JP2005148597A - パターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微細パターンの形成方法 - Google Patents

パターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微細パターンの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 パターン微細化用被覆形成剤のシュリンク量を大幅に向上させることができ、これによりパターンのより一層の微細化の実現を可能とする新規なパターン微細化用被覆形成剤およびこれを用いた微細パターン形成方法を提供する。
【解決手段】 ホトレジストパターンを有する基板上に被覆され、その収縮作用を利用してホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめて微細パターンを形成するために用いられるパターン微細化用被覆形成剤であって、水溶性ポリマーと、少なくとも酸素原子および/または窒素原子を有する複素環式化合物を含有するパターン微細化用被覆形成剤、およびこれを用いた微細パターンの形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はホトリソグラフィ技術分野におけるパターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微細パターンの形成方法に関する。さらに詳しくは、近年の半導体デバイスの集積化、微小化に対応し得るパターン微細化用被覆形成剤およびそれを用いた微細パターンの形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の電子部品の製造においては、基板にエッチングなどの処理を施すに際し、活性放射線に感応するいわゆる感放射線ホトレジストを用いて基板上に被膜(ホトレジスト層)を設け、次いでこれを活性放射線で選択的に照射して露光し、現像処理を行って、ホトレジスト層を選択的に溶解除去して基板上に画像パターン(ホトレジストパターン)を形成し、これを保護層(マスクパターン)として基板にホールパターン、トレンチパターン等のコンタクト用パターンなどの各種パターンを形成するホトリソグラフィー技術が用いられている。
近年、半導体デバイスの集積化、微小化の傾向が高まり、これらパターンの形成についても微細化が進み、現在パターン幅0.20μm以下の超微細加工が要求されており、マスクパターン形成に用いられる活性光線も、KrF、ArF、F2エキシマレーザー光や、電子線などの短波長の照射光が利用され、マスクパターン形成材料としてのホトレジスト材料についても、これらの照射光に対応した物性をもつものの研究・開発が行われている。
このようなホトレジスト材料の面からの超微細化対応策に加え、パターン形成方法の面からも、ホトレジスト材料のもつ解像度の限界を超えるパターン微細化用技術の研究・開発が行われている。
例えば、特許文献1(特開平5−166717号公報)では、基板上に塗布したパターン形成用レジストに抜きパターンを形成した後、該パターン形成用レジストとミキシングするミキシング生成用レジストを基板全面に塗布した後、ベークして、ミキシング層をパターン形成用レジスト側壁〜表面に形成し、前記ミキシング生成用レジストの非ミキシング部分を除去して、上記ミキシング層寸法分の微細化を図った抜きパターン形成方法が開示されている。また特許文献2(特開平5−241348号公報)では、酸発生剤を含有するレジストパターンを形成した基板上に、酸の存在下で不溶化する樹脂を被着した後、熱処理し、前記樹脂にレジストから酸を拡散させて樹脂とレジストパターン界面付近に一定厚さのレジストを形成した後、現像して、酸の拡散がされていない樹脂部分を除去することにより、上記一定の厚さ寸法分の微細化を図ったパターン形成方法が開示されている。
しかしながらこれらの方法は、レジストパターン側壁に形成される層の厚さのコントロールが難しく、ウェーハ面内の熱依存性が十数nm/℃程度と大きく、現在の半導体デバイスの製造で用いられる加熱装置ではウェーハ面内を均一に保つことが非常に困難であり、パターン寸法のバラツキが顕著にみられるという問題がある。加えて、特許文献2に示す技術ではさらに、用いるレジストの酸の含有量によってパターン微細化の程度が大きく異なるため、レジストの選択依存性が高く、ディフェクトも多発する傾向がみられる。
一方、レジストパターンを熱処理等で流動化させパターン寸法を微細化する方法も知られている。例えば特許文献3(特開平1−307228号公報)では、基板上にレジストパターンを形成した後、熱処理を行って、レジストパターンの断面形状を変形させることにより、微細なパターンを形成する方法が開示されている。また特許文献4(特開平4−364021号公報)では、レジストパターンを形成した後、加熱し、レジストの流動化によりそのパターン寸法を変化させて微細なパターンを形成する方法が開示されている。
これらの方法は、ウェーハ面内の熱依存性が数nm/℃程度であり、この点での問題点は少ないものの、熱処理によるレジストの変形・流動のコントロールが困難なため、ウェーハ面内で均一なレジストパターンを設けることが難しいという問題がある。
