JP2005142259A - 電子ビーム装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子ビーム装置におけるマーク検出精度を向上すること。
【解決手段】電子ビームを発生する電子源と、試料を載置するステージと、前記試料に照射される前記電子ビームを偏向させる偏向器と、前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットに設けられたマークと、このマークに照射する前記電子ビームの走査照射によって発生する反射電子を検知する反射電子検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線を検知するX線検出手段とを有し、前記反射電子と前記X線の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、各走査照射の走査位置を示す走査照射位置座標情報と各統合信号とを組み合わせて前記マークの画像を求めることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】電子ビームを発生する電子源と、試料を載置するステージと、前記試料に照射される前記電子ビームを偏向させる偏向器と、前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットに設けられたマークと、このマークに照射する前記電子ビームの走査照射によって発生する反射電子を検知する反射電子検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線を検知するX線検出手段とを有し、前記反射電子と前記X線の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、各走査照射の走査位置を示す走査照射位置座標情報と各統合信号とを組み合わせて前記マークの画像を求めることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体集積回路装置や微小機構装置などの観察、加工、描画に用いられる電子ビーム装置に関する。また、電子ビーム装置を用いて観察、加工、描画される半導体集積回路装置や微小機構装置に関する。
電子ビーム描画装置に代表される電子ビーム装置は、電子ビームを試料上に照射して観察、加工、描画を行う装置である。このうち、半導体集積回路装置などの製造に用いられる多くの電子ビーム描画装置は、電子ビームで凹凸形状のマークを走査照射することにより、照射個所から発生する反射電子や二次電子を反射電子検出器や二次電子検出器を用いて検出し、その信号を電算機処理することで電子ビームの寸法と照射位置を測定する。例えば、特開2000−216076号公報(特許文献1)に記載されている。
上述の検出信号の特徴として、凹凸形状のマークのエッジ部において信号が強くなる傾向がある。しかし、マークの凹凸形状の段差が小さい場合、マークのエッジ部における信号が弱くなり、平坦な基板露出部分やマークの平坦部からの信号に対するコントラストが下がる。また、マークのエッジ部の信号が弱くなることでノイズに対する全体的な信号強度の比率(S/N比)が低くなる。更に、電子ビームで走査照射する測定範囲におけるマークのエッジ部とマークの平坦部及び平坦な基板露出部分との粗密関係によってはコントラストやS/N比が低下する。このために、電子ビームで凹凸形状のマークを走査照射することにより得られた信号の精度が落ち、電子ビームの寸法及び照射位置を高精度に測定することが困難であった。
以上を解決する方法として、基板に珪素(Si)などの比較的電子の反射率が低い元素からなる材質を採用し、マークに金(Au)などの比較的電子の反射率が高い元素からなる材質を採用することが提案されている。
この方法を用いれば、マークと基板の表面(基板露出部分)とから発生する反射電子の信号のコントラストが向上し、所要のマークと基板露出部分とを切り分けることが容易となる。しかし、マークのエッジ部と平坦部とから得られる信号には依然差があり、マークの凹凸形状及びその寸法によっては、マークの平坦部と平坦な基板露出部分とのコントラストはマークのエッジ部と平坦な基板露出部分とのコントラストほど向上しない。
また、マークに比較的電子の反射率が高い元素からなる材質を採用することで、マークからの反射電子の増加により、反射電子検出器周辺に散乱する電子も増加し、これがノイズの増加として総合的にS/N比を低下させる要因となっている。
近年の電子ビーム描画装置では、これまで一般的であったスポットビーム露光技術や可変成形ビーム(VSB:Variable Size Beam)露光技術に加えて、様々な形状の開口(アパーチャ、絞り)で露光する電子ビームの形状を成形する一括開口露光(セルプロジェクション:Cell Projection)技術が用いられている。
このセルプロジェクションを利用する場合には、各セルプロジェクション用の開口に対して光学調整を実施する。これらセルプロジェクション用の開口のなかには、VSBでマーク検出の際に用いる電子ビームの寸法や面積よりも遥かに小さい寸法や面積の開口がある。このような小さい寸法セルプロジェクション用の開口では、電子ビームの電流量が小さくなるため、マークからの反射電子も減少し、検出される信号も微弱となり、コントラストとS/N比が低下するため、高精度に光学調整を実施するのが困難となっている。
