JP2005137879A - 聴力検査システム及びこれを用いた補聴器選定システム - Google Patents

聴力検査システム及びこれを用いた補聴器選定システム Download PDF

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Abstract

【課題】 補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく各ユーザ自らが自己の聴覚特性を精度良く測定できる聴力検査システムを提供する。
【解決手段】 聴力検査システム1は、通信回線2を介してユーザ端末装置3から接続可能な管理サーバ11を備え、管理サーバには、ユーザ端末装置において聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルと、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとが記憶される。管理サーバは、健聴者に対する聴力検査によって得られた各周波数毎の聴力レベルと聴力モデルとに基づき、サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、ユーザ端末装置3でサウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出し、被検者に対する聴力検査によって得られた各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、聴力検査システム及びこれを用いた補聴器選定システムに関し、特に、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく、被検者がその補助者としての健聴者の助けを借りるのみで自己の聴覚特性を精度良く測定できる聴力検査システム及び当該被検者の聴力検査の結果に応じた適切な補聴器を選定することができる補聴器選定システムに関する。
聴力の低下を懸念する者や、補聴器の新規購入や買い替えを所望する者(以下、これらの者を総称してユーザという)は、医者の診断を受けるべく病院に行ったり、或いは、補聴器販売店舗に直接出向き、オージオメータと称される専用の聴力検査装置によって聴覚特性を測定した上で、必要と判断された場合には、測定結果に応じた適切な補聴器を入手しているのが現状である。
しかしながら、ユーザ、特に軽度の難聴であるユーザにとっては、わざわざ病院や補聴器販売店舗に足を運ぶことに煩わしさを感じる他、補聴器販売店舗がさほど普及していないこと等も相俟って、補聴器の利用促進が図られていないという問題が生じている。
そこで、このような問題を解決するべく、従来より、インターネット等の通信回線を利用して、ユーザが有するパーソナルコンピュータ(以下、適宜パソコンという)等の端末装置での聴力検査を可能にする(更には、当該検査結果に適合する補聴器を自動的に選定するように構成されたものもある)ことにより、補聴器の利用促進を図ったシステムが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2002−140576号公報 特開2002−259714号公報
しかしながら、従来のシステムは、ユーザが保有するパーソナルコンピュータ等に内蔵或いは外付けされたスピーカーを利用して聴力検査を実行する構成となっており、斯かる構成に起因した種々の問題を有する。
すなわち、パーソナルコンピュータに付属するスピーカーは、音質、音量共に製品格差が大きく、全てのユーザに対して統一された条件での聴力検査を行うことが困難であり、その結果、各ユーザの聴覚特性に応じた適切な補聴器を選定し難いという問題がある。特に、外付けされたスピーカーの場合、その出力音圧は、パソコン本体での音圧調整と、スピーカーでの音圧調整の両方によって決定されるため、音圧の基準を設定し難いという問題がある。さらには、左右の耳のそれぞれについて個別に聴力検査を行うにはイヤホンを用いる必要があるが、イヤホンの種類によっても最終的にユーザの耳に届く音圧は変化してしまうという問題もある。
また、仮にスピーカー乃至イヤホンからの出力音圧が一定であっても、聴力検査の結果は、パソコン設置場所の騒音環境に大きな影響を受ける。すなわち、出力音圧が実際には一定であったとしても、パソコン設置場所の騒音が大きければ大きいほど、出力音を聴き取り難くなってしまい、ユーザにとってはあたかも出力音圧が低下しているように感じてしまう。従って、仮にスピーカー乃至イヤホンからの出力音圧自体は統一化した条件で聴力検査を行い得たとしても、パソコン設置場所の環境騒音を統一化することはできないため、結果的に全てのユーザに対して統一された条件での聴力検査を行うことが困難であり、ひいては、各ユーザの聴覚特性に応じた適切な補聴器を選定し難いという問題がある。
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく各ユーザ自らが自己の聴覚特性を精度良く測定できる聴力検査システム及び当該ユーザの聴力検査の結果に応じた適切な補聴器を選定することができる補聴器選定システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明は、通信回線を介してユーザ端末装置から接続可能な管理サーバを備え、前記管理サーバには、前記ユーザ端末装置において聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルと、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとが記憶されており、前記管理サーバは、健聴者に対して聴力検査を実行するために、前記聴力検査用サウンドファイルを前記ユーザ端末装置に送信する第1手段と、前記ユーザ端末装置に送信された聴力検査用サウンドファイルを当該ユーザ端末装置で再生することによって実行された聴力検査に対する応答が前記ユーザ端末装置から送信された場合、当該送信された聴力検査に対する応答に基づき、前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第2手段と、前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記ユーザ端末装置で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出する第3手段と、被検者に対して聴力検査を実行するために、前記聴力検査用サウンドファイルを前記ユーザ端末装置に送信する第4手段と、前記ユーザ端末装置に送信された聴力検査用サウンドファイルを当該ユーザ端末装置で再生することによって実行された聴力検査に対する応答が前記ユーザ端末装置から送信された場合、当該送信された聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第5手段と、前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正する第6手段とを備えることを特徴とする聴力検査システムを提供するものである。
斯かる発明によれば、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末装置に送信された聴力検査用サウンドファイルを再生することにより聴力検査を実行できるため、ユーザ(補助者たる健聴者の助けを借りた被検者)は、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく自己の聴覚特性(各周波数毎の聴力レベル(最小可聴音圧))を測定できるという利点を有する。
