JP2005150890A - 位相比較器、位相同期ループ回路、およびクロック・データ・リカバリ回路 - Google Patents

位相比較器、位相同期ループ回路、およびクロック・データ・リカバリ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】外部から入力される信号と内部で発生されるクロック信号との間の位相差が大きい場合には収束速度を早め、両者の位相がほぼ一致した場合には、クロックの安定性を向上させてジッタが発生するのを低減することができる位相比較器、ならびにこの位相比較器を用いたPLL回路およびCDR回路を提供する。
【解決手段】本発明の位相比較器は、外部から入力される外部信号と内部で発生される内部クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力するもので、位相差が大きくなるに従って、位相情報の出力の傾きが大きくなり、位相差が小さくなるに従って、位相情報の出力の傾きが小さくなる出力特性を持つ。また、本発明のPLL回路およびCDR回路は、本発明の位相比較器を用いて構成されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部から入力される外部信号と内部で発生される内部クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力する位相比較器、ならびにこの位相比較器を用いて構成された位相同期ループ回路(以下、PLL回路という)およびクロック・データ・リカバリ回路(以下、CDR回路という)に関するものである。
以下、CDR回路を例に挙げて説明するが、PLL回路についても同様である。
図5は、CDR回路の一例の構成概略図である。CDR回路は、外部から入力されるデータと位相同期したクロックを再生する一種のPLL回路であって、同図に示すように、位相比較器PDと、チャージポンプCPと、ローパスフィルタLPFと、電圧制御発振器VCOとを備えている。
CDR回路では、位相比較器PDにおいて、外部から入力されたデータと内部で発生されたクロックとの間の位相差に応じた位相情報が出力され、チャージポンプCPおよびローパスフィルタLPFを介して、位相比較器PDから入力された位相情報に応じた制御電圧が発生される。ローパスフィルタLPFから出力された制御電圧は電圧制御発振器VCOに入力され、電圧制御発振器VCOにより、制御電圧に応じてクロックの発振周波数が変更される。
例えば、データよりもクロックの位相の方が遅いときには、クロックの位相を早くするために制御電圧が高くされ、クロックの周波数が早くなるように変更される。これに対し、データよりもクロックの位相の方が早いときには、クロックの位相を遅くするために制御電圧が低くされ、クロックの周波数が遅くなるように変更される。そして、以後同様に、データと発振周波数の変更されたクロックとの間の位相差が繰り返し検出され、データとクロックとの間の位相が同期される。
従来のCDR回路では、位相比較器PDとして、バイナリ型およびリニア型(線形)の2種類のものが使用されている。
バイナリ型の位相比較器は、図6(a)に示すように、データDataのエッジでクロックClockを保持し位相情報(PD出力)として出力する。バイナリ型の位相比較器からは、図6(b)に示すように、位相情報として、データアーリ(Data Early)またはデータレイト(Data Late)のいずれかの状態が出力される。すなわち、データの位相がクロックよりも早い場合にはデータアーリが出力され、データの位相がクロックよりも遅い場合にはデータレイトが出力される。
このように、バイナリ型の位相比較器からは、データアーリまたはデータレイトのどちらかの状態が出力されるため、データとクロックの位相がほぼ一致している場合であっても、データアーリとデータレイトの状態が交互に出力される。
従って、ループの応答感度を上げすぎると、データとクロックの位相がほぼ一致した状態でのクロックの安定性が悪くなり、ジッタを生じるという問題がある。特に、チャージポンプや電圧制御発振器などの応答時間がループ全体の応答時間に影響する場合には、これによってループの位相余裕が少なくなり、安定性が悪化してジッタ耐性が低下する。このため、ループの安定性を向上させるためには、位相比較器の出力、すなわちチャージポンプおよびローパスフィルタを介して出力される制御電圧のレベルをある程度以下に抑える必要がある。
