放射線を実質的に透過しない放射線不透過性材料(例えば金、銀、白金、タングステン、パラジウムまたはそれらの合金等)で構成するかあるいは一部に設ければ、いわゆるマーカーとして機能し、生体内でのレーザー照射部11の血管内挿入位置をX線等の照射により確認でき、利便性が向上する。
本実施形態の金属製スリーブ15aは、断面円筒状の管であり、先端が先細りテーパ状に形成されている。このようなテーパ状にすると、液体ジェット流Jが金属製スリーブ15aにより更に流速が高められ、より強烈に血栓に向かって噴射されることになり、血栓の破砕能力が増大し、血液の再還流を速やかに開始することが可能となる。
金属製スリーブ15aには、図2,4に示すように、光ファイバー3から照射されるレーザー光を反射する反射層15bを内面に形成することが好ましい。このような反射層15bを形成すれば、照射されたレーザー光が金属製スリーブ15aに吸収されることを防止し、レーザー光の利用効率を高め、結果的に液体ジェット流の力を高めることもできる。この反射層15bは、金属製スリーブ15aの内面処理により形成するが、内面処理法としては、例えば、DLC(Diamond Like Carbon)、メッキ等によるコーティング、セラミックコート、金や銀等のコーティング、鏡面処理などが好ましい。
なお、金属製スリーブ15aは、断面円筒状のみでなく、他の形状、例えば、矩形、楕円等のような異形管であってもよい。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、術者は、光ファイバー3基端のコネクタ3aをレーザー発振器2に接続する。一方、Y字アダプタ7のロート状部7aからガイドワイヤー12を挿入し、チューブ10のガイドワイヤー用ルーメンRよりチャンバ13内を通り、チューブ10の柔軟先端部10bを経由してチューブ10の先端開口より突出させる。
さらに、手元操作部4のY字アダプタ6の注入部6aとロート状部7aから液体Wをシリンジポンプ等によってチューブ10内に常時供給し充填する。液体Wが満液状態になったか否かは、チューブ10の柔軟先端部10bから排出されたか否かにより分かる。
この状態で、術者は、手元操作部4を持って、ガイドワイヤー12を先に進めつつ、このガイドワイヤー12に沿ってカテーテル1を血管内に挿入する。この場合、手元操作部4とチューブ10の基部剛性部10aは、比較的剛性があるので、長尺なカテーテル1であっても操作しやすい。この挿入時には、X線照射を行い、生体内でのガイドワイヤー12あるいは金属製スリーブ15aの位置をX線不透過性であるマーカーにより確認しつつ行なうことが好ましい。
チューブ10の先端が血管内所定箇所に到達したら、ガイドワイヤー12をチューブ10から抜去するか、ガイドワイヤー12を光ファイバー3の先端部より基端側に引き、光ファイバー3の先端より出力させるレーザー光がガイドワイヤー12に当たらないようにしておく。次いで、レーザー発振器2を動作すると、パルスレーザー光が光ファイバー3を通り、液体Wに照射される。
この照射は、チャンバ13内で行なわれる。この照射により液体Wは、急激に加熱され、バブルBが間欠的に発生し、これによりチャンバ13内の液体Wが急激に加圧排除され、いわゆる液体ジェット流Jとなってチャンバ13の出口から柔軟先端部10bを通って間欠的に噴射される。
この場合、チャンバ13の内面には、高温と、バブルBの急激な発生による加圧力が作用することになるが、本実施形態では、ここに光ファイバー3の先端から下流側に向って所定長Lの金属製スリーブ15aが設けられているので、前記高温がチューブ10を直接加熱したり、バブルBの急激な発生による加圧力がチューブ10に直接作用することはない。
この結果、チューブ10内で発生したバブルBは、殆どが液体Wを押し出す力として作用し、液体ジェット流Jが前方の血栓に向かって噴射され、血管内の血栓は、この強力な液体ジェット流の衝突と、血栓溶解剤の補助により破砕され、血液の再還流が開始することになる。
前述のようにガイドワイヤー12が抜去された後のガイドワイヤー用ルーメンRは、中空の通路となるので、本実施形態では、このルーメンRを多目的通路として利用することができる。
