JP2005150823A - ダミーロード - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱いが容易でかつ低コストで製造可能な大電力ダミーロードを提供する。
【解決手段】対向配置された抵抗器10と外導体40Aとを有する。抵抗器10は、一列に配置された複数の平板抵抗部材10A〜10Cから構成される。平板抵抗部材10A〜10Cのそれぞれは、第1のセラミックス基板11と、抵抗体12とを有する。隣り合う平板抵抗部材の抵抗体12は、互いに電気的に接続される。ダミーロードの特性インピーダンスは、入力端5から終端6に向かって小さくなっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダミーロードに関し、特に、乾式ダミーロードに関する。
ダミーロードは、伝送線路から入力される高周波電力を吸収することにより伝送線路を終端するものであり、大電力用と小電力用とに大別される。
大電力ダミーロードとしては、従来、油冷や水冷など液冷式のものが広く使用されている。図12は、従来の液冷式大電力ダミーロードの一構成例を示す斜視図である。このダミーロードは、円筒形のセラミックスの表面に抵抗被膜が形成された抵抗器191と、円錐台状の内部空間を有し補償管と称する外導体192とを有し、外導体192の内部空間に抵抗器191が挿入された同軸形ダミーロードである。抵抗器191には、入力同軸管101の内導体102が接続され、外導体192には、入力同軸管101の外導体103が接続されている。外導体192の内部空間を形成する内壁面が指数関数的な曲率をもつ指数関数形(exponential type)にすることにより、広帯域にわたり良好な整合が可能となる。
入力同軸管101からダミーロードに入力された高周波電力は、抵抗器191に吸収されて熱になる。この熱を除去して抵抗器191を冷却するため、抵抗器191と外導体192との間の空間には、油や水などの冷却剤193が充填されている。(例えば、非特許文献1参照)。
従来の大電力ダミーロードは、抵抗器191を液冷するための構造が複雑になり、また液冷のためのメインテナンスが必要になるので取り扱いが必ずしも容易でない。
一方、小電力ダミーロードには、液冷式の他に乾式のものがある。図13は、従来の乾式小電力ダミーロードの一構成例を示す縦断面図である。このダミーロードは、平面視長方形の絶縁基板111の表面に一定の幅を有する膜状抵抗体112が形成された抵抗器110と、膜状抵抗体112に対向して配置された外導体140とを有している。抵抗器110の絶縁基板111は、金属製のブロック131に接触している。抵抗器110の膜状抵抗体112には、接続金具104を介して入力同軸管101の内導体102が接続され、外導体140には、入力同軸管101の外導体103が接続されている。入力同軸管101からダミーロードに入力された高周波電力は、膜状抵抗体112に吸収されて熱になる。この熱は、ブロック131に伝達され、ブロック131に取り付けられたヒートパイプ(図示せず)から放熱される(例えば、特許文献1参照)。
乾式ダミーロードは、入力された高周波電力の反射を低減するため、整合条件を満たすように設計される。しかし、抵抗器110の絶縁基板111および膜状抵抗体112それぞれの厚み等にばらつきがあると、ダミーロードの高周波インピーダンス特性が変化し、整合条件をみたすダミーロードを製造することが困難になる。このため、絶縁基板111および膜状抵抗体112の厚み等は、ほぼ一定である必要がある。
抵抗器110の寸法を大きくすると、厚み等がほぼ一定の絶縁基板111および膜状抵抗体112を形成するコストが高くなるので、低コストで形成できる抵抗器110の大きさには限りがある。しかし、抵抗器110の大きさに限りがあると、大電力に対しては単位面積当たりの発熱が大きくなり、ブロック131へ放熱する能力を超えると膜状抵抗体112が過熱され、焼損に至る。このため、乾式ダミーロードは大電力用には利用されてない。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
蓮沼・高木共著、「マイクロ波基礎回路の設計」、オーム社、p.202−203 実開昭63−152303号公報