また、前記発明によれば、第2手段において健聴者(補助者)の各周波数毎の聴力レベルを算出し、第3手段において前記算出した聴力レベルと健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとに基づき、聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧(以下、適宜「設定音圧」という)と、ユーザ端末装置で聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧(以下、適宜「実音圧」という)との対応関係を各周波数毎に算出するように構成されている。換言すれば、算出した健聴者(補助者)の各周波数毎の聴力レベルと聴力モデルとは本来ならば略一致していなければならないということを前提として、両者に基づき(両者を対比することにより)、設定音圧(前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルは、設定音圧に基づき算出される)と、ユーザ端末装置の製品特性(イヤホンの特性も含む)や環境騒音に応じて変動する実音圧(前記聴力モデルは、静寂な環境騒音下における実音圧に基づいて算出されている)との対応関係を算出するように構成されている。より具体的に説明すれば、例えば、1000Hzの周波数について算出した健聴者の聴力レベルが20dBである一方、聴力モデルでは1000Hzの周波数で10dBの聴力レベルであるとすれば、設定音圧20dBの検査音は、ユーザ端末装置において再生した場合には実音圧10dBの検査音として聴き取られると考え、さらに音圧の変化は設定音圧も実音圧も同等(例えば、設定音圧を20dBから10dBだけ大きくして30dBとすれば、これに対応する実音圧も10dBから10dBだけ大きい20dBとなる)だと考えることにより、設定音圧と実音圧との対応関係(上記具体例では、実音圧=設定音圧−10dB)が算出される。
さらに、前記発明によれば、第5手段において被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出し、第6手段において前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正するように構成されている。換言すれば、第5手段において算出される被検者の各周波数毎の聴力レベルは設定音圧に基づいて算出されるものであり、これを第6手段において設定音圧と実音圧との対応関係に基づいて補正(実音圧に換算)するように構成されている。このように、聴力検査用サウンドファイルの設定音圧が同一であるにも関わらずユーザ端末装置の製品特性に応じて実音圧が種々変動したとしても、さらにはユーザ端末装置の設置場所における環境騒音等の影響によって実際に聴き取ることのできる実音圧が種々変動したとしても、前述のように健聴者の聴力検査の結果に応じて算出された設定音圧と実音圧との対応関係に基づいて、被検者の各周波数毎の聴力レベルが補正されるため、精度の良い聴力検査を行うことが可能である。
以上のように、本発明に係る聴力検査システムによれば、各ユーザ(被検者)が補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく補助者たる健聴者(例えば、家族の一員で健聴者である者)の助けを借りるのみで自己の聴覚特性を測定できるのみならず、ユーザ端末装置の製品特性やユーザ端末装置の設置場所における環境騒音等の影響を受け難く聴覚特性を精度良く測定できるという優れた利点を有する。
好ましくは、前記管理サーバは、健聴者であることを判断するための問診データを前記ユーザ端末装置に送信する手段と、前記ユーザ端末装置から送信された前記問診データに対する回答に基づき健聴者であるか否かを判断する手段とをさらに備え、健聴者であると判断した場合に、前記第1手段において、前記聴力検査用サウンドファイルを前記ユーザ端末装置に送信するように構成される。
斯かる発明によれば、健聴者であることを判断するための問診データがユーザ端末装置に送信され、その回答に基づき健聴者であるか否かを判断して、健聴者であると判断した場合に限って、聴力検査用サウンドファイルがユーザ端末装置に送信される(当該健聴者に対する聴力検査が実行される)。従って、間違って健聴者でない者に聴力検査が実行されることにより、前述した設定音圧と実音圧との対応関係が正しく算出されず、ひいては被検者の聴覚特性(前記対応関係に基づいて補正された被検者の各周波数毎の聴力レベル)の測定精度が悪化することを防止可能である。
また、好ましくは、前記管理サーバには、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数の聴力検査用サウンドファイルが記憶され、前記管理サーバは、前記記憶された複数の聴力検査用サウンドファイルの中から前記第3手段において算出された対応関係に応じた聴力検査用サウンドファイルを選択し、前記第4手段において、前記選択した聴力検査用サウンドファイルを前記ユーザ端末装置に送信するように構成される。
例えば、前記算出された対応関係が実音圧=設定音圧−10dBの関係であるとすれば、聴力検査を実行する上で必要な実音圧としては10〜80dB程度であるため、必要な設定音圧は20〜90dBということになる。斯かる具体例からも分かるように、聴力検査を実行する上で実際に必要となる設定音圧の範囲は、設定音圧と実音圧との対応関係に応じて異なることになる一方、検査に不必要な設定音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルも含めて管理サーバに記憶されている全てのサウンドファイルをユーザ端末装置に送信し、ひいては全てのサウンドファイルを再生することは時間の無駄である。本発明によれば、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数の聴力検査用サウンドファイルの中から、前記算出された対応関係に応じた聴力検査用サウンドファイルが選択され(前記具体例で説明すれば、設定音圧20〜90dBの検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルが選択される)、当該選択された聴力検査用サウンドファイルがユーザ端末装置に送信されるため、検査時間の無駄を省くことが可能である。
好ましくは、前記管理サーバには、健聴者の年齢に応じた複数の前記聴力モデルが記憶され、前記管理サーバは、前記ユーザ端末装置から健聴者の年齢が送信された場合、前記複数の聴力モデルの中から前記送信された年齢に適合する聴力モデルを選択し、前記第3手段において、前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記選択した聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記ユーザ端末装置で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生する検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出するように構成される。
健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルは年齢に応じて異なることが生理学的に知られているため、設定音圧と実音圧との対応関係をより一層精度良く算出するためには、その基礎となる聴力モデルも年齢に応じて複数用意し、健聴者の年齢に応じて適切な聴力モデルを選択することが好ましい。前記発明によれば、管理サーバに健聴者の年齢に応じた複数の聴力モデルが記憶され、当該複数の聴力モデルの中からユーザ端末装置から送信された健聴者の年齢に適合する聴力モデルを選択し、当該選択した聴力モデルに基づいて設定音圧と実音圧との対応関係が算出されるため、より一層精度良く対応関係を算出することができ、ひいては、被検者の聴覚特性をより一層精度良く測定することが可能である。
