JP2005133152A - 冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材及びこの線材を利用した鋼部品 - Google Patents

冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材及びこの線材を利用した鋼部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 冷間加工性及び耐衝撃特性をさらに改善できる高周波焼入用高強度線材を提供することにある。
【解決手段】 高周波焼入用高強度線材は、C:0.23〜0.34%、Si:0.16%以上、Mn:1.6%以下、Ni:1.6%以下、Cr:0.8%以下、Mo:0.15%以下、B:0.0005〜0.005%を下記式(1)で示されるDI値が48〜98となる範囲で含有し;さらにP:0.015%以下、S:0.015%以下、Al:0.06%以下、及びN:0.0015〜0.007%を含有し;加えてTi:0.018〜0.07%及び/又はNb:0.01〜0.04%を含有し;Vは0.01%以下に抑制されており;残部はFe及び不可避不純物である。またフェライト−パーライト組織、又はフェライト−パーライト−ベイナイト組織である
【数1】
Figure 2005133152

[式中、γは13.5である]
【選択図】 なし

Description

本発明は冷間加工性と耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材、及びこの線材を利用した鋼部品に関するものである。
高周波焼入用高強度線材は、自動車や産業機械などに用いられる機械構造用部品(例えば、変速ギア、無断変速機用転動体、等速ジョイントアウターレース、チェーンなど)に使用されている。このような高周波焼入用高強度線材は、様々な角度から種々改良検討が行われている(特許文献1〜4参照)。
例えば特許文献1は、冷・温間鍛造性と製品靭性を兼備することを目的としている。そして該文献1の発明では、Siを0.15%以下、Pを0.025%以下に低減して鋼材の鍛造性を高め、フェライト・パーライト組織として冷間加工性を確保し、Mg、Y、希土類元素などを添加してMnSを微細球状化して耐衝撃特性を高めている。また高周波焼入れ性を向上させるために、CrやBなどを添加している。ただしこの特許文献1の高周波焼入深さは、最大でも0.52mm程度であり、高周波焼入れ後の衝撃値も30J/cm2以下(70℃)程度である。
特許文献2は、高周波焼入鋼でも浸炭材並の強度や耐疲労特性を得ることを目的としている。この文献2の発明では、大歪み加工を2回以上行って歪みを導入した後、高周波焼入れすれば、結晶粒や焼入れ組織が微細化し、強度、衝撃特性、耐疲労特性が大幅に向上するとしている。なおこの特許文献の発明ではCを0.40%以上も使用しているにも拘わらず、芯部の硬さは表層よりも小さくなっており(図1)、深くまで焼きが入っていないことが読みとれる。
特許文献3は、冷間鍛造用鋼において、冷間鍛造容易性は高く保ったままで、高周波焼入性をさらに高めることを目的としている。具体的には、冷間鍛造性を損なうMnを抑え、またSiを0.15%以下に抑制している。そして該Mnなどの抑制によって低下し得る焼入性についてはBやMoを添加することで補っている。なおこの特許文献3の技術でも、高周波焼入れによる硬化深さは2.5〜3mm程度となっている。
特許文献4は、冷間鍛造性と高周波焼入性の向上を目的としている。そしてこの特許文献4では、冷間加工性を損なうC、Si、Pなどを低減した上で(Siは0.15%以下)、高周波焼入性向上に有用なBを添加し、このBを有効に働かせるためにNをTiで固定し、TiNによる冷間加工性の低下はNの抑制によって防止している。なおこの特許文献4でも、高周波焼入れによる硬化深さは0.4mm程度となっている。