上述したように、大電力ダミーロードとして液冷式のものがあるが、液冷式は液冷のためのメインテナンスが必要になるので、取り扱いが必ずしも容易でない。
これに対し、乾式ダミーロードは、液冷のためのメインテナンスが不要であるから取り扱いが容易である。しかし、大電力用に利用するためには、膜状抵抗体112の過熱を防ぐために、高いコストをかけて抵抗器110の寸法を大きくする必要がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、取り扱いが容易でかつ低価格で製造可能な大電力ダミーロードを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係るダミーロードは、対向配置された抵抗器と外導体とを有し、抵抗器は、一列に配置された複数の平板抵抗部材からなり、平板抵抗部材は、第1のセラミックス基板と、この第1のセラミックス基板の外導体に対向する面に形成された抵抗体とを有し、隣り合う平板抵抗部材の抵抗体は、互いに電気的に接続され、ダミーロードの特性インピーダンスは、ダミーロードの入力端からダミーロードの終端に向かって小さくなることを特徴とする。
ここで、抵抗体と外導体との間隔は、全体として入力端から終端に向かって狭くなっていてもよい。
また、平板抵抗部材の抵抗体の幅は、幅方向と直交する長さ方向の一端から他端に向かって広くなり、抵抗器は、入力端から終端に向かって抵抗体の幅が広くなるように平板抵抗部材が配置される構成としてもよい。
また、上述したダミーロードは、隣り合う平板抵抗部材の間に配置された接続部材を備え、この接続部材は、第2のセラミックス基板と、この第2のセラミックス基板の外導体に対向する面に形成されるとともに平板抵抗部材の抵抗体と電気的に接続された内導体とを有するものであってもよい。
また、外導体は、入力端から終端に向かう方向と直交する方向に複数に分割されていてもよい。
ここで、第1および第2のセラミックス基板の少なくとも一方は、ベリリア、窒化アルミニウム、アルミナまたはダイヤモンドで形成されていてもよい。
また、上述したダミーロードは、抵抗器と外導体との間の空間の少なくとも一部に配置された誘電体膜を備えたものであってもよい。
ここで、誘電体膜は、マイカで形成されていてもよい。
本発明に係るダミーロードは、対向配置された抵抗器と外導体とを有し、入力された電力を抵抗器の抵抗体で吸収して熱にし、その熱を抵抗器のセラミックス基板を介してブロックまたは外導体より放熱する。よって、このダミーロードでは、抵抗器を液冷する必要がないので、取り扱いが容易である。
また、抵抗器を複数の平板抵抗部材から構成し、入力される電力に応じて抵抗器の寸法を大きくすることにより、単位面積当たりの発熱が大きくなることを抑え、抵抗体の過熱を抑制することができる。
また、この場合、同じ大きさの抵抗器を一枚のセラミックス基板で形成した場合と比較して、低コストでセラミックス基板および膜状抵抗体の厚み等をほぼ一定にすることができる。その結果、大電力に対しても反射がないダミーロードを低価格で製造することができる。
したがって、本発明によれば、取り扱いが容易な大電力ダミーロードを、低価格で製造することができる。
また、抵抗体と外導体との間隔を入力端から終端に向かって狭くしてゆき、抵抗体の幅を入力端から終端に向かって広くしてゆくことにより、広帯域にわたり良好な整合が可能となる。
また、隣り合う平板抵抗部材の間に接続部材を介在させることにより、平板抵抗部材の接続部分で生じる熱が平板抵抗部材のセラミックス基板だけでなく、接続部材のセラミックス基板を介して放熱されるので、効率的な放熱が可能となり、安定な接続が確保でき、信頼性が向上する。
また、外導体を複数に分割することにより、外導体の抵抗体側壁面の切削作業が容易になる。その結果、外導体と抵抗体および内導体との間隔に基づくインピーダンス特性の調整が容易になる。場合によっては、さらに、外導体が分割された部材の抵抗体側壁面を部分的に切削することにより、インピーダンス特性の微調整が可能となる。
