JP2005148042A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アレーアンテナを有するレーダ装置において、フェージングが発生した場合であっても、高精度に合成信号を算出する。
【解決手段】 フェージングが発生していると判断した場合に、トレーニングパルスを発生し、アレーアンテナ6−1及び6−2に送信させる直交PN符号発生器2と、トレーニングパルスに対する受信ベクトルから相関行列を算出する相関処理器11と、相関行列から固有ベクトルを算出する固有ベクトル推定器12と、その固有ベクトルを最大比合成ウエイトとして受信ベクトルに乗じアレーアンテナ6−1と6−2の合成信号を算出する最大比合成器13とを備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、レーダ装置に係るものであり、特にフェージング発生時においてもアレーアンテナの各素子からの信号の合成信号を安定して取り出す技術に関する。
車載用途のレーダが目標に向けて放射したレーダ波が、路面などに反射されて自車レーダに入射するようなマルチパス環境においては、複数の伝達経路の距離の差に応じた位相(phase)差が生じ、受信レベルの強弱が生じる。このような現象はフェージングと呼ばれている。このようなフェージングに対する対策の一つとして、周波数ホッピングと呼ばれる方法が効果的である。しかしながら、複数の周波数を用いることにより、装置が複雑になり、高コスト化を招く上、電波法令上複数の周波数を利用できない場合も多い。
一方、単一の周波数を用いたフェージング対策としては、上下方向(路面からの反射波を考慮した場合)に複数のアンテナを備える空間ダイバーシティ法がある。空間ダイバーシティには、選択ダイバーシティ法、等利得合成法、最大比合成法(MRC:Maximum Ratio Combining)がある。このうち、最大比合成法は、各アンテナで受信した信号を重み付けして加算することで、合成後のS/Nを最大にすることが可能であり、最もよい性能を期待できる方法である。そして、車載ミリ波通信を想定した路面反射フェージングに対して、最大比合成法を適用する方法も検討されている(例えば、非特許文献1及び2)。
唐沢好男,"ITSミリ波車車間通信における路面反射フェージングとスペースダイバーシティに関する基礎的検討,"信学論(B),vol.J83-B, no.4, pp.518-524, April 2000. 神谷幸宏,唐沢好男,"ソフトウエアアンテナ[III],"信学技報,AP-98-139, pp65-72, Jan. 1998.
従来の方法によれば、相関行列の固有展開を行い、第一固有値に対応する固有ベクトルとして最大比合成法のウエイトが得られることとされている。しかし、最大比合成法が本来の性能を発揮するためには、高精度なウエイト推定が必要となる。従って、通常のレーダ波の送受信でフェージングが発生するような場合は、各アンテナの受信信号S/Nが悪いので、相関行列の第一固有値に対応する固有ベクトルの推定誤差から本来の最大比合成効果が得られないという問題が生ずる。
例えば、バンパーなどにレーダアンテナを実装する車載レーダなど、アレーのアンテナ間隔を十分に大きくとれない構成のレーダ装置では、アレーのほぼすべてのアンテナで同時にフェージングが発生する。このような場合、ほぼすべてのアンテナで受信電力がなくなるという状況に陥るので、各アンテナでの受信信号S/Nがおしなべて低下してしまう。このため、相関行列の推定精度が劣化し、最大比合成ウエイトの推定誤差が大きくなる。その結果、もはや本来の最大比合成が実現困難となっていた。
この発明に係るレーダ装置は、複数の素子アレーを有しこれらのアレー素子を用いてレーダ波を送受信するアンテナと、
前記アンテナにおいてフェージングが発生しているか否かを判定するフェージング判定手段と、
フェージングが発生していると前記フェージング判定手段が判断した場合に、トレーニングパルスを発生し、そのトレーニングパルスを前記アンテナに送信させるトレーニングパルス発生手段と、
前記アンテナが前記トレーニングパルスに対するレーダ波を受信して得た受信信号ベクトルから伝播行列を求め、この伝播行列から相関行列を算出する相関処理手段と、
前記相関処理手段が算出した相関行列から固有ベクトルを算出する固有ベクトル推定手段と、
前記受信信号ベクトルに、前記固有ベクトル推定手段が算出した固有ベクトルを最大比合成ウエイトとして乗じ、前記複数の素子アレーが出力する信号の合成信号を算出する最大比合成手段と、
を備えるものである。