特開2002−69577号公報 特開平11−71633号公報 特許第2998712号公報 特開平11−18542号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、冷間加工性及び耐衝撃特性をさらに改善できる高周波焼入用高強度線材、及びこの線材を利用した鋼製品を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、高周波焼入れでは表面だけを焼入れするという常識に反して深くまで焼入れすればよいこと、すなわち高周波焼入れ性を高め深くまで焼入れが入るようにすると耐衝撃特性が改善できることを見出した。しかもこの高周波焼入れ性(耐衝撃特性)と冷間加工性とは相反する関係にあるにも拘わらず、鋼中の数多くの成分の絶妙なバランスをとると冷間加工性と耐衝撃特性の両方を向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材は、C:0.23〜0.34%(質量%の意。以下同じ)、Si:0.16%以上、Mn:1.6%以下(0%を含まず)、Ni:1.6%以下(0%を含む)、Cr:0.8%以下(0%を含む)、Mo:0.15%以下(0%を含む)、B:0.0005〜0.005%を下記式(1)で示されるDI値が48〜98となる範囲で含有し、
さらにP:0.015%以下(0%を含まず)、S:0.015%以下(0%を含まず)、Al:0.06%以下(0%を含まず)、及びN:0.0015〜0.007%を含有し、
加えてTi:0.018〜0.07%及び/又はNb:0.01〜0.04%を含有し、
Vは0.01%以下(0%を含む)に抑制されており、
残部はFe及び不可避不純物であり、
フェライト−パーライト組織、又はフェライト−パーライト−ベイナイト組織である。
Figure 2005133152
[式中、C、Si、Mn、Cr、Mo、及びNiは、それぞれの元素の量(質量%)を意味する。γは13.5である]
前記線材は特定の方法によって製造されており、そのためオーステナイト粒度番号が、通常、10〜14となっている。また前記線材の引張強さは、通常、500〜900N/mm2程度であり、絞りは55%以上程度である。
本発明には前記線材から得られる高周波焼入れされている鋼部品も含まれる。この鋼部品は、通常、オーステナイト結晶粒度番号が12以上であって、引張強さが1550N/mm2以上、絞りが50%以上、破断伸びが10%以上、温度20℃のシャルピー衝撃値(Uノッチ)及び温度−40℃のシャルピー衝撃値(Uノッチ)がいずれも115J/mm2以上である。
なお本明細書では用語「線材」は、直径の大きなもの(例えば棒鋼)も含む意味で使用する。
本発明によれば、成分が適切に設定され冷間加工性を損なうことなく焼入性が著しく高められているため、冷間加工性及び耐衝撃特性をさらに改善することができる。

本発明の線材の最大の特徴は耐衝撃特性と冷間加工性とを両立するために、C、Si、Mn、Ni、Cr、Mo、B、P、S、Al、N、Ti、Nbなどの数多くの元素を厳密にコントロールした点にある。耐衝撃特性は靭性と焼入性の両方を高めることによって改善されるが、焼入性元素を多くすると通常は冷間加工性が低下してしまうため、耐衝撃特性と冷間加工性の両立は困難である。特に本発明の線材は、高周波焼入れして鋼製品とすることを前提としており、高周波焼入れでは結晶粒が微細化し易くなっている。さらに本発明では窒化物を利用した結晶粒微細化も図っており、結晶粒は著しく微細化されている。結晶粒が極めて微細となると、焼入れが困難となり、特に高周波焼入れでは短時間加熱の為に深くまで(特に中心部まで)焼きを入れるのが著しく困難となる。そのため化学成分を調整して焼入性を極めて高くすることが必要となるが、焼入性を極めて高くすると冷間加工性が著しく低下する虞がある。このような条件下、本発明では使用する元素及びその量を厳密にコントロールして各元素の絶妙なバランスをとることによって耐衝撃特性と冷間加工性を両立し得た。各元素の量及びその限定理由は次の通りである。
C:0.23〜0.34%(質量%の意。以下同じ)
Cは焼入性を高める点からは鋼製品の強度及び耐衝撃特性に有利に作用する筈であるが、過剰になると靭性が低下して却って耐衝撃特性に悪影響を与え、また線材の冷間加工性を劣化させる。他の元素との総合的なバランスを考慮して、Cは0.23%以上(好ましくは0.24%以上、さらに好ましくは0.25%以上)、0.34%以下(好ましくは0.33%以下、さらに好ましくは0.32%以下)とする。
