JP2005138486A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】白色用インクタンク内の白色インクの沈殿を防止することによって、常に高画質な画像記録を行うことのできる画像記録装置を提供する。
【解決手段】白色インクを貯留する白色用メインタンク13,13と、プロセスカラーインクを貯留するカラー用メインタンク12,12…とを備え、各記録ヘッド7,7…、8,8から各インクを吐出させることにより画像を形成する画像記録装置1において、白色用メインタンク13,13及びカラー用メインタンク12,12…からそれぞれに対応する各記録ヘッド7,7…、8,8にインクを供給するインク供給路の途中に各メインタンク12,12…、13,13から供給されたインクを貯留するサブタンク9,9…、10,10を設け、このうち白色用サブタンク10,10の容量をカラー用サブタンク9,9…の容量よりも小さくした。
【選択図】図2
【解決手段】白色インクを貯留する白色用メインタンク13,13と、プロセスカラーインクを貯留するカラー用メインタンク12,12…とを備え、各記録ヘッド7,7…、8,8から各インクを吐出させることにより画像を形成する画像記録装置1において、白色用メインタンク13,13及びカラー用メインタンク12,12…からそれぞれに対応する各記録ヘッド7,7…、8,8にインクを供給するインク供給路の途中に各メインタンク12,12…、13,13から供給されたインクを貯留するサブタンク9,9…、10,10を設け、このうち白色用サブタンク10,10の容量をカラー用サブタンク9,9…の容量よりも小さくした。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像記録装置に係り、特に、白色インクを用いて画像記録を行う画像記録装置に関するものである。
一般に、様々な記録媒体に対して印刷を行うことのできる手段として、インクジェット方式の画像記録装置が知られている。インクジェット方式の画像記録装置は、記録ヘッドの記録媒体に対向する面に設けられたノズルからインクを吐出して記録媒体上に着弾、定着させることにより記録媒体に画像を記録するものであり、製版工程を必要としないため需要に応じた印刷が可能であるという長所がある。特に、近時は、紫外線等の光によって硬化する光硬化型インクを用いたインクジェット画像記録装置が知られており、これによれば、記録媒体上に着弾したインクに光を照射することでインクを硬化させ記録媒体上に定着させることができるので、透明又は半透明の樹脂フィルム等、インク吸収性のない記録媒体に対しても簡易に印刷を行うことが可能である。
ところで、画像記録面が白色である紙等の記録媒体に画像記録を行う場合には、画像記録前から画像記録面は既に白色であるので、単に各種のプロセスカラーインクによって文字、記号又は画像等を表現できる。しかしながら、画像記録面が白色でない(例えば、画像記録面が黒色である)記録媒体(以下「有色媒体」という。)又は透明若しくは半透明の樹脂製フィルム等の記録媒体(以下「透明媒体」という。)に画像記録を行う場合には、白色インクを用いて白色画像記録を行う場合がある。例えば、半導体産業で用いられるプリント基板においては、その部品実装位置に白色インクを用いて、文字、記号又は線等を画像記録することが行われている(例えば特許文献1参照)。また、透明フィルムに画像記録を行う場合に各種のプロセスカラーインクによって表現される画像を見やすく引き立たせる等のため記録媒体の一部又は全面に白色インクを印刷することが行われる。
特開平9−232701号公報
しかしながら、白色インクは遮蔽性を高めるために他のプロセスカラーインクよりも顔料粒径を大きくする必要がある。また、一般にプロセスカラーインクのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各インクの顔料の比重は1.3〜1.9g/cm2であるのに対して、白色インクの顔料である酸化チタンの比重は4.2g/cm2と大きい。顔料インクは分散剤によって顔料の沈降を防止するが、顔料の比重が大きくなると経時で沈降しやすくなる。このため、インクを放置しておくと、顔料が均一に混ざり合った正常な状態を保つことができず、インク組成が変化することによるインクの吐出性の低下、印字不良を生じるおそれがある。また、インクが均一でない場合吐出されたインクの濃度が一定とならず画質の低下を招くという問題がある。
そこで、本発明は以上のような課題を解決すべくなされたものであり、白色用インクタンク内の白色インクの沈降を防止して、常に高画質な画像記録を行うことのできる画像記録装置を提供することを目的とするものである。
