JP2005131613A - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み込んだ軸流マイクロ水車の運転中、生成されるキャビテーションによる気泡の圧壊に伴って発生する衝撃力等を巧みに利用し、浄水処理場、下水処理場、灌漑用水場等の水に含まれる有害有機化合物をより短時間に粉砕・殺菌・分解させる水処理装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る水処理装置は、浄水場、下水処理場、灌漑用水場等のうち、いずれかに軸流マイクロ水車21を設置し、この軸流マイクロ水車21から生成されるキャビテーションによる気泡を圧壊させ、その際に発生する衝撃力、熱を利用して原水に含まれる有害物を除去する水処理装置において、前記軸流マイクロ水車21のランナベーン42の出口側に前記原水に超音波を照射させる超音波振動子46a,46bを設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水処理装置およびその方法に係り、特に、組み込んだ、例えば、軸流マイクロ水車の運転中、生成されるキャビテーションによる気泡の圧壊に伴って発生する衝撃力等を巧みに利用し、原水に含まれている微生物等を分解し、殺菌するに適する水処理置およびその方法に関する。
一般に、原水中には、汚泥や浮上物質等の不純物、地下水の汚染物質であるトリクロロエチレン等の有機化合物、病原性大腸菌や耐塩素系の病原性微生物等、多種の不純物が混在して含まれている。
従来、これらの不純物を除去する手段には、水を静置させ、含まれる不純物を沈澱させる方法、砂層、イオン交換樹脂などのフィルタを透過させて不純物を捕捉除去する濾過方法、さらに、生物の代謝機能を利用して水中の有機物を沈澱し易い固形物に変換させる生成処理方法などが広く知られている。
これら除去手段の中から適宜選択した、浄水処理場での水処理工程には、例えば、図11に示すものがある。
上水道の原水は、ダム1などから河川を通って取水され、浄水処理場に供給される。
原水は、浄水処理場の着水井2に供給されると、ここで水量調整が行われ、急速撹拌池3を通った後、フロック形成池4に送られる。
フロック形成池4では、薬品を注入し、原水中の小さな土砂や浮遊物が沈澱し易い粒子(フロック)形状に形成される。フロックになった浮遊物の大半は、沈殿池5で沈殿し、うわ水は次の急速濾過池6に供給される。なお、沈殿物は、排水処理施設に送られる。
急速濾過池6では、砂や砂利の層にうわ水を通過させて沈殿池5で除去し切れない細かなフロック等を除去し、綺麗な水にする。その後、濾過した水を次亜塩素酸ナトリウム注入設備7で消毒し、安心して飲める水道水が出来上がり、配水池8から各家庭等に供給されていく。
このような水道水の生成に対し、汚水等の下水処理は、例えば図13に示す工程が採られている。
各家庭や工場等から出る汚水は、下水管を通って下水処理場の沈砂池9に供給され、ここで流速を落としてゆっくり流れる間に、下水の中の大きなゴミや砂を取り除く。その後、下水はポンプ10を通って最初の沈殿池11に流れ、さらに下水をゆっくり流す沈砂池9で、今迄取り除けなかった細かい不純物を取り除き、汚泥等をできるだけ多く沈殿させる。
沈殿池11を出た下水は、反応タンク12でバクテリアや原生動物のような目に見えない小さな生物の入った泥(活性汚泥)が加えられ、空気を吹き込んで撹拌される。撹拌された下水中に含まれる有機物は、微生物の栄養として吸収され、沈み易い泥になる。
最終の沈殿池13では、その沈み易くなった泥が、流れる間に底に沈み、上の方の澄んだ水が消毒設備14に流れる。なお、沈んだ泥は、一部、エアレーションタンクに戻されるが、余分な泥は、汚泥貯溜タンクに送られる。そして、綺麗になった下水は、塩素減菌し、大腸菌などを殺菌してから川や海等に流される。
このような水処理手段以外の別の手段には、キャビテーションを利用して水中の微生物を殺菌、不活性化する技術があり、最近、注目されている。
キャビテーションは、液体が減圧されると、液体中に溶解する気体が急激に膨張し、気泡が発生する現象である。そして、気泡が膨張し、圧壊する際に非常に強い衝撃圧と熱を伴うものである。
このキャビテーションによる気泡の圧壊に伴って発生する衝撃圧と熱との作用で有害有機化合物を粉砕・分解・殺菌することに着目し、各産業分野では、キャビテーションを積極的に利用し、発ガン性が指摘されている塩素系の薬剤使用量の低減あるいは無薬剤の殺菌として幾つかの技術が提案されている。
例えば、特開2000−167543号公報(特許文献1参照)には、有害有機化合物を含む原水を採取し、採取した原水を高圧ポンプで加圧し、加圧した原水を水中に噴射し、その際に生成されるキャビテーション作用で有害有機化合物を分解して無害化する技術が開示されている。