しかし、ジッタの発生を低減するために位相比較器の出力を小さく抑えると、データとクロックとの間の位相が大きくずれた状態から両者の位相を合わせるまでの収束時間が長くなるという問題が発生するため、両者の兼ね合いを考慮する必要がある。
一方、リニア型の位相比較器は、図7に示すように、データとクロックとの位相差Φと、位相比較器の出力(PD出力)との間に線形の関係を持っている。すなわち、データとクロックとの位相差が大きい場合には、位相比較器の出力が大きくなって位相の調整量が大きくなり、両者の位相差が小さい場合には位相の調整量は小さくなる。従って、リニア型の位相比較器は、バイナリ型の位相比較器と比べて、データとクロックの位相がほぼ一致した状態でのクロックの安定性が高く、ジッタの発生も少なくなる。
しかし、以下に示すように、リニア型の位相比較器においても、データとクロックとの間の全ての位相差について必ずしも線形の関係が成り立つわけではなく、バイナリ型の位相比較器に近い特性を持つ場合がある。
リニア型の位相比較器としては、非特許文献1に開示されているように、例えば図8(a)に示すような回路が用いられる。同図に示す位相比較器において、信号エラー(Error)としては、データの遷移エッジからクロックの立ち上がりエッジまでの時間に相当するパルスが出力される。すなわち、データとクロックの位相差に応じて信号エラーのパルス幅は変化し、両者の位相がほぼ一致した場合には、クロックの半周期分の長さのパルスが出力される。
一方、信号リファレンス(Reference)としては、常に一定幅(クロック半周期分)のパルスが出力されている。従って、信号エラーと信号リファレンスの差分値は、データとクロックとの間の位相差に比例し、リニアに変化する。
しかし、データとクロックとの間の位相差が大きく、特に両者の変化タイミングが一致している場合、信号エラーを発生するフリップフロップおよびEXOR回路が正しく反応できなくなるため、図8(b)に示すように、データとクロックとの間の位相差Φと、位相比較器の出力(PD出力)との関係は非線形となる。この場合、バイナリ型の位相比較器の場合と同様に、両者の位相がほぼ一致した状態となった時に、ループの応答感度が良すぎると、クロックが安定せずジッタが発生する。なお、図8(a)に示すような回路において、位相比較器の特性が線形とならないことは非特許文献2等にも述べられている。
また、特許文献1には、相補データラインを介して入力される差動電圧を持つデータとクロックとの間の位相誤差に比例する差分アナログ電圧を出力する位相比較器を使用するCDR回路が開示されている。この位相比較器の出力特性は、例えば図9(a)に示すデータが入力された場合、同図(b)に示すような波形となる。すなわち、図8(b)に示す出力特性と同じように、位相差がゼロの付近ではほぼ線形の特性となるが、位相差が大きくなるに従って線形からはずれる。従って、特許文献1のCDR回路においても、前述の場合と同様に収束特性が悪くなる可能性がある。
Hogge, IEEE J.Lightwave Technology, Vol.LT-3, pp.1312-1314, Dec 1985 T.Morikawa, et.al, IEEE International Solide-State Circuits Conference 1999 WP22.3 特表2002−533972号公報
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、外部から入力される信号と内部で発生されるクロック信号との間の位相差が大きい場合には収束速度を早め、両者の位相がほぼ一致した場合には、クロックの安定性を向上させてジッタが発生するのを低減することができる位相比較器、ならびにこの位相比較器を用いたPLL回路およびCDR回路を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、外部から入力される外部信号と内部で発生される内部クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力する位相比較器であって、
前記位相差が大きくなるに従って、前記位相情報の出力の傾きが大きくなり、前記位相差が小さくなるに従って、前記位相情報の出力の傾きが小さくなる出力特性を持つことを特徴とする位相比較器を提供するものである。
