JP2005131924A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、メンテナンスが行われるまで、インクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつインクの硬化を最小限に抑えることができるインクジェットプリンタとする。
【解決手段】紫外線を照射することによって硬化するインクを記録媒体Pに吐出する吐出口が配置されたノズル面4aを有する記録ヘッド4と、記録媒体上に吐出されたインクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置7とを備えるインクジェットプリンタ1である。ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベル9と、UVラベルの色を検出可能なセンサ18と、センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御する制御部30とを備える。
【選択図】図2


Description

本発明は、インクジェットプリンタに係り、特には紫外線を照射することによって硬化するインクを使用したインクジェットプリンタに関する。
近年、インクジェット記録方式は、グラビア印刷方式より簡便・安価に画像を作成することができるため、写真・各種印刷・マーキング・カラーフィルターといった特殊印刷等の様々な印刷分野に応用されてきている。特に、インクジェット記録方式では、微細なドットを吐出・制御するインクジェット記録方式のインクジェットプリンタと、色再現域・耐久性・吐出適性等を改善したインクと、インク吸収性・色材発色性・表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙とを組み合わせることで、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。
従来のインクジェットプリンタには、搬送方向に搬送される記録媒体上において搬送方向に対して直交する走査方向に並んだ複数の吐出口が形成されたラインヘッドからインクを吐出することにより画像記録を行うライン方式、キャリッジに搭載した記録ヘッドを走査方向に移動させて記録ヘッドの移動中に記録ヘッドの吐出口からインクを吐出することにより画像記録を行うシリアル方式がある。
また、インクジェットプリンタは、インクの種類で分類することができる。つまり、従来のインクジェットプリンタには、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式、紫外線の被照射により硬化する紫外線硬化型インクを用いる紫外線硬化型インクジェット方式等がある。中でも、紫外線硬化型インクジェット方式は、他の記録方式に比べ比較的低臭気であり、専用紙以外にも速乾性・インク吸収性の無い記録媒体に記録できる点で注目されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−310454号公報
ところで、前記紫外線硬化型インクを用いたインクジェットプリンタでは、紫外線を照射するとインクが硬化することから、吐出口が配置された記録ヘッドのノズル面にインクが付着して当該インクに紫外線、例えば紫外線照射装置から記録媒体に向けて照射された紫外線が記録媒体で反射した反射光等が当たるとインクが硬化してしまい、これによりインク吐出不良等を起こして、正常なインク吐出を行うことができなくなることがある。また、記録ヘッドのノズル面以外にも、メンテナンスユニット、ホームポジション領域、インク供給部等のインクが付着しやすい部位においては、紫外線照射によって、付着したインクが硬化してしまい、その結果、機能的に問題が生じる場合がある。そして、このような状態をそのまま放置しておくと、最終的にはインクジェットプリンタで画像形成を行うことができない状態となってしまう。
そこで、付着したインクが硬化する可能性が高くなってきたら、インクジェットプリンタ自体で行うヘッドメンテナンスや、メンテナンス業者又はメーカに依頼して行う機器メンテナンス等のメンテナンスを行う必要がある。ここで、メンテナンスが行われてインクジェットプリンタの状態が回復するまでに相当の時間が掛かる場合もあるが、メンテナンスが行われるまでの間、インクジェットプリンタを通常通り使用していると、それまでと同様にインクの硬化が進むため、画像形成を行うことができない状態となってしまう可能性もある。しかしながら、メンテナンスが行われるまでの間、インクジェットプリンタの使用を中止すると、その間の印刷作業が滞るという不具合が生じてしまう。特に、印刷途中でインクが硬化する可能性が高い状態となってしまった場合や、急いで印刷したいものがある場合などは、すぐにインクジェットプリンタが使用中止となってしまうと使用者にとっての不具合の度合いが大きくなる。
なお、画像形成を行うことができない状態となってからインクジェットプリンタのメンテナンスを行うと、インクジェットプリンタの状態を回復させるのに非常に時間が掛かる可能性が高く、インクジェットプリンタが使用できない期間が長くなってしまうため、使用者に多大な不具合を生じさせることとなる。
しかし、従来、このような問題についてはあまり検討されておらず、対策も不充分であった。
そこで、本発明の課題は、付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、メンテナンスが行われるまで、インクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつインクの硬化を最小限に抑えることができるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
