JP2005144824A - ベルト加硫装置とその加硫方法 - Google Patents

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力 萱室
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Abstract

【課題】未加圧部の温度を低下させてゴムの発泡とスコーチを阻止して連続して加硫することができる部品数の少ないベルト加硫装置とその加硫方法を提供することを目的としている。
【解決手段】駆動する主軸ロール31と昇降可能な従動ロール32にゴムベルト2を装着するベルト回転部3と、駆動ロール41と少なくともガイドロール42とテンションロール43からなるロールに加圧バンド44を懸架し、加圧バンド44をベルト回転部3の主軸ロール31を加圧するように巻き付けたベルト加圧部4と、主軸ロール31の内部に蒸気7と冷却水8を圧入して収容し、加圧バンド44に当接する加圧領域9をゴムベルト2が加硫する温度に維持し、非加圧領域10を冷却水8で冷却した加熱冷却部5と、を備えているベルト加硫装置1である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト加硫装置とその加硫方法に係り、詳しくはVリブドベルト、Vベルト、平ベルト等の製造工程で使用する心線をゴム層の積層物であるベルトスリーブを発泡が発生しないように連続して加硫することができるベルト加硫装置とその加硫方法に関する。
従来のベルトスリーブの加硫装置としては、ベルトスリーブを外周面に装着した内部中空の成形型に、更にその外周面に円筒状ジャケットを同心状に嵌装したものを加硫缶中の下方に位置する支持台に設置し、更に成形型の上に上蓋を置き、成形型の外側に高圧蒸気を、型内部に低圧蒸気をそれぞれ圧入して、ベルトスリーブを加硫する方法があった。
更に、他の装置として特許文献1には、加熱装置を備えた一対の加圧バンドの間にベルトスルーブを装着した金型を挟みながら加熱加圧してベルトスリーブを加硫する装置も提案されている。
また、特許文献2には、ベルトのサイズ毎に金型を作る必要がなく、焼き境が少なく、小サイズのベルトにも対応できるベルト加硫装置が開示されている。これによると、主ロールとテンションロールに懸架したスラブ(ベルトスリーブ)を第1のローラチェンに装着した第1のスチールバンドと第2のローラチェンに装着した第2のスチールバンドに挟持して加熱加圧して加硫するもので、第1のスチールバンドを中央熱盤で加熱し、第2のスチールバンドを外部加熱盤で常時加熱することが記載されている。
しかし、これらの装置では、加圧バンドで押圧して加硫する方式では、ベルトスリーブが加圧されていない部分へ熱が伝播してゴムが発泡し、スコーチを起こす不具合が発生した。また、加圧バンドの押圧が入口と出口で変化し、ベルトスリーブに皺が発生する問題もあった。
特許文献2のベルトスリーブを連続加硫装置では、ベルトスリーブを中央熱盤で加熱された第1のスチールバンドと外部加熱盤で加熱された第2のスチールバンドに挟持して加熱加圧して加硫するために、非加圧部のスコーチが発生しやすく、更には一対のスチールバンドと2つの熱盤を使用しているために、装置の部品数が多くなり高価な装置になる問題があった。
実開平5−35229号公報 特開平9−38995号公報
本発明はこのような問題点を解決するものであり、未加圧部の温度を低下させてゴムの発泡とスコーチを阻止して連続して加硫することができる部品数の少ないベルト加硫装置とその加硫方法を提供することを目的としている。
本願請求項記載のベルト加硫装置では、ゴムベルトを連続して加硫する装置において、駆動する主軸ロールと昇降可能な従動ロールにゴムベルトを装着するベルト回転部と、駆動ロールと複数のガイドロールに加圧バンドを懸架し、該加圧バンドをベルト回転部の主軸ロールを加圧するように巻き付けたベルト加圧部と、ベルト回転部の主軸ロールの内部に蒸気と冷却水を圧入して収容し、加圧バンドに当接する加圧領域をゴムベルトが加硫する温度に維持し、非加圧領域を冷却水で冷却した加熱冷却部と、を備えているベルト加硫装置にあり、また主軸ロールから排出される冷却水の温度を計測し、冷却水の主軸ロール内への圧入量を調節する流量制御装置を備えている場合も含む。