ここで、前記位相情報の出力は、前記外部信号の入力波形の微分波形に等しい出力特性を持つのが好ましい。また、位相の異なる第1および第2の内部クロックにより、それぞれ前記外部信号をサンプルホールドして出力する第1および第2のサンプルホールド回路と、前記外部信号の極性に応じて、それぞれ前記第1および第2のサンプルホールド回路から出力される信号を選択的に入れ替え前記位相情報として出力する第1および第2のマルチプレクサとを備えるのが好ましい。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の位相比較器を用いて、外部から入力される第1のクロックに位相同期した第2のクロックを発生する位相同期ループ回路であって、
前記位相比較器は、前記外部信号となる前記第1のクロックと前記内部クロックとなる前記第2のクロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力することを特徴とする位相同期ループ回路を提供する。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の位相比較器を用いて、外部から入力されるデータに位相同期したクロックを発生するクロック・データ・リカバリ回路であって、
前記位相比較器は、前記外部信号となる前記データと前記内部クロックとなる前記クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力することを特徴とするクロック・データ・リカバリ回路を提供する。
本発明の位相比較器では、データとクロックとの間の位相差が大きい場合には、位相情報の出力の傾きが大きくなるため、収束速度が早くなる。また、両者の位相差が小さくなるに従って位相情報の出力の傾きが小さくなるため、両者の位相がほぼ一致した状態でのクロックの安定性が向上し、クロックジッタの発生を低減することができる。また、本発明のPLL回路およびCDR回路は、本発明の位相比較器を用いて構成されるもので、クロックジッタの発生を抑えつつ、外部から入力される基準クロックおよびデータと内部で発生されるクロックとを高速に位相同期させることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の位相比較器、位相同期ループ回路、およびクロック・データ・リカバリ回路を詳細に説明する。
本発明の位相比較器は、例えばPLL回路やCDR回路において、外部から入力される外部信号と内部で発生される内部クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力するものである。以下、本発明について、CDR回路およびCDR回路で用いられる位相比較器を例に挙げて説明を行うが、PLL回路およびPLL回路で用いられる位相比較器についてもCDR回路の場合と同様である。
図1は、本発明のCDR回路で用いられる位相比較器の出力特性を表す一実施形態のグラフである。図1のグラフにおいて、横軸は、本発明の位相比較器に入力されるデータとクロックとの間の位相差Φ、縦軸は、位相比較器からの位相情報の出力(PD出力)を表す。このグラフに示すように、本発明の位相比較器は、データとクロックとの間の位相差が大きくなるに従って、位相情報の出力の傾きが大きくなり、両者の位相差が小さくなるに従って、位相情報の出力の傾きが小さくなる出力特性を持つ。
すなわち、本発明の位相比較器では、データとクロックとの間の位相差が大きい場合には、位相情報の出力の傾きが大きくなり、CDR回路のループの応答感度が高くなって収束速度が早くなり、高速にデータとクロックとの間の位相差を少なくすることができる。また、両者の位相差が小さくなるに従って位相情報の出力の傾きが小さくなって、ループの応答感度が鈍くなり、両者の位相がほぼ一致した状態での安定性が向上するため、クロックジッタの発生を低減することができる。
従来のCDR回路のように、データとクロックとの間の位相差が大きい状態から両者の位相を合わせようとする場合に、位相比較器の出力を大きくして収束速度を早めると、データとクロックとの間の位相差が小さくなって両者の位相がほぼ一致した状態での安定性が悪化し、再生されたクロックにジッタが発生する。これに対し、図1に示す出力特性を持つ位相比較器を使用する本発明のPLL回路やCDR回路では、上記の通り、収束速度の高速性と再生されるクロックの安定性を両立させることができる。
次に、位相情報の出力特性の具体例を挙げて説明する。
