JP2005139938A - 筒内直接噴射式内燃機関 - Google Patents

筒内直接噴射式内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】慣性過給作用を得るための吸気制御弁を備えた筒内直接噴射式内燃機関において、機関冷間時等の混合気性状の向上を図る。
【解決手段】筒内直接噴射式内燃機関の吸気通路に、パルス過給手段となる吸気制御弁が配置されており、吸気弁が開くときには吸気制御弁を閉じておき、吸気行程の途中で開弁することにより、高速の吸気流となり、慣性過給作用が得られる。過給域のほか、機関冷間時に燃焼改善のために同様の吸気制御弁の開閉制御がなされる。このとき、燃料噴射期間が短ければ、噴射終了時期を吸気制御弁の開弁時期に一定とし、噴射開始時期を変化させる。燃料噴射期間が長いときには、噴射開始時期を排気弁閉時期に一定とし、噴射終了時期を変化させる。燃焼室内の圧力は吸気制御弁の開弁時期に最も低くなるので、その負圧により気化が促進され、かつ吸気制御弁の開弁に伴う高速吸気流で混合が促進される。
【選択図】図3

Description

この発明は、筒内に直接燃料を噴射する筒内直接噴射式内燃機関に関し、特に、慣性過給効果を得るための吸気制御弁を備えた筒内直接噴射式内燃機関における燃料噴射時期の制御に関する。
特許文献1および特許文献2には、各気筒に至る吸気通路の燃焼室側開口端を開閉する吸気弁の上流側に、慣性過給効果を得るための吸気制御弁を設けた内燃機関の吸気装置が開示されている。上記吸気弁は、周知のように、内燃機関の回転に同期して所定のクランク角度の間、開弁するが、上記吸気制御弁を、吸気弁が開弁するときには閉じておき、かつ負圧が発達した吸気弁の開弁期間の途中で開放することにより、吸気流が加速されてシリンダ内に流入し、慣性過給効果を得ることができる。
なお、特許文献2は、スロットル弁を用いずに吸気制御弁の開閉時期によって吸気量の制御を行うことを意図したものであって、必ずしも慣性過給を目的としたものではないが、吸気制御弁の開閉時期によっては、実質的に特許文献1と同様の作用が生じると考えられる。
特開2000−248946号公報 特開平11−241620号公報
筒内に直接燃料を噴射し火花点火する筒内直接噴射式内燃機関においては、燃料噴射時期として、良く知られているように、成層燃焼を行う低中負荷域では、圧縮行程中に燃料を噴射し、均質燃焼を行う高負荷域では、吸気行程中に燃料を噴射するのが一般的であるが、上記特許文献に示されているように、吸気弁の上流側に吸気制御弁を備え、吸気行程の途中で該吸気制御弁を開閉するようにした内燃機関の場合は、吸気通路内および燃焼室内の吸気の状態(圧力・温度・流速等)が、吸気制御弁を持たない内燃機関と大きく異なる。
従って、このような吸気制御弁を備えた内燃機関の場合には、燃料噴射が行われる際の吸気の状態が、吸気制御弁を具備しない内燃機関と大きく異なることとなるため、これに合わせた燃料噴射の制御が必要となる。
本発明は、吸気弁の上流側に吸気制御弁を備え、これをサイクル毎に開閉制御するようにした形式の筒内直接噴射式内燃機関に好適な燃料噴射制御を提供し、良好な混合気形成および燃焼を確保することを目的とする。
この発明に係る筒内直接噴射式内燃機関は、内燃機関の回転に同期して開閉する吸気弁および排気弁と、上記吸気弁の上流側に配置され、かつ内燃機関の1サイクル中に吸気通路を開閉可能な吸気制御弁と、筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備えており、所定の運転条件のときに、上記吸気制御弁が吸気行程の途中で開弁するように開閉制御されるようになっている。つまり、所定の運転条件で上記吸気制御弁の開閉時期が行われている場合、吸気弁が開弁するときには上記吸気制御弁は閉じており、ピストンの下降に伴い負圧が発達していく吸気行程の途中で吸気制御弁が開く。これにより、吸気は流速が高い状態で燃焼室へ流入しようとする。従って、上記吸気制御弁を適宜な時期に開閉することで、例えば慣性過給効果を得ることができ、あるいは、燃焼室内のガス流動の強化を図ることができる。
そして、本発明では、上記吸気制御弁が吸気行程の途中で開弁するように開閉制御されているときに、上記燃料噴射弁の噴射開始から噴射終了までの期間が、上記排気弁の閉時期よりも遅く、かつ該排気弁閉時期から上記吸気弁の閉時期までの期間に少なくとも一部が重なるように設定される。