紫外線を照射することによって硬化するインクを記録媒体に吐出する吐出口が配置されたノズル面を有する記録ヘッドと、
前記記録媒体上に吐出された前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置と、
を備えるインクジェットプリンタであって、
前記ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルと、
前記UVラベルの色を検出可能なセンサと、
前記センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御する制御部と、
を備えることを特徴としている。
このように請求項1に記載の発明によれば、ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルを備えるため、UVラベルの変色度合いでノズル面が受けた紫外線量を定量的に把握することができ、これにより、照射された紫外線がノズル面に付着したインクを硬化させてしまう量になる前に、インクジェットプリンタ自体で行うヘッドメンテナンスや、メンテナンス業者又はメーカに依頼して行う機器メンテナンス等のメンテナンスを行ってインクジェットプリンタの状態を回復させることができる。
また、UVラベルの色を検出可能なセンサと、センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御する制御部とを備えるため、ノズル面に付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、メンテナンスが行われるまで、インクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつインクの硬化を最小限に抑えることができる。すなわち、最も高速に印字する印字モードであれば、高画質で印字速度の遅い印字モードと比較して画質は低くなるが、同じ記録媒体に対して画像形成する場合に、紫外線照射装置から紫外線が照射されている時間が短くなる。その結果、ノズル面に照射される紫外線量も少なくすることができるため、インクの硬化を最小限に抑えることができると言えるのである。
請求項2に記載の発明は、
紫外線を照射することによって硬化するインクを記録媒体に吐出する吐出口が配置されたノズル面を有する記録ヘッドと、
前記記録媒体上に吐出された前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置と、
を備えるインクジェットプリンタであって、
前記ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルと、
前記UVラベルの色を検出可能なセンサと、
前記センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、当該UVラベルの色から算出される、ノズル面に付着したインクが硬化するまでの紫外線量と、ユーザが印刷を希望する画像のサイズ及び数に基づき、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードの中から最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するように制御する制御部と、
を備えることを特徴としている。
このように請求項2に記載の発明によれば、ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルを備えるため、UVラベルの変色度合いでノズル面が受けた紫外線量を定量的に把握することができ、これにより、照射された紫外線がノズル面に付着したインクを硬化させてしまう量になる前に、インクジェットプリンタ自体で行うヘッドメンテナンスや、メンテナンス業者又はメーカに依頼して行う機器メンテナンス等のメンテナンスを行ってインクジェットプリンタの状態を回復させることができる。
また、UVラベルの色を検出可能なセンサと、センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、当該UVラベルの色から算出される、ノズル面に付着したインクが硬化するまでの紫外線量と、ユーザが印刷を希望する画像のサイズ及び数に基づき、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードの中から最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するように制御する制御部とを備えるため、ノズル面に付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、ユーザがメンテナンス前に印刷を希望する分については当該状態のインクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつユーザがメンテナンス前に印刷を希望する画像をできる限り高画質に印刷することができる。