図2(a)および(b)は、本発明のCDR回路で用いられる位相比較器に入力されるデータの入力波形およびその微分波形を表す一実施形態のグラフである。同図(a)の横軸は時間t、縦軸はデータの電圧を表し、同図(b)の横軸は時間t、縦軸は微分波形の大きさを表す。図2(a)に示すように、データの入力波形は、NRZ(Non Return to Zero)のデータであり、データの遷移がない場合、その傾きは最小値のゼロとなり、データが0Vを横切るポイントで傾きが最大値になるとする。
本発明のCDR回路で用いられる位相比較器において、クロックで1U.I(ユニット・インターバル)(1データ分)毎に、図2(a)に示すデータをサンプリングする場合を考える。まず、ポイントAの位相のクロックでデータをサンプリングした場合、すなわち両者の同期が取れている場合、同図(b)に示すように、データの傾きすなわちその微分値はほぼゼロとなる。一方、ポイントBの位相のクロックでデータをサンプリングすると、ポイントBは、ポイントAから0.5U.Iすなわちπだけ位相がずれており、データの微分値は最大値となる。
すなわち、外部からCDR回路に入力されるデータの微分値を位相比較器の位相情報の出力とすることによって、図1のグラフに示す位相情報の出力特性を持つ位相比較器を実現することが可能である。
また、データとクロックとの間の位相がわずかにずれている場合について考える。図2に示すように、データよりもクロックが遅れている場合には、ポイントE1,E2の位相のクロックでデータをサンプリングすることになる。この場合、位相比較器からは、位相情報としてポイントE1におけるデータの微分値が出力され、次段のチャージポンプに入力される。なお、ポイントE2の位相のクロックでサンプリングしたデータの傾き、すなわち微分値はゼロであり、位相情報は出力されない。
一方、データよりもクロックが早く、ポイントL1,L2の位相のクロックでデータをサンプリングした場合、位相比較器からは、位相情報としてポイントL2におけるデータの微分値が出力される。なお、ポイントL1の位相のクロックでサンプリングしたデータの微分値はゼロであり、位相情報は出力されない。図2に示す例では、ポイントE1およびポイントL2におけるデータの傾きは等しいが、その極性が逆であるため、このデータの極性に基づいて位相が遅れているのか早いのかを判断することができる。
次に、本発明のCDR回路の具体例を挙げて説明する。
図3は、本発明のCDR回路の一実施形態の構成概略図である。同図に示すCDR回路10は、外部から入力されるデータDATAに位相同期したクロックを発生するもので、位相比較器PDと、チャージポンプGmと、ローパスフィルタLPFと、電圧制御発振器VCOとを備えている。
位相比較器PDは、本発明の位相比較器の一実施形態となるもので、バッファ12と、2つのサンプルホールド回路14a、14bと、2つのマルチプレクサ16a、16bと、2つのスイッチ18a、18bとを備えている。
データは、バッファ12と、2つのサンプルホールド回路14a、14bに入力されている。また、2つのサンプルホールド回路14a、14bの出力信号A,Bは、それぞれ2つのマルチプレクサ16a、16bの入力端子1および入力端子0に入力されている。バッファ12の出力信号Selectは、マルチプレクサ16aの選択入力およびマルチプレクサ16bの反転選択入力に入力され、マルチプレクサ16a、16bの出力信号C,Dは、それぞれスイッチ18a、18bを介し信号E,FとしてチャージポンプGmに入力されている。
また、チャージポンプGmの出力信号はローパスフィルタLPFを介し制御電圧として電圧制御発振器VCOに入力され、電圧制御発振器VCOからは、クロックCLKA,CLKB,CLKCが出力されている。クロックCLKA,CLKB,CLKCは、このCDR回路10によって発生されるクロックであり、クロックCLKA,CLKBは、それぞれ位相比較器PDの2つのサンプルホールド回路14a、14bに入力され、クロックCLKCは、2つのスイッチ18a、18bに入力されている。
ここで、サンプルホールド回路14a、14bは、位相の異なるクロックCLKA,CLKBにより、それぞれデータDATAをサンプルホールドして信号A,Bとして出力する。本実施形態では、クロックCLKAよりもクロックCLKBの方が僅かに位相が遅れているものとする。また、クロックCLKA、CLKBのローレベルの期間がデータDATAのサンプリング期間であり、ハイレベルの期間がホールド期間である。サンプルホールド回路14a、14bには、それぞれクロックCLKA,CLKBがローレベルの期間に入力され、クロックCLKA,CLKBがハイレベルとなった時点におけるデータDATAのアナログ電圧レベルが保持される。