吸気制御弁の開閉制御が行われている場合、吸気弁が開いても、初期は上記吸気制御弁が閉じているため、燃焼室内の負圧が発達する。従って、上記の噴射開始から噴射終了までの期間の少なくとも一部が、燃焼室内の圧力が低下した期間に重なることになり、噴射された燃料の気化が促進され、燃焼室壁面への燃料液膜の付着が低減する。
本発明の一つの態様では、必要な燃料量に対応する燃料噴射期間を、上記排気弁の閉時期から上記吸気制御弁の開弁時期までの第1期間と比較する手段を有しており、上記燃料噴射期間が上記第1期間よりも短い場合は、上記の噴射開始から噴射終了までの期間が、上記第1期間内に設定される。好ましくは、噴射終了時期を上記吸気制御弁の開弁時期に対応した一定時期とし、運転条件の変化に対し噴射開始時期が変化するように制御される。
上記吸気制御弁が開閉制御される場合、筒内の圧力は、吸気制御弁が開くまでピストンの下降に伴って低下し、吸気制御弁の開弁時期付近で最も低くなる。従って、上記のように噴射開始から噴射終了までの期間を設定することで、吸気制御弁による圧力低下を有効に利用して、燃料の気化促進が図れる。また、吸気制御弁が開くと、吸気流が急激に流れ、高速で筒内に流入するため、上記のように、噴射終了時期を吸気制御弁の開弁時期に合わせれば、燃料噴射終了直後に、筒内に急激に流れ込む高速吸気流によって、混合気の拡散・混合効果が得られる。
本発明の他の一つの態様では、上記燃料噴射期間を、上記排気弁の閉時期から上記吸気弁の閉時期までの第2期間と比較する手段をさらに有しており、上記燃料噴射期間が上記第1期間よりも長く、かつ上記第2期間よりも短い場合は、上記の噴射開始から噴射終了までの期間が上記第2期間内に設定される。好ましくは、噴射開始時期を上記排気弁の閉時期に対応した一定時期とし、運転条件の変化に対し噴射終了時期が変化するように制御される。
すなわち、吸気行程の途中で吸気制御弁が開くと、吸気流が高速で筒内に流入する。従って、上記のように燃料噴射期間を設定することで、吸気制御弁の開弁時期までは筒内の圧力低下を利用して燃料の気化促進が行われ、かつ吸気制御弁の開弁に伴い、筒内に流入する高速吸気流によって、混合気の拡散・混合効果が得られ、均質な混合気が形成される。
この発明によれば、吸気弁の上流側に設けた吸気制御弁の開閉制御によって慣性過給効果や冷機時等のガス流動の強化を図るようにした筒内直接噴射式内燃機関において、より適切な時期に燃料噴射を行うことができ、特に、吸気制御弁が閉じている期間の筒内の圧力低下を有効に利用して、燃料の気化促進を達成することができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る筒内直接噴射式ガソリン機関の一実施例の機械的構成を示している。図示するように、シリンダヘッド1と、シリンダ2aを備えたシリンダブロック2と、ピストン3と、によって燃焼室4が形成されている。この燃焼室4は、ポペット弁からなる吸気弁7を介して吸気通路5と連通し、かつポペット弁からなる排気弁8を介して排気通路6と連通している。吸気弁7は、吸気弁用カムシャフト9によって開閉駆動され、排気弁8は、排気弁用カムシャフト10によって開閉駆動される。これらのカムシャフト9,10は、図示せぬクランクシャフトの回転に同期して回転し、従って、吸気弁7および排気弁8は、クランクシャフトの回転に同期して開閉される。これらの開閉時期は、一般的な4サイクルガソリン機関と特に変わりはなく、吸気弁7は、吸気上死点の少し前に開弁し、吸気下死点の少し後に閉弁する。また排気弁8は、膨張下死点の前に開弁し、かつ吸気弁7との間で適宜なバルブオーバラップが生じるように、吸気上死点から少し遅れて閉弁する。
上記燃焼室4の上面つまりシリンダヘッド1側の天井面の略中心位置に、シリンダ2a内に直接に燃料を噴射する燃料噴射弁11が設けられている。なお、この燃料噴射弁11に隣接して図示せぬ点火プラグが配置されている。
