JP2005141335A - 情報記録再生装置とそのファイルアクセス方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】FAT管理テーブルの参照に要する時間を短縮して、ファイルアクセス速度の向上を図ることのできる情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】システムの初期化処理時に、HDD24から、高速な読み書きが可能なSDRAMなどからなるバッファメモリ95にFAT管理テーブルを読み出しておき、このバッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、FAT管理テーブルの参照に必要な時間を短縮することができ、それだけ高速なファイルアクセスが可能になる。システムの終了処理時にはバッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルの内容でHDD24上のFAT管理テーブルを更新することで、HDD24上とバッファメモリ95上の双方のFAT管理テーブルの整合を維持することができる。
【選択図】 図16
【解決手段】システムの初期化処理時に、HDD24から、高速な読み書きが可能なSDRAMなどからなるバッファメモリ95にFAT管理テーブルを読み出しておき、このバッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、FAT管理テーブルの参照に必要な時間を短縮することができ、それだけ高速なファイルアクセスが可能になる。システムの終了処理時にはバッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルの内容でHDD24上のFAT管理テーブルを更新することで、HDD24上とバッファメモリ95上の双方のFAT管理テーブルの整合を維持することができる。
【選択図】 図16
Description
本発明は、内蔵したハードディスクドライブ(以下、HDDと呼ぶ。)などの記録媒体に動画ストリームなどのコンテンツを記録し、再生することのできる情報記録再生装置とそのファイルアクセス方法に関する。
HDDなどの記録媒体に採用されるファイルシステムとしてFAT(File Allocation Tables)がある。FATでは、HDDに格納されているFAT管理テーブルにて、ファイルの実データが書き込まれている位置をクラスタの単位で管理する。クラスタとはOS(Operating System)が管理するハードディスク上のブロックの最小単位である。クラスタは複数(所定数)のセクタのまとまりである。セクタとはHDDが管理するハードディスク上のブロックの最小単位である。OSは、ファイルの読み出しを行うとき、ファイルの実データが記録されている先頭クラスタ番号をディレクトリエントリから読み出し、先頭クラスタ番号の後につながっている1以上のクラスタ番号を上記のFAT管理テーブルから取得し、これらのクラスタからデータを読み出す。新規のファイルを書き込む場合は、FAT管理テーブルから未使用のクラスタを確認して、このクラスタにファイルの実データを書き込んで行き、最後にディレクトリエントリとFAT管理テーブルの更新を行う(たとえば、非特許文献1を参照)。
ピーター・ノートン(Perter Norton)著、翻訳者岡崎正一、「ピーター・ノートンズ・インサイド・ザ・ピーシー(Perter Norton's Inside the PC)」、(米国)、1995年、第6版、サムズ・パブリッシング(Sams Publishing)、翻訳書「PCパーフェクトガイド」株式会社翔泳社出版、1996年2月26日、p.205
ピーター・ノートン(Perter Norton)著、翻訳者岡崎正一、「ピーター・ノートンズ・インサイド・ザ・ピーシー(Perter Norton's Inside the PC)」、(米国)、1995年、第6版、サムズ・パブリッシング(Sams Publishing)、翻訳書「PCパーフェクトガイド」株式会社翔泳社出版、1996年2月26日、p.205
上記のように、HDDに対するファイルのアクセスは、HDDに記録されているディレクトリエントリとFAT管理テーブルの参照を通じて行われる。しかしながら、HDD上のFAT管理テーブルを参照するときにはヘッドのシーク動作が発生し、このことがHDDのアクセス速度の向上を阻む要因の一つとなっていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、FAT管理テーブルの参照に要する時間を短縮して、ファイルアクセス速度の向上を図ることのできる情報記録再生装置とそのファイルアクセス方法を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するために、本発明にかかる情報記録再生装置は、複数のブロックに分割された記録領域を有し、ファイルの実データが書き込まれたブロックとそのつながりを管理するテーブルが記録された読み書きが可能な記録媒体と、前記記録媒体に記録された前記テーブルの複写を記憶するメモリと、このメモリに記憶された前記テーブルを参照して、前記記録媒体に対するファイルのアクセスを処理するように制御を行う制御部とを具備する。
この発明の情報記録再生装置においては、高速に読み書きが可能なメモリにテーブルを読み出しておき、このメモリに記憶されたテーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、テーブルの参照時間が短縮され、それだけ高速なファイルアクセスが可能になる。
この発明の情報記録再生装置において、制御部は、記録媒体に対するファイルのアクセス処理の結果に応じて、メモリに記憶されたテーブルを更新する。これにより、メモリ上のテーブルを最新の状態に維持でき、次回以降のファイルアクセスにもテーブルを利用できる。また、テーブルの更新も高速に行うことができ、次のファイルアクセス要求の待ち時間を短縮できる。
また、制御部は、システムの初期化処理時に記録媒体に記録されたテーブルをメモリに読み出し、システムの終了処理時にメモリに記憶されたテーブルの内容で記録媒体上のテーブルを更新するように制御を行う。これにより、メモリ上のテーブルと記録媒体上のテーブルとの整合を維持することができる。
また、この発明の情報記録再生装置において、テーブルは、個々のブロックに対応する複数のブロック対応テーブル領域を有し、個々のブロック対応テーブル領域には、対応するブロックの識別情報と、当該対応するブロックの次ブロックのブロック対応テーブル領域の記録媒体のアドレス空間上のアドレス情報とを含んでおり、制御部は、テーブルのブロック対応テーブル領域から読み込んだ次ブロックのブロック対応テーブル領域のアドレス情報を、前記メモリのアドレス空間上のアドレス情報に変換する機能を有するものである。これにより、ブロック対応テーブル領域の位置を示す、記録媒体のアドレス空間上のアドレス情報とメモリのアドレス空間上のアドレス情報との違いを吸収して、記録媒体からメモリに読み出されたテーブルの読み出しが可能になる。
さらに、この発明の情報記録再生装置において、記録媒体には、記録領域に記録されたファイルの実データが記録された先頭ブロックを管理する先頭ブロック管理情報が記録されているものとし、制御部は、ファイルの読み出し要求が発生したとき、先頭ブロック管理情報に基づいて当該ファイルの実データが記録された先頭ブロックを特定し、この先頭ブロックの後につながるブロックをメモリに記録されたテーブルを参照して特定するものとしてもよい。この構成によっても、メモリに記憶されたテーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、テーブルの参照時間が短縮され、それだけ高速なファイルアクセスが可能になるという効果が得られる。
さらに、この発明の情報記録再生装置において、制御部は、メモリに記憶されたテーブルから、指定されたファイルの実データが書き込まれている各ブロックの識別番号をそれぞれ連続的に読み込んで記憶し、この記憶した各ブロックの識別番号に基づいて、記録媒体からファイルの実データを連続的に読み出すように制御を行うようにしてもよい。これにより、MPEG2ストリームなどのファイルの実データを記録媒体から連続的に読み出してスムースな再生が可能になる。
この発明は、記録媒体のファイルシステムとしてFATファイルシステムが採用されたものに適用することができる。この場合、ブロックとは、FATファイルシステムにおけるクラスタに相当する。
また、本発明の別の観点に基づく情報記録再生装置のファイルアクセス方法は、複数のブロックに分割された記録領域を有し、ファイルの実データが書き込まれたブロックとそのつながりを管理するテーブルが記録された読み書きが可能な記録媒体からメモリに前記テーブルを読み出し、このメモリに記憶された前記テーブルを参照して、前記記録媒体に対するファイルのアクセスを行うことを特徴とするものである。
