JP2005139376A - ナノ粒子分散材料、シート、積層体、及びその製造方法 - Google Patents

ナノ粒子分散材料、シート、積層体、及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005139376A
JP2005139376A JP2003379690A JP2003379690A JP2005139376A JP 2005139376 A JP2005139376 A JP 2005139376A JP 2003379690 A JP2003379690 A JP 2003379690A JP 2003379690 A JP2003379690 A JP 2003379690A JP 2005139376 A JP2005139376 A JP 2005139376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nanoparticle
dispersed
nanoparticles
sheet
porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003379690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4402937B2 (ja
Inventor
Takao Ishikawa
敬郎 石川
Shinji Yamada
真治 山田
Masaru Kanemoto
兼元  大
Akira Nagai
永井  晃
Fusao Hojo
房郎 北條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003379690A priority Critical patent/JP4402937B2/ja
Publication of JP2005139376A publication Critical patent/JP2005139376A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4402937B2 publication Critical patent/JP4402937B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 高機能性、高強度、高耐熱性の特性を有する新規なナノ構造を有する材料、シート、積層体を提供することにある。
【解決手段】 多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在していることを特徴とするナノ粒子分散材料、シート、積層体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノサイズの超微粒子含有材料、シート、積層体、及びその製造方法に関する。又、触媒、記憶材料、発光材料、オプトエレクトロニクスなどの広範な分野における基本的な構成材料として使用することのできる、超微粒子利用技術に関する。
金属や酸化物などのナノサイズの超微粒子(又はナノ粒子という)は、触媒、記憶材料、発光材料、オプトエレクトロニクスなどの広範な分野に利用されている。ナノ粒子材料は、化学気相析出法(CVD)、物理気相析出法(PVD)等の気相法、金属アルコキシド法、共沈法、逆ミセル法、噴霧法等の溶液法等により金属又は金属酸化物のナノ粒子を形成している。必要に応じてさらに、遠心分離や電気泳動法、クロマトグラフなどの手段によりナノ粒子を分離し、粒子径分布の小さなナノ粒子を作成している。より簡単にナノ粒子を製造する方法として、還元性の溶剤中に金属塩を溶解した溶液に安定化剤を添加するとともに煮沸し溶液内にナノ粒子を析出する方法や、下記特許文献1には、金属塩を溶媒に溶解した溶液にマイクロ波を照射することによって、簡易かつ再現性のあるナノ粒子の製造法が提案されている。このように作成したナノ粒子は、バインダーとなる樹脂や酸化物中に所定量添加しナノ粒子分散膜を形成し、機能性薄膜を提供している。機能性薄膜を作成する際は、ナノ粒子が樹脂又は酸化物中で凝集しないよう、ポリマー、界面活性剤、及びミセルなどの表面安定化剤を添加し、粒子の凝集の防止を行なっている。
一方、金属や一部の酸化物は金属塩及び金属アルコキシドを原料に溶液中で直接結晶性のナノ粒子を析出させることができる。各種金属のほかZrO、CuO、ZnO、GeO、ZnGeO、ZnFe、BaZrO、(Ba、Sr)TiO、(Ba、Sr)ZrO、SrTiO、Ba(Zr、Ti)O、Sr(Zr、Ti)O、BaTiOCdSはゾル-ゲル法により直接、結晶微粒子が得られることが知られている。このように溶液内で直接結晶性ナノ粒子を析出した分散液とバインダーとなる樹脂や酸化物を混合しナノ粒子分散膜を形成し、機能性薄膜を提供している。
特開2000−256707号公報
樹脂及び酸化物フィルム中にナノ粒子を分散する場合、ナノ粒子が凝集し、充填率を高くするとフィルムの強度が低下し、膜質が悪化するためナノ微粒子の充填率に限界が生じ、十分な機能を発現するフィルムを得ることができない。ナノ粒子を高分散にし粒子の凝集を抑制することで充填率の向上が可能であるが、分散剤等を大量に使用するためフィルムの耐熱性や絶縁特性が低下する。また、分散剤等の安定剤を使用した金属ナノ粒子を触媒材料に適用する場合、金属触媒表面に分散剤など安定剤が付着し触媒活性を低下させる場合がある。また、長期間使用した場合にナノ粒子が粒成長し、触媒活性が低下してしまう。
本発明の目的は、高機能性、高強度、高耐熱性の特性を有する新規なナノ構造を有する材料、シート、積層体を提供することにある。又、このようなナノ粒子を分散したシート・フィルム等の機能性材料を容易に得ることのできる製造方法を提供することにある。更に、高機能性、高強度、高耐熱性の特性を有し、記憶材料、発光材料、オプトエレクトロニクスなどの広範な分野に利用される各種機能性ナノ粒子分散材料、シート、積層体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究した結果、新規なナノ構造を有する材料を開発することで、上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
即ち、第1に、本発明は、ナノ粒子分散材料の発明であり、多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在していることを特徴とする。
本発明で言う、ナノサイズの粒子(ナノ粒子)とは、直径が数nmから拾数nmの金属、金属酸化物又は複合酸化物、半導体からなる粒子である。又、本発明で言う、多孔質材料とは、ナノサイズの微細孔を有する材料である。
本発明のナノ粒子分散材料は、ナノ粒子のサイズ効果を利用した高機能性とともに、多孔質材料が有する高強度、高耐熱性等の特性を併せ持つ。図1に本発明のナノ粒子分散材料の概念図を示す。多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させ、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させることにより、本発明のナノ粒子分散材料が得られる。図2は、本発明のナノ粒子分散材料の電子顕微鏡写真であり、多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在していることが確認できる。
図3は、本発明のナノ粒子分散材料の構造的特徴を示す模式図である。図3(a)は、ナノ粒子サイズが多孔質材料の厚さより十分小さい場合であり、多孔質材料の連続気孔中にナノ粒子が分散している。図3(b)は、ナノ粒子サイズが多孔質材料の厚さに近い場合であり、多孔質材料の露出した気孔中にナノ粒子が分散している。このような構造を利用して、ナノ粒子がFe、Co等の磁性材料であれば、記録材料用シートに用いることができ、ナノ粒子がCdS、ZnS等の発光・蛍光材料であれば、発光・蛍光シートとして用いることができる。