ところで、健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者であるかどうかは、健聴者自身の自己申告であるため、当該健聴者が、例えば年齢相応の聴力レベルよりも聞こえが悪い場合、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルは、小さめに算出される可能性がある。また、補聴器を使用する被検者が実際の日常生活で主として聞く音は、単調な検査音ではなく、音声である。従って、音声を聴かせる音声聴力検査を実行し、この結果を踏まえて聴力レベルを補正することが好ましい。
そこで、好ましくは、前記管理サーバには、各周波数毎に補聴器の利得補正量がそれぞれ設定された複数の利得補正タイプと、前記各利得補正タイプ毎に且つ所定の音圧毎に用意され、所定の音声がそれぞれ設定された複数の音声ファイルと、複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルと前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧との対応関係とが予め記憶されており、前記管理サーバは、前記第6手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルに基づいて、当該被検者の平均聴力レベルを算出する第7手段と、前記記憶されている複数の利得補正タイプの中から、前記第6手段による補正によって得られた前記被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する音声ファイルの利得補正タイプを選定する第8手段と、前記記憶された複数の音声ファイルの中から、前記選定された利得補正タイプの音声ファイルを抽出し、前記ユーザ端末装置に送信する第9手段と、前記ユーザ端末装置に送信された音声ファイルを当該ユーザ端末装置で再生することによって実行された音声聴力検査に対する応答が前記ユーザ端末装置から送信された場合、当該送信された音声聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の最小可聴音声音圧を算出する第10手段と、前記算出された最小可聴音声音圧と、前記選定された利得補正タイプについての前記記憶された平均聴力レベルと最小可聴音声音圧との対応関係とに基づいて、前記被検者の(実質的な)真の平均聴力レベルを算出する第11手段と、前記算出した真の平均聴力レベルと、前記第7手段によって算出された平均聴力レベルとを比較し、両者の差を前記第6手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルに付加する補正を施す第12手段とをさらに備える。
この聴力検査システムは、被検者の聴力測定が完了した後に、測定された聴力レベルで聞こえると考えられる音声を被検者に聴かせ、その音声が聴き取れる場合は測定された聴力レベルは正しいと判断し、一方、その音声が聞き取れない場合は、前記第6手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルは比較的精度が悪いと判断して、当該聴力レベルを補正するものである。こうすることで、たとえ健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者ではなかったとしても、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルの測定精度をさらに向上させることができる。
また、本発明は、前記聴力検査システムを備え、前記管理サーバには、各種補聴器の商品情報が記憶されており、前記管理サーバは、前記第6手段において補正された被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定し、当該選定された補聴器の商品情報を前記ユーザ端末装置に送信することを特徴とする補聴器選定システムを提供するものである。
斯かる発明によれば、前記聴力検査システムによって精度良く自己の聴覚特性(補正された被検者の各周波数毎の聴力レベル)が測定される上、当該精度の良い測定結果に適合する補聴器が商品情報に基づき選定され、当該選定された補聴器の商品情報がユーザ端末装置に送信されるため、ユーザは自己の聴覚特性に応じて選定された適切な補聴器を認識することができるという利点を有する。なお、選定された補聴器の商品情報を認識したユーザは、この時点で初めて補聴器販売店舗に出向いて補聴器を購入できる他、例えば管理サーバが提供する所定のウェブサイトにおいて補聴器の購入ができるように構成すれば、補聴器販売店舗に出向くことなく補聴器を入手することもできる。また、補聴器の選定とは、各種補聴器の中からユーザ(被検者)の聴覚特性に応じた適切な補聴器の機種を選定することを意味する他、各種補聴器(例えばデジタル補聴器)の聴力補正特性がユーザの聴覚特性に適合するようにパラメータ調整し、調整後の補聴器を選定結果とすることをも含む意味であり、本明細書において全て同様の意味で使用する。
好ましくは、前記補聴器選定システムは、補聴器販売企業の店舗に設置され、前記管理サーバに通信回線を介して接続された店舗用端末装置を備え、前記管理サーバは、前記ユーザ端末装置から送信された前記被検者の個人識別情報、当該被検者の前記補正された各周波数毎の聴力レベル、及び、前記選定された補聴器の商品情報を前記店舗用端末装置に送信するように構成される。
斯かる発明によれば、ユーザ端末装置から送信された被検者の個人識別情報(例えば、住所、氏名、年齢、電話番号、電子メールアドレス等)、当該被検者の聴力検査の結果(補正された各周波数毎の聴力レベル)、及び、前記選定された補聴器の商品情報(商品名等)が店舗用端末装置に送信されるため、被検者(又は補助者たる健聴者等)が補聴器販売店舗に出向いて補聴器を購入する際に、店舗側の迅速な対応が可能となる他、逆に購入意欲に乏しいユーザに対しては、店舗側からの積極的な営業活動が可能になるという利点を有する。
本発明に係る聴力検査システムによれば、各ユーザ(被検者)が補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく補助者たる健聴者の助けを借りるのみで自己の聴覚特性を測定できるのみならず、ユーザ端末装置の製品特性やユーザ端末装置の設置場所における環境騒音等の影響を受け難く聴覚特性を精度良く測定できるという優れた利点を有する。また、本発明に係る補聴器選定システムによれば、前記聴力検査システムによって精度良く自己の聴覚特性が測定される上、当該精度の良い測定結果に適合するように選定された適切な補聴器を認識することができるという利点を有する。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る補聴器選定システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る補聴器選定システム(聴力検査システムとしても機能する)1は、通信回線としてのインターネット2に接続された管理サーバ11を備えている。