マークから発生する反射電子をより効果的に検出するために、反射電子検出器をできるだけ電子ビームの照射位置近傍に、もしくはマーク近傍に、マークからの反射角度を考慮して設置する必要がある。これには電子ビーム描画装置において、構造物同士の干渉やクリアランスの問題など設計上の制限があるために、反射電子の検出性能には限界がある。また、反射電子検出器の設置位置が電子ビーム照射位置に近すぎると、反射電子が反射電子検出器に衝突し、再度反射したり、二次電子を発生したりして、描画している試料の所望場所以外の部分を露光するかぶり現象を起こす問題もある。
反射電子の飛行可能距離(平均自由行程)は電子線描画装置内の真空度に依存する。反射電子検出器を電子ビーム照射位置から離して設置するには、反射電子のより長い平均自由行程を稼ぐためにも、より高い真空度が求められる。高い真空度の実現するには、電子ビーム描画装置内の構造物の構造及び構成、材質の選択や表面処理など設計上の物理的制約に加えて、真空排気系装置の高性能化や排気能力向上などのコスト上の負担もある。
近年は半導体集積回路装置の対象とする素子の寸法が年々微細になり、回路パターン形状も煩雑となり、集積回路の構造自体も立体的に複雑となっている。その結果、例えばトレンチ(溝)状の多段重ね合わせ用のマークや高精度寸法測定用微細寸法のマークなど、マークの形状や構造、用途も多様化している。これに応えるため、電算機による信号処理のアルゴリズムを改良することや、マークと基板の材質や形状を改良することや、反射電子検出器の検出感度を向上することで、信号のコントラストの向上やS/N比の向上が図られてきたが、将来予想されるより高精度の電子ビーム寸法や電子ビームの照射位置の測定に必要なマーク検出には充分とは云えない。
ところで、電子ビーム装置において、試料からの反射電子、二次電子、透過電子を検出する検出器とエックス線検出器とを組み合わせた構成として、例えば特開平11−166883号公報(特許文献2)のように透過電子の信号とエックス線の信号を用いる技術がある。
これは、電子ビームを試料に走査照射して得られた透過電子の信号を処理した画像に、試料から発生したエックス線の信号を処理して元素毎の分布を画像上にマッピングする技術であり、透過電子の信号と元素毎のエックス線の信号を加算処理せず、各画像を層(レイヤ)状に重ね合わせ、試料の形状情報の上に元素毎の分布情報を表示する手法である。透過電子の信号とエックス線の信号を処理する際にそれぞれ倍率、バイアス、重み付け比率を制御して加算除算処理し、高いコントラストや高いS/N比の信号を得る目的とは異なる。
上述したように従来の電子ビーム装置は、マークの検出精度が良くなく、高いコントラストや高いS/N比の信号を得ることができなかった。
本発明は、上記の問題に対処し、電子ビームにおけるマークの検出精度を向上することを目的とする。
本発明は、位置及び寸法測定用のマークに照射する電子ビームの走査照射で発生する反射電子を検出する反射電子検出手段と、同じく電子ビームの走査照射で発生するX線を検知するX線検出手段とを有し、前記反射電子と前記X線の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、この全域に及ぶ統合信号から前記マークの画像を求めることを特徴とする。
マーク検出精度が向上することにより、電子ビームの寸法や照射位置の測定が高精度になる。電子ビームの寸法や照射位置の測定における精度向上により、電子ビーム装置の光学調整が高精度になる。また、電子ビーム装置の光学調整向上により、高精度で、観察、加工、描画され、素子寸法が微細化された半導体集積回路装置や微細機構装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態に係わる実施例を図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例に係わるもので、電子ビーム描画装置の概要を示している。図2は本発明の第1の実施例におけるマークと反射電子検出器およびエックス線検出器の位置関係を説明するための部分図、図3は本発明の第1の実施例における電子ビームの偏向とマークの走査照射を説明するための部分図である。
図1は本発明の第1の実施例に係わるもので、電子ビーム描画装置の概要を示している。図2は本発明の第1の実施例におけるマークと反射電子検出器およびエックス線検出器の位置関係を説明するための部分図、図3は本発明の第1の実施例における電子ビームの偏向とマークの走査照射を説明するための部分図である。
図1に示すように、電子銃1から放出された電子ビーム11は絞り5で矩形に成形され、マスク8上のVSB用開口9の一角に照射され、任意面積寸法に成形される。成形された電子ビーム11はレンズ6cで縮小され、更にレンズ6dと偏向器12で投影偏向されてマーク17上に結像される。
この時、ステージ20を移動して感光剤の塗布された試料18上に結像すれば、成形された図形を露光描画することになる。また、マスク8に予め設けてある回路パターン図形のセルプロジェクション用開口10a〜10lを偏向器7により選択すれば、選択された回路パターンを露光描画できる。偏向器12で偏向可能な領域以外は、ステージ20を移動させて露光描画を行う。