例えば、ウロキナーゼ、t−PA等の薬液を注入する通路、光による血管壁断層像撮影法OCT(Optical Coherence Tomograpy)等で使用するセンサーを挿入する通路として利用できる。特に、本実施形態のように血管内の血栓を破砕処理するものでは、破砕血栓を体外に取り出す通路として利用すると、より好ましいものとなる。破砕血栓を体外に取り出す場合には、Y字アダプタ7のロート状部7aにシリンジポンプなどの吸引手段を連設し、この吸引手段の作動により、細かく破砕された血栓を液体Wと共に吸引すれば、破砕血栓を体外に取り出すことができる。
<第2実施形態>
図5は本発明の第2実施形態を示すチューブの断面図である。なお、前記図1,2と共通する部材には同一符号を付し、説明は省略する。
前記チャンバ13は、補強部材15として断面円筒状の先細り管からなる金属製スリーブ15aを使用しているが、補強部材15は、図5に示すように、先端に段部16と突部17が形成された円筒管であってもよい。
この段部16は、光ファイバー3をチューブ10内に挿入するときのストッパとして利用でき、チューブ10内に挿入する光ファイバー3の正確な設置位置を感覚的に確認でき、実用的効果が高く、術者にとって利便性の高いものとなる。また、突部17は、前記柔軟先端部10bの連結部として使用することができる。
このようにした第2実施形態では、術者が手元操作部4に光ファイバー3を挿通する場合に、光ファイバー3の先端が金属製スリーブ15aの段部16に当接するまで挿入した後、所定長だけ戻せばよく、マーカーなどを使用して位置検知する必要がなく、きわめて操作性のよいものとなる。
なお、段部16の内面が、液体ジェット流Jの勢いを減殺する虞があれば、ある程度滑らかな面としてもよい。
<第3実施形態>
図6は本発明の第3実施形態を示すチューブの断面図である。前記第1実施形態の補強部材15は、金属製スリーブ15aの内面にレーザー光を反射する反射層15bを有しているが、レーザー光の性質からすれば、必ずしも反射層15bを形成する必要がない場合もある。また、マーカーなどを使用すれば、レーザー照射位置も容易に分かるので、段部16や突部17を形成することなく、直管の金属製スリーブ15aを使用しても良い。
したがって、本実施形態では、多少効率は低下するものの、補強部材15を反射層15bのない直管の金属製スリーブ15aのみにより形成し、これをチャンバ13内に設けている。
<第4実施形態>
図7は本発明の第4実施形態を示すチューブの断面図である。前記実施形態の補強部材15は、チューブ10の内面に金属製スリーブ15aを設けるかあるいはこの金属製スリーブ15aの内面に反射層15bを形成したものであるが、この補強部材15は、光ファイバー3が発する熱に耐え得る高融点でかつ所定の剛性を有するものであればよいので、本実施形態では、チューブ10の内面に直接保護膜層15cを形成することにより前記補強部材15としている。
この保護膜層15cとしては、チューブ10の内面に直接内面処理を施すことにより形成する。この内面処理法としては、前記反射層15bと同様、例えば、DLC(Diamond Like Carbon)、メッキによるコーティング、鏡面処理などが使用できるが、表面は鏡面仕上げすることが好ましい。
<第5実施形態>
図8は本発明の第5実施形態を示すチューブの断面図である。前記実施形態の補強部材15は、チューブ10の内面に薄い肉厚の金属製スリーブ15aあるいは保護膜層15cを設けたものであるが、このような補強部材15では、チューブ10の柔軟性が部分的ではあるが阻害されることになるので、本実施形態では、コイル状部材15dにより補強部材15を構成している。
コイル状部材15dの具体例としては、直径あるいは厚さが0.001〜0.5mmのステンレス鋼、ピアノ線等が中空のコイル状に形成されたものである。放射線造影マーカーとして機能するように、X線不透過性材料またはこのような材料を一部に有するものにより構成してもよい。また、前記光ファイバー3の先端部が当るストッパとして機能するように、コイル部材15dの先端若しくは一部のコイルを減径して減径段部16aを形成してもよい。
<実験例>
更に、実験により検証された結果に基づいて詳述する。前記金属製スリーブ15aは、ステンレスを使用し、光ファイバー3の先端を金属製スリーブ15aに軸方向略中心に位置した状態でレーザー照射を開始することとした。
この場合の光ファイバー3は、外径(コア径)が0.2〜0.4mmのものを使用し、レーザー発振器2から2.1μ波長のホルミニウム・ヤグレーザーであって、300〜350mJ/パルスという強さのパルスレーザー光を、ウロキナーゼを溶解させた生理食塩水に照射することとした。
