JP4516366B2 - 聴力検査装置及びこれを用いた補聴器選定装置並びに管理サーバ及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

聴力検査装置及びこれを用いた補聴器選定装置並びに管理サーバ及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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本発明は、聴力検査装置及びこれを用いた補聴器選定装置並びに管理サーバ及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく、被検者がその補助者としての健聴者の助けを借りるのみで自己の聴覚特性を精度良く測定できる聴力検査装置及び当該被検者の聴力検査の結果に応じた適切な補聴器を選定することができる補聴器選定装置並びに管理サーバ及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
聴力の低下を懸念する者や、補聴器の新規購入や買い替えを所望する者(以下、これらの者を総称してユーザという)は、医者の診断を受けるべく病院に行ったり、或いは、補聴器販売店舗に直接出向き、オージオメータと称される専用の聴力検査装置によって聴覚特性を測定した上で、必要と判断された場合には、測定結果に応じた適切な補聴器を入手しているのが現状である。
しかしながら、ユーザ、特に軽度の難聴であるユーザにとっては、わざわざ病院や補聴器販売店舗に足を運ぶことに煩わしさを感じる他、補聴器販売店舗がさほど普及していないこと等も相俟って、補聴器の利用促進が図られていないという問題が生じている。
そこで、このような問題を解決するべく、従来より、インターネット等の通信回線を利用して、ユーザが有するパーソナルコンピュータ(以下、適宜パソコンという)等の端末装置での聴力検査を可能にする(更には、当該検査結果に適合する補聴器を自動的に選定するように構成されたものもある)ことにより、補聴器の利用促進を図ったシステムが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2002−140576号公報 特開2002−259714号公報
しかしながら、従来のシステムは、ユーザが保有するパーソナルコンピュータ等に内蔵或いは外付けされたスピーカーを利用して聴力検査を実行する構成となっており、斯かる構成に起因した種々の問題を有する。
すなわち、パーソナルコンピュータに付属するスピーカーは、音質、音量共に製品格差が大きく、全てのユーザに対して統一された条件での聴力検査を行うことが困難であり、その結果、各ユーザの聴覚特性に応じた適切な補聴器を選定し難いという問題がある。特に、外付けされたスピーカーの場合、その出力音圧は、パソコン本体での音圧調整と、スピーカーでの音圧調整の両方によって決定されるため、音圧の基準を設定し難いという問題がある。さらには、左右の耳のそれぞれについて個別に聴力検査を行うにはイヤホンを用いる必要があるが、イヤホンの種類によっても最終的にユーザの耳に届く音圧は変化してしまうという問題もある。
また、仮にスピーカー乃至イヤホンからの出力音圧が一定であっても、聴力検査の結果は、パソコン設置場所の騒音環境に大きな影響を受ける。すなわち、出力音圧が実際には一定であったとしても、パソコン設置場所の騒音が大きければ大きいほど、出力音を聴き取り難くなってしまい、ユーザにとってはあたかも出力音圧が低下しているように感じてしまう。従って、仮にスピーカー乃至イヤホンからの出力音圧自体は統一化した条件で聴力検査を行い得たとしても、パソコン設置場所の環境騒音を統一化することはできないため、結果的に全てのユーザに対して統一された条件での聴力検査を行うことが困難であり、ひいては、各ユーザの聴覚特性に応じた適切な補聴器を選定し難いという問題がある。
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく各ユーザ自らが自己の聴覚特性を精度良く測定できる聴力検査装置及び当該ユーザの聴力検査の結果に応じた適切な補聴器を選定することができる補聴器選定装置並びに管理サーバ及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明は、聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルと、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとが記憶され、前記記憶された聴力検査用サウンドファイルを再生する第1手段と、前記聴力検査用サウンドファイルを再生することによって健聴者に対して実行された聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された聴力検査に対する応答に基づき、前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第2手段と、前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記第1手段で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出する第3手段と、前記聴力検査用サウンドファイルを再生することによって被検者に対して実行された聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第4手段と、前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正する第5手段とを備えることを特徴とする聴力検査装置を提供するものである。
斯かる発明によれば、前記記憶された聴力検査用サウンドファイルを再生することにより聴力検査を実行できるため、ユーザ(補助者たる健聴者の助けを借りた被検者)は、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運んでオージオメータを用いる必要が無く、簡易な構成の装置で自己の聴覚特性(各周波数毎の聴力レベル(最小可聴音圧))を測定できるという利点を有する。
また、前記発明によれば、第2手段において健聴者(補助者)の各周波数毎の聴力レベルを算出し、第3手段において前記算出した聴力レベルと健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとに基づき、聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧(以下、適宜「設定音圧」という)と、第1手段で聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧(以下、適宜「実音圧」という)との対応関係を各周波数毎に算出するように構成されている。換言すれば、算出した健聴者(補助者)の各周波数毎の聴力レベルと聴力モデルとは本来ならば略一致していなければならないということを前提として、両者に基づき(両者を対比することにより)、設定音圧(前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルは、設定音圧に基づき算出される)と、聴力検査装置の製品特性(イヤホンの特性も含む)や環境騒音に応じて変動する実音圧(前記聴力モデルは、静寂な環境騒音下における実音圧に基づいて算出されている)との対応関係を算出するように構成されている。より具体的に説明すれば、例えば、1000Hzの周波数について算出した健聴者の聴力レベルが20dBである一方、聴力モデルでは1000Hzの周波数で10dBの聴力レベルであるとすれば、設定音圧20dBの検査音は、第1手段において再生した場合には実音圧10dBの検査音として聴き取られると考え、さらに音圧の変化は設定音圧も実音圧も同等(例えば、設定音圧を20dBから10dBだけ大きくして30dBとすれば、これに対応する実音圧も10dBから10dBだけ大きい20dBとなる)だと考えることにより、設定音圧と実音圧との対応関係(上記具体例では、実音圧=設定音圧−10dB)が算出される。
さらに、前記発明によれば、第4手段において被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出し、第5手段において前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正するように構成されている。換言すれば、第4手段において算出される被検者の各周波数毎の聴力レベルは設定音圧に基づいて算出されるものであり、これを第5手段において設定音圧と実音圧との対応関係に基づいて補正(実音圧に換算)するように構成されている。このように、聴力検査用サウンドファイルの設定音圧が同一であるにも関わらず聴力検査装置の製品特性に応じて実音圧が種々変動したとしても、さらには聴力検査装置の設置場所における環境騒音等の影響によって実際に聴き取ることのできる実音圧が種々変動したとしても、前述のように健聴者の聴力検査の結果に応じて算出された設定音圧と実音圧との対応関係に基づいて、被検者の各周波数毎の聴力レベルが補正されるため、精度の良い聴力検査を行うことが可能である。
なお、聴力検査装置の設置場所における環境騒音等の影響を排除するには、健聴者及び被検者に対する聴力検査を同じ場所(同じ騒音環境下)で実行することが好ましい。ただし、健聴者及び被検者に対する聴力検査を互いに異なる場所で実行することも可能である。つまり、被検者に対して聴力検査を実行する予定の場所における環境騒音レベルを予め採取しておき、前記予定の場所とは異なる場所であるが前記環境騒音レベルと同レベルの環境騒音下において健聴者に対して聴力検査を実行した後、前記予定の場所において被検者に対して聴力検査を実行する構成を採用することも可能である。より具体的に説明すれば、例えば、環境騒音レベルを複数のレベルに分類(低騒音レベル、中騒音レベル、高騒音レベルの3種類のレベルに分類する等)し、被検者に対して聴力検査を実行する場所における環境騒音レベルが上記いずれの分類されたレベルに相当するかを予め採取しておき、健聴者に対する聴力検査も同じ分類のレベルで実行する構成とすることが可能である。
