JP2005137876A - 補助具付き箸 - Google Patents

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Abstract

【課題】被介護者や子供等の手指等の機能状況に応じて箸の開閉に際し加わる付勢力が調整可能な使い易い補助具付き箸を提供すること。
【解決手段】遠位箸110と近位箸150とを有する箸本体とその操作を補助する補助手段とを有し補助手段は遠位箸と近位箸とを回動自在に連結する連結手段180と遠位箸と近位箸の先端部120、160を相互に離間方向に移動させるための付勢手段200と付勢手段を配置する付勢手段配置部111、151とを有し、付勢手段は形状を変化可能な構成とすることで、付勢力が異なる伸縮手段とされており付勢手段配置部は複数の異なる形態に変化した付勢手段を配置可能な構成となっている補助具付き箸。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品を挟むための箸、特に補助具付き箸に関するものである。
従来より、手指や腕の機能後退が進んでいる高齢者や手の機能障害者等の使用者や、手指等を上手に動かすことが未だできない子供等が箸を使う際に、その箸の操作を補助するための補助具等が提案されている(例えば特許文献1)。
すなわち、特許文献1の図5等に示すように、箸1の上端部には輪ゴムからなる伸縮部材が配置され、一対の挟持板2、2に形成されている分配片4により箸1の先端部はそれぞれ離れて配置される。そして、利用者がこの箸1の中程を持って箸1を相互に近づけるように操作すると、それぞれの箸1は、分配片4を支点に回動し、箸1の上端部の輪ゴムが離間する方向に動くことになる。このように箸1を動かし、食品を挟んだ後、食品を口唇まで運ぶ。
その後、今度は逆に、利用者が箸1の先端を開くように箸1を動かすと食品が口腔内に配置されることになる。このとき、箸1は、輪ゴムによって開く方向に付勢力が加わっているので、利用者は無理に箸1を開く動作をしなくても、単に箸1を持っている指等の力を抜くだけで円滑に箸1を開くことができる。
このように、特許文献1の箸1に装着されている挟持板2、2等は、輪ゴムを利用して箸1を開く方向に付勢し、これによって利用者が箸1の開閉をし易くする構成となっている。
実公昭63−20391号公報(図5等)
しかしながら、特許文献1に示すような箸1が開く方向に加わる付勢力は、箸の利用者の指等の力に拘わらず一定であった。このため、高齢者等の手指や腕の機能後退の程度に応じた適当な付勢力や、子供の成長に応じた適当な付勢力を選択することができないという問題があった。
前記課題は、請求項1の発明によれば、遠位箸と、近位箸と、を有する箸本体と、前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、前記補助手段は、前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、前記付勢手段は、形状を変化可能な構成とすることで、付勢力を異なる伸縮手段とされており、前記付勢手段配置部は、前記形状が変化した付勢手段を配置可能な構成となっていることを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項1の構成によれば、前記付勢手段は、形状が変化可能とされた伸縮手段によって構成されている。このため、前記付勢手段の形状を変化することで付勢力を強弱させることができる。付勢手段の長さや付勢された状態を変化させることで弾性リングの付勢力を強くすることができる。
また、請求項1の構成によれば、前記付勢手段配置部は、前記形状が変化した付勢手段を配置可能な構成となっている。このため、長さや状態が変化された付勢手段を取り付けることで、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢力を生じさせることができる。
このように、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向等に移動させるための付勢力を調整することができるので、指手や腕の機能後退等が生じている高齢者等の使用者や、発達途上の子供等にとって適切な付勢力を選択可能な箸を提供できる。つまり、使用者の機能状況が高い段階においては、付勢力を強めて使用することで、力を入れて把持するよう使用することを促し、機能状況が低い段階においては付勢力を弱めるよう調整し、弱い力でもスプーン等ではなく、箸を使用して食品を摂食する事を促す。
すなわち、高齢者等や子供等の手指等の機能状況に応じて箸の開閉に際し加わる付勢力が調整可能な使いやすい補助具付き箸となる。
請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、前記付勢手段配置部が、前記連結手段と前記遠位箸及び前記近位箸の基端部との間に形成され、前記遠位箸及び前記近位箸の基端部側が開放端部となり、前記付勢手段の形状を変化可能な構成が、複数の異なる形態を選択可能な構成とされており、前記複数の異なる形態が、リング状及び略8の字状であることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項2の構成によれば、前記付勢手段の形状を変化可能な構成が、複数の異なる形態を選択可能な構成とされており、前記複数の異なる形態が、リング状及び略8の字状であり、前記付勢手段配置部が、前記連結手段と前記遠位箸及び前記近位箸の基端部との間に形成され、前記遠位箸及び前記近位箸の基端部側が開放端部となっている。
このため、前記伸縮手段がリング状とされた伸縮手段とされており、前記連結手段を連結を解除することなく、前記基端部側から容易に取り外すことができる。そして、この伸縮手段をリング状から略8の字に変形し、その後遠位箸及び近位箸の開放端部とされた基端部側から容易に再び装着することができる。したがって、前記伸縮手段の付勢力の強弱を容易に調整することができる。
前記課題は、請求項3の発明によれば、請求項1の構成において、前記付勢手段が紐状の伸縮手段であって、前記紐状の伸縮手段の長さを調節する長さ調節手段を有することを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項10の構成によれば、前記付勢手段が紐状の伸縮手段であって、前記紐状の伸縮手段の長さを調節する長さ調節手段を有する。このため、前記長さ調整手段で紐状の伸縮手段の長さを変化させることで、前記伸縮手段の付勢力である張力の強弱を任意且つ無段階に調整することができる。つまり、紐状の伸縮手段の長さを、長くすることで付勢力を弱めることができ、短くすることで付勢力を強めることができる。
したがって、高齢者等の使用者や子供等の手指や腕等の機能状況に応じてより細やかに、張力の強弱を調整でき、当該被介護者等に最も適切な張力とすることが可能となる。
前記課題は、請求項4の発明によれば、遠位箸と、近位箸と、を有する箸本体と、前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、前記補助手段は、前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、前記付勢手段配置部が、前記付勢手段の相対的な位置の移動により、前記付勢手段の伸長状態を変更可能とする構成と成っていることを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項4の構成によれば、前記付勢手段配置部が、前記付勢手段の相対的な位置の移動により、付勢手段の伸長状態を変更可能とされている。すなわち、相対的に前記付勢手段の伸長量が異なる状態となるよう、前記付勢手段配置部が構成されており、付勢手段配置部や付勢手段を操作することによって、付勢手段はその張力である付勢力に強弱が生じる。
したがって、同一の伸縮手段を相対的に離間させると張力が増し、付勢力が強くなる。逆に相対的に近接させると張力は減り、付勢力が弱くなる。
このように、前記付勢手段の配置状態を変更するだけで容易に前記付勢手段の付勢力の強弱を調整することができるので、付勢力を調整し易い構成となっている。
以上から、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向等に移動させるための付勢力を調整することができるので、指手や腕の機能後退等が生じている高齢者等の使用者や発達途上の子供等にとって適切な付勢力を持った箸を提供できる。
すなわち、高齢者等や子供等の手指等の機能状況に応じて箸の開閉に際し加わる付勢力が調整可能な使いやすい補助具付き箸となる。
前記課題は、請求項5の発明によれば、請求項4の構成において、前記付勢手段配置部が、前記連結手段から離間する方向に位置を違えて複数配置されていることを特徴とする補助具付き箸によって達成される。