電子ビーム11の照射位置の測定するために、ステージ20の位置をレーザ検出測長器22a〜22bからの信号で計測しながら移動させ、マーク17を偏向器12で偏向可能な領域に移動する。図2に示すように、マーク基板37(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)やマーク基板37上に形成されたマーク17に電子ビーム11を照射すると、反射電子13a〜13dとエックス線15が発生する。
発生した反射電子13a〜13dとエックス線15をそれぞれ反射電子検出器14a〜14d(反射電子検出手段)とエックス線検出器16(X線検出手段)で検出する。ここでは、マーク基板37(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)に珪素(Si)などの比較的電子の反射率が低い元素からなる材質を採用し、マーク17に金(Au)などの比較的電子の反射率が高い元素からなる材質を採用している。また、エックス線検出器16には高感度のシンチレータ付き半導体フォトダイオードを採用している。
図3に示すように、偏向器12で偏向された電子ビーム11a〜11bでマーク17を走査照射すると、図4のような反射電子信号40の波形が得られる。この反射電子信号40と偏向制御装置31の偏向データ、即ち偏向走査された電子ビーム11a〜11b(各走査照射)の走査位置を示す走査位置座標情報を、制御用コンピュータ32で画像処理すると、図5のようにマーク17の形状を上面図として示したような反射電子信号40を信号処理した画像42aが得られる。ここで、反射電子信号40はマークのエッジ部43で強く、マークの平坦部44で比較的弱くなる傾向がある。
図4と同様に、偏向器12で偏向された電子ビーム11a〜11bでマーク17を走査照射した場合、アルミニウム(Al)などの比較的原子量の小さい軽元素からなる材質をマーク17に採用すると、図6のようなエックス線信号46の波形が得られる。また、Auなどの比較的原子量の大きな重元素からなる材質をマーク17に採用すると、図7のような強いエックス線信号48の波形が得られる。このエックス線信号48と偏向制御装置31の偏向データ、即ち偏向された電子ビーム11a〜11bの走査位置座標情報を、制御用コンピュータ32で画像処理すると、図8のようにマーク17の形状を上面図として示したようなエックス線信号48を信号処理した画像42bが得られる。ここで、エックス線信号48はマークの平坦部50で強く、基板露出部分51(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)と比較して高いコントラストが得られる。
数式1に示すように、反射電子検出器14で検出した反射電子の信号xとエックス線検出器16で検出したエックス線の信号yに、それぞれ反射電子信号処理装置25、エックス線信号処理装置26において各々倍率a1、a2を乗じ、各々バイアスb1、b2を加算すれば、図9に示すように、それぞれ信号処理した反射電子信号52、信号処理したエックス線信号53が得られる。さらに制御用コンピュータ32にて、両信号の重み付け比率c1、c2と統合信号倍率dを制御し、加算除算処理して、S/N比またはコントラストが高い統合信号zを得る。
これを波形表示すれば、統合信号54のように、より矩形波に近い理想的なプロファイルである。偏向走査された電子ビーム11a〜11b(各走査照射)の走査位置座標情報と走査位置座標における統合信号54とを組み合わせ信号処理した画像42cを表示すれば図10に示すように非常に鮮明なマーク17の画像が得られる。
ここでは、統合信号54と偏向された電子ビーム11a〜11bの走査位置座標を、制御用コンピュータ32で解析することで、高精度に電子ビーム11の寸法を測定できた。これに加えて、レーザ測長制御装置24a〜24bのステージ20の位置座標データを、同じく制御用コンピュータ32で併せて解析することで、高精度に電子ビーム11の照射位置を測定できた。
本実施例では、電子ビーム描画装置に反射電子検出器とエックス線検出器を複合的に活用したマークの検出手段を備えることで、電子ビーム描画装置におけるマーク検出精度を向上し、電子ビームの寸法や照射位置の測定を高精度で実施することができた。
上述した統合信号54は、電子ビームの各走査照射毎に反射電子検出器14(反射電子検出手段)で検出した反射電子の信号xと、エックス線検出器16(X線検出手段)で検出したエックス線の信号yを合成したものである。この各走査照射毎の統合信号54をマーク17の全域に亘って、この全域に及ぶ統合信号を画像処理することにマーク17の画像が求められるのである。
統合信号54は、マークのエッジ部43が強くでる反射電子信号40と、マークの平坦部50が強くでるエックス線信号48を合成したので、矩形波に近い理想的な検出信号なり、全体に亘って非常に鮮明の高いマーク17の画像が得られるのである。S/N比またはコントラストが高い統合信号54であるので、マーク検出精度が向上し、電子ビームの寸法や照射位置の測定を高精度で実施することができた。