内径が0.4〜0.8mmの金属製スリーブ15aの肉厚tは、50μ〜0.3mm程度で、長さLは、10〜50mm程度とした。液体ジェット流Jの速度は、5m/secという相当速い噴射速度が得られた。これは、十分血栓を破砕することができるものである。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、前記カテーテルは、補強部材15をチューブの先端部位に設けたものであるが、手元操作部近傍に設けてもよい。また、血栓の破砕のみに使用するものでのみでなく、他のもの、例えば、レーザーメスなどとしても使用することができる。
本発明は、カテーテル内に充填された液体に吸収されやすい波長のレーザーを、光ファイバーの先端からパルス的に照射し、液体を急激に加熱して、バブルを発生させ、これにより生じた液体ジェット流により血栓を破砕する治療器具として利用できる。
本発明の第1実施形態全体を示す概略正面図である。 図1のA部拡大断面図である。 図2の3−3線に沿う断面図である。 図2の4−4線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態を示すチューブの断面図である。 本発明の第3実施形態を示すチューブの断面図である。 本発明の第4実施形態を示すチューブの断面図である。 本発明の第5実施形態を示すチューブの断面図である。
符号の説明
1…カテーテル、
2…レーザー発振器、
3…光ファイバー、
10…チューブ、
10a…基部剛性部、
10b…柔軟先端部、
12…ガイドワイヤー、
13…チャンバ、
15…補強部材、
15a…金属製スリーブ、
15b…反射層、
15c…保護膜層、
15d…コイル状部材、
16…段部(ストッパ)、
16a…減径部、
J…液体ジェット流、
…光ファイバー用ルーメン、
…ガイドワイヤー用ルーメン、
W…液体。

Claims (10)

  1. レーザー発振器からのレーザー光が導光される光ファイバーが内部に挿通され、当該光ファイバーの先端部から照射されるレーザー光を吸収する所定の液体が充填されるチューブを有し、前記光ファイバーの先端部から照射されたレーザー光により前記液体に液体ジェット流を生じさせ前記チューブの先端部から噴射するようにしたカテーテルにおいて、
    前記チューブは、基端から先端部近傍に至るまで形成され、内部に前記光ファイバーが挿通され固定されている光ファイバー用ルーメンと、基端から先端部近傍に至るまで形成され、内部に前記カテーテルを予め体内所定部位までガイドするガイドワイヤーが挿通されるガイドワイヤー用ルーメンと、前記両ルーメンの先端が連通されたチャンバと、を有することを特徴とするカテーテル。
  2. 前記ガイドワイヤー用ルーメンは、前記ガイドワイヤーを抜去した後、多目的な通路として利用することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記チャンバは、前記光ファイバーが発する熱に耐え得る高融点でかつ剛性のある材料からなる補強部材を内面に有する請求項1に記載のカテーテル。
  4. 前記補強部材は、内面に、前記光ファイバーから出力されるレーザー光を反射する反射層を有することを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記補強部材は、前記光ファイバーの先端部が当るストッパを有するスリーブにより構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載のカテーテル。
  6. 前記補強部材は、先細りテーパ状に形成したことを特徴とする請求項3又は4に記載のカテーテル。
  7. 前記補強部材は、前記チューブの内面に形成された保護膜層により構成したことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  8. 前記保護膜層は、表面が鏡面仕上げされたことを特徴とする請求項7に記載のカテーテル。
  9. 前記補強部材は、コイル状部材により構成したことを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
  10. 前記コイル部材は、前記光ファイバーの先端部が当るように一部を減径した減径部を有することを特徴とする請求項9に記載のカテーテル。
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