このような問題を解決するため、請求項1に記載されている発明は、白色インクを貯留する白色用メインタンクと、プロセスカラーインクを貯留するカラー用メインタンクとを備え、前記白色インクを吐出する白色用記録ヘッドと前記プロセスカラーインクを吐出するカラー用記録ヘッドをキャリッジに搭載し、前記各記録ヘッドから前記各インクを記録媒体上に吐出させることにより前記記録媒体上に画像を形成する画像記録装置において、
前記白色用メインタンク及びカラー用メインタンクからそれぞれに対応する前記各記録ヘッドにインクを供給するインク供給路の途中に前記各メインタンクから供給されたインクを貯留するサブタンクを設け、前記各サブタンクのうち白色用メインタンクに対応して設けられた白色用サブタンクの容量をカラー用メインタンクに対応して設けられたカラー用サブタンクの容量よりも小さくしたことを特徴としている。
前記白色用メインタンク及びカラー用メインタンクからそれぞれに対応する前記各記録ヘッドにインクを供給するインク供給路の途中に前記各メインタンクから供給されたインクを貯留するサブタンクを設け、前記各サブタンクのうち白色用メインタンクに対応して設けられた白色用サブタンクの容量をカラー用メインタンクに対応して設けられたカラー用サブタンクの容量よりも小さくしたことを特徴としている。
このような構成を有する請求項1に記載の発明は、白色用サブタンクがカラー用サブタンクよりも小さいため、カラーインクに比べ白色インクの方を早期に使い切ることができるようになっている。
請求項2に記載されている発明は、請求項1に記載の発明において、前記白色用サブタンクの容量を前記カラー用サブタンクの容量の2分の1としたことを特徴としている。
このような構成を有する請求項2に記載の発明は、白色用サブタンクの容量がカラー用サブタンクの容量の2分の1しかないため、白色インクをカラーインクの2倍以上の早さで使い切ることができるようになっている。
請求項3に記載されている発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記白色用サブタンク及び前記カラー用サブタンクは前記キャリッジに搭載されることを特徴とすることを特徴としている。
このような構成を有する請求項3に記載の発明は、各サブタンクを記録ヘッドとともにキャリッジ上に搭載するようになっている。
請求項4に記載されている発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記インクは光を照射することによって硬化する光硬化型インクであり、前記記録媒体に着弾した前記インクに光を照射する光源を備える光照射装置を設けたことを特徴としている。
このような構成を有する請求項4に記載の発明は、記録媒体上に着弾したインクに対して光が照射されることによりインクが硬化定着し、所定の画像が形成されるようになっている。
請求項5に記載されている発明は、請求項4に記載の発明において、前記インクは紫外線を照射することによって硬化する紫外線硬化型インクであり、前記光照射装置の前記光源から照射される光は紫外線であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項5に記載の発明は、記録媒体上に着弾したインクに対して紫外線が照射されることによりインクが硬化定着し、所定の画像が形成されるようになっている。
請求項6に記載されている発明は、請求項4又は5に記載の発明において、前記光源は高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、半導体レーザー、冷陰極管、LEDのいずれかであることを特徴としている。
このような構成を有する請求項6に記載の発明は、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、半導体レーザー、冷陰極管、LEDのいずれかを光源として用いてインクに紫外線等の光を照射しインクを硬化定着させるようになっている。
請求項7に記載されている発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、前記インクはカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクであることを特徴としている。
このような構成を有する請求項7に記載の発明は、酸素による重合阻害性の少ないカチオン重合系インクを用いて画像記録を行うようになっている。