ナノサイズの微細空間(以下ナノスペース)は、空間立体規制を与え、ナノスペースのサイズや形状を制御することによりナノスペース内に存在する粒子の大きさや形状を規制し、制御できる。また、多孔質微細孔が均一であれば、ナノ粒子の粒子径分布が均一になり、分散度も非常に向上することができる。発光体材料に適用すれば発光体ナノ粒子のサイズ効果を利用し、可視光領域での単色発光素子を作製できる。また、記録材料に適用すれば、ナノサイズの高密度記録材料を作製することができる。
さらに、ナノスペースでの気体の拡散は、分子の平均自由工程より小さな細孔中では遅くなる。したがって、平均自由工程の異なる分子が混合した状態では、ナノスペース内で分子の濃度勾配が生じる。このような濃度勾配を触媒反応に適用すれば、熱力学的に規制される平衡を移行し、化学反応を促進させることができる。
第2に、本発明は、シート形状に特定したナノ粒子分散シートの発明であり、多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在しているナノ粒子分散材料であって、前記多孔質材料がシート形状であることを特徴とする。ここで、シートの厚さは限定されず、薄膜状のものから、フィルム状、狭い意味のシート状のものまで、広く包含される。シートとすることで、ナノ粒子の露出面積を大きくして、その機能を充分に発揮させることができる。
第3に、本発明は、積層構造に特定したナノ粒子分散積層シートの発明であり、多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在しているナノ粒子分散材料であって、基材上にシート形状の多孔質材料が積層されていることを特徴とする。基材上に多孔質シートを積層することによって、多孔質シートを薄くすることが可能となる。多孔質シートの厚さをナノ粒子のサイズ近くまで薄くすることによって、ナノ粒子の露出面積を大きくして、その機能を充分に発揮させることができる。
第4に、本発明は、ナノ粒子分散材料の製造方法の発明であり、多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させる工程と、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させる工程を含むことを特徴とする。
ナノ粒子を、樹脂、セラミック、金属等の材料と複合化しようとしても、ナノ粒子が凝縮し、得られる複合体の均一性や強度が低下する。本発明によれば、多孔質材料の微細孔中で直接ナノ粒子を析出させることができるので、ナノ粒子の凝集を抑制し、均一な複合・分散材料を得ることができる。
第5に、本発明は、ナノ粒子分散シートの製造方法の発明であり、多孔質シートの微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させる工程と、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させる工程を含むことを特徴とする。多孔質材料がシート状であるため、シート内部の微細孔中にまでナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させることが容易となる。
図4は、本発明のナノ粒子分散シートの製造方法を示す模式図である。多孔質シートは、レジストで挟まれる。次に、ナノ粒子前駆体溶液が真空ポンプの吸引により、多孔質シートの微細孔中に充填される。水蒸気による加熱や、超音波照射によって、ナノ粒子前駆体溶液よりナノ粒子が直接析出する。この方法により、空隙がなく、充填率が向上する。
第6に、本発明は、ナノ粒子分散積層シートの製造方法の発明であり、基材上にシート形状の多孔質材料を積層する工程と、該多孔質材料層の微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させる工程と、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させる工程を含むことを特徴とする。
第7に、本発明は、発光材料の発明であり、上記のナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、又はナノ粒子分散積層シートにおいて、前記ナノ粒子が発光特性を有することを特徴とする。
第8に、本発明は、記録材料の発明であり、上記のナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、又はナノ粒子分散積層シートにおいて、前記ナノ粒子が磁性材であることを特徴とする。
第9に、本発明は、触媒材料の発明であり、上記のナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、又はナノ粒子分散積層シートにおいて、前記ナノ粒子が触媒特性を有することを特徴とする。
本発明において,多孔質材料として、耐熱性高分子、無機酸化物、又は無機−有機複合材料が好ましく例示される。
前記耐熱性高分子としては、ポリイミド,アラミド,ポリサンフォン,ポリエーテルサルフォン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリベンゾオキサゾール,ポリフェニレンサルファイド,シンジオタクチックポリスチレン,ポリエーテルニトリル,ポリテトラフロロエチレンから選択される1種以上が好ましく例示される。
無機酸化物としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア及びこれらの複合酸化物から選択される1種以上が好ましく例示される。
本発明において、ナノサイズの粒子としては、金属ナノ粒子、金属酸化物又は複合酸化物ナノ粒子、半導体ナノ粒子から選択される1種以上が好ましく例示される。具体的には、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムの金属ナノ粒子、Zn,Zr,Tiの酸化物ナノ粒子及びZn,Zr,TiとBa,Sr,希土類との複合酸化物ナノ粒子、ZnS,CdSの半導体ナノ粒子から選択される1種以上が好ましく例示される。
本発明のナノ粒子分散材料、シート、積層体は、その構造的な特徴とナノ粒子が有する機能を活かし、発光シート、記録材料、触媒材料等として各種デバイスや反応器に適用できる。
本発明により、ナノ粒子を分散した機能性材料、シート、積層体を容易に得ることができる。これら材料、シート、積層体を用いた、高強度,高耐熱性の、記憶材料、発光材料、オプトエレクトロニクスなどの広範な分野に利用される各種機能性材料、シート、積層体を提供できる。特に、ナノ粒子分散シートの微細孔空間を利用した高活性触媒材料を提供することができる。
以下、本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。本発明のナノ粒子分散材料、シート、積層体の製造方法は、少なくとも一種の金属塩を溶媒中に溶解あるいは分散させた溶液を多孔質材料、シート、積層体中に含浸し、これらの微細孔内にナノ粒子を直接析出させる方法である。このためナノ粒子析出溶液と多孔質材料、シート、積層体をまず別途作成する。
ナノ粒子析出溶液は、金属塩、溶剤からなり、必要に応じて添加剤を加える。ナノ粒子の原料である金属塩の種類は特に限定されない。得られるナノ粒子を構成する金属の種類に応じて各種の金属塩を使用することができる。金属塩としては、例えば、水酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、アセチルアセトナト塩を挙げることができる。あるいはメトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、ブトキシド等の金属アルコキシド、又はメタノール、エタノール、プロパノール、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどの各種アルコール類に金属を溶解しアルコキシド化したものを用いてもよい。具体的には、超微粒子を構成する金属が亜鉛の場合は、Zn(OH)などを用いることができる。また、ナノ粒子を構成する金属が白金の場合は、塩化白金酸などを用いることができる。その他、ナノ粒子を構成する金属がロジウム、ルテニウム、ニッケルなどの場合は、それぞれの水酸化物、ハロゲン化物、過塩素酸塩、アセチルアセトナト塩、硝酸塩などを用いることができる。また、ZnS,CdSなどの金属硫化物ナノ粒子を作成する場合は、金属塩が溶解している溶液に、硫黄元素を含有した原料を含有させることが必要である。硫黄源としては、チオ尿素、チオカルバミン酸などを用いることができ、金属硫化物を構成する金属と硫黄とが化学量論的に一致するよう金属塩の量に対応させ硫黄源を含有させることが好ましい。