この発明のファイルアクセス方法によれば、高速に読み書きが可能なメモリにテーブルを読み出しておき、このメモリに記憶されたテーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、テーブルの参照時間が短縮され、それだけ高速なファイルアクセスが可能になる。
また、この発明の情報記録再生装置のファイルアクセス方法においては、記録媒体に対するファイルのアクセス処理の結果に応じて、メモリに記憶されたテーブルを更新するようにしてもよい。これにより、メモリ上のテーブルを最新の状態に維持でき、次回以降のファイルアクセスにもテーブルを利用できる。また、テーブルの更新も高速に行うことができ、次のファイルアクセス要求の待ち時間を短縮できる。
また、この発明の情報記録再生装置のファイルアクセス方法において、テーブルは、個々のブロックに対応する複数のブロック対応テーブル領域を有し、個々のブロック対応テーブル領域には、対応するブロックの識別情報と、当該対応するブロックの次ブロックのブロック対応テーブル領域の記録媒体のアドレス空間上のアドレス情報とを含んでおり、テーブルのブロック対応テーブル領域から次ブロックのブロック対応テーブル領域のアドレス情報を読み込み、このアドレス情報を、メモリのアドレス空間上のアドレス情報に変換するものとしている。これにより、ブロック対応テーブル領域の位置を示す、記録媒体のアドレス空間上のアドレス情報とメモリのアドレス空間上のアドレス情報との違いを吸収して、記録媒体からメモリに読み出されたテーブルの読み出しが可能になる。
さらに、この発明の情報記録再生装置のファイルアクセス方法においては、システムの初期化処理時に記録媒体に記録されたテーブルをメモリに読み出し、システムの終了処理時にメモリに記憶されたテーブルの内容で記録媒体上のテーブルを更新することが好ましい。これにより、メモリ上のテーブルと記録媒体上のテーブルとの整合を維持することができる。
さらに、この発明の情報記録再生装置のファイルアクセス方法においては、ファイルの読み出し要求が発生したとき、記録媒体から、前記記録領域に記録されたファイルの実データが記録された先頭ブロックを管理する先頭ブロック管理情報を読み込み、この先頭ブロック管理情報に基づいて、前記ファイルの実データが記録された先頭ブロックを特定し、この先頭ブロックの後につながるブロックを前記メモリに記録された前記テーブルを参照して特定するようにしてもよい。このファイルアクセス方法によっても、メモリに記憶されたテーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、テーブルの参照時間が短縮され、それだけ高速なファイルアクセスが可能になるという効果が得られる。
さらに、この発明の情報記録再生装置のファイルアクセス方法においては、メモリに記憶されたテーブルから、指定されたファイルの実データが書き込まれている各ブロックの識別番号をそれぞれ連続的に読み込んで記憶し、この記憶した各ブロックの識別番号に基づいて、記録媒体からファイルの実データを連続的に読み出すようにしてもよい。これにより、MPEG2ストリームなどのファイルの実データを記録媒体から連続的に読み出してスムースな再生が可能になる。
本発明の情報記録再生装置とそのファイルアクセス方法によれば、高速に読み書きが可能なメモリに記憶されたテーブルを参照して、ファイルのアクセスを実行することで、テーブルの参照時間が短縮され、ファイルアクセスの高速化を図れる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる携帯型HDDビデオ再生装置の外観を示す斜視図、図2は同じくこの携帯型HDDビデオ再生装置100を正面から示した平面図、図3は同じくその断面図、図4は同じくこの携帯型HDDビデオ再生装置を上から見た平面図である。
この携帯型HDDビデオ再生装置100は、片手で持てる程度のサイズの筐体1を有する。筐体1の正面側には、LCDの画面部2と、キー操作部3と、操作ボタン4と、各種状態を表示するためのLED(Light Emitting Diode)表示部5とが設けられている。
キー操作部3は、図2に示すように、互いに同芯で配置され、各々個別に操作可能な3つのキー31,32,33で構成されている。中心にあるキーは選択/実行を指定するためのENTERキー31である。このENTERキー31の外側のキーはメニュー選択時において使用されるメニュー選択関連キー32である。さらにその外側のキーは再生時に使用される再生関連キー33である。
メニュー選択関連キー32および再生関連キー33はそれぞれ、ENTERキー31を中心とする上下左右の各々の位置が押下されることによって、対応するキーコマンドが発生するようになっている。メニュー選択関連キー32が発生するキーコマンドは、後述する各種メニュー画面の中での項目を選択するためのフォーカスの位置の上下左右へのシフトなどである。再生関連キー33が発生するキーコマンドは、再生の早送り、巻き戻し、オーディオボリュームの増減などである。
操作ボタン4には、各種設定用の画面を呼び出すためのSETUPボタン41、ビデオストリームの再生経過(残り)時間などを表示するためのDISPLAYボタン42、再生開始と一時停止を指示するための再生ボタン43、再生停止を指示するための停止ボタン44などがある。
LED表示部5には、パワーオン状態を表示するパワーオン表示部51、バッテリ充電中を表示する充電表示部52、ストリーム転送中などのビジィ状態を表示するビジィ表示部53などがある。
筐体1の一方の側面部には、上から順にDC電源接続のためのDCINジャック6、USB(Universal Serial Bus)接続のためのUSBコネクタ7、AV出力用のAVOUTジャック8が設けられている。また、ストラップ取り付け部9も設けられている。筐体1の他方の側面部には主電源のON/OFF操作のためのPWRキー(図示省略)が設けられている。筐体1の上面部には、図4に示すように、ヘッドフォン用ジャック10と、スリット状の多数の排気穴11が並べて設けられている。筐体1の下部には、スリット状の多数の吸気穴12が並べて設けられている。
図5は、図3の断面図における筐体1のみを示した図である。同図に示すように、筐体1は正面側の筐体部品1A,中間の筐体部品1B,背面側の筐体部品1Cで構成されている。正面側の筐体部品1Aと背面側の筐体部品1Cはそれぞれ携帯型HDDビデオ再生装置100の外形の主に正面と背面を形成する筐体部品である。中間の筐体部品1Bは携帯型HDDビデオ再生装置100の外形の上部側面と左右側面となる部分を有しており、この筐体1の上部側面となる部分には、図4に示したように上記の排気穴11が設けられている。正面側の筐体部品1Aと背面側の筐体部品1Cは中間の筐体部品1Bを挟んで互いに接合されている。筐体1の下部には半円断面形状部15が形成されており、この半円断面形状部15では正面側の筐体部品1Aと背面側の筐体部品1Cは互いに直接突合せで接合されている。また、この半円断面形状部15の正面側の筐体部品1Aの側に上記の吸気穴12が設けられている。中間の筐体部品1Bの下部は筐体1の下部の半円断面形状部15に倣って断面U字状に曲折されている。この部分を中間の筐体部品1Bの曲折部14と呼ぶ。
また、筐体1の正面側には、LCDの画面部2および操作ボタン4を覆うことのできる透明なアクリルカバー35の着脱が可能となっており、このアクリルカバー35によってLCDの画面部2の傷や埃の付着などからの保護を図っている。このアクリルカバー35には、キー操作部3の部分を露出する開口36が設けられており、アクリルカバー35を装着した状態でのキー操作部3の操作が可能となっている。
次に、この携帯型HDDビデオ再生装置100の内部の構造について説明する。
図3に示すように、筐体1内の部品は、携帯型HDDビデオ再生装置100の高さ方向において上寄りの位置に収容された部品群と下寄りの位置に収容された部品群とに配置上分けられている。上寄りの位置に収容された部品群としてはバックライト付のLCD21、メイン基板22、HDD基板23、HDD24、冷却ファン25などがあり、下寄りの位置に収容された部品群としては複合インバータ基板26、バッテリパック27などがある。上寄りの位置に収容された、LCD21、メイン基板22、HDD24は、携帯型HDDビデオ再生装置100内の主な発熱源であり、その発熱量を比較すると、LCD21>メイン基板22>HDD24の順となることが一般である。
この携帯型HDDビデオ再生装置100では、これら主な発熱源である部品を、正面側から背面側に向けて、発熱量の高いものから順に配置している。このような配置の選定によって、背面側の筐体部品1Cの加熱を他の並び順に比べて最も低く抑えることができる。この携帯型HDDビデオ再生装置100はユーザが手に持ってビデオ鑑賞を楽しめるように設計されたものであり、鑑賞時にはユーザの手が背面側の筐体部品1Cに最も広い面で接触することとなるので、背面側の筐体部品1Cの温度上昇を最小限に抑えられることで、熱による不快感をユーザに与える度合を軽減できる。