請求項1に記載された発明によれば、白色用サブタンクの容量をカラー用サブタンクの容量よりも小さくすることによって白色インクを白色用サブタンク内の白色インクを短期に使い切ることができる。このため、顔料粒径が大きく、しかも顔料の比重が他のインクよりも大きな白色インクを画像記録に用いる場合でも顔料が沈降する前にインクを記録ヘッドに供給することができ、複雑な機構を設けることなくインクの吐出性を安定させることができるとともに一定の出射濃度を保って画像記録を行うことができ、高画質、高精細な画像記録を実現することができるという効果を奏する。
請求項2に記載された発明によれば、白色用サブタンクの容量がカラー用サブタンクの容量の2分の1しかないため、白色用サブタンク内の白色インクを短期に使い切ることができる。これにより、白色用サブタンクには随時適切な濃度に混ざり合ったインクが白色用メインタンクから供給され、白色用サブタンク内に滞留する白色インクは常に新たなものと入れ替わるため、白色インクに含まれる顔料が白色用サブタンク内で沈降することを防止することができる。このため、白色インクが常に正常な濃度で記録ヘッドに供給されるのでインクの吐出性を安定させることができるとともに一定の出射濃度を保って画像記録を行うことができ、安定して高画質、高精細な画像記録を実現することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された発明によれば、白色用サブタンク及びカラー用サブタンクを記録ヘッドとともにキャリッジ上に搭載するため、装置の小型化を図ることができるという効果を奏する。
請求項4に記載された発明によれば、光硬化型インクを用いて画像記録を行った場合、インク吐出後に所定の光を照射することによりインクが硬化するので、長期間にわたって記録画像の画質を維持することができる。さらに、光硬化インクを画像記録に用いることにより、紙などのインク吸収性のよい記録媒体のみならず、樹脂フィルム等のインク吸収性の低い記録媒体、あるいはインク吸収性のない記録媒体に対しても高精細な画像記録を行うことができるという効果を奏する。
請求項5に記載された発明によれば、インク吐出後に紫外線を照射することによりインクが硬化定着するので、記録媒体が紙などのインク吸収性のよい記録媒体のみならず、樹脂フィルム等のインク吸収性の低い記録媒体、あるいはインク吸収性のない記録媒体に対しても高精細な画像記録を行うことができるという効果を奏する。
請求項6に記載された発明によれば、光源として高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、半導体レーザー、冷陰極管、LEDのいずれかを用いた場合にインクを効果定着させることができ、白色インクを用いて樹脂フィルム等の記録媒体に対し高画質な画像を形成することができるという効果を奏する。
請求項7に記載された発明によれば、カチオン重合系インクはラジカル重合系インクと違ってその重合反応が空気中の酸素に阻害され難いため、短時間で硬化し、また硬化のために高出力の光源を必要としない。このため、大型の光源を搭載する必要がなく装置の小型化、軽量化を図ることができるとともに、コスト的にも安価になるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照しつつ本発明に係る画像記録装置1の一実施形態について説明する。
まず、図1に示すように、本実施形態において、画像記録装置1は、シリアルプリント方式による画像記録装置1であり、プリンタ本体2と、プリンタ本体2を下方から支持する支持台3とを備えている。プリンタ本体2の中央部には、記録媒体Pを非記録面から支持するプラテン4がプリンタ本体2の長手方向に延在するように配設されており、記録媒体Pは図示しない搬送機構によりプラテン4の上を搬送方向Xに搬送されるようになっている。
プラテン4の上方であって記録媒体Pの搬送方向Xの上流にはプリンタ本体2の長手方向に延在する棒状のガイドレール5が設けられている。このガイドレール5には、キャリッジ6が支持されており、キャリッジ6は図示しない駆動機構によりガイドレール5に沿って主走査方向Yに往復駆動自在となっている。