また、抵抗体と外導体との間の空間に誘電体膜を配置することにより、両者の間隔が高周波的に狭くなるので、誘電体膜を配置しなかった場合よりも特性インピーダンスが小さくなる。よって、誘電体膜を終端付近に配置し、終端付近の特性インピーダンスをより小さくすることにより、インピーダンス整合性を高め、反射を更に小さくすることができる。
また、誘電率が大きく、熱に強いマイカを誘電体膜として用いることにより、たとえ外導体の抵抗体側壁面に切削による凹凸があったとしても、破れることなく抵抗体と外導体との間を絶縁することができ、高い整合性が得られる。
[第1の実施の形態]
まず、図1および図2を参照し、本発明の第1の実施の形態に係るダミーロードの全体構成について説明する。図1は、ダミーロードの全体構成を示す断面図である。この図において、(a)は横断面図、(b)は(a)におけるA−A′線方向の縦断面図、(c)は(b)におけるB−B′線方向の縦断面図である。図2は、図1においてC方向からみたダミーロードの背面図である。
本実施の形態に係るダミーロードは乾式ダミーロードであり、図1に示すように、高周波電力を吸収する膜状抵抗体12を備えた抵抗器10と、抵抗器10を固定する金属製のブロック31と、抵抗器10の膜状抵抗体12に対向して配置される外導体40Aと、膜状抵抗体12と外導体40Aとの間の空間を両側から閉塞する金属製の側壁32,33とを有している。図2に示すように、ブロック31および側壁32,33の外壁面には、放熱器61,62が設けられている。図1に示すように、ダミーロードの入力端5には、大電力の高周波を用いる機器または装置に接続するための同軸管1が接続される。より詳しくは、同軸管1の内導体2が、接続金具4を介して抵抗器10の膜状抵抗体12に接続され、同軸管1の外導体3が、外導体40A、ブロック31および側壁32,33に接続される。
同軸管1からダミーロードに入力された高周波電力は、ダミーロードの入力端5から終端6に向かって伝播する間に、抵抗器10の膜状抵抗体12に吸収されて熱になる。この熱は、抵抗器10からブロック31、側壁32,33および外導体40Aに伝達され、放熱器61,62から放熱される。こうして抵抗器10の膜状抵抗体12が冷却される。なお、放熱器61,62を冷却ファン(図示せず)を用いて強制空冷することにより、膜状抵抗体12の冷却効率が向上する。
このダミーロードは、膜状抵抗体12を液冷するめの構造が不要であり、また液冷のためのメインテナンスが不要であるから取り扱いが容易である。
また、このダミーロードでは、図1(b)に示すように、抵抗器10の膜状抵抗体12と外導体40Aの対向面(以下、内壁面という)との間隔が入力端5から終端6に向かって次第に狭くなってゆき、図1(a)に示すように、膜状抵抗体12の幅が入力端5から終端6に向かって次第に広くなってゆく。これにより、ダミーロードの特性インピーダンスは、入力端5から終端6に向かって略指数関数的に小さくなってゆくので、従来の同軸形ダミーロードにおいて外導体192を指数関数形にした場合とほぼ同じ作用が得られ、広帯域にわたり良好な整合が可能となる。
次に、図1,図3〜図5を参照し、抵抗器10の構成について説明する。
図1に示すように、抵抗器10は、複数の平板抵抗部材を有している。本実施の形態では、3つの平板抵抗部材10A,10B,10Cを有している。平板抵抗部材10A〜10Cは、一列に配置されかつ互いに電気的に接続されている。
平板抵抗部材10A〜10Cのそれぞれは、平面視長方形で厚みがほぼ一定の第1のセラミックス基板11と、セラミックス基板11の一方の面に形成された膜状抵抗体12と、膜状抵抗体12の両端にそれぞれ配置された端子13,14とを有している。
ここで、セラミックス基板11は、例えばベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)またはダイヤモンドなどで形成される。これらの材料は熱伝導性がよい。このため、膜状抵抗体12が高周波電力を吸収することによって発生する熱を、セラミックス基板11を介して効率よくブロック31に伝達して放熱し、膜状抵抗体12の温度上昇を抑制することができる。
端子13,14には、隣の平板抵抗部材との電気的接続をとるための接続金具(23,24)が接続される。端子13,14は、抵抗損失が極めて少ない良導体で形成される。