上記方法をさらに発展させた方法として、例えば特許文献5(特開平7−45510号公報)では、基板上にレジストパターンを形成した後、基板上に前記レジストパターンの流動しすぎを防止するためのストッパとしての樹脂を形成し、次いで熱処理し、レジストを流動化させてパターン寸法を変化させた後、樹脂を除去して微細なパターンを形成する方法が開示されている。そして上記樹脂として、具体的にはポリビニルアルコールを用いているが、ポリビニルアルコール単独では、水に対する溶解性が不十分なため、水洗で完全に除去することが難しく、良好なプロフィルのパターンの形成が難しく、また経時安定性の面でも必ずしも満足し得るものとはいえないことに加え、塗布性が良好でない等の問題があり、実用化に至っていない。
さらに現在、ホトレジストパターンを有する基板上に被覆材料を塗布する際、気泡(マイクロフォーム)発生という問題があり、これが最終的にはディフェクトと呼ばれるパターン欠陥の発生に関係しているといわれることから、このような問題点も併せて解決し得る被覆用材料が要求されている。
これら従来の問題を解決する技術として、本出願人は、特許文献6〜11(特開2003−084459号公報、特開2003−084460号公報、特開2003−107752号公報、特開2003−142381号公報、特開2003−195527号公報、特開2003−202679号公報)等において、パターン微細化用被覆形成剤および微細パターンの形成方法に関する技術を提案している。これら特許文献6〜11等に示す技術により、パターン寸法の制御性、良好なプロフィル、半導体デバイスにおける要求特性を備えた微細パターンを得ることが可能となったが、パターンのさらなる微細化が望まれている。
なお、特許文献12(特開2001−281886号公報)には、水溶性樹脂を含有するレジストパターン縮小化材料からなる酸性被膜をレジストパターン表面に被覆した後、レジストパターン表面層をアルカリ可溶性に転換し、次いで該表面層と酸性被膜をアルカリ性溶液で除去して、レジストパターンを縮小させる方法が開示され、また、特許文献13(特開2002−184673号公報)には、基板上にレジストパターンと、該レジストパターン上に水溶性膜形成成分を含む塗膜を形成し、これらレジストパターンと塗膜を熱処理した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に浸水させて、ドライエッチング工程を経ることなく微細化レジストパターンを形成する方法が開示されているが、これらはいずれもレジストパターン自体を微細化する方法であり、本願発明とその目的が全く異なる。
特開平5−166717号公報 特開平5−241348号公報 特開平1−307228号公報 特開平4−364021号公報 特開平7−45510号公報 特開2003−084459号公報 特開2003−084460号公報 特開2003−107752号公報 特開2003−142381号公報 特開2003−195527号公報 特開2003−202679号公報 特開2001−281886号公報 特開2002−184673号公報
本発明は、シュリンク量(収縮量)を大幅に向上させることができる新たなパターン微細化用被覆形成剤を見出し、これを用いてパターンのより一層の微細化の実現を可能とする微細パターン形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明は、ホトレジストパターンを有する基板上に被覆され、その収縮作用を利用してホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめて微細パターンを形成するために用いられるパターン微細化用被覆形成剤であって、水溶性ポリマーと、少なくとも酸素原子および/または窒素原子を有する複素環式化合物を含有するパターン微細化用被覆形成剤を提供する。
また本発明は、複素環式化合物が、オキサゾリジン(Oxazolidine)骨格を有する化合物、オキサゾリン(Oxazoline)骨格を有する化合物、オキサゾリドン(Oxazolidone)骨格を有する化合物、およびオキサゾリジノン(Oxazolidinone)骨格を有する化合物の中から選ばれる少なくとも1種である、上記パターン微細化用被覆形成剤を提供する。
また本発明は、水溶性ポリマーがアルキレングリコール系重合体、セルロース系誘導体、ビニル系重合体、アクリル系重合体、尿素系重合体、エポキシ系重合体、メラミン系重合体、およびアミド系重合体の中から選ばれる少なくとも1種である、上記パターン微細化用被覆形成剤を提供する。
また本発明は、水溶性ポリマーがアルキレングリコール系重合体、セルロース系誘導体、ビニル系重合体、およびアクリル系重合体から選ばれる少なくとも1種である、上記パターン微細化用被覆形成剤を提供する。
また本発明は、水溶性ポリマーが、アクリル系重合体とビニル系重合体との共重合体である、上記パターン微細化用被覆形成剤を提供する。
また本発明は、被覆形成剤が濃度3〜50質量%の水溶液である、上記パターン微細化用被覆形成剤を提供する。
また本発明は、ホトレジストパターンを有する基板上に、上記パターン微細化用被覆形成剤を被覆した後、加熱し、該パターン微細化用被覆形成剤を収縮させ、その収縮作用によりホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめ、次いで上記パターン微細化用被覆形成剤を除去する、微細パターンの形成方法を提供する。