なお、反射電子検出器14(反射電子検出手段)の替わりに二次電子検出器(二次電子検出手段)を用いることにより、二次電子信号とエックス線信号48の統合信号を得ることができる。二次電子信号も反射電子信号と同じ傾向をもっているので、二次電子信号とエックス線信号48の統合信号でもマーク検出精度の向上を図ることができる。
(実施例2)
実施例1において、統合信号54を画像処理し、信号処理した画像42cを表示しながら、数式1の両倍率a1、a2、両バイアスb1、b2、両信号の重み付け比率c1、c2と統合信号倍率dの各制御係数を調整する手段を制御用コンピュータ32の機能として電子ビーム描画装置に搭載した。図11に示すように、この制御係数を調整する機能をモニタ35に信号処理制御係数調整画面58として表示する。
実施例1において、統合信号54を画像処理し、信号処理した画像42cを表示しながら、数式1の両倍率a1、a2、両バイアスb1、b2、両信号の重み付け比率c1、c2と統合信号倍率dの各制御係数を調整する手段を制御用コンピュータ32の機能として電子ビーム描画装置に搭載した。図11に示すように、この制御係数を調整する機能をモニタ35に信号処理制御係数調整画面58として表示する。
信号処理制御係数調整画面58において、反射電子信号倍率61a、エックス線信号倍率61b、反射電子信号バイアス64a、エックス線信号バイアス64b、反射電子信号重み比率67a、エックス線信号重み比率67b、統合信号倍率(逆数)70は、数式1の反射電子信号倍率a1、エックス線信号倍率a2、反射電子信号バイアスb1、エックス線信号バイアスb2、反射電子信号重み比率c1、エックス線信号重み比率c2、統合信号倍率dの逆数に、それぞれ対応し、キーボード33から入力できる。
また、これら入力した数値に応じて、それぞれ連動して、反射電子信号倍率調整つまみ62a、エックス線信号倍率調整つまみ62b、反射電子信号倍率調整つまみ65a、エックス線信号倍率調整つまみ65b、重み比率調整つまみ68、統合信号倍率(逆数)調整つまみ71の位置が移動して視覚的に表示できる。逆に、ポインティングデバイス34を操作して、各つまみ62a、62b、65a、65b、68、71の位置を動かすことで数式1の制御係数a1、a2、b1、b2、c1、c2、dを調整できる。
また、この操作により調整した数値は、それぞれ反射電子信号倍率61a、エックス線信号倍率61b、反射電子信号バイアス64a、エックス線信号バイアス64b、反射電子信号重み比率67a、エックス線信号重み比率67b、統合信号倍率(逆数)70に反映される。信号処理制御係数調整画面58における以上の調整操作により、信号処理した画像59を見ながらリアルタイムに各制御係数a1、a2、b1、b2、c1、c2、dを最適化することができ、より高精度に鮮明なマーク検出が可能となった。
(実施例3)
本実施例では、信号処理制御係数調整画面58で各制御係数a1、a2、b1、b2、c1、c2、dを調整する機能を実施例1〜2で説明した電子ビーム描画装置の光学調整に利用する。実施例2で説明した調整操作手法を用いて、高精度に鮮明なマーク検出を実現することにより、電子ビームの寸法及び照射位置を高精度に測定し、電子ビーム装置の光学調整を高精度に実行する。加えて、これを制御用コンピュータ32にて自動プログラム化し、従来の自動光学調整プログラムに付加することで自動光学調整プログラムの精度を飛躍的に高めることができた。
本実施例では、信号処理制御係数調整画面58で各制御係数a1、a2、b1、b2、c1、c2、dを調整する機能を実施例1〜2で説明した電子ビーム描画装置の光学調整に利用する。実施例2で説明した調整操作手法を用いて、高精度に鮮明なマーク検出を実現することにより、電子ビームの寸法及び照射位置を高精度に測定し、電子ビーム装置の光学調整を高精度に実行する。加えて、これを制御用コンピュータ32にて自動プログラム化し、従来の自動光学調整プログラムに付加することで自動光学調整プログラムの精度を飛躍的に高めることができた。
(実施例4)
従来から採用しているマークの形状は、図2に示すマーク17とマーク基板37(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)に見られるように、一般的にマーク17とマーク基板37(試料またはステージもしくは試料を保持するパレットに)に段差を設け、基板(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)の表面に対して凹凸が存在(凹凸形状)するようにすることで、マーク17とマーク基板37から発生した反射電子13a〜13dを検出して、その形状情報を得ていた。また、この形状から得られる反射電子13a〜13dの信号にコントラストをつける意味で、マーク基板37にはSiなどの比較的電子の反射率が低い元素からなる材質を採用し、マーク17にAuなどの比較的電子の反射率が高い元素からなる材質を採用していた。本実施例では実施例1〜3で説明した電子ビーム描画装置において、従来方法でも得られていた反射電子13a〜13dの信号に加えて、比較的原子量の大きな重元素であるAuからなる材質のマーク17と比較的原子量の小さい軽元素であるSiからなる材質のマーク基板37から発生する強度のコントラストが高いエックス線15も検出するため、マーク17とマーク基板37の形状に依らず、S/N比を高めてマーク検出が可能となる。この効能を利用すれば、図12のようなマーク基板73(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)と段差のない埋め込み型マーク72の検出においても、図13に示すように反射電子信号74が低いS/N比であっても、S/N比とコントラストの高いエックス線信号75を利用することで、高精度なマーク検出を可能とする。