また、図1及び図2に示すように、キャリッジ6には、本実施形態における画像記録装置1で使用される各色のプロセスカラーインク(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)。)に対応した4つのカラー用記録ヘッド7,7…が一群として搭載されている。また、一群として設けられたカラー用記録ヘッド7,7…の両側には白色インク(W)を吐出させる白色用記録ヘッド7がそれぞれ1つずつ設けられている。各記録ヘッド7,7…、8,8は、外形が略直方体状に形成され、長手方向が互いに平行となるように並んで配置されており、各記録ヘッド7,7…、8,8の記録媒体Pに対向する面にはインクを吐出させる複数のインク吐出口(図示せず)が設けられている。なお、画像記録装置1で使用されるインクの色はこれに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)等の色を使用することもできる。この場合には、各色に対応した記録ヘッドがキャリッジ6に搭載される。また、白色用記録ヘッド8はカラー用記録ヘッド7,7…の両側にそれぞれ複数設けられていてもよい。
前記キャリッジ6には、インクを貯留しカラー用記録ヘッド7,7…及び白色用記録ヘッド8,8にインクを供給するカラー用サブタンク9,9…及び白色用サブタンク10,10が各記録ヘッド7,7…、8,8に対応する数備えられ、各記録ヘッド7,7…、8,8は、インク供給管11,11…を介してそれぞれに対応するサブタンク9,9…、10,10と連通されている。
また、これらの各サブタンク9,9…、10,10は、図示しないインク供給路によって、それぞれに対応するカラー用メインタンク12,12…及び白色用メインタンク13,13と連通している。カラー用メインタンク12,12…及び白色用メインタンク13,13は、キャリッジ6の移動範囲の一端であって前記プラテン4の外側に設けられており、インクは、インク供給路の途中に設けられた圧送ポンプ等によって随時各メインタンク12,12…、13,13からそれぞれ対応するサブタンク9,9…、10,10を介して各記録ヘッド7,7…、8,8に供給されるようになっている。
各サブタンク9,9…、10,10のうち、白色用記録ヘッド8,8に対応して設けられた白色用サブタンク10,10の容量は、カラー用記録ヘッド7,7…に対応して設けられたカラー用サブタンク11,11の…の容量の2分の1であり、白色用メインタンク13,13から供給され、白色用サブタンク10,10に貯留された白色インクを早期に使い切ることができるようになっている。なお、白色用サブタンクの形状は、カラー用サブタンクより高さ方向が小さくなっており、顔料の沈降によるインク組成の変化等を生じにくいようになっている。
ここで、本実施形態で使用されるインクとしては、光硬化型インクが好ましく用いられ、特に、比較的扱いが容易で硬化速度が速い等の理由で紫外線硬化型インクが好ましく用いられる。紫外線硬化型インクは、重合性モノマーや光重合開始剤等として、ラジカル重合化合物を含むラジカル重合系インクと、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別され、その両系のインクが本第一の実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。しかしながら、ラジカル重合系インクには、ラジカル重合反応が空気中の酸素によって阻害され易いという問題がある。この点、カチオン重合系インクはそうした酸素による阻害を受け難い。こうしたカチオン重合系インクとラジカル重合系インクの違いは、紫外線硬化型インクのみならず、一般に光硬化型インクに見られる傾向である。そのため、本発明に係る画像記録装置1のように、記録ヘッド2から吐出され記録媒体Pに着弾したインクが空気に触れ易い装置の場合には、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系の光硬化型インクのほうが機能性・汎用性に優れる。このため、本実施形態においては、特に、カチオン重合化合物を含むカチオン重合系の光硬化型インクを用いるのが好ましい。
このうち白色インクは、前述のように、顔料粒径がプロセスカラーインクの顔料粒径よりも大きく、また、白色インクの顔料である酸化チタンの比重はプロセスカラーインクの顔料の比重よりも大きいため、顔料が沈降しやすいという特性を有する。
また、キャリッジ6の上であって、一群に設けられたカラー用記録ヘッド7,7…のうち両側に配置された記録ヘッド7,7と白色用記録ヘッド8の間、及び各白色用記録ヘッド8,8とキャリッジ6の壁面との間には光照射装置としての紫外線照射装置14,14…が、それぞれ搭載されている。紫外線照射装置14,14…は、カラー用記録ヘッド7,7…及び白色用記録ヘッド8,8よりも搬送方向Xに沿って長く形成されており、紫外線照射装置14,14…の内部には、記録媒体Pの上に吐出され着弾したインクに対して紫外線を照射する紫外線光源(図示せず)が配設されている。この紫外線光源としては、例えば高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、半導体レーザー、冷陰極管、エキシマーランプ、又はLED(Light Emitting Diode)等が適用可能である。