この発明に係るレーダ装置によれば、フェージング発生時にトレーニングパルスによる送信レーダ波を放射し、その反射波に基づいて相関行列を算出することとしたので、フェージングが発生していても、この相関行列から最大比合成ウエイトを求めることが可能となり、各アレー素子の合成信号を安定して算出することができる、という極めて優れた効果を奏するのである。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるレーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、説明を簡単にするために2個のアンテナ素子から構成されているものとする。しかしながら、より多くのアンテナ素子を備える場合であっても、この発明を適用することができることはいうまでもない。図において、送信信号発生器1は基準信号を発生する部位である。なお、この説明及び以降の説明において、部位という語は、そのような機能を実現するための素子又は回路を意味する。しかしながら、この発明の構成要素を、DSP(Degital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)とコンピュータプログラムとを組み合わせて同等の機能を実現するように構成してもよい。
また、直交PN符号発生器2は、直交PN(Pseudo Noise)符号信号を発生する部位である。スイッチ3は、2入力1出力のスイッチ素子である。スイッチ3の各端子をここで、入力端子Aと入力端子B、出力端子Cとすれば、可動端子は出力端子Cに接続されており、適宜、入力端子AとBのいずれかに接続することで、2つの入力のいずれかを出力するようになっている。この発明の実施の形態1では、送信信号発生器1を入力端子Aに、また直交PN符号発生器2を入力端子Bに、それぞれ接続している。なお、初期状態においては可動端子は入力端子Aに接続している。
送信器4は、スイッチ3の出力端子に接続されており、送信信号発生器1が発生した基準信号あるいは直交PN符号発生器2が発生した直交PN符号信号のいずれかを、空間に放射可能な電力レベルにまで増幅する部位である。サーキュレータ5−1及び5−2は、送信器4から送信信号が出力された場合には、その送信信号を後述するアンテナ6−1及び6−2に出力するとともに、アンテナ6−1及び6−2が何らかのレーダ波を受信した場合には、そのレーダ波を後述する受信器7−1及び7−2に出力する素子又は回路である。なお、この発明の実施の形態1の構成では、アンテナ6−1及び6−2は、送受信兼用アンテナとしているが、送受信アンテナを別個に設ける構成も可能であり、そのような場合には、サーキュレータ5−1及び5−2のような部位は必要としない。
続いて、アンテナ6−1及び6−2はアレーアンテナ素子であって、送信器4によって増幅された送信信号を、測定対象となる目標に向けてレーダ波として放射するとともに、目標によって反射されたレーダ波を受信するようになっている。受信器7−1及び7−2は、アンテナ6−1及び6−2がそれぞれ受信した受信信号から受信データベクトル(以後、単に受信ベクトルと呼ぶ)を出力する部位である。
フェージング判定器8は、受信器7−1及び7−2の受信電力をモニタリングして、アンテナ6−1及び6−2でフェージングが発生しているか否かを判断する部位である。さらにフェージング判定器8は、フェージングのモニタリング結果に応じて、スイッチ3及び後述するスイッチ9に対して可動端子を切り替える制御信号を出力するようになっている。
スイッチ9は、1入力2出力のスイッチ素子である。スイッチ9は、入力端子Dと出力端子E、同じく出力端子Fとを備えており、入力端子Dに接続された可動端子が出力端子E及びFのいずれか一方に接続することで、出力する端子を適宜選択するようになっている。なお、初期状態においては、可動端子は出力端子Eに接続している。また入力端子Dには受信器7−1及び7−2の出力信号が出力されるように結線されている。
相関行列推定器10は、ベースバンドの受信信号に基づいて相関行列を推定する処理を行う部位であって、スイッチ9の出力端子Eに接続されている。また、相関処理器11は、トレーニングパルスに対する受信ベクトルから相関行列を算出する部位であって、スイッチ9の出力端子Fに接続されている。
固有ベクトル推定器12は、相関行列の固有展開を行い、固有値を求めて、第一固有値に対する固有ベクトルを算出する部位である。最大比合成器13は、固有ベクトル推定器12が算出した第一固有値に対する固有ベクトルを、最大比合成ウエイトとして各アレーの出力ベースバンド信号を合成する部位である。
なお、フェージング判定器8は請求項1に記載の発明におけるフェージング判定手段の例であり、直交PN符号発生器2は、同発明におけるトレーニングパルス発生手段の例であり、相関処理器11は、同発明における相関処理手段の例であり、固有ベクトル推定器12は、同発明における固有ベクトル推定手段の例であり、最大比合成器13は、同発明における最大比合成手段の例である。
次に、この発明の実施の形態1によるレーダ装置の動作について説明する。送信信号発生器1は、生成したリニア周波数変調パルスやPN符号変調パルスなどの基準信号S(t)を生成してスイッチ3の入力端子Aに出力する。すでに述べたように、スイッチ3は、初期状態では可動端子を入力端子Aに接続しており、その結果として、送信信号発生器1が発生した基準信号は、送信器4に出力される。送信器4は、基準信号を周波数変換し、さらに送信波レベルにまで増幅して送信波とし、サーキュレータ5−1及び5−2を介して、アンテナ6−1とアンテナ6−2に出力する。アンテナ6−1と6−2は、増幅された送信信号を空間に放射する。
ここで簡単のために、二つのアンテナ6−1と6−2に与える振幅・位相のウエイトwを、
Figure 2005148042
とする。すなわち送信レーダ波はアレー正面方向へビーム指向されるものとする。
さらに、各アンテナの指向性は簡単のために無指向性とすると、目標位置での信号St(t)は、
Figure 2005148042
と表される。
ここでは、時間遅延、および直接波と反射波の時間遅延差は実用上無視できるとし、またドップラシフトと伝搬路長による減衰は簡単のため省略している。またAは、各アンテナ別の直接波と路面反射波の振幅、位相差を与える行列であり、式(3)で与えられる。
Figure 2005148042
ここでRは、アンテナ6−n(n=1,2)から目標までの距離、φはアンテナ6−nからの直接波と路面反射波の目標位置での位相差、ρはアンテナ6−nからの路面反射波の路面での反射係数である。これらは、フレネル反射係数やスペキュラ反射係数(roughnessパラメータなどに依存)などの物理パラメータに依存している。
アレーアンテナ6−1及び6−2は、目標によって反射されたレーダ波を受信して、受信信号を出力する。この受信信号は、サーキュレータ5−1及び5−2を経由して、受信器7−1及び7−2に出力される。受信器7−1及び7−2は、受信信号をベースバンドに変換する。σとσをそれぞれ目標の直接波方向と路面反射方向への反射係数とすれば、ベースバンドに変換された受信信号X(t)は、
Figure 2005148042
となる。ここでGは伝播行列である。式(4)から明らかなように、レーダにおいて路面反射が問題となるような状況において、伝播行列Gは、直接波と反射波に時間差やドップラ周波数差がない複素定数行列を用いて表すことができる。
フェージング判定器9は、受信信号X(t)の振幅(あるいは電力など)をモニターする。より具体的には、信号振幅が0となった場合に、フェージングが発生したと判断する。フェージングが発生したと判断した場合、フェージング発生器9は、スイッチ3とスイッチ9に制御信号を送り、可動端子を切り替えさせる。これによって、スイッチ3の可動端子は入力端子Bに接続し、またスイッチ9の可動端子は出力端子Eに接続する。またそれまで発生していたフェージングがおさまった場合、すなわち0であった信号の振幅が非0値となった場合も、フェージング判定器9は制御信号をスイッチ3とスイッチ9に送る。この結果、スイッチ3の可動端子は入力端子Aに接続し、スイッチ9の可動端子は出力端子Eに接続する。
初期状態では、スイッチ9の可動端子は出力端子Eに接続している。したがって受信器7−1及び7−2が出力した受信信号X(t)は、スイッチ9を介して相関行列推定器10に出力される。相関行列推定器10は、式(5)によって受信信号X(t)の相関行列Rを算出する。
Figure 2005148042
なお、式(5)において、<*>は平均操作を表す演算子である。
次に、固有ベクトル推定器12は、相関行列推定器10が算出した相関行列Rの固有展開を行い、第一固有値に対応する固有ベクトルWMを求める。最大比合成器13は、固有ベクトル推定器12が算出した固有ベクトルWMを最大比合成ウエイトとして用い、式(6)によって出力Y(t)を算出する。
Figure 2005148042
式(6)において、Hは行列の複素共役転置を表している。ここまでは、フェージングが発生していない状態での、この発明の実施の形態1によるレーダ装置による信号処理の内容である。
次に、この発明の実施の形態1によるレーダ装置の、フェージングが発生している状態における信号処理について説明する。フェージングが発生した状態、すなわち
Figure 2005148042
となった状態において、フェージング判定器8は、スイッチ3及びスイッチ9に制御信号を送る。その結果、スイッチ3は可動端子を入力端子Bに接続し、スイッチ9は可動端子を出力端子Fに接続する。
一方、直交PN符号発生器2は、アレーアンテナ素子6−1と6−2の個数と同じ数である2個の直交するPN符号を発生させる。直交PN符号としては、例えばM系列(Maximum Length Sequence)などの系列を発生させる。この2つの直交PN符号をSi(i=1,2)とする。
直交符号発生器2が発生した直交PN符号Siは、スイッチ3を経由して送信器4に出力される。送信器4は、送信信号発生器1が発生した基準信号と同様に送信器4によって増幅され、サーキュレータ5−1及び5−2を介して、アンテナ6−1及び6−2から空間に放射され、目標物及び路面などに反射されて、再びアンテナ6−1及び6−2に到来する。アンテナ6−1及び6−2に到来したレーダ波は、受信信号として受信器7−1及び7−2に出力される。受信器7−1及び7−2は、受信信号を受信信号データベクトル(以後、受信ベクトルと呼ぶ)として、スイッチ9の出力端子Fを経由して相関処理器11に出力する。受信ベクトルX(t)は、式(8)で与えられる。
Figure 2005148042
式(8)において、S(i=1の場合の直交PN符号Si)、S(i=2の場合の直交PN符号Si)は、直交PN符号であるから、式(9)におけるSiとSを満たすものである。
Figure 2005148042
なお、ここで、δijはクロネッカーのデルタであり、i=jで値を有し、i≠jで0となる。この2つの直交PN符号の信号の位相が同じときは、フェージング状態となるが、異なるときは、各アンテナから受信電力が得られる。
次に、相関処理器11は、送信トレーニングパルスSとSに対する受信ベクトルに対して、右からS (k=1,2)を乗ずることで、
Figure 2005148042
を得る。ここで、G<k>は正方行列Gの第k列ベクトルを表す。このように、各kに対して同様の相関処理を行うことで、伝播行列Gを求めることができる。ここで得られた伝播行列Gを用いて受信信号の相関行列Rは、
Figure 2005148042
として算出される。なお、Pは受信信号電力値であるが、最大比合成ウエイトを求めるにあたり、無関係である。
固有ベクトル推定器12は、GGHの第一固有値に対応する固有ベクトルとして最大比合成ウエイトを算出する。最大比合成器13は、フェージングが発生していない場合の処理と同様であるので説明を省略する。
以上から明らかなように、この発明の実施の形態1のレーダ装置によれば、マルチパスによるフェージングが発生していると判断すると、直交PN符号をトレーニングパルスとして送信することとした。これによって、フェージング環境下でも、トレーニングパルスの受信信号から伝播行列の推定を行って、最大比合成ウェイトを推定することができるので、高精度な最大比合成ウエイトが得られ、空間ダイバーシティ法として最も高性能が期待できる最大比合成法の本来の性能を期待することができるのである。
実施の形態2.
この発明の実施の形態1のレーダ装置によれば、フェージング発生時に、直交PN符号信号をトレーニングパルスとして用いて、レーダ波として送信する。そしてそのレーダ波に対する受信信号から伝播行列を推定し最大比合成ウエイトを得た。しかしこの他にも、例えば位相を0とπとする基準信号をトレーニングパルスとして発生し、フェージング発生時には、このトレーニングパルスをレーダ波として放射するようにしてもよい。例えばアンテナ6−1からは位相0のトレーニングパルスによるレーダ波を放射し、アンテナ6−2からは位相πのトレーニングパルスによるレーダ波を放射するようにする。
図2は、このような特徴を有するこの発明の実施の形態2によるレーダ装置の構成を示したブロック図である。図において、0/π信号発生器14は、位相を0とπとするトレーニングパルスを発生する部位である。その他、図1と同一の符号を付した構成要素については、実施の形態1と同様なので説明を省略する。
このレーダ装置では、フェージング判定器8がフェージングが発生していると判定した場合、スイッチ3が可動端子を入力端子Bに接続して、0/π信号発生器14の発生するトレーニングパルスを送信器4に出力する。このトレーニングパルスは図3に示すような信号である。図3の0とπはそれぞれ各時刻の信号の位相を表している。
そして送信器4でこのトレーニングパルスを増幅してサーキュレータ5−1及び5−2を介してアンテナ6−1及び6−2から空間に放射する。以後の処理については、実施の形態1と同様である。
以上から明らかなように、この発明の実施の形態2のレーダ装置によれば、すべてのチップ(1チップ幅とは1つのバイナリフェーズの時間幅をいう)で信号が得られることとなり、伝播行列推定の効率が向上する。
なお、位相をそれぞれ0とπとしたのは、一例であって、他の異なる2の位相であればどのようなものであってもよい。さらにアレーアンテナ素子数が2の場合は、2個の位相を選択して構成することになるが、N(Nは2以上の自然数)個の場合は、例えば2π×(k−1)/Nのような位相を選択してもよい。またこのように、等間隔の位相差である必要もなく、0〜2πの値域からN個の位相を選択すれば十分である。
実施の形態3.
また、トレーニングパルスとして、直交周波数信号を用いるようにしてもよい。この発明の実施の形態3によるレーダ装置は、このような特徴を有するものである。図4は、この発明の実施の形態3によるレーダ装置の構成を示すブロック図である。図において、直交周波数信号発生器15は、トレーニングパルスとして、ベースバンドにおいて周波数がfだけオフセットした周波数信号と、fだけオフセットしたCW波信号を発生する部位である。その他、図1と同一の符号を付した構成要素は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
次に、この発明の実施の形態3によるレーダ装置の動作について説明する。直交周波数信号発生器15は、ベースバンドにおいて周波数がf1だけオフセットした周波数信号と、f2だけオフセットしたCW波信号を発生する。ここで、数9に示した直交性を満足させるために、周波数fとfとの間に、
Figure 2005148042
という条件を設ける。こうすることで、すべての時間サンプルで信号が得られ、伝播行列の推定の効率が向上する。なお、スイッチ3以降の処理は、実施の形態1及び2と同様である。
実施の形態4.
なお、式(12)は周波数f2を周波数f1の偶数倍としているが、式(13)に示すように単なる整数倍としても構わない。
Figure 2005148042
この発明は、例えば、車載用レーダ装置などフェージングが発生する環境下で用いられるレーダ装置に適用することができる。
この発明の実施の形態1のレーダ装置の構成を示したブロック図である。 この発明の実施の形態2のレーダ装置の構成を示したブロック図である。 この発明の実施の形態2のレーダ装置が発生するトレーニングパルスの内容の例を示す図である。 この発明の実施の形態3のレーダ装置の構成を示したブロック図である。
符号の説明
1 送信信号発生器、
2 直交PN符号発生器、
3,9 スイッチ、
4 送信器、
5−1,5−2 サーキュレータ、
6−1,6−2 アンテナ、
7−1,7−2 受信器、
8 フェージング判定器、
10 相関行列推定器、
11 相関処理器、
12 固有ベクトル推定器、
13 最大比合成器、
14 0/π信号発生器、
15 直交周波数信号発生器。

Claims (4)

  1. 複数の素子アレーを有しこれらのアレー素子を用いてレーダ波を送受信するアンテナと、
    前記アンテナにおいてフェージングが発生しているか否かを判定するフェージング判定手段と、
    フェージングが発生していると前記フェージング判定手段が判断した場合に、トレーニングパルスを発生し、そのトレーニングパルスを前記アンテナに送信させるトレーニングパルス発生手段と、
    前記アンテナが前記トレーニングパルスに対するレーダ波を受信して得た受信信号ベクトルから伝播行列を求め、この伝播行列から相関行列を算出する相関処理手段と、
    前記相関処理手段が算出した相関行列から固有ベクトルを算出する固有ベクトル推定手段と、
    前記受信信号ベクトルに、前記固有ベクトル推定手段が算出した固有ベクトルを最大比合成ウエイトとして乗じ、前記複数の素子アレーが出力する信号の合成信号を算出する最大比合成手段と、
    を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記トレーニングパルス発生手段は、前記トレーニングパルスとして、直交PN符号を用いることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記アンテナは、N(Nは2以上の自然数)個のアレー素子を有し、
    前記トレーニングパルス発生手段は、前記トレーニングパルスとして、位相が2π×(k−1)/N(kは1≦k≦Nを満たす自然数)となる送信波を用いることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記トレーニングパルス発生手段は、前記トレーニングパルスとして、直交周波数信号を用いることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
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