以上のように、本発明に係る聴力検査装置によれば、各ユーザ(被検者)が補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく補助者たる健聴者(例えば、家族の一員で健聴者である者)の助けを借りるのみで自己の聴覚特性を測定できるのみならず、聴力検査装置の製品特性や聴力検査装置の設置場所における環境騒音等の影響を受け難く聴覚特性を精度良く測定できるという優れた利点を有する。
好ましくは、健聴者であることを判断するための問診データがさらに記憶され、前記記憶された問診データに対して回答が入力された場合、当該入力された回答に基づき健聴者であるか否かを判断する手段をさらに備え、健聴者であると判断した場合に、前記第1手段によって前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより前記健聴者に対する聴力検査を実行するように構成される。
斯かる発明によれば、健聴者であることを判断するための問診データに対して回答が入力され、その回答に基づき健聴者であるか否かを判断して、健聴者であると判断した場合に限って、聴力検査用サウンドファイルが第1手段によって再生されることにより当該健聴者に対する聴力検査が実行される。従って、間違って健聴者でない者に聴力検査が実行されることにより、前述した設定音圧と実音圧との対応関係が正しく算出されず、ひいては被検者の聴覚特性(前記対応関係に基づいて補正された被検者の各周波数毎の聴力レベル)の測定精度が悪化することを防止可能である。
また、好ましくは、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数の聴力検査用サウンドファイルが記憶され、前記記憶された複数の聴力検査用サウンドファイルの中から前記第3手段において算出された対応関係に応じた聴力検査用サウンドファイルを選択し、前記第1手段によって前記選択した聴力検査用サウンドファイルを再生することにより前記被検者に対する聴力検査を実行するように構成される。
例えば、前記算出された対応関係が実音圧=設定音圧−10dBの関係であるとすれば、聴力検査を実行する上で必要な実音圧としては10〜80dB程度であるため、必要な設定音圧は20〜90dBということになる。斯かる具体例からも分かるように、聴力検査を実行する上で実際に必要となる設定音圧の範囲は、設定音圧と実音圧との対応関係に応じて異なることになる一方、検査に不必要な設定音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルも含めて記憶されている全てのサウンドファイルを再生することは時間の無駄である。本発明によれば、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数の聴力検査用サウンドファイルの中から、前記算出された対応関係に応じた聴力検査用サウンドファイルが選択され(前記具体例で説明すれば、設定音圧20〜90dBの検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルが選択され)、当該選択された聴力検査用サウンドファイルが再生されるため、検査時間の無駄を省くことが可能である。
好ましくは、健聴者の年齢に応じた複数の前記聴力モデルが記憶され、健聴者の年齢が入力された場合、前記記憶された複数の聴力モデルの中から前記入力された年齢に適合する聴力モデルを選択し、前記第3手段において、前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記選択した聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記第1手段で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生する検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出するように構成される。
健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルは年齢に応じて異なることが生理学的に知られているため、設定音圧と実音圧との対応関係をより一層精度良く算出するためには、その基礎となる聴力モデルも年齢に応じて複数用意し、健聴者の年齢に応じて適切な聴力モデルを選択することが好ましい。前記発明によれば、健聴者の年齢に応じた複数の聴力モデルが記憶され、当該複数の聴力モデルの中から、入力された健聴者の年齢に適合する聴力モデルを選択し、当該選択した聴力モデルに基づいて設定音圧と実音圧との対応関係が算出されるため、より一層精度良く対応関係を算出することができ、ひいては、被検者の聴覚特性をより一層精度良く測定することが可能である。
ところで、健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者であるかどうかは、健聴者自身の自己申告であるため、当該健聴者が、例えば年齢相応の聴力レベルよりも聞こえが悪い場合、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルは、小さめに算出される可能性がある。また、補聴器を使用する被検者が実際の日常生活で主として聞く音は、単調な検査音ではなく、音声である。従って、音声を聴かせる音声聴力検査を実行し、この結果を踏まえて聴力レベルを補正することが好ましい。
そこで、好ましくは、各周波数毎に補聴器の利得補正量がそれぞれ設定された複数の利得補正タイプと、前記各利得補正タイプ毎に且つ所定の音圧毎に用意され、所定の音声がそれぞれ設定された複数の音声ファイルと、複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルと前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧との対応関係とがさらに記憶され、前記第5手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルに基づいて、当該被検者の平均聴力レベルを算出する第6手段と、前記記憶された複数の利得補正タイプの中から、前記第5手段による補正によって得られた前記被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する音声ファイルの利得補正タイプを選定する第7手段と、前記記憶された複数の音声ファイルの中から、前記選定された利得補正タイプの音声ファイルを抽出する第8手段と、前記第1手段によって前記抽出された音声ファイルを再生することにより前記被検者に対して実行された音声聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された音声聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の最小可聴音声音圧を算出する第9手段と、前記算出された最小可聴音声音圧と、前記選定された利得補正タイプについての前記記憶された平均聴力レベルと最小可聴音声音圧との対応関係とに基づいて、前記被検者の(実質的な)真の平均聴力レベルを算出する第10手段と、前記算出した真の平均聴力レベルと、前記第6手段によって算出された平均聴力レベルとを比較し、両者の差を前記第5手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルに付加する補正を施す第11手段とをさらに備える。
この聴力検査装置は、被検者の聴力測定が完了した後に、測定された聴力レベルで聞こえると考えられる音声を被検者に聴かせ、その音声が聴き取れる場合は測定された聴力レベルは正しいと判断し、一方、その音声が聞き取れない場合は、前記第5手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルは比較的精度が悪いと判断して、当該聴力レベルを補正するものである。こうすることで、たとえ健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者ではなかったとしても、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルの測定精度をさらに向上させることができる。
また、本発明は、前記聴力検査装置を備え、各種補聴器の商品情報が記憶され、前記聴力検査装置の第5手段において補正された被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定することを特徴とする補聴器選定装置を提供するものである。
斯かる発明によれば、前記聴力検査装置によって精度良く自己の聴覚特性(補正された被検者の各周波数毎の聴力レベル)が測定される上、当該精度の良い測定結果に適合する補聴器が商品情報に基づき選定されるため、ユーザは自己の聴覚特性に応じて選定された適切な補聴器を認識することができるという利点を有する。なお、選定された補聴器の商品情報を認識したユーザは、この時点で初めて補聴器販売店舗に出向いて補聴器を購入できる。また、補聴器の選定とは、各種補聴器の中からユーザ(被検者)の聴覚特性に応じた適切な補聴器の機種を選定することを意味する他、各種補聴器(例えばデジタル補聴器)の聴力補正特性がユーザの聴覚特性に適合するようにパラメータ調整し、調整後の補聴器を選定結果とすることをも含む意味であり、本明細書において全て同様の意味で使用する。