ここで、ノズル面に照射される紫外線量は紫外線の照射時間に従って増加するため、印字速度が同じであれば、基本的に印刷する画像のサイズ及び数に応じて紫外線量が増加する。また、画質が高くなるように印刷しようとすると印字速度が遅くなるため、同じサイズの画像を印刷する場合、高画質で印字速度の遅い印字モードで印刷する方が、画質が低くて印字速度の速い印字モードで印刷するより紫外線の照射時間が長くなり、紫外線量が増加する。このことから、UVラベルの色から算出される、ノズル面に付着したインクが硬化するまでの紫外線量、すなわちインクが硬化するまでの紫外線の照射時間の範囲内で、ユーザが希望するサイズ及び数の画像をできる限り高画質に印刷するためには、どの位の印字速度で印字したら良いかを計算し、最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するのである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記紫外線照射装置の紫外線光源が、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、LEDのうちのいずれか1つであることを特徴としている。
このように請求項3に記載の発明によれば、紫外線照射装置の紫外線光源として、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、LEDのうちのいずれか1つを用いることができ、インクジェットプリンタの構成等に応じて、種々の紫外線光源を適用可能とすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクであることを特徴としている。
このように請求項4に記載の発明によれば、カチオン硬化性のインクはラジカル硬化性のインクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。
請求項1に記載の発明によれば、UVラベルの変色度合いでノズル面が受けた紫外線量を定量的に把握することができ、これにより、照射された紫外線がノズル面に付着したインクを硬化させてしまう量になる前に、メンテナンスを行ってインクジェットプリンタの状態を回復させることができるため、ノズル面におけるインク硬化を低減させて、正常な画像記録状態を維持することができる。
また、ノズル面に付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、メンテナンスが行われるまで、インクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつインクの硬化を最小限に抑えることができるため、印刷作業をできるだけ滞らせないようにすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、UVラベルの変色度合いでノズル面が受けた紫外線量を定量的に把握することができ、これにより、照射された紫外線がノズル面に付着したインクを硬化させてしまう量になる前に、メンテナンスを行ってインクジェットプリンタの状態を回復させることができるため、ノズル面におけるインク硬化を低減させて、正常な画像記録状態を維持することができる。
また、ノズル面に付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、ユーザがメンテナンス前に印刷を希望する分については当該状態のインクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつユーザがメンテナンス前に印刷を希望する画像をできる限り高画質に印刷することができるため、高画質な画像の印刷作業をできるだけ滞らせないようにすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、インクジェットプリンタの構成等に応じて、種々の紫外線光源を適用可能とすることができるため、汎用性が高くコスト的にも優れたインクジェットプリンタとすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、カチオン硬化性のインクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高品質、高精細の記録画像を得ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係るインクジェットプリンタの実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されるものではない。
まず図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態のインクジェットプリンタの構成について説明する。図1は本発明の一実施形態のインクジェットプリンタの全体構成図であり、図2はインクジェットプリンタにおける記録ヘッド及び紫外線照射装置付近の拡大図である。
インクジェットプリンタ1は、シリアル方式のインクジェットプリンタであり、記録媒体Pに対してインクを吐出し、記録媒体P上に画像を記録するものである。インクジェットプリンタ1には、記録媒体搬送機構20(図3に図示)が備わっており、この記録媒体搬送機構20が搬送台21上の記録媒体Pを、図1における記録領域Cを通過させながら主走査方向Aと直交した副走査方向に搬送するようになっている。
記録領域Cの上方には、主走査方向Aに沿って延在するキャリッジレール2が配置されていて、このキャリッジレール2には、キャリッジレール2によって案内されるキャリッジ3が移動自在に設けられている。
キャリッジ3は、記録媒体Pに対してインクを吐出する記録ヘッド4を搭載し、キャリッジレール2に沿ってホームポジション領域Bからメンテナンス領域Dにかけて主走査方向Aに移動するようになっている。
また、記録ヘッド4における記録媒体Pと対向するノズル面4aには、インクを吐出する多数のノズルの吐出口(図示省略)が配設されている。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色のインクを吐出できるよう、合計で4個の記録ヘッド4がキャリッジ3に設置されている。本実施形態においては、4個の記録ヘッド4が主走査方向Aに1列に配置されている。