また本発明は、上記パターン微細化用被覆形成剤の収縮作用によりホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめた後、該パターン微細化用被覆形成剤を実質的に完全に除去する、上記の微細パターンの形成方法を提供する。
また本発明は、加熱を、基板上のホトレジストパターンに熱流動を起させない温度で行う、上記微細パターンの形成方法を提供する。
ホトレジストパターン(マスクパターン)を有する基板上に被覆形成剤(塗膜)を設け、この塗膜の収縮力を利用してホトレジストパターン間隔を狭め、次いで上記塗膜を除去する微細パターンの形成方法を利用した技術において、被覆形成剤の収縮率を格段に高めることができ、これにより、パターンのより一層の微細化が可能となった。
本発明のパターン微細化用被覆形成剤は、ホトレジストパターンを有する基板上を被覆するためのものであって、該被覆形成剤の収縮作用によってホトレジストパターンを幅広・広大ならしめ、これにより上記ホトレジストパターン間の間隔、すなわちホトレジストパターンにより画定されるホールパターン、トレンチパターンなどのパターンの広さや幅、を狭小ならしめた後、当該被覆を除去して、微小なパターンを形成するのに用いられるものである。
かかる本発明のパターン微細化用被覆形成剤は、水溶性ポリマーと、少なくとも酸素原子および/または窒素原子を有する複素環式化合物を含有する。
上記水溶性ポリマーは、被覆形成剤の除去時に室温で水に溶解し得るポリマーであればよく、特に制限されるものでないが、アクリル系重合体、ビニル系重合体、セルロース系誘導体、アルキレングリコール系重合体、尿素系重合体、メラミン系重合体、エポキシ系重合体、アミド系重合体などが好ましく用いられる。
アクリル系重合体としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン等の単量体を構成成分とする重合体または共重合体が挙げられる。
ビニル系重合体としては、例えば、N−ビニルピロリドン、ビニルイミダゾリジノン、酢酸ビニル等の単量体を構成成分とする重合体または共重合体が挙げられる。
セルロース系誘導体としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、セルロールアセテートヘキサヒドロフタレート、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等が挙げられる。
アルキレングリコール系重合体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレンググリコール等の付加重合体または付加共重合体などが挙げられる。
尿素系重合体としては、例えば、メチロール化尿素、ジメチロール化尿素、エチレン尿素等を構成成分とするものが挙げられる。
メラミン系重合体としては、例えば、メトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、メトキシエチル化メラミン等を構成成分とするものが挙げられる。
さらに、エポキシ系重合体、アミド系重合体などの中で水溶性のものも用いることができる。
中でも、アルキレングリコール系重合体、セルロース系重合体、ビニル系重合体、アクリル系重合体の中から選ばれる少なくとも1種を含む構成とするのが好ましく、特には、pH調整が容易であるという点からアクリル系重合体が最も好ましい。さらには、アクリル系重合体と、アクリル系重合体以外の水溶性ポリマーとの共重合体とすることが、ホトレジストパターンの形状を維持しつつ、ホトレジストパターン間隔の収縮効率を高くすることができるという点から好ましい。水溶性ポリマーは1種または2種以上を用いることができる。
水溶性ポリマーは、共重合体として用いた場合、構成成分の配合比は特に限定されるものでないが、特に経時安定性を重視するなら、アクリル系重合体の配合比を、それ以外の他の構成重合体よりも多くすることが好ましい。なお、経時安定性の向上は、アクリル系重合体を上記のように過多に配合する以外に、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の酸性化合物を添加することにより解決することも可能である。
本発明では特に、後述する複素環式化合物との組み合せにおいて、パターン微細化用被覆形成剤の被膜収縮率の大幅な向上という点から、アクリル系重合体とビニル系重合体とコポリマーが特に好ましく用いられる。また上記アクリル系重合体として、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチルの中から選ばれる1種または2種以上の単量体を構成成分とするものが好ましく用いられる。
本発明に用いられる複素環式化合物は、少なくとも酸素原子および/または窒素原子を有する。該複素環式化合物として、オキサゾリジン(Oxazolidine)骨格を有する化合物、オキサゾリン(Oxazoline)骨格を有する化合物、オキサゾリドン(Oxazolidone)骨格を有する化合物、およびオキサゾリジノン(Oxazolidinone)骨格を有する化合物の中から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