Si:0.16%以上
Siは焼戻し軟化抵抗及び焼入性を高める点からは鋼製品の強度及び耐衝撃特性に有利に作用する筈であるが、過剰になると靭性が低下して却って耐衝撃特性に悪影響を与え、また線材の冷間加工性を劣化させる。従ってSiについては他の元素との総合的なバランスを考慮して0.16%以上(好ましくは0.17%以上)添加することとする。またSiの上限は後述のDI値を達成可能な範囲から選択することとし、例えば0.5%以下、好ましくは0.3%以下、さらに好ましくは0.25%以下の範囲から選択することとする。
Mn:1.6%以下(0%を含まず)
Mnも焼戻し軟化抵抗及び焼入性を高める点からは鋼製品の強度及び耐衝撃特性に有利に作用する筈であるが、過剰になると耐衝撃特性が幾分か損なわれ、また線材の冷間加工性を劣化させる。従ってMnについては他の元素との総合的なバランスを考慮して1.6%以下(好ましくは1.5%以下)に抑制することとする。またMnの下限は後述のDI値を達成可能な範囲から選択することとし(ただし0%超とする)、例えば0.2%以上、好ましくは0.3%以上とする。なおMnは、SをMnSとして熱間特性を確保するのにも有利となる。
Ni:1.6%以下(0%を含む)
Niは焼入性を高めて鋼製品の強度及び耐衝撃特性に有利に作用する元素であり、比較的多く添加しても耐衝撃特性が損なわれない点で有利な元素であるが、線材強度が高くなって冷間加工性には悪影響を与える。従ってNiについては他の元素との総合的なバランスを考慮して0%以上(好ましくは0.01%以上、さらに好ましくは0.05%以上)、1.6%以下(好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1.3%以下)とする。
Cr:0.8%以下(0%を含む)
CrもNiと同様に焼入性を高めて鋼製品の強度及び耐衝撃特性に有利に作用する元素であり、比較的多く添加しても耐衝撃特性が損なわれない点で有利な元素であるが、線材強度が高くなって冷間加工性には悪影響を与える。従ってCrについては他の元素との総合的なバランスを考慮して0%以上(好ましくは0.05%以上、さらに好ましくは0.1%以上)、0.8%以下(好ましくは0.7%以下、さらに好ましくは0.6%以下)とする。
Mo:0.15%以下(0%を含む)
Moは焼入性を高める点では鋼製品の強度及び耐衝撃特性に有利に作用する筈であるが、靭性を劣化させる点からは鋼製品の耐衝撃特性に不利に作用する。従ってMo量は他の元素との総合的なバランスを考慮して、0.15%以下(好ましくは0.10%以下、さらに好ましくは0.06%以下)、0%以上(好ましくは0.01%以上)とする。
B:0.0005〜0.005%
Bは焼入性を高めて鋼製品の耐衝撃特性に有利に作用する元素である。またPのオーステナイト結晶粒界への偏析を抑制して粒界強化することも期待される。ただし多く添加してもその効果が飽和する。従ってB量は他の元素との総合的なバランスを考慮して、0.0005%以上(好ましくは0.0010%以上、さらに好ましくは0.0013%以上)、0.005%以下(好ましくは0.004%以下、さらに好ましくは0.003%以下)とする。
P :0.015%以下(0%を含まず)
Pは粒界に偏析して靭性を劣化し、鋼製品の耐衝撃特性に悪影響を与えるため極力低減するのが望ましい。ただしPを0%とするのは困難である。従ってP量は0%超(例えば、0.002%以上)、0.015%以下(好ましくは0.013%以下、さらに好ましくは0.0011%以下)とする。
S :0.015%以下(0%を含まず)
Sは硫化物系介在物を形成して靭性を劣化し、鋼製品の耐衝撃特性に悪影響を与えるため極力低減するのが望ましい。ただしSを0%とするのは困難である。従ってS量は0%超(例えば、0.005%以上)、0.015%以下(好ましくは0.013%以下、さらに好ましくは0.0011%以下)とする。
Al:0.06%以下(0%を含まず)