これら各記録ヘッド4には、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクを貯蔵するインクタンク5が、それぞれインク供給管6を介して連結されている。つまり、インクタンク5内のインクは、インク供給管6によって各記録ヘッド4に供給されるようになっている。
前記キャリッジ3の主走査方向Aの両端にはそれぞれ、紫外線照射装置7が搭載されている。この紫外線照射装置7は、記録媒体Pに着弾したインクに紫外線を照射する装置であり、記録媒体Pに着弾したインクは紫外線の照射により硬化するようになっている。また、紫外線照射装置7の開口した凹部内には、一又は複数の紫外線光源7a(図2に図示)が設けられている。
前記紫外線光源7aは、その長手方向に沿った中心線から紫外線を放射状に照射するものであり、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、熱陰極管、冷陰極管、LED(Light Emitting Diode)のうちの少なくともいずれか1つが適用される。
また、紫外線照射装置7と、その紫外線照射装置7に隣り合う記録ヘッド4との間には、紫外線照射装置7から照射された紫外線が記録媒体P等に当たって反射する反射光が、記録ヘッド4のノズル面4aに当たることを防止する光トラップ8を備えている。
図1及び図2に示すように、一方の光トラップ8は、左端に位置した記録ヘッド4の更に左側においてキャリッジ3に搭載されており、他方の光トラップ8は、右端に位置した記録ヘッド4の更に右側においてキャリッジ3に搭載されている。
本実施の形態の光トラップ8は、副走査方向に沿って延在する長尺な部材であり、その長さは少なくとも紫外線照射装置7の副走査方向に沿った長さと等しくなっている。また、前記光トラップ8は、記録媒体Pに向かって開口するような凹型の部材であり、例えば開口した端縁が記録媒体Pと略平行となるように配設されている。そして、前記凹型の部材における内面が、紫外線照射装置7から照射された紫外線が記録媒体P等で反射した反射光を受ける光トラップ8の紫外線受光面となっている。
なお、前記光トラップ8の形状は、光トラップ8の紫外線受光面に紫外線が入射可能な形状であれば良い。
さらに、前記記録ヘッド4のノズル面4aの近傍、例えば前記光トラップ8と、その光トラップ8に隣り合う記録ヘッド4との間には、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベル9が貼り付けられている。本実施の形態では、前記UVラベル9として、照射される紫外線量が増加するにつれて白色から赤色に変色していく(赤色の濃度が濃くなるように変化していく)特性を有する「日油技研工業株式会社製 UVラベル 紫外線インジケータ 品種:S(超高感度)」が使用されている。また、前記UVラベル9は、ユーザや機器メンテナンスを行う者(メンテナンス業者やメーカのメンテナンス担当者)が視認可能な状態となっている。具体的には、UVラベル9付近のインクジェットプリンタ1の筐体に紫外線をカットするアクリル窓等の窓を設けて内部のUVラベル9を外部から視認可能にしたり、UVラベル9付近にミラーを設けて外部から見やすい角度に調整したりする場合が挙げられる。
また、前記記録ヘッド4のノズル面4aの近傍以外の部位にも、UVラベル9を貼り付けても良い。特に、付着したインクの硬化により画像記録に影響を及ぼす部位、例えばメンテナンスユニット10、ホームポジション領域B、インク供給部(インクタンク5やインク供給管6など)等のインクが付着しやすい部位の近傍に、UVラベル9を貼り付けると効果的である。なお、前記ノズル面4aの近傍以外の部位に貼り付けたUVラベル9についても、ユーザや機器メンテナンスを行う者が視認可能な状態となっていると良い。このようになっていると、当該部位に照射された紫外線量がわかりやすいため、問題が生じる前にメンテナンスを行うことができる。
メンテナンス領域Dには、記録ヘッド4に対してヘッドメンテナンスを行うメンテナンスユニット10が設けられている。このメンテナンスユニット10には、記録ヘッド4のノズル面4aを覆って、ノズル内のインクを吸引するための複数の吸引キャップ11と、ノズル面4aに付着したインクを拭き取る清掃ブレード12と、記録ヘッド4から空吐出されたインクを受けるインク受器13と、吸引ポンプ14と、廃インクタンク15とが設けられている。
吸引キャップ11は吸引ポンプ14を介して廃インクタンク15と連通しており、ヘッドメンテナンス動作時には上昇して記録ヘッド4のノズル面4aを覆うようになっている。吸引キャップ11,11,…は、上述のように上昇した時に全ての記録ヘッド4のノズル面4aを覆うことができるよう、各記録ヘッド4に対応するように4個配列されている。
吸引ポンプ14はシリンダーポンプやチューブポンプを有して構成されていて、吸引キャップ11がノズル面4aを覆った状態で作動することにより、吐出口(図示省略)から記録ヘッド4内部のインクを異物とともに吸引するための吸引力を発生するようになっている。
なお、前記メンテナンスユニット10における清掃ブレード12の代わりに、記録ヘッド4のノズル面4aに付着したインクを吸い取る役割を担うインク吸収装置が設けられていても良い。
当該インク吸収装置としては、例えばシート形状のインク吸収体と、インク吸収体を巻回するためにインク吸収体の両端に設けられるロール軸と、2つのロール軸の間のインク吸収体の下面側に設けられて当該インク吸収体を温めるヒータと、ロール軸駆動機構等により構成されるものが挙げられる。