また、特開平11−262754号公報(特許文献2参照)には、不純物を含む原水を空洞気泡発生器に供給し、気泡を発生させ、空洞気泡発生器から排出される気泡を含む原水を気液分離層に供給し、気泡の作用により分離させて不純物を除去する技術が開示されている。
さらに、米国特許第4961860号明細書(特許文献3参照)には、微生物を含む原水が貯えられているタンク内に超音波を照射し、超音波プローブをタンクの出入口に配置し、原水がタンク内を流れる間に超音波に伴うキャビテーション作用で原水中の微生物を殺菌する技術が開示されている。
特開2000−167543号公報 特開平11−262754号公報 米国特許第4961860号明細書
上述の従来技術は、キャビテーションを用いて原水に含まれる有機化合物等を粉砕・殺菌・分解するものであるため、微生物の代謝機能を用いる技術と比較すると短時間に有機化合物が分解できるという利点を有するものであるが、単にキャビテーションを発生させるためだけに新たに大掛かりな装置を設置する必要があり、設備全体の運用コストも大きくなるという問題点があった。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、比較的簡単な装置により低コストでキャビテーションを利用して原水に含まれる有害な有機化合物等を速やかに粉砕・分解・殺菌することが可能な水処理装置およびその方法を提供することを目的とする。
本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、原水が通流する流路と、前記流路中に介挿された軸流水車と、当該軸流水車のケーシングに取り付けられて前記原水に超音波を照射する超音波振動子とを備え、前記超音波振動子からの超音波により前記軸流水車のランナベーンにてキャビテーションを生起させるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、請求項1記載の水処理装置において、超音波振動子は軸流水車のランナベーン後方のケーシングに配置されるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、請求項1記載の水処理装置において、超音波振動子は軸流水車の入口側のケーシングに配置されるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、請求項1ないし3に記載の水処理装置において、ランナベーンは少なくともその一部がスーパーキャビテーション翼からなるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、請求項1ないし4に記載の水処理装置において、軸流水車のうち超音波振動子に対峙する部位の表面に超音波の反射板を設けるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、請求項1ないし5に記載の水処理装置において、超音波振動子の上流部にて原水に気泡核を供給する気泡核生成装置を設けるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、請求項6記載の水処理装置において、気泡核生成装置は軸流水車の上流部から原水を取水配管と、当該取水配管に接続され原水を圧送するポンプと、このポンプの下流側に接続され、最小断面積部位にて空気を吸引するベンチュリ管と、ベンチュリ管の最小断面積部位にて空気を吸引した原水を供給する給水配管とで構成するものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、請求項1ないし7に記載の水処理装置において、軸流水車をユニット式とするものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、請求項5記載の水処理装置において、反射板は、軸流水車のランナコーンに設けるものである。
また、本発明に係る水処理装置は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、請求項5記載の水処理装置において、反射板は、軸流水車のランナコーンに設けるものである。
また、本発明に係る水処理方法は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、原水が通流する流路中に軸流水車を介挿し、当該軸流水車内の流路にて超音波を照射し、当該軸流水車の低圧部において前記原水中に溶解する気泡を膨張させた後に圧壊することで、前記原水の浄水処理を行う方法である。