また、筐体1内の熱は、筐体1内の最上部に配置された冷却ファン25がうみだす、筐体1の下部に設けられた吸気穴12から、図4に示す筐体1の上部の排気穴11を通じての気流によって外部に放出されるようになっている。これにより、筐体1内の発熱源は効率的に空冷されるので、ユーザへの熱問題はより一層軽減されることになる。
中間の筐体部品1BのU字状の曲折部14の内側には、これに包囲されるようにして電源用のバッテリパック27が配置されている。また、この曲折部14の先端側にある平坦な面の正面側(画面側)には複合インバータ基板26が支持されている。すなわち、バッテリパック27と複合インバータ基板26とは中間の筐体部品1Bの曲折部14によって隔てられている。ここで、複合インバータ基板26とは、操作ボタン4やキー操作部3の動作に関連する部品や、LCD21のバックライトを駆動するためのインバータなどが実装された基板である。このように、バッテリパック27と複合インバータ基板26とが中間の筐体部品1Bの曲折部14によって隔てられていることで、バッテリパック27からの液漏れによる複合インバータ基板26への影響を回避できるとともに、キー操作部3が操作された際の圧力がバッテリパック27に直接加わることを回避してバッテリパック27の保護を図ることができる。
なお、バッテリパック27は大きな熱源とはならないので、ユーザの手が最も密に触れる機会の多い下部背面寄りに配置しても問題ない。また、バッテリパック27は筐体1内の部品の中で最も比重が高く重量が大きいので、筐体1の最下部に配置することによって、鑑賞中にユーザが携帯型HDDビデオ再生装置100を手で保持しているときの安定感が良好になる。
なお、この実施形態の携帯型HDDビデオ再生装置100では、図3に示したように、筐体1の下部に吸気穴12を設けたが、図12に示すように、筐体1の背面側のバッテリパック27のすぐ上の位置に吸気穴12を設けてもよい。
図13は、この携帯型HDDビデオ再生装置100の内部構造を層ごとに示した平面図である。LCD21のバックライトは接続配線131を通じて複合インバータ基板26の画面側面に固定されたコネクタ132と接続され、この接続配線131を通じて複合インバータ基板26からLCD21のバックライトにその点灯と制御に必要な信号が供給される。また、LCD21は接続配線133を通じてメイン基板22の画面逆側面に固定されたコネクタ134と接続され、この接続配線133を通じてメイン基板22からLCD21に必要な信号が供給される。メイン基板22と複合インバータ基板26とは各々の画面側面に固定されたコネクタ135,136とコネクタ135,136間に接続された接続配線137を通じて電気的に接続され、相互に必要な信号の通信を行う。さらに、メイン基板22の画面側面には2つの冷却ファン25,25に駆動信号を供給するための接続配線138,139の一端がそれぞれ接続された2つのコネクタ140,141が設けられている。メイン基板22とHDD基板23とは、メイン基板22の画面逆側面に設けられたコネクタ142とHDD基板23の画面側面に設けられたコネクタ143との間を接続する接続配線144によって相互に通信が行えるようになっている。メイン基板22には、DC(直流)INジャック6、USBコネクタ7、AV出力用のAVOUTジャック8、ヘッドフォン用ジャック10が設けられている。HDD基板23にはシステムをリセットするためのスイッチ145が設けられている。バッテリパック27から引き出された接続配線146はメイン基板22の画面側面に設けられたコネクタ147に接続されている。HDD24はHDD基板23の画面逆側面に設けられたコネクタ148を通じてHDD基板23と電気的に接続されている。
次に、この携帯型HDDビデオ再生装置100の電気的な構成について図6を用いて説明する。同図は主にメイン基板22に実装された回路の構成を示すものである。
同図において、システムコントローラ61には、操作用の各種キー3,4の操作、PWRキー62の操作、AC(交流)電源の接続(AC検出)63、リセットIC64の出力、バッテリ65の電圧、温度センサー66などの監視を行い、監視結果に応じた処理を実行する。リセットIC64はリセットSW67が操作されたときにリセット操作信号を発生するICである。
システムコントローラ61はPWRキー62が押されたことを検知すると、システムの起動処理を行い、各デバイスを動作可能な状態に初期設定する。また、パワーオン表示部51を点灯するように制御を行う。システム稼動中にPWRキー62が押されたことを検知した場合にはシステムの終了処理を行う。
システムコントローラ61はリセットIC64よりリセット操作信号を受信すると、システムをリセット処理すなわち終了処理に続いて起動処理を行う。
システムコントローラ61はAC電源の接続(AC検出)63を検知すると電源回路68の制御を行い、バッテリ65の充電制御を行う。電源回路68はその近傍に配置された温度センサー69の出力に基づき、たとえば設定温度以上の高温が検出された場合に自動的にオフするようになっている。
システムコントローラ61はバッテリ電圧の監視結果に基づいてバッテリ65の残量を計算して画面上のバッテリ残量表示を制御する。
システムコントローラ61は温度センサー66の出力に基づいて冷却ファン25の回転数を制御する。すなわち、温度に対して比例的に冷却能力を高めるように制御する。
また、システムコントローラ61は、キー操作部3および操作ボタン4のキー操作を監視して、操作されたキーの種類に応じたイベント処理を行う。
システムコントローラ61は、CPU(Central Processing Unit)71、RAM(Random Access Memory)72、ROM(Read Only Memory)73、A/D変換回路74、シ
リアルPWM(Pulse Width Modulationl)制御制御回路75などで構成され、これらは
バス76を通じて接続されている。CPU71はROM73に記憶されているファームウェアによりRAM72を作業領域に用いて各種の演算処理と制御を実行する。A/D変換回路74は、上記した操作用の各種キー3,4の操作、PWRキー62の操作、AC電源の接続(AC検出)63、リセットIC64の出力、バッテリ65の電圧、温度センサー66などの監視結果であるアナログ値をデジタル値に変換する部分である。シリアルPWM制御回路75はヘッドフォン81のミュート制御、LCD21のバックライト82の輝度を制御するPWM信号をインバータ83に供給する。
リアルPWM(Pulse Width Modulationl)制御制御回路75などで構成され、これらは
バス76を通じて接続されている。CPU71はROM73に記憶されているファームウェアによりRAM72を作業領域に用いて各種の演算処理と制御を実行する。A/D変換回路74は、上記した操作用の各種キー3,4の操作、PWRキー62の操作、AC電源の接続(AC検出)63、リセットIC64の出力、バッテリ65の電圧、温度センサー66などの監視結果であるアナログ値をデジタル値に変換する部分である。シリアルPWM制御回路75はヘッドフォン81のミュート制御、LCD21のバックライト82の輝度を制御するPWM信号をインバータ83に供給する。
USB端子85が接続されたUSBブリッジ86、HDD24、DMA(Direct Memory Access)転送回路87はIDE(Integrated Drive Electronics)バス88を通じて相互に接続されており、USB端子85に接続されたPCから転送されたビデオストリームなどのデータはUSBブリッジ86からIDEバス88を通じてHDD24に記録されるようになっている。
DMA転送回路87は、HDD24から読み出されたデータをMPEG2デコーダ89に転送する回路である。DMA転送回路87は4つのセレクタ90,91,92,93とDMAコントローラ94とを有している。第1のセレクタ90は、IDEバス88のデータを選択するためのセレクタであり、システムコントローラ61がHDD24をアクセスするためのATA(AT Attachment)コマンドに基づいてDMA転送回路87をIDEバ
ス88と接続状態にする。第1のセレクタ90は、バッファメモリ95に接続された第2のセレクタ91と第1のDMA伝送路96で接続されている。したがって、第1のセレクタ90によりIDEバス88から抽出されたデータは第1のDMA伝送路96、第2のセレクタ91を通じてバッファメモリ95に転送される。
ス88と接続状態にする。第1のセレクタ90は、バッファメモリ95に接続された第2のセレクタ91と第1のDMA伝送路96で接続されている。したがって、第1のセレクタ90によりIDEバス88から抽出されたデータは第1のDMA伝送路96、第2のセレクタ91を通じてバッファメモリ95に転送される。