ホームポジション領域Bには、記録ヘッド4を保湿する保湿ユニット16が設けられている。保湿ユニット16には、記録ヘッド4が待機状態にあるとき、ノズル面4aを覆うことで記録ヘッド4のインクを保湿する4個の保湿キャップ17が設けられている。これら4個の保湿キャップ17,17,…は、4個の記録ヘッド4のノズル面4aを同時に覆うことができるよう、記録ヘッド4の配列に対応して配列される。
また、キャリッジ3がキャリッジレール2に沿って移動するホームポジション領域Bからメンテナンス領域Dの間のいずれかの位置に、UVラベル9の色(濃度)を検出可能なセンサが設けられている。本実施の形態では、ホームポジション領域Bの所定位置に、光の反射率を測定する反射センサ18と赤色LED19が設けられており、キャリッジ3がホームポジション領域Bの当該位置にきた際に、前記赤色LED19から照射された赤色光SがUVラベル9で反射し、当該反射光を反射センサ18で受けて反射率を測定することにより、UVラベル9の変色度合い(濃度の変化度合い)を検出するようになっている。そして、検出したUVラベル9の色(濃度)は後述する制御部に信号として、送信されるようになっている。
次に、図3を参照しつつ本実施形態における制御構成について説明する。
本実施形態において、インクジェットプリンタ1には、図3に示すように、キャリッジ駆動機構3a、記録媒体搬送機構20、記録ヘッド4、紫外線照射装置7、メンテナンスユニット10等を制御する制御部30が設けられている。なお、制御部30は、CPU31、RAM32、ROM33等で構成されており、当該制御部30はインターフェイス(図示省略)を介してキャリッジ駆動機構3a、記録媒体搬送機構20、記録ヘッド4、紫外線照射装置7、メンテナンスユニット10、入力部22、反射センサ18等と接続されている。
制御部30は、キャリッジ3を主走査方向Aに往復移動させるとともに、キャリッジ3の動作に合わせて記録媒体Pの搬送と停止とを繰り返し、記録媒体Pを間欠的に副走査方向に搬送させるように、キャリッジ駆動機構3a及び記録媒体搬送機構20の動作を制御するようになっている。
また、制御部30は、紫外線照射装置7から紫外線を発生させるように紫外線照射装置7を制御するようになっている。
さらに、制御部30は、電源投入から所定時間が経過する毎又は手動操作によってメンテナンスユニット10にヘッドメンテナンスを行わせるように制御している。
またさらに、制御部30には、画像情報を入力するスキャナや画像記録条件を入力するキーボード等からなる入力部22及び記録ヘッド4が接続されており、制御部30は、入力部22から入力された所定の信号に基づいて記録ヘッド4を動作させ、記録媒体P上にインクを吐出させて所定の画像を記録させるようになっている。また、本実施の形態のインクジェットプリンタ1においては、高画質モード、標準画質モード、高速印字モード等、画質(解像度)及び印字速度の異なる複数の印字モードが設けられている。ここで、解像度の高い高画質モードでは印字スピード、すなわちキャリッジ3の動作速度が標準画質モードの動作速度(例えば、500mm/s)に比べて遅くなり(例えば、300mm/s)、解像度の低い高速印字モードではキャリッジ3の動作速度が速くなる(例えば、800mm/s)ように制御される。前記印字モードは、入力された画像情報等による制御部30の自動選択やユーザの手動選択により設定されるようになっている。
また、制御部30は、反射センサ18で検出されたUVラベル9の色が所定色となった場合(赤色の濃度が所定の濃さとなった場合)に、前記複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御している。具体的には、UVラベル9は、紫外線の波長に関わらず照射される紫外線量に応じて、図4に示すように変色する(濃度変化する)。なお、図4は、波長が254nmの紫外線の場合の測定結果である。そこで例えば、インクが30mJ/cm2の紫外線量(UVラベル9の濃度が1.5Denとなる紫外線量)の紫外線照射により硬化するものの場合、制御部30は、UVラベル9の色が、インクが硬化しない程度における所定の濃度、例えば紫外線量がインクの硬化する紫外線量の50%となる15mJ/cm2に相当する濃度1.0Denとなったことを示す所定色になったという信号を受信した場合に、自動的に最も高速に印字する印字モードのみが選択可能で、他の印字モードが選択不可能となるように制御するのである。
なお、UVラベル9の色が所定色となった場合に、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御するだけでなく、その後に印刷可能な枚数を制限するようになっていても良い。具体的には、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となってから記録媒体20枚分のみ印刷が可能で、その後はメンテナンスを行うまで印刷ができなくなるように制御する場合が挙げられる。
また、本実施の形態では、UVラベル9の色が所定色となった場合に、前記したように複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御すると共に、ユーザや機器メンテナンスを行う者に対して、インクジェットプリンタ1のメンテナンスユニット10で行うヘッドメンテナンスや、メンテナンス業者又はメーカに依頼して行う機器メンテナンス等のメンテナンスを行うように報知するようになっている。メンテナンスを促す報知手段としては、LED等のインジケータを点灯させたり、液晶表示部等の画面上に警告表示を行ったり、スピーカから警告音を発生させたりする場合が挙げられる。
