JP2005132591A - 長尺シームレスベルトおよびその製造方法 - Google Patents

長尺シームレスベルトおよびその製造方法 Download PDF

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通生 田中
Hiroaki Ichikawa
博彬 市川
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Abstract

【課題】 織機幅の2倍以上の周長を有する袋織り織布を製織して、任意の周長の袋織された継ぎ目無し織布を芯体とする長尺シームレスベルトおよびその製造方法を提供することである。
【解決手段】 ベルトの芯体となる織物を織る際に、たて糸Tを挿通する目孔7aを備える綜絖7を4n個配設し、一対2個の綜絖を順に開口動作しながらよこ糸Yを打ち込み2n層のたて糸層を形成しながら筬打ち動作を行い、よこ糸Yを2回周回させる間にすべてのたて糸層に連続した多層織物構成として、織機の織幅の2n倍の周長を有する筒状の継ぎ目無し織布WAを織成し、長尺な袋織WAAを得る構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シームレスベルトに関し、特に、袋織された継ぎ目無し織布を芯体とする長尺シームレスベルトおよびその製造方法に関するものである。
従来、平ベルトは、芯体となる織布にゴムシートやウレタンシート等を加圧接着したり、非加硫のゴムシート等を積層して加硫成形して製造されている。
また、長尺なベルトを製造する際には、芯体を所望される周長に継ぎ合わせたものにゴムシート等を接着或いは加硫成形して製造するか、もしくは、オープンタイプに製造したベルト自身を繋ぎあわせて製造していた(例えば、特許文献1参照)。
さらに、芯体として袋織した継ぎ目無し織布を用い、所定のベルト幅に切断した芯体を形成し、該芯体にゴムシート等を積層して加硫成形してシームレスベルトを製造することが知られている。
また、本出願人からも袋織の筒形織布を抗張体として適用したコンベアベルトおよびその製造方法に関する出願がなされている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭63−242847号公報(第1−4頁、第1図) 特公昭63−35526号公報(第1−3頁、第4図)
従来の繋ぎ合わせにより製造される長尺ベルトは、繋ぎ合わせのための精度を要する作業工程が増えてコストアップの要因となる。また、繋ぎ合わせ部は剛性が変化するため、プーリに巻き付く際の回転むらが発生するという問題がある。
また、従来の袋織される筒形織布は、織機幅の2倍の周長をしており、長尺のベルトを製造するには、芯体となる織布を製織する織機幅を大きくしなければならず、大型な織機を準備する必要がある。
そのために、所要の周長をした長尺シームレスベルトを袋織した継ぎ目無し織布を芯体として製造することは困難であった。
本発明の目的は、上記問題点を解決するために、織機幅の2倍以上の周長を有する袋織織布を製織して、任意の周長の袋織された継ぎ目無し織布を芯体とする長尺シームレスベルトおよびその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、袋織された織物を芯体として用いた長尺シームレスベルトの製造方法であって、前記織物を織る際に、たて糸を挿通する目孔を備える綜絖を4n個配設し、一対2個の綜絖を順に開口動作しながらよこ糸を周回させるように挿入し筬打ち動作を行い、2n層のたて糸層に2回周回させて織成していくことで、連続した織物構成を形成し、2n層の多層織物からなる袋織を織布する構成として、織機の織幅の2n倍の周長を有する袋織としたことを特徴としている。
上記の構成を有する請求項1に係る発明によれば、織機の織幅の2倍以上の周長の袋織からなる継ぎ目無し織布を芯体とする長尺なシームレスベルトを容易に製造することができる。