本発明の聴力検査装置において、好ましくは、コンピュータを備え、前記コンピュータは、当該コンピュータに記憶させるべき前記各データと、当該コンピュータを前記各手段として機能させるための聴力検査用プログラムとを、通信回線を介して接続可能な管理サーバ及び/又は記録媒体から取得できるように構成されており、前記コンピュータは、前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から前記各データと前記聴力検査用プログラムとを取得すると共に、当該取得した聴力検査用プログラムを実行するように構成される。
より具体的に説明すると、前記コンピュータは、聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルと、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成されており、取得された各データ(聴力検査用サウンドファイルと聴力モデル)は前記コンピュータに記憶されることになる。また、前記コンピュータは、当該コンピュータを、前記記憶された聴力検査用サウンドファイルを再生する第1手段と、前記聴力検査用サウンドファイルを再生することによって健聴者に対して実行された聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された聴力検査に対する応答に基づき、前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第2手段と、前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記第1手段で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出する第3手段と、前記聴力検査用サウンドファイルを再生することによって被検者に対して実行された聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第4手段と、前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正する第5手段とを含む手段として機能させるための聴力検査用プログラムを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成されており、取得された聴力検査用プログラムは前記コンピュータに記憶されることになる。そして、当該記憶された聴力検査用プログラムを実行することにより、前記コンピュータは、各手段(第1手段から第5手段まで)として機能することになる。
好ましくは、前記コンピュータは、健聴者であることを判断するための問診データを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体からさらに取得できるように構成され、取得された各データ(問診データ)は前記コンピュータにさらに記憶されることになる。また、好ましくは、前記コンピュータは、当該コンピュータを、前記記憶された問診データに対して回答が入力された場合、当該入力された回答に基づき健聴者であるか否かを判断する手段としても機能させるための聴力検査用プログラムを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成され、取得された聴力検査用プログラムは前記コンピュータに記憶されることになる。そして、当該記憶された聴力検査用プログラムを実行することにより、前記コンピュータは、入力された問診データに対する回答に基づいて、健聴者であると判断した場合に、前記第1手段によって前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより前記健聴者に対する聴力検査を実行することができる。
好ましくは、前記コンピュータは、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数の聴力検査用サウンドファイルを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成され、取得された各データ(複数の聴力検査用サウンドファイル)は前記コンピュータに記憶されることになる。そして、記憶された聴力検査用プログラムを実行することにより、前記コンピュータは、前記記憶された複数の聴力検査用サウンドファイルの中から前記第3手段において算出された対応関係に応じた聴力検査用サウンドファイルを選択し、前記第1手段によって前記選択した聴力検査用サウンドファイルを再生することにより前記被検者に対する聴力検査を実行することができる。
好ましくは、前記コンピュータは、健聴者の年齢に応じた複数の前記聴力モデルを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成され、取得された各データ(健聴者の年齢に応じた複数の前記聴力モデル)は前記コンピュータに記憶されることになる。そして、記憶された聴力検査用プログラムを実行することにより、前記コンピュータは、健聴者の年齢が入力された場合、前記記憶された複数の聴力モデルの中から前記入力された年齢に適合する聴力モデルを選択し、前記第3手段において、前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記選択した聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記第1手段で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生する検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出することができる。
好ましくは、前記コンピュータは、さらに各周波数毎に補聴器の利得補正量がそれぞれ設定された複数の利得補正タイプと、前記各利得補正タイプ毎に且つ所定の音圧毎に用意され、所定の音声がそれぞれ設定された複数の音声ファイルと、複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルと前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧との対応関係とを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成され、取得された各データ(複数の利得補正タイプ、複数の音声ファイル及び対応関係)は前記コンピュータに記憶されることになる。また、好ましくは、前記コンピュータは、当該コンピュータを、前記第5手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルに基づいて、当該被検者の平均聴力レベルを算出する第6手段と、前記記憶された複数の利得補正タイプの中から、前記第5手段による補正によって得られた前記被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する音声ファイルの利得補正タイプを選定する第7手段と、前記記憶された複数の音声ファイルの中から、前記選定された利得補正タイプの音声ファイルを抽出する第8手段と、前記第1手段によって前記抽出された音声ファイルを再生することにより前記被検者に対して実行された音声聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された音声聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の最小可聴音声音圧を算出する第9手段と、前記算出された最小可聴音声音圧と、前記選定された利得補正タイプについての前記記憶された平均聴力レベルと最小可聴音声音圧との対応関係とに基づいて、前記被検者の真の平均聴力レベルを算出する第10手段と、前記算出した真の平均聴力レベルと、前記第6手段によって算出された平均聴力レベルとを比較し、両者の差を前記第5手段による補正によって得られた被検者の各周波数毎の聴力レベルに付加する補正を施す第11手段としても機能させるための聴力検査用プログラムを前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から取得できるように構成され、取得された聴力検査用プログラムは前記コンピュータに記憶されることになる。そして、当該記憶された聴力検査用プログラムを実行することにより、前記コンピュータは、各手段(第6手段から第11手段まで)としても機能することになる。
本発明の補聴器選定装置において、好ましくは、前記聴力検査用プログラムを実行するように構成された前記聴力検査装置を備え、前記コンピュータは、当該コンピュータに記憶させるべき前記各種補聴器の商品情報と、前記第5手段において補正された被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定するように当該コンピュータを動作させるための補聴器選定用プログラムとを、前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から得ることができるように構成されており、前記コンピュータは、前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から前記各種補聴器の商品情報と前記補聴器選定用プログラムとを取得すると共に、当該取得した補聴器選定用プログラムを実行するように構成される。
なお、前記コンピュータは、プログラムを実行可能な中央処理装置(CPU)等を備えた機器である限りにおいて種々の構成を採用可能であり、例えば、汎用のパーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)等の他、携帯電話機或いはデジタルテレビジョンといったデジタル家電等も含まれる。