このように、抵抗器10を一列に配置された複数の平板抵抗部材10A〜10Cから構成し、同軸管1から入力される高周波電力に応じて平板抵抗部材の数を増やすことにより、単位面積当たりの発熱が大きくなることを抑えられる。このため、取り扱いが容易な乾式ダミーロードを大電力用に利用することが可能となる。
また、この場合、同じ寸法の抵抗器を一枚のセラミックス基板で形成した場合と比較して、低コストでセラミックス基板11および膜状抵抗体12の厚み等をほぼ一定にすることができる。セラミックス基板11および膜状抵抗体12それぞれの厚み等がほぼ一定であれば、ダミーロードの高周波インピーダンス特性を設計どおりに実現することが容易になる。したがって、整合条件を満たすように設計することにより、反射がないダミーロードを低価格かつ容易に製造することができる。
したがって、本実施の形態によれば、取り扱いが容易な大電力ダミーロードを、低価格で製造することができる。
図3は、平面抵抗部材10A〜10Cの平面図である。1つの平面抵抗部材の膜状抵抗体12の幅は、一端から他端に向かって次第に広くなっている。すなわち、一端の幅をa1、他端の幅をa2とすると、a1<a2となっている。したがって、一端から他端に向かって、膜状抵抗体12の単位長さあたりの抵抗は次第に小さくなる。
このような平板抵抗部材10A〜10Cを、図1(a)に示すように、それぞれの膜状抵抗体12の幅が、ダミーロードの入力端5から終端6に向かって次第に広くなるように配置する。その結果、ダミーロード全体でみて、膜状抵抗体12の幅は入力端5から終端6に向かって次第に広くなり、膜状抵抗体12の単位長さあたりの抵抗は逆に次第に小さくなる。
また、本実施の形態では、隣り合う平板抵抗部材の間に、互いの膜状抵抗体12を電気的に接続するための接続部材が配置されている。具体的には、平板抵抗部材10Aと10Bとの間に接続部材20Aが配置され、平板抵抗部材10Bと10Cとの間に接続部材20Bが配置されている。
図4は、接続部材20A,20Bの一構成例を示す図である。この図において、(a)は平面図、(b)は(a)におけるD−D′線方向の断面図である。接続部材20A,20Bのそれぞれは、平面視長方形の第2のセラミックス基板21と、セラミックス基板21の一方の面に形成された膜状内導体22と、膜状内導体22の両端部にそれぞれ固定された接続金具23,24とを有している。
ここで、セラミックス基板21は、平板抵抗部材10A〜10Cのセラミックス基板11と同じく、例えばベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)またはダイヤモンドなどで形成される。また、セラミックス基板21の厚みは、セラミックス基板11の厚みとほぼ同じである。
膜状内導体22は、抵抗損失が極めて少ない良導体で形成される。なお、膜状内導体22の幅は、図4(a)に示すように一定にしてもよいし、図1(a)に示すように一端(入力端5側)から他端(終端6側)に向かって次第に広くしてもよい。
接続金具23は、基部23Aと、基部23Aから同一方向に延びる複数の接続バネ部23Bとからなる。基部23Aは、膜状内導体22の一端側縁部に、溶接またはろう付けなどにより固定される。この際、接続バネ部23Bの先端が、膜状内導体22の他端側とは反対側の方向に向くように固定される。接続バネ部23Bの先端部分は下方向に曲がり、先端部分から基部23Aまでの部分は上下方向にバネ性を有している。基部23Aおよび接続バネ部23Bは、抵抗損失が極めて少ない良導体で形成される。
接続金具24もまた、接続金具23と同様の構成を有している。すなわち、接続金具24は、基部24Aと複数の接続バネ部24Bとからなる。ただし、基部24Aは、膜状内導体22の他端側縁部に固定される。この際、接続バネ部24Bの先端が、膜状内導体22の一端側とは反対側の方向に向くように固定される。
図5は、接続部材20Aと平板抵抗部材10Aとの接続部分を拡大して示す断面図である。接続部材20Aの接続金具23側と平板抵抗部材10Aの端子14側とを機械的に連結すると、接続バネ部23Bの下方向に曲がった先端部分が端子14によって上方向に押し上げられ、接続バネ部23Bの先端部分から基部23Aまでの部分が上方向に湾曲する。この部分はバネ性を有しているので、もとの形状に戻ろうとする下方向の応力が発生する。この応力によって、接続バネ部23Bの先端部分が端子14に押し付けられる。これにより、小さい接触抵抗で接続バネ部23Bと端子14とが電気的に接続される。