請求項5の構成によれば、前記付勢手段配置部は、前記連結手段から離間する方向に位置を違えて複数配置されている。すなわち、前記連結手段から離間する程、前記遠位箸と前記近位箸との間の距離は離れる構成となっているので、同一の前記付勢手段である伸縮手段を、異なる位置に設けられている複数の前記付勢手段配置部の内の一つに選択的に配置することで、付勢手段はその張力である付勢力に強弱が生じる。
したがって、同一の伸縮手段を前記連結手段からより離間する方向の付勢手段配置部に配置すると張力が増し、付勢力が強くなる、逆に前記連結手段に近い付勢手段配置部に配置すると張力は減り、付勢力が弱くなる。
前記課題は、請求項6の発明によれば、請求項4の構成において、前記付勢手段配置部が、前記遠位箸と前記近位箸の基端部側に形成され、前記連結手段と付勢手段配置部の間には、これら前記遠位箸の基端部と前記近位箸の基端部との間の距離を変化させる距離変化手段が形成されていることを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項6の構成によれば、前記付勢手段配置部が、前記遠位箸と前記近位箸の基端部側に形成され、これら前記遠位箸の基端部と前記近位箸の基端部との間の距離を変化させる距離変化手段が形成されている。このため、前記付勢手段配置部に配置された前記付勢手段を移動等させることなく、前記距離変化手段を動かすことで容易に前記付勢手段の付勢力の強弱を調整することができる。
すなわち、前記距離変化手段は、前記遠位箸の基端部と前記近位箸の基端部との距離を変化させる構成となっているので、同じ伸縮手段を使用した場合でも、両者の距離が近接すれば付勢力は弱く、両者の距離が離間すれば付勢力が強くなるように調整することができる。
このように、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向等に移動させるための付勢力を調整することができるので、指手や腕の機能後退等が生じている高齢者等の使用者や発達途上の子供等にとって適切な付勢力を持った箸を提供できる。
すなわち、高齢者等や子供等の手指等の機能状況に応じて箸の開閉に際して加わる付勢力が調整可能な使いやすい補助具付き箸となる。
前記課題は、請求項7の発明によれば、遠位箸と、近位箸と、を有する箸本体と、前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、前記補助手段は、前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、前記付勢手段は、付勢力の異なる複数の付勢手段を有し、前記付勢手段配置部には、前記付勢力の異なる複数の付勢手段を脱着可能な構成となっていることを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項7の構成によれば、前記付勢手段は、付勢力の異なる複数の付勢手段を有し、前記付勢手段配置部には、前記付勢力の異なる複数の付勢手段を脱着可能な構成となっている。このため、前記付勢力の異なる複数の付勢手段を取り替えるもしくは付勢手段の数を変えることで容易に付勢手段の付勢力の強弱を調整することができる。
このように、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向等に移動させるための付勢力を調整することができるので、指手や腕の機能後退等が生じている高齢者等の使用者や発達途上の子供等にとって適切な付勢力を持った箸を提供できる。
すなわち、高齢者等や子供等の手指等の機能状況に応じて箸の開閉に際し加わる付勢力が調整可能な使いやすい補助具付き箸となる。
請求項8の発明によれば、請求項7の構成において、前記付勢手段配置部は、複数の前記付勢手段を配置できる構成とされていることを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項8の構成によれば、前記付勢手段配置部には、複数の前記付勢手段を配置できる構成となっている。このため、同一の付勢手段配置部に配置する前記付勢手段の数を選択するだけで容易に前記付勢手段の付勢力を調整することができる構成となっている。すなわち、付勢手段の取り付け数を増加させることによって、付勢手段の付勢力を強めることができ、逆に付勢手段の取り付け数を減らすことによって、付勢手段の付勢力を弱められるため、使用者の状況に応じて適切な付勢力を選択することができる。
前記課題は、請求項9の発明によれば、遠位箸と、近位箸と、を有する箸本体と、前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、前記補助手段は、前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、
前記付勢手段配置部に配置された前記付勢手段の付勢力を弱状態から強状態へ段階的に調節可能とされており、最も付勢力が弱くなる弱状態では、配置された前記付勢手段の付勢力が0.2N(ニュートン)乃至0.4N(ニュートン)の範囲に含まれるように設定され、最も付勢力が強くなる強状態では、配置された前記付勢手段の付勢力が0.45N(ニュートン)乃至0.85N(ニュートン)の範囲に含まれるように設定されていることを特徴とする補助具付き箸により達成される。
請求項9の発明の構成によれば、前記付勢手段配置部に配置された前記付勢手段の付勢力を弱状態から強状態へ段階的に調整することが可能とされている。
また、本発明の構成によれば、最も付勢力が弱くなる弱状態では、配置された前記付勢手段の付勢力が0.2N(ニュートン)乃至0.4N(ニュートン)の範囲に含まれるように設定され、最も付勢力が強くなる強状態では、配置された前記付勢手段の付勢力が0.45N(ニュートン)乃至0.85N(ニュートン)の範囲に含まれるように設定されている。
発明者が、遠位箸と近位箸との離間方向における付勢力を実際に様々な対象者に実際に使用して検証した結果、前記離間方向における付勢力が最も弱くなる場合で利用者が使い易い付勢力は0.2N乃至0.4Nの範囲であることが分かった。
また、前記離間方向における付勢力が最も強くなる場合で利用者が使い易い付勢力は0.45N乃至0.85Nの範囲であることが分かった。
このため、本発明の補助具付き箸は、利用者が前記付勢手段を調整して使用した場合においても、使い易い構成となっている。
請求項10の発明によれば、請求項9の発明の構成において、前記付勢手段が弾性体により構成されており、前記弾性体の硬度が20度乃至70度の範囲に含まれるように設定されていることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項10の発明の構成によれば、前記付勢手段が弾性体により構成されており、前記弾性体の硬度が20度乃至70度の範囲に含まれるように設定されている。
このため、遠位箸と近位箸との離間方向における付勢力が適正な範囲となり、利用者が使い易い補助具付き箸となる。
請求項11の発明によれば、請求項1乃至請求項10のいずれかの構成において、前記連結手段は、前記付勢手段によって、前記遠位箸と前記近位箸とを連結状態する構成となっていることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項11の構成によれば、前記連結手段は、前記付勢手段によって、前記遠位箸と前記近位箸とを連結状態する構成となっているので前記付勢手段を取り外すだけで、前記遠位箸と前記近位箸とを分離状態とすることができる。このため、分解がし易く洗浄等を行い易い補助具付き箸となっている。
請求項12の発明によれば、請求項1乃至請求項11のいずれかの構成において、前記連結手段は、前記遠位箸側の摺動面と前記近位箸側の摺動面とを有し、前記遠位箸側と前記近位箸側の両者の摺動面の摺動によって、前記遠位箸と前記近位箸の先端部が近接又は離間する構成となっており、前記遠位箸側の摺動面と前記近位箸側の摺動面の幅が前記遠位箸と前記近位箸の幅と略同等とされると共に、前記摺動面の側方に壁面が形成されていることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項12の構成によれば、前記遠位箸側の摺動面と前記近位箸側の摺動面の幅が前記遠位箸と前記近位箸の幅と略同等とされると共に、前記摺動面の側方に壁面が形成されているので、前記遠位箸側と前記近位箸側の両者の摺動面を前記壁面によって確実に保持しつつ、その摺動によって、前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、特に近接させて固形物等を挟む場合でも、前記遠位箸と前記近位箸との間にねじれ等が生じる恐れを低減している。このため、指手等の機能後退等が生じている使用者等であっても、安定的に箸の先端部の開閉を行うことができ、操作し易い構成となっている。
請求項13の発明によれば、請求項1乃至請求項12の構成において、前記連結手段に、前記遠位箸と前記近位箸における先端部の回動位置を規制する規制手段が形成されていることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項13の構成によれば、前記連結手段に、前記遠位箸と前記近位箸における先端部の回動位置を規制する規制手段が形成されているので、前記遠位箸と前記近位箸との先端部を近接方向に動かす場合に、両者が当接位置からさらに進んで交差することを未然に防ぐことができる。