このHDD24からバッファメモリ95へのデータ転送において、システムコントローラ61は第1のセレクタ90に出力するATAコマンドの発行タイミングを制御して、HDD24からのデータの読み出しが間欠的に行われるようにしている。具体的には、たとえば所定の再生時間分のビデオストリームの単位でHDD24からデータを読み出してバッファメモリ95に転送し、バッファメモリ95のデータが空になったところで、HDD24から次の再生時間分のビデオストリームを読み出すように、システムコントローラ61から第1のセレクタ90に対してATAコマンドが発行される。これにより、HDD24に対するアクセスは間欠的に行われることになり、HDD24の発熱量の低減および消費電力の低減を図ることができる。
バッファメモリ95に蓄積されたビデオなどのデータは、バッファメモリ95に所定の再生時間分のビデオストリームが蓄積されたところで第2のセレクタ91によって読み出され、第2のセレクタ91とMPEG2デコーダ89とを接続する第2のDMA伝送路97を通じてMPEG2デコーダ89に転送される。MPEG2デコーダ89は、MPEG2で符号化されたビデオストリームをハードウェアで復号する回路である。SDRAM98はこのMPEG2デコーダ89の作業領域として用いられるランダムアクセス可能なメモリである。
MPEG2デコーダ89の出力のうちビデオデータはLCDコントローラ99に送られ、このLCDコントローラ99によってLCD21の駆動が制御されることによってビデオの再生が行われる。一方、MPEG2デコーダ89より出力されたオーディオデータはD/Aコンバータ101によってアナログ信号に変換された後、ヘッドフォン端子10に接続されたヘッドフォンに送られる。また、AVOUT端子102には外部のテレビジョンなどが接続できるようになっており、AVOUT端子102に外部のテレビジョンが接続されているときには、D/Aコンバータ101のアナログ信号はリニアアンプ103にて必要なレベルに増幅されるようになっている。
DMA転送回路87の第3のセレクタ92は、システムコントローラ61およびフラッシュROM104が接続されているバス105との間で通信を行うものである。第3のセレクタ92はシステムコントローラ61から発生したATAコマンドをバス105から抽出して制御線106を通じて第1のセレクタ90に通知する。
HDD24には、読み出し専用のデータとして、タイトルリスト、メニュー、設定画面などの構成要素であるビットマップや文字コードなどのデータが格納されている。システムコントローラ61は、このビットマップおよび文字コードをHDD24から読み出す場合には、第3のセレクタ92を通じてDMAコントローラ94にその旨を通知する。DMAコントローラ94は、この通知を受けると、第3のセレクタ92と第2のセレクタ91とのDMA伝送路96を有効にするとともに、第4のセレクタ93を制御して、第2のセレクタ91とMPEG2デコーダ89とを接続する第3のDMA伝送路107を有効にする。
HDD24から読み出されてバッファメモリ95にビットマップとともに保持された文字コードは、第2のセレクタ91、第3のセレクタ92、バス105を通じてシステムコントローラ61に送られる。システムコントローラ61は、この文字コードに対応するビットマップデータをフラッシュROM104から読み出して第3のセレクタ92に返す。DMAコントローラ94はシステムコントローラ61より応答された文字コードに対応するビットマップデータを第3のセレクタ92から第4のセレクタ93に送り、バッファメモリ95から第2のセレクタ91を通じて読み出されたビットマップと合成してMPEG2デコーダ89に出力するように制御を行う。
なお、第3のDMA伝送路107はビットマップ伝送用に第2のDMA伝送路97よりも広いバス幅を有している。たとえば、第2のDMA伝送路97は8本のデータ線と4本の制御線とで構成されるのに対し、第3のDMA伝送路107は16本のデータ線、24本のアドレス線、3本の制御線で構成されている。これにより、ビデオストリームの再生時とビットマップの再生時との間でユーザの体感速度に大きな差が生じないようにしている。
次に、この携帯型HDDビデオ再生装置100を利用するためにPC(Personal Computer)に適用される転送アプリケーションについて説明する。
図7はこの転送アプリケーションによってPCに表示される録画コンテンツの表示ウインドウ201を示している。この録画コンテンツの表示ウインドウ201には、PCに録画された、あるいは録画予約された各ビデオストリームの、名前、作成日時、録画済みかどうかの状態などの一覧が、録画順/録画予約順にたとえば上から下に表示されている。
携帯型HDDビデオ再生装置100に所望のビデオストリームを転送したい場合には、転送用のウインドウ202を呼び出し、録画コンテンツの表示ウインドウ201の中の所望のビデオストリームをマウスのドラッグアンドドロップなどの操作によって、転送用のウインドウ202内の転送ビデオストリームの一覧表示ボックス203に落し込む。これにより、転送ビデオストリームの一覧表示ボックス203にビデオストリームに関する情報が表示される。この後、転送用のウインドウ202内の転送ボタン204をマウスでクリックすることによって、PCに携帯型HDDビデオ再生装置100が接続されていればPCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのビデオストリームの転送が直ちに開始される。転送ボタン204をマウスでクリックした時点でPCに携帯型HDDビデオ再生装置100が接続されていない場合は、携帯型HDDビデオ再生装置100が接続されると直ちにビデオストリームの転送が開始されるようになっている。
ここで、PCに蓄積されるビデオストリームにはAVI(Audio Video Interleaved)
、WMV(Windows(登録商標) Media Video)など、様々なフォーマットが知られている。携帯型H
DDビデオ再生装置100はMPEG2フォーマットのビデオストリームをデコードして再生する仕様となっているので、転送アプリケーションは、PCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのビデオストリームの転送前に、ビデオストリームのフォーマットをMPEG2に自動変換し、MPEG2に変換されたビデオストリームをPCから携帯型HDDビデオ再生装置100に自動転送する。
、WMV(Windows(登録商標) Media Video)など、様々なフォーマットが知られている。携帯型H
DDビデオ再生装置100はMPEG2フォーマットのビデオストリームをデコードして再生する仕様となっているので、転送アプリケーションは、PCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのビデオストリームの転送前に、ビデオストリームのフォーマットをMPEG2に自動変換し、MPEG2に変換されたビデオストリームをPCから携帯型HDDビデオ再生装置100に自動転送する。
以上は、ユーザが手動で所望のビデオストリームを転送する場合の動作であるが、このビデオコンテンツは容量が数G(ギガ)のものもあり、データ転送にはかなりの時間が見込まれる。そこで、この転送アプリケーションには転送予約機能が設けられている。この転送予約機能を用いる場合には、転送用のウインドウ202内の自動転送ボタン205をマウスでクリックする。すると、自動転送を開始する時刻を指定するためのウインドウが表示されるので、ここにユーザが希望する転送開始時刻を入力して決定すればよい。転送アプリケーションは、ユーザにより指定された転送開始時刻を記憶し、時計の時刻と比較して、指定された時刻になったなら、転送用のウインドウ202の転送ビデオストリームの一覧表示ボックス203に表示されているビデオストリームを一つずつPCから携帯型HDDビデオ再生装置100へフォーマット変換を通じて転送する。
なお、転送用のウインドウ202の転送ビデオストリームの一覧表示ボックス203に表示されているビデオストリームは上から順に転送されるようになっている。このビデオストリームの表示順位は順位変更ボタン206、207をマウスでクリックすることによって自在に変更することができる。すなわち、順位を変更したいビデオストリームをマウスで選択後、順位変更ボタン206を一回クリックすることで、選択ビデオストリームの順位が一つ上に移動し、逆に順位変更ボタン207を一回クリックすることで、選択ビデオストリームの順位が一つ下に移動するようになっている。さらに、削除したい選択ビデオストリームをマウスで選択後、削除ボタン208をクリックすることで、転送ビデオストリームの一覧表示ボックス203から選択ビデオストリームが削除されて転送対象から外すことも可能である。