オキサゾリジン(Oxazolidine)骨格を有する化合物としては、下記式(I)で示されるオキサゾリンのほか、その置換体が例示される。
Figure 2005148597
該置換体としては、上記式(I)で示されるオキサゾリンの炭素原子あるいは窒素原子に結合する水素原子が、炭素原子数1〜6の置換若しくは未置換の低級アルキル基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基で置換された化合物が挙げられる。上記置換された低級アルキル基としては、ヒドロキシアルキル基、(低級アルコキシ)アルキル基等が例示されるが、これら例示に限定されるものではない。
オキサゾリン(Oxazoline)骨格を有する化合物としては、下記式(II-1)で示される2−オキサゾリン、式(II-2)で示される3−オキサゾリン、式(II-3)で示される4−オキサゾリンのほか、それらの置換体が例示される。
Figure 2005148597
該置換体としては、上記式(II-1)〜(II-3)で示されるオキサゾリン骨格を有する化合物の炭素原子あるいは窒素原子に結合する水素原子が、炭素原子数1〜6の置換若しくは未置換の低級アルキル基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基で置換された化合物が挙げられる。上記置換された低級アルキル基としては、ヒドロキシアルキル基、(低級アルコキシ)アルキル基等が例示されるが、これら例示に限定されるものではない。
該オキサゾリン骨格を有する化合物の中でも、下記式(II-1-A)で示される2−メチル2−オキサゾリンが好ましく用いられる。
Figure 2005148597
オキサゾリドン(Oxazolidone)骨格を有する化合物としては、下記式(III-1)で示される5(4)−オキサゾロン、下記式(III-2)で示される5(2)−オキサゾロン、下記式(III-3)で示される4(5)−オキサゾロン、下記式(III-4)で示される2(5)−オキサゾロン、下記式(III-5)で示される2(3)−オキサゾロンのほか、それらの置換体が例示される。
Figure 2005148597
該置換体としては、上記式(III-1)〜(III-5)で示されるオキサゾリドン骨格を有する化合物の炭素原子あるいは窒素原子に結合する水素原子が、炭素原子数1〜6の置換若しくは未置換の低級アルキル基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基で置換された化合物が挙げられる。上記置換された低級アルキル基としては、ヒドロキシアルキル基、(低級アルコキシ)アルキル基等が例示されるが、これら例示に限定されるものではない。
オキサゾリジノン(Oxazolidinone)骨格を有する化合物(または2−オキサゾリドン(2-Oxazolidone)骨格を有する化合物)としては、下記式(IV)で示されるオキサゾリジノン(または2−オキサゾリドン)のほか、その置換体が例示される。
Figure 2005148597
該置換体としては、上記式(IV)で示されるオキサゾリジノン(または2−オキサゾリドン)の炭素原子あるいは窒素原子に結合する水素原子が、炭素原子数1〜6の置換若しくは未置換の低級アルキル基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基で置換された化合物が挙げられる。上記置換された低級アルキル基としては、ヒドロキシアルキル基、(低級アルコキシ)アルキル基等が例示されるが、これら例示に限定されるものではない。
該オキサゾリジノン骨格を有する化合物の中でも、下記式(IV-1)で示される3−メチル−2−オキサゾリドンが好ましく用いられる。
Figure 2005148597
本発明では、水溶性ポリマーと、少なくとも酸素原子および/または窒素原子を有する複素環式化合物とをパターン微細化用被覆形成剤成分として用いることにより、該被覆形成剤のシュリンク量(収縮率)を従来に比べ格段に高めることができ、パターンのより一層の微細化を図ることができる。本発明により、パターン微細化用被覆形成剤のシュリンク量は複素環式化合物を添加しないものに比べて約20%以上シュリンク量を高めることが可能となった。
本発明のパターン微細化用被覆形成剤では、シュリンク量を高めるという点から、上記複素環式化合物を、水溶性ポリマーに対して1〜50質量%の割合で配合するのが好ましく、特には3〜20質量%の割合で配合するのが好ましい。
パターン微細化用被覆形成剤にはさらに、水溶性アミンを配合してもよい。水溶性アミンとしては、25℃の水溶液におけるpKa(酸解離定数)が7.5〜13のアミン類が、不純物発生防止、pH調整等の点から好ましく用いられる。具体的には、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、N−エチル−エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン等のポリアルキレンポリアミン類;トリエチルアミン、2−エチル−ヘキシルアミン、ジオクチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリアリルアミン、ヘプチルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族アミン;ベンジルアミン、ジフェニルアミン等の芳香族アミン類;ピペラジン、N−メチル−ピペラジン、メチル−ピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン等の環状アミン類等が挙げられる。中でも、沸点140℃以上(760mmHg)のものが好ましく、例えばモノエタノールアミン、トリエタノールアミン等が好ましく用いられる。