また、本発明は、前記聴力検査用プログラムを実行できる前記聴力検査装置が備えるコンピュータに通信回線を介して接続可能であり、前記コンピュータに記憶させるべき前記各データと前記聴力検査用プログラムとがダウンロード可能に記憶されており、前記コンピュータからの要求に応じて、前記各データ及び前記聴力検査用プログラムを通信回線を介して前記コンピュータにダウンロードすることを特徴とする管理サーバとしても提供される。
前記管理サーバは、さらに前記補聴器選定用プログラムを実行できる前記補聴器選定装置が備えるコンピュータに通信回線を介して接続可能であり、前記コンピュータに記憶させるべき前記各種補聴器の商品情報と前記補聴器選定用プログラムとがダウンロード可能に記憶されていてもよい。この場合、前記コンピュータからの要求に応じて、前記各種補聴器の商品情報及び補聴器選定用プログラムを通信回線を介して前記コンピュータにダウンロードすることができる。
さらに、本発明は、前記聴力検査用プログラムを実行できる前記聴力検査装置が備えるコンピュータに記憶させるべき前記各データと前記聴力検査用プログラムとを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても提供される。
前記記録媒体には、さらに前記補聴器選定用プログラムを実行できる前記補聴器選定装置が備えるコンピュータに記憶させるべき前記各種補聴器の商品情報と前記補聴器選定用プログラムとをさらに記録してもよい。本発明に係る記録媒体は、前記各データや前記プログラムを記録でき、前記聴力検査装置や前記補聴器選定装置に適用できるものである限りににおいて種々の構成を採用することが可能であるが、代表例としてCD−ROM、PCカード等を挙げることができる。
本発明に係る聴力検査装置、管理サーバ及び記録媒体によれば、各ユーザ(被検者)が補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく補助者たる健聴者の助けを借りるのみで自己の聴覚特性を測定できるのみならず、聴力検査装置の製品特性や聴力検査装置の設置場所における環境騒音等の影響を受け難く聴覚特性を精度良く測定できるという優れた利点を有する。また、本発明に係る補聴器選定装置、管理サーバ及び記録媒体によれば、前記聴力検査装置によって精度良く自己の聴覚特性が測定される上、当該精度の良い測定結果に適合するように選定された適切な補聴器を認識することができるという利点を有する。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1(A)は、本発明に係る補聴器選定装置の一例3の概略構成を示す図であり、図1(B)は、本発明に係る補聴器選定装置の他の例3’の概略構成を示す図である。図1(A)に示す補聴器選定装置3(聴力検査装置としても機能する)は、補聴器を選定するためのスタンドアロン型の専用機として使用されるものである。また、図1(B)に示す補聴器選定装置(聴力検査装置としても機能する)3’は、汎用のパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話機等からなり、通信回線としてのインターネット2を介して管理サーバ11に接続され、後述する各データやプログラムがダウンロードされることで補聴器選定装置として使用されたり、後述する各データやプログラムが記録されたCD−ROMやPCカード等の記録媒体mから当該各データやプログラムが読み出されることで補聴器選定装置として使用されるものである。
図1(A)に示す補聴器選定装置3には、聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルM1(以下、適宜「サウンドファイル」という)と、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルM2と、利得補正タイプM3と、音声ファイルM4と、複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5と、健聴者であることを判断するための問診データM6とが予め記憶されている。
本実施形態に係る補聴器選定装置3には、特に好ましい態様として、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルが記憶されている。より具体的には、1000Hzの周波数について、10dB〜110dBの範囲(2dBピッチ)の何れかの音圧を有する検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルが記憶されており、2000Hz及び4000Hzの周波数についても、同様の範囲の何れかの音圧を有する検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルが記憶されている。後述するように、補聴器選定装置3は、これら記憶されている複数のサウンドファイルM1の中から適切なサウンドファイルを選択し、当該選択されたサウンドファイルが再生されることにより聴力検査が実行される。なお、聴力検査用サウンドファイルM1は、補聴器選定装置3に搭載された再生用ソフトウェア等で再生することができるように、例えば、MIDI(Musical Instruments Digital Interface)形式のファイルとされている。
本実施形態に係る補聴器選定装置3には、特に好ましい態様として、健聴者の年齢に応じた複数の聴力モデルが記憶されている。ここで、図2に示すように、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベル(最小可聴音圧)は、健聴者の年齢に応じて異なることが生理学的に知られている(例えば、「聴力の生理的年齢変化について」,日本耳鼻咽喉科学会会報,Vol.67(1964),p1307参照)ため、本実施形態に係る補聴器選定装置3に記憶されている聴力モデルもこれを利用した形態としている。より具体的には、図2に示すようなグラフに基づいて抽出された各周波数(1000Hz、2000Hz及び4000Hz)毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルが、健聴者の各年齢(年齢の範囲)に応じて複数用意され、テーブル形式で記憶されている。
また、本実施形態に係る補聴器選定装置3には、適宜更新可能な各種補聴器の商品情報M7(商品名、適用対象となる聴力レベル、聴力補正特性、外観写真、価格等)が予め記憶されている。この補聴器選定装置3は、図3(A)に示すように、記憶部61、聴力検査装置としても機能する補聴器選定処理を行う制御部CONTを備えており、後述するように、入力された聴力検査に対する応答等に基づき、被検者の各周波数毎の聴力レベル(補正後の聴力レベル)に適合する補聴器を商品情報M7に基づき選定するように構成されている。記憶部61は、前記各データ(サウンドファイルM1や聴力モデルM2、利得補正タイプM3、音声ファイルM4、及び複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5、問診データM6、各種補聴器の商品情報M7)等が記憶されている。そのため、RAM及びROM等によって構成されている。
一方、図1(B)に示す補聴器選定装置3’はコンピュータ30’を備えている。このコンピュータ30’は、図3(B)に示すように、中央処理装置(CPU)4、メインメモリ5、記憶装置6を備えており、当該コンピュータ30’に記憶させるべきデータとして前記した各データと同様のデータ(すなわち、サウンドファイルM1や聴力モデルM2、利得補正タイプM3、音声ファイルM4、複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5、問診データM6、及び各種補聴器の商品情報M7)と、聴力検査装置としても機能する補聴器選定用プログラムPとを、通信回線を介して接続可能な管理サーバ11や記録媒体mから取得できるように構成されている。管理サーバ11や記録媒体mから各データM1〜M7と補聴器選定用プログラムPとを取得すると共に、当該取得した補聴器選定用プログラムPを実行することができる。なお、補聴器選定用プログラムPは、例えば、Java(登録商標)形式のプログラムとし、コンピュータ30’には、Javaプログラムを実行できる環境を予め設定しておくことができる。
記憶装置6は、補聴器選定用プログラムPを記録することができるとともに、斯かる選定用プログラムPに利用され得る記憶部61’を備えており、記憶部61’に対しデータを読み出し、書き込みすることができるものである。メインメモリ5は、RAM及びROM等によって構成され、記憶装置6に記録された補聴器選定用プログラムPを読込むことができ、当該プログラムを実行するプログラム作業領域を有している。また、中央処理装置4は、メインメモリ5に読み込まれた補聴器選定用プログラムPを実行することができる。記憶装置6における記憶部61’には、管理サーバ11や記録媒体mから取得した前記の各データM1〜M7が格納され、補聴器選定用プログラムPが実行されることにより、各情報が読み出される。
図1(B)に示す管理サーバ11は、例えば、補聴器販売企業が運営・管理しており、インターネット2を介してユーザ等が保有するコンピュータ30’に接続可能とされていて、コンピュータ30’に記憶させるべき前記各データ(サウンドファイルM1や聴力モデルM2、利得補正タイプM3、音声ファイルM4、複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5、及び問診データM6等)と補聴器選定用プログラムPとがダウンロード可能に記憶されており、コンピュータ30’からの要求に応じて、前記各データ及び聴力検査用プログラムPを通信回線を介してコンピュータ30’にダウンロードすることができるように構成されている。