ナノ粒子析出溶液に用いる溶剤は、前記した金属塩を溶解あるいは分散できるものであれば、特に限定されない。例えばメタノール、エタノール、プロパノールメト、キシエタノール、エトキシエタノールなどの各種アルコール類、エチレングリコール、2−エタノールアミン等の有機アミン類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセチルアセトンなどを用いることができる。
添加剤は、特に2種以上の元素からなる複合酸化物ナノ粒子を析出させる場合に用いる。2種以上の元素を溶液中で分離した状態でなく、結合させ安定化させることが必要である。2−エタノールアミン等の有機アミン類やアセチルアセトンなどの配位結合に有利な物質が有効である。
次に、本発明において、基材となる多孔質材料、シート、積層体について説明する。
多孔質材料については、耐熱性を有する材料であれば構成する材料に特に限定はなく、高分子材料、セラミックス材料及び金属材料などを用いることができる。
多孔質材料はシート状に加工させて、フレキシブル性を有することが好ましい。セラミックス材料を用いる場合、セラミックス材料単独ではシート状に加工することが困難である場合は、上記のように高分子材料などのフレキシブル基材上にセラミックス薄膜を塗布形成し、セラミックス材料を含んだ複合基板としてフレキシブル性を持たせたものであっても良い。
多孔質材料、シート、積層体は、ナノ粒子析出溶液を含浸するために、溶液が内部に染み込む安い構造が必要であり、多孔質材料、シート、積層体の細孔構造は連続気孔でなくてはならない。また、多孔質フィルムの細孔径は特に限定はない。ただし、例外としてナノ粒子分散シートを記録材料、発光材料などに適用する場合は、ナノ粒子の分散状態がシートの特性に大きな影響を与えるために、細孔径は析出させるナノ粒子のサイズと同等の細孔径を有することが好ましい。析出するナノ粒子同等の細孔径であれば、析出したナノ粒子が凝集することなく単分散した状態を形成することができ、記録材料、発光体の特性、信頼性を向上することができる。
高分子材料を用いた耐熱性多孔質シートには、ポリイミド,アラミド,ポリサンフォン,ポリエーテルサルフォン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリベンゾオキサゾール,ポリフェニレンサルファイド,シンジオタクチックポリスチレン,ポリエーテルニトリル,ポリテトラフロロエチレンなどの耐熱性多孔質樹脂材料を使用することができる。フィルムの多孔質化は、例えばポリイミドの場合、ポリアミド酸を含有する溶液を用いて湿式凝固法により多孔質膜を製膜する製膜工程と、得られた多孔質膜を水洗する水洗工程と、得られた多孔質膜のイミド転化を行うイミド化工程と行うことができる。
多孔質シートの形成方法には、湿式凝固法,乾式凝固法,延伸法など種々の製膜方法がある。そのうちで、湿式凝固法によれば、連続気泡多孔質膜が得られ好ましい。
湿式凝固法では、一般に、溶剤に樹脂と添加剤等を溶解した製膜原液(ドープ)を調製し、これを基材に塗布(キャスト)したものを凝固液に浸漬して溶剤置換させ、樹脂を凝固(ゲル化)させ、その後、凝固液等を乾燥除去し、多孔質層を得る。また、多孔質層を銅箔などの電極材料の上に直接形成させることもできる。
なお、湿式凝固法におけるドープは、好ましくは−20〜40℃の温度範囲で塗布される。また、凝固液としては、用いる樹脂を溶解せずに上記溶剤と相溶性を有するものであれば、限定されない。水と、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール等のアルコール類と、これらの混合液とが用いられ、特に水がよく用いられる。浸漬時の凝固液の温度は特に限定されない。好ましくは、0〜50℃の温度範囲である。
製膜原液のポリマー濃度は、5重量%から25重量%の範囲が好ましく、特に、より優れた強度を有する多孔質成型体を得るには、7重量%以上であり、高空孔率を有する多孔質成型体を得るには、20重量%以下がより好ましい。濃度が高すぎると、粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難になるし、濃度が低すぎると、多孔質膜を形成できないからである。
孔径形状や孔径制御のために硝酸リチウムのような無機物やポリビニルピロリドンのような有機物を添加することもできる。添加物の濃度は、溶液中に1重量%から10重量%まで添加するのが好ましい。ポリビニルピロリドンのような凝固スピードを遅くする添加剤を加えると、スポンジ構造が均一に広がった多孔質層が得られる。
上記手法により得られた多孔質フィルムの細孔径は80〜500nmと比較的大きな径を有する。より小さな細孔径を得るには、例えば凍結乾燥法、超臨界乾燥法等を用いることができる。細孔径が極端に小さく空効率が大きな材料は湿潤ゲルの状態での膜強度は小さく、溶媒を含んだ湿潤ゲルを溶媒の自然蒸発による自然乾燥や、加熱による乾燥を行っただけではゲルの固体骨格が乾燥時の溶媒の気液界面で生じる乾燥応力によって収縮あるいは破壊されてしまう。収縮、破壊されたゲルを加熱しフィルム化しても、低密度で細孔の小さい多孔体を得ることはできるが、高空効率化すると微粒子化するかあるいは膜となった場合でも膜中の亀裂の存在により微細孔だけでなく比較的大きな細孔が共存してしまう。このような乾燥時の応力を低減して乾燥による収縮や破壊を抑制した乾燥方法が、超臨界乾燥法や凍結乾燥法などである。超臨界乾燥法や凍結乾燥法では、溶媒を液体状態から相状態を変えることによって、気液界面を無くして表面張力によるゲル骨格へのストレスを無くして乾燥することができるため、乾燥時のゲルの収縮を防ぐことができ、低密度の乾燥ゲルの多孔体を得るのに適した方法である。この方法は、高分子湿潤ゲル中の溶媒、又はその溶媒を乾燥するための乾燥溶媒を加圧、加温することで、その溶媒の臨界点、すなわちその溶媒の臨界圧力以上及び臨界温度以上にする。この状態は溶媒の超臨界状態であり、気体と液体の区別のつかない流体である。そのため、気液界面が生じないために、その状態から圧力を開放して溶媒密度を低減させることによって、界面張力による乾燥のストレスなく乾燥処理を行うことができる。
セラミックス材料については、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアなどの各種酸化物及びこれらを2種以上複合した複合酸化物を好ましく用いることができる。これらの多孔質体を得るにはゾルゲル法のような溶液法を用いることが好ましい。溶液法で用いる原料としては溶剤と多孔質材料を構成する元素の種類に応じて各種の金属塩を用いる。また、必要に応じて添加剤を加える。金属塩としては、例えば、水酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、アセチルアセトナト塩を挙げることができる。あるいはメトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、ブトキシド等の金属アルコキシド、又はメタノール、エタノール、プロパノール、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどの各種アルコール類に金属を溶解しアルコキシド化したものを用いてもよい。用いる溶剤は、前記した金属塩を溶解あるいは分散できるものであれば、特に限定されない。例えばメタノール、エタノール、プロパノール、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどの各種アルコール類、エチレングリコール、2-エタノールアミン等の有機アミン類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセチルアセトンなどを用いることができる。