AlはNを窒化物とするため冷間加工性を確保するのに有用であり、さらに窒化物はピン止め効果を発揮するため焼入れ焼戻し時に結晶粒の微細化に貢献し、鋼製品の強度及び耐衝撃特性を改善するのに有効である。しかし過剰に添加すると却って靭性を阻害し、また疲労特性にも悪影響を与える。Al量は、後述する他の窒化物形成元素とのバランスを考慮して、0%超(好ましくは0.01%以上、さらに好ましくは0.02%以上)、0.06%以下(好ましくは0.05%以下、さらに好ましくは0.04%以下)とする。
N :0.0015〜0.007%
Nは、本発明では窒化物(例えば、AlN、TiN、NbNなど)として固定されているため、冷間加工性を阻害せず、むしろ窒化物を形成してピン止め効果を発揮するため、鋼製品の強度及び耐衝撃特性を改善するのに有効である。ただしNが過剰となると粗大な窒化物が析出し、疲労特性に悪影響を及ぼす。従ってN量は、0.0015%以上(好ましくは0.0020%以上、さらに好ましくは0.0025%以上)、0.007%以下(好ましくは0.006%以下)とする。
Ti:0.018〜0.07%
TiはTiN及びTiCとして析出し、オーステナイト結晶粒を微細化して鋼製品の強度及び耐衝撃特性を改善するのに有効である。しかし過剰に添加すると、析出強化が著しくなり線材強度が強くなり過ぎて冷間加工性に悪影響を与える。従ってTiは0.018%以上(好ましくは0.019%以上、さらに好ましくは0.020%以上)、0.07%以下(好ましくは0.06%以下、さらに好ましくは0.05%以下)とする。
Nb:0.01〜0.04%
NbもTiと同様に窒化物(NbN)及び炭化物(NbC)として析出し、鋼製品の強度及び耐衝撃特性を改善するのに有効である一方、過剰に添加すると冷間加工性に悪影響を与える。従ってNbは0.01%以上(好ましくは0.015%以上、さらに好ましくは0.020%以上)、0.04%以下(好ましくは0.035%以下、さらに好ましくは0.030%以下)とする。
なおNb及びTiは必ずしも両方を添加する必要はなく、いずれか一方を添加してもよい。
V :0.01%以下(0%を含む)
VはVC、VNとして析出し、結晶粒の微細化や析出強化に寄与するため上記Ti及びNbと同様に有効利用することもできるが、高周波焼入れを前提とする本発明においては、V析出物は短時間の焼入れ加熱では溶解し難く却って焼入性を阻害するため、Vはむしろ含まないように(たとえ含有してもごく僅かに)する必要がある。従ってV量は、0.01%以下、好ましくは0.001%以下であり、さらに好ましくは実質的に含有しない(0%程度)ことが推奨される。
本発明の線材は、残部はFe及び不可避不純物である。なおスクラップ材の使用を考慮すると、不可避不純物として微量のCuやSnなどが含まれる場合もある。
また本発明の線材は、上記C、Si、Mn、Ni、Cr、及びMoを下記式(1)で示されるDI値(理想臨界直径)が48〜98となる範囲で含有している必要がある。DI値が小さすぎると、高周波焼入れのときに深くまで焼きが入らず、耐衝撃特性が低下する。一方、DI値が大きすぎると線材強度が高くなりすぎ、冷間加工性が低下する。なお成分設計及びDI値のいずれか一方で耐衝撃特性と冷間加工性を両立できるものではなく、両方を満足して初めて耐衝撃特性と冷間加工性を両立できる。
Figure 2005133152
[式中、C、Si、Mn、Cr、Mo、及びNiは、それぞれの元素の量(質量%)を意味する。γはオーステナイト結晶粒度番号を意味するが、上記式(1)では定数(13.5)とする]
好ましいDI値の範囲は、例えば、50.0以上(特に52以上)、80以下(特に75以下)である。
また本発明の線材は、フェライト−パーライトを主体(例えばフェライト及びパーライトの合計が面積率で70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に100%)とする組織、具体的にはフェライト−パーライト組織、又はフェライト−パーライト−ベイナイト組織である。フェライト及びパーライトをベースとする組織とすることによって線材の冷間加工性を確保できる。好ましくはフェライト−パーライト組織である。