以上の説明のとおり、例えば、軸流マイクロ水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置およびその方法は、原水が通流する流路中に軸流水車を介挿し、当該軸流水車のケーシングに取り付けられて前記原水に超音波を照射する超音波振動子からの超音波を照射してキャビテーションを生起させるように構成したので、比較的簡単な装置により低コストでキャビテーションを利用して原水に含まれる有害な有機化合物等を速やかに粉砕・分解・殺菌することが可能となる。
以下、本発明に係る水処理装置およびその方法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図12は、本発明に係る水処理装置およびその方法の実施形態を示す概略系統ブロック図である。
最近の浄水処理場や下水処理場等では、今迄、未利用だった原水、下水を使って発電を行う計画が進められている。また、ダムの維持放流時、放流水を使って発電所の所内電源確保に利用することが考えられている。
このように、未利用のエネルギの有効活用が計画されている昨今、本発明に係る水処理装置では、原水等の処理中に発電が行えるように、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を設けたものである。
すなわち、本実施形態に係る水処理装置は、図12に示すように、原水の流れに沿って順に、ダム20、軸流マイクロ水車21、着水井22、急速撹拌池23、フロック形成池24、沈殿池25、急速濾過池26、次亜塩素酸ナトリウム注入設備27、配水池28を設置し、各処理装置22〜28で原水を浄水する間に、ダム20からの原水のエネルギを軸流マイクロ水車21で電力を発生させる構成になっている。
なお、原水の流れに沿って順に、沈砂池29、ポンプ30、最初の沈殿池31では、比較的落差が高くなっている場合、図14に示すように、消毒設備34の出口側に軸流マイクロ水車21を設置することもある。
このように、エネルギの有効活用を図るために設置された軸流マイクロ水車21は、機内に発電機を収容する、いわゆるバルブ水車タイプのものと、機外に発電機を設置する伝動駆動タイプのものが使用されている。
前者の軸流マイクロ水車21は、図15に示すように、流水路35を形成する外側ケーシング36内に、ステーベーン37を介して固設され、電力発生部を形成する横筒状の内側ケーシング38と、この内側ケーシング38に収容され、回転軸39を備えた発電機40と、内側ケーシング38の外側に設けたガイドベーン41と、内側ケーシング38に連接し、ランナベーン42の回転駆動力を回転軸39に伝えるランナコーン43と、このランナコーン43の出口側を拡開状に形成して流水の静圧を回復させるディフューザ44とで構成されている。
また、後者の軸流マイクロ水車21は、図16に示すように、ランナコーン43、ランナベーン42、ガイドベーン41を備えるとともに、ランナベーン42の回転駆動力を受ける回転軸39を収容する内側ケーシング38と、外側ケーシング36の外側に設置される発電機40に回転軸39からの回転駆動力を与える、例えばチェーン等の伝動装置45とで構成されている。なお、この種のタイプも、ランナコーン43の出口側を形成して流水の圧力を回復させるディフューザ44を備えている。
前者のタイプおよび後者のタイプのうち、いずれを選択するかは、設計仕様によって定まるものであるが、これらの軸流マイクロ水車21は、ユニット式とすることで配管の途中に容易に組み込むことができる。しかも、浄水処理場、下水処理場、灌漑用水場等に適用することで、発電と浄水処理との両機能を併せ持たせることができる。
図1は、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第1実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係る水処理装置に組み込む軸流マイクロ水車21は、外側ケーシング36とディフューザ44とで形成される流水路35内に設置され、発電機機能と浄水処理機能とを併せ持たせているが、ここでは浄水処理機能のみを対象に説明する。
軸流マイクロ水車21は、ステーベーン31で支持された横筒状の内側ケーシング38内に収容され、回転軸39を備える発電機40と、内側ケーシング38の外側に向って設けたガイドベーン41と、内側ケーシング38に連接し、外側に向ってランナベーン42を備えるランナコーン43と、ランナベーン42の出口側に臨むとともに、外側ケーシング36に設けられ、超音波振動子駆動手段47からの電気的信号により駆動される超音波振動子46a,46bとで構成される。
このような構成を備える軸流マイクロ水車21において、超音波振動子駆動手段47から超音波振動子46a,46bに駆動指令が与えられると、超音波振動子46a,46bは、ランナベーン42を通った原水に超音波を照射し、原水に溶解する気体を膨張させ圧壊させる。