すなわち、前記遠位箸と前記近位箸の先端部が交差して利用者が箸で食品等を挟み難くするのを防止することができる。
請求項14の発明によれば、請求項1乃至請求項13のいずれかの構成において、前記遠位箸と前記近位箸の先端部における少なくとも内面側が、基端部側から先端部に向かって離間する方向に屈曲して形成され、前記先端部が近接した際に、前記遠位箸と前記近位箸の前記各先端部における前記内面側の相互間の距離が同等になるように構成されていることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項14の構成によれば、前記遠位箸と前記近位箸の先端部における少なくとも内面側が基端部側から先端部に向かって離間する方向に屈曲して形成されている。そして、前記先端部が近接した際に、前記遠位箸と前記近位箸の前記各先端部における前記内面側の相互間の距離が同等になるように構成されているので、先端部が近接した状態において、前記遠位箸と前記近位箸の先端部全体が平行となって、各先端部が均等な力で食品等を挟むので、より安定的に箸で食品等を挟むことができる。
請求項15の発明によれば、請求項1乃至請求項14のいずれかの構成において、前記遠位箸と前記近位箸の先端部に当接部が形成され、前記当接部は、その中央部が凹部となり、前記当接部の長手方向に沿って配置される前記当接部の両端部が凸部となると共に、前記当接部の前記中央部及び前記両端部の断面が略U字状に形成されていることを特徴とする補助具付き箸である。
請求項15の構成によれば、前記遠位箸と前記近位箸の先端部に当接部が形成され、前記当接部は、その中央部が凹部となり、前記当接部の長手方向に沿って配置される前記当接部の両端部が凸部となると共に、前記当接部の前記中央部及び前記両端部の断面が略U字状に形成されている。
このため、箸で食品等を挟むときに食品等を前記両端部側の凸部、すなわち複数の凸部で挟むことになり、食品等を落とさず挟み易い補助具付き箸となる。
本発明は、高齢者等や子供等の手指等の機能状況に応じて箸の開閉に際し加わる付勢力が調整可能な使い易い補助具付き箸を提供できるという利点がある。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、補助具付き箸である箸100を示す概略図である。図1に示すように箸100は、遠位箸110と近位箸150とを有している。近位箸150は被介護者等の使用者が箸100を持った際に、親指で押さえ固定する側の箸である。
また、遠位箸110は人差し指等によって近位箸150に対して離間又は近接する方向に移動させられる側の箸である。これら遠位箸110及び近位箸150とで箸本体が構成される。
この各箸110,150は各種プラスチック樹脂や、竹や、黒檀、紫檀、楓、ブナ等の木材、銀やステンレス等の金属から構成できるが、使用するに当たっての強度や重さだけでなく、高温となる食器洗い乾燥器等の使用を考慮すると、耐熱処理されたAS樹脂、ABS樹脂、PET樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボーネート等のプラスチック樹脂が好ましい。
また、箸100は、遠位箸110及び近位箸150等から成る箸本体の操作を補助する補助手段を有している。すなわち、手指や腕の機能後退が進んでいる高齢者や手の機能障害者等の使用者や、未だ発達途上にある子供等は、通常の大人と異なり箸を普通に使用することが困難である。つまり、スプーン等と比較し、箸は二本の棒状部材で構成されており、近位箸の移動を最小限に止め、遠位箸を操作することによって、食品等を把持して運ぶという複雑な動きが必要とされており、手の機能が後退または未発達な状態では使用することが困難であるが、豊かな食生活を送るためにも使用できることが好ましい。
そこで、例え通常の箸の使用が難しくとも、高齢者等が箸本体を操作して食品等を挟み易くするために補助手段が設けられている。
補助手段は、遠位箸110と近位箸150とを回動自在に連結する連結手段を有している。この連結手段は、例えば図1の連結部180である。以下、連結部180について説明する。
図2は、図1の連結部180を遠位箸110側と近位箸側とに分解した状態を示す概略図である。図2に示すように、連結部180は、遠位箸110側に形成され、幅が遠位箸110と略同等であって、僅かに遠位箸110の幅よりも小さくされた遠位側摺動面181を有している。遠位側摺動面181は、図2に示すように、その側面形状が凹状で且つ円弧状となっている。
図3は、図2の近位箸150の概略平面図である。連結部180は、図3に示すように近位箸150側に形成され、近位箸150の幅と略同等の幅を有する近位側摺動面182を有している。近位側摺動面182は、図2の遠位側摺動面181に当接し摺動するため、遠位側摺動面181とは逆に、その側面形状が凸状で且つ円弧状となっている。この円弧のRは遠位側摺動面181と同様のRとなっている。
すなわち、遠位側摺動面181と近位側摺動面182とが当接し相互に摺動することで、図1に示す遠位箸110と近位箸150とが連結部180を支点として回動する構成となっている。
すなわち、図1に示すように遠位箸110は先端部である例えば遠位箸先120と基端部である例えば、遠位箸尻130とを有し、近位箸150も同様に近位箸先160と近位箸尻170を有している。このため、図1の連結部180が上述のように摺動し回動すると、遠位箸先120と近位箸先160とが近接又は離間する方向に移動する構成となっている。
そして、この摺動する際、遠位側摺動面181と近位側摺動面182の幅が遠位箸110及び近位箸150と略同等となっているので、摺動に際し、図1の遠位箸110と近位箸150との相対位置がずれて、遠位箸先120と近位箸先160とが適切に当接しない、いわゆる「ねじれ」等が生じ難い構成となっている。
また、図2及び図3に示すように、近位側摺動面182の両側には壁面183として機能する摺動ガイド183a、183bが配置されている。このため、遠位箸110と近位箸150は、摺動ガイド183a、183bに沿って摺動するので、遠位箸110の遠位箸先120と近位箸150の近位箸先160の「ねじれ」等がより生じ難い構成となっている。しかも、この壁面183の幅(近位側摺動面182の幅)は、遠位側摺動面181と同等とされているため、壁面183によって遠位箸110と近位箸150がねじれることを確実に防いでいる。
したがって、高齢者等や子供等にとって使い易い箸100となっている。
なお、遠位箸110と近位箸150は反転させて使用してもよく、また、遠位側摺動面181を近位箸150側に、近位側摺動面182を遠位箸110側にそれぞれ逆側に配置してもよいのはもちろんである。
ところで、図1に示すように、連結部180と遠位箸尻130との間には、後述する付勢手段である例えば、シリコーンゴム製の弾性リング200を配置するための付勢配置手段が形成されている。付勢配置手段は例えば、図1に示すように遠位箸110の形成された遠位側配置溝111となっている。なお、弾性リング200はシリコーンだけでなく、エラストマーや各種天然ゴム等の弾性体を使用することができる。
同様に、近位箸150にも付勢配置手段の一例である近位側配置溝151が、形成されている。
図1に示すように遠位側配置溝111及び近位側配置溝151に配置される弾性リング200は、硬度20度〜70度の範囲とされたものが好ましく、ここでは硬度30のシリコーンゴム等で形成されている。弾性リング200は、箸100に配置されると、図1に示すように連結部180を支点に遠位箸尻130及び近位箸尻170が当接又は近接する程度の付勢力を有するものが選択される。
ここで硬度は、例えばJIS−K6253(ISO07619)におけるA型デュロメータによる硬度である。
なお、弾性リング200は、硬度だけではなく、太さや長さを適宜調整することで、適切な伸縮力を付与されている。
つまり、本実施の形態においては、使用者の状況に応じて選択できるよう、リング状として装着した付勢力の弱い状態と、8の字状として装着した付勢力の強い状態を選択可能とされており、付勢力の弱い状態では反発力は0.7N〜1.2Nの範囲に含まれるよう設定されており、付勢力の強い状態では反発力が1.3N〜2.0Nの範囲に含まれるよう設定されていることが好ましい。
なお、ここで示す反発力とは、使用者の把持した状態に対応して測定された数値であり、近位箸150を固定し、プッシュプルゲージを使用して、連結手段180の中心点における遠位箸110の外面(図1では上側)から30mm離間した位置を、遠位箸先120が近位箸先160に接触するまで上方から押圧した際における最大値の測定結果を示している。