マルチプレクサ16a、16bは、バッファ12の出力Select、すなわちデータDATAの極性に応じて、それぞれサンプルホールド回路14a、14bから出力される信号A,Bを選択的に入れ替えて信号C,Dとして出力する。本実施形態では、データDATAがハイレベルの場合、マルチプレクサ16a、16bからは、それぞれ信号Aおよび信号Bが出力され、データDATAがローレベルの場合は、マルチプレクサ16a、16bからそれぞれ信号Bおよび信号Aが出力される。
スイッチ18a、18bは、クロックCLKCにより、そのオン/オフが制御される。本実施形態の場合、スイッチ18a、18bは、クロックCLKCがローレベルの期間はオンしてサンプリング期間となり、ハイレベルの期間はオフしてホールド期間となる。クロックCLKCがローレベルとなってスイッチ18a、18bがオンした期間に入力され、クロックCLKCがハイレベルとなってスイッチ18a、18bがオフした時点における信号C,Dが、スイッチ18a、18bを介して位相情報として信号E,Fとして出力される。
チャージポンプGm、ローパスフィルタLPF、および電圧制御発振器VCOは、従来公知のものである。位相比較器から位相情報として出力される信号E,Fは、チャージポンプGmに入力され、信号Eと信号Fとの電圧差に応じた電流を出力し、ローパスフィルタLPFを介して制御電圧として電圧制御発振器VCOに入力される。電圧制御発振器VCOでは、制御電圧に応じてクロックCLKA,CLKB,CLKCの発振周波数が変更される。
以下、図4に示すタイミングチャートを参照しながら、図3に示すCDR回路10の動作を説明する。
図4のタイミングチャートに示すように、サンプルホールド回路14aでは、クロックCLKAがローレベルの期間にサンプリングされ、ハイレベルとなった時点でホールドされたデータDATAの電圧レベルが信号Aとして出力される。同時に、サンプルホールド回路14bでは、クロックCLKAから僅かに遅れたクロックCLKBがローレベルの期間にサンプリングされ、ハイレベルとなった時点でホールドされたデータDATAの電圧レベルが信号Bとして出力される。
ここで、それぞれのサンプルホールド回路14a、14bにサンプルホールドされた信号A,Bの電圧レベルの差分値は、データDATAの入力波形の傾き、すなわち微分値に対応する。従って、位相比較器PDから出力される位相情報、すなわちマルチプレクサ16a、16bおよびスイッチ18a、18bを介して、信号A,BをチャージポンプGmに与えることにより、ローパスフィルタLPFから出力される制御電圧は、図2に示すようなデータDATAの入力波形の微分波形に等しい出力特性を持つ。
続いて、サンプルホールド回路14a、14bから出力される信号A,Bは、マルチプレクサ16a、16bに入力される。マルチプレクサ16a、16bからは、バッファ12の出力、すなわちデータDATAの極性に応じて信号A,Bが選択的に入れ替えられ、信号C,Dとして出力される。本実施形態の場合、マルチプレクサ16a、16bから信号C,Dとして、データDATAがハイレベルの時に信号A,Bが出力され、データDATAがローレベルの時には信号B,Aが出力される。
信号A,Bの電圧レベルの差分値の極性は、データDATAよりもクロックCLKA,CLKBの位相が早いのか、遅いのかを表す。例えば、差分値の極性がマイナスである場合、データDATAよりもクロックCLKA,CLKBの位相の方が早く、逆に差分値の極性がプラスである場合、データよりもクロックCLKA,CLKBの位相の方が遅いと判断することができる。従って、データDATAの極性に応じて、信号Aと信号Bを入れ替えることにより、後段のチャージポンプGmおよびローパスフィルタLPFを介して出力される制御信号の電圧レベルの極性を反転させることができ、これに応じて位相を早くまたは遅くするように制御することができる。
続いて、マルチプレクサ16a、16bから出力される信号C,Dは、クロックCLKCがローレベルの期間にスイッチ18a、18bがオンしてサンプリング期間になると、このスイッチ18a、18bを介してそれぞれ信号E,Fとして出力され、クロックCLKCがハイレベルになると、スイッチ18a、18bがオフして信号E,Fはホールドされる。ここで、クロックCLKCは、マルチプレクサ16a、16bから出力される信号C,Dの電圧レベルが確定している期間にローレベルからハイレベルに変化する。