添加剤は、特に2種以上の元素からなる複合酸化物多孔質体を作成する場合に用いる。2種以上の元素を溶液中で分離した状態でなく、結合させ安定化させることが必要である。2−エタノールアミン等の有機アミン類やアセチルアセトンなどの配位結合に有利な物質が有効である。
セラミックス材料の多孔質フィルムは、厚膜化が困難であり適当な基材の上に塗布し薄膜化した構成とすることが好ましい。基材を高分子材料とすればフレキシブル性を付与することも可能である。また、基材が多孔質材料であっても良い。
基材への塗布方法は特に限定はなく、スピン、スプレー、ディッピングなどを用いることができる。基材に塗布された段階ではセラミックス膜は湿潤ゲルの状態であり、乾燥後160〜500℃で熱硬化する。このようにして得られた多孔質セラミックスフィルムの細孔径は2〜5nmである。500℃以上に加熱するとセラミックスの膜が焼結し細孔径が10〜30nmと大きくなる。より小さな細孔径を有する多孔質膜を作成するには、セラミックス膜中にゼオライトなど分子ふるい特性を有した材料を用いる。
次にナノ粒子分散シートの作成法について説明する。
多孔質フィルムをナノ粒子析出溶液中に浸漬し、多孔質フィルム微細孔内にナノ粒子析出溶液を充填する。充填方法は特に限定はない。単に浸漬する方法、適当な溶媒を浸漬した後置換する方法、等を用いることができ、必要があれば加熱や減圧処理する。次いで、ナノ粒子析出反応を進行させ、多孔質微細孔内に直接ナノ粒子を析出させる。ナノ粒子析出反応は、特に限定はなくナノ粒子析出反応溶液に応じた方法で行う。例えば、水を添加する方法、水蒸気と接触させる方法、還元剤の添加、煮沸攪拌する方法等を用いる。また、上記特許文献1に記載されているようなマイクロ波照射を用いることもできる。特許文献1によれば、以下のような処理を行うことで多種のナノ粒子を作成できる。マイクロ波の照射強度については、金属塩を還元して微細な金属コロイドを形成できるものであれば特に限定されるものではない。しかしながら、マイクロ波強度の下限は0.005W/cmであることが好ましく、さらには0.01W/cmであることが好ましい。これによって、金属塩を効率よく還元し、微細なコロイドを生成することが可能となるとともに、マイクロ波の照射時間を短くすることができ、超微粒子を製造する時間を短縮することができる。また、マイクロ波強度の上限は2W/cmであることが好ましく、さらには0.5W/cmであることが好ましい。マイクロ波強度の上限が前記値よりも大きくなると、例えば金属硫化物超微粒子を製造する場合において、目的とする金属硫化物以外に副生成物などを生じ、純度の高い金属硫化物超微粒子を得ることができない。また、前記上限値より高い強度でマイクロ波を照射しても、超微粒子の製造時間の短縮化や超微粒子の粒径制御には何ら寄与しない。マイクロ波の照射時間についても、本発明の方法にしたがって超微粒子を製造できれば特に限定されるものではない。しかしながら、マイクロ波の照射時間の下限は2分であることが好ましく、さらには1分であることが好ましい。マイクロ波の照射時間が前記下限値よりも小さいと金属塩を十分に還元することができず、極めて微細なコロイドを生成することができない。また、マイクロ波の照射時間の上限は5分であることが好ましく、さらには3分であることが好ましい。マイクロ波の照射時間が上記上限値より大きいと、前述したような金属硫化物超微粒子の製造において副生成物が生じる場合がある。また、超微粒子の粒径制御に何ら寄与することがない。このような製造方法は、金属から構成されるあらゆる超微粒子の製造に対して用いることができる。例えば単一金属からなる金属超微粒子としては、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムなどを例示することができる。金属硫化物からなる金属硫化物超微粒子としては、硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化鉛、硫化ニッケル、硫化鉄、硫化コバルト、硫化ルテニウム、硫化銀、硫化インジウムなどを例示することができる。本発明により、金属超微粒子の場合、0.5〜50nmの大きさのものを製造することができる。また、金属硫化物超微粒子の場合、0.5〜10nmの大きさのものを製造することができる。
上記のような方法でナノ粒子を微細孔内に直接析出した多孔体シートは、最後に熱処理を行い溶剤を除去しナノ粒子分散シートを得る。熱処理条件については特にその方法など限定はないが、次の点に注意する。シートの耐熱温度以上でなければよい。また、金属粒子の熱処理については酸化が問題になるようであれば窒素、He、Arなど不活性ガス中、あるいは減圧中で行い、必要があれば水素処理を行う。
以下実施例によって本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
この実施例では、多孔質ポリイミドシートの微細孔内にZnSナノ粒子を析出させ、フレキシブル発光シートを作成した。
[多孔質ポリイミドシートの作成]
BPDA(3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物)とジアミン混合物(p−フェニレンジアミン/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル=85/15)を略等モル重合させて得られたポリアミド酸19重量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)81重量部からなる製膜溶液を、銅箔(厚み18μm)の表面上に、バーコートの要領にて20μmで均一な厚さに塗布した。塗布後に35℃×RH100%×30秒で吸湿させた後に60℃の純水中に浸漬し、ポリアミド酸を凝固させて多孔質膜とした。引き続き所定の時間(0〜96時間)で、温度50℃の純水中で水洗を行い、その後、120℃で20分間乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気中にて430℃で30分間熱処理し、ポリアミド酸をイミド転化させ、銅箔上に形成されたポリイミド多孔質膜を得、FeCl/HClエッチング液で銅箔を除去し、多孔質ポリイミドシートを得た。
得られた多孔質膜は、厚み5μmで、スポンジ構造となっており、断面の平均孔径80nmであった。
次にトリメシン酸(30mmol、6.30g)、フェニレンジアミン(30mmol、3.24g)を用い、両者がモル比で1対1になるように、N−メチルピロリドン150mL(以下、NMPという。)中で混合した。作製した混合液中に先に作製した多孔質ポリイミドシートを浸漬した。次いで重合触媒として、亜リン酸トリフェニル、ピリジン、塩化リチウムを加えて80℃で2時間加熱した。この加熱の途中でゲル化が進行し、ポリイミド多孔質膜細孔内にポリアミド湿潤ゲルを得た。さらに、得られたポリアミド湿潤ゲルを乾燥しやすい溶媒として、エタノール中に浸漬し45℃、2時間行い溶媒置換を行った。さらにエタノールを新しいものと代えて3回溶媒置換を実施した。
このエタノール溶媒置換したポリアミド湿潤ゲルをステンレス鋼製のオートクレーブに入れ、二酸化炭素を用いて50℃、12MPaで超臨界乾燥し、ポリアミド乾燥ゲルを得た。
また、超臨界乾燥で得られた多孔質ポリイミド微細孔内に作製したポリアミド乾燥ゲルの平均細孔径は電子顕微鏡で調べたところ20nmであった。このように20nmの微細孔を有した多孔質ポリイミドシートを作製した。
[ナノ粒子析出]
ナノ粒子析出溶液については以下のように行った。