次に、この携帯型HDDビデオ再生装置100の操作と操作画面について説明する。図14はパワーオンからビデオ再生が開始までの処理手順である。
この携帯型HDDビデオ再生装置100のPWRキーがユーザによって押されるると、このことがシステムコントローラ61によって検出され、システムコントローラ61はROM73に格納されたファームウェアに従って各デバイスの初期化を行う(ステップ1401)。この後、内蔵タイマーが起動される(ステップ1402)。続いて、USBで接続されているPCから携帯型HDDビデオ再生装置100にビデオストリームの転送が開始され、転送が完了すると、携帯型HDDビデオ再生装置100はPCから転送完了通知を外部割り込みとして受ける(ステップ1403)。携帯型HDDビデオ再生装置100は、外部割り込みを受けると、画面に表示するメニューを作成して表示するメニュー処理を開始する(ステップ1404)。
最初に、図8に示すようなアクションメニュー301が作成されて表示される。このアクションメニュー301には、最後に再生されたビデオストリームのタイトル名、作成日時、録画時間などのビデオストリームに関する情報302と、選択可能なアクションの種類を示す項目303〜307が表示されるようになっている。アクションの種類には「タイトル一覧表示に戻る」「続きから再生」「最初から再生」「削除」「ツメを折る」などがある。これらの項目303〜307のうちの一つにフォーカス308が位置しており、ユーザはキー操作部3のメニュー選択関連キー32を操作することによって自在にフォーカス308の位置を上下にシフトさせることができる。フォーカス308の初期位置は常に「続きから再生」の項目にあり、前回再生を中断した時刻からのビデオストリームの鑑賞をフォーカス308のシフト操作無しで即座に開始できるようにしている。すなわち、ユーザはシステムの起動直後にアクションメニュー301が表示された後、そのままキー操作部3のENTERキー31を押すことによって前回再生を中断した時刻からのビデオストリームを鑑賞することができる。
「タイトル一覧表示に戻る」の項目にフォーカスをシフトさせてキー操作部3のENTERキー31が押された場合には、図9に示すようなタイトル一覧401がアクションメニュー301に代わって表示される。このタイトル一覧401には携帯型HDDビデオ再生装置100のHDD24に記録されているすべてのビデオストリームのタイトルの項目402〜408が表示される。これらのタイトルの項目402〜408のうちの一つにフォーカス409が位置しており、ユーザはキー操作部3のメニュー選択関連キー32を操作することによって自在にフォーカス409の位置を上下にシフトさせることができる。フォーカス409の初期位置は常に最後に再生したタイトルの項目にあり、最後に鑑賞したタイトルをユーザが認識できるようにしている。このタイトル一覧401の中からユーザは鑑賞したいタイトルの項目にメニュー選択関連キー32の操作によってフォーカスを移動させ、ENTERキー31を押すことによって別のタイトルを鑑賞することができる。
さて、図14のフローチャートに戻り、上記のようにして鑑賞したいタイトルがユーザによって選択されると(ステップ1405)、そのタイトルビデオストリームのHDD24からの読み込みが開始される(ステップ1406)。そしてHDD24から読み込まれたビデオストリームの再生処理が行われる(ステップ1407)。すなわち、HDD24から読み出されたビデオストリームはバッファメモリ95にDMA転送されてバッファリングされた後、MPEG2デコーダ89にDMA転送されて復号される。LCDコントローラ99はMPEG2デコーダ89から出力されたビデオデータに基づきLCD21を駆動し、これによってビデオがLCD21の画面に表示される。一方、MPEG2デコーダ89によって復号されたオーディオデータはD/Aコンバータ101によってアナログ信号に変換された後、ヘッドフォン端子10に接続されたヘッドフォンに送られる(ステップ1407)。
アクションメニュー301で「最初から再生」の項目305がユーザにより選択された場合には、最後に再生したタイトルのビデオストリームが最初から再生される。
アクションメニュー301で「削除」の項目306がユーザにより選択された場合には、最後に再生したタイトルのビデオストリームがHDD24が削除される。すなわち、鑑賞し終わったタイトルのビデオストリームなどを、少ない操作でHDD24から削除することができる。
アクションメニュー301で「ツメを折る」の項目307がユーザにより選択された場合には、HDD24に記録されている該当するビデオストリームに対して削除禁止の保護がかけられることになる。
次に、環境設定用の画面について説明する。図10はこの環境設定用の画面501を示している。この環境設定用の画面501は、たとえばSETUPボタン41を押すことによって呼び出すことができる。環境設定用の画面501には、表示に関する各種の設定、オーディオに関する各種の設定、その他を行うことができる。この環境設定用の画面501には、表示設定用のアイコン502、オーディオ設定用のアンコン503、その他のアイコン504などが表示されており、各アイコン502〜504のうちの一つをメニュー選択関連キー32の操作によるフォーカスの移動とENTERキー31によって指定することができるようになっている。表示の設定に関しては、バックライトの輝度調整505、色合い506、色の濃さ507、ピクチャ508、コントラスト509、アラーム510などがある。各々の設定項目の選択も、メニュー選択関連キー32の操作によるフォーカスの移動とENTERキー31によって行うことが可能である。
ここで、アラーム510とは、ユーザによって任意の設定された残り時間をタイマーにセットし、図11に示すように、ビデオストリームの再生中などに、残り時間511を常に画面の一部に表示し、残り時間がゼロになったところで、たとえばアラームオーディオなどをビデオ再生時のオーディオに合成して出力する機能である。テレビ放送などには放送中の時刻の文字が挿入されている場合があるので、携帯型HDDビデオ再生装置100での鑑賞時にユーザが現在時刻を間違え、電車などでの乗り過ごしが起き易くなることが考えられる。上記のアラーム機能を利用することによって、ユーザはビデオコンテンツの鑑賞に没頭する中で、設定時間の経過をアラームで知ることとなり、電車などでの乗り過ごしの防止を図れる。
図11は、ビデオストリームの再生経過(残り)時間601を表示する画面602の例を示している。このビデオストリームの再生経過(残り)時間601は、たとえばDISPLAYボタン42を押すことによって、再生中のビデオストリームの上に、数値602とイメージ603とで表示されるようになっている。
また、ビデオストリームの再生中は、再生関連キー33の操作によって再生の早送り、巻き戻し、オーディオボリュームの増減などを行うことができる。再生関連キー33は、図2に示したように、右側の位置を押すことによって早送り再生が実行され、左側の位置を押すことによって巻き戻し再生が行われる。再生関連キー33の向かって右側の位置を一度押した場合には、決められた一定時間分(たとえば15秒)の早送り再生が実行され、一定時間以上押し続けることによって、押されている間の連続早送り再生が実行されるようになっている。さらに、連続早送り再生が開始されてからさらに一定時間続けて押された場合には、早送り速度がアップするようになっている。具体的には、最初の連続早送り再生の速度は15倍速とされ、次に60倍速への切り替えが行われるようになっている。
また、再生関連キー33の向かって左側の位置を一度押した場合には、決められた一定時間分(たとえば15秒)の巻き戻し再生が実行され、一定時間以上押し続けることによって、押されている間の連続巻き戻し再生が実行されるようになっている。さらに、連続巻き戻し再生が開始されてからさらに一定時間続けて押された場合には、巻き戻し速度がアップするようになっている。具体的には、最初の連続巻き戻し再生の速度は15倍速とされ、次に60倍速への切り替えが行われるようになっている。
次に、この実施形態の携帯型HDDビデオ再生装置100において、HDD24に対してFAT管理テーブルを参照によりアクセスを行う場合の動作を説明する。
図15はこのFATファイルシステムが採用されたHDDの記録領域の構成を示している。同図に示すように、HDD24の記録領域の先頭には、マスターブートレコード(MBR)111と、HDD24の記録領域に設定されたパーティションに関する情報(PT)112などが記録されたMBR領域113が設けられている。パーティションに関する情報112には、パーティションの位置、ボリューム、ボリューム名、ブート用パーティションの識別情報などが含まれている。
MBR領域113の後には1つ以上のパーティション領域114が設けられ、その一つはアクティブ(ブート用)のパーティションとして設定されている。アクティブのパーティション領域114の先頭には、ブートレコード(BR)115、パーティション領域202に採用されているファイルシステムの情報や空き容量などの情報で構成されるFSI(File System Informations)116、その他の付加情報117などが記録されている。ここで、ブートレコード(BR)115には、FAT管理テーブル(FAT#1,FAT#2)に関する情報(位置、サイズ、各テーブルのメインとバックアップの識別情報など)が含まれている。
さらに、パーティション領域114には、FAT管理テーブル(FAT#1,FAT#2)の領域118,119と実データの記録領域120が設けられている。FAT#2のFAT管理テーブルは、FAT#1のFAT管理テーブルのバックアップである。また、実データ記録領域120の先頭には、この実データ記録領域120に記録されているルートディレクトリに属する個々のファイルのファイル名、サイズ、作成日時、先頭クラスタ番号などが記録されるRDE(Root Directory Entry)121が配置されている。また、実データ記録領域120には、ルートディレクトリの下位のディレクトリに属する個々のファイルのファイル名、サイズ、作成日時、先頭クラスタ番号などが記録される図示しないDE(Directory Entry)が配置されている。
図21に示すように、FAT管理テーブル122は、HDD24の実データ記録領域120内のクラスタ126に対応する複数のテーブル領域123を有している。クラスタ126は複数(所定数)のセクタのまとまりとしてのブロックであり、セクタとはHDDが管理するハードディスク上のブロックの最小単位である。個々のテーブル領域123には、実データ記録領域120内の実データが書き込まれているクラスタ126の識別情報であるクラスタ番号124と、このクラスタ126(図21のクラスタA)の次につながるクラスタ126(図21のクラスタT)に対応する、FAT管理テーブル122内のテーブル領域123のアドレス情報125とを含んでいる。なお、図21のFAT管理テーブル122の例では、連続するクラスタ群(A,B,…,Y,Z,a,b,c,…)においても一つのファイルの実データが、A,T,B,M,L,F,S,V,…のクラスタの順に記録されていることを示している。
システムコントローラ61(CPU71)は、電源が投入されると、ROM73に記述されているファームウェアにより、HDD24のMBR領域113のマスターブートレコード(MBR)111をRAM72に読み出し、このマスターブートレコードに従ってパーティション情報(PT)112を読み出してアクティブなパーティション領域202を見つけ出す。続いて、このアクティブなパーティション領域202の先頭に記録されているブートレコード(BR)115をRAM72に読み出し、このブートレコード115を実行することによって、システムの起動が行われる。
このシステム起動において、システムコントローラ61は、DMA転送回路87を通じてHDD24にアクセスし、HDD24からFAT管理テーブル(FAT#1,FAT#2)の内容を読み込んで、バッファメモリ95に読み出す。以後、システムコントローラ61からの要求によるHDD24のアクセスは、バッファメモリ95に読み出されたFAT管理テーブルを用いて処理される。
図16は、システムの初期化処理時と終了処理時のFAT管理テーブルの操作の流れを示すフローチャートである。
システムコントローラ61は、電源が投入されると、HDD24からのマスターブートレコード(MBR)111の取得、パーティション情報(PT)112の取得に続いて(ステップ1601)、アクティブなパーティション領域202の先頭に記録されているブートレコード(BR)115の読み込みを行い、このブートレコード115からFAT管理テーブル(FAT#1,FAT#2)に関する情報(位置、サイズ、各テーブルのメインとバックアップの識別情報など)を取得する(ステップ1602)。
続いて、ブートレコード115の後に記録されているファイルシステムに関する情報(FSI)116を読み込み、HDD24の空き容量などを取得する(ステップ1603)。続いて、ブートレコード(BR)115から取得したFAT管理テーブルに関する情報に基づいて、メインのFAT管理テーブル(FAT#1)の内容を読み込み、これをDMA転送回路87を通じてバッファメモリ95のFAT管理テーブル用の予約領域に転送する(ステップ1604)。これにより、バッファメモリ95上に、メインのFAT管理テーブル(FAT#1)の複写が確保される。以後、システムコントローラ61の要求によるHDD24に対するファイルの読み出し、書き込み、消去といったアクセスは、HDD24上のFAT管理テーブルではなく、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを用いて行われる(ステップ1605,1606,1607)。
システムの終了処理が行われるとき、バッファメモリ95に格納されたFAT管理テーブル(FAT#1)の内容はHDD24上に書き戻される。すなわち、バッファメモリ95に格納されたFAT管理テーブル(FAT#1)の内容で、HDD24上のFAT管理テーブル(FAT#1)が更新され(ステップ1608)、続いて、HDD24上のバックアップのFAT管理テーブル(FAT#2)が更新される(ステップ1609)。
PCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのデータ転送中はシステムコントローラ61はユーザからの操作入力を受け付けない状態、すなわち携帯型HDDビデオ再生装置100内でHDD24に対するアクセスの実行は禁止された状態となる。これにより、HDD24上のFAT管理テーブルとバッファメモリ24上のFAT管理テーブルとの不整合が生じないようにしている。
PCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのデータ転送完了後、HDD24上のFAT管理テーブル(FAT#1)が更新されるので、これに伴って、システムの初期化がたとえば自動的に開始され、HDD24上のFAT管理テーブルとバッファメモリ95のFAT管理テーブルとの整合がとられる。また、システムが初期化された後のPCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのデータ転送は、携帯型HDDビデオ再生装置100内でHDD24に対するアクセスが一度も発生していない条件でのみ可能となる。したがって、携帯型HDDビデオ再生装置100内でのHDD24に対するアクセスが発生した後は、PCから携帯型HDDビデオ再生装置100へのデータ転送前にシステムの初期化がたとえば自動的に実行される。
次に、上記ステップ1605,1606,1607のバッファメモリ95に格納されたFAT管理テーブルを用いたHDD24に対する読み出し(READ)、書き込み(WRITE)、消去(DELETE)の各アクセス動作について説明する。
図17は、ファイルの読み出し(READ)動作の流れを示すフローチャートである。 まず、HDD24の実データ記録領域120の先頭に配置されているRDE(図15の121)または図示しないDE(Directory Entry)を参照して、これから読み出そうとしているファイルが記録されている先頭クラスタ番号を取得し(ステップ1701)、この先頭クラスタ番号を基に、HDD24上の該当するクラスタに書き込まれているデータを読み出す(ステップ1702)。
次に、RDEまたはDEから取得した当該ファイルのファイルサイズと、既知のクラスタサイズとから、読み出すべきファイルデータがまだ残っているかどうかを判定し(ステップ1703)、残っていなければ読み出し処理を終了し、残っているなら、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルから、続きのデータが記録されている次のクラスタ番号を取得し(ステップ1704)、HDD24上の該当するクラスタからデータを読み出す(ステップ1702)。この手順を、ステップ1703で、読み出すデータがなくなったことが判断されるまで繰り返す。
なお、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルから、続きのデータが記録されている次のクラスタ番号を取得する際には、図21に示したFAT管理テーブル120のテーブル領域123から読み込んだ次のクラスタのテーブル領域123の位置を示すアドレス情報125を、HDD24のアドレス空間上のアドレスの値から、バッファメモリ95のアドレス空間上のアドレスの値に変換する処理が行われる。
なお、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルから、続きのデータが記録されている次のクラスタ番号を取得する際には、図21に示したFAT管理テーブル120のテーブル領域123から読み込んだ次のクラスタのテーブル領域123の位置を示すアドレス情報125を、HDD24のアドレス空間上のアドレスの値から、バッファメモリ95のアドレス空間上のアドレスの値に変換する処理が行われる。