上記のような本発明の線材(圧延材)は、冷間加工性に優れているが、物理的特性に言い換えると引張強さが抑えられており、また絞りが高められているということになる。引張強さ及び絞りは、上記成分設計、DI値、及び線材組織によって自ずと規定されるが、具体的に示すと、例えば引張強さは900N/mm2以下(好ましくは850N/mm2以下、さらに好ましくは750N/mm2以下)であり、絞りは55%以上(好ましくは60%以上、さらに好ましくは64%以上)である。
本発明の線材(圧延材)は、所定の成分を含有する鋼を溶製した後、鋳造及び熱間圧延することによって製造できる。熱間圧延の圧延工程及び冷却工程の条件は、以下の通りである。
(1)圧延工程
鋼材を温度800〜1100℃に加熱する。加熱された鋼材は、粗圧延(温度800〜1000℃)、中間圧延(温度800〜1000℃)、仕上げ圧延(温度800〜1000℃)で圧延して線材とする。なお仕上げ圧延を上記温度範囲とするためには、中間圧延後に水冷する必要がある。
(2)冷却条件
仕上げ圧延した線材を冷却開始温度875〜725℃まで急冷して線材として巻き取る。前記冷却開始温度から温度600℃までの間を、冷却速度2℃/秒以下(例えば1℃/秒以下、通常0.5℃/秒以下、特に0.3℃/秒以下)で冷却する。
鋼の化学成分と圧延・冷却条件とを制御することによって、線材の組織をフェライト−パーライト又はフェライト−パーライト−ベイナイト組織(好ましくはフェライト−パーライト組織)とすることができる。なお本発明の線材は、上記製法によって製造されているため、オーステナイト粒が微細化している。本発明の線材におけるオーステナイト粒度番号は、例えば10〜14、好ましくは10〜13程度、さらに好ましくは11〜12程度である。
このようにして得られた本発明の線材は、伸線又は引き抜き加工した後、冷間加工(冷間鍛造、冷間圧造、冷間曲げなど)して鋼製品形状に加工した後、高周波焼入れ・焼戻しすることによって鋼製品とすることができる。そして本発明の線材から鋼製品を製造すると、冷間加工性に優れているため容易に鋼製品形状とすることができる。例えば伸線加工するときには断線が減少し、鍛造又は圧造するときには割れが減少し、曲げ加工をするときにはスプリングバックが少なくなる。そして本発明の線材は、靭性と焼入性の両方に優れているため、前記のような冷間加工を施して鋼製品形状とした後、高周波焼入れすると、耐衝撃特性を著しく高めることができる。ところで通常の焼入れではなく高周波焼入れとしたのは、結晶粒の粗大化を防止して鋼製品の強靱性を高めるためであるが、結晶粒が細かくなると焼入れが困難となって耐衝撃特性は却って低下しやすい。そして耐衝撃特性改善だけを目的に鋼の焼入性を高めると、冷間加工性が低下しやすい。本発明では冷間加工性を阻害することなく焼入性を著しく高めることに成功し、鋼製品の耐衝撃特性を改善するのに成功した。なお一般には冷間加工前に加工性を高めるために球状化焼鈍することがあるが、高周波焼入れの短時間加熱では球状化した炭化物が溶解せず、高周波焼入性を低下させ耐衝撃特性を劣化する。従って本発明では、球状化焼鈍は行わないものとする。また伸線(又は引き抜き加工)に先立って、通常、線材を脱スケール(酸洗い、メカニカルなど)した後、潤滑処理(石灰処理、リン酸亜鉛被膜処理など)をしておくことが多い。
高周波焼入れ・焼戻し条件は、本発明の目的を達成できる範囲で設定できるが、例えば以下の通りである。
(1)焼入れ条件
焼入れ温度:850〜950℃程度(好ましくはAc3点+30℃程度〜Ac3点+80℃程度)
加熱保持時間:1〜5秒程度(加熱時間は20秒以下)
冷却方式:水冷
(2)焼戻し条件
下記式(2)で示される焼戻しパラメータkが9000〜13000となるようにする。
k=(T+273)×[log10(t×60)+20.4] …(2)
[式中、Tは焼戻し温度(℃)を示す。tは焼戻し時間(hr)を示す]
例えば焼戻し温度は150〜400℃程度[ただし焼戻し脆化温度(例えば250〜350℃)を除く]から選択し、焼戻し時間は5sec〜3hr程度(好ましくは0.5hr〜2.5hr程度)から選択する。最も望ましい条件は、焼戻し温度:160〜220℃、焼戻し時間:1.8〜2.2hrである。