さらに、制御部30は、UVラベル9の色が所定色となった場合に、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御すると共に、例えば、現在印刷中の記録媒体に対する印刷が終了した後又は所定枚数の印字が終了した後、メンテナンスユニット10に対して自動的にヘッドメンテナンス動作を行うように制御していても良い。
またさらに、制御部30で、前記記録ヘッド4のノズル面4a以外の、付着したインクの硬化により画像記録に影響を及ぼす部位(例えばメンテナンスユニット10、ホームポジション領域B、インク供給部(インクタンク5やインク供給管6など)等)の近傍に貼り付けられたUVラベル9の色が所定色になった場合にも、自動的に最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御しても良い。また、この場合にもメンテナンスを行うように報知が行われると良い。
また、制御部30によって、UVラベル9の色が所定色となった場合に、当該UVラベル9の色から算出される、ノズル面4aに付着したインクが硬化するまでの紫外線量と、ユーザが印刷を希望する画像のサイズ及び数に基づき、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードの中から最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するように制御が行われても良い。
ここで、ノズル面4aに照射される紫外線量は紫外線の照射時間に従って増加するため、印字速度が同じであれば、基本的に印刷する画像のサイズ及び数に応じて紫外線量が増加する。また、画質が高くなるように印刷しようとすると印字速度が遅くなるため、同じサイズの画像を印刷する場合、高画質で印字速度の遅い印字モードで印刷する方が、画質が低くて印字速度の速い印字モードで印刷するより紫外線の照射時間が長くなり、紫外線量が増加する。
このことから、UVラベル9の色から算出される、ノズル面4aに付着したインクが硬化するまでの紫外線量、すなわちインクが硬化するまでの紫外線の照射時間の範囲内で、ユーザが希望するサイズ及び数の画像をできる限り高画質に印刷するためには、どの位の印字速度で印字したら良いかを計算し、最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するのである。
次に、本実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施形態に用いられるインクは、紫外線の被照射により硬化する紫外線硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を少なくとも含むものである。
前記紫外線硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるけれども、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。ここで、ラジカル重合系インクに比べてカチオン重合系インクは、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないためインクの硬化に必要な照度を低減できる。このようなことから本実施形態ではインクとしてカチオン重合系の紫外線硬化型インクを用いている。
なお、カチオン重合系の紫外線硬化型インクは、紫外線エネルギーを蓄積する性質を有しているために紫外線照射でインクが増粘しやすい。そのため、記録ヘッド4のノズル面4a等に付着したインクが紫外線照射で硬化しやすいということになるが、前記UVラベル9の変色度合い(濃度の変化度合い)を監視することにより、ノズル面4a等でのインク硬化を防止することができる。また、前記UVラベル9は、カチオン重合系の紫外線硬化型インクと同様に、一旦取り込んだ紫外線エネルギーを放出せずに蓄積する性質があるため、UVラベル9の変色度合い(濃度の変化度合い)を監視することにより、カチオン重合系の紫外線硬化型インクにおける紫外線の蓄積度合いを正確に把握することができる。
次に、以上のように構成されたインクジェットプリンタ1の動作について説明する。
ユーザが記録媒体Pをインクジェットプリンタ1にセッティングし、インクジェットプリンタ1の電源をオン状態とすると、前記紫外線光源7aが発光して、インク滴が着弾される記録媒体Pに向けて紫外線を照射する。
そして、インクジェットプリンタ1の制御部30に対して、入力部22から画像情報が送られると共に各種画像記録条件の設定情報が送られると、制御部30は、例えば自動的に印字モードを選択して画像の記録を開始させ、前記紫外線光源7aが発光している状態で、記録媒体搬送機構20が記録媒体Pを副走査方向に搬送する。ここで、記録媒体搬送機構20は搬送及び搬送停止を順に繰り返し、記録媒体Pを間欠的に搬送する。
間欠的搬送における停止中にキャリッジ3が走査方向Aに往動し、復動し又は往復移動する。キャリッジ3の移動に伴って複数の記録ヘッド4もキャリッジ3と一体となって移動するが、これら記録ヘッド4は移動中にノズル面4aの各吐出口から記録媒体Pに向けてインクを液滴として吐出し、飛翔したインク液滴が、停止している記録媒体Pに着弾する。
キャリッジ3の移動に伴って2つの紫外線照射装置7もキャリッジ3と一体となって移動するが、記録媒体Pに着弾したインクの上を紫外線照射装置Pが通過している時に、紫外線光源7aから発した紫外線が記録媒体P上のインクに照射される。これによって、インクが硬化する。
以上のように、紫外線光源7aの発光中に記録媒体搬送機構20が記録媒体Pを間欠的に搬送するとともにキャリッジ3の往復移動が繰り返され、キャリッジ3の移動中に記録ヘッド4が適宜インク滴を吐出することによって、記録媒体P上に画像が形成される。