気体が圧壊すると、これに伴って高い衝撃圧と高い熱とが発生する。このとき、原水中に含まれる有害有機化合物、病原性大腸菌、耐塩素系の病原性微生物等は、高い衝撃圧、高い熱を受けるので分解され、あるいは減菌される。なお、ランナベーン42からキャビテーションが発生していなくとも、ランナベーン42は、その翼負圧面側の部分の圧力を低くさせているので、その部分に超音波を照射すれば容易にキャビテーションを発生させることができる。また、ランナベーン42は、翼入口の取付角度を原水の流入角度と異ならしめると、流れに乱れが起こり、翼特有のキャビテーションを発生させることができるので、このような手段を用いてキャビテーションを発生させてもよい。
このように、本実施形態は、水処理場等の着水井22の上流側に軸流マイクロ水車21を設置し、この軸流マイクロ水車21から生成されるキャビテーションによる気泡を超音波振動子46a,46bからの超音波で圧壊させて原水中に含まれる有害有機化合物等を粉砕・殺菌・分解させる構成にしたので、多量の薬品を注入することもなく、有害有機化合物等を容易に粉砕・殺菌・分解させて浄水化に基づく処理時間をより一層短かくすることができる。
また、本実施形態は、下水処理場の消毒設備34の下流側に軸流マイクロ水車21を設置し、消毒設備34の殺菌力とともに、軸流マイクロ水車21から生成されるキャビテーションによる気泡を超音波で圧壊させる分解・殺菌力等を加える構成にしたので、下水を確実に浄化させて綺麗な下水にして河川等に放出させることができる。
図2は、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第2実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係る水処理装置に組み込む軸流マイクロ水車21は、ランナベーン42にスーパーキャビテーション翼48を用いたものである。
このスーパーキャビテーション翼48は、図3に示すように、前縁49を尖鋭状に形成し、後縁50を截断面51aの形状に形成し、翼背側51に前縁49から後縁50に向ってキャビテーションによる気泡Bを付着させる翼形状になっている。
スーパーキャビテーション翼48は、翼背側51に沿って気泡Bを付着させ、原水の翼表面に対する接触面積を少なくさせ、摩擦損失の低減化を図ったものである。
このように、本実施形態は、軸流マイクロ水車21のランナベーン42としてスーパーキャビテーション翼48を適用し、その運転中、キャビテーションによる気泡Bを積極的に生成させ、生成させた気泡Bの圧壊に伴って発生する衝撃圧、熱を利用して有害有機化合物等を分解させる構成にしたので、より一層短時間で原水を綺麗な浄水に変えることができる。
なお、本実施形態は、軸流マイクロ水車21のランナベーン42としてスーパーキャビテーション翼84を用いたが、この例に限らず、例えば、図4に示すように、スーパーキャビテーション翼84と超音波振動子46a,46bとを組み合せてもよい。
図5は、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第4実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係る水処理装置に組み込む軸流マイクロ水車21は、ランナベーン42の出口側に臨む外側ケーシング36に、超音波振動子駆動手段47からの電気信号により駆動される超音波振動子46a,46bを設けるとともに、超音波に基づいてキャビテーションによる気泡の発生をより多くさせるために、ランナコーン43に反射板52を設けたものである。
この反射板52は、超音波振動子46a,46bに対向して設けられるが、板状のものを円筒状に形成してもよい。なお、他の構成部品は、第1実施形態で説明した構成部品と同一なので、同一符号を付して重複説明を省略する。
反射板52を超音波振動子46a,46bに対向してランナコーン43に設けると、超音波振動子46a,46bからの超音波は、反射板52から反射される超音波と互いに重なるので、音圧の低いもの同士の場合、より低圧となってキャビテーションを生成させ易くなる。
このように、本実施形態は、超音波振動子46a,46bに対向して反射板52をランナコーン43に設け、超音波振動子46a,46bからの照射される超音波と反射板52からの反射される超音波とを重ね合せて気泡をより多く発生させる構成にしたので、より一層短時間で原水と綺麗な浄水に変えることができる。
なお、本実施形態は、反射板52をランナベーン42の出口側のランナコーン43に設けたが、この例に限らず、例えば図6に示すように、内側ケーシング38の入口側に設けてもよい。
図7は、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第6実施形態を示す概略系統ブロック図である。