また、キャリッジ6の移動範囲の他の一端部であってプラテン4を挟んで前記各メインタンク12,12…、13,13と反対の位置には、各記録ヘッド7,7…、8,8のメンテナンス作業を行うメンテナンスユニット15が配設されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
画像記録動作が開始されると、搬送機構によって記録媒体Pが搬送方向Xに搬送される。記録媒体Pがプラテン4の所定位置に到達すると、キャリッジ6がガイドレール5に沿って往復移動するとともに記録ヘッド7,7…、8,8のインク吐出口から所定の画像データに基づいて所要のインクが吐出される。これと同時に、紫外線照射装置14,14…の光源が点灯し、記録媒体P上に吐出されたインクに対して紫外線が照射され、これによってインクが硬化定着して記録媒体Pの記録面上に画像が記録される。画像記録動作中、各記録ヘッド7,7…、8,8には随時各サブタンク9,9…、10,10からインクが供給されており、各サブタンク9,9…、10,10内に貯留するインクの量が減少した場合には、随時それぞれに対応する各メインタンク12,12…、13,13からインクが供給される。
また、各記録ヘッド7,7…、8,8のインク吐出口にインクが付着した場合等には、適宜、メンテナンスユニット15によりインク吐出口のメンテナンス作業が行われる。
本実施形態によれば、白色用サブタンク10,10の容量がカラー用サブタンク9,9…の容量の2分の1しかないため、白色用サブタンク10,10内の白色インクを短期に使い切ることができる。これにより、白色用サブタンク10,10には随時適切な濃度に混ざり合ったインクが白色用メインタンク13,13から供給され、白色用サブタンク10,10内に滞留する白色インクは常に新たなものと入れ替わり、白色インクに含まれる顔料が白色用サブタンク10,10内で沈降することを防止することができる。このため、白色インクが常に正常な濃度で白色用記録ヘッド8,8に供給されるので、複雑な構造を設けることなく安定して高画質、高精細な画像記録を実現することができる。
なお、本実施形態では、紫外線を照射することにより硬化するインクを用いて画像記録を行うものとしたが、インクは必ずしもこれには限定されず、例えば、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波といった紫外線以外の光を照射することにより硬化するインクであってもよい。この場合、インクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とが適用される。また、紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを用いる場合は、紫外線光源に代えて、その光を照射する光源を適用する。
さらに、光を照射することなく硬化するインクを適用してもよい。
また、本実施形態において画像記録装置1は、キャリッジ6に搭載された記録ヘッド7,7…、8,8を主走査方向Yに往復移動させるとともに、記録媒体Pを搬送方向Xに搬送させながら、記録ヘッド7,7…、8,8からインクを吐出させて、画像を形成するシリアルヘッド方式の画像記録装置1としたが、プリンタ本体に固定された記録ヘッドからインクを吐出させるとともに、記録媒体を搬送させて、画像を形成するラインヘッド方式の画像記録装置としてもよい。
また、本実施形態においては白色用サブタンク10,10の容量はカラー用サブタンク9,9…の容量の2分の1としたが、白色用サブタンク10,10の容量はこれに限られない。すなわち、白色用サブタンク10,10の容量は白色インク中に含まれる顔料が沈降する前に白色インクを使い切ることができる程度の少量であればよく、画像記録装置1における白色インクの使用量等に応じて定めることができる。なお、この場合、白色用サブタンクの形状は、カラー用サブタンクより高さ方向を小さくするほうが、顔料の沈降によるインク組成の変化等の問題を生じにくいため好ましい。ただし、白色用サブタンクの形状はこれに限られず、顔料の沈降を生じにくい形状であれば他の形状とすることも可能である。
また、本実施形態においては各サブタンク9,9…、10,10をキャリッジ6に搭載するものとしたが、各サブタンク9,9…、10,10を配置する位置はこれに限られず、各メインタンク12,12…、13,13と各記録ヘッド7,7…、8,8との間のインク供給路上であればよい。