したがって、図1の箸100を使用する高齢者等は、遠位箸先120と近位箸先160とを離間させる際は、弾性リング200の付勢力により力を入れる必要が無い。つまり、各箸尻130,170が近接した状態から、人指し指側に力を入れることで、上述した連結部180を中心とした回動を行うだけで食品等を箸100で挟んで保持することができ、口腔内に各箸先部120,160に配置された食品が取り込まれた状態で人指し指の力を抜くだけで、食品を摂取することができる。
ところで、図4は図1の箸100に弾性リング200を取り付けた状態を示す概略右側面図である。図4(a)は、弾性リング200をリング状にして取り付けた状態を示し、図4(b)は、弾性リング200を捻って略8の字状にして取り付けた状態を示す。
このように弾性リング200を複数の異なる形態に変化させることで、その付勢力の強弱を調整できる。すなわち、リング状より略8の字状の方が弾性リング200の付勢力を強めることができる。つまり、同じ弾性リング200が、リング状とされた状態よりも。8の字状とされた状態の方が伸長された状態となるため、付勢力が強い状態となる。
したがって、箸100を使用する使用者の手指や腕の機能後退の状況等に応じて、その使用者に合った付勢力になるよう、その強弱を調整することが可能となっている。また、この付勢力の調整は、弾性リング200を取り外し、その形態を変形させるだけなので容易に行うことができる。
また、図1に示すように遠位箸尻130と近位箸尻170側は開放端部となっているので、箸100の連結部180を解除等することなく、弾性リング200を遠位箸尻130等側から取り外すことができ、8の字状に配置された際の交差部を配置することができる。このため、弾性リング200の形態の変形させるための弾性リング200の脱着が容易な構成となっている。すなわち、使用者がリング状の弾性リング200を装着して使用したところ、付勢力が弱すぎることが分かった場合は、使用者は弾性リング200を取り外し、略8の字状に変形させて容易に再び装着することが可能であり、弾性リング200の付勢力が調整し易い箸100となっている。また、図4(b)では弾性リング200が1回捻られることで8の字状の状態とされているが、この捻り回数を増やすことで、付勢力をさらに強めることもでき、その他にも、リング状の状態で二重巻きとしてさらに強めるよう装着することもできる。なお、弾性リング200は伸縮手段の一例であり、伸縮とは、伸長状態や圧縮状態とされた弾性体が戻ろうとする動きを示しているため、リング状だけでなく、板バネ状や、伸縮棒状、弦巻バネ状、塊状等を選択することもできる。
このように、図1の遠位側配置溝111及び近位側配置溝151は、複数の異なる形態であるリング状や略8の字状に変化した弾性リング200を配置可能な構成となっている。
また、遠位側配置溝111の上部には、弾性リング200の太さよりも細くされた開口113を有するリング保持部112が形成されている。つまり、リング保持部112は前側保持部112aと後側保持部112bの間の区間が開口113とされており、弾性リング200を変形させるように押し込むことで遠位側配置溝111に配置できるように構成されている。
このリング保持部112は、箸の操作を阻害しないように遠位箸110側に設けられており、弾性リング200が使用中にずれてしまうことを防ぐと共に、洗浄時や付勢力を調整するために弾性リング200を取り外した際に、弾性リング200が遠位箸110に仮固定されている状態とすることで紛失を予防している。
図5は、図1及び図2の連結部180が摺動している状態を示す概略説明図である。図6は、図1の遠位箸先120及び近位箸先160を当接させた状態を示す概略図である。
図2及び図5に示すように、遠位側摺動面181の遠位箸先120側には遠位側当接部184が形成されている。一方、図3の近位側摺動面182の近位箸先160側には図5に示すように近位側当接部185が形成されている。
図5(a)は、図1の状態における遠位側当接部184と近位側当接部185との位置関係を示す図である。図5(a)に示すように、各箸先部120,160が離間していることに対応し、遠位側当接部184と近位側当接部185は離間した状態となっている。
一方、図5(b)は、図6の状態における遠位側当接部184と近位側当接部185との位置関係を示す図である。図5(b)に示すように、各箸先120,160が近接していることに対応し、遠位側当接部184と近位側当接部185は当接し、これ以上、遠位箸先120と近位箸先160が近接することがないように規制されている。ここでは、各箸先120,160が当接した際に、各当接部184,185も当接されるよう構成されている。
したがって、使用者が図6の状態からさらに遠位箸先120と近位箸先160を近づけようとしても、近づかない構成となっている。このため、図6の遠位箸先120と近位箸先160とが交差しない構成となっている。
これゆえ、使用者が固形物等を挟もうとした際に、力が入りすぎてしまって、遠位箸先120と近位箸先160を交差してしまい、箸100で食品等を挟めなく成らないように構成されている。
すなわち、遠位側当接部184と近位側当接部185は、遠位箸110と近位箸150との回動位置を規制する規制手段の一例となっている。
また、図1乃至図3に示すように、連結部180は、遠位側摺動面181と近位側摺動面182とが当接するが、両者の連結状態を維持する機構を有していない。一方、弾性リング200は図1等に示すように、両者の連結状態を維持させる機能も果たしている。このため、弾性リング200を遠位箸尻130及び近位箸尻170の開放端部から取り外すことで、遠位箸110と近位箸150を分離することができる。
したがって、利用者は箸100の使用後、容易に分解して洗浄等を行い易いので衛生的にも優れた構成となっている。
(第1の実施の形態の変形例)
図7は、第1の実施の形態の箸100の変形例である箸300の要部を示す概略図である。本変形例は、第1の実施の形態の箸100と多くの構成が共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図7に示すように、本変形例では、遠位箸先320及び近位箸先360は、図1の遠位箸尻130及び近位箸尻170側から屈曲して形成されている。つまり、少なくとも各箸先部320,360の内側が先端に向かって離間する方向に屈曲して形成されている。そして、図7の屈曲部分Kから先端側の遠位箸先320及び近位箸先360の相互間の距離Lは略同等とになるように構成されている。なお、ここで言う略同等とは距離Lが0とされた当接された状態も含まれる。
このため、図7の屈曲部分Kより先端側で食品等を挟む際に、これらの先端側の間全体における食品等を挟む力が同等になる。したがって、食品等を挟む際、挟む力の強弱が部分によって生じることがないので、食品等を安定的に挟み保持することができる。
この他にも、各箸310,350を若干撓むよう構成して同様の効果を発揮することも可能だが、使用者の手の機能を考慮すると、各箸先部320,360を屈曲させることが好ましい。なお、図6に示されるように、遠位箸先120と近位箸先160が先端側で点接触ではなく、一定の幅で当接されているのも同様な構成によるものであり、ここでは、各箸先部120,160の当接面側のみが、図7に示される変形例と同様の曲折状態とされるよう構成されている。
(第2の実施の形態)
図8は第2の実施の形態に係る箸400を示す概略図である。本実施の形態の箸400の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
本実施の形態の箸400に用いられる付勢手段は第1の実施の形態の弾性リング200と異なり全体が一体のリング状とは形成されておらず、両端部を有する紐状の伸縮手段である例えば、弾性紐210となっている。
この弾性紐210には、図8に示すように、弾性紐210の長さを調節する調節手段である例えば調整具211を有している。このため、利用者が箸400の上述の付勢力の強弱を変更する場合は、この調整具211を操作することで、弾性紐210の付勢力を容易に且つ無段階に調節可能な構成となっている。つまり、付勢手段の形状を変化可能な付勢力を異ならせる伸縮手段として、弾性紐210と調整具211が機能することとなる。
具体的には、調整具211は、弾性紐210の両端部を接続し、固定若しくは開放する働きをする構成となっている。このため、調整部211を開放状態として、弾性紐210の端部の長さを図8の矢印Y方向に変更することで、弾性紐210によって形成されるリングの径が変化する。そして、あたかも弾性リング200の径が変化して、これによって付勢力が変化するのと同様に、弾性紐210の径の変化による付勢力の変化をもたらす構成となっている。
なお、本実施の形態では、この調整具211は弾性紐210に設けられているが、これに限らず、遠位箸410や近位箸450に一体とされて設けられていても良い。
また、遠位箸410の遠位箸尻430側及び近位箸450の近位箸尻側470には、弾性紐210を配置するための遠位側配置溝411及び近位側配置溝451が形成されている。これは付勢手段配置部の一例である。