同様にして、接続部材20Aと平板抵抗部材10Bとの間でも、接続バネ部24Bと端子13とが電気的に接続される。この結果、2つの平板抵抗部材10A,10Bの膜状抵抗体12が、それぞれの端子14,13と接続部材20Aの接続金具23,24および膜状内導体22とを介して、電気的に直列接続される。
さらに、2つの平板抵抗部材10B,10Cの膜状抵抗体12が接続部材20Bの膜状内導体22等を介して電気的に接続されることにより、すべての平板抵抗部材10A〜10Cの膜状抵抗体12が電気的に直列接続される。
上述したように、平板抵抗部材の端子13,14と接続部材の接続金具23,24との接触部分では、僅かではあるが接触抵抗が発生する。この接触抵抗によりダミーロードを伝播する高周波電力の一部が損失し、端子13,14と接続金具23,24との接触部分が発熱する。しかし、これらの熱は平板抵抗部材のセラミックス基板11だけでなく、接続金具23,24を通り接続部材のセラミックス基板21を介して放熱される。すなわち、接続部材を設けることにより、効率的な放熱が可能となる。このため、接続金具23,24の温度上昇を抑制し、接続金具23,24のバネ性低下による接触不良の発生を防止することができる。
本実施の形態では、上述したように、抵抗器10が複数の平板抵抗部材10A〜10Cを有する構成とすることにより、セラミックス基板11および膜状抵抗体12それぞれの厚み等がほぼ一定の平板抵抗部材を用いることができる。しかし、それぞれの厚み等は完全に一定ではないので、その厚み等の差異がダミーロードの高周波インピーダンス特性に微妙な変化を与える。
本実施の形態では、上述した厚み等の差異に起因する高周波インピーダンス特性の変化を、膜状抵抗体12および膜状内導体22と外導体40Aの内壁面との間隔によって調整する。具体的には、外導体40Aの内壁面を切削して、上記間隔を調整する。
この切削作業が容易になるように、図1(b)に示すように、外導体40Aは、軸線方向と直交する方向に分割された複数の部材41A,42A,43A,44A,45A,46A,47Aから構成されている。より詳しくは、外導体40Aは、膜状抵抗体12に対向する領域と、端子13,14に対向する領域との境界で分割されている。すなわち、分割後の部材41Aは平面抵抗部材10Aの端子13に対向し、部材42Aは平面抵抗部材10Aの膜状抵抗体12に対向し、部材43Aは平面抵抗部材10Aの端子14、接続部材20A、平面抵抗部材10Bの端子13に対向し、部材44Aは平面抵抗部材10Bの膜状抵抗体12に対向し、部材45Aは平面抵抗部材10Bの端子14、接続部材20B、平面抵抗部材10Cの端子13に対向し、部材46Aは平面抵抗部材10Cの膜状抵抗体12に対向し、部材47Aは平面抵抗部材10Cの端子14に対向している。なお、部材47Aは平面抵抗部材10Cの端子14と接触している。
このように外導体40Aを分割し、膜状抵抗体12および膜状内導体22に対向する部材41A〜46Aを切削することにより、膜状抵抗体12および膜状内導体22と外導体40Aの内壁面との間隔に基づく高周波インピーダンス特性の調整を容易に行うことができる。
図1(b)に示す外導体40Aのような連続的(直線的)な内壁面を切削すると、図6に示す外導体40Bのような不連続な内壁面となる。膜状抵抗体12および膜状内導体22と外導体40Bの内壁面との間隔は、全体として入力端5から終端6に向かって次第に狭くなるが、部分的には逆に広くなる箇所もある。これは、ダミーロードの高周波インピーダンス特性を調整した結果である。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
外導体については、図1(b)に内壁面の断面形状を直線的にした例を示したが、曲線的にしてもよい。
また、図7に示す外導体40Cのように、内壁面の断面形状を不連続なステップ状にしてもよい。外導体40Cは、各ステップを構成する複数の部材41C,42C,43C,44C,45C,46C,47Cからなる。