請求項2に係る発明は、袋織された織物を芯体として用いた長尺シームレスベルトの製造方法であって、前記織物を織る際に、たて糸を挿通する目孔を備える綜絖を4n個配設し、開口動作する一対2個の綜絖をたて糸一層に割り当てて計2n層のたて糸構成とし、第一層目のたて糸が挿通された一対の綜絖を上下に移動して前記第一層目のたて糸を開口する開口動作と、該開口部によこ糸を打ち込み筬打ちする筬打ち動作を実行した後、前記よこ糸を折り返して、次のたて糸層を開口して前記よこ糸を打ち込む開口動作と筬打ち動作を行い、この動作を連続して繰り返すと共に、最後のたて糸層から前記第一層目のたて糸層へ循環するようによこ糸を周回移動し、二回目の周回移動の際には、前記一対の綜絖の上下移動を逆方向にしてそれぞれのたて糸を開口して筬打ち動作を行いながらよこ糸を織り込む構成とし、前記よこ糸が2回周回する間にすべてのたて糸層を二回交互に挿通して連続した2n層の織物構成とし、織機の織幅の2n倍の周長を有する袋織としたことを特徴としている。
上記の構成を有する請求項2に係る発明によれば、織機の織幅の2倍以上の周長をした袋織を容易に織布することができ、該袋織された織物からなる継ぎ目無し織布を芯体とする長尺シームレスベルトを製造することができる。
請求項3に係る発明は、前記織物が四層織物であり、前記綜絖が8個であって、それぞれの層を構成する綜絖毎にそれぞれ開口自在とし、よこ糸を四層のたて糸層に2回周回させる際に、よこ糸の第一回目の周回移動と第二回目の周回移動とでそれぞれのたて糸層を構成する一対の綜絖を開口動作して、それぞれの層毎に織物組成すると共に、第一層目と第二層目との折り返し部と、第二層目と第三層目との折り返し部と、第三層目と第四層目との折り返し部と、第四層目から次の第一層目に至る折り返し部とが接結された織布を織成することで、織機の織幅の4倍の周長を有する袋織としたことを特徴としている。
上記の構成を有する請求項3に係る発明によれば、織機に織幅の4倍の周長の継ぎ目無し織布を芯体とする長尺なシームレスベルトを容易に製造することができる。
請求項4に係る発明は、前記織物が、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、レーヨン、アラミド繊維、綿のいずれかの繊維から織布されていることを特徴としている。
上記の構成を有する請求項4に係る発明によれば、種々の用途に応じた芯体を得ることができ、種々の継ぎ目無し織布を芯体とする長尺なシームレスベルトを容易に製造することができる。
請求項5に係る発明は、前記ベルトの厚みが0.1〜2mmであることを特徴としている。
上記の構成を有する請求項5に係る発明によれば、種々のプーリ径に対応した搬送ベルトや平ベルトの長尺シームレスベルトを得ることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法により製造される長尺シームレスベルトであって、芯体となる織物を織成する際に、織機幅に相当するよこ糸の折り返し部が、前記よこ糸とたて糸との織目が変化して外観上目視可能であることを特徴としている。
本発明によれば、袋織された継ぎ目無し織布を芯体とする任意の周長の長尺シームレスベルトを容易にまた安価に製造することができる。
織機幅の2倍以上の周長を有する袋織り織布を製織することを可能とし、任意の周長をした袋織された継ぎ目無し織布を芯体とする長尺シームレスベルトを製造するという目的を、袋織する際に、たて糸を挿通する綜絖を4n個備え、一対2個の綜絖を順に開口して2n層のたて糸層を形成しながら筬打ち動作を行い、よこ糸をn回周回させる間にすべてのたて糸層に連続した織物構成として、2n層の多層織物からなる袋織を織布する構成とし、織機の織幅の2n倍の周長を有する袋織とすることで実現した。
以下、本発明に係る長尺シームレスベルトおよびその製造方法の実施例について、図1から図6に基づいて説明する。