このように、本実施の形態の箸400によれば、弾性紐210の付勢力を無段階で調整できるので、高齢者等の機能後退の程度の応じてより細やかに弾性紐210の張力(付勢力)の強弱を調整でき、当該使用者に最も適切な張力にすることが可能となる。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり連結部480の回動軸が遠位箸410側に配置されている。通常、箸を操作するときは、近位箸450を親指で押さえて動きを抑制し、遠位箸410を動かして、食品等を挟む。このため、連結部480の回動軸が遠位箸410側に配置されると、より円滑な箸400の動きとなり、本発明における箸を使用するような使用者であっても、通常の箸に近い状態で、箸400の操作性が向上することになる。
(第3の実施の形態)
図9は、第3の実施の形態に係る箸500を示す概略図である。本実施の形態の箸500の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
図9に示すように本実施の形態の箸500は、第1の実施の形態の箸100と異なり、遠位箸尻130側及び近位箸170側に付勢手段配置部であって、付勢手段の相対的な位置の移動を行うことで伸長状態を変更可能とする例えば、第2の遠位側配置溝511、第2の近位側配置溝551が配置されている。これら第2の遠位側配置溝511、第2の近位側配置溝551は、連結部180と離間する方向に配置され且つ、遠位側配置溝111及び近位側配置溝151より遠位箸尻130及び近位箸尻170側に位置を違えて形成されている。
このため、同一の弾性リング200を異なる位置である遠位側配置溝111等と第2の遠位側配置溝511等に付け変えることで弾性リングの張力である付勢力に強弱が生じる。すなわち、弾性リング200を図9の遠位側配置溝111等から第2の遠位側配置溝511等へ移動させると、付勢力が強くなる。逆に、弾性リング200を第2の遠位側配置溝511等を遠位側配置溝111等に移動させると弾性リング200の付勢力が弱くなる構成となっている。
すなわち、弾性リング200を移動させることで、図9の矢印Rの方向へ弾性リング200が伸ばされ又は縮められる。そして、伸ばされると反発力としての付勢力が強まり、縮められると付勢力が弱まる構成となっている。
このように本実施の形態では、第1の実施の形態のように弾性リング200を外し、略8の字状に変形等させて再び装着等することなく、弾性リング200の位置を変更するだけで弾性リング200の付勢力を調整することができる箸500となっている。なお、各第2の配置溝511,551は各箸尻130,170近傍ではなく、各配置溝111,151近傍に配置されていてもよい。
(第4の実施の形態)
図10は、第4の実施の形態に係る箸600を示す概略図である。本実施の形態の箸600の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
本実施の形態の箸600には、複数、例えば2本の弾性リング200を配置することできる付勢手段配置部である例えば、幅広の遠位側配置部611と幅広の近位側配置部651と有している。このため、これら幅広の遠位側配置部611と幅広の近位側配置部651に配置される弾性リング200の本数を変えることで付勢力を変更することができる。つまり、弾性リング200の太さを変更したのと同じ効果を発揮することができる。
なお、本実施の形態では各配置部611,651を幅広として、近接した位置で弾性リング200の装着本数を選択するよう構成しているが、第3の実施の形態と同様に、離間した位置に第2の各配置溝511,551を設け、そこに取り付ける弾性リング200の本数を変更することで、付勢力をさらに細かに変更できるよう構成してもよく、さらに各配置部611,651において、連結部180側と箸尻部側のどちらかに付勢手段200を配置することで強さを調整するよう構成してもよい。
(第5の実施の形態)
図11は、第5の実施の形態に係る箸700を示す概略図である。本実施の形態の箸700の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
本実施の形態の箸700には、弾性リング200を配置する付勢手段配置部である例えば、遠位側配置溝711及び近位側配置溝751が、遠位箸尻130及び近位箸尻170側に配置されている。そして、このように配置された遠位側配置溝711と近位側配置溝751と間の距離Y(図11参照)が離間又は近接して変化する構成となっている。
すなわち、遠位箸710及び近位箸750の遠位箸尻130及び近位箸尻160側には、遠位側配置溝711と近位側配置溝751と間の距離Yを相対的に変化させる距離変化手段である例えば、遠位側移動ケース790a、近位側移動ケース790bが設けられている。これら遠位側移動ケース790a、近位側移動ケース790bは、図11の矢印X方向に遠位箸710及び近位箸750に沿って移動する構成となっている。
そして、図11に示すように、遠位側移動ケース790aと近位側移動ケース790bを遠位箸710及び近位箸750に沿って矢印Xの図の右方向(連結手段180から離間する方向)に移動させると、これら遠位側移動ケース790aと近位側移動ケース790bに設けられた遠位側配置溝711と近位側配置溝751も右方向に移動する。
そして、同時に、遠位側配置溝711と近位側配置溝751は、図のY方向も離間する方向にも移動する。この離間方向の移動により、弾性リング200は伸ばされ付勢力が強まることになる。また、逆に、遠位側移動ケース790aと近位側移動ケース790bを図のX方向の左方向(連結手段180に近接する方向)へ移動させると、遠位側配置溝711と近位側配置溝751は、図のY方向も近接する方向にも移動する。この近接方向の移動により、弾性リング200は縮み、付勢力が弱まることになる。
したがって、本実施の形態の箸700によれば、利用者は弾性リング200を直接、移動させたり、付け替えたりすることなく、遠位側移動ケース790a及び近位側移動ケース790bを移動させることで、容易に弾性リング200の付勢力を調整することができる。
図12は、図11のB−B’線概略断面図である。図12に示すように、近位箸750には係合凸部791が例えば対向位置に2カ所形成されている。なお、遠位箸710にも同様に形成されている。一方、近位側移動ケース790bには、係合凸部791と係合する係合孔792が形成されている。この係合孔792は、図11等に示すように、近位箸750の連結部180側と近位箸尻170側に位置を違えて複数箇所設けられている。なお、遠位箸710側にも同様に係合凸部及び係合孔が設けられている。
このため、利用者が近位側移動ケース790b等の図の右側の係合孔792と近位箸750等の係合凸部791を係合させると、遠位側配置溝711と近位側配置溝751は、近接方向で固定される。一方、利用者が近位側移動ケース790b等の図の左側の係合孔792と近位箸750等の係合凸部791を係合させると、遠位側配置溝711と近位側配置溝751は、離間方向で固定される。
このように、係合凸部791と係合孔792とが相互に係合され、移動が規制されることで、利用者が箸700の使用中に、近位側移動ケース790b等が移動し、一旦、選択した弾性リング200の付勢力の強さが変化してしまうことを未然に防ぐことができる。
なお、係合凸部791と係合孔792は、各箸710,750と各移動ケース790,790との配置関係を逆転させて形成しても構わない。
(第6の実施の形態)
図13は、第6の実施の形態に係る箸800を示す概略図である。本実施の形態の箸800の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
本実施の形態の箸800には、その遠位箸尻130及び近位箸尻170側に付勢手段の位置を相対的に移動させる距離変化手段である例えば、揺動機構830、870が形成されている。すなわち、揺動機構830、870は、その揺動機構830、870を中心に、遠位箸尻130及び近位箸尻170側を図13の矢印Sの方向に揺動する構成となっている。
図14は図13のC−C’線概略断面図である。図14に示すように揺動機構870は、図13の揺動方向である矢印S方向に移動を規制されながら揺動する構成となっている。
また、これら遠位箸尻130側及び近位箸尻側170には、弾性リング200を配置するための遠位側配置溝111及び近位側配置溝151が形成されている。
このため、例えば利用者が、遠位箸810の遠位箸尻130側を、図13の矢印S方向の上方向に揺動させ、近位箸850の近位箸尻側170側を、図13の矢印S方向の下方向に揺動させることで、遠位側配置溝111及び近位側配置溝151の間は図13の矢印Y方向の離間方向に移動する。これにより、弾性リング200の付勢力が強くなる。一方、遠位箸尻130側を矢印S方向の下方向に移動させ、近位箸尻170を矢印S方向の上方向に移動させると、遠位側配置溝111及び近位側配置溝151の間は図13の矢印Y方向の近接方向に移動する。これにより、弾性リング200の付勢力が弱くなる。