この管理サーバ11には、特に好ましい態様として、周波数及び音圧の組み合わせが異なる検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルM1が記憶されている。より具体的には、1000Hzの周波数について、10dB〜110dBの範囲(2dBピッチ)の何れかの音圧を有する検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルM1が記憶されており、2000Hz及び4000Hzの周波数についても、同様の範囲の何れかの音圧を有する検査音がそれぞれ設定された複数のサウンドファイルM1が記憶されている。後述するように、管理サーバ11は、これら記憶されている複数のサウンドファイルM1をコンピュータ30’にダウンロードし、当該ダウンロードされたサウンドファイルがコンピュータ30’で再生されることにより聴力検査が実行される。なお、聴力検査用サウンドファイルM1は、コンピュータ30’にインストールされたフラッシュプレイヤー等で再生することができるように、例えば、MIDI形式のファイルとされている。なお、検査音を発生するのみならず、ファイルの再生状況(検査音の発生や終了のタイミングの他、発生している検査音の周波数や音圧など)を示すアニメーション表示を行うには、サウンドデータと動画データとからなる例えばSWF(Shock Wave Flash)形式のファイルとするのが好ましい。これにより、ユーザにとっては、サウンドファイルM1の再生状況を理解し易く、ひいては聴力検査を円滑に楽しみながら実行することが可能である。
また、管理サーバ11には、特に好ましい態様として、健聴者の年齢に応じた複数の聴力モデルがダウンロード可能に記憶されている。より具体的には、図2に示すようなグラフに基づいて抽出された各周波数(1000Hz、2000Hz及び4000Hz)毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルが、健聴者の各年齢(年齢の範囲)に応じて複数用意され、テーブル形式で記憶されている。
さらに、管理サーバ11には、適宜更新可能な各種補聴器の商品情報M7(商品名、適用対象となる聴力レベル、聴力補正特性、外観写真、価格等)がダウンロード可能に記憶されている。コンピュータ30’は、後述するように、入力された聴力検査に対する応答等に基づき、被検者の各周波数毎の聴力レベル(補正後の聴力レベル)に適合する補聴器を商品情報M7に基づき選定するように構成されている。
図1(B)に示す記録媒体mは、補聴器選定用プログラムPを実行できる補聴器選定装置3’が備えるコンピュータ30’に記憶させるべき各データM1〜M7と補聴器選定用プログラムPとを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
次に、以上に説明した構成を有する補聴器選定装置3,3’の動作(利用方法を含む)について説明する。
図1(B)の補聴器選定装置3’の動作は、(1)初期動作、(2)健聴者に対する問診動作、(3)健聴者に対する聴力検査実行動作、(4)設定音圧と実音圧との対応関係算出動作、(5)被検者に対する聴力検査実行動作、(6)補聴器の選定動作、及び(7)聴力レベルの補正動作がなされる。また、図1(A)の補聴器選定装置3の動作は、前記の(1)を除く動作、すなわち前記の(2)〜(7)の動作がなされる。以下、これらの動作について順次説明する。
(1)初期動作
本動作においては、補聴器選定装置3’において、まず最初に、インターネット2を介して管理サーバ11の提供する補聴器選定用ウェブサイトにアクセスする必要がある。前記ウェブサイトには、補聴器選定用ウェブサイトを利用する上での注意事項を記載したウェブページが設けられている。具体的には、当該ウェブページには、被検者とその補助者としての健聴者の2人1組で聴力測定を行う必要があることや、イヤホンを用意する必要のあること等が記載されている。斯かる記載内容を閲覧したユーザ(被検者又は健聴者)がウェブページ上に設定された「スタート」ボタンをクリックすることにより、コンピュータ30’に記憶させるべき各データ(サウンドファイルM1や聴力モデルM2、利得補正タイプM3、音声ファイルM4、複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5、問診データM6、各種補聴器の商品情報M7)と補聴器選定用プログラムPとをダウンロードすることで、当該ダウンロードされた各データM1〜M7が記録部61に記録される。或いは、補聴器選定装置3’の動作においては、記録媒体mをコンピュータ30’に収容し、該コンピュータ30’に収容された記録媒体mからコンピュータ30’に記憶させるべき各データM1〜M7と補聴器選定用プログラムPとを取得することで、当該取得された各データM1〜M7が記録部61に記録される。いずれにしても、補聴器選定用プログラムPを実行することで、次の問診動作に移行する。
(2)問診動作
本動作においては、補聴器選定装置3,3’において、記録されている問診データM6に対する回答が入力される。具体的には、問診用の入力画面が表示され、健聴者(補助者)は、当該入力画面に記載された問診事項に対する回答を入力する。問診事項としては、例えば、音の聞こえ方に問題があるか、仕事の騒音環境は良くないか、耳に関する病歴があるか、などの複数の設問を挙げることができる。前記入力画面には各設問に対して「はい」や「いいえ」などの複数のチェックボックスが設けられている。健聴者(補助者)は、各設問に対して何れかのチェックボックスを選択する。選択されたチェックボックスは、問診事項に対する回答として補聴器選定装置3,3’に入力される。補聴器選定装置3,3’は、前記入力された回答に基づき、健聴者であるか否かを判断する。例えば、前記問診事項に対して、「はい」のチェックボックスが一つでも選択された場合には、健聴者ではない可能性があると判断し、補助者として相応しくない旨の説明を記載したメッセージを表示した後、動作を中断するように構成することができる。一方、前記問診事項に対して全て「いいえ」のチェックボックスが選択された場合には、健聴者であると判断し、次の健聴者に対する聴力検査実行動作に移行する。
以上のように、本実施形態に係る補聴器選定装置3,3’では、健聴者であることを判断するための問診データM6を先ず入力し、その回答に基づき健聴者であるか否かを判断し、健聴者であると判断した場合に限って、健聴者に対する聴力検査実行動作に移行する構成を採用しているため、間違って健聴者でない者に聴力検査が実行されることにより、被検者の聴覚特性の測定精度が悪化することを防止可能である。
なお、本実施形態では、前記問診用の入力画面に健聴者(補助者)の年齢を入力する欄が設けられており、当該欄に入力された年齢が前記問診事項に対する回答と共に補聴器選定装置3,3’に入力されるように構成されている。補聴器選定装置3,3’は、後述するように、記憶部61,61’に記憶されている複数の聴力モデルM2の中から前記入力された健聴者の年齢に適合する聴力モデルを選択する。
(3)健聴者に対する聴力検査実行動作
本動作においては、記憶部61,61’に記憶されている複数のサウンドファイルM1の中から適切なサウンドファイルが選択され、再生されることにより、健聴者に対する聴力検査が実行される。この際、聴力検査用画面が表示される。当該聴力検査用画面には、左右何れの耳の聴力検査を実行するか、聴力検査に対する応答方法などの聴力検査に関する説明が記載されると共に、聴力検査に対する応答の入力画面としても機能する。より具体的に説明すれば、本実施形態では、まず最初に1000Hzの周波数で50dBの音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルが選択され、再生される。健聴者は、補聴器選定装置3,3’に取り付けたイヤホン31を聴力検査を実行する左右何れかの耳に装着する。健聴者は、発生する検査音を聴き取ることができたタイミングで、前記聴力検査用画面に表示された所定のボタンをマウス等でクリックすればよい。前記ボタンのクリック信号は、補聴器選定装置3,3’に入力されるように構成されており、補聴器選定装置3,3’は、例えば、サウンドファイルの再生を開始してから所定時間内にクリック信号が入力されれば、前記検査音を聴き取ることができたと判断し、逆に所定時間内にクリック信号が入力されなければ、前記検査音を聴き取ることができなかったと判断する。
前記検査音(1000Hz、50dB)を聴き取ることができたと判断した場合、補聴器選定装置3,3’は、1000Hzの周波数で20dBだけ小さい音圧(すなわち30dBの音圧)を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、当該サウンドファイルが補聴器選定装置3,3’で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に補聴器選定装置3,3’に入力されなくなるまで)、20dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、再生動作を繰り返す。そして、検査音を聴き取ることができなくなったと判断した場合には、その検査音を基準として逆に10dB単位で音圧を上げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、再生動作を繰り返す。以上の動作により、最初に聴き取ることができたと判断した検査音の音圧を周波数1000Hzにおける聴力レベル(最小可聴音圧)として算出する。