図1は本発明に係る長尺シームレスベルトの一構成例を示す断面図である。図2は織機におけるよこ糸の織組成を示す模式図である。図3は織機の開口動作と筬打ち動作を示す概略説明図である。図4は織機における開口動作の説明図である。図5は本発明に係る長尺な袋織の模式図であり、図6は従来の袋織の模式図である。
図1に示す長尺シームレスベルト1は、芯体2に表側カバーゴム層3と裏側カバーゴム層4とがコーティング(積層)された環状の無端ベルトである。前記芯体2は例えばたて糸Tとよこ糸Yとで織布された織物あるいは該織物に接着ゴムをコーティングしたものであって、ベルト形状に環状にシームレス構成された織物を採用すると、芯体が滑らかな一様な連続構造となり、該芯体の表面に一体的にゴム組成体をコーティングして、シームレスベルトを製造することができる。そのために、芯体2に袋織された織物を適用すると段差や継ぎ目の無いベルトが製造可能となり好適である。
一般に、袋織とは、上下二層にたて糸を配列して、よこ糸がその二層のそれぞれのたて糸の開口された杼口を周回するように一往復させ、次にそれぞれのたて糸を上下逆にして開口し、よこ糸を再度周回させて織物を織成する。この時に、幅方向両端部のよこ糸折り返し部のみが接結され中央部が離間した状態となり、筒状に織成された織物となる。図6に従来の袋織30の模式図を示しているが、第一層目のたて糸A31と第二層目のたて糸A32とをよこ糸Yが周回するように螺旋状に二往復して筒状の織物を織成しているのが判る。
そのために、通常は二層織物構成とし、織機の幅の2倍の周長をした袋織織物を織成するだけであり、製造するシームレスベルトの周長に合わせた織幅とする必要がある。織機の大きさは所定の規定された幅であるので、従来の方法では長尺なシームレスベルトの芯体をすぐに製造することはできず、織機幅の2倍までの周長の芯体2が製造可能であった。そこで、本実施例では、二層(n=1の2n層となる)以上の多層織物構成からなる袋織とし、例えば、図2に示すように、織成する際に上下四層(n=2の2n層となる)にたて糸を配列して、四層織物構成とした。
図中に示すA1はたて糸の第一層目を示し、A2は第二層目を示し、A3は第三層目を示し、A4は第四層目を示している。また、B1はよこ糸の動きを示しており、一部拡大図に示すように、一回目の周回移動B1aと二回目の周回移動B1bとでたて糸A1層と織物構成し第一層目の織布を織成するものである。
同様に、たて糸の第二層目A2とよこ糸移動B2(二回の周回移動)とで第二層目の織布を織成し、たて糸の第三層目A3とよこ糸移動B3とで第三層目の織布を織成し、たて糸の第四層目A4とよこ糸移動B4とで第四層目の織布を織成するように構成している。
また、よこ糸を周回させるために、よこ糸の折り返し部が存在し、第一層目から第二層目への折り返し部C1と、第二層目から第三層目への折り返し部C2と、第三層目から第四層目への折り返し部C3と、第四層目から第一層目への折り返し部C4とをそれぞれ備えている。
前記それぞれの折り返し部では、たて糸とよこ糸との織目が少し変化するために、外観上目視にてその織目変化を確認することができる。つまり二層の織物構成では二箇所に前記織目変化が観察され、四層の織物構成では四箇所に、2n層の織物構成においては2n箇所の織目変化が観察されることになる。
前記織目変化とは、たて糸とよこ糸との織目配列が微妙に変化することであって、厚みは変化せずにただ織目の乱れが外観上目視可能となるものである。それ故、該織物を芯体としてベルトを製造した際に、ベルト品質が低下することもなく、継ぎ目の無い一定肉厚の長尺シームレスベルトを製造することができる。
前記した四層のたて糸構成とするために、たて糸を通す目孔を備える綜絖(ヘルドともいう)を8個配設して、それぞれの一層を構成するたて糸層にそれぞれ2個の綜絖を配設して、各層毎にそれぞれ開口自在としている。つまり、前記第一層目A1を構成するたて糸を1本毎に互い違いに2グループに分割して2個の綜絖に目通しし、該第一層目A1にてたて糸同士が開口可能な構成としている。それぞれの層毎にたて糸を開口してよこ糸を打ち込んでいくことで、上下四層の多層織物を構成して、織機の織幅の4倍の周長を有する袋織を製造可能とした。