したがって、利用者は箸800に設けられた揺動機構830、870を操作することで無段階で容易に弾性リング200の付勢力(張力)を調整することができる。
また、図13に示すように遠位箸先820及び近位箸先860には、それぞれ複数の遠位側挟み用突起824及び近位側挟み用突起864が形成されている。この近位側挟み用突起864は、近位箸先860と遠位箸先820が近接すると、遠位側挟み用突起120の間に配置されるように形成されている。
このため、箸100で挟むと滑り落ちやすい麺類等を挟む場合でも、これら遠位側挟み用突起824及び近位側挟み用突起864の間等に麺類等が挟まれるので、手指等の機能後退等が生じている使用者であっても麺類等を落とさずに箸100で挟むことができる。
なお、このような各突起824,864を形成するのではなく、表面を梨地処理することや、表面に弾性体からなる滑り止め部材を配置すること、外周に沿った溝を形成すること等によって、各先端部によって把持しやすいよう構成してもよい。
(第7の実施の形態)
図15は、第7の実施の形態に係る箸900を示す概略図である。本実施の形態の箸900の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり付勢手段が弾性リング200ではなくシリコーン等の弾性体で形成された板バネ220となっている。図16(a)は板バネ220の正面図、(b)は(a)の左側面図である。図16(a)(b)に示すように、板バネ220は板バネ本体222及び、その両端に遠位箸910及び近位箸950に取り付けるための保持部221、221を有している。この保持部221は付勢手段配置部の一例である。この保持部221には、図16(b)に示すように切り欠き部221a、221aが形成されているので、この切り欠き部221a、221aから内部に遠位箸910等を押し込むことで各箸910,950を収容させて遠位箸910等に装着できる構成となっている。
図16に示す、板バネ220は、その硬度が異なる複数の種類が準備されているが、全て形状は同一である。このため、利用者は、板バネ220を硬度が異なるものに取り替えることで容易に板バネ220の付勢力の強弱させることができる。すなわち、板バネ220は遠位箸910及び近位箸950に脱着可能な構成となっている。なお、板バネ220を同一の硬度として板バネ本体222の厚さや太さを変更したものをあらかじめ用意してもよい。また、付勢手段である板バネ220を複数用意するのではなく、板バネ本体222の長さを調整可能とすることや、板バネ220を異なる位置に装着できるよう各箸910,950に複数の付勢手段配置部を設けることで強さを調整可能としてもよい。
また、本実施の形態では、板バネ220は、遠位箸910と近位箸950を離間させる方向に付勢力が加わる。つまり、連結部よりも箸先部側に伸縮手段を配置する場合には、圧縮された状態の付勢手段が元の形状に戻ろうとする力を利用しており、連結部よりも箸尻部側に伸縮手段を配置する場合には、伸長された状態の付勢手段が元の形状に戻ろうとする力を利用している。
図17は図15の概略右側面図である。図17に示すように、連結手段である例えば、連結部980は、遠位箸910から突出して形成されている遠位箸側凸部982と、近位箸950から突出して形成されている近位箸側凸部983を有している。そして、遠位箸側凸部982に設けられた円状突起982aを、近位箸側凸部983に設けられた円状凹部983aの開口切欠983bから挿入することで連結部980を形成している。この時、着脱を行える範囲で、開口切欠983bの幅よりも、円状突起982aの外径が大きく形成されている。
このように構成することで、図15に示すように本実施の形態では板バネ220が、この連結部980の遠位箸側凸部982と近位箸側凸部983を分離する方向に力が加わるため、近位箸側凸部983に設けられた円状凹部983aに収容された、遠位箸側凸部982の円状突起982aが抜け出さないよう保持されている。
すなわち、遠位箸側凸部982と近位箸側凸部983を連結するときは、開口切欠983bを乗り越えるように力を加えて係合させる。分離するときも、開口切欠983bを乗り越えるように力を加えて分離させる。このように、本実施の形態では、板バネ220の付勢力では乗り越えられない円状凹部983aを配置することで、利用者の使用中に容易に分離し解除しない連結部980となっている。
なお、ここでは異なる硬度の板バネ220を使用しているが、着脱可能とされていれば、異なる硬度のコイルスプリング等を使用してもよく、さらにはコイルスプリング等の伸長状態を変えて装着できるよう構成してもよい。
さらに、連結部180が各箸尻部130,170に配置された、いわゆるトング状に構成し、各箸先部920,960側に板バネ220等の伸縮手段を配置するよう構成してもよい。
また、図15に示すように、箸900の遠位箸先920及び近位箸先960には、位置決め手段である遠位側目安突起923及び近位側目安突起963を有している。このため、上述した各実施例と異なり、介護者や保護者が被介護者や子供に対して箸100で食品Fを挟んで口腔内に挿入する場合に使用しても、この遠位側目安突起123や近位側目安突起163よりも奥となる口腔内に、各箸先920,960が挿入されないようにすることで、誤って箸100の先端を口腔内に入れ過ぎることを未然に防ぐことができる。
図18は、図15の概略A−A線断面図である。図15の遠位箸先920及び近位箸先960には、食品を当接させる当接部が形成され、この当接部は図18に示すように、その中央部に遠位側凹部921及び近位側凹部961が形成されている。
また、当接部の図17の横方向(長手方向)には沿って、図18の遠位側凸部922a、922b及び近位側凸部962a、962bが、遠位側凹部921及び近位側凹部961の両側に配置されている。そして、図18に示すように遠位側凹部921と遠位側凸部922a、922b、並びに近位側凹部961と近位側凸部962a、962bとの断面が略U字状に形成されている。
このため、箸100で食品を挟むとき、当接部に形成されている遠位側凸部922a、922bと近位側凸部962a、962bから成る、複数の凸部で挟むことになるので食品、特にうどん等の麺類に食い込むことで挟み易く、落としにくく、さらに各凸部922a,922b,962a,962bが箸先の長手方向に沿っているため、口唇内に取り込みやすい使い易い箸900となる。
(第8の実施の形態)
図19は、第8の実施の形態に係る箸1000を示す概略図である。本実施の形態の箸1000の多くの構成は、第1の実施の形態の箸100と共通するため、共通部分は同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図19に示すように、本実施の形態では、遠位箸1010側に、遠位側摺動面1081が形成され、この遠位側摺動面1081は、第1の実施の形態の凹状の遠位側摺動面181と異なり、側面形状が凸状で且つ円弧状に形成されている。
一方、近位箸1050側に、近位側摺動面1082が形成され、この近位側摺動面1082は、第1の実施の形態の凸状の近位側摺動面182と異なり、側面形状が凹状で且つ円弧状に形成されている。そして、これら遠位側摺動面1081及び近位側摺動面1082を相互に当接するように配置することで連結部1080が形成されている。
すなわち、本実施の形態では、摺動面の凹凸が第1の実施の形態と逆の関係となっている。しかし、連結部1080の他の構成は、第1の実施の形態の連結部180と同様である。
また、本実施の形態では、図19に示すように、遠位箸1010の遠位側摺動面1081の近傍で遠位箸尻130側に付勢手段配置部である例えば、遠位側配置溝1011が形成されている。
遠位側配置溝1011は、その遠位側摺動面1081側に内側遠位配置溝1011aを有し、その遠位箸尻130側に外側遠位配置溝1011bを有している。
また、近位箸1050にも、遠位箸1010と同様に、近位側配置溝1051が形成されている。近位側配置溝1051は、その近位側摺動面1082側に内側近位配置溝1051aを有し、その近位箸尻170側に外側近位配置溝1051bを有している。
すなわち、内側遠位配置溝1011a及び内側近位配置溝1051aは、弱状態調節領域の一例であり、外側遠位配置溝1011b及び外側近位配置溝1051bは、強状態調節領域の一例である。
また、図19に示すように、内側遠位配置溝1011a及び外側遠位配置溝1011bは、隣接して配置されている。また、内側近位配置溝1051a及び内側近位配置溝1051bも同様に隣接して配置されている。
図20は図19の箸1000の遠位側摺動面1081と近位側摺動面1082を当接するように組み立てて、内側遠位配置溝1011aと内側近位配置溝1051aにかけて弾性リング1200を配置した状態を実線で示し、各外側配置溝1011b,1051bに弾性リング1200を配置した状態を破線で示す概略図である。
また、図20には、箸1000の遠位箸1010と近位箸1050との離間方向の付勢力を計測するテンションゲージ1300(オオバセイキテンションゲージ フルスケール300g)が配置されている。