一方、前記検査音(1000Hz、50dB)を聴き取ることができなかったと判断した場合、補聴器選定装置3,3’は、1000Hzの周波数で20dBだけ大きい音圧(すなわち70dBの音圧)を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、当該サウンドファイルが補聴器選定装置3,3’で再生される。以降、検査音を聴き取ることができたと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に補聴器選定装置3,3’に入力されるまで)、20dB単位で音圧を上げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、再生動作を繰り返す。そして、検査音を聴き取ることができたと判断した場合には、その検査音を基準として逆に10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、再生動作を繰り返す。以上の動作により、最初に聴き取ることができなくなったと判断した検査音の一つ前の検査音の音圧を周波数1000Hzにおける聴力レベル(最小可聴音圧)として算出する。
次に、補聴器選定装置3,3’は、2000Hzの周波数で、前記算出された周波数1000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、当該サウンドファイルが補聴器選定装置3,3’で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなかったと判断したか、できたと判断したかの何れかに応じて、10dB単位で音圧を上げた或いは下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、再生動作を繰り返すことにより、周波数2000Hzにおける聴力レベルを算出する。
最後に、補聴器選定装置3,3’は、4000Hzの周波数で、前記算出された周波数2000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルを選択し、当該サウンドファイルが補聴器選定装置3,3’で再生される。以降、検査音を聴き取ることができなかったと判断したか、できたと判断したかの何れかに応じて、10dB単位で音圧を上げた或いは下げた検査音が設定されたサウンドファイルを順次選択し、再生動作を繰り返すことにより、周波数4000Hzにおける聴力レベルを算出する。
以上のようにして、補聴器選定装置3,3’は、一方の耳についての健聴者(補助者)の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルを算出する。同様の動作が他方の耳に関しても実行され、これにより他方の耳についての健聴者の各周波数毎の聴力レベルが算出される。補聴器選定装置3,3’は、各周波数毎に左右の耳の聴力レベルを比較し、それらの平均値を算出するか、或いは、両者の差が大きすぎる場合(予め定めた値よりも大きくなった場合)には、よく聞こえる方(聴力レベルの小さい方)の耳についての算出値を採用し、健聴者の各周波数毎の聴力レベルとして算出した後、次の設定音圧と実音圧との対応関係算出動作に移行する。
(4)設定音圧と実音圧との対応関係算出動作
本動作においては、設定音圧、すなわちサウンドファイルに設定された検査音の音圧と、実音圧、すなわち補聴器選定装置3,3’でサウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係が各周波数毎に算出される。より具体的に説明すれば、まず最初に補聴器選定装置3,3’は、前述したように、健聴者の各年齢(年齢の範囲)に応じてテーブル形式で記憶部61,61’に記憶されている複数の聴力モデルM2の中から、前述したように問診事項に対する回答と共に入力された年齢に適合する聴力モデルを選択する。次に、前述のようにして算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記選択した聴力モデルとに基づき、設定音圧と実音圧との対応関係を算出する。
より具体的に説明すれば、例えば、1000Hzの周波数について算出した健聴者の聴力レベルが20dBである一方、選択した聴力モデルでは1000Hzの周波数で10dBの聴力レベルであるとすれば、設定音圧20dBには実音圧10dBが対応すると考える。さらに、本実施形態では、音圧の変化は設定音圧も実音圧も同じ(例えば、設定音圧を20dBから10dBだけ大きくして30dBとすれば、これに対応する実音圧も10dBから10dBだけ大きい20dBとなる)であると考え、設定音圧と実音圧との対応関係を算出する。すなわち、上記具体例では、1000Hzの周波数について、実音圧=設定音圧−10dBという対応関係が算出されることになる。同様にして、2000Hz、4000Hzの周波数についても設定音圧と実音圧との対応関係が算出される。補聴器選定装置3,3’は、以上のようにして算出した対応関係を記憶部61,61’に記憶(音圧の変化は設定音圧も実音圧も同じであると考えるため、設定音圧20dBが実音圧10dBに対応することのみが記憶されればよい)し、次の被検者に対する聴力検査実行動作に移行する。
(5)被検者に対する聴力検査実行動作
本動作において、補聴器選定装置3,3’は、記憶部61,61’に記憶されている複数のサウンドファイルM1の中から前記対応関係に応じたサウンドファイルを選択する。より具体的に説明すれば、聴力検査を実行する上で必要な実音圧としては10〜80dB程度であるため、実音圧10〜80dBに相当する設定音圧を前記対応関係に基づき算出し(例えば、前記対応関係が実音圧=設定音圧−10dBの関係であるとすれば、算出される設定音圧は20〜90dBということになる)、当該算出された設定音圧の検査音が設定されたサウンドファイルを選択する。
次に、前記選択したサウンドファイルが順次補聴器選定装置3,3’で再生されることにより、被検者に対する聴力検査が実行される。この際、前述した健聴者に対する聴力検査の場合と同様に、聴力検査用画面が表示される。より具体的に説明すれば、本実施形態では、まず最初に、前記選択したサウンドファイルの中から1000Hzの周波数で最も大きな音圧(上記具体例では90dB)を有する検査音が設定されたサウンドファイルが補聴器選定装置3,3’で再生される。被検者は、前述した健聴者に対する聴力検査の場合と同様に、補聴器選定装置3,3’に取り付けたイヤホン31を聴力検査を実行する左右何れかの耳に装着し、発生する検査音を聴き取ることができたタイミングで、前記聴力検査用画面に表示された所定のボタンをマウス等でクリックすればよい。
以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に補聴器選定装置3,3’に入力されなくなるまで)、10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルについて順次、再生動作を繰り返す。以上の動作により、最初に聴き取るができなくなったと判断した検査音の一つ前の検査音の音圧を周波数1000Hzにおける聴力レベル(最小可聴音圧)として算出する。
次に、補聴器選定装置3,3’は、2000Hzの周波数で、前記算出された周波数1000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルを再生する。以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで、10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルについて順次、再生動作を繰り返すことにより、周波数2000Hzにおける聴力レベルを算出する。
最後に、補聴器選定装置3,3’は、4000Hzの周波数で、前記算出された周波数2000Hzにおける聴力レベルよりも20dBだけ大きい音圧を有する検査音が設定されたサウンドファイルを再生する。以降、検査音を聴き取ることができなくなったと判断するまで、10dB単位で音圧を下げた検査音が設定されたサウンドファイルについて順次、再生動作を繰り返すことにより、周波数4000Hzにおける聴力レベルを算出する。
以上のようにして、補聴器選定装置3,3’は、一方の耳についての被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルを算出する。同様の動作が他方の耳に関しても実行され、これにより他方の耳についての被検者の各周波数毎の聴力レベルが算出される。算出された左右の耳についての聴力レベルは、設定音圧と実音圧との対応関係に基づいて補正(実音圧に換算)された後、補正後の聴力レベルが、前述した聴力検査用画面に図示表示される。
(6)補聴器の選定動作
補聴器選定装置3,3’は、被検者の聴力検査の結果(補正後の各周波数毎の聴力レベル)に適合する補聴器を、記憶部61,61’に記憶されている商品情報M7に基づき選定する。より具体的には、例えば、以下のようにして選定する。
補聴器選定装置3,3’には、各補聴器の適用対象となる聴力レベルが(A)軽度(聴力レベル30〜50dB)及び(B)中度(聴力レベル50〜70dB)の2つのランクに分類し、各補聴器が何れのランクに属するかを商品情報として記憶されている。補聴器選定装置3,3’は、聴力検査結果の内、例えば、周波数1000Hzでの聴力レベルをf1(dB)、周波数2000Hzでの聴力レベルをf2(dB)、周波数4000Hzでの聴力レベルをf3(dB)として、平均聴力レベルf(dB)を以下の数式(1)によって算出する。
f=(3f1+2f2+f3)/6 ・・・(1)
なお、前記の数式(1)の他、以下の数式(1)’によって平均聴力レベルf(dB)を算出してもよい。
f=(3f1+f2)/4 ・・・(1)’
補聴器選定装置3,3’は、上記のようにして算出した平均聴力レベルfのランクに属する補聴器を前記商品情報の中から検索し、聴力検査の結果に適合する補聴器として抽出(選定)する。なお、補聴器の選定方法としては、上記内容に何ら限定されるものではなく、例えば、所定の補聴器選定用画面に、補聴器の外観や色など各ユーザの嗜好を個人情報として予め入力する欄を設けておき、抽出した補聴器を当該嗜好に応じて更に絞り込む方法なども採用することが可能である。