また、部材41C〜46Cのうちの少なくとも1つの部材の内壁面を、図8に示すように部分的に切削してもよい。これにより、場合によっては、高周波インピーダンス特性の微調整が可能となる。なお、図8において、(a)は部材41C〜46Cの内壁面を示す図、(b)は(a)におけるE−E′線方向の断面図、(c)は(a)におけるF−F′線方向の断面図である。
また、図9に示すように、接続部材70の内導体72の高さと平板抵抗部材10A,10Bの端子14,13の高さとが異なる場合には、内導体72および端子14,13と部材43Cの内壁面との間隔がほぼ一定となるように、部材43Cの内壁面の断面形状を更にステップ状にしてもよい。なお、図9において、43C1,43C2,43C3は、部材43Cを分割した部材である。また、71はセラミックス基板、73,74は接続金具、73A,74Aは基部、73B,74Bは接続バネ部である。
また、図10に示すように、ダミーロードの入力端5から終端6まで、膜状抵抗体12′の幅を一定にしてもよい。なお、図10において、10′は抵抗器、10A′,10B′,10C′は平板抵抗部材である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るダミーロードついて説明する。このダミーロードは、抵抗器と外導体の内壁面との間の空間の少なくとも一部に誘電体膜を配置したものである。
ダミーロードにおける反射を小さくするには、ダミーロードの終端6付近の特性インピーダンスを極力0(ゼロ)に近づける必要がある。しかし、抵抗器10の膜状抵抗体12の幅を広くするには限界があり、また、膜状抵抗体12と外導体40Aの内壁面とを直接接触させることなく両者の間隔を極めて狭くすることも技術的に難しい。
本実施の形態に係るダミーロードは、このような課題を解決するものである。以下、図11を参照して詳細に説明する。
図11は、本実施の形態に係るダミーロードの全体構成の一例を示す縦断面図である。この図では、図1に示した部材と同一部材に対して、図1と同一符号で示している。
このダミーロードでは、抵抗器は、一列に配置された4つの平板抵抗部材10A〜10Dと、隣り合う平板抵抗部材の間に配置された3つの接続部材20A〜20Cとから構成されている。平板抵抗部材10A〜10Dは、接続部材20A〜20Cを介して電気的に接続されている。外導体40Dは、9つの部材41D〜49Dから構成されている。
ダミーロードの終端6付近の領域には、誘電体膜81,82が配置されている。具体的には、平板抵抗部材10Cの膜状抵抗体12と外導体部材46Dの内壁面との間に誘電体膜81が配置され、平板抵抗部材10Dの膜状抵抗体12と外導体部材48Dの内壁面との間に誘電体膜82が配置されている。
比誘電率εrの誘電体中では、高周波に対する距離は、空気中の距離の1/(εr1/2になる。したがって、誘電体膜81,82を配置した終端6付近の領域では、膜状抵抗体12と内壁面との間隔が高周波的に狭くなる。その結果、誘電体膜81,82を配置しなかった場合よりも、特性インピーダンスが小さくなり0(ゼロ)に近づく。この際、膜状抵抗体12と外導体部材46D,48Dの内壁面とが直接接触することはない。
したがって、本実施の形態によれば、簡便な構成で、インピーダンス整合性を高め、反射の低減を図ることができる。
誘電体膜81,82としては、例えばマイカ(雲母)を用いることができる。マイカは比誘電率εrが大きく、熱に強くかつ丈夫である。このため、たとえ外導体40Dの内壁面に切削による凹凸があったとしても、マイカは破れることなく、膜状抵抗体12と外導体40Dの内壁面との間を絶縁することができ、高い整合性が得られる。
また、誘電体膜81,82のそれぞれに、比誘電率が異なる誘電体を用いてもよい。例えば、終端6に近い位置に配置される誘電体膜ほど、比誘電率が大きい誘電体を用いることにより、膜状抵抗体12と外導体40Dの内壁面との間隔がそれほど変えずに、特性インピーダンスを小さくしていくことができる。