このテンションゲージ1300は、その先端部を遠位箸1010に対して略直角方向から当接させ、一定の速度で遠位箸1010を押圧して近位箸1050に近づけさせて、そのときの付勢力を計測する構成となっている。このため、テンションゲージ1300の押圧により近位箸1050が動き、計測困難となることを防止するために、近位箸1050はバイス1301により固定されている。
テンションゲージ1300の先端部が遠位箸1010に当接する部分は、図20に示すように、連結部1080の略中心から40mm(L1)、遠位箸1010の先端側へ移動した部分であり、実際に使用する際に、人指し指(示指)指腹が接触する位置である。
また、図20に示す弾性リング1200は、シリコーンゴム等からなっている。弾性リング1200は、図20の内側遠位配置溝1011a及び内側近位配置溝1051aに配置された場合は、図20のテンションゲージ1300が、0.2N(ニュートン)乃至0.4Nの範囲にあるように設定される。
また、好ましくは、図20のテンションゲージ1300は、0.2N乃至0.3Nの範囲になるように設定する。
また、弾性リング1200が、外側遠位配置溝1011b及び外側近位配置溝1051bに配置された場合は、図20のテンションゲージ1300が、0.45N乃至0.85Nの範囲にあるように設定される。
好ましくは、図20のテンションゲージ1300が、0.45N乃至0.6Nの範囲であるように設定される。
このように、弾性リング1200を内側遠位配置溝1011a等に配置したときにテンションゲージ1300が、0.2N乃至0.4Nの範囲の数値を表示するように設定し、弾性リング1200を外側近位配置溝1051b等に配置したときに、テンションゲージ1300が、0.45N乃至0.85Nの範囲の数値を表示するように設定される。これは、弾性リング1200の付勢力の強さについて利用者の状態に応じたモニター調査をした結果、これらの範囲内がそれぞれの利用者にとって最も使い易い範囲だからである。
なお、このような弾性リング1200は、硬度としては20度乃至45度となるように設定される。ここで硬度は上述のようにJIS−K6253(ISO07619)におけるA型デュロメータによる硬度である。
図21は、利用者が箸1000を使って食物をつまんだ状態を示す概略図である。通常、箸を正しく持つ場合には、遠位箸を示指基節撓側に乗せ、離間した位置を示指末節掌尺側側面及び中指末節撓側面に接触させて、母指指腹で略中央領域を押さえるように保持し、近位箸を示指中手骨撓側に乗せ、離間した位置を環指末節撓側や撓背側に渡し、母指基節掌側で固定している。
一方、補助機能付きの箸1000を使用する場合には、図21に示すように、遠位箸1010は、示指基節撓側(ア)に乗せられ、それより40mm程度離れた箇所を、示指末節指腹(イ)を接触させ、その略中間領域となる遠位箸1010の1箇所を、母指指腹(ウ)で軽く押さえている。
一方、近位箸1050は、示指中手骨撓側(エ)から、図21においては中指末節橈側面(オ)に渡されているが、その他に環指示節橈側に渡してもよく、(エ)と(オ)の間の近位箸1050の略中央領域を、母指基節掌側(カ)で固定している。
このように、通常の箸を持つ状態と大きく違わずに選択的な持ち方が可能とされており、使用者の状態に応じて、より使いやすい使用状態を選択して使用することができる。
また、利用者が箸1000を持つ場合に、最初は遠位箸1010と近位箸1050は、図20に示すように、弾性リング1200で広がった状態となっている。この広がった遠位箸1010と近位箸1050を図21に示すように持つ利用者は、先ず、遠位箸1010と近位箸1050を近接させる方向に指に力をいれる(初期状態)。このとき、利用者の指に加わる付勢力は弱い方が望ましい。
次に、遠位箸1010が近位箸1050に近づき、両者がほぼ平行となる(中期状態)。この初期状態から中期状態までは、利用者の指に加わる付勢力が徐々に強くなるのが望ましい。
次に、遠位箸1010と近位箸1050が更に近接する(後期状態)。この中期状態から後期状態はでは、利用者の指に加わる付勢力が更に強くなるのが望ましいが中期状態からの変化量は、初期状態から中期状態までの変化量よりも小さいことが好ましい。
本実施の形態の箸1000は、テンションゲージ1300で計測したところ、以下のとおりであった。
弾性リング1200は、硬度30度のシリコーンゴム製で、断面が略正円形のリングとされて直径が2.4mmとされており、リングの内径が13.8mmのものを使用し、テンションゲージ1300は、フルスケールで300gのものを使用した。
このような弾性リング1200を、図20の内側遠位配置溝1011a等に配置した場合は、例えば、上述の初期状態で0.07N、中期状態で、0.25N、後期状態で0.29Nとなり、徐々に弾性リング1200の付勢力が強くなった。
このため、利用者が遠位箸1010と近位箸1050を近づける際、その動作を阻害するような付勢力の急激な変化等が回避され、緩やかな変化となるので利用者にとって使い易い箸1000となる。
また、弾性リング1200を図20の外側遠位配置溝1011b等に配置した場合は、例えば、上述の初期状態で、0.17N、中期状態で0.26N、後期状態で0.41Nとなり徐々に弾性リング1200の付勢力が強くなっている。また、これらの付勢力の強くなる度合いは、食品を挟むために操作が始まった初期状態から中期状態における変化量が大きく、食品を挟んだ状態に近い中期状態から後期状態における変化量が小さくなっていくという最も理想的な変化となった。
このように、本実施の形態の遠位側配置溝1011等に配置された弾性リング1200は、利用者が最も使い易い範囲内の付勢力を有するのみならず、遠位箸1010と近位箸1050とが近接する過程において、弾性リング1200の付勢力が操作状態に応じて強くなるので、利用者の指に無理な力が加わらず、利用者にとって使い易い箸1000となっている。
また、本実施の形態では、図20に示すように、内側遠位配置溝1011aと外側遠位配置溝1011bとが隣接して配置されている。また、内側近位配置溝1051aと外側近位配置溝1051bも隣接して配置されている。
このため、弾性リング1200を内側遠位配置溝1011a等から外側遠位配置溝1011b等へ移動させ、箸100に加わる付勢力を強めても、急激に強くなることがないので、緩やかな付勢力の変化とすることができ、利用者にとって使い易い箸1000となる。逆に外側遠位配置溝1011b等から内側遠位配置溝1011b等へ弾性リング1200を移動させるときも同様に、緩やかに付勢力を弱めることができる。
なお、本実施の形態では、弾性リング1200を、図20の内側遠位配置溝1011a等側に配置する場合、又は外側遠位配置溝1051a等に配置する場合について説明したが、これに限らず、弾性リング1200を2個用いて、内側遠位配置溝1011a等及び外側遠位配置溝1011b等に配置してもよい。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
補助具付き箸である箸を示す概略図である。 図1の連結部を遠位箸側と近位箸側とに分解した状態を示す概略図である。 図2の近位箸の概略平面図である。 図1の箸に弾性リングを取り付けた状態を示す概略右側面図である。 図1及び図2の連結部が摺動している状態を示す概略説明図である。 図1の遠位箸先及び近位箸先を当接させた状態を示す概略図である。 第1の実施の形態の箸の変形例である箸の要部を示す概略図である。 第2の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 第3の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 第4の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 第5の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 図11のB−B’線概略断面図である。 第6の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 図13のC−C’線概略断面図である。 第7の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 (a)は板バネの正面図、(b)は(a)の左側面図である。 図15の概略右側面図である。 図15の概略A−A線断面図である。 第8の実施の形態に係る箸を示す概略図である。 図19の箸の遠位側摺動面と近位側摺動面を当接するように組み立てて、内側遠位配置溝と内側近位配置溝にかけて弾性リングを配置した状態を示す概略図である。 利用者が箸を使って食物をつまんだ状態を示す概略図である。
符号の説明