管理サーバ11は、補聴器販売企業が運営・管理しており、インターネット2を介してユーザ保有のユーザ端末装置3から接続可能とされている。管理サーバ11には、ユーザ端末装置において聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイル(以下、適宜「サウンドファイル」という)と、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとが予め記憶されている。
本実施形態に係る管理サーバ11には、特に好ましい態様として、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルが記憶されている。より具体的には、1000Hzの周波数について、10dB〜110dBの範囲(2dBピッチ)の何れかの音圧を有する検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルが記憶されており、2000Hz及び4000Hzの周波数についても、同様の範囲の何れかの音圧を有する検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルが記憶されている。後述するように、管理サーバ11は、これら記憶されている複数のサウンドファイルの中から適切なサウンドファイルを選択してユーザ端末装置3に送信し、当該送信されたサウンドファイルがユーザ端末装置3で再生されることにより聴力検査が実行される。なお、聴力検査用サウンドファイルは、ユーザ端末装置3にインストールされたフラッシュプレイヤー等で再生することができるように、例えば、MIDI(Musical Instruments Digital Interface)形式のファイルとされている。なお、検査音を発生するのみならず、ファイルの再生状況(検査音の発生や終了のタイミングの他、発生している検査音の周波数や音圧など)を示すアニメーション表示を行うには、サウンドデータと動画データとからなる例えばSWF(Shock Wave Flash)形式のファイルとするのが好ましい。これにより、ユーザにとっては、サウンドファイルの再生状況を理解し易く、ひいては聴力検査を円滑に楽しみながら実行することが可能である。
本実施形態に係る管理サーバ11には、特に好ましい態様として、健聴者の年齢に応じた複数の聴力モデルが記憶されている。ここで、図2に示すように、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベル(最小可聴音圧)は、健聴者の年齢に応じて異なることが生理学的に知られている(例えば、「聴力の生理的年齢変化について」,日本耳鼻咽喉科学会会報,Vol.67(1964),p1307参照)ため、本実施形態に係る管理サーバ11に記憶されている聴力モデルもこれを利用した形態としている。より具体的には、図2に示すようなグラフに基づいて抽出された各周波数(1000Hz、2000Hz及び4000Hz)毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルが、健聴者の各年齢(年齢の範囲)に応じて複数用意され、テーブル形式で記憶されている。
また、本実施形態に係る管理サーバ11には、適宜更新可能な各種補聴器の商品情報(商品名、適用対象となる聴力レベル、聴力補正特性、外観写真、価格等)が予め記憶されている。管理サーバ11は、後述するように、ユーザ端末装置3から送信された聴力検査に対する応答等に基づき、被検者の各周波数毎の聴力レベル(補正後の聴力レベル)に適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定し、当該選定された補聴器の商品情報をユーザ端末装置3に送信するように構成されている。
さらに説明すると、管理サーバ11は、図3に示すように、中央処理装置(CPU)4、メインメモリ5、記憶装置6を備えており、例えば、汎用コンピュータで構成されている。記憶装置6は、聴力検査システムとしても機能する補聴器選定システム用プログラムPを記録することができるとともに、斯かるシステム用プログラムPに利用され得る記憶部61を備えており、記憶部61に対しデータを読み出し、書き込みすることができるものである。メインメモリ5は、RAM及びROM等によって構成され、記憶装置6に記録された補聴器選定システム用プログラムPを読込むことができ、当該プログラムを実行するプログラム作業領域を有している。また、中央処理装置4は、メインメモリ5に読み込まれた補聴器選定システム用プログラムPを実行することができる。記憶装置6における記憶部61には、前記のサウンドファイルM1や聴力モデルM2、後述する利得補正タイプM3、音声ファイルM4、及び複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5が格納されており、補聴器選定システム用プログラムPが実行されることにより、各情報が読み出される。
なお、ユーザ端末装置3としては、インターネット2等の通信回線を介して管理サーバ11に接続可能であると共に、サウンドファイルを再生可能な環境下にある限りにおいて特に制約はなく、例えば、汎用のパーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機等から構成される。
次に、以上に説明した構成を有する補聴器選定システム1の動作(利用方法を含む)について説明する。
補聴器選定システム1の動作は、(1)初期動作、(2)健聴者に対する問診動作、(3)健聴者に対する聴力検査実行動作、(4)設定音圧と実音圧との対応関係算出動作、(5)被検者に対する聴力検査実行動作、(6)補聴器の選定動作、さらには、(7)聴力レベルの補正動作、及び、(8)商品情報送信動作に大別される。以下、これらの動作について順次説明する。
(1)初期動作
本動作においては、まず最初に、ユーザ端末装置3からインターネット2を介して管理サーバ11の提供する補聴器選定用ウェブサイトにアクセスする必要がある。前記ウェブサイトには、補聴器選定システム1を利用する上での注意事項を記載したウェブページが設けられている。具体的には、当該ウェブページには、被検者とその補助者としての健聴者の2人1組で聴力測定を行う必要があることや、イヤホンを用意する必要のあること等が記載されている。斯かる記載内容を閲覧したユーザ(被検者又は健聴者)がウェブページ上に設定された「スタート」ボタンをクリックすることにより、次の問診動作に移行する。
(2)問診動作
本動作においては、管理サーバ11からユーザ端末装置3に対して、補助者が健聴者であることを判断するための問診データが送信され、ユーザ端末装置3から管理サーバ11に対して前記問診データに対する回答が送信される。具体的には、前記ウェブサイトに設けられた問診用のウェブページが表示され、健聴者(補助者)は、当該ウェブページに記載された問診事項に対する回答を入力する。問診事項としては、例えば、音の聞こえ方に問題があるか、仕事の騒音環境は良くないか、耳に関する病歴があるか、などの複数の設問を挙げることができる。前記ウェブページには各設問に対して「はい」や「いいえ」などの複数のチェックボックスが設けられている。健聴者(補助者)は、各設問に対して何れかのチェックボックスを選択する。選択されたチェックボックスは、問診事項に対する回答として管理サーバ11に送信される。管理サーバ11は、前記送信された回答に基づき、健聴者であるか否かを判断する。例えば、前記問診事項に対して、「はい」のチェックボックスが一つでも選択された場合には、健聴者ではない可能性があると判断し、補助者として相応しくない旨の説明を記載したウェブページを表示した後、動作を中断(補聴器選定用ウェブサイトのトップページに復帰等)するように構成することができる。一方、前記問診事項に対して全て「いいえ」のチェックボックスが選択された場合には、健聴者であると判断し、次の健聴者に対する聴力検査実行動作に移行する。