上記のようにして得られる本発明の鋼製品は、深くまで(特に中心まで)焼きが入っており(従って均一な焼戻しマルテンサイト組織が形成されており)、また成分的にも靭性を阻害する成分が抑制されているため、耐衝撃特性に極めて優れている。また絞り(RA)及び伸び(EL)にも優れているため、急激な力が鋼製品に作用しても鋼製品の切断を防止できる。さらには成分が適切であって深くまで焼きが入っているため、引張強度(TS)にも優れている。
本発明の鋼製品のシャルピー衝撃値(Uノッチ)は、温度20℃及び−40℃のいずれの場合でも、例えば115J/mm2以上程度、好ましくは120〜200J/mm2程度である。絞り(RA)は50%以上程度、破断伸び(EL)は10%以上程度である。また引張強さは、例えば、1550N/mm2以上、好ましくは1600〜2000N/mm2程度である。
なお本発明の鋼製品の硬化深さは、通常、6mm以上(好ましくは10mm以上)となっている。また本発明の鋼製品はピン止め効果を発揮する成分によって、また通常の焼入れではなく高周波焼入れされているためにオーステナイト(以下、γと表記する場合がある)結晶粒が微細化している。オーステナイト(γ)結晶粒度番号は、例えば12.0以上、好ましくは12.5〜14.0程度であることが多い。また鋼製品が線状(棒状)又はその曲げ加工形状である場合、表面から深さD/2(Dは直径を意味する。以下、同じ)の位置のロックウェル硬さ(HRC)は、例えば、45〜55程度であることが多い。
本発明によれば、高強度の鋼製品を容易な加工によって得ることができ、しかもこれら鋼製品の耐衝撃特性を高めることができる。従って本発明は、例えば、自動車や産業機械などに用いられる機械構造用部品(例えば、変速ギア、無断変速機用転動体、等速ジョイントアウターレース、チェーンなど)を製造するのに極めて有用である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実験例1
[線材]
下記表1に示す成分組成の鋼を溶製し、分塊した後、下記表2に示す条件で圧延することによって直径14mmの線材を得た。この線材からJIS14A号試験片(つかみ部の幅12mm、つかみ部の長さ20mm、肩部の半径16mm、平行部の長さ72mm、平行部の幅8.0mm、標点距離56mm)を切り出し、JIS Z 2201に準拠して引張強さ(TS)を測定すると共に、破断後の断面積から絞り(RA)を算出した。また線材を長手方向に対して垂直に切断(輪切り)してフェノール樹脂に埋め込み、表面から深さD/4の箇所のオーステナイトの結晶粒度番号を、パーライト結晶粒を取り囲んだ網目状初析フェライトの大きさから決定した(JIS G 0551の除冷法参照)。
[鋼線]
上記線材は、さらに酸洗及び石灰処理した後、伸線することによって直径13mmの鋼線とした。この鋼線の引張強さ(TS)及び絞り(RA)を上記と同様にして測定し、また破断した試験片から破断伸び(EL)を算出した。さらに鋼線から長さ19.5mmの試験片を切り出し、長さ3.9mm(圧縮率=80%)まで冷間鍛造することによって鋼線の冷間加工性を調べた。なお冷間加工性は、鍛造後の割れの有無で判断した。
[高周波焼入れ]
上記鋼線を下記焼入れ条件及び焼戻し条件で高周波焼入れした。
焼入れ条件:焼入れ温度870℃
加熱保持時間3秒
水冷
焼戻し条件:焼戻し温度175℃
加熱時間120分
空冷
k=(T+273)・(log1060t+20.4)=10071
高周波焼入鋼の引張強さ(TS)、絞り(RA)、及び破断伸び(EL)を上記と同様にして測定すると共に、他の諸特性については下記のようにして調べた。
[オーステナイト(γ)結晶粒度番号]
高周波焼入鋼を輪切りし、表面から深さD/2の箇所(中心部)のオーステナイト結晶粒度番号をJ1S G 0551に準拠して調べた。
[硬さ、硬化深さ]
高周波焼入鋼を輪切りし、断面のロックウェル硬さ(HRC)をJIS Z 2245に準拠して調べ、表面から深さD/2の位置、及び深さD/4の位置の硬さを調べ、硬化深さを評価した。
[衝撃特性]