図18は、ファイルの書き込み(WRITE)動作の流れを示すフローチャートである。
まず、RDEまたはDEを参照して、これから書き込もうとしているファイルに与えられたファイル名と一致するファイルがHDD24に記録されているかどうかを判断する(ステップ1801)。
書き込もうとしているファイルとファイル名が一致するファイルが存在しない場合には(ステップ1801の無し)、新規のファイルの書き込みであることを意味する。この場合、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを参照して未使用のクラスタ番号を取得し(ステップ1802)、その未使用のクラスタにデータを書き込む(ステップ1803)。この後、未記録のデータが残っているかどうかを判断し(ステップ1804)、未記録のデータが残っている場合は(ステップ1804のNO)、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを参照して、再度未使用のクラスタ番号を取得し(ステップ1802)、データをその未使用クラスタに書き込む(ステップ1803)。このようにして、記録すべきデータが無くなるまで未使用クラスタ番号の取得とその未使用クラスタへのデータの書き込みを繰り返し、すべてのデータの書き込みが完了したところで(ステップ1804のYES)、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを更新する(ステップ1805)。
また、書き込もうとしているファイルとファイル名が一致するファイルがHDD24に記録されている場合は(ステップ1801の有り)、そのファイル名が一致したHDD24上のファイルを書き換え対象のファイルとして判断し、RDEまたはDEから上記の書き換え対象ファイルの先頭クラスタ番号を取得する。また、書き込もうとしているファイルの先頭からデータ更新位置までのバイト数をクラスタ数とオフセットに置き換える。そして、先頭クラスタ番号とクラスタ数およびオフセットとを基に、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを参照して、HDD24上の書き換え対象ファイルのデータの先頭更新位置(クラスタ番号とそのクラスタ先頭からのオフセット)を求め(ステップ1806)、その位置から、書き込もうとしているファイルの更新部分のデータを書き込んで行き、データの書き換えが行われる(ステップ1807)。
データの書き換えが現在のクラスタ内に止まらない場合には(ステップ1808のNO)、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを参照して、書き換え対象ファイルにおいてデータの書き換えが済んだクラスタ番号に続く次のクラスタ番号を取得し(ステップ1809)、そのクラスタに、書き込もうとしているファイルの続きの更新データを書き込む(ステップ1810)。このようにして、書き込もうとしているファイルのすべての更新データで書き換え対象ファイルの内容が書き換えられるまで、ステップ1808−1810を繰り返す。
なお、書き込もうとしているファイルのサイズが書き換え対象のファイルのサイズより大きく、書き換え対象のファイルによって使用されているクラスタの数では、すべての更新データを書き込みきれなかった場合には、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを参照して必要な数の未使用のクラスタ番号を調べ、この未使用クラスタに残りの更新データを書き込む。この場合は、ファイルの書き換えが完了したところで(ステップ1808のYES)、バッファメモリ95内のFAT管理テーブルを更新する(ステップ1805)。
図19は、ファイルの消去(DALETE)動作の流れを示すフローチャートである。 まず、RDEまたはDEを参照して、消去するファイルの先頭クラスタ番号を取得した後(ステップ1901)、RDEまたはDEの中の、消去ファイルに関する情報を削除する(ステップ1902)。続いて、バッファメモリ95上のFAT管理テーブルにおいて、消去ファイルの情報が登録された先頭テーブルのバッファメモリ95上の位置を計算し(ステップ1903)、そのテーブルの内容をすべて"0"に書き換えてクリアする(ステップ1904)。この後、バッファメモリ95上のFAT管理テーブルに、消去ファイルの次のテーブルのアドレスが存在するかどうかを調べる(ステップ1905)。存在するなら(ステップ1905のYES)、FAT管理テーブルから次のテーブルのアドレスを読み出し(ステップ1906)、このアドレスから、バッファメモリ95上の次のテーブルの位置を計算し(ステップ1907)、そのテーブルの内容をクリアする(ステップ1904)。このようにして、消去ファイルの情報が登録されたすべてのテーブルの内容がクリアされるまで、ステップ1904−1907が繰り返される。消去ファイルについてのすべてのテーブルの内容がクリアされたところで(ステップ1905のNOS)、HDD24上のFSI116の空き容量などの情報を更新する(ステップ1908)。
次に、MPEG2ストリームの再生開始時のファイル読み出し動作について説明する。 図20は、MPEG2ストリームの再生開始時の読み出し(READ)動作の流れを示すフローチャートである。この実施形態の携帯型HDDビデオ再生装置100では、MPEG2ストリームを再生する場合には、再生開始時に以下の手順でHDD24からのデータの読み出しが行われるようになっている。
まず、RDEまたはDEを参照して、再生対象であるMPEG2ストリームのファイルの先頭クラスタ番号を取得する(ステップ2001)。続いて、この取得した先頭クラスタ番号に対応するバッファメモリ95上のFAT管理テーブルのテーブル領域の位置を計算し(ステップ2002)、このテーブル領域に書き込まれているクラスタ番号を、再生するファイルの実データが書き込まれている先頭クラスタの番号として読み込む(ステップ2003)。
続いて、FAT管理テーブル上で、上記先頭テーブル領域とつながりを持つ次のテーブル領域が存在するかどうかを判断し(ステップ2004)、次のテーブル領域が存在するならば、そのテーブル領域から次のテーブル領域のアドレス情報を読み出し(ステップ2005)、このアドレス情報をバッファメモリ95上のアドレス空間におけるアドレスの値に変換し(ステップ2006)、このアドレスに基づいてFAT管理テーブルから次のテーブル領域に書き込まれているクラスタ番号を読み込む(ステップ2003)。
このようにして、再生するMPEG2ストリームのファイルデータが記録されているクラスタの番号をFAT管理テーブルから連続的に読み込んでバッファメモリ95に記憶し、すべてクラスタ番号を取得できたところで(ステップ2004のNO)、MPEG2デコーダ89に、MPEG2ストリームのファイルフォーマットを設定する(ステップ2007)。この後、DMA転送回路87に読み込み対象のクラスタ番号の並びを設定し、HDD24からバッファメモリ95へのMPEG2ストリームの転送を開始する。DMA転送回路87は、設定されたクラスタ番号の並びに基づき、HDD24上の該当するクラスタからデータを連続的に読み込み、バッファメモリ95にDMA転送する(ステップ2008)。バッファメモリ95に、MPEG2ストリームの動画などの初期再生に必要なだけのデータが蓄積されたなら(ステップ2009のYES)、MPEG2ストリームの再生を開始する(ステップ2011)。
なお、DMA転送回路87では設定可能なクラスタ番号の数に上限があり、HDD24からバッファメモリ95への一度のDMA転送では、バッファメモリ95に、MPEG2ストリームの初期再生に必要なだけのデータがたまらない場合がある(ステップ2009のNO)。この場合には、一回のDMA転送後、既にFAT管理テーブルから読み込んでおいた次のクラスタ番号の列を取得し(ステップ2010)、これをDMA転送回路87に、次のDMA転送の対象を指定する情報として設定する。このようにして、バッファメモリ95にMPEG2ストリームの初期再生に必要なデータがたまるまで、ステップ2008−2010が繰り返される。
このように、この実施形態においては、HDD24に比べて高速に読み書きが可能なSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などからなるバッファメモリ95にFAT管理テーブルを読み出しておき、このバッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルを参照してファイルのアクセスを実行することで、FAT管理テーブルの参照に必要な時間を短縮することができ、それだけ高速なファイルアクセスが可能になる。なお、バッファメモリ95上のFAT管理テーブルにおいて次につながるクラスタ情報が書き込まれたテーブル領域を求める際に、HDD24上のアドレス空間におけるアドレスの値をバッファメモリ95上のアドレス空間におけるアドレスの値に変換する処理が必要となるが、この処理は単純な計算で行えるので、この計算時間の追加を見込んでも、十分な高速化を達成できる。