つまり、2n層の多層織物を構成する際には、その二倍の4n個の綜絖を備えることが必要となり、それぞれのたて糸層毎に開口動作と筬打ち動作を繰り返して織成していくことになる。
前記各層のたて糸をそれぞれ開口してよこ糸を二回挿通させるが、よこ糸の第一回目の周回移動と第二回目の周回移動とでそれぞれ逆方向に開口操作して、それぞれの層毎に、たて糸とよこ糸とが織り込まれて織物組成されると共に、第一層目と第二層目との折り返し部C1と、第二層目と第三層目との折り返し部C2と、第三層目と第四層目との折り返し部C3と、第四層目から次の第一層目に至る折り返し部C4とで接結された織布を織成することになって、四層の織物構成とした本実施例においては、織機の織幅のおおよそ4倍の周長を有する袋織を織成することができる。つまり、2n層の織物構成の場合には、織機の織幅の2n倍の周長をした袋織とすることができる。
図3により織機の開口動作と筬打ち動作により織成する機織について説明する。たて糸ビーム5に巻回されている多数のたて糸Tをテンションローラ6を介して、綜絖7の目孔7aを通り、筬8の櫛状の糸通路に挿通して、ガイドローラ9から織布ビーム10に織成された織布を巻き取る構成である。複数個の綜絖7を二分割してそれぞれ上下に移動して開口し、よこ糸Yを打ち込む杼口を形成する。前記杼口とはよこ糸Yが巻回された木管を保持する杼(シャトルともいう)を挿通可能にする開口部を指しており、綜絖7を二分割して上下に移動させることを織機の開口動作と称する。
所定のたて糸Tを開口し、よこ糸Yを打ち込んで筬8を矢印D方向に駆動して、前記よこ糸Yを、織布が形成される織前Waに押し付けるように整列する。この動作を筬打ち動作という。このように、開口動作と筬打ち動作を繰り返し、所定の巻取速度で織布ビーム10を巻き取ることで、織成される織物Wを巻き取っていく。
次に図4により、本実施例の四層構成の織布工程について説明する。たて糸の第一層目A1を綜絖7A、7Bの目孔に挿通し、第二層目A2は綜絖7C、7Dの目孔に、第三層目A3は綜絖7E、7Fの目孔に、第四層目A4は綜絖7E、7Fの目孔にそれぞれ挿通する。
次いで、図4(a)に示すように、綜絖7Aを上昇し、その他の綜絖を下降させてたて糸T1とT2との間を開口して、よこ糸Yを打ち込み筬打ちを行う。この際のよこ糸の打ち込みは、前記よこ糸Yを巻回した木管を備える杼(図示せず)を織機の織幅分移動させて行うものである。その後、図4(b)に示すように、綜絖7A、7Bと第二層目A2のたて糸T3が挿通している綜絖7Cとを上昇し、その他の綜絖を下降させてたて糸T3とT4との間を開口し、向こう側にある杼を手前側に移動して、よこ糸Yを打ち込み筬打ちを行う。つまり、前記杼が織機幅を1往復する間にたて糸Tが第一層目A1と第二層目A2とを挿通する。
それから、図4(c)に示すように、第三層目A3のたて糸T5を保持する綜絖7Eとたて糸T6を保持する綜絖7Fとの間を開口して、再度よこ糸Yを打ち込み筬打ち後、図4(d)に示すように、第四層目A4のたて糸T7を保持する綜絖7Gと、たて糸T8を保持する綜絖7Hとの間を開口してよこ糸Yを挿通し筬打ちを行う。つまり、前記杼が織機幅を2往復する間によこ糸Yが四層全てのたて糸層を周回移動することになる。その後、図4(a)に示す第一層目の織布工程に進み、次の周回移動を行う構成である。
上記のような織布工程にて、図5(a)の全体斜視図に示すようなよこ糸Yがジグザグに且つ螺旋状に織成された筒状の継ぎ目無し織布WAを得ることができる。また、ジグザグに内側に折り畳まれた部分を広げると、周長の長い袋織WAAとなる。
図5(b)に示す概略断面図は、筒状の袋織20を構成するたて糸T1〜T8とよこ糸Yとの織成の状態を示す模式図であって、よこ糸Yが2回周回する間に、それぞれのたて糸と織り込まれていく様子を示している。