高周波焼入鋼を長さ55mmに切断し、中央に深さ5mm×ノッチ半径1mmのUノッチ衝撃試験片(JIS Z 2202)を作製し、シャルピー衝撃試験を行った。この方法によって温度20℃の衝撃値(uE20)及び温度−40℃の衝撃値(uE-40)を求めた。
結果を表1〜2に示す。なお表1中、DI値は下記式(1)によって求まる値である。
Figure 2005133152
[式中、C、Si、Mn、Cr、Mo、及びNiは、それぞれの元素の量(質量%)を意味する。γはオーステナイト結晶粒度番号を意味するが、上記式(1)では定数(13.5)とする。なお鋼がBを含有しない場合、式(1)の右辺の(1.5(0.9−C)+1)の項はないものとする]
Figure 2005133152
Figure 2005133152
表1〜2から明らかなように、DI値が小さすぎる例(No.7,8,11,13;鋼E,F,I,K)では高周波焼入によると芯まで焼きが入らない為に高周波焼入品の耐衝撃特性が劣る。またDI値が適切であっても成分が不適切な例(No.9,10,12,14;鋼G,H,J,L)でも高周波焼入品の耐衝撃特性が劣る。
これらに対してDI値及び成分設計が適切な例(No.1〜4;鋼A〜D)は、高周波焼入品の耐衝撃特性に優れている。しかも高周波焼入品は高強度(TS)を維持しており、さらには絞り(RA)及び伸び(EL)にも優れているため、耐破断特性にも優れている。なおNo.5〜6との対比から明らかなように、線材の組織がフェライト・パーライト・ベイナイトであっても、絞り(RA)が高く冷間加工性に優れているが、No.1〜4のようなフェライト・パーライト組織であると80%圧縮割れも防止でき、冷間加工性がさらに高まる。

Claims (6)

  1. C :0.23〜0.34%(質量%の意。以下同じ)、
    Si:0.16%以上、
    Mn:1.6%以下(0%を含まず)、
    Ni:1.6%以下(0%を含む)、
    Cr:0.8%以下(0%を含む)、
    Mo:0.15%以下(0%を含む)、
    B :0.0005〜0.005%を下記式(1)で示されるDI値が48〜98となる範囲で含有し、さらに
    P :0.015%以下(0%を含まず)、
    S :0.015%以下(0%を含まず)、
    Al:0.06%以下(0%を含まず)、及び
    N :0.0015〜0.007%を含有し、加えて
    Ti:0.018〜0.07%及び/又はNb:0.01〜0.04%を含有し、
    Vは0.01%以下(0%を含む)に抑制されており、
    残部はFe及び不可避不純物であり、
    フェライト−パーライト組織、又はフェライト−パーライト−ベイナイト組織である冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材。
    Figure 2005133152
    [式中、C、Si、Mn、Cr、Mo、及びNiは、それぞれの元素の量(質量%)を意味する。γは13.5である]
  2. オーステナイト粒度番号が10〜14である請求項1に記載の冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材。
  3. 引張強さが500〜900N/mm2である請求項1又は2に記載の冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材。
  4. 絞りが55%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の冷間加工性及び耐衝撃特性に優れた高周波焼入用高強度線材。
  5. 高周波焼入れされている鋼部品であって、請求項1に記載の成分組成を有する耐衝撃特性に優れた鋼部品。
  6. オーステナイト結晶粒度番号が12以上である鋼部品であって、請求項1に記載の成分組成を有し、さらに引張強さが1550N/mm2以上、絞りが50%以上、破断伸びが10%以上、温度20℃のシャルピー衝撃値(Uノッチ)及び温度−40℃のシャルピー衝撃値(Uノッチ)がいずれも115J/mm2以上である耐衝撃特性に優れた鋼部品。
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