スイッチ18a、18bを介して位相情報として出力される信号E,FはチャージポンプGmに入力される。チャージポンプGmでは、信号E,Fの差分が取られ、ローパスフィルタLPFを介して制御電圧として出力される。すなわち、ローパスフィルタLPFからは、信号C,Dの差分電圧に応じた電圧レベルを持つ制御電圧が出力され、この制御電圧の電圧レベルに応じて、電圧制御発振器VCOにおいて、クロックCLKA,CLKB,CLKCの周波数が変更され、以後上記の動作が繰り返し行われる。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明の位相比較器、PLL回路、およびCDR回路について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明のクロック・データ・リカバリ回路で用いられる位相比較器の出力特性を表す一実施形態のグラフである。 (a)および(b)は、本発明のクロック・データ・リカバリ回路で用いられる位相比較器に入力されるデータの入力波形およびその微分波形を表す一実施形態のグラフである。 本発明のクロック・データ・リカバリ回路の一実施形態の構成概略図である。 図3に示すクロック・データ・リカバリ回路の動作を表す一実施形態のタイミングチャートである。 クロック・データ・リカバリ回路の一例の構成概略図である。 (a)および(b)は、バイナリ型の位相検出器の構成概略図およびその理想的な特性を表すグラフである。 リニア型の位相比較器の特性を表すグラフである。 (a)および(b)は、リニア型の位相比較器の構成概略図およびその実際の特性を表すグラフである。 (a)および(b)は、従来のクロック・データ・リカバリ回路で使用される位相比較器に入力されるデータの入力波形および位相比較器の特性を表すグラフである。
符号の説明
10 CDR回路
12 バッファ
14a、14b サンプルホールド回路
16a、16b マルチプレクサ
18a、18b スイッチ
PD 位相比較器
Gm、CP チャージポンプ
LPF ローパスフィルタ
VCO 電圧制御発振器

Claims (5)

  1. 外部から入力される外部信号と内部で発生される内部クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力する位相比較器であって、
    前記位相差が大きくなるに従って、前記位相情報の出力の傾きが大きくなり、前記位相差が小さくなるに従って、前記位相情報の出力の傾きが小さくなる出力特性を持つことを特徴とする位相比較器。
  2. 前記位相情報の出力は、前記外部信号の入力波形の微分波形に等しい出力特性を持つ請求項1に記載の位相比較器。
  3. 位相の異なる第1および第2の内部クロックにより、それぞれ前記外部信号をサンプルホールドして出力する第1および第2のサンプルホールド回路と、前記外部信号の極性に応じて、それぞれ前記第1および第2のサンプルホールド回路から出力される信号を選択的に入れ替え前記位相情報として出力する第1および第2のマルチプレクサとを備える請求項2に記載の位相比較器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の位相比較器を用いて、外部から入力される第1のクロックに位相同期した第2のクロックを発生する位相同期ループ回路であって、
    前記位相比較器は、前記外部信号となる前記第1のクロックと前記内部クロックとなる前記第2のクロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力することを特徴とする位相同期ループ回路。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の位相比較器を用いて、外部から入力されるデータに位相同期したクロックを発生するクロック・データ・リカバリ回路であって、
    前記位相比較器は、前記外部信号となる前記データと前記内部クロックとなる前記クロックとの間の位相差を検出し、その位相情報を出力することを特徴とするクロック・データ・リカバリ回路。
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