前記周長の長い袋織WAAの周方向をベルトの周方向とし、所定の幅Hにて切断することで、幅がHで長尺なシームレスベルトの芯体となる袋織の織布を得ることができる。つまり、前記よこ糸Yがベルト周方向の糸であり、たて糸Tがベルト幅方向の糸となる。
上記したように、四層の多層織物を織成して織機幅のおおよそ4倍の周長を有する袋織とする製造方法について説明したが、本製造方法によれば、たて糸を挿通する綜絖を4n個備え、一対2個の綜絖を上下駆動し、よこ糸を一回往復させて筬打ちして、よこ糸を2n回往復させる間にすべての綜絖を上下駆動しその度に筬打ちすることで複数層の2n層織物を織布する構成として、それぞれの層の織布の一端を接結するようなたて糸配列とすることで、織機の織幅の2n倍の周長を有する袋織を製造することも可能である。
そのために、本製造方法によれば、任意の周長をした長尺なシームレスベルトを製造することができる。
前記たて糸Tおよびよこ糸Yとしては、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、レーヨン、アラミド繊維、綿等のいずれかの繊維を適宜選択して使用することができる。
前記周長の長い袋織WAAを所定の幅Hに輪切りして長尺シームレスベルト1の芯体として使用する。それから、前記芯体の片側あるいは両側にゴム組成体等をコーティングしてベルト体を成形することになる。または、広幅に成形したベルト体を所定幅に輪切りすることで、小さい幅の長尺シームレスベルト1を得ることもできる。
図1に示す表側カバーゴム層3は、ベルト体の搬送面を形成する面であって、搬送物により必要な機能(固さ、滑り、剛性等)、意匠(色彩、絞、模様等)が要求され、それに相当する材料(例えば、天然ゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、シリコンゴム等のゴム組成体)、形状(厚さ、表面形状等)が適宜選択される。また、裏側カバーゴム層4はベルト体を駆動するプーリーに接する面であって、補強帆布や所定のゴム組成体等を積層したものである。
また、長尺シームレスベルト1の厚みEは、ベルト強度や柔軟性に関係して、搬送系を構成する最小プーリ径を設計する大事な寸法であって、本実施例では前記ベルトの厚みEを0.1〜2mmとした。そのために、比較的低強度のベルトによる小径のプーリを備える小型な搬送系から比較的大きな径のプーリを備える搬送系にまで適用可能な長尺シームレスベルトとすることができる。
ベルトの厚みEが0.1mm以下では、十分なベルト強度が得られずに、搬送ベルトとして不適当であり、また、ベルトの厚みEが2mm以上になると、最小プーリ径が大きくなって、搬送系が必要以上に大きくなるからである。
上述したように、本実施例に係る長尺シームレスベルト1は、袋織された織物を芯体2として用いて製造するとしているので、前記芯体2に段差や継ぎ目等が存在せず滑らかな表面である。そのために、全体的に薄いベルトが製造可能であると共に、前記芯体2に表側カバーゴム層3や裏側カバーゴム層4をコーティングしてベルト体を構成しても、ベルト表面に段差等が生じずに、均一な厚みの滑らかなベルトとすることができる。
さらに、織機の織幅の2n倍までの周長を有する袋織からなる織物を織成することができるので、従来の織機では対応できなかった長尺シームレスベルトを大型織機の導入なしに製作することが可能となり、任意の周長のシームレスベルトを容易にまた安価に得ることができる。
また、織機幅に相当するよこ糸の折り返し部が、外観上目視可能な織目を形成しているので、芯体に袋織された織物を使用したシームレスベルトであることが、目視にて確認可能となる。