以上のように、本実施形態に係る補聴器選定システム1は、健聴者であることを判断するための問診データを先ずユーザ端末装置3に送信し、その回答に基づき健聴者であるか否かを判断し、健聴者であると判断した場合に限って、健聴者に対する聴力検査実行動作に移行する構成を採用しているため、間違って健聴者でない者に聴力検査が実行されることにより、被検者の聴覚特性の測定精度が悪化することを防止可能である。
なお、本実施形態では、前記問診用のウェブページに健聴者(補助者)の年齢を入力する欄が設けられており、当該欄に入力された年齢が前記問診事項に対する回答と共に管理サーバ11に送信されるように構成されている。管理サーバ11は、後述するように、記憶された複数の聴力モデルの中から前記送信された健聴者の年齢に適合する聴力モデルを選択する。
(3)健聴者に対する聴力検査実行動作
本動作においては、管理サーバ11に記憶されている複数のサウンドファイルの中から適切なサウンドファイルが選択され、順次ユーザ端末装置3に送信されて再生されることにより、健聴者に対する聴力検査が実行される。この際、補聴器選定用ウェブサイトに設けられた聴力検査用ウェブページが表示される。当該ウェブページには、左右何れの耳の聴力検査を実行するか、聴力検査に対する応答方法などの聴力検査に関する説明が記載されると共に、聴力検査に対する応答の入力ページとしても機能する。より具体的に説明すれば、本実施形態では、まず最初に1000Hzの周波数で50dBの音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルが選択され、ユーザ端末装置3に送信されて再生される。健聴者は、ユーザ端末装置3に取り付けたイヤホン31を聴力検査を実行する左右何れかの耳に装着する。健聴者は、発生する検査音を聴き取ることができたタイミングで、前記ウェブページに表示された所定のボタンをマウス等でクリックすればよい。前記ボタンのクリック信号は、管理サーバ11に送信されるように構成されており、管理サーバ11は、例えば、サウンドファイルを送信してから所定時間内にクリック信号が送信されれば、前記検査音を聴き取ることができたと判断し、逆に所定時間内にクリック信号が送信されなければ、前記検査音を聴き取ることができなかったと判断する。
前記検査音(1000Hz、50dB)を聴き取ることができたと判断した場合、管理サーバ11は、1000Hzの周波数で20dBだけ小さい音圧(すなわち30dBの音圧)を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択してユーザ端末装置3に送信し、当該サウンドファイルがユーザ端末装置3で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に管理サーバ11に送信されなくなるまで)、20dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返す。そして、検査音を聴き取ることができなくなったと判断した場合には、その検査音を基準として逆に10dB単位で音圧を上げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返す。以上の動作により、最初に聴き取ることができたと判断した検査音の音圧を周波数1000Hzにおける聴力レベル(最小可聴音圧)として算出する。
一方、前記検査音(1000Hz、50dB)を聴き取ることができなかったと判断した場合、管理サーバ11は、1000Hzの周波数で20dBだけ大きい音圧(すなわち70dBの音圧)を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、ユーザ端末装置3に送信し、当該サウンドファイルがユーザ端末装置3で再生される。以降、検査音を聴き取ることができたと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に管理サーバ11に送信されるまで)、20dB単位で音圧を上げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返す。そして、検査音を聴き取ることができたと判断した場合には、その検査音を基準として逆に10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返す。以上の動作により、最初に聴き取ることができなくなったと判断した検査音の一つ前の検査音の音圧を周波数1000Hzにおける聴力レベル(最小可聴音圧)として算出する。
次に、管理サーバ11は、2000Hzの周波数で、前記算出された周波数1000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、ユーザ端末装置3に送信し、当該サウンドファイルがユーザ端末装置3で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなかったと判断したか、できたと判断したかの何れかに応じて、10dB単位で音圧を上げた或いは下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返すことにより、周波数2000Hzにおける聴力レベルを算出する。
最後に、管理サーバ11は、4000Hzの周波数で、前記算出された周波数2000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、ユーザ端末装置3に送信し、当該サウンドファイルがユーザ端末装置3で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなかったと判断したか、できたと判断したかの何れかに応じて、10dB単位で音圧を上げた或いは下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返すことにより、周波数4000Hzにおける聴力レベルを算出する。
以上のようにして、管理サーバ11は、一方の耳についての健聴者(補助者)の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルを算出する。同様の動作が他方の耳に関しても実行され、これにより他方の耳についての健聴者の各周波数毎の聴力レベルが算出される。管理サーバ11は、各周波数毎に左右の耳の聴力レベルを比較し、それらの平均値を算出するか、或いは、両者の差が大きすぎる場合(予め定めた値よりも大きくなった場合)には、よく聞こえる方(聴力レベルの小さい方)の耳についての算出値を採用し、健聴者の各周波数毎の聴力レベルとして算出した後、次の設定音圧と実音圧との対応関係算出動作に移行する。
(4)設定音圧と実音圧との対応関係算出動作
本動作においては、設定音圧、すなわちサウンドファイルに設定された検査音の音圧と、実音圧、すなわちユーザ端末装置3でサウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係が各周波数毎に算出される。より具体的に説明すれば、まず最初に管理サーバ11は、前述したように、健聴者の各年齢(年齢の範囲)に応じてテーブル形式で記憶された複数の聴力モデルの中から、前述したように問診事項に対する回答と共に送信された年齢に適合する聴力モデルを選択する。次に、前述のようにして算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記選択した聴力モデルとに基づき、設定音圧と実音圧との対応関係を算出する。