また、システムの初期化処理時にHDD24に記録されたFAT管理テーブルをバッファメモリ95に読み出し、システムの終了処理時にバッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルの内容でHDD24上のFAT管理テーブルを更新することによって、HDD24上とバッファメモリ95上の双方のFAT管理テーブルの整合を維持することができる。
さらに、バッファメモリ95に記憶されたFAT管理テーブルから、指定ファイルの実データが書き込まれている各クラスタ番号をそれぞれ連続的に読み込んで記憶し、この記憶した各クラスタ番号に基づいて、HDD24からファイルの実データを連続的に読み出すことによって、MPEG2ストリームのスムースな再生が可能になる。
なお、本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記の実施形態では、ファイルシステムとしてFATを用いた場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ハードディスクの記録領域がブロックの単位で分割され、ファイルの実データが書き込まれたブロックとそのつながりを管理するテーブルがハードディスクに記録されね形式のファイルシステムにも適用できる。
24 HDD
61 システムコントローラ
87 DMA転送回路
89 MPEG2デコーダ
95 バッファメモリ
100 携帯型HDDビデオ再生装置
122 FAT管理テーブル
123 テーブル領域
124 クラスタ番号
125 テーブル領域のアドレス情報
126 クラスタ
61 システムコントローラ
87 DMA転送回路
89 MPEG2デコーダ
95 バッファメモリ
100 携帯型HDDビデオ再生装置
122 FAT管理テーブル
123 テーブル領域
124 クラスタ番号
125 テーブル領域のアドレス情報
126 クラスタ
Claims (15)
- 複数のブロックに分割された記録領域を有し、ファイルの実データが書き込まれたブロックとそのつながりを管理するテーブルが記録された読み書きが可能な記録媒体と、
前記記録媒体に記録された前記テーブルの複写を記憶するメモリと、
このメモリに記憶された前記テーブルを参照して、前記記録媒体に対するファイルのアクセスを処理するように制御を行う制御部と
を具備することを特徴とする情報記録再生装置。 - 前記制御部は、前記記録媒体に対するファイルのアクセス処理の結果に応じて、前記メモリに記憶された前記テーブルを更新する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記テーブルは、個々の前記ブロックに対応する複数のブロック対応テーブル領域を有し、個々の前記ブロック対応テーブル領域には、対応するブロックの識別情報と、当該対応するブロックの次ブロックのブロック対応テーブル領域の前記記録媒体のアドレス空間上のアドレス情報とを含んでおり、
前記制御部は、前記テーブルの前記ブロック対応テーブル領域から読み込んだ次ブロックのブロック対応テーブル領域の前記アドレス情報を、前記メモリのアドレス空間上のアドレス情報に変換する機能を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記制御部は、システムの初期化処理時に前記記録媒体に記録された前記テーブルを前記メモリに読み出し、システムの終了処理時に前記メモリに記憶された前記テーブルの内容で前記記録媒体上の前記テーブルを更新するように制御を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の情報記録再生装置。 - 前記記録媒体には、前記記録領域に記録されたファイルの実データが記録された先頭ブロックを管理する先頭ブロック管理情報が記録され、
前記制御部は、ファイルの読み出し要求が発生したとき、前記先頭ブロック管理情報に基づいて当該ファイルの実データが記録された先頭ブロックを特定し、前記ファイルの実データが記録された先頭ブロックの後につながるブロックを前記メモリに記録された前記テーブルを参照して特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記制御部は、前記メモリに記憶された前記テーブルから、指定されたファイルの実データが書き込まれている各ブロックの識別番号をそれぞれ連続的に読み込んで記憶し、この記憶した各ブロックの識別番号に基づいて、前記記録媒体から前記ファイルの実データを連続的に読み出すように制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記記録媒体のブロックが、FAT(File Allocation Tables)ファイルシステムのクラスタである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 前記記録媒体が、接続された外部の機器から直接にアクセス可能とされ、前記制御部は、前記外部機器からの前記記録媒体のアクセス中に動作休止状態になる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録再生装置。 - 複数のブロックに分割された記録領域を有し、ファイルの実データが書き込まれたブロックとそのつながりを管理するテーブルが記録された読み書きが可能な記録媒体からメモリに前記テーブルを読み出し、このメモリに記憶された前記テーブルを参照して、前記記録媒体に対するファイルのアクセスを行う
ことを特徴とする情報記録再生装置のファイルアクセス方法。 - 前記記録媒体に対するファイルのアクセス処理の結果に応じて、前記メモリに記憶された前記テーブルを更新する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報記録再生装置のファイルアクセス方法。 - 前記テーブルは、個々の前記ブロックに対応する複数のブロック対応テーブル領域を有し、個々の前記ブロック対応テーブル領域には、対応するブロックの識別情報と、当該対応するブロックの次ブロックのブロック対応テーブル領域の前記記録媒体のアドレス空間上のアドレス情報とを含んでおり、
前記テーブルの前記ブロック対応テーブル領域から前記次ブロックのブロック対応テーブル領域の前記アドレス情報を読み込み、このアドレス情報を、前記メモリのアドレス空間上のアドレス情報に変換する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報記録再生装置のファイルアクセス方法。 - システムの初期化処理時に前記記録媒体に記録された前記テーブルを前記メモリに読み出し、システムの終了処理時に前記メモリに記憶された前記テーブルの内容で前記記録媒体に記録された前記テーブルを更新する
ことを特徴とする請求項10に記載の情報記録再生装置のファイルアクセス方法。 - ファイルの読み出し要求が発生したとき、前記記録媒体から、前記記録領域に記録されたファイルの実データが記録された先頭ブロックを管理する先頭ブロック管理情報を読み込み、この先頭ブロック管理情報に基づいて、前記ファイルの実データが記録された先頭ブロックを特定し、この先頭ブロックの後につながるブロックを前記メモリに記録された前記テーブルを参照して特定する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報記録再生装置のファイルアクセス方法。 - 前記メモリに記憶された前記テーブルから、指定されたファイルの実データが書き込まれている各ブロックの識別番号をそれぞれ連続的に読み込んで記憶し、この記憶した各ブロックの識別番号に基づいて、前記記録媒体から前記ファイルの実データを連続的に読み出す
ことを特徴とする請求項9に記載の情報記録再生装置のファイルアクセス方法。 - 前記記録媒体のブロックが、FAT(File Allocation Tables)ファイルシステムのクラスタである
ことを特徴とする請求項9に記載の情報記録再生装置のファイルアクセス方法。
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JP2003375011A JP2005141335A (ja) | 2003-11-04 | 2003-11-04 | 情報記録再生装置とそのファイルアクセス方法 |
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