本発明に係る長尺シームレスベルトの一構成例を示す断面図である。 織機におけるよこ糸の織組成を示す模式図である。 織機の開口動作と筬打ち動作を示す概略説明図である。 織機における開口動作の説明図であって、(a)は第一層目のたて糸を開口してよこ糸を打ち込んでいるところを示し、(b)は第二層目のたて糸を開口したところ、(c)は第三層目のたて糸を開口したところ、(d)は第四層目のたて糸を開口したところを示している。 本発明に係る長尺な袋織の模式図であって、(a)は全体斜視図であり、(b)は概略断面図である。 従来の袋織の模式図である。
符号の説明
1 長尺シームレスベルト
2 芯体
3 表側カバーゴム層
4 裏側カバーゴム層
7 綜絖
7a 目孔
8 筬
10 織布ビーム
E ベルトの厚み
F ベルトの幅
T たて糸
Y よこ糸
W 織物

Claims (6)

  1. 袋織された織物を芯体として用いた長尺シームレスベルトの製造方法であって、前記織物を織る際に、たて糸を挿通する目孔を備える綜絖を4n個配設し、一対2個の綜絖を順に開口動作しながらよこ糸を周回させるように挿入し筬打ち動作を行い、2n層のたて糸層に2回周回させて織成していくことで、連続した織物構成を形成し、2n層の多層織物からなる袋織を織布する構成として、織機の織幅の2n倍の周長を有する袋織としたことを特徴とする長尺シームレスベルトの製造方法。
  2. 袋織された織物を芯体として用いた長尺シームレスベルトの製造方法であって、前記織物を織る際に、たて糸を挿通する目孔を備える綜絖を4n個配設し、開口動作する一対2個の綜絖をたて糸一層に割り当てて計2n層のたて糸構成とし、第一層目のたて糸が挿通された一対の綜絖を上下に移動して前記第一層目のたて糸を開口する開口動作と、該開口部によこ糸を打ち込み筬打ちする筬打ち動作を実行した後、前記よこ糸を折り返して、次のたて糸層を開口して前記よこ糸を打ち込む開口動作と筬打ち動作を行い、この動作を連続して繰り返すと共に、最後のたて糸層から前記第一層目のたて糸層へ循環するようによこ糸を周回移動し、二回目の周回移動の際には、前記一対の綜絖の上下移動を逆方向にしてそれぞれのたて糸を開口して筬打ち動作を行いながらよこ糸を織り込む構成とし、前記よこ糸が2回周回する間にすべてのたて糸層を二回交互に挿通して連続した2n層の織物構成とし、織機の織幅の2n倍の周長を有する袋織としたことを特徴とする長尺シームレスベルトの製造方法。
  3. 前記織物が四層織物であり、前記綜絖が8個であって、それぞれの層を構成する綜絖毎にそれぞれ開口自在とし、よこ糸を四層のたて糸層に2回周回させる際に、よこ糸の第一回目の周回移動と第二回目の周回移動とでそれぞれのたて糸層を構成する一対の綜絖を開口動作して、それぞれの層毎に織物組成すると共に、第一層目と第二層目との折り返し部と、第二層目と第三層目との折り返し部と、第三層目と第四層目との折り返し部と、第四層目から次の第一層目に至る折り返し部とが接結された織布を織成することで、織機の織幅の4倍の周長を有する袋織としたことを特徴とする請求項1または2に記載の長尺シームレスベルトの製造方法。
  4. 前記織物が、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、レーヨン、アラミド繊維、綿のいずれかの繊維から織布されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の長尺シームレスベルトの製造方法。
  5. 前記ベルトの厚みが0.1〜2mmであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の長尺シームレスベルトの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の製造方法により製造される長尺シームレスベルトであって、芯体となる織物を織成するよこ糸の折り返し部が、前記よこ糸とたて糸との織目が変化して外観上目視可能であることを特徴とする長尺シームレスベルト。


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