より具体的に説明すれば、例えば、1000Hzの周波数について算出した健聴者の聴力レベルが20dBである一方、選択した聴力モデルでは1000Hzの周波数で10dBの聴力レベルであるとすれば、設定音圧20dBには実音圧10dBが対応すると考える。さらに、本実施形態では、音圧の変化は設定音圧も実音圧も同じ(例えば、設定音圧を20dBから10dBだけ大きくして30dBとすれば、これに対応する実音圧も10dBから10dBだけ大きい20dBとなる)であると考え、設定音圧と実音圧との対応関係を算出する。すなわち、上記具体例では、1000Hzの周波数について、実音圧=設定音圧−10dBという対応関係が算出されることになる。同様にして、2000Hz、4000Hzの周波数についても設定音圧と実音圧との対応関係が算出される。管理サーバ11は、以上のようにして算出した対応関係を記憶(音圧の変化は設定音圧も実音圧も同じであると考えるため、設定音圧20dBが実音圧10dBに対応することのみが記憶されればよい)し、次の被検者に対する聴力検査実行動作に移行する。
(5)被検者に対する聴力検査実行動作
本動作において、管理サーバ11は、記憶された複数のサウンドファイルの中から前記対応関係に応じたサウンドファイルを選択する。より具体的に説明すれば、聴力検査を実行する上で必要な実音圧としては10〜80dB程度であるため、実音圧10〜80dBに相当する設定音圧を前記対応関係に基づき算出し(例えば、前記対応関係が実音圧=設定音圧−10dBの関係であるとすれば、算出される設定音圧は20〜90dBということになる)、当該算出された設定音圧の検査音が設定されたサウンドファイルを選択する。
次に、前記選択したサウンドファイルが順次ユーザ端末装置3に送信されて再生されることにより、被検者に対する聴力検査が実行される。この際、前述した健聴者に対する聴力検査の場合と同様に、補聴器選定用ウェブサイトに設けられた聴力検査用ウェブページが表示される。より具体的に説明すれば、本実施形態では、まず最初に、前記選択したサウンドファイルの中から1000Hzの周波数で最も大きな音圧(上記具体例では90dB)を有する検査音が設定されたサウンドファイルがユーザ端末装置3に送信されて再生される。被検者は、前述した健聴者に対する聴力検査の場合と同様に、ユーザ端末装置3に取り付けたイヤホン31を聴力検査を実行する左右何れかの耳に装着し、発生する検査音を聴き取ることができたタイミングで、前記ウェブページに表示された所定のボタンをマウス等でクリックすればよい。
以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に管理サーバ11に送信されなくなるまで)、10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルについて順次、送信・再生動作を繰り返す。以上の動作により、最初に聴き取るができなくなったと判断した検査音の一つ前の検査音の音圧を周波数1000Hzにおける聴力レベル(最小可聴音圧)として算出する。
次に、管理サーバ11は、2000Hzの周波数で、前記算出された周波数1000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルをユーザ端末装置3に送信し、当該サウンドファイルがユーザ端末装置3で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで、10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルについて順次、送信・再生動作を繰り返すことにより、周波数2000Hzにおける聴力レベルを算出する。
最後に、管理サーバ11は、4000Hzの周波数で、前記算出された周波数2000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルをユーザ端末装置3に送信し、当該サウンドファイルがユーザ端末装置3で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで、10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルについて順次、送信・再生動作を繰り返すことにより、周波数4000Hzにおける聴力レベルを算出する。
以上のようにして、管理サーバ11は、一方の耳についての被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルを算出する。同様の動作が他方の耳に関しても実行され、これにより他方の耳についての被検者の各周波数毎の聴力レベルが算出される。算出された左右の耳についての聴力レベルは、設定音圧と実音圧との対応関係に基づいて補正(実音圧に換算)された後、補正後の聴力レベルが、前述した補聴器選定用ウェブサイトの所定のウェブページに図示表示される。
(6)補聴器の選定動作
管理サーバ11は、被検者の聴力検査の結果(補正後の各周波数毎の聴力レベル)に適合する補聴器を、予め記憶された商品情報に基づき選定する。より具体的には、例えば、以下のようにして選定する。
管理サーバ11には、各補聴器の適用対象となる聴力レベルを(A)軽度(聴力レベル30〜50dB)及び(B)中度(聴力レベル50〜70dB)の2つのランクに分類し、各補聴器が何れのランクに属するかを商品情報として予め記憶しておく。次に、管理サーバ11は、聴力検査結果の内、例えば、周波数1000Hzでの聴力レベルをf1(dB)、周波数2000Hzでの聴力レベルをf2(dB)、周波数4000Hzでの聴力レベルをf3(dB)として、平均聴力レベルf(dB)を以下の数式(1)によって算出する。
f=(3f1+2f2+f3)/6 ・・・(1)
なお、前記の数式(1)の他、以下の数式(1)’によって平均聴力レベルf(dB)を算出してもよい。
f=(3f1+f2)/4 ・・・(1)’
管理サーバ11は、上記のようにして算出した平均聴力レベルfのランクに属する補聴器を前記商品情報の中から検索し、聴力検査の結果に適合する補聴器として抽出(選定)する。なお、補聴器の選定方法としては、上記内容に何ら限定されるものではなく、例えば、補聴器選定用ウェブサイトの所定のウェブページに、補聴器の外観や色など各ユーザの嗜好を個人情報として予め入力する欄を設けておき、抽出した補聴器を当該嗜好に応じて更に絞り込む方法なども採用することが可能である。
ところで、健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者であるかどうかは、健聴者自身の自己申告であるため、当該健聴者が、例えば年齢相応の聴力レベルよりも聞こえが悪い場合、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルは、小さめに算出される可能性がある。また、補聴器を使用する被検者が実際の日常生活で主として聞く音は、単調な検査音ではなく、音声である。そこで、このシステムでは、(7)の「聴力レベルの補正動作」で音声を聴かせる音声聴力検査を実行し、この結果を踏まえて聴力レベルを補正するようにしている。この(7)の「聴力レベルの補正動作」を説明する前に、聴力レベル補正の前処理について説明しておく。
(7’)聴力レベル補正の前処理
すなわち、記憶部61には、既述したように、サウンドファイルM1や聴力モデルM2の他に、利得補正タイプM3、音声ファイルM4、及び複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5が予め記憶されている。これら利得補正タイプM3、音声ファイルM4及び対応関係M5は、次のようにして求めることができる。