従来から採用しているマークの形状は、図2に示すマーク17とマーク基板37(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)に見られるように、一般的にマーク17とマーク基板37(試料またはステージもしくは試料を保持するパレットに)に段差を設け、基板(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)の表面に対して凹凸が存在(凹凸形状)するようにすることで、マーク17とマーク基板37から発生した反射電子13a〜13dを検出して、その形状情報を得ていた。また、この形状から得られる反射電子13a〜13dの信号にコントラストをつける意味で、マーク基板37にはSiなどの比較的電子の反射率が低い元素からなる材質を採用し、マーク17にAuなどの比較的電子の反射率が高い元素からなる材質を採用していた。本実施例では実施例1〜3で説明した電子ビーム描画装置において、従来方法でも得られていた反射電子13a〜13dの信号に加えて、比較的原子量の大きな重元素であるAuからなる材質のマーク17と比較的原子量の小さい軽元素であるSiからなる材質のマーク基板37から発生する強度のコントラストが高いエックス線15も検出するため、マーク17とマーク基板37の形状に依らず、S/N比を高めてマーク検出が可能となる。この効能を利用すれば、図12のようなマーク基板73(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)と段差のない埋め込み型マーク72の検出においても、図13に示すように反射電子信号74が低いS/N比であっても、S/N比とコントラストの高いエックス線信号75を利用することで、高精度なマーク検出を可能とする。
近年の半導体集積回路装置や微小機構装置(MEMS:Micro Electro Mechanical System)は年々微細化が進行すると同時に回路パターンや機構形状も立体的に複雑となり、多層構造が採用され、露光工程間の重ね合わせ精度が重要である。このような要求があるなかで、半導体集積回路装置やMEMSの製造方法上、試料18上に凹凸形状のマークを形成することが困難な場合も散見される。このような場合に立体形状を必要としない図12のような埋め込み型マークを利用できることは製造工程を簡素化及び高効率化する大きな利点である。更にここでは、試料18に形成された銅(Cu)などの金属回路をマークとしても利用できる。本実施例の電子ビーム描画装置を用いることで、半導体集積回路装置の製造工程における凹凸形状のマークの形成だけを目的とする工程数を削減し、製造コストを低減することができた。
(実施例5)
実施例4では、AuやCuからなる材質のマーク72とSiからなる材質のマーク基板73のマーク構成における高精度なマーク検出手法を示したが、加えて、図14に示すように、Si酸化膜回路パターンやドープ層回路パターンなど、マーク基板73と異なる組成の材質であれば、重ね合わせマークとして使用可能となる。
(実施例6)
以上の実施例で説明した電子ビーム描画装置において、偏向器7でマスク8上のVSB開口9を選択して任意面積寸法の電子ビーム11を成形する代わりに、例えば開口面積が小さいセルプロジェクション用開口10jを選択した場合に、マーク17に照射される電子ビーム11の電流量が小さくなる。この時、電流量の低下に伴い、発生する反射電子13a〜13bやエックス線15が減少し、それぞれ得られる信号のコントラストやS/N比は低下するが、最適に調整された統合信号54とすることで、電子ビーム描画装置におけるマーク検出精度を向上し、電子ビームの寸法や照射位置の測定を高精度で実施することができた。
(実施例7)
以上の実施例で説明した電子ビーム描画装置において、図15のように、Siなどの材質のマーク基板78(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)に形成された微細な溝の底部にトレンチ型マーク77を備える構造のマークを利用する場合を述べる。タングステン(W)などの比較的電子の反射率が高い元素からなる材質をトレンチ型マーク77に採用しても、電子ビーム11が照射されたトレンチ型マーク77から発生する反射電子13a、13c、79a〜79fのほとんどの反射電子79a〜79fはマーク基板壁面に捕獲され、検出できる反射電子13a、13cは少なく、反射電子信号だけでは高精度なマーク検出は困難である。ここで、Wは比較的原子量の大きな重元素であるので、マーク基板78と比較して電子ビーム11が照射されたトレンチ型マーク77からはエックス線15が高コントラストで発生する。本実施例では、数式1の各制御係数が最適に調整された統合信号54とすることで、トレンチ型のマーク構造を用いた場合でも、電子ビーム描画装置におけるマーク検出精度を向上し、電子ビームの寸法や照射位置の測定を高精度で実施することができた。