ところで、健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者であるかどうかは、健聴者自身の自己申告であるため、当該健聴者が、例えば年齢相応の聴力レベルよりも聞こえが悪い場合、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルは、小さめに算出される可能性がある。また、補聴器を使用する被検者が実際の日常生活で主として聞く音は、単調な検査音ではなく、音声である。そこで、このシステムでは、(7)の「聴力レベルの補正動作」で音声を聴かせる音声聴力検査を実行し、この結果を踏まえて聴力レベルを補正するようにしている。この(7)の「聴力レベルの補正動作」を説明する前に、聴力レベル補正の前処理について説明しておく。
(7’)聴力レベル補正の前処理
すなわち、記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mには、既述したように、サウンドファイルM1や聴力モデルM2の他に、利得補正タイプM3、音声ファイルM4、複数の被験者についての平均聴力レベルと所定の音声による最小可聴音声音圧との対応関係M5等が予め記憶されている。これら利得補正タイプM3、音声ファイルM4及び対応関係M5は、次のようにして求めることができる。
(7’−1)利得補正タイプM3は、各周波数毎に補聴器の利得補正量がそれぞれ設定された複数の利得補正タイプであり、例えば、以下の表1に示すとおり、6種類の補聴器の利得補正量として、1000Hz、2000Hz、4000Hzの各周波数毎に利得増分をそれぞれ記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに設定しておく。
Figure 0004516366

この表1に示す値は、所定の補聴器についての、1000Hzにおける利得(ゲイン)を基準とした各周波数(2000Hz、4000Hz)における利得の増分を意味している。例えば、利得補正タイプ4の補聴器は、1000Hz〜4000Hzのいずれの周波数についても同じ利得に設定された補聴器を意味している。また、利得補正タイプ3の補聴器は、4000Hzの周波数だけ他の周波数(1000Hz、2000Hz)よりも10dB大きな利得に設定された補聴器を意味し、或いは、利得補正タイプ5の補聴器は、1000Hz及び2000Hzの周波数が他の周波数4000Hzよりも10dB大きな利得に設定された補聴器を意味している。従って、例えば、基本的に4000Hz付近の音が他の周波数に比べ聞き取りにくい人が利得補正タイプ3の補聴器を選択し、また基本的に1000Hz及び2000Hz付近の音が他の周波数4000Hzに比べ聞き取りにくいに人が利得補正タイプ5の補聴器を選択することになる。
(7’−2)音声ファイルM4は、前記各利得補正タイプ毎に且つ所定の音圧毎に用意され、所定の音声がそれぞれ設定された複数の音声ファイルであり、例えば、各利得補正タイプ1〜6毎に且つ30dB〜110dBの範囲で5dB刻みの音圧毎に用意され、所定の複数の音声、具体的には”おはようございます”といった複数のチェック用音声をそれぞれ記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに設定しておく。
(7’−3)対応関係M5は、複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルと前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧との対応関係である。これについてさらに説明する。
(7’−3−1)複数の被験者についてそれぞれ聴力検査を実行することにより算出された平均聴力レベルは、例えば、前記(6)の「補聴器の選定動作」で用いた式、すなわち、周波数1000Hzでの聴力レベルをf1(dB)、周波数2000Hzでの聴力レベルをf2(dB)、周波数4000Hzでの聴力レベルをf3(dB)としたとき、
f=(3f1+2f2+f3)/6 ・・・(1)
又は
f=(3f1+f2)/4 ・・・(1)’
のいずれかの式で算出することができる。
(7’−3−2)前記複数の被験者についてそれぞれ前記音声ファイルを再生して音声聴力検査を実行することによって算出された各利得補正タイプ毎の最小可聴音声音圧は、次の(a)〜(c)の手順で測定できる。
(a)まず、前記複数の被験者のそれぞれについての各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに基づいて、前記(7’−1)で記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに予め記憶されている利得補正タイプの中から前記複数の被験者のそれぞれに使用する音声ファイルの利得補正タイプを選定する。この利得補正タイプの選定は、
2000Hzの利得増分=(f2−f1)/2 ・・・(2)
4000Hzの利得増分=(f3−f1)/2 ・・・(3)
の各式によって算出される利得増分と、前記(7’−1)で記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに予め記憶しておいた利得補正タイプの利得増分との差の最小二乗和が最も小さくなるものを選定することでなされ得る。
(b)次いで、前記複数の被験者のそれぞれについて、前記(7’−2)で記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに記憶された音声ファイルM4の中から前記選定したタイプの音声ファイルを抽出し、5dBの音圧毎に再生して聴かせ、最小可聴音声音圧を測定する。
(c)こうして、前記複数の被験者のそれぞれについて、前記(7’−3−1)で算出した平均聴力レベルと、前記(7’−3−2)で測定した最小可聴音声音圧との関係を算出し、当該対応関係M5を記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに記憶しておく。さらに具体的に説明すると、記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mにおいてLUT(ルックアップテーブル)に関するデータとして、前記(7’−3−2)で測定した最小可聴音声音圧に対して前記(7’−3−1)の平均聴力レベルに変換できる複数種類の割当テーブルを予め記憶しておく。また、前記(7’−3−2)で測定した最小可聴音声音圧に対して前記(7’−3−1)の平均聴力レベルに変換できる変換関数を記憶部61、管理サーバ11や記録媒体mに予め記憶しておいてもよい。こうして、補聴器選定装置3では、記憶部61に予め記憶しておいた情報を用いて、また補聴器選定装置3’では、管理サーバ11からダウンロードされたり、記録媒体mから取得される情報を用いて、聴力レベルの補正を行う。
(7)聴力レベルの補正動作
図4に聴力レベルの補正を行う概略的な処理フローを示す。この動作では、以下の(7−1)で前記(5)の聴力レベルに基づく被検者の平均聴力レベルを算出しておくとともに、(7−2)〜(7−6)で音声を聴かせる音声聴力検査を実行し(図中A参照)、この結果を踏まえて(7−7)〜(7−9)で聴力レベルを補正するようにしている(図中B参照)。
(7−1)前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに基づいて、当該被検者の平均聴力レベルを算出する。この平均聴力レベルの算出は、前記の(6)及び(7’−3−1)で用いた式、すなわち、周波数1000Hzでの聴力レベルをf1(dB)、周波数2000Hzでの聴力レベルをf2(dB)、周波数4000Hzでの聴力レベルをf3(dB)としたとき、
f=(3f1+2f2+f3)/6 ・・・(1)
又は
f=(3f1+f2)/4 ・・・(1)’
のいずれかの式を用いることができる。
(7−2)記憶部61,61’に記憶されている前記(7’−1)の6種類の利得補正タイプM3の中から、前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた前記被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに適合する音声ファイルの利得補正タイプを選定する。
(7−3)記憶部61,61’に記憶されている前記(7’−2)の複数の音声ファイルM4の中から、前記(7−2)で選定された利得補正タイプの音声ファイルを抽出する。
(7−4)抽出された音声ファイルにおいて30dBの音圧のチェック用音声を補聴器選定装置3,3’で再生して、前記被検者に聴かせる。前記被検者は、補聴器選定装置3,3’に取り付けたイヤホン31を音声聴力検査を実行する耳に装着する。この音声聴力検査の際には、被検者は、発生するチェック用音声を聴き取ることができたタイミングで、前記聴力検査用画面に表示された所定のボタンをマウス等でクリックすればよい。
(7−5)補聴器選定装置3,3’は、例えば、音声ファイルの再生を開始してから所定時間内にクリック信号が入力されれば、前記チェック用音声を聴き取ることができたと判断し、逆に所定時間内にクリック信号が入力されなければ、前記チェック用音声を聴き取ることができなかったと判断する。
(7−6)前記(7−5)で前記チェック用音声を聴き取ることができなかったと判断した場合、前記(7−4)に戻り、補聴器選定装置3,3’は、5dBアップした35dBの音圧のチェック用音声が設定された音声ファイルを選択し、当該音声ファイルを補聴器選定装置3,3’で再生する。以降、音声を聴き取ることができたと判断するまで(すなわち、クリック信号が所定時間内に補聴器選定装置3,3’に入力されるまで)、5dB単位で音圧を上げたチェック用音声が設定された音声ファイルを順次選択し、再生動作を繰り返す。