100、300、400、500、600、700、800、900、1000・・・箸、110、310、410、510、610、710、810、910、1010・・・遠位箸、111、711、1011・・・遠位側配置溝、112・・・リング保持部、112a・・・前側保持部、112b・・・後側保持部、113・・・開口、120、320、820、920・・・遠位箸先、150、350、450、550、650、750、850・・・近位箸、151、751、1051・・・近位側配置溝、160、260、360、860、960・・・近位箸先、170、470・・・近位箸尻、180、480、980、1080・・・連結部、181、1081・・・遠位側摺動面、182、1082・・・近位側摺動面、183・・・壁面、183a、183b・・・摺動ガイド、184・・・遠位側当接部、185・・・近位側当接部、200、1200・・・弾性リング、210・・・弾性紐、211・・・調整具、220・・・板バネ、221・・・保持部、221a・・・切り欠き部、222・・・板バネ本体、11、1011・・・遠位側配置溝、451、1051・・・近位側配置溝、511・・・第2の遠位側配置溝、551・・・第2の近位側配置溝、611・・・幅広の遠位側配置部、651・・・幅広の近位側配置部、790a・・・遠位側移動ケース、790b・・・近位側移動ケース、791・・・係合凸部、792・・・係合孔、824・・・遠位側挟み用突起、864・・・近位側挟み用突起、830、870・・・揺動機構、921・・・遠位側凹部、922a、922b・・・遠位側凸部、923・・・遠位側目安突起、961・・・近位側凹部、962a、962b・・・近位側凸部、963・・・近位側目安突起、982・・・遠位箸側凸部、982a・・・円状突起、983・・・近位箸側凸部、983a・・・円状凹部、983b・・・開口切欠、1011・・・内側遠位配置溝、1011b・・・外側遠位配置溝、1051a・・・内側近位配置溝、1051b・・・外側近位配置溝、1300・・・テンションゲージ、1301・・・バイス、K・・・屈曲部分、L・・・距離、ア・・・示指基節撓側、イ・・・示指末節掌尺側面及び中指末節撓側面、ウ・・・母指指腹、エ・・・示指中手骨撓側、オ・・・環指示節撓側又は撓背側、カ・・・母指基節掌側。

Claims (15)

  1. 遠位箸と、
    近位箸と、を有する箸本体と、
    前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、
    前記補助手段は、
    前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、
    前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、
    前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、
    前記付勢手段は、形状を変化可能な構成とすることで、付勢力が異なる伸縮手段とされており、
    前記付勢手段配置部は、前記形状が変化した付勢手段を配置可能な構成となっていることを特徴とする補助具付き箸。
  2. 前記付勢手段配置部が、前記連結手段と前記遠位箸及び前記近位箸の基端部との間に形成され、
    前記遠位箸及び前記近位箸の基端部側が開放端部となり、
    前記付勢手段の形状の変化可能な構成が、複数の異なる形態を選択可能な構成とされており、
    前記複数の異なる形態が、リング状及び略8の字状であることを特徴とする請求項1に記載の補助具付き箸。
  3. 前記付勢手段が紐状の伸縮手段であって、
    前記紐状の伸縮手段の長さを調節する長さ調節手段を有することを特徴とする請求項1に記載の補助具付き箸。
  4. 遠位箸と、
    近位箸と、を有する箸本体と、
    前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、
    前記補助手段は、
    前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、
    前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、
    前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、
    前記付勢手段配置部が、前記付勢手段の相対的な位置の移動により、前記付勢手段の伸長状態を変更可能とする構成と成っていることを特徴とする補助具付き箸。
  5. 前記付勢手段配置部が、前記連結手段から離間する方向に位置を違えて複数配置されていることを特徴とする請求項4に記載の補助具付き箸。
  6. 前記付勢手段配置部が、前記遠位箸と前記近位箸の基端部側に形成され、
    前記連結手段と付勢手段配置部の間には、これら前記遠位箸の基端部と前記近位箸の基端部との間の距離を変化させる距離変化手段が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の補助具付き箸。
  7. 遠位箸と、
    近位箸と、を有する箸本体と、
    前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、
    前記補助手段は、
    前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、
    前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、
    前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、
    前記付勢手段は、付勢力の異なる複数の付勢手段を有し、
    前記付勢手段配置部には、前記付勢力の異なる複数の付勢手段を脱着可能な構成となっていることを特徴とする補助具付き箸。
  8. 前記付勢手段配置部は、複数の前記付勢手段を配置できる構成とされていることを特徴とする請求項7に記載の補助具付き箸。
  9. 遠位箸と、
    近位箸と、を有する箸本体と、
    前記箸本体の操作を補助する補助手段と、を有し、
    前記補助手段は、
    前記遠位箸と前記近位箸とを回動自在に連結する連結手段と、
    前記遠位箸と前記近位箸の先端部を、相互に離間方向に移動させるための付勢手段と、
    前記付勢手段を配置する付勢手段配置部と、を有し、
    前記付勢手段配置部に配置された前記付勢手段の付勢力を弱状態から強状態へ段階的に調節可能とされており、
    最も付勢力が弱くなる弱状態では、配置された前記付勢手段の付勢力が0.2N(ニュートン)乃至0.4N(ニュートン)の範囲に含まれるように設定され、
    最も付勢力が強くなる強状態では、配置された前記付勢手段の付勢力が0.45N(ニュートン)乃至0.85N(ニュートン)の範囲に含まれるように設定されていることを特徴とする補助具付き箸。
  10. 前記付勢手段が弾性体により構成されており、前記弾性体の硬度が20度乃至70度の範囲に含まれるように設定されていることを特徴とする請求項9に記載の補助具付き箸。
  11. 前記連結手段は、前記付勢手段によって、前記遠位箸と前記近位箸との連結状態を維持する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助具付き箸。
  12. 前記連結手段は、前記遠位箸側の摺動面と前記近位箸側の摺動面とを有し、前記遠位箸側と前記近位箸側の両者の摺動面の摺動によって、前記遠位箸と前記近位箸の先端部が近接又は離間する構成となっており、
    前記遠位箸側の摺動面と前記近位箸側の摺動面の幅が前記遠位箸と前記近位箸の幅と略同等とされると共に、前記摺動面の側方に壁面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の補助具付き箸。
  13. 前記連結手段に、前記遠位箸と前記近位箸における先端部の回動位置を規制する規制手段が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項12に記載の補助具付き箸。
  14. 前記遠位箸と前記近位箸の先端部における少なくとも内面側が、基端部側から先端部に向かって離間する方向に屈曲して形成され、前記先端部が近接した際に、前記遠位箸と前記近位箸の前記各先端部における前記内面側の相互間の距離が同等になるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の補助具付き箸。
  15. 前記遠位箸と前記近位箸の先端部に当接部が形成され、
    前記当接部は、その中央部が凹部となり、前記当接部の長手方向に沿って配置される前記当接部の両端部が凸部となると共に、
    前記当接部の前記中央部及び前記両端部の断面が略U字状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の補助具付き箸。
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