(7’−1)利得補正タイプM3は、各周波数毎に補聴器の利得補正量がそれぞれ設定された複数の利得補正タイプであり、例えば、以下の表1に示すとおり、6種類の補聴器の利得補正量として、1000Hz、2000Hz、4000Hzの各周波数毎に利得増分をそれぞれ記憶部61に設定しておく。
Figure 2005137879

この表1に示す値は、所定の補聴器についての、1000Hzにおける利得(ゲイン)を基準とした各周波数(2000Hz、4000Hz)における利得の増分を意味している。例えば、利得補正タイプ4の補聴器は、1000Hz〜4000Hzのいずれの周波数についても同じ利得に設定された補聴器を意味している。また、利得補正タイプ3の補聴器は、4000Hzの周波数だけ他の周波数(1000Hz、2000Hz)よりも10dB大きな利得に設定された補聴器を意味し、或いは、利得補正タイプ5の補聴器は、1000Hz及び2000Hzの周波数が他の周波数4000Hzよりも10dB大きな利得に設定された補聴器を意味している。従って、例えば、基本的に4000Hz付近の音が他の周波数に比べ聞き取りにくい人が利得補正タイプ3の補聴器を選択し、また基本的に1000Hz及び2000Hz付近の音が他の周波数4000Hzに比べ聞き取りにくいに人が利得補正タイプ5の補聴器を選択することになる。
(7’−2)音声ファイルM4は、前記各利得補正タイプ毎に且つ所定の音圧毎に用意され、所定の音声がそれぞれ設定された複数の音声ファイルであり、例えば、各利得補正タイプ1〜6毎に且つ30dB〜110dBの範囲で5dB刻みの音圧毎に用意され、所定の複数の音声、具体的には”おはようございます”といった複数のチェック用音声をそれぞれ記憶部61に設定しておく。
(7’−3)対応関係M5は、複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルと前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧との対応関係である。これについてさらに説明する。
(7’−3−1)複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルは、例えば、前記(6)の「補聴器の選定動作」で用いた式、すなわち、周波数1000Hzでの聴力レベルをf1(dB)、周波数2000Hzでの聴力レベルをf2(dB)、周波数4000Hzでの聴力レベルをf3(dB)としたとき、
f=(3f1+2f2+f3)/6 ・・・(1)
又は
f=(3f1+f2)/4 ・・・(1)’
のいずれかの式で算出することができる。
(7’−3−2)前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧は、次の(a)〜(c)の手順で測定できる。
(a)まず、前記複数の被験者のそれぞれについての各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに基づいて、前記(7’−1)で記憶部61に予め記憶されている利得補正タイプの中から前記複数の被験者のそれぞれに使用する音声ファイルの利得補正タイプを選定する。この利得補正タイプの選定は、
2000Hzの利得増分=(f2−f1)/2 ・・・(2)
4000Hzの利得増分=(f3−f1)/2 ・・・(3)
の各式によって算出される利得増分と、前記(7’−1)で記憶部61に予め記憶しておいた利得補正タイプの利得増分との差の最小二乗和が最も小さくなるものを選定することでなされ得る。
(b)次いで、前記複数の被験者のそれぞれについて、前記(7’−2)で記憶部61に記憶された音声ファイルM4の中から前記選定したタイプの音声ファイルを抽出し、5dBの音圧毎に再生して聴かせ、最小可聴音声音圧を測定する。
(c)こうして、前記複数の被験者のそれぞれについて、前記(7’−3−1)で算出した平均聴力レベルと、前記(7’−3−2)で測定した最小可聴音声音圧との関係を算出し、当該対応関係M5を記憶部61に記憶しておく。さらに具体的に説明すると、記憶部61においてLUT(ルックアップテーブル)に関するデータとして、前記(7’−3−2)で測定した最小可聴音声音圧に対して前記(7’−3−1)の平均聴力レベルに変換できる複数種類の割当テーブルを予め記憶しておく。また、前記(7’−3−2)で測定した最小可聴音声音圧に対して前記(7’−3−1)の平均聴力レベルに変換できる変換関数を記憶部61に予め記憶しておいてもよい。こうして記憶部61に予め記憶しておいた情報を用いて、聴力レベルの補正を行う。
(7)聴力レベルの補正動作
図4に聴力レベルの補正を行う概略的な処理フローを示す。この動作では、以下の(7−1)で前記(5)の聴力レベルに基づく被検者の平均聴力レベルを算出しておくとともに、(7−2)〜(7−6)で音声を聴かせる音声聴力検査を実行し(図中A参照)、この結果を踏まえて(7−7)〜(7−9)で聴力レベルを補正するようにしている(図中B参照)。
(7−1)前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに基づいて、当該被検者の平均聴力レベルを算出する。この平均聴力レベルの算出は、前記の(6)及び(7’−3−1)で用いた式、すなわち、周波数1000Hzでの聴力レベルをf1(dB)、周波数2000Hzでの聴力レベルをf2(dB)、周波数4000Hzでの聴力レベルをf3(dB)としたとき、
f=(3f1+2f2+f3)/6 ・・・(1)
又は
f=(3f1+f2)/4 ・・・(1)’
のいずれかの式を用いることができる。
(7−2)記憶部61に記憶されている前記(7’−1)の6種類の利得補正タイプの中から、前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた前記被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに適合する音声ファイルの利得補正タイプを選定する。
(7−3)記憶部61に記憶された前記(7’−2)の複数の音声ファイルの中から、前記(7−2)で選定された利得補正タイプの音声ファイルを抽出し、ユーザ端末装置3に送信する。
(7−4)ユーザ端末装置3に送信された音声ファイルにおいて30dBの音圧のチェック用音声を当該ユーザ端末装置3で再生して、前記被検者に聴かせる。前記被検者は、ユーザ端末装置3に取り付けたイヤホン31を音声聴力検査を実行する耳に装着する。この音声聴力検査の際には、被検者は、発生するチェック用音声を聴き取ることができたタイミングで、前記ウェブページに表示された所定のボタンをマウス等でクリックすればよい。
(7−5)管理サーバ11は、例えば、音声ファイルを送信してから所定時間内にクリック信号が送信されれば、前記チェック用音声を聴き取ることができたと判断し、逆に所定時間内にクリック信号が送信されなければ、前記チェック用音声を聴き取ることができなかったと判断する。
(7−6)前記(7−5)で前記チェック用音声を聴き取ることができなかったと判断した場合、前記(7−4)に戻り、管理サーバ11は、5dBアップした35dBの音圧のチェック用音声が設定された音声ファイルを選択してユーザ端末装置3に送信し、当該音声ファイルをユーザ端末装置3で再生する。以降、音声を聴き取ることができたと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に管理サーバ11に送信されるまで)、5dB単位で音圧を上げたチェック用音声が設定された音声ファイルを順次選択し、送信・再生動作を繰り返す。