水溶性アミンは、パターン微細化用被覆形成剤(固形分)に対して0.1〜30質量%程度の割合で配合するのが好ましく、特には2〜15質量%程度である。0.1質量%未満では経時による液の劣化が生じるおそれがあり、一方、30質量%超ではホトレジストパターンの形状悪化を生じるおそれがある。
また本発明に用いられるパターン微細化用被覆形成剤には、パターン寸法の微細化、ディフェクトの発生抑制などの点から、所望により、さらに非アミン系水溶性有機溶媒を配合してもよい。
かかる非アミン系水溶性有機溶媒としては、水と混和性のある非アミン系有機溶媒であればよく、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン、テトラメチレンスルホン等のスルホン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のラクタム類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類およびその誘導体が挙げられる。中でも、パターン寸法の微細化、ディフェクト発生抑制の点から多価アルコール類およびその誘導体が好ましく、特にはグリセリンが好ましく用いられる。非アミン系水溶性有機溶媒は1種または2種以上を用いることができる。
非アミン系水溶性有機溶媒を配合する場合、水溶性ポリマーに対して0.1〜30質量%程度の割合で配合するのが好ましく、特には0.5〜15質量%程度である。上記配合量が0.1質量%未満ではディフェクト低減効果が低くなりがちで、好ましくない。30質量%超ではホトレジストパターンとの間でミキシング層を形成しがちとなる。
パターン微細化用被覆形成剤にはさらに、塗布均一性、面内均一性等の点から、所望により、界面活性剤を配合することができる。
界面活性剤としては、特に限定されるものでないが、上記水溶性ポリマーに添加した際、溶解性が高く、懸濁を発生せず、ポリマー成分に対する相溶性がある、等の特性が必要である。このような特性を満たす界面活性剤を用いることにより、従来問題となっていた、特に被覆用材料を塗布する際の気泡(マイクロフォーム)発生と関係があるとされる、ディフェクトの発生をより効果的に防止することができる。
上記の点から、本発明に用いられる界面活性剤としては、N−アルキルピロリドン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩系界面活性剤、およびポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤の中から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
N−アルキルピロリドン系界面活性剤としては、下記一般式(V)
Figure 2005148597
(式中、R1は炭素原子数6以上のアルキル基を示す)
で表されるものが好ましい。
かかるN−アルキルピロリドン系界面活性剤として、具体的には、N−ヘキシル−2−ピロリドン、N−へプチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン、N−ノニル−2−ピロリドン、N−デシル−2−ピロリドン、N−ウンデシル−2−ピロリドン、N−ドデシル−2−ピロリドン、N−トリデシル−2−ピロリドン、N−テトラデシル−2−ピロリドン、N−ペンタデシル−2−ピロリドン、N−ヘキサデシル−2−ピロリドン、N−ヘプタデシル−2−ピロリドン、N−オクタデシル−2−ピロリドン等が挙げられる。中でもN−オクチル−2−ピロリドン(「SURFADONE LP100」;ISP社製)が好ましく用いられる。
第4級アンモニウム塩系界面活性剤としては、下記一般式(VI)
Figure 2005148597
〔式中、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立にアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示し(ただし、そのうちの少なくとも1つは炭素原子数6以上のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す);X-は水酸化物イオンまたはハロゲンイオンを示す〕
で表されるものが好ましい。
かかる第4級アンモニウム塩系界面活性剤として、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、トリデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ペンタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、へプタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。中でも、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく用いられる。
ポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤としては、下記一般式(VII)
Figure 2005148597
〔式中、R6は炭素原子数1〜10のアルキル基またはアルキルアリル基を示し;R7は水素原子または(CH2CH2O)R6(ここでR6は上記で定義したとおり)を示し;nは1〜20の整数を示す〕
で示されるものが好ましい。
かかるポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤としては、具体的には「プライサーフA212E」、「プライサーフA210G」(以上、いずれも第一工業製薬(株)製)等として市販されているものを好適に用いることができる。
界面活性剤を配合する場合、パターン微細化用被覆形成剤(固形分)に対して0.1〜10質量%程度の割合で配合するのが好ましく、特には0.2〜2質量%程度である。上記範囲内で配合することにより、塗布性の悪化に起因する、面内均一性の低下に伴うパターンの収縮率のバラツキ、あるいはマイクロフォームと呼ばれる塗布時に発生する気泡に因果関係が深いと考えられるディフェクトの発生といった問題を効果的に予防し得る。
本発明に用いられるパターン微細化用被覆形成剤は、固形分濃度3〜50質量%の水溶液として用いるのが好ましく、固形分濃度5〜20質量%の水溶液として用いるのが特に好ましい。固形分濃度が3質量%未満では基板への被覆不良となるおそれがあり、一方、50質量%超では、濃度を高めたことに見合う効果の向上が認められず、取扱い性の点からも好ましくない。
なお、本発明に用いられるパターン微細化用被覆形成剤は、上記したように溶媒として水を用いた水溶液として通常用いられるが、水とアルコール系溶媒との混合溶媒を用いることもできる。アルコール系溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の1価アルコール等が挙げられる。これらのアルコール系溶媒は、水に対して30質量%程度を上限として混合して用いられる。
本発明のパターン微細化用被覆形成剤は、ホトレジスト材料のもつ解像度の限界を超えるほどに解像性を向上させる効果を奏し、また基板面内におけるパターンのバラツキを是正して面内均一性を得ることができ、さらに、露光光の基板からの反射光等に起因するパターン形状の乱れ(ラフネス)を是正してプロフィルの良好なパターンを形成することができる。また該被覆形成剤(塗膜)のシュリンク量(収縮量)を効果的に高めることができ、格段に向上したパターン微細化効果が得られる。
本発明に係る微細パターン形成方法は、ホトレジストパターンを有する基板上に、上記パターン微細化用被覆形成剤を被覆した後、加熱し、該パターン微細化用被覆形成剤を収縮させ、その収縮作用によりホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめ、次いで上記パターン微細化用被覆形成剤を除去する工程を含む。この除去工程は、特には、該パターン微細化用被覆形成剤を実質的に完全に除去する工程であるのが好ましい。パターン微細化用被覆形成剤を「実質的に完全に除去する」とは、パターン微細化用被覆形成剤の収縮作用を利用してホトレジストパターン間隔を狭小せしめた後、ホトレジストパターンとの界面に、該パターン微細化用被覆形成剤を有意な厚さ分残存させることなく、すべて除去し切るということを意味するものである。したがってこの場合は、該パターン微細化用被覆形成剤をホトレジストパターン界面付近に一定厚さ残存させて該残存所定厚さ分だけパターンを微細化する等の方法は含まない。
ホトレジストパターンを有する基板の作製は、特に限定されるものでなく、半導体デバイス、液晶表示素子、磁気ヘッドあるいはマイクロレンズなどの製造において用いられる常法により行うことができる。例えば、シリコンウェーハ等の基板上に、化学増幅型等のホトレジスト用組成物を、スピンナーなどで塗布、乾燥してホトレジスト層を形成した後、縮小投影露光装置などにより、紫外線、deep−UV、エキシマレーザー光などの活性光線を、所望のマスクパターンを介して照射するか、あるいは電子線により描画した後、加熱し、次いでこれを現像液、例えば1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液等のアルカリ性水溶液などを用いて現像処理することによって、基板上にホトレジストパターンを形成することができる。
なお、ホトレジストパターンの材料となるホトレジスト用組成物としては、特に限定されるものではなく、i、g線用ホトレジスト組成物、KrF、ArF、F2等のエキシマレーザー用ホトレジスト組成物、さらにはEB(電子線)用ホトレジスト組成物等、広く一般的に用いられるホトレジスト組成物を用いることができる。
a.パターン微細化用被覆形成剤塗布工程
次いで、このようなマスクパターンとしてのホトレジストパターンを有する基板上全面に亘って、パターン微細化用被覆形成剤を塗布し被覆する。なお、該被覆形成剤を塗布した後に、80〜100℃の温度で30〜90秒間、基板にプリベークを施してもよい。
被覆方法は従来の熱フロープロセスにおいて通常行われていた方法に従って行うことができる。すなわち、例えばバーコーター法、ロールコーター法、スリットコーター法、スピンナーを用いた回転塗布等の公知の塗布手段により、上記パターン微細化用被覆形成剤の水溶液を基板上に塗布する。
b.加熱工程
次いで熱処理を行って、パターン微細化用被覆形成剤からなる塗膜を収縮させる。この塗膜の収縮作用により、該塗膜に接するホトレジストパターンが塗膜の収縮相当分幅広・広大となり、ホトレジストパターンどうしが互いに近接した状態となってホトレジストパターン間の間隔が狭められる。このホトレジストパターン間の間隔は、すなわち、最終的に得られるパターンの径や幅を規定することから、上記したパターン微細化用被覆形成剤からなる塗膜の収縮によりホールパターンの径やトレンチパターンの幅を狭小化させることができ、パターンの微細化を行うことができる。
加熱温度は、パターン微細化用被覆形成剤からなる塗膜の収縮を起し得る温度であって、パターンの微細化を行うに十分な温度であれば、特に限定されるものでないが、ホトレジストパターンに熱流動を起させない温度で加熱するのが好ましい。ホトレジストパターンに熱流動を起させない温度とは、パターン微細化用被覆形成剤からなる塗膜が形成されてなく、ホトレジストパターンだけを形成した基板を加熱した場合、該ホトレジストパターンに寸法変化(例えば、自発的流動による寸法変化等)を生じさせない温度をいう。このような温度での加熱処理により、プロフィルの良好な微細パターンの形成をより一層効果的に行うことができ、また特にウェーハ面内におけるデューティ比(Duty)比、すなわちウェーハ面内におけるパターン間隔に対する依存性を小さくすることができる等の点において極めて効果的である。現在のホトリソグラフィー技術において用いられる種々のホトレジスト組成物の軟化点等を考慮すると、好ましい加熱処理は通常、80〜160℃程度の温度範囲で、ただしホトレジストに熱流動を起さない温度で、30〜90秒間程度行われる。
また、パターン微細化用被覆形成剤からなる塗膜の厚さとしては、ホトレジストパターンの高さと同程度あるいはそれを覆う程度の高さが好ましい。
c.パターン微細化用被覆形成剤除去工程
この後、ホトレジストパターンを有する基板上に残留するパターン微細化用被覆形成剤からなる塗膜は、水系溶剤、好ましくは純水により10〜60秒間洗浄することにより除去する。なお、水洗除去に先立ち、所望によりアルカリ水溶液(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリンなど)でリンス処理をしてもよい。本発明に係るパターン微細化用被覆形成剤は、水での洗浄除去が容易で、かつ、基板およびホトレジストパターンから完全に除去することができる。
そして基板上に、幅広・広大となったホトレジストパターンの間に画定された、微小化されたパターンを有する基板が得られる。
本発明により得られる微細パターンは、これまでの方法によって得られる解像限界よりもより微細なパターンサイズを有するとともに、良好なプロフィルを有し、所要の要求特性を十分に満足し得る物性を備えたものである。
なお、上記a.〜c.工程を複数回、繰返して行ってもよい。このようにa.〜c.工程を複数回繰返すことにより、ホトレジストパターンを徐々に幅広・広大とすることができる。
本発明が適用される技術分野としては、半導体分野に限られず、広く液晶表示素子、磁気ヘッド製造、さらにはマイクロレンズ製造等に用いることが可能である。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、配合量は特記しない限り質量%である。
(実施例1)
ポリアクリル酸/ポリビニルピロリドン(AA/PVP)からなるコポリマー(AA:PVP=2:1(重合比))3g、トリエタノールアミン0.27g、2−メチル−2−オキサゾリン0.30g、およびポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤として「プライサーフA210G」(第一工業製薬(株)製)0.03gを純水44gに溶解し、全体の固形分濃度を約7.5質量%としたパターン微細化用被覆形成剤を調製した。
一方、基板上にポジ型ホトレジストである「TDUR−P036 PM」(東京応化工業(株)製)を回転塗布し、80℃で90秒間ベーク処理し、膜厚0.48μmのホトレジスト層を形成した。
該ホトレジスト層に対して、露光装置(「FPA−3000EX3」;キャノン(株)製)を用いて露光処理し、120℃にて90秒間加熱処理を施し、2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液を用いて現像処理してホトレジストパターンを形成した。このホトレジストパターンの形成により、パターン径184nm(すなわち、ホトレジストパターンがなす間隔が184nm)のコンタクトホールパターンを得た。
次に、このコンタクトホールパターン上に、前記被覆形成剤を塗布し、116℃で60秒間加熱処理し、該ホールパターンの微細化処理を行った。続いて23℃で純水を用いて被覆形成剤を除去した。そのときのホールパターンのパターン径は151nmであった。