このとき、紫外線照射装置7の紫外線光源7aから発した紫外線が、図2に示す矢印U1、U2、U3のように、記録媒体Pに当たって反射してしまうことがある。
このうち、矢印U1のような角度で反射した紫外線は、前記光トラップ8で吸収されるが、矢印U2のように光トラップ8を越えて記録ヘッド4のノズル面4aに当たってしまうものや、矢印U3のように光トラップ8に当たっても吸収されずにさらに反射を繰り返して記録ヘッド4のノズル面4aに当たってしまうものもある。
ここで、矢印U2及び矢印U3のように記録ヘッド4のノズル面4aに当たる紫外線が一定量を超えると、ノズル面4aに付着したインクが硬化してインク吐出に不具合を生じさせてしまう。そのため、制御部30は、記録ヘッド4のノズル面4aの近傍に貼り付けられたUVラベル9の変色度合い(濃度の変化度合い)を反射センサ18で所定期間毎に検出して、UVラベル9の変色度合い(濃度の変化度合い)が所定数値(例えば1.0Den)に達した場合は、記録ヘッド4のノズル面4aへ照射された紫外線量が、インクが硬化する一定量(例えば30mJ/cm2)に対する所定の割合(例えば50%)の紫外線量(例えば15mJ/cm2)に達したとみなして、インクが完全に硬化する前にノズル面4aに付着したインクを取り除くように、インクジェットプリンタ1のメンテナンスユニット10で行うヘッドメンテナンスや、メンテナンス業者又はメーカに依頼して行う機器メンテナンス等のメンテナンスを行うように報知する。
また、制御部30は、メンテナンスが行われるまで、前記複数の印字モードのうち選択可能な印字モードを、最も高速に印字する印字モードのみに限定し、他の印字モードが選択できないようにする。
なお、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となった後に印刷可能な記録媒体の枚数を、例えば20枚分に制限するようにしても良い。そして、20枚分印刷を行った後はメンテナンスを行うまで印刷ができなくなるようにしても良い。
さらに、制御部30は、現在印刷中の記録媒体があるときには当該記録媒体に対する印刷が終了した後又は所定枚数(例えば20枚)の印字が終了した後、メンテナンスユニット10に対して自動的にヘッドメンテナンス動作を行うように指示を出すようになっていても良い。
また、制御部30は、UVラベル9の色が所定色となった場合に、当該UVラベル9の色から算出される、ノズル面4aに付着したインクが硬化するまでの紫外線量と、ユーザが印刷を希望する画像のサイズ及び数に基づき、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードの中から最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するようになっていても良い。
例えば、UVラベル9の色が所定色となったときには、ユーザに対して、メンテナンスが行われる前に印刷を希望する画像のサイズ及び数を入力するように、表示等により報知が行われる。そして、ユーザが、印刷を希望する画像のサイズ及び数を入力するか、印刷を希望する画像そのもののデータを入力した後で、制御部30は、ノズル面4aに付着したインクが硬化するまでの紫外線の照射時間の範囲内で、前記入力データに基づく画像をできる限り高画質に印刷するためには、どの位の印字速度、つまりキャリッジ3の動作速度で印字したら良いかを計算し、最適な画質及び印字速度で印字する印字モードが選択される場合が挙げられる。
以上のように、本実施の形態のインクジェットプリンタによれば、ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルを備えるため、UVラベルの変色度合いでノズル面が受けた紫外線量を定量的に把握することができ、これにより、照射された紫外線がノズル面に付着したインクを硬化させてしまう量になる前に、インクジェットプリンタ自体で行うヘッドメンテナンスや、メンテナンス業者又はメーカに依頼して行う機器メンテナンス等のメンテナンスを行ってインクジェットプリンタの状態を回復させることができる。
その結果、ノズル面におけるインク硬化を低減させて、正常な画像記録状態を維持することができる。
また、UVラベルの色を検出可能なセンサと、センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御する制御部とを備えるため、ノズル面に付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、メンテナンスが行われるまで、インクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつインクの硬化を最小限に抑えることができる。すなわち、最も高速に印字する印字モードであれば、高画質で印字速度の遅い印字モードと比較して画質は低くなるが、同じ記録媒体に対して画像形成する場合に、紫外線照射装置から紫外線が照射されている時間が短くなる。その結果、ノズル面に照射される紫外線量も少なくすることができるため、インクの硬化を最小限に抑えることができると言えるのである。
これにより、印刷作業をできるだけ滞らせないようにすることができる。
さらに、本実施の形態では、紫外線照射装置の紫外線光源として、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、LEDのうちのいずれか1つを用いることができ、インクジェットプリンタの構成等に応じて、種々の紫外線光源を適用可能とすることができる。
その結果、汎用性が高くコスト的にも優れたインクジェットプリンタとすることができる。