(7−7)そして、前記(7−5)で前記チェック用音声を聴き取ることができたと判断した場合、当該チェック用音声の音圧を前記被検者の最小可聴音声音圧として算出する。
(7−8)前記(7−7)で算出された最小可聴音声音圧と、前記(7−2)で選定された利得補正タイプについての記憶部61で記憶された前記(7’−3)の平均聴力レベルと最小可聴音声音圧との対応関係とに基づいて、前記被検者の実質的な真の平均聴力レベルを算出する。より具体的に説明すれば、前記(7−7)で算出された最小可聴音声音圧について、記憶部61に予め記憶しておいた、最小可聴音声音圧に対して前記(7−3)の平均聴力レベルに変換できる複数種類の割当テーブル(LUT)を参照することで前記被検者の実質的な真の平均聴力レベルに変換する。また、前記(7−7)で算出された最小可聴音声音圧について、記憶部61に予め記憶しておいた、最小可聴音声音圧に対して前記(7−3)の平均聴力レベルに変換できる変換関数を算出することで前記被検者の実質的な真の平均聴力レベルを求めてもよい。
(7−9)前記(7−8)で算出した真の平均聴力レベルと、前記(7−1)によって算出された平均聴力レベルとを比較し、両者の差を前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに付加する補正を施す。さらに具体的に言えば、前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルについて、前記(7−8)で算出した真の平均聴力レベルと、前記(7−1)によって算出された平均聴力レベルと差分だけ全体的にシフト(オフセット)させる処理を行う。
そして、前記(6)の「補聴器の選定動作」において、管理サーバ11は、前記(7)の「聴力レベルの補正動作」によって補正された各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を、予め記憶された商品情報に基づき選定する。
(8)商品情報送信動作
前述のようにして選定された補聴器の商品情報(商品名、適用対象となる聴力レベル、聴力補正特性、外観写真、価格等)は、管理サーバ11によってユーザ端末装置3に送信される。ここで、選定された補聴器の商品情報は、例えば、電子メールによってユーザ端末装置3に送信するように構成することができる他、補聴器選定用ウェブサイトの所定のウェブページに、選定した商品情報を表示するように構成することも可能である。
以上に説明したように、本実施形態に係る補聴器選定システム1を利用することによって、ユーザは、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく自己の聴覚特性を精度良く測定できると共に、自己の聴覚特性に応じて選定された適切な補聴器を認識することができる。
さらに、被検者の聴力測定が完了した後に、測定された聴力レベルで聞こえると考えられる音声を被検者に聴かせ、その音声が聴き取れる場合は測定された聴力レベルは正しいと判断し、一方、その音声が聞き取れない場合は、前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルは比較的精度が悪いと判断して、当該聴力レベルを補正するので、たとえ健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者ではなかったとしても、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルの測定精度をさらに向上させることができる。
なお、補聴器販売企業の実店舗に設置した店舗用端末装置を、インターネット2を介して、本実施形態に係る補聴器選定システム1の管理サーバ11に接続し、管理サーバ11から前記店舗用端末装置に対して、予め所定のウェブページを介して入力させた被検者のの個人識別情報(住所、氏名、年齢、電話番号、電子メールアドレス等)、当該被検者の聴力検査の結果、及び、前記選定された補聴器の商品情報を送信するように構成することも可能である。斯かる構成によれば、被検者(又は補助者たる健聴者等)が補聴器販売店舗に出向いて補聴器を購入する際に、店舗側の迅速な対応が可能となる他、逆に購入意欲に乏しいユーザに対しては、店舗側からの積極的な営業活動が可能になるという利点を有する。特に、各地域に亘って複数の店舗を有する補聴器販売企業の場合には、各ユーザの居住地近隣の店舗に対して聴力検査の結果等を送信することにより、効率の良い営業活動が可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る補聴器選定システムの概略構成を示す図である。 図2は、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す図である。 図3は、管理用サーバの概略構成図である。 図4は、聴力レベルの補正を行う概略的な処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…補聴器選定システム(聴力検査システム)
2…インターネット(通信回線)
3…ユーザ端末装置
11…管理サーバ

Claims (2)

  1. 通信回線を介してユーザ端末装置から接続可能な管理サーバを備え、
    前記管理サーバには、前記ユーザ端末装置において聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルと、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとが記憶されており、
    前記管理サーバは、
    健聴者に対して聴力検査を実行するために、前記聴力検査用サウンドファイルを前記ユーザ端末装置に送信する第1手段と、
    前記ユーザ端末装置に送信された聴力検査用サウンドファイルを当該ユーザ端末装置で再生することによって実行された聴力検査に対する応答が前記ユーザ端末装置から送信された場合、当該送信された聴力検査に対する応答に基づき、前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第2手段と、
    前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記ユーザ端末装置で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出する第3手段と、
    被検者に対して聴力検査を実行するために、前記聴力検査用サウンドファイルを前記ユーザ端末装置に送信する第4手段と、
    前記ユーザ端末装置に送信された聴力検査用サウンドファイルを当該ユーザ端末装置で再生することによって実行された聴力検査に対する応答が前記ユーザ端末装置から送信された場合、当該送信された聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第5手段と、
    前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正する第6手段とを備えることを特徴とする聴力検査システム。
  2. 請求項1に記載の聴力検査システムを備え、
    前記管理サーバには、各種補聴器の商品情報が記憶されており、
    前記管理サーバは、前記第6手段において補正された被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定し、当該選定された補聴器の商品情報を前記ユーザ端末装置に送信することを特徴とする補聴器選定システム。
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