また、白色用メインタンク13,13の内部に攪拌機構を設けて白色用メインタンク13,13から白色用サブタンク10,10に白色インクを供給する前に白色用メインタンク13,13内に貯留される白色インクの攪拌を行うようにしてもよい。この場合、攪拌機構としては液体を攪拌できる機構であればいずれの機構であっても適用可能である。このような機構を設けることにより、白色インクが均一に混ざり合った状態で白色用サブタンク10,10に供給されるので、白色インクが白色用メインタンク13,13から白色用サブタンク10,10までの間に白色インクが沈殿して目詰まりを起こすこと等を防止することができる。さらに、濃度が均一化された正常な状態で白色インクを白色用記録ヘッド8,8に供給することができため、常に均一な濃度のインクを吐出させることができ、高精細な画像形成を行うことが可能となる。また、白色用サブタンク10,10内に攪拌機構を設けてもよい。
また、本実施形態に用いられる記録媒体Pは、通常の画像記録装置に適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなる記録媒体が適用可能である。また、記録媒体Pの形態としては、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。
その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
1 画像記録装置
6 キャリッジ
8 白色用記録ヘッド
10 白色用サブタンク
13 白色用メインタンク
14 紫外線照射装置
6 キャリッジ
8 白色用記録ヘッド
10 白色用サブタンク
13 白色用メインタンク
14 紫外線照射装置
Claims (7)
- 白色インクを貯留する白色用メインタンクと、プロセスカラーインクを貯留するカラー用メインタンクとを備え、前記白色インクを吐出する白色用記録ヘッドと前記プロセスカラーインクを吐出するカラー用記録ヘッドをキャリッジに搭載し、前記各記録ヘッドから前記各インクを記録媒体上に吐出させることにより前記記録媒体上に画像を形成する画像記録装置において、
前記白色用メインタンク及びカラー用メインタンクからそれぞれに対応する前記各記録ヘッドにインクを供給するインク供給路の途中に前記各メインタンクから供給されたインクを貯留するサブタンクを設け、前記各サブタンクのうち白色用メインタンクに対応して設けられた白色用サブタンクの容量をカラー用メインタンクに対応して設けられたカラー用サブタンクの容量よりも小さくしたことを特徴とする画像記録装置。 - 前記白色用サブタンクの容量を前記カラー用サブタンクの容量の2分の1としたことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記白色用サブタンク及び前記カラー用サブタンクは前記キャリッジに搭載されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装置。
- 前記インクは光を照射することによって硬化する光硬化型インクであり、前記記録媒体に着弾した前記インクに光を照射する光源を備える光照射装置を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像記録装置。
- 前記インクは紫外線を照射することによって硬化する紫外線硬化型インクであり、前記光照射装置の前記光源から照射される光は紫外線であることを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
- 前記光源は高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、半導体レーザー、冷陰極管、LEDのいずれかであることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像記録装置。
- 前記インクはカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像記録装置。
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JP2013184428A (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Canon Inc | インクジェット記録装置 |
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