JP2005140950A - 色温度変化補償方法、画像表示方法、及びプラズマ表示装置 - Google Patents
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Abstract
映像入力信号の平均輝度レベルにかかわらず、表示画面の色温度の補償を正確に行う。
【解決手段】コーディング用LUT21は、サブフィールドの組合わせにより階調映像信号Fを生成する。APL検出部22は映像入力信号Mの平均輝度レベルCを検出し、輝度電力制御部23は輝度電力制御信号Dを出力する。放電維持パルス数規定LUT24は、放電維持パルス数Eを生成する。各SF状況検出部25は階調映像信号Fから表示画素の発光時のサブフィールドGを検出し、判定部26はサブフィールドGのうちの重み付けが最大のサブフィールドが閾値以上の場合、判定信号Hを出力する。特定色補償維持パルス数規定LUT27は放電維持パルス数Eに対応して特定色補償維持パルス数Jを出力し、信号レベル変換用倍率LUT28は信号レベル変換用倍率Lを出力する。乗算器29は、階調映像信号Fに信号レベル変換用倍率Lを乗じて階調映像信号Nを生成する。
【選択図】図1
Description
この種のPDPでは、例えば図4に示すように、表示側となるガラス基板1上に、金属のバス電極が積層された透明導電膜からなる面放電電極2と、表面に酸化マグネシウム膜が付着された誘電体層3とが形成され、さらに黒色の格子状のブラックマトリクス4が画素を確定するように形成されている。裏面側のガラス基板5上には、データ電極6と白色グレーズ層7と、ストライプ状の白色の隔壁8とが形成され、同隔壁8で挟まれた溝の中には3原色(R,G,B、赤,緑,青)の蛍光を発する蛍光体9が各色毎に塗り分けられている。ガラス基板1,5の間には放電ガスが封入されている。
このPDPでは、同図に示すように、1フレーム(たとえば、16.7ms、「1TVフィールド」ともいう)が8つのサブフィールドSF1,SF2,…,SF8に分割され、これらのサブフィールドが、さらに走査期間と放電維持期間とに分割されている。各走査期間内の斜線は、各面放電電極に印加される走査パルスのタイミングを表す。この走査パルスとデータ電極に印加される表示データパルスとの両者が同時に加わると、書込み放電が発生する。図中の網かけされた部分(放電維持期間)は、表示セルが表示発光する期間である。これらの放電維持期間では、面放電電極2に放電維持パルスが印加される。走査期間に放電が発生した表示セルは、放電維持期間の長さに応じた強度の発光をする。図中の8つの放電維持期間の長さは、1:2:4:8:16:32:64:128の比に設定されているため、これらの放電維持期間における発光を組み合わせることにより、256の階調(0〜255)の画面が表示される。また、放電維持期間における放電維持パルスの回数により当該のサブフィールドにおける発光輝度が決定される。放電維持期間における放電維持パルスの周波数が高くなると、全体の発光回数が多くなり、発光輝度が高くなる。ただし、発光パルスの周波数が高くなると、PDPの消費電力が高くなる。
同図6に示すように、各蛍光体のうち、赤色及び緑色のものは、輝度飽和が比較的起こりやすく、放電維持パルス数を大きくしても、これに対応して輝度が上昇しない。これに対し、青色の蛍光を発する蛍光体は、残光時間が短いため、輝度飽和が殆ど発生せず、放電維持パルス数に対する輝度のリニアリティが良好であり、同放電維持パルスの数に比例して輝度が上昇する。
この信号処理回路は、同図に示すように、コーディング用LUT(Look Up Table 、ルック・アップ・テーブル)11と、APL(Average Picture Level 、映像入力信号の平均輝度レベル)検出部12と、輝度電力制御部13と、維持パルス数規定LUT14と、信号レベル変換用倍率LUT15と、乗算器16とから構成されている。コーディング用LUT11は、映像入力信号Mの1フレーム期間を階調レベル(たとえば、8〜10ビット)の相対比に応じて重み付けされた複数のサブフィールドに分割し、同各サブフィールドの組合わせにより、たとえば8〜16ビットの階調映像信号Fを生成する。
特許文献1に記載されたプラズマディスプレイ輝度制御装置では、R,G,B信号が入力される各アンプのゲインを設定するためのデータがゲイン補正器に記憶されている。輝度検出回路から出力される輝度制御信号がゲイン補正器に入力され、同輝度制御信号の値に対応したR,G,B信号の補正データが出力される。補正データはゲイン制御器に入力され、各アンプのゲイン制御値が変化して、ホワイトバランスが均一化される。
すなわち、図7の信号処理回路により行われる色温度変化補償方法では、たとえば、全体が暗い画面の中に一部分明るい場面(ハイライト、最も明るい部分)があるような特殊な画像については、色温度の変化を補償する効果が認められる。ところが、平均輝度レベルC1,C2の低い画像は、必ずしもハイライトが含まれているわけではなく、単に全体に暗い画像であることが多い。このような画像では、平均輝度レベルC1,C2が低いだけでなく、映像入力信号Mのピークレベルも低く、輝度レベルが比較的下位ビットの信号のみが表示に使われていることが多い。
この例の信号処理回路は、同図に示すように、コーディング用LUT21と、APL検出部22と、輝度電力制御部23と、放電維持パルス数規定LUT24と、各SF(サブフィールド)状況検出部25と、判定部26と、特定色補償維持パルス数規定LUT27と、信号レベル変換用倍率LUT28と、乗算器29とから構成されている。コーディング用LUT21は、映像入力信号Mの1フレーム期間を階調レベル(たとえば、8〜10ビット)の相対比に応じて重み付けされた複数のサブフィールドに分割し、同各サブフィールドの組合わせにより、たとえば8〜16ビットの階調映像信号Fを生成する。
175/255×100=68.6(%)
となる。
このプラズマ表示装置は、アナログインタフェース30と、PDPモジュール40とから構成されている。アナログインタフェース30は、クロマ・デコーダを備えるY/C(輝度色)分離回路31と、A/D(アナログ/デジタル)変換回路32と、PLL(位相ロック)回路を有する同期信号制御回路33と、画像フォーマット変換回路34と、逆γ変換回路35と、システム・コントロール回路36とから構成されている。PDPモジュール40は、デジタル信号処理制御回路41と、パネル部42と、DC/DCコンバータを内蔵するモジュール内電源回路43とから構成されている。デジタル信号処理制御回路41は、入力インタフェース信号処理回路44と、フレームメモリ45と、メモリ制御回路46と、ドライバ制御回路47とから構成されている。図1の信号処理部は、この入力インタフェース信号処理回路44の一部である。
この実施例では、階調映像信号Nの特定色の信号レベルを下げて色温度変化を補償する方法を説明する。
AC放電型のPDP60では、輝度及び電力の制御のために、映像入力信号Mの平均輝度レベルCに応じて放電維持パルス数Eを変化させることが普通に行われている。たとえば、平均輝度レベルCが増大したとき、放電維持パルス数Eを低下させることにより、階調映像信号Nのレベルを低くしてPDP60の消費電力が過大になることが防止される。また、平均輝度レベルCが低い場合、PDP60の画面のコントラスト感を増加させるために放電維持パルス数Eを増加させるが、画面全体が強く発光するわけではないので、消費電力が過大になることはない。このようにして、放電維持パルス数Eは、画面の状態によって常に調整される。
この例の信号処理回路では、図1中の特定色補償維持パルス数規定LUT27及び信号レベル変換用倍率LUT28に代えて、異なる機能を有する青色補償維持パルス数規定LUT27A及び青色信号レベル変換用倍率LUT28Aが設けられている。青色補償維持パルス数規定LUT27Aは、判定部26から判定信号Hが出力されたとき、平均輝度レベルCに応じた放電維持パルス数Eに対応して青色を補償するための青色補償維持パルス数JBを出力する。青色信号レベル変換用倍率LUT28Aは、青色補償維持パルス数JBに対応した信号レベル変換用倍率LBを出力する。乗算器29は、階調映像信号Fに信号レベル変換用倍率LBを乗じてR,G,B毎にレベルが設定された階調映像信号Nを生成し、プラズマ表示装置の図示しない信号制御手段へ送出する。他は、図1と同様の構成である。
すなわち、判定部26から判定信号Hが出力されたとき、青色補償維持パルス数規定LUT27Aから青色補償維持パルス数JBが出力される。そして、青色信号レベル変換用倍率LUT28Aから青色補償維持パルス数JBに対応した信号レベル変換用倍率LBが出力される。階調映像信号Fは、乗算器29で信号レベル変換用倍率LBが乗じられ、同乗算器29からR,G,B毎にレベルが設定された階調映像信号Nが出力される。このようにして青色の信号レベルが調整される。
たとえば、図1中の信号レベル変換用倍率LUT28及び乗算器29に代えて、階調映像信号Fから階調映像信号Nへ変換するルック・アップ・テーブルを設けても良い。同様に、図3中の信号レベル変換用倍率LUT28A及び乗算器29に代えて、階調映像信号Fから階調映像信号Nへ変換するルック・アップ・テーブルを設けても良い。
21 コーディング用LUT(映像信号処理部)
22 APL検出部(輝度電力制御手段の一部)
23 輝度電力制御部(輝度電力制御手段の一部)
24 維持パルス数規定LUT(輝度電力制御手段の一部)
25 各SF状況検出部(色温度変化補償手段の一部)
26 判定部(色温度変化補償手段の一部)
27 特定色補償維持パルス数規定LUT(色温度変化補償手段の一部、レベル設定部の一部)
27A 青色補償維持パルス数規定LUT(色温度変化補償手段の一部、レベル設定部の一部)
28 信号レベル変換用倍率LUT(色温度変化補償手段の一部、レベル設定部の一部)
28A 青色信号レベル変換用倍率LUT(色温度変化補償手段の一部、レベル設定部の一部)
29 乗算器(映像信号処理部の一部、色温度変化補償手段の一部、レベル設定部の一部)
60 PDP(プラズマ表示パネル)
Claims (11)
- 映像入力信号の1フレーム期間を階調レベルの相対比に応じて重み付けされた複数のサブフィールドに分割し、前記各サブフィールドの組合わせにより階調映像信号を生成する映像信号処理部と、表示画素毎に区切られた放電空間に放電時に生じた紫外線をR(赤色)、G(緑色)又はB(青色)の蛍光を発する蛍光体を用いて可視光化し、発光状態にある前記表示画素に対し、前記映像信号処理部から出力される前記階調映像信号に基づいて、前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの放電維持期間に放電維持パルスを印加することにより、該放電維持期間における該放電維持パルスの数に対応した輝度を得るプラズマ表示パネルとを備え、前記映像入力信号の1フレーム毎の平均輝度レベルに応じて該1フレーム毎に前記放電維持パルスの数が調整されるプラズマ表示装置に用いられ、前記平均輝度レベルに基づいて前記階調映像信号のレベルを前記各色毎に設定することにより、前記放電維持パルスの数の調整によって生じる前記表示画素の色温度変化を補償する色温度変化補償方法であって、
前記平均輝度レベルと共に前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの前記重み付けの大きさに基づいて前記階調映像信号のレベルを前記各色毎に設定することを特徴とする色温度変化補償方法。 - 前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの前記放電維持期間に発生する前記放電維持パルスの数に基づいて前記階調映像信号のレベルを前記各色毎に設定することを特徴とする請求項1記載の色温度変化補償方法。
- 前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドのうちの前記重み付けの最も大きいサブフィールドの該重み付けを所定の閾値と比較し、該閾値以上の場合にのみ、当該の色温度変化の補償を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の色温度変化補償方法。
- 前記放電維持パルス数を増加させたとき、前記各色に対応する蛍光体のうちの輝度飽和の少ない特定色の蛍光体に対応した前記階調映像信号のレベルを所定値まで低下させることを特徴とする請求項1記載の色温度変化補償方法。
- 前記特定色は、
前記各色のうちの1色又は2色であること特徴とする請求項4記載の色温度変化補償方法。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の色温度変化補償方法により前記映像入力信号を処理して生成された前記階調映像信号に基づいて前記プラズマ表示パネルに画像を表示することを特徴とする画像表示方法。
- 映像入力信号の1フレーム期間を階調レベルの相対比に応じて重み付けされた複数のサブフィールドに分割し、前記各サブフィールドの組合わせにより階調映像信号を生成する映像信号処理部と、表示画素毎に区切られた放電空間に放電時に生じた紫外線をR(赤色)、G(緑色)又はB(青色)の蛍光を発する蛍光体を用いて可視光化し、発光状態にある前記表示画素に対し、前記映像信号処理部から出力される前記階調映像信号に基づいて、前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの放電維持期間に放電維持パルスを印加することにより、該放電維持期間における該放電維持パルスの数に対応した輝度を得るプラズマ表示パネルと、
前記映像入力信号の1フレーム毎の平均輝度レベルに応じて前記放電維持パルスの数を調整する輝度電力制御手段とを備えてなるプラズマ表示装置であって、
前記平均輝度レベルと共に前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの前記重み付けの大きさに基づいて前記階調映像信号のレベルを前記各色毎に設定する色温度変化補償手段が設けられていることを特徴とするプラズマ表示装置。 - 前記色温度変化補償手段は、
前記平均輝度レベルと共に前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの前記放電維持期間に発生する前記放電維持パルスの数に基づいて前記階調映像信号のレベルを前記各色毎に設定する構成とされていることを特徴とする請求項7記載のプラズマ表示装置。 - 前記色温度変化補償手段は、
前記各サブフィールドのうちの前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドを検出するサブフィールド状況検出部と、
前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドのうちの前記重み付けの最も大きいサブフィールドの該重み付けが所定の閾値以上か否かを判定する判定部と、
前記重み付けが前記閾値以上の場合にのみ、前記平均輝度レベル及び前記表示画素の発光時に組み合わされるサブフィールドの前記放電維持パルスの数に基づいて前記階調映像信号のレベルを前記各色毎に設定することにより、当該の色温度変化の補償を行うレベル設定部とから構成されていることを特徴とする請求項7又は8記載のプラズマ表示装置。 - 前記色温度変化補償手段は、
前記放電維持パルス数を増加させたとき、前記各色に対応する蛍光体のうちの輝度飽和の少ない特定色の蛍光体に対応した前記階調映像信号のレベルを所定値まで低下させる構成とされていることを特徴とする請求項7記載のプラズマ表示装置。 - 前記特定色は、
前記各色のうちの1色又は2色であること特徴とする請求項10記載のプラズマ表示装置。
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