第1の実施の形態に係るダミーロードの全体構成を示す断面図である。 第1の実施の形態に係るダミーロードの背面図である。 平面抵抗部材の平面図である。 接続部材の一構成例を示す図である。 接続部材と平板抵抗部材との接続部分を拡大して示す断面図である。 外導体内壁面切削後のダミーロードの縦断面図である。 ダミーロードの変形例を示す縦断面図である。 外導体が分割された部材の内壁面が部分的に切削された状態を示す図である。 ダミーロードの変形例を示す縦断面図である。 ダミーロードの変形例を示す横断面図である。 第2の実施の形態に係るダミーロードの全体構成の一例を示す断面図である。 従来の液冷式大電力ダミーロードの一構成例を示す斜視図である。 従来の乾式小電力ダミーロードの一構成例を示す縦断面図である。
符号の説明
1…同軸管、2…内導体、3…外導体、4…接続金具、5…入力端、6…終端、10,10′…抵抗器、10A〜10D,10A′〜10C′…平板抵抗部材、11…第1のセラミックス基板、12,12′…膜状抵抗体、13,14…端子、20A〜20C,70…接続部材、21,71…第2のセラミックス基板、22,72…膜状内導体、23,24,73,74…接続金具、23A,24A,73A,74A…基部、23B,24B,73B,74B…接続バネ部、31…ブロック、32,33…側壁、40A〜40D…外導体、41A〜47A,41B〜47B,41C〜47C,43C1〜43C3,41D〜49D…部材、61,62…放熱器、81,82…誘電体膜。

Claims (9)

  1. 対向配置された抵抗器と外導体とを有し、入力された電力を吸収するダミーロードにおいて、
    前記抵抗器は、一列に配置された複数の平板抵抗部材からなり、
    前記平板抵抗部材は、第1のセラミックス基板と、この第1のセラミックス基板の前記外導体に対向する面に形成された抵抗体とを有し、
    隣り合う平板抵抗部材の抵抗体は、互いに電気的に接続され、
    前記ダミーロードの特性インピーダンスは、前記ダミーロードの入力端から前記ダミーロードの終端に向かって小さくなることを特徴とするダミーロード。
  2. 請求項1に記載されたダミーロードにおいて、
    前記抵抗体と前記外導体との間隔は、全体として前記入力端から前記終端に向かって狭くなることを特徴とするダミーロード。
  3. 請求項1または2に記載されたダミーロードにおいて、
    前記平板抵抗部材の抵抗体の幅は、幅方向と直交する長さ方向の一端から他端に向かって広くなり、
    前記抵抗器では、前記入力端から前記終端に向かって前記抵抗体の幅が広くなるように前記平板抵抗部材が配置されていることを特徴とするダミーロード。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載されたダミーロードにおいて、
    前記外導体は、前記入力端から前記終端に向かう方向と直交する方向に複数に分割されていることを特徴とするダミーロード。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載されたダミーロードにおいて、
    隣り合う平板抵抗部材の間に配置された接続部材を備え、
    この接続部材は、第2のセラミックス基板と、この第2のセラミックス基板の前記外導体に対向する面に形成されるとともに前記平板抵抗部材の抵抗体と電気的に接続された内導体とを有することを特徴とするダミーロード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載されたダミーロードにおいて、
    前記第1のセラミックス基板は、ベリリア、窒化アルミニウム、アルミナまたはダイヤモンドで形成されていることを特徴とするダミーロード。
  7. 請求項5に記載されたダミーロードにおいて、
    前記第2のセラミックス基板は、ベリリア、窒化アルミニウム、アルミナまたはダイヤモンドで形成されていることを特徴とするダミーロード。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載されたダミーロードにおいて、
    前記抵抗器と前記外導体との間の空間の少なくとも一部に配置された誘電体膜を備えたことを特徴とするダミーロード。
  9. 請求項8に記載されたダミーロードにおいて
    誘電体膜は、マイカで形成されていることを特徴とするダミーロード。
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