また、塗膜の面内均一性も良好で、フローレートのバラツキも少なく抑えることができた。得られたパターンのプロフィルも良好であった。
(実施例2)
ポリアクリル酸/ポリビニルピロリドン(AA/PVP)からなるコポリマー(AA:PVP=2:1(重合比))3g、トリエタノールアミン0.27g、3−メチル−2−オキサゾリドン0.30g、およびポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤として「プライサーフA210G」(第一工業製薬(株)製)0.03gを純水44gに溶解し、全体の固形分濃度を約7.5質量%としたパターン微細化用被覆形成剤を調製した。
上記パターン微細化用被覆形成剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法でパターン微細化処理を行った。このときのホールパターンのパターン径は157nmであった。
また、塗膜の面内均一性も良好で、フローレートのバラツキも少なく抑えることができた。得られたパターンのプロフィルも良好であった。
(比較例1)
ポリアクリル酸/ポリビニルピロリドン(AA/PVP)からなるコポリマー(AA:PVP=2:1(重合比))3g、トリエタノールアミン0.27g、およびポリオキシエチレンのリン酸エステル系界面活性剤として「プライサーフA210G」(第一工業製薬(株)製)0.03gを純水41gに溶解し、全体の固形分濃度を約7.5質量%としたパターン微細化用被覆形成剤を調製した。
上記パターン微細化用被覆形成剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法でパターン微細化処理を行った。このときのホールパターンのパターン径は162nmであった。
なお、塗膜の面内均一性も良好で、フローレートのバラツキも少なく抑えることができた。得られたパターンのプロフィルも良好であった。
以上のように、本発明のパターン微細化用被覆形成剤および微細パターンの形成方法は、格段に優れたパターン微細化効果を奏するとともに、パターン寸法の制御性に優れ、良好なプロフィルおよび半導体デバイスにおける要求特性を備えた微細パターンの形成に有用である。

Claims (9)

  1. ホトレジストパターンを有する基板上に被覆され、その収縮作用を利用してホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめて微細パターンを形成するために用いられるパターン微細化用被覆形成剤であって、水溶性ポリマーと、少なくとも酸素原子および/または窒素原子を有する複素環式化合物を含有するパターン微細化用被覆形成剤。
  2. 複素環式化合物が、オキサゾリジン(Oxazolidine)骨格を有する化合物、オキサゾリン(Oxazoline)骨格を有する化合物、オキサゾリドン(Oxazolidone)骨格を有する化合物、およびオキサゾリジノン(Oxazolidinone)骨格を有する化合物の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載のパターン微細化用被覆形成剤。
  3. 水溶性ポリマーがアルキレングリコール系重合体、セルロース系誘導体、ビニル系重合体、アクリル系重合体、尿素系重合体、エポキシ系重合体、メラミン系重合体、およびアミド系重合体の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2記載のパターン微細化用被覆形成剤。
  4. 水溶性ポリマーがアルキレングリコール系重合体、セルロース系誘導体、ビニル系重合体、およびアクリル系重合体から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパターン微細化用被覆形成剤。
  5. 水溶性ポリマーが、アクリル系重合体とビニル系重合体との共重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパターン微細化用被覆形成剤。
  6. 被覆形成剤が濃度3〜50質量%の水溶液である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン微細化用被覆形成剤。
  7. ホトレジストパターンを有する基板上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパターン微細化用被覆形成剤を被覆した後、加熱し、該パターン微細化用被覆形成剤を収縮させ、その収縮作用によりホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめ、次いで該パターン微細化用被覆形成剤を除去する、微細パターンの形成方法。
  8. 上記パターン微細化用被覆形成剤の収縮作用によりホトレジストパターン間の間隔を狭小せしめた後、該パターン微細化用被覆形成剤を実質的に完全に除去する、請求項7記載の微細パターンの形成方法。
  9. 加熱を、基板上のホトレジストパターンに熱流動を起させない温度で行う、請求項7または8記載の微細パターンの形成方法。
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