またさらに、本実施の形態では、カチオン硬化性のインクはラジカル硬化性のインクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。
その結果、低照度の紫外線でインクを硬化させることができ、ドット径の小さい高品質、高精細の記録画像を得ることができる。
また、センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、当該UVラベルの色から算出される、ノズル面に付着したインクが硬化するまでの紫外線量と、ユーザが印刷を希望する画像のサイズ及び数に基づき、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードの中から最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するように制御するようになっていれば、ノズル面に付着したインクが紫外線により硬化する可能性が高くなってきた場合に、ユーザがメンテナンス前に印刷を希望する分については当該状態のインクジェットプリンタで画像形成を行うことができ、かつユーザがメンテナンス前に印刷を希望する画像をできる限り高画質に印刷することができる。
ここで、ノズル面に照射される紫外線量は紫外線の照射時間に従って増加するため、印字速度が同じであれば、基本的に印刷する画像のサイズ及び数に応じて紫外線量が増加する。また、画質が高くなるように印刷しようとすると印字速度が遅くなるため、同じサイズの画像を印刷する場合、高画質で印字速度の遅い印字モードで印刷する方が、画質が低くて印字速度の速い印字モードで印刷するより紫外線の照射時間が長くなり、紫外線量が増加する。このことから、UVラベルの色から算出される、ノズル面に付着したインクが硬化するまでの紫外線量、すなわちインクが硬化するまでの紫外線の照射時間の範囲内で、ユーザが希望するサイズ及び数の画像をできる限り高画質に印刷するためには、どの位の印字速度で印字したら良いかを計算し、最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するのである。
これにより、高画質な画像の印刷作業をできるだけ滞らせないようにすることができる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、本実施の形態では、インクジェットプリンタとしてシリアル方式のインクジェットプリンタを用いていたが、本発明はこれに限るものではなく、インクジェットプリンタとしてラインプリンタを用いても良い。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタを示す概略図である。 記録ヘッド及び紫外線照射装置付近の様子を模式的に示す拡大図である。 本実施の形態のインクジェットプリンタにおける主要な制御構成を示す制御ブロック図である。 UVラベルに波長254nmの紫外線が照射された場合の紫外線量とUVラベルの変色度合い(濃度)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
4 記録ヘッド
4a ノズル面
7 紫外線照射装置
7a 紫外線光源
9 UVラベル
18 反射センサ(センサ)
30 制御部
P 記録媒体
U1,U2,U3 紫外線

Claims (4)

  1. 紫外線を照射することによって硬化するインクを記録媒体に吐出する吐出口が配置されたノズル面を有する記録ヘッドと、
    前記記録媒体上に吐出された前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置と、
    を備えるインクジェットプリンタであって、
    前記ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルと、
    前記UVラベルの色を検出可能なセンサと、
    前記センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードのうち、最も高速に印字する印字モードのみが選択可能となるように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 紫外線を照射することによって硬化するインクを記録媒体に吐出する吐出口が配置されたノズル面を有する記録ヘッドと、
    前記記録媒体上に吐出された前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置と、
    を備えるインクジェットプリンタであって、
    前記ノズル面近傍に貼り付けられ、照射される紫外線量に応じて変色するUVラベルと、
    前記UVラベルの色を検出可能なセンサと、
    前記センサで検出されるUVラベルの色が所定色となった場合に、当該UVラベルの色から算出される、ノズル面に付着したインクが硬化するまでの紫外線量と、ユーザが印刷を希望する画像のサイズ及び数に基づき、画質及び印字速度を設定する複数の印字モードの中から最適な画質及び印字速度で印字する印字モードを選択するように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記紫外線照射装置の紫外線光源が、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、LEDのうちのいずれか1つであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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