(7−7)そして、前記(7−5)で前記チェック用音声を聴き取ることができたと判断した場合、当該チェック用音声の音圧を前記被検者の最小可聴音声音圧として算出する。
(7−8)前記(7−7)で算出された最小可聴音声音圧と、前記(7−2)で選定された利得補正タイプについての記憶部61、61’で記憶されている前記(7’−3)の平均聴力レベルと最小可聴音声音圧との対応関係とに基づいて、前記被検者の実質的な真の平均聴力レベルを算出する。より具体的に説明すれば、前記(7−7)で算出された最小可聴音声音圧について、記憶部61、61’で記憶されている、最小可聴音声音圧に対して前記(7−3)の平均聴力レベルに変換できる複数種類の割当テーブル(LUT)を参照することで前記被検者の実質的な真の平均聴力レベルに変換する。また、前記(7−7)で算出された最小可聴音声音圧について、記憶部61、61’に記憶しておいた、最小可聴音声音圧に対して前記(7−3)の平均聴力レベルに変換できる変換関数を算出することで前記被検者の実質的な真の平均聴力レベルを求めてもよい。
(7−9)前記(7−8)で算出した真の平均聴力レベルと、前記(7−1)によって算出された平均聴力レベルとを比較し、両者の差を前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルに付加する補正を施す。さらに具体的に言えば、前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルについて、前記(7−8)で算出した真の平均聴力レベルと、前記(7−1)によって算出された平均聴力レベルとの差分だけ全体的にシフト(オフセット)させる処理を行う。
そして、前記(6)の「補聴器の選定動作」において、管理サーバ11は、前記(7)の「聴力レベルの補正動作」によって補正された各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を、記憶部61、61’に記憶されている商品情報M7に基づき選定する。
以上に説明したように、本実施形態に係る補聴器選定装置3,3’を利用することによって、ユーザは、補聴器販売店舗等にわざわざ足を運ぶことなく自己の聴覚特性を精度良く測定できると共に、自己の聴覚特性に応じて選定された適切な補聴器を認識することができる。
さらに、被検者の聴力測定が完了した後に、測定された聴力レベルで聞こえると考えられる音声を被検者に聴かせ、その音声が聴き取れる場合は測定された聴力レベルは正しいと判断し、一方、その音声が聞き取れない場合は、前記(5)の「被検者に対する聴力検査実行動作」による補正によって得られた被検者の各周波数(1000Hz、2000Hz、4000Hz)毎の聴力レベルは比較的精度が悪いと判断して、当該聴力レベルを補正するので、たとえ健聴者(補助者)が実質的に真の健聴者ではなかったとしても、測定されたユーザ(被検者)の聴力レベルの測定精度をさらに向上させることができる。
なお、健聴者及び被検者に対する聴力検査は同じ場所(同じ騒音環境下)で実行することが好ましいものの、健聴者及び被検者に対する聴力検査を互いに異なる場所で実行することも可能である。より具体的に説明すれば、例えば、補聴器販売企業に属する人間の中から健聴者を選択すると共に、被検者に対して聴力検査を実行する予定の場所(例えば、被検者の自宅や介護施設等)における環境騒音レベルを予め採取しておき、前記予定の場所とは異なる場所(例えば、補聴器販売店舗)であるが前記環境騒音レベルと同レベルの環境騒音下において、前記選択した健聴者に対して補聴器選定装置3,3’により聴力検査を実行した後、当該補聴器選定装置3,3’を前記予定の場所(被検者の自宅や老人ホーム等)に持参して、当該場所において被検者に対する聴力検査を実行する構成を採用することも可能である。なお、健聴者に対して予め聴力検査を実行する場所(例えば、補聴器販売店舗)の環境騒音レベルと、被検者に対して聴力検査を実行する場所(例えば、被検者の自宅や介護施設)の環境騒音レベルとを完全に一致させることは一般的に困難であるため、例えば、環境騒音レベルを複数のレベルに分類(低騒音レベル、中騒音レベル、高騒音レベルの3種類のレベルに分類する等)し、双方の場所の環境騒音レベルが同じ分類の環境騒音レベルとなるようにすれば、聴覚特性の測定精度を維持することが可能である。
図1(A)は、本発明に係る補聴器選定装置の一例の概略構成を示す図であり、図1(B)は、本発明に係る補聴器選定装置の他の例の概略構成を示す図である。 図2は、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す図である。 図3(A)は、図1(A)に示す補聴器選定装置の概略構成を示すシステムブロック図であり、図3(B)は、図1(B)に示す補聴器選定装置の概略構成を示すシステムブロック図である。 図4は、聴力レベルの補正を行う概略的な処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
2 …インターネット(通信回線)
3,3’…補聴器選定装置
11 …管理サーバ
m …記録媒体

Claims (8)

  1. 聴力検査を実行するために所定の周波数及び音圧の検査音が設定された聴力検査用サウンドファイルと、健聴者の各周波数毎の平均的聴力レベルを示す聴力モデルとが記憶され、
    前記記憶された聴力検査用サウンドファイルを再生する第1手段と、
    前記聴力検査用サウンドファイルを再生することによって健聴者に対して実行された聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された聴力検査に対する応答に基づき、前記健聴者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第2手段と、
    前記算出した健聴者の各周波数毎の聴力レベルと前記聴力モデルとに基づき、前記聴力検査用サウンドファイルに設定された検査音の音圧と、前記第1手段で前記聴力検査用サウンドファイルを再生することにより実際に発生し聴き取られる検査音の音圧との対応関係を各周波数毎に算出する第3手段と、
    前記聴力検査用サウンドファイルを再生することによって被検者に対して実行された聴力検査に対する応答が入力された場合、当該入力された聴力検査に対する応答に基づき、前記被検者の各周波数毎の聴力レベルを算出する第4手段と、
    前記算出した被検者の各周波数毎の聴力レベルを前記算出した対応関係に基づいて補正する第5手段とを備えることを特徴とする聴力検査装置。
  2. 請求項1に記載の聴力検査装置を備え、
    各種補聴器の商品情報が記憶され、
    前記聴力検査装置の第5手段において補正された被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定することを特徴とする補聴器選定装置。
  3. コンピュータを備え、
    前記コンピュータは、当該コンピュータに記憶させるべき前記各データと、当該コンピュータを前記各手段として機能させるための聴力検査用プログラムとを、通信回線を介して接続可能な管理サーバ及び/又は記録媒体から取得できるように構成されており、
    前記コンピュータは、前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から前記各データと前記聴力検査用プログラムとを取得すると共に、当該取得した聴力検査用プログラムを実行することを特徴とする請求項1に記載の聴力検査装置。
  4. 請求項3に記載の聴力検査装置を備え、
    前記コンピュータは、当該コンピュータに記憶させるべき前記各種補聴器の商品情報と、前記第5手段において補正された被検者の各周波数毎の聴力レベルに適合する補聴器を前記商品情報に基づき選定するように当該コンピュータを動作させるための補聴器選定用プログラムとを、前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から得ることができるように構成されており、
    前記コンピュータは、前記管理サーバ及び/又は前記記録媒体から前記各種補聴器の商品情報と前記補聴器選定用プログラムとを取得すると共に、当該取得した補聴器選定用プログラムを実行することを特徴とする請求項2に記載の補聴器選定装置。
  5. 請求項3に記載の聴力検査装置が備えるコンピュータに通信回線を介して接続可能であり、
    前記コンピュータに記憶させるべき前記各データと前記聴力検査用プログラムとがダウンロード可能に記憶されており、
    前記コンピュータからの要求に応じて、前記各データ及び前記聴力検査用プログラムを通信回線を介して前記コンピュータにダウンロードすることを特徴とする管理サーバ。
  6. 請求項4に記載の補聴器選定装置が備えるコンピュータに通信回線を介して接続可能であり、
    前記コンピュータに記憶させるべき前記各種補聴器の商品情報と前記補聴器選定用プログラムとがダウンロード可能に記憶されており、
    前記コンピュータからの要求に応じて、前記各種補聴器の商品情報及び補聴器選定用プログラムを通信回線を介して前記コンピュータにダウンロードすることを特徴とする請求項5に記載の管理サーバ。
  7. 請求項3に記載の聴力検査装置が備えるコンピュータに記憶させるべき前記各データと前記聴力検査用プログラムとを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 請求項4に記載の補聴器選定装置が備えるコンピュータに記憶させるべき前記各種補聴器の商品情報と前記補聴器選定用プログラムとをさらに記録した請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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