また、上記吸気通路5の上記吸気弁7よりも上流側の位置に、慣性過給効果を得るために吸気通路5をサイクル毎に開閉し得る吸気制御弁12が配置されている。この吸気制御弁12は、前述した特開2000−248946号公報に開示されているものと同様の構成であり、一対のフラップを電磁石により開閉する応答性に優れた構成となっている。なお、この吸気制御弁12は、各気筒毎に独立した吸気通路5の各々に設けられているものであり、吸気制御弁12の配設位置は、該吸気制御弁12と吸気弁7との間の距離が慣性過給効果を得る上で最適となるように設定されている。
なお、各気筒毎に独立した吸気通路5は、上記吸気制御弁12の上流側において1本の吸気通路5として集合しており、かつこの1本に集合した部分に、運転者により操作されるアクセルペダルの開度に応じて電子的に制御される図示せぬスロットル弁が配設されている。
上記吸気制御弁12の開閉、スロットル弁の開度、上記燃料噴射弁11からの燃料噴射量、図示せぬ点火プラグの点火時期、等は、エンジンコントロールユニット13によって制御される。このエンジンコントロールユニット13には、クランク角センサ、エアフロメータ、アクセル開度センサ、水温センサ、等の図示せぬセンサ類からの検出信号が入力されている。
上記吸気制御弁12は、いわゆるパルス過給手段として、その開放・閉塞の時期を適切に制御することにより、機関回転速度が低い場合にも、慣性過給効果を得ることが可能である。上記エンジンコントロールユニット13は、機関回転速度や機関負荷などの機関運転条件に応じて、所定の運転条件のときに、吸気制御弁12の開放および閉塞の時期を適切に制御し、過給作用による出力増大を行う。
一方、上記吸気制御弁12は、同時に、吸気流速を高め、燃料噴霧の微粒化ならびに気化を促進する効果を奏し得る。従って、本実施例では、機関冷間時に、上記吸気制御弁12を過給時と同様に開閉制御し、燃焼改善を行う。このときに、燃料噴射時期は、エンジンコントロールユニット13により、図2のフローチャートに従って制御される。
以下、この図2の燃料噴射時期制御を説明する。なお、本発明で「燃料噴射期間」とは機関運転状態から決定される燃料噴射量を噴射するのに必要な時間つまり燃料噴射弁11が開いている時間を意味し、噴射を行う時期とは無関係なものである。「燃料噴射期間」は、基本的に、燃料噴射量の大小に対応する。
まず、ステップ1では、機関回転速度、アクセル開度、冷却水温等の機関運転状態を示す信号を読み込み、ステップ2に進む。ステップ2では、ステップ1で読み込まれた冷却水温が、所定の設定温度以下であるか否かを判定し、設定温度以下の場合は、機関冷間時とみなしてステップ3に進み、設定温度より高ければ暖機完了後としてステップ4に進む。
暖機完了後のステップ4では、吸気制御弁12の開閉制御は行わないものとして、通常の制御により、燃料噴射期間を算出し、かつ燃料噴射時期(噴射開始時期および噴射終了時期)を決定する。この通常時の燃料噴射時期については詳細には説明しないが、本実施例の筒内直接噴射式内燃機関は、所定の低中負荷域では、主に圧縮行程中(特に、圧縮行程後半)に燃料噴射を行うことでリーン混合気による成層燃焼運転を実現し、高負荷域では、吸気行程中に燃料噴射を行うことで理論空燃比による均質燃焼運転を行うようになっている。そして、ステップ4からステップ11へ進み、設定された噴射開始時期および噴射終了時期に従って、燃料噴射信号を出力する。
ステップ3では、機関冷間時と判定されているため、ステップ1で読み込まれた機関運転状態から燃料噴射期間を算出するとともに、吸気制御弁12の開閉時期を決定する。基本的に、吸気制御弁12の開弁時期は、図3,図4に示すように、吸気弁7の開時期および排気弁8の閉時期よりも遅れた時期となり、その後、吸気弁7の閉時期の後の適宜な時期に閉じる。つまり、吸気弁7が開弁するときには吸気制御弁12は閉じており、吸気行程中のピストン3の下降に伴って、燃焼室4内の負圧が発達する。そして、吸気行程の途中で吸気制御弁12が開くため、吸気流が加速されて燃焼室4内に流入する。なお、過給作用を目的とするためには、一旦上昇した燃焼室4内の圧力が下降する前に吸気制御弁12を閉じる必要がある。
ステップ5では、排気弁8の閉時期から吸気制御弁12の開弁時期までの第1期間に対応する第1しきい値と、排気弁8の閉時期から吸気弁7の閉時期までの第2期間に対応する第2しきい値とを、それぞれ実時間として算出する。