発光体ナノ粒子としてZnSナノ粒子を用いた。金属塩として2.5mMの酢酸亜鉛を用い、硫黄源としてチオ尿素2.5mMを用いた。これらをN,N−ジメチルホルムアミド10mLに溶解してZnSナノ粒子析出溶液を作製した。
次いで、先に作製した20nmの微細孔を有した多孔質ポリイミドフィルムをZnSナノ粒子析出溶液中に浸漬した。減圧下で1時間放置し十分に微細孔内に名の粒子析出溶液が充填された後、市販の電子レンジによって0.036W/cmの強度で、60秒間マイクロ波の照射を行った。最後にフィルムを200℃で30分処理し、ナノ粒子分散シートを作製した。
[発光シートの作製]
作製したナノ粒子分散シートの片面に無電解メッキによりCu電極を形成し、他方表面にはスパッタ法によりITO(In−SnO)透明電極を形成した。次いで5Vの電圧をかけたところ発光することを確認した。
このように、本発明の微細孔内直接ナノ粒子析出法を用いることでフレキシブルな発光シートを作製することができた。
(実施例2)
本実施例は記録用磁性材料を作成した例である。
[多孔質フィルムの作製]
本実施例では多孔質フィルムにSiOを用いた。
テトラエトキシシリケートをエタノール中に溶解し、硝酸を触媒として微量添加し、60℃で加熱攪拌した。溶液の粘度変化が目視で確認できるくらい変化した段階で、室温とし48時間攪拌しコーティング液を作製した。次にガラス基板に作製したコーティング液を3000rpmでスピンコートにより塗布し、60℃乾燥後、450℃で2時間熱処理し多孔質シリカフィルムを得た。作製した多孔質シリカフィルムをX線反射法を用いて細孔径を調べたところ、2nmであった。
[記録用材料の作製]
磁性ナノ粒子としてコバルトナノ粒子を製造した。硝酸コバルト0.0266gをエチレングリコール2mL、触媒として塩化白金酸6.72×10−4gを加え、溶解させて溶液を作製した。次いで、先に作製した2nmの微細孔を有した多孔質シリカフィルムをコバルトナノ粒子析出溶液中に浸漬した。減圧下で1時間放置し十分に微細孔内にナノ粒子析出溶液が充填された後、市販の電子レンジを用いて0.01W/cmの強度で5分間マイクロ波を前記溶液に照射した。最後にフィルムを2%水素混合Heガス気流中で200℃で30分処理し、記録用材料を作製した。
作製した記録用材料を透過型電子顕微鏡で観察したところ、多孔質シリカの2nm微細孔内にコバルトナノ粒子が生成していることが判明した。磁性材料は微粒子化すると超常磁性化し記録材料として用いることができない。通常磁性ナノ粒子の周囲に非磁性材料を隣接させ超常磁性化を防止する。本発明により作製した記録材料は非磁性材料であるSiO細孔内に磁性ナノ粒子が存在しており、磁性材料の超常磁性化を抑制している。このように、本発明の微細孔内直接ナノ粒子析出法を用いることで高性能な記録材料を作製することができた。
(実施例3)
本実施例は触媒材料に適用した例である。試験した触媒反応は、水素貯蔵材料として知られる有機ハイドライドから水素を発生させるもので、本実施例では特にデカリンから水素を取り出し、ナフタレンを生成する反応である。
[触媒材料の作製]
塩化白金酸を水/2−メトキシエタノール混合(重量比で4:1)に溶かして作製した20wt%Pt溶液とした。次いで、実施例1で作製した2nmの細孔を有した多孔質ポリイミドシートを20wt%Pt溶液に浸漬した。十分に溶液を細孔中に充填した後、市販の電子レンジを用いて0.01W/cmの強度で2分間処理し、Pt担持多孔質ポリイミドフィルムを得た。
次に、アルミニウムイソブトキシドを2−プロパノールに溶解し、2wt%アルミニウムイソブトキシド溶液を作製し、先に作製したPt担持多孔質ポリイミドフィルムを浸漬し、十分に液が細孔中に充填した後取り出し、空気中120℃で20分処理した。この浸漬操作は3回繰り返しPtアルミナ担持多孔質ポリイミドフィルムを作製した。
次にPt担持多孔質ポリイミドフィルムの片面に水素分離膜として用いるパラジウム膜を蒸着しパラジウム膜付Ptアルミナ担持多孔質ポリイミドフィルムを作製した。
最後に、フィルムを10%水素混合Heガス気流中、120℃で40分、200℃で60分処理しPtを還元し触媒シートとした。
[脱水素反応]
作製した触媒シートを用いてデカリンの脱水素反応を行った。触媒シートはパラジウム側を減圧下にできるようパッキンを付け真空ポンプを装着した。また、ポリイミド側はデカリンを供給できるように反応管を装着した。触媒シートは200℃に加熱し、パラジウム側を減圧下にした後デカリンを供給し脱水素反応を行った。結果は200℃で水素の発生を確認した。
デカリンの脱水素反応は通常300〜400℃で行われる。250℃以下の温度では脱水素反応の自由エネルギー変化は正であり、熱力学的に反応は進行しない。ただし、平衡条件を変えて計算を行うと、水素分圧が低くかつデカリンとナフタレンの分圧を小さくすることで200℃でも自由エネルギー変化を負にすることができる。本発明の触媒材料はナノ粒子触媒が水素分離膜であるパラジウム箔と隣接し、発生した水素を系外に分離し水素分圧を小さくしている。また、反応温度が沸点近傍の温度であるため、積層した2nmの多孔質ポリイミドの存在により、ナフタレンが2nm細孔中に凝縮し系外に排出されナフタレンの分圧が低下する。このため自由エネルギー変化が200℃でも負となり水素を発生することができる。
また、触媒は反応時間とともに粒子成長し活性が低下する。本発明の触媒材料は触媒であるナノ粒子をナノスペース内に内在させ、立体的規制を与えることでナノ粒子の粒子成長を抑制している。
このように本発明の触媒材料はナノスペースの効果を生かし、高性能でかつ触媒寿命の長い信頼性の高い触媒材料を提供することができる。
本発明のナノ粒子分散材料、シート、積層体は、ナノ粒子のサイズ効果を利用した高機能性とともに、多孔質材料が有する高強度、高耐熱性等の特性を併せ持つ。本発明により得られる金属ナノ粒子高分散複合シートは、DMFC、有機ハイドライドシステム等の触媒材料、電磁波シールド材、記録材料等に応用される。又、高誘電ナノ粒子分散複合シートは、Sip、ディスプレイ等に応用される。更に、発光体・蛍光体ナノ粒子分散複合シートは、センサ、EL、ディスプレイ等に応用される。
本発明のナノ粒子分散材料の概念図を示す。 本発明のナノ粒子分散材料の電子顕微鏡写真。 本発明のナノ粒子分散材料の構造的特徴を示す模式図である。図3(a)は、ナノ粒子サイズが多孔質材料の厚さより十分小さい場合であり、図3(b)は、ナノ粒子サイズが多孔質材料の厚さに近い場合である。 本発明のナノ粒子分散シートの製造方法を示す模式図である。

Claims (14)

  1. 多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在していることを特徴とするナノ粒子分散材料。
  2. 前記多孔質材料が耐熱性高分子、無機酸化物、又は無機−有機複合材料であることを特徴とする請求項1記載のナノ粒子分散材料。
  3. 前記耐熱性高分子がポリイミド,アラミド,ポリサンフォン,ポリエーテルサルフォン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリベンゾオキサゾール,ポリフェニレンサルファイド,シンジオタクチックポリスチレン,ポリエーテルニトリル,ポリテトラフロロエチレンから選択される1種以上であることを特徴とする請求項2記載のナノ粒子分散材料。
  4. 前記無機酸化物がアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア及びこれらの複合酸化物から選択される1種以上であることを特徴とする請求項2記載のナノ粒子分散材料。
  5. 前記ナノサイズの粒子が、金属ナノ粒子、金属酸化物又は複合酸化物ナノ粒子、半導体ナノ粒子から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のナノ粒子分散材料。