(実施例8)
以上の実施例は電子ビーム描画装置を示したが、マーク検出を行いビーム寸法の測定やビーム照射位置の測定を必要とする走査型電子ビーム検査装置にも適用可能である。また、反射電子を二次電子に置きかえれば、二次電子検出で画像を得る走査型電子顕微鏡にも適用可能である。このとき、レンズや偏向器、その他の機構は電子ビーム描画装置の場合と同じ機能をもつ。
(実施例9)
本発明の電子ビーム描画方法を用いた半導体集積回路の製造工程を述べる。
(実施例5)
実施例4では、AuやCuからなる材質のマーク72とSiからなる材質のマーク基板73のマーク構成における高精度なマーク検出手法を示したが、加えて、図14に示すように、Si酸化膜回路パターンやドープ層回路パターンなど、マーク基板73と異なる組成の材質であれば、重ね合わせマークとして使用可能となる。
(実施例6)
以上の実施例で説明した電子ビーム描画装置において、偏向器7でマスク8上のVSB開口9を選択して任意面積寸法の電子ビーム11を成形する代わりに、例えば開口面積が小さいセルプロジェクション用開口10jを選択した場合に、マーク17に照射される電子ビーム11の電流量が小さくなる。この時、電流量の低下に伴い、発生する反射電子13a〜13bやエックス線15が減少し、それぞれ得られる信号のコントラストやS/N比は低下するが、最適に調整された統合信号54とすることで、電子ビーム描画装置におけるマーク検出精度を向上し、電子ビームの寸法や照射位置の測定を高精度で実施することができた。
(実施例7)
以上の実施例で説明した電子ビーム描画装置において、図15のように、Siなどの材質のマーク基板78(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)に形成された微細な溝の底部にトレンチ型マーク77を備える構造のマークを利用する場合を述べる。タングステン(W)などの比較的電子の反射率が高い元素からなる材質をトレンチ型マーク77に採用しても、電子ビーム11が照射されたトレンチ型マーク77から発生する反射電子13a、13c、79a〜79fのほとんどの反射電子79a〜79fはマーク基板壁面に捕獲され、検出できる反射電子13a、13cは少なく、反射電子信号だけでは高精度なマーク検出は困難である。ここで、Wは比較的原子量の大きな重元素であるので、マーク基板78と比較して電子ビーム11が照射されたトレンチ型マーク77からはエックス線15が高コントラストで発生する。本実施例では、数式1の各制御係数が最適に調整された統合信号54とすることで、トレンチ型のマーク構造を用いた場合でも、電子ビーム描画装置におけるマーク検出精度を向上し、電子ビームの寸法や照射位置の測定を高精度で実施することができた。
(実施例8)
以上の実施例は電子ビーム描画装置を示したが、マーク検出を行いビーム寸法の測定やビーム照射位置の測定を必要とする走査型電子ビーム検査装置にも適用可能である。また、反射電子を二次電子に置きかえれば、二次電子検出で画像を得る走査型電子顕微鏡にも適用可能である。このとき、レンズや偏向器、その他の機構は電子ビーム描画装置の場合と同じ機能をもつ。
(実施例9)
本発明の電子ビーム描画方法を用いた半導体集積回路の製造工程を述べる。
Nマイナスシリコン基板に通常の方法でPウエル層、P層、フィールド酸化膜、多結晶シリコン/シリコン酸化膜ゲート、P高濃度拡散層、N高濃度拡散層、などを形成する。次に、リンガラス(PSG)の絶縁膜を被着し、絶縁膜をドライエッチングしてコンタクトホールを形成する。
次に、通常の方法でW/TiN電極配線材を被着し、その上に感光剤を塗布し、本発明の電子ビーム描画装置を用いて試料上の感光剤に回路パターンやマークパターンを露光する。露光工程において、以上の実施例で述べた高精度なマーク検出を行い、電子ビームの寸法や照射位置を高精度で制御することで、高精度で微細な回路パターンを露光描画する。そして、ドライエッチングなどによりW/TiN電極配線を形成する。
次に層間絶縁膜を形成し、通常の方法でホールパターンを形成した。ホールパターンの中はWプラグで埋め込み、Al配線もしくはCu配線を連結する。以降のパッシベーション工程は従来法を用いる。
多層の半導体集積回路装置を製造する場合は、以上の工程を組み合わせて繰り返し実施し、所望の半導体回路を形成する。
なお、本実施例では主な製造工程のみを説明したが、露光工程で本発明の電子ビーム描画装置を用いたこと以外は従来法と同じ工程を用いた。以上の工程により、位置精度と寸法精度が高い微細パターンを形成することができ、半導体集積回路装置を高歩留まりで製造することができた。本発明の電子ビーム描画装置を用い半導体集積回路装置を製作した結果、露光描画精度が向上したことにより性能が向上し、且つ生産コストを低減することができた。
(実施例10)
半導体集積回路装置とMEMSの製造工程はほとんど同じであるので、MEMSの製造に実施例9で説明した方法を用いた結果、高歩留まりで製造することができ、また生産量が増加した。
(実施例11)
また、電子ビームの走査照射によって発生する反射電子や二次電子を含むところの第一電磁波を検出する第一電磁波検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線等の第二電磁波(前記第一電磁波と性質が異なる)を検知する第二電磁波検出手段を設ける。そして、前記第一電磁波と前記第二電磁波の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、各走査照射の走査位置を示す走査照射位置座標情報と各統合信号とを組み合わせて前記マークの画像を求める。こうして、求めた前記マークの画像をモニタに表示し、前記第一電磁波の検出信号と前記第二電磁波の検知信号とを統合する倍率、バイアス、重み比率を前記モニタに表示し、この表示を見ながら倍率、バイアス、重み比率を調整する。倍率、バイアス、重み比率を見ながら調整ができるので、調整がし易く、かつ適正な調整を行うがことができる。またマークの画像を見ながらの調子になるので、より適正な調整ができる。
(実施例10)
半導体集積回路装置とMEMSの製造工程はほとんど同じであるので、MEMSの製造に実施例9で説明した方法を用いた結果、高歩留まりで製造することができ、また生産量が増加した。
(実施例11)
また、電子ビームの走査照射によって発生する反射電子や二次電子を含むところの第一電磁波を検出する第一電磁波検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線等の第二電磁波(前記第一電磁波と性質が異なる)を検知する第二電磁波検出手段を設ける。そして、前記第一電磁波と前記第二電磁波の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、各走査照射の走査位置を示す走査照射位置座標情報と各統合信号とを組み合わせて前記マークの画像を求める。こうして、求めた前記マークの画像をモニタに表示し、前記第一電磁波の検出信号と前記第二電磁波の検知信号とを統合する倍率、バイアス、重み比率を前記モニタに表示し、この表示を見ながら倍率、バイアス、重み比率を調整する。倍率、バイアス、重み比率を見ながら調整ができるので、調整がし易く、かつ適正な調整を行うがことができる。またマークの画像を見ながらの調子になるので、より適正な調整ができる。
1…電子銃、2…鏡筒、3…試料室、4…電子源、5…絞り、6a〜6d…電磁レンズ、7…偏向器、8…マスク、9…VSB用開口、10a〜10l…セルプロジェクション用開口、11…電子ビーム、11a〜11b…偏向された電子ビーム、12…偏向器、13a〜13d…反射電子、14,14a〜14d…反射電子検出器、15…エックス線、16…エックス線検出器、17…マーク、18…試料、19…パレット、20…ステージ、21a〜21b…レーザ、22a〜22b…レーザ検出測長器、23…ステージ駆動制御装置、24a〜24b…レーザ測長制御装置、25…反射電子信号処理装置、26…エックス線信号処理装置、27…高電圧電源、28…高電圧ケーブル、29a〜29d…レンズ電源、30…偏向制御装置、31…偏向制御装置、32…制御用コンピュータ、33…キーボード、34…ポインティングデバイス、35…モニタ、36…コンピュータネットワーク、37…マーク基板(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)、38…電子ビームの走査路、39…電子ビーム鉛垂線、40…反射電子信号、41…反射電子信号バイアス、42a〜42c…信号処理した画像、43…反射電子信号を処理した画像におけるマークのエッジ部、44…反射電子信号を処理した画像におけるマークの平坦部、45…反射電子信号を処理した画像における基板露出部分、46…軽元素からのエックス線信号(例)、47…エックス線信号バイアス、48…重元素からのエックス線信号(例)、49…エックス線信号を処理した画像におけるマークのエッジ部、50…エックス線信号を処理した画像におけるマークの平坦部、51…エックス線信号を処理した画像における基板露出部分、52…信号処理した反射電子信号、53…信号処理したエックス線信号、54…統合信号、55…統合信号を処理した画像におけるマークのエッジ部、56…統合信号を処理した画像におけるマークの平坦部、57…統合信号を処理した画像における基板露出部分、58…信号処理制御係数調整画面、59…信号処理した画像、60…倍率数値表示欄、61a…反射電子信号倍率、61b…エックス線信号倍率、62a…反射電子信号倍率調整つまみ、62b…エックス線信号倍率調整つまみ、63…バイアス数値表示欄、64a…反射電子信号バイアス、64b…エックス線信号バイアス、65a…反射電子信号倍率調整つまみ、65b…エックス線信号倍率調整つまみ、66…重み比率数値表示欄、67a…反射電子信号重み比率、67b…エックス線信号重み比率、68…重み比率調整つまみ、69…統合信号倍率数値表示欄、70…統合信号倍率(逆数)、71…統合信号倍率(逆数)調整つまみ、72…埋め込み型マーク、73…マーク基板(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)、74…反射電子信号、75…エックス線信号、76…埋め込み型マーク、77…トレンチ型マーク、78…マーク基板(試料またはステージもしくは試料を保持するパレット)、79a〜79f…反射電子。
Claims (11)