次に、ステップ6では、ステップ5で算出された第1しきい値と燃料噴射期間とを比較し、燃料噴射期間が第1しきい値より短い場合はステップ7に進み、第1しきい値より長い場合はステップ8に進む。ステップ7では、必要な燃料噴射期間が得られるように、噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する。ここでは、特に、噴射終了時期を吸気制御弁12の開弁時期に一致させて設定し、これを基準として必要な燃料噴射期間が得られるように、噴射開始時期を設定する。つまり、噴射開始から噴射終了までの期間が、第1期間である排気弁8の閉時期から吸気制御弁12の開弁時期までの期間内となる。これらの噴射開始時期および噴射終了時期は、クランク角でもって与えられる。
そして、ステップ7からステップ11へ進み、設定された噴射開始時期および噴射終了時期に従って、燃料噴射信号を出力する。
またステップ8では、燃料噴射期間をステップ5で算出された第2しきい値と比較し、燃料噴射期間が第2しきい値よりも短い場合はステップ9に進み、第2しきい値より長い場合はステップ10に進む。ステップ9では、必要な燃料噴射期間が得られるように、噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する。ここでは、特に、噴射開始時期を排気弁8の閉時期に一致させて設定し、これを基準として必要な燃料噴射期間が得られるように、噴射終了時期を設定する。これにより、噴射開始から噴射終了までの期間が、第2期間である排気弁8の閉時期から吸気弁7の閉時期までの期間内となる。これらの噴射開始時期および噴射終了時期は、クランク角でもって与えられる。そして、ステップ9からステップ11に進む。またステップ10では、同じく噴射開始時期を排気弁8の閉時期に一致させて設定し、これを基準として必要な燃料噴射期間が得られるように、噴射終了時期を設定するが、ここでは、燃料噴射期間が第2しきい値よりも長いので、噴射終了時期は、吸気弁7の閉時期よりも遅角側に設定される。
図3は、以上の噴射開始時期および噴射終了時期をまとめて図示したものである。内燃機関の負荷が増加すると必要な燃料量が増加し、燃料噴射期間が長くなる。また、負荷が同一であっても、機関回転数が上昇すると、同じ実時間に対応するクランク角度が長くなるので、図の横軸は、機関負荷または機関回転数に相当する。図示するように、燃料量に対応する燃料噴射期間が第1期間よりも短い場合には、機関負荷等が変化しても噴射終了時期が吸気制御弁12の開弁時期に一定に保たれ、噴射開始時期が変化する。これに対し、燃料噴射期間が第1期間よりも長い場合には、噴射開始時期が排気弁8の閉時期に一定に保たれ、噴射終了時期が変化する。
また、図4は、燃焼室4内の圧力変化と併せて噴射開始時期および噴射終了時期を示したものであり、(a)燃料噴射期間が第1期間と等しい場合、(b)第2期間と等しい場合、(c)第1期間を越える場合、の3つの例を示している。
図4に示すように、燃焼室4内の圧力は吸気制御弁12の開弁時期において最も低くなるが、上記のように噴射開始時期〜噴射終了時期を設定することにより、燃焼室4内に発達する負圧を有効に利用して、噴射された燃料の気化が促進され、燃焼室4の壁面への燃料液膜の付着が低減する。そして、吸気制御弁12が開弁すると、吸気流が急速に燃焼室4内に流入するため、燃焼室4内の混合気の拡散・混合が急速に促進され、均質な混合気を形成することができる。従って、機関の冷間時にあっても、良好な混合気性状が得られ、燃焼が向上する。なお、排気弁8の閉時期より前には噴射されないので、未燃の燃料が排気通路6側に流出することはない。
次に、図5は、この発明の燃料噴射時期制御の第2実施例を示すフローチャートであって、この実施例では、特に、機関の始動直後の所定時間の間、上記吸気制御弁12を過給時と同様に開閉制御し、燃焼改善を行う。
ステップ1では、機関回転速度およびアクセル開度を読み込むとともに、機関の始動からの経過時間を読み込み、ステップ2に進む。ステップ2では、ステップ1で読み込まれた経過時間が、所定の設定値以下であるか否かを判定し、設定値以下の場合は、暖機が完了せずに燃焼が不安定であるものとみなしてステップ3に進み、設定値より長ければ機関が安定したものとしてステップ4に進む。ステップ3以降ならびにステップ4以降の処理は、前述した実施例と特に変わりがないので、その説明は省略する。噴射開始時期および噴射終了時期の設定についても、図3および図4と同様である。
この発明に係る筒内直接噴射式内燃機関の構成を示す構成説明図。 その制御の第1実施例を示すフローチャート。 機関負荷等の変化に対する噴射開始時期および噴射終了時期の特性を示す特性図。 燃焼室4内の圧力変化と噴射開始時期および噴射終了時期との関係を示す特性図。 制御の第2実施例を示すフローチャート。
符号の説明
4…燃焼室
5…吸気通路
6…排気通路
7…吸気弁
8…排気弁
11…燃料噴射弁
12…吸気制御弁
13…エンジンコントロールユニット

Claims (10)

  1. 内燃機関の回転に同期して開閉する吸気弁および排気弁と、
    上記吸気弁の上流側に配置され、かつ内燃機関の1サイクル中に吸気通路を開閉可能な吸気制御弁と、
    筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    を備え、所定の運転条件のときに、上記吸気制御弁が吸気行程の途中で開弁するように開閉制御される筒内直接噴射式内燃機関において、
    上記吸気制御弁が吸気行程の途中で開弁するように開閉制御されているときに、上記燃料噴射弁の噴射開始から噴射終了までの期間が、上記排気弁の閉時期よりも遅く、かつ該排気弁閉時期から上記吸気弁の閉時期までの期間に少なくとも一部が重なるように設定されることを特徴とする筒内直接噴射式内燃機関。
  2. 上記吸気制御弁の開弁時期が上記の噴射開始から噴射終了までの期間に重なることを特徴とする請求項1に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  3. 必要な燃料量に対応する燃料噴射期間を、上記排気弁の閉時期から上記吸気制御弁の開弁時期までの第1期間と比較する手段を有し、上記燃料噴射期間が上記第1期間よりも短い場合は、上記の噴射開始から噴射終了までの期間が、上記第1期間内に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  4. 上記燃料噴射期間が上記第1期間よりも短い場合は、噴射終了時期を上記吸気制御弁の開弁時期に対応した一定時期とし、運転条件の変化に対し噴射開始時期が変化することを特徴とする請求項3に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  5. 上記燃料噴射期間を、上記排気弁の閉時期から上記吸気弁の閉時期までの第2期間と比較する手段をさらに有し、上記燃料噴射期間が上記第1期間よりも長く、かつ上記第2期間よりも短い場合は、上記の噴射開始から噴射終了までの期間が上記第2期間内に設定されることを特徴とする請求項3または4に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  6. 上記燃料噴射期間が上記第1期間よりも長く、かつ上記第2期間よりも短い場合は、噴射開始時期を上記排気弁の閉時期に対応した一定時期とし、運転条件の変化に対し噴射終了時期が変化することを特徴とする請求項5に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  7. 上記燃料噴射期間が上記第2期間よりも長い場合は、噴射終了時期が上記吸気弁の閉時期よりも遅角側となることを特徴とする請求項6に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  8. 内燃機関の温度状態を検出する温度検出手段を有し、検出された温度が低いときに、上記吸気制御弁の開閉制御が実行されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  9. 内燃機関の始動後の所定期間の間、上記吸気制御弁の開閉制御が実行されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  10. 上記吸気制御弁は、所定の運転条件において、過給作用を生じるような開閉時期でもって開閉制御されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
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