本実施形態に係る水処理装置に組み込む軸流マイクロ水車21は、下水処理場において、最初の沈殿池31の上流側に設置したものであり、有害有機化合物等を含む原水を浄水し、有害物を粉砕・分解・殺菌する浄水専用として用いるものである。
すなわち、本実施形態は、まず、沈砂池29で下水中に含まれる大きなゴミや砂を取り除いた後、下水中に残っている不純物や病原性原虫等をポンプ30および軸流マイクロ水車21から生成されるキャビテーションによる気泡を圧壊させ、その際に発生する衝撃圧や高熱で有害物を粉砕・分解・殺菌し、有害物を粉砕後の原水を最初の沈殿池31、反応タンク32、最終の沈殿池33、消毒設備34に順次供給して浄化し、有害物のない浄水を河川等に放出させている。
このように、本実施形態は、軸流マイクロ水車21を最初の沈殿池31の上流側に浄水専用として設置し、軸流マイクロ水車21から生成されるキャビテーションによる気泡の圧壊に伴う衝撃圧等を利用し、有害物を粉砕・分解・殺菌させる構成にしたので、後の原水の浄水処理工程の処理時間を短かくして、より早く浄水処理を行うことができる。
図8は、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第7実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係る水処理装置に組み込む軸流マイクロ水車21は、超音波振動子46a,46bを駆動する超音波振動子駆動手段47に電力を供給する駆動用電源部53を設けたものである。
このように、本実施形態は、超音波振動子駆動手段47に電力を供給する駆動電源部53を設け、軸流マイクロ水車21で発電された電力の一部を超音波発生のために利用するので別電源を設けることなく効率的な運用を行うことができる。つまり、自己完結型の水処理装置を提供することができる。
なお、起動運転から定格運転に移行するまで、ランナベーン42から生成されるキャビテーションによる気泡の発生量が少ないので、この場合、超音波振動子駆動手段47は、所内電源を利用し、定格運転になったら軸流マイクロ水車21から発生する電力に切り替えればよい。
図9は、例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第8実施形態を示す概念図である。
軸流マイクロ水車21を組み込んだ本実施形態に係る水処理装置は、外側ケーシング36の外側に気泡核生成装置54を設け、この気泡核生成装置54で給気された気泡核を原水に溶存させて軸流マイクロ水車21のランナベーン42に与え、ここでランナベーン42から独自に生成されるキャビテーションによる気泡を加えて、より多くの気泡にし、より多くの気泡に超音波振動子駆動手段47で駆動される超音波振動子46a,46bからの超音波を照射して圧壊させ、その際に発生するより強い衝撃圧等で原水に含まれる有害有機物を粉砕・分解・殺菌させたものである。
気泡核生成装置54は、外側ケーシング36に設けた原水の取水口55と気泡核の噴出口56とを連通させる管路系57にポンプ58とベンチュリ管59とを備え、ポンプ58を介して取水口55から供給される原水がベンチュリ管59の絞り通路60を通るとき、負圧になることを利用し、外部から空気を吸引する際、気泡核を原水に溶存させ、原水に溶存させた気泡核を噴出口56を介してランナベーン42に供給する構成にしている。なお、他の構成部品は第1実施形態の構成部品と同一なので、同一符号を付し、重複説明を省略する。
このように、本実施形態は、軸流マイクロ水車21のランナベーン42から生成される空泡に気泡核生成装置54から生成される気泡核を加えてより多くの気泡にし、より多くの気泡を圧壊させる際に発生する衝撃圧の威力を一段と高める構成にしたので、薬剤の助けを借りなくとも微生物を容易に殺菌することができ、塩素消毒の有効性に乏しい病原性原虫の不活性化を容易に行うことができ、これら殺菌、不活性化に対し、より短時間で処理することができる。
なお、本実施形態は、気泡核生成装置54で生成された気泡核を軸流マイクロ水車21のランナベーン42に供給しているが、この例に限らず、例えば図10に示すように、気泡核生成装置54で生成された気泡核を流水路35に排出させる際、管路系57をステーベーン37の内部に挿通させ、内部ケーシング38に設けた噴出口56まで延長させ、ここから流水路35に排出させてもよい。
軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第1実施形態を示す概念図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第2実施形態を示す概念図。 図2のA−A矢視切断断面図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第3実施形態を示す概念図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第4実施形態を示す概念図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第5実施形態を示す概念図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第6実施形態を示す概略系統ブロック図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第7実施形態を示す概念図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第8実施形態を示す概念図。 軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の第9実施形態を示す概念図。 従来の水処理装置を示す概略系統ブロック図。 例えば、軸流マイクロ水車等の軸流水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の実施形態を示す概略系統ブロック図。 従来の別の水処理装置を示す概略系統ブロック図。 軸流マイクロ水車を組み込んだ本発明に係る水処理装置の別の実施形態を示す概略系統ブロック図。 軸流マイクロ水車の例を示す概念図。 軸流マイクロ水車の別の例を示す概念図。
符号の説明
1 ダム
2 着水井
3 急速撹拌池
4 フロック形成池
5 沈殿池
6 急速濾過池
7 次亜塩素酸ナトリウム注入設備
8 配水池
9 沈砂池
10 ポンプ
11 沈殿池
12 反応タンク
13 沈殿池
14 消毒設備
20 ダム
21 軸流マイクロ水車
22 着水井
23 急速撹拌池
24 フロック形成池
25 沈殿池
26 急速濾過池
27 次亜塩素酸ナトリウム注入設備
28 配水池
29 沈砂池
30 ポンプ
31 沈殿池
32 反応タンク
33 沈殿池
34 消毒設備
35 流水路
36 外側ケーシング
37 ステーベーン
38 内側ケーシング
39 回転軸
40 発電機
41 ガイドベーン
42 ランナベーン
43 ランナコーン
44 ディフューザ
45 伝動装置
46a,46b 超音波振動子
47 超音波振動子駆動手段
48 スーパーキャビテーション翼
49 前縁
50 後縁
51 翼背側
51a 截断面
52 反射板
53 駆動用電源部
54 気泡核生成装置
55 取水口
56 噴出口
57 管路系
58 ポンプ
59 ベンチュリ管
60 絞り通路

Claims (11)

  1. 原水が通流する流路と、前記流路中に介挿された軸流水車と、当該軸流水車のケーシングに取り付けられて前記原水に超音波を照射する超音波振動子とを備え、前記超音波振動子からの超音波により前記軸流水車のランナベーンにてキャビテーションを生起させることを特徴とする水処理装置。
  2. 請求項1記載の水処理装置において、超音波振動子は軸流水車のランナベーン後方のケーシングに配置されることを特徴とする水処理装置。
  3. 請求項1記載の水処理装置において、超音波振動子は軸流水車の入口側のケーシングに配置されることを特徴とする水処理装置。
  4. 請求項1ないし3に記載の水処理装置において、ランナベーンは少なくともその一部がスーパーキャビテーション翼からなることを特徴とする水処理装置。
  5. 請求項1ないし4に記載の水処理装置において、軸流水車のうち超音波振動子に対峙する部位の表面に超音波の反射板を設けることを特徴とする水処理装置。
  6. 請求項1ないし5に記載の水処理装置において、超音波振動子の上流部にて原水に気泡核を供給する気泡核生成装置を設けることを特徴とする水処理装置。
  7. 請求項6記載の水処理装置において、気泡核生成装置は軸流水車の上流部から原水を取水配管と、当該取水配管に接続され原水を圧送するポンプと、このポンプの下流側に接続され、最小断面積部位にて空気を吸引するベンチュリ管と、ベンチュリ管の最小断面積部位にて空気を吸引した原水を供給する給水配管からなることを特徴とする水処理装置。
  8. 請求項1ないし7に記載の水処理装置において、軸流水車をユニット式とすることを特徴とする水処理装置。
  9. 請求項5記載の水処理装置において、反射板は、軸流水車のランナコーンに設けることを特徴とする水処理装置。
  10. 請求項5記載の水処理装置において、反射板は、軸流水車の内側ケーシングに設けることを特徴とする水処理装置。
  11. 原水が通流する流路中に軸流水車を介挿し、当該軸流水車内の流路にて超音波を照射し、当該軸流水車の低圧部において前記原水中に溶解する気泡を膨張させた後に圧壊することで、前記原水の浄水処理を行うことを特徴とする水処理方法。
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