  6. 前記ナノ粒子がニッケル、コバルト、銅、亜鉛、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムの金属ナノ粒子、Zn,Zr,Tiの酸化物ナノ粒子及びZn,Zr,TiとBa,Sr,希土類との複合酸化物ナノ粒子、ZnS,CdSの半導体ナノ粒子から選択される1種以上であることを特徴とする請求項5記載のナノ粒子分散材料。
  7. 多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在しているナノ粒子分散材料であって、前記多孔質材料がシート形状であることを特徴とするナノ粒子分散シート。
  8. 多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子が内在しているナノ粒子分散材料であって、基材上にシート形状の多孔質材料が積層されていることを特徴とするナノ粒子分散積層シート。
  9. 多孔質材料の微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させる工程と、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させる工程を含むことを特徴とするナノ粒子分散材料の製造方法。
  10. 多孔質シートの微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させる工程と、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させる工程を含むことを特徴とするナノ粒子分散シートの製造方法。
  11. 基材上にシート形状の多孔質材料を積層する工程と、該多孔質材料層の微細孔中にナノサイズの粒子前駆体溶液を充填させる工程と、該微細孔中で該前駆体溶液より直接ナノサイズの粒子を析出させる工程を含むことを特徴とするナノ粒子分散積層シートの製造方法。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載のナノ粒子分散材料、請求項7に記載のナノ粒子分散シート、又は請求項8に記載のナノ粒子分散積層シートにおいて、前記ナノ粒子が発光特性を有することを特徴とする発光材料。
  13. 請求項1〜6のいずれかに記載のナノ粒子分散材料、請求項7に記載のナノ粒子分散シート、又は請求項8に記載のナノ粒子分散積層シートにおいて、前記ナノ粒子が磁性材であることを特徴とする記録材料。
  14. 請求項1〜6のいずれかに記載のナノ粒子分散材料、請求項7に記載のナノ粒子分散シート、又は請求項8に記載のナノ粒子分散積層シートにおいて、前記ナノ粒子が触媒特性を有することを特徴とする触媒材料。
JP2003379690A 2003-11-10 2003-11-10 ナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、及び、ナノ粒子分散積層シート Expired - Fee Related JP4402937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003379690A JP4402937B2 (ja) 2003-11-10 2003-11-10 ナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、及び、ナノ粒子分散積層シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003379690A JP4402937B2 (ja) 2003-11-10 2003-11-10 ナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、及び、ナノ粒子分散積層シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005139376A true JP2005139376A (ja) 2005-06-02
JP4402937B2 JP4402937B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=34689662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003379690A Expired - Fee Related JP4402937B2 (ja) 2003-11-10 2003-11-10 ナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、及び、ナノ粒子分散積層シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4402937B2 (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056115A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 National Institute Of Advanced Industrial & Technology パラジウムナノ粒子が分散した耐熱用高分子成型体複合材料、及びその製造方法
WO2008074702A1 (de) * 2006-12-19 2008-06-26 Basf Se Verfahren zur kreuzkupplung unter verwendung metallischer nanopartikel als katalysator
JP2011529115A (ja) * 2008-07-22 2011-12-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 無機ナノ粒子を含有する導電性ポリマーの水性分散体
WO2013031767A1 (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 多孔質シリカ内包粒子の製造方法および多孔質シリカ、多孔質シリカ内包粒子
WO2013058476A1 (ko) * 2011-10-17 2013-04-25 엘지전자 주식회사 투명 발광 시트 및 그 제조 방법
US8455865B2 (en) 2002-09-24 2013-06-04 E I Du Pont De Nemours And Company Electrically conducting organic polymer/nanoparticle composites and methods for use thereof
US8491819B2 (en) 2006-12-29 2013-07-23 E I Du Pont De Nemours And Company High work-function and high conductivity compositions of electrically conducting polymers
US8722196B2 (en) 2008-03-07 2014-05-13 Japan Science And Technology Agency Composite material, method of producing the same, and apparatus for producing the same
US8765022B2 (en) 2004-03-17 2014-07-01 E I Du Pont De Nemours And Company Water dispersible polypyrroles made with polymeric acid colloids for electronics applications
US8784692B2 (en) 2002-09-24 2014-07-22 E I Du Pont De Nemours And Company Water dispersible polythiophenes made with polymeric acid colloids