- 電子ビームを発生する電子源と、試料を載置するステージと、前記試料に照射する前記電子ビームを偏向する偏向器と、前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットに設けられた位置及び寸法測定用のマークと、このマークに照射する前記電子ビームの走査照射によって発生する反射電子を検出する反射電子検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線を検知するX線検出手段とを有し、
前記反射電子と前記X線の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、この全域に及ぶ統合信号から前記マークの画像を求めることを特徴とする電子ビーム装置。 - 電子ビームを発生する電子源と、試料を載置するステージと、前記試料に照射される前記電子ビームを偏向させる偏向器と、前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットに設けられた位置及び寸法測定用のマークと、このマークに照射する前記電子ビームの走査照射によって発生する反射電子を検出する反射電子検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線を検知するX線検出手段とを有し、
前記反射電子と前記X線の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、
各走査照射の走査位置を示す走査照射位置座標情報と各統合信号とを組み合わせて前記マークの画像を求めることを特徴とする電子ビーム装置。 - 請求項1から3の何れか一つに記載された電子ビーム装置にあって、
前記マークは、マークが設けられる前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットの表面に対して凹状態または凸状態で存在することを特徴とする電子ビーム装置。 - 請求項1から3の何れか一つに記載された電子ビーム装置にあって、
前記マークは、マークが設けられる前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットと材質が異なることを特徴とする電子ビーム装置。 - 請求項4記載の電子ビーム装置にあって、
前記マークは、マークが設けられる前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットと材質が異なることを特徴とする電子ビーム装置。 - 請求項3記載の電子ビーム装置にあって、
当該倍率、当該バイアス、または当該重み付け比率を変更及び調整する機能を有することを特徴とする電子ビーム装置。 - 電子ビームを発生する電子源と、試料を載置するステージと、前記試料に照射される前記電子ビームを偏向させる偏向器と、前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持する介在部材のパレットに設けられた位置及び寸法測定用のマークと、このマークに照射する前記電子ビームの走査照射によって発生する二次電子を検出する二次電子検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生するX線を検知するX線検出手段とを有し、
前記二次電子と前記X線の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、この全域に及ぶ統合信号から前記マークの画像を求めることを特徴とする電子ビーム装置。 - 請求項1から8の何れか一つに記載された電子ビーム装置で、回路パターンの寸法と位置の制御により回路パターンが観察、加工、製造、または検査されることを特徴とする半導体集積回路装置。
- 請求項1から8の何れか一つに記載された電子ビーム装置で、微小機構形状の寸法と位置の制御により微小機構形状が観察、加工、製造、または検査されることを特徴とする微小機構装置。
- 電子ビームを発生する電子源と、試料を載置するステージと、前記試料に照射する前記電子ビームを偏向する偏向器と、前記試料または前記ステージもしくは前記試料を保持するパレットに設けられた位置及び寸法測定用のマークと、このマークに照射する前記電子ビームの走査照射によって発生する第一電磁波を検出する第一電磁波検出手段と、同じく前記電子ビームの走査照射によって発生する前記第一電磁波と性質が異なる第二電磁波を検知する第二電磁波検出手段と、表示をするモニタとを有し、
前記第一電磁波と前記第二電磁波の検知信号を合成した各走査照射毎の統合信号を前記マークの全域に亘って捉え、各走査照射の走査位置を示す走査照射位置座標情報と各統合信号とを組み合わせて前記マークの画像を求め、
求められた前記マークの画像を前記モニタに表示し、前記第一電磁波の検出信号と前記第二電磁波の検知信号とを統合する倍率、バイアス、重み比率を前記モニタに表示し、この表示を見ながら倍率、バイアス、重み比率を調整することを特徴とする電子ビーム装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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