また、本願請求項記載のベルト加硫方法では、ゴムベルトを連続して加硫する方法において、駆動する主軸ロールと昇降可能な従動ロールに装着したゴムベルトを回転し、同時に駆動ロールと複数のガイドロールに懸架した加圧バンドを回転させながら主軸ロールに巻き付けたゴムベルトを加圧し、そして主軸ロールの内部に蒸気と冷却水を圧入し、加圧バンドに当接する領域のみを加熱しながらゴムベルトを連続して加硫するベルト加硫方法にあり、主軸ロールから排出される冷却水の温度が上昇すれば、冷却水の主軸ロール内への圧入量を多くする場合も含む。
本願発明によれば、主軸ロールの内部に蒸気と冷却水を同時に収容し、加圧バンドによって加圧されている加圧領域のみを加熱してゴムベルトを加硫し、非加圧領域を冷却水で冷やすことでゴムベルトに発泡を起こさせず、またスコーチも発生しないために焼き境を阻止して連続して均一な加硫ゴムベルトを得ることができる。しかし、加圧バンドも1本で、加熱も主軸ロールのみであるために部品数も少なくなって安価なベルト加硫装置になる。
以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。図1は本発明に係るベルト加硫装置の概略図、図2は図1のA―A断面図、図3は主軸ロール31の拡大図、そして図4は未加硫のゴムベルトを主軸ロールに装着した直後のベルト加硫装置の状態を示す。
本発明のベルト加硫装置1では、ゴムベルト2を連続して加硫する装置であり、基本的にベルト回転部3、ベルト加圧部4、そして加熱冷却部5から構成されている。
上記ベルト回転部3は、原動機(図示せず)によって駆動する主軸ロール31とシリンダー33の稼動によって主軸ロール31へ近接または離反する昇降可能な従動ロール32からなり、ゴムベルト2の長さに応じて従動ロール32を移動して主軸ロール31と従動ロール32の軸間距離を調節することができる。また、主軸ロール31中に中空状の収容部34が設けられ、後述するように蒸気7と冷却水8を同時に入れることで、加圧領域9を加熱し、未加圧領域10を冷却するようになっている。
ベルト加圧部4は、駆動ロール41とガイドロール42とテンションロール43にスティールバンド等からなる加圧バンド44を懸架し、該加圧バンド44をベルト回転部3の主軸ロール31に当接するように巻き付け、そして最上部にあるテンションロール43を上下動させて加圧バンド44の張力を緩和あるいは緊張させることができる。加圧バンド44は駆動ロール41の回転に伴って移動する。
加熱冷却部5は、図2に示すように、主軸ロール31の一端には軸受51、51に支持された蒸気用配管52が連結され、該主軸ロール31の他端には冷却水用配管53と冷却水8を排水するドレン管54が接続され、蒸気7を蒸気用配管52から主軸ロール31内の収容部34の上部領域である加圧領域9に封入するとともに、冷却水8を冷却水用配管53から収容部34の下部領域である未加圧領域10に同時に圧入する。そして、所定容積を超えた冷却水8はドレン管54から排水される。このようにして、加圧領域9のみが加熱され、非加圧領域10が冷却水8で冷却される。
また、本発明のベルト加硫装置1は、流量制御装置6を備えている。これは主軸ロール31からドレン管54を経由して排水の温度を温度センサー61によって計測し、所定値より高くなると電気信号によりバルブ62の開閉量を制御して冷却水8の主軸ロール31内への圧入量を多くして温度を低下させるように調節している。
本発明のベルト加硫装置1を用いた加硫方法は以下の通りである。
ベルト回転部3の従動ロール32をシリンダー33の動作によって主軸ロール31側へ近接させ、同時にベルト加圧部4のテンションロール43を下降させて加圧バンド43の張力を緩和する。
熱媒体となる蒸気を回転している主軸ロール31内の収容部34の上部領域に0.5〜1.5MPaで圧入され、同時に10〜30℃の工業用水である冷却水8をポンプにより冷却水用配管53から収容部34の下部領域に同時に圧入する。このとき、封入した蒸気の占有容積は加圧バンド44の主軸ロール31への巻き付け角度、即ち加圧バンド44がゴムベルト2を加圧している領域である。このとき、主軸ロール31の加圧領域の温度を140〜170℃に安定させ、未加圧領域の温度を110℃以下に保つ。
ゴムベルト2を主軸ロール31と従動ロール32に懸架し、従動ロール32を下降させて張力を付与した後、テンションロール43を上昇させて加圧バンド43に張力を付与してゴムベルト2を加圧する。加圧バンド44の主軸ロール31への巻き付け角度として、80〜180度にする。そして、加圧バンド44とゴムベルト2を同時に周速0.5〜2rphの速度で回転させながらゴムベルト2を1回転して連続加硫する。
ゴムベルト2の連続加硫が終わると、従動ロール32をシリンダー33の動作によって主軸ロール31側へ近接させ、同時にベルト加圧部4のテンションロール43を下降させて加圧バンド44の張力を緩和した後、ゴムベルトを主軸ロール31から取出す。加硫が終わった段階で、蒸気の収容部34への圧入を停止して加圧領域の温度を低下させる。
この結果、加硫したゴムベルトは加圧領域のみが加硫され、非加圧領域が冷却水で冷やされるためにゴムベルトに発泡が起こらず、またスコーチも発生しないために焼き境を阻止して連続して均一に加硫したものが得られる。
本発明は、Vリブドベルト、Vベルト、平ベルト等のベルトスリーブであるゴムベルトを発泡が発生しない均一な加硫物に仕上げることができる。
本発明に係るベルト加硫装置の概略図である。 図1のA―A断面図である。 主軸ロールの拡大図である。 未加硫のゴムベルトを主軸ロールに装着した直後のベルト加硫装置の状態を示す。
符号の説明
1 ベルト加硫装置
2 ゴムベルト
3 ベルト回転部
4 ベルト加圧部
5 加熱冷却部
6 流量制御装置
7 蒸気
8 冷却水
9 加圧領域
10 未加圧領域
31 主軸ロール
32 従動ロール
41 駆動ロール
42 ガイドロール
43 テンションロール
44 加圧バンド
52 蒸気用配管
53 冷却水用配管
54 ドレン管

Claims (4)

  1. ゴムベルトを連続して加硫する装置において、
    駆動する主軸ロールと昇降可能な従動ロールにゴムベルトを装着するベルト回転部と、
    駆動ロールと複数のガイドロールに加圧バンドを懸架し、該加圧バンドをベルト回転部の主軸ロールを加圧するように巻き付けたベルト加圧部と、
    ベルト回転部の主軸ロールの内部に蒸気と冷却水を圧入して収容し、加圧バンドに当接する加圧領域をゴムベルトが加硫する温度に維持し、非加圧領域を冷却水で冷却した加熱冷却部と、
    を備えていることを特徴とするベルト加硫装置。
  2. 主軸ロールから排水される冷却水の温度を計測し、冷却水の主軸ロール内への圧入量を調節する流量制御装置を備えている請求項1記載のベルト加硫装置。
  3. ゴムベルトを連続して加硫する方法において、
    駆動する主軸ロールと昇降可能な従動ロールに装着したゴムベルトを回転し、同時に駆動ロールと複数のガイドロールに懸架した加圧バンドを回転させながら主軸ロールに巻き付けたゴムベルトを加圧し、そして主軸ロールの内部に蒸気と冷却水を圧入し、加圧バンドに当接する領域のみを加熱しながらゴムベルトを連続して加硫することを特徴とするベルト加硫方法。
  4. 主軸ロールから排水される冷却水の温度が上昇すれば、冷却水の主軸ロール内への圧入量を多くする請求項3記載のベルト加硫方法。
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CN102642262A (zh) * 2012-05-03 2012-08-22 河北建强科技有限公司 一种钢丝编织管的生产方法和装置
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