WO2014137147A1 (en) * 2013-03-05 2014-09-12 Lg Electronics Inc. Conductive film, method for manufacturing the same, and electronic device including the same
US8980420B2 (en) 2008-03-05 2015-03-17 Japan Science And Technology Agency Composite material comprising silicon matrix and method of producing the same
US9028982B2 (en) 2008-08-19 2015-05-12 Japan Science And Technology Agency Composite material, method for producing the same, and apparatus for producing the same
JP2017007938A (ja) * 2011-08-29 2017-01-12 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 多孔質シリカ内包粒子の製造方法
WO2017076135A1 (zh) * 2015-11-04 2017-05-11 广州华睿光电材料有限公司 电致发光器件、其制备方法及油墨组合物
KR20180105057A (ko) * 2017-03-14 2018-09-27 포항공과대학교 산학협력단 높은 면 밀도를 가지는 백금나노입자- 2차원 전도성 고분자 복합체 및 그 제조 방법
CN109524434A (zh) * 2017-09-20 2019-03-26 上海和辉光电有限公司 一种背贴材料结构、制备方法及其柔性显示面板
JPWO2019163978A1 (ja) * 2018-02-26 2021-01-07 国立大学法人東海国立大学機構 熱交換器、冷凍機および焼結体
CN113481373A (zh) * 2021-07-08 2021-10-08 深圳星河环境股份有限公司 一种从活化液中分离回收钯的方法
CN114920978A (zh) * 2022-04-26 2022-08-19 南京航空航天大学 一种兼具电磁屏蔽和吸声功能的气凝胶的制备方法

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8455865B2 (en) 2002-09-24 2013-06-04 E I Du Pont De Nemours And Company Electrically conducting organic polymer/nanoparticle composites and methods for use thereof
US8784692B2 (en) 2002-09-24 2014-07-22 E I Du Pont De Nemours And Company Water dispersible polythiophenes made with polymeric acid colloids
US8765022B2 (en) 2004-03-17 2014-07-01 E I Du Pont De Nemours And Company Water dispersible polypyrroles made with polymeric acid colloids for electronics applications
JP2007056115A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 National Institute Of Advanced Industrial & Technology パラジウムナノ粒子が分散した耐熱用高分子成型体複合材料、及びその製造方法
WO2008074702A1 (de) * 2006-12-19 2008-06-26 Basf Se Verfahren zur kreuzkupplung unter verwendung metallischer nanopartikel als katalysator
US8491819B2 (en) 2006-12-29 2013-07-23 E I Du Pont De Nemours And Company High work-function and high conductivity compositions of electrically conducting polymers
US8980420B2 (en) 2008-03-05 2015-03-17 Japan Science And Technology Agency Composite material comprising silicon matrix and method of producing the same
US8722196B2 (en) 2008-03-07 2014-05-13 Japan Science And Technology Agency Composite material, method of producing the same, and apparatus for producing the same
US9252020B2 (en) 2008-03-07 2016-02-02 Japan Science And Technology Agency Composite material, method of producing the same, and apparatus for producing the same
JP2011529115A (ja) * 2008-07-22 2011-12-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 無機ナノ粒子を含有する導電性ポリマーの水性分散体
US9028982B2 (en) 2008-08-19 2015-05-12 Japan Science And Technology Agency Composite material, method for producing the same, and apparatus for producing the same
US10293320B2 (en) 2011-08-29 2019-05-21 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute Method for producing a particle containing porous silica, porous silica, and a particle containing porous silica
JP2013063895A (ja) * 2011-08-29 2013-04-11 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute 多孔質シリカ内包粒子の製造方法および多孔質シリカ、多孔質シリカ内包粒子
WO2013031767A1 (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 多孔質シリカ内包粒子の製造方法および多孔質シリカ、多孔質シリカ内包粒子
JP2017007938A (ja) * 2011-08-29 2017-01-12 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 多孔質シリカ内包粒子の製造方法
WO2013058476A1 (ko) * 2011-10-17 2013-04-25 엘지전자 주식회사 투명 발광 시트 및 그 제조 방법
WO2014137147A1 (en) * 2013-03-05 2014-09-12 Lg Electronics Inc. Conductive film, method for manufacturing the same, and electronic device including the same
US9462681B2 (en) 2013-03-05 2016-10-04 Lg Electronics Inc. Conductive film with networked nano-material
WO2017076135A1 (zh) * 2015-11-04 2017-05-11 广州华睿光电材料有限公司 电致发光器件、其制备方法及油墨组合物
KR20180105057A (ko) * 2017-03-14 2018-09-27 포항공과대학교 산학협력단 높은 면 밀도를 가지는 백금나노입자- 2차원 전도성 고분자 복합체 및 그 제조 방법
KR102156218B1 (ko) 2017-03-14 2020-09-15 포항공과대학교 산학협력단 높은 면 밀도를 가지는 백금나노입자- 2차원 전도성 고분자 복합체 및 그 제조 방법
CN109524434A (zh) * 2017-09-20 2019-03-26 上海和辉光电有限公司 一种背贴材料结构、制备方法及其柔性显示面板
CN109524434B (zh) * 2017-09-20 2021-04-02 上海和辉光电股份有限公司 一种背贴材料结构、制备方法及其柔性显示面板
JPWO2019163978A1 (ja) * 2018-02-26 2021-01-07 国立大学法人東海国立大学機構 熱交換器、冷凍機および焼結体
JP7128544B2 (ja) 2018-02-26 2022-08-31 国立大学法人東海国立大学機構 熱交換器、冷凍機および焼結体
CN113481373A (zh) * 2021-07-08 2021-10-08 深圳星河环境股份有限公司 一种从活化液中分离回收钯的方法
CN114920978A (zh) * 2022-04-26 2022-08-19 南京航空航天大学 一种兼具电磁屏蔽和吸声功能的气凝胶的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4402937B2 (ja) 2010-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4402937B2 (ja) ナノ粒子分散材料、ナノ粒子分散シート、及び、ナノ粒子分散積層シート
Esmaeilifar et al. Synthesis methods of low-Pt-loading electrocatalysts for proton exchange membrane fuel cell systems
TWI674700B (zh) 導電膜、燃料電池用氣體擴散層、燃料電池用觸媒層、燃料電池用電極、燃料電池用膜電極接合體及燃料電池
JP4151884B2 (ja) 固体表面に複合金属酸化物のナノ材料が形成された材料の製造方法
Tröger et al. Structural characterization of catalytically active metal nanoclusters in poly (amide imide) films with high metal loading
Liu et al. The role of oxygen vacancies on Pt/NaInO2 catalyst in improving formaldehyde oxidation at ambient condition
US20150183189A1 (en) Graphene Hydrogel, Graphene Hydrogel Nanocomposite Materials, and Preparation Method Thereof
Zito et al. Accelerated microwave-assisted hydrothermal/solvothermal processing: fundamentals, morphologies, and applications
Chen et al. Nb2O5 Nanorod bundles for photocatalytic ethylene oxidation
KR101355726B1 (ko) 플라즈마를 이용하여 기재 표면 위에 부착된 금속 나노입자 제조방법
Li et al. PtNi nanoparticles encapsulated in few carbon layers as high-performance catalysts for oxygen reduction reaction
Chandrappa et al. Electrochemical bulk synthesis and characterisation of hexagonal-shaped CuO nanoparticles
Parimon et al. Fabrication, structural, optical, electrical, and humidity sensing characteristics of hierarchical NiO nanosheet/nanoball-flower-like structure films
Bera et al. Hierarchically structured macro with nested mesoporous zinc indium oxide conducting film
Pradhan et al. Template-free single-step electrochemical synthesis of ZnO hollow nanospheres: Self-assembly of hollow nanospheres from nanoparticles
Luan et al. Research on different preparation methods of new photocatalysts
JP2022509519A (ja) 複合フィルムならびにその製造および使用の方法
Dinca et al. Composites formed from tungsten trioxide and graphene oxide for the next generation of electrochromic interfaces
EP3530617A1 (en) Method of forming a porous graphene-based macroscopic structure
Wang et al. Effect of aluminum foam support and polyethylene glycol on surface morphology and photocatalytic behavior of TiO2 films
Hamadanian et al. Structural, morphological and photocatalytic characterisations of Ag-coated anatase TiO2 fabricated by the sol–gel dip-coating method
JP2007054693A (ja) 微粒子分散チューブ状膜およびその製造方法
JP2015105202A (ja) 酸化チタン膜及びその形成方法
JP7446598B2 (ja) 触媒、その触媒を含む触媒溶液、およびその触媒溶液を用いた無電解めっき方法
CN113861480B (zh) 基于还原氧化石墨烯的多层复合阻隔膜及制备方法和应用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091027

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091030

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4402937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees