JP2005130477A - 色変換装置 - Google Patents

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Akihiro Maenaka
章弘 前中
Toshiya Iinuma
俊哉 飯沼
Mineki Taoka
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Abstract

【課題】 簡易な構成で、特定色を適切に補正することが可能な色変換装置を提供する。
【解決手段】 この色変換装置では、選択部1は色信号R,G,Bのうちの固定コンポーネントとする色信号Xを選択して出力する。選択部2は、固定コンポーネント以外の色信号Y,Zを選択して出力する。パラメータ演算部3は、特定色に関する各種設定データ、および選択部1からの色信号Xに基づいてパラメータ演算を行ない、補正処理に必要なデータ信号を出力する。補正処理部4は、パラメータ演算部3の出力データ信号に基づいて、選択部2からの色信号Y,Zの補正処理を行ない、補正した色信号YY,ZZを出力する。このため、従来の画像処理方法に比べて色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模を小型化できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は色変換装置に関し、特に、カラー画像信号を色補正する色変換装置に関する。
画像表示デバイスは色の表示特性が線形ではないため、ホワイトバランスや原色(R(赤色)、G(緑色)、B(青色))を調整すると、記憶色(人の肌の色、森の緑、空の青など人がイメージとして記憶している色)などの特定色の色合いがずれて、不自然な感じを与えてしまうことがある。
そこで、従来の色変換装置では、入力画像から特定色を含む特定領域を抽出し、入力画像に占める特定領域の割合と入力画像中における特定領域の位置とに基づき、色補正をするか否かを決定し、色補正をすると決定された特定領域に所定の色補正を施す方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、隣接する色空間の再現性を原稿の特性やユーザのニーズに合わせて選択する方法も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2001−309193号公報 特開2002−271639号公報
素材データ(たとえば、デジタルカメラで撮影した被写体のデータ)を画像表示デバイスで再現する場合、画像表示デバイスの種類によって色の再現性が異なる。未だ開発途上の画像表示デバイスであるプラズマテレビや液晶テレビは、従来のブラウン管テレビに比べると色の再現性がよくない。素材データをプラズマテレビや液晶テレビで再現する場合、演算処理によって、素材データの色成分を画像表示デバイスに適した割合に変換する。しかし、複雑な演算処理が必要となるため、回路規模が大きくなってしまうという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、簡易な構成で、特定色を適切に補正することが可能な色変換装置を提供することである。
この発明に係る色変換装置は、素材データのカラー画像信号を色補正して画像表示デバイスに与える色変換装置であって、制御信号に基づいて、素材データに含まれる第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つを固定色信号として選択する第1の選択手段と、制御信号に基づいて、第1、第2および第3の色信号のうちの固定色信号以外の色信号を第1および第2の補正色信号として選択する第2の選択手段と、固定色信号と特定色に関する設定データに基づいて、素材データにおける特定色の色成分を示す変換元データと、変換元データの近傍の変換範囲と、画像表示デバイスで特定色を再現する場合の特定色の色成分を示す変換先データとを算出し、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれる場合に、第1および第2の補正色信号が変換先データの近傍に近づくように色補正を行ない、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれない場合は色補正を行なわない補正手段とを備えたものである。
好ましくは、特定色に関する設定データは、それぞれ第1および第2の補正色信号に対応する第1および第2の変換元比率と、第1および第2の変換先比率と、第1および第2の変換範囲比率とを含む。変換元データは、固定色信号に第1の変換元比率を乗算した色成分と、固定色信号に第2の変換元比率を乗算した色成分とを含み、変換先データは、固定色信号に第1の変換先比率を乗算した色成分と、固定色信号に第2の変換先比率を乗算した色成分とを含み、変換範囲は、変換元データを中心とし、固定色信号に第1の変換範囲比率を乗算した変換幅と、固定色信号に第2の変換範囲比率を乗算した変換幅によって定められる。
また好ましくは、さらに、素材データにおける特定色の第1、第2および第3の色信号の比率と、画像表示デバイスで特定色を再現する場合の第1、第2および第3の色信号の比率とを比較し、双方において比率の最も高い色信号を固定色信号とするように制御する制御信号を出力する制御手段が設けられる。
また好ましくは、補正手段は、第1および第2の補正色信号が特定色に関する変換元データに近いほど大きな値になる輝度ゲインをさらに生成する。さらに、固定色信号と、補正手段からの第1および第2の補正色信号の各々に輝度ゲインを乗算する乗算手段が設けられる。
また、この発明に係る他の色変換装置は、素材データのカラー画像信号を色補正して画像表示デバイスに与える色変換装置であって、制御信号に基づいて、素材データに含まれる第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つを固定色信号として選択する第1の選択手段と、制御信号に基づいて、第1、第2および第3の色信号のうちの固定色信号以外の色信号を第1および第2の補正色信号として選択する第2の選択手段と、固定色信号と特定色に関する設定データに基づいて、変換中心とする特定色の色成分を示す変換中心データと、変換中心データの近傍の変換範囲とを算出し、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれる場合に、第1および第2の補正色信号が変換中心データに近づくように色補正を行ない、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれない場合は色補正を行なわない補正手段とを備えたものである。
好ましくは、特定色に関する設定データは、それぞれ第1および第2の補正色信号に対応する第1および第2の変換中心比率と、第1および第2の変換範囲比率とを含む。変換中心データは、固定色信号に第1の変換中心比率を乗算した色成分と、固定色信号に第2の変換中心比率を乗算した色成分とを含み、変換範囲は、変換中心データを中心とし、固定色信号に第1の変換範囲比率を乗算した変換幅と、固定色信号に第2の変換範囲比率を乗算した変換幅によって定められる。
また好ましくは、補正手段は、第1および第2の補正色信号が変換中心データに近づくように色補正を行なう際、変換中心および変換範囲の境界で補正量が最小となり、変換中心と変換範囲の境界との真中で補正量が最大となるように色補正を行なう。
また好ましくは、さらに、補正手段によって色補正が行なわれた後に、白色近傍の色が色補正前の白色に近づくように白色補正を行なう白色逆変換手段を備える。
この発明に係る色変換装置では、素材データのカラー画像信号を色補正して画像表示デバイスに与える色変換装置であって、制御信号に基づいて、素材データに含まれる第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つを固定色信号として選択する第1の選択手段と、制御信号に基づいて、第1、第2および第3の色信号のうちの固定色信号以外の色信号を第1および第2の補正色信号として選択する第2の選択手段と、固定色信号と特定色に関する設定データに基づいて、素材データにおける特定色の色成分を示す変換元データと、変換元データの近傍の変換範囲と、画像表示デバイスで特定色を再現する場合の特定色の色成分を示す変換先データとを算出し、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれる場合に、第1および第2の補正色信号が変換先データの近傍に近づくように色補正を行ない、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれない場合は色補正を行なわない補正手段とが設けられる。このため、色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
好ましくは、特定色に関する設定データは、それぞれ第1および第2の補正色信号に対応する第1および第2の変換元比率と、第1および第2の変換先比率と、第1および第2の変換範囲比率とを含む。変換元データは、固定色信号に第1の変換元比率を乗算した色成分と、固定色信号に第2の変換元比率を乗算した色成分とを含み、変換先データは、固定色信号に第1の変換先比率を乗算した色成分と、固定色信号に第2の変換先比率を乗算した色成分とを含み、変換範囲は、変換元データを中心とし、固定色信号に第1の変換範囲比率を乗算した変換幅と、固定色信号に第2の変換範囲比率を乗算した変換幅によって定められる。この場合も、色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
また好ましくは、さらに、素材データにおける特定色の第1、第2および第3の色信号の比率と、画像表示デバイスで特定色を再現する場合の第1、第2および第3の色信号の比率とを比較し、双方において比率の最も高い色信号を固定色信号とするように制御する制御信号を出力する制御手段が設けられる。この場合は、特定色の色成分の割合に応じて第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つが自動的に固定コンポーネントに指定され、他の色信号が色補正される。また、色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
また好ましくは、補正手段は、第1および第2の補正色信号が特定色に関する変換元データに近いほど大きな値になる輝度ゲインをさらに生成する。さらに、固定色信号と、補正手段からの第1および第2の補正色信号の各々に輝度ゲインを乗算する乗算手段が設けられる。この場合は、特定色がより好ましい色調に補正される。
また、この発明に係る他の色変換装置では、素材データのカラー画像信号を色補正して画像表示デバイスに与える色変換装置であって、制御信号に基づいて、素材データに含まれる第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つを固定色信号として選択する第1の選択手段と、制御信号に基づいて、第1、第2および第3の色信号のうちの固定色信号以外の色信号を第1および第2の補正色信号として選択する第2の選択手段と、固定色信号と特定色に関する設定データに基づいて、変換中心とする特定色の色成分を示す変換中心データと、変換中心データの近傍の変換範囲とを算出し、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれる場合に、第1および第2の補正色信号が変換中心データに近づくように色補正を行ない、第1および第2の補正色信号が変換範囲に含まれない場合は色補正を行なわない補正手段とが設けられる。このため、色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
好ましくは、特定色に関する設定データは、それぞれ第1および第2の補正色信号に対応する第1および第2の変換中心比率と、第1および第2の変換範囲比率とを含む。変換中心データは、固定色信号に第1の変換中心比率を乗算した色成分と、固定色信号に第2の変換中心比率を乗算した色成分とを含み、変換範囲は、変換中心データを中心とし、固定色信号に第1の変換範囲比率を乗算した変換幅と、固定色信号に第2の変換範囲比率を乗算した変換幅によって定められる。この場合も、色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
また好ましくは、補正手段は、第1および第2の補正色信号が変換中心データに近づくように色補正を行なう際、変換中心および変換範囲の境界で補正量が最小となり、変換中心と変換範囲の境界との真中で補正量が最大となるように色補正を行なう。この場合も、色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
また好ましくは、さらに、補正手段によって色補正が行なわれた後に、白色近傍の色が色補正前の白色に近づくように白色補正を行なう白色逆変換手段が設けられる。この場合は、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、より好ましい色調が再現できる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による色変換装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、この色変換装置は、選択部1,2、パラメータ演算部3および補正処理部4を備える。
ユーザは、ある特定色の色成分の割合に基づいて、入力色信号Ri,Gi,Biのうちのどの色信号を固定コンポーネントにするかを決定する。入力色信号Ri,Gi,Biのうちのいずれか1つの色信号を固定コンポーネントに指定する制御信号が、外部から選択部1,2に与えられる。選択部1は、制御信号に基づいて、入力色信号Ri,Gi,Biのうちの固定コンポーネントとする色信号Xを選択して出力する。選択部2は、制御信号に基づいて、色信号Ri,Gi,Biのうちの固定コンポーネント以外の色信号Y,Zを選択して出力する。パラメータ演算部3は、特定色に関する各種設定データ、および選択部1からの色信号Xに基づいてパラメータ演算を行ない、補正処理に必要なデータ信号を出力する。補正処理部4は、パラメータ演算部3の出力データ信号に基づいて、選択部2からの色信号Y,Zの補正処理を行ない、補正した色信号YY,ZZを出力する。
図2は、色信号Riを固定コンポーネントとして色信号Gi,Biを色補正する概念を示す図である。たとえば、一般的な人の肌の色を表示する場合、色成分R,G,Bの中で色成分Rの占める割合が最も多い。この場合、色信号Riを固定コンポーネントとし、他の色信号Gi,Biを補正する。ここで、素材データ(たとえば、デジタルカメラで撮影した被写体のデータ)におけるある特定色の色成分を変換元の色成分(R1,G1,B1)とし、その特定色をプラズマテレビなどの画像表示デバイスで再現する場合の色成分を変換先の色成分(R2,G2,B2)とする。これらの間には、下記の数式(1)〜(6)が成立する。
R1=Ri×ratioR1 …(1)
G1=Ri×ratioG1 …(2)
B1=Ri×ratioB1 …(3)
R2=Ri×ratioR2 …(4)
G2=Ri×ratioG2 …(5)
B2=Ri×ratioB2 …(6)
ユーザは、変換元比率ratioR1,ratioG1,ratioB1、および変換先比率ratioR2,ratioG2,ratioB2を、特定色に関する設定データとして予め設定する。外部からの設定データは、パラメータ演算部3に与えられる。色信号Rを固定コンポーネントとする場合は比率ratioR1=ratioR2=1とし、たとえば、設定データ(ratioR1=1、ratioG1=0.8、ratioB1=0.6、ratioR2=1、ratioG2=0.6、ratioB2=0.4)をユーザが予め設定する。数式(1)〜(6)による演算はパラメータ演算部3によって行なわれる。
次に、入力色信号Ri,Gi,Biがそれぞれ補正範囲内であるか否かが判定される。図2を参照して、Bi>(B1−Bthl)かつBi<(B1+Bthu)である場合、色信号Biは補正範囲内であると判断されて補正処理が行なわれる。一方、Bi<(B1−Bthl)またはBi>(B1+Bthu)である場合、色信号Biは補正範囲外であると判断されて補正処理が行なわれない。また、Gi>(G1−Gthl)かつGi<(G1+Gthu)である場合、色信号Giは補正範囲内であると判断されて補正処理が行なわれる。一方、Gi<(G1−Gthl)またはGi>(G1+Gthu)である場合、色信号Giは補正範囲外であると判断されて補正処理が行なわれない。ここで、下記の数式(7)〜(12)が成立している。
Rthl=Ri×thrl …(7)
Rthu=Ri×thru …(8)
Bthl=Ri×thbl …(9)
Bthu=Ri×thbu …(10)
Gthl=Ri×thgl …(11)
Gthu=Ri×thgu …(12)
変換範囲比率thrl,thru,thbl,thbu,thgl,thguは、特定色に関する設定データとしてパラメータ演算部3に与えられる。ただし、色信号Rを固定コンポーネントとする場合は、Rthl,Rthuは補正範囲の判断基準とされない。数式(7)〜(12)による演算はパラメータ演算部3によって行なわれる。
なお、変換元比率ratioR1,ratioG1,ratioB1、変換先比率ratioR2,ratioG2,ratioB2は、および変換範囲比率thrl,thru,thbl,thbu,thgl,thguは、特定色および画像表示デバイスに応じて任意に設定される。
図3は、図1に示したパラメータ演算部3に含まれるYパラメータ演算部11および補正処理部4に含まれるY補正処理部12の構成を示すブロック図である。図3において、色信号XをRi、色信号YをBiとする。Y補正処理部12は、比較部21、補正判定部22、補正演算部23および選択部24を含む。
Yパラメータ演算部11は、選択部2からの色信号Ri、および設定データratioB1,ratioB2,thbl,thbuを用いて、数式(3),(6),(9),(10)に示したパラメータ演算を行ない、B1、B2、Bthl、Bthuを算出する。
比較部21は、Yパラメータ演算部11によって算出されたB1と、選択部2からの色信号Biとを比較して差信号を出力する。補正判定部22は、Yパラメータ演算部11によって算出されたBthl,Bthu、および比較部21からの差信号に基づいて、補正処理を行なうか否かを示す判定信号を生成する。Bi<B1の場合は、差信号(B1−Bi)とBthlとが比較され、(B1−Bi)<Bthlであれば補正範囲内であると判定され、(B1−Bi)>Bthlであれば補正範囲外であると判定される。一方、Bi>B1の場合は、差信号(Bi−B1)とBthuとが比較され、(Bi−B1)<Bthuであれば補正範囲内であると判定され、(Bi−B1)>Bthuであれば補正範囲外であると判定される。補正判定結果を示す判定信号は、選択部24に与えられる。
補正演算部23は、選択部2からの色信号Bi、およびYパラメータ演算部11からのRi,ratioB1,ratioB2,thbl,thbuを用いて、下記の数式(13),(14)に示す演算処理を行ない、色信号Bil、Biuを算出する。
Bil=Bi+Ri×(ratioB2−ratioB1)−(Ri×ratioB1−Bi)×(ratioB2−ratioB1)/(ratioB1×thbl) …(13)
Biu=Bi+Ri×(ratioB2−ratioB1)−(Bi−Ri×ratioB1)×(ratioB2−ratioB1)/(ratioB1×thbu) …(14)
なお、数式(13),(14)は、数式(3),(6),(9),(10)を用いて、下記の数式(15),(16)を変形したものである。
Bil=Bi+(B2−B1)−(B2−B1)×(B1−Bi)/(B1×thbl) …(15)
Biu=Bi+(B2−B1)−(B2−B1)×(Bi−B1)/(B1×thbu) …(16)
ここで、数式(15),(16)の除算部の分母のB1は、数式(3)で表わされ、入力信号Riに応じて変化する変数である。このように、除算部の分母に変数があると、演算処理に手間がかかってしまう。しかし、数式(15),(16)を変形した数式(13),(14)において、除算部の分母の(ratioB1×thbl),(ratioB1×thbu)は、入力信号Riの影響を受けない定数である。このため、補正演算処理が簡略化される。
選択部24は、補正判定部22からの判定信号に基づいて、補正演算部23からの色信号Bil,Biu、および選択部2からの色信号Biのうちいずれか1つを選択して出力する。Bi<B1で補正範囲内であると判定された場合は色信号Bilを選択し、Bi>B1で補正範囲内であると判定された場合は色信号Biuを選択し、それ以外の場合は色信号Biを選択する。
図示しないが、パラメータ演算部3および補正処理部4は、さらに色信号Zを補正するためのZパラメータ演算部およびZ補正処理部を含む。色信号Zに関しても、色信号Yに対する補正処理と同様の補正処理が行なわれる。すなわち、Z補正処理部において、Gil,Giuが算出されて、入力色信号Giに対する補正補正処理が行なわれる。以上のようにして、入力色信号Ri,Gi、Biが数式(4)〜(6)で表わされる変換先の色成分(R2,G2,B2)の近傍に近づくように色補正が行なわれる。
従来の色変換装置では、色信号Ri,Gi,Biのうちのいずれか1つを固定コンポーネントとせず、すべての色信号Ri,Gi,Biに対して色補正を行なっていたため、色補正の演算処理が複雑になっていた。
しかし、この実施の形態1では、特定色の色成分の割合に応じて色信号Ri,Gi,Biのうちのいずれか1つを固定コンポーネントとし、他の色信号を色補正する。このため、従来の画像処理方法に比べて色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、画像表示デバイスの特性に応じて、適切な設定データを与える。このため、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
なお、特定色とは、記憶色に限らず任意の特定の色を意味する。たとえば、液晶プロジェクターなどに用いられる超高圧水銀ランプは、赤色近傍の色の発光特性が弱い。このため、液晶プロジェクターによって投影された映像は赤色近傍の色の色純度が低く、赤色近傍の色の再現性がよくない。そこで、この場合は赤色を特定色として、赤色近傍の色を色変換することによって、より自然な色合いを画像表示デバイスで再現する。
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2による色変換装置の概略構成を示すブロック図であって、図1と対比される図である。図4の色変換装置を参照して、図1の色変換装置と異なる点は、制御部31が追加されている点と、パラメータ演算部4がパラメータ演算部32で置換されている点である。
制御部31は、外部から与えられる特定色データに基づいて、固定コンポーネントを指定する制御信号、および特定色に関する設定データ(変換元比率ratioR1,ratioG1,ratioB1、変換先比率ratioR2,ratioG2,ratioB2、変換範囲比率thrl,thru,thbl,thbu,thgl,thgu)を出力する。ここで、特定色データは、素材データ(たとえば、デジタルカメラで撮影した被写体のデータ)におけるある特定色の色成分比率(R11:G11:B11)、およびその特定色をプラズマテレビで再現する場合の色成分比率(R12:G12:B12)である。制御部31は、色成分比率(R11:G11:B11)と色成分比率(R12:G12:B12)とを比較して、いずれかの色成分の比率が双方において最も大きければ、その色信号を固定コンポーネントに指定する制御信号を出力する。たとえば、ある特定色の色成分比率(R11:G11:B11)=(100:80:60)、色成分比率(R12:G12:B12)=(100:60:40)である場合、色信号Riが固定コンポーネントに指定される。
また、ある特定色の色成分比率(R11:G11:B11),(R12:G12:B12)において、比率が最大となる色成分が異なる場合は、いずれかにおいて比率が最大となる色信号が固定コンポーネントに指定される。たとえば、色成分比率(R11:G11:B11)=(50:100:90)、色成分比率(R12:G12:B12)=(40:90:100)である場合、色信号Giまたは色信号Biのいずれかが固定コンポーネントに指定される。この場合、色成分比率(R11:G11:B11)において比率が最大となる色信号を固定コンポーネントに指定するか、色成分比率(R12:G12:B12)において比率が最大となる色信号を固定コンポーネントに指定するかが予め設定される。
選択部1は、制御部31からの制御信号に基づいて、入力色信号Ri,Gi,Biのうちの固定コンポーネントに指定された色信号Xを選択して出力する。選択部2は、制御信号に基づいて、入力色信号Ri,Gi,Biのうちの固定コンポーネント以外の色信号Y,Zを選択して出力する。
パラメータ演算部32は、選択部1からの色信号X、制御部31からの設定データおよび制御信号に基づいてパラメータ演算を行ない、補正処理に必要なデータ信号を出力する。パラメータ演算部32は、制御部31からの制御信号によって、固定コンポーネントに指定された色信号に応じて適切なパラメータ演算を行なうように制御される。補正処理部5は、パラメータ演算部32の出力データ信号に基づいて、選択部2からの色信号X,Yの補正処理を行い、補正した色信号XX,YYを出力する。
したがって、この実施の形態2では、制御部31を設けたことによって、特定色の色成分の割合に応じて入力色信号Ri,Gi,Biのうちのいずれか1つが自動的に固定コンポーネントに指定され、他の色信号が色補正される。この場合も、実施の形態1と同様に、従来の画像処理方法に比べて色補正の演算処理が大幅に簡略化され、回路規模が小さくなる。したがって、簡易な構成で、任意の特定色を適切に補正することができる。また、画像表示デバイスの特性に応じて、適切な設定データが与えられる。このため、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、特定色を適切に補正することができる。
[実施の形態3]
図5は、この発明の実施の形態3による色変換装置の概略構成を示すブロック図であって、図1と対比される図である。図5の色変換装置を参照して、図1の色変換装置と異なる点は、補正処理部5が補正処理部41で置換されている点と、加算器42および乗算器43〜45が追加されている点である。
図6は、図5に示したパラメータ演算部3に含まれるYパラメータ演算部11および補正処理部41に含まれるY補正処理部51の構成を示すブロック図であって、図3と対比される図である。図6のYパラメータ演算部11およびY補正処理部51を参照して、図3のYパラメータ演算部11およびY補正処理部12と異なる点は、補正演算部23が補正演算部52で置換されている点である。ここで、色信号XをRi、色信号YをBiとする。
補正演算部52は、選択部2からの色信号Bi、およびYパラメータ演算部11からのデータ信号Ri,ratioB1,ratioB2,thbl,thbuに基づいて補正演算処理を行ない、色信号Bil、Biuを算出するとともに、輝度ゲインGaBil、GaBiuを算出する。色信号Bil、Biuは、数式(13),(14)によって算出される。
図7は、色信号Biに対する輝度ゲインGaBil、GaBiuの特性を示す図である。図7において、αは予め設定される係数である。輝度ゲインGaBil、GaBiuは、下記の数式(17),(18)で表わされる。ただし、数式(17)はBi<B1の場合に成立し、数式(18)はBi>B1の場合に成立する。
GaBil=1+α(1−(Ri×ratioB1−Bi))/(Ri×thbl)
…(17)
GaBiu=1+α(1−(Bi−Ri×ratioB1))/(Ri×thbu)
…(18)
なお、数式(17),(18)は、数式(3),(9),(10)を用いて、下記の数式(19),(20)を変形したものである。
GaBil=1+α(1−(B1−Bi))/Bthl …(19)
GaBiu=1+α(1−(Bi−B1))/Bthu …(20)
このように、輝度ゲインGaBil、GaBiuは、入力信号BiがYパラメータ演算部11によって算出されるB1に近いほど大きくなる。すなわち、入力信号が素材データ(たとえば、デジタルカメラで撮影した被写体のデータ)の特定色の変換元の色成分に近いほど輝度ゲインが大きくなる。また、入力信号Biが変換範囲の境界((B1−Bthl)および(B1+Bthu))に近いほど、輝度ゲインGaBil、GaBiuが小さくなる。これは、たとえば、人の肌色は輝度成分が大きい方が好ましく、より健康的に見えるからである。
図6に戻って、補正判定部22からの判定信号JuYは、選択部24に与えられるとともに、加算器42に与えられる。加算器42は、この判定信号JuYによって、Bi<B1の場合は輝度ゲインGaYl(=GaBil)を選択し、Bi>B1の場合は輝度ゲインGaYu(=GaBiu)を選択するように制御される。
図示しないが、パラメータ演算部3および補正処理部41は、さらに色信号Zを補正するためのZパラメータ演算部およびZ補正処理部を含む。色信号Zに関しても、色信号Yに対する補正処理と同様の補正処理が行なわれる。すなわち、補正処理部41は、輝度ゲインGaZl,GaZuおよび判定信号JuZをさらに生成する。
図5に戻って、加算器42は、補正処理部41から輝度ゲインGaYl,GaYu,GaZl,GaZuおよび判定信号JuY,JuZを受ける。加算器42は、判定信号JuYに基づいて輝度ゲインGaYl,GaYuのどちらか一方を選択し、判定信号JuZに基づいて輝度ゲインGaZl,GaZuのどちらか一方を選択し、選択した2つの輝度ゲインを加算した輝度ゲインGaYZを出力する。
乗算器43は、選択部1からの色信号Xに、加算器42からの輝度ゲインGaYZを乗算した色信号XXを出力する。乗算器44は、補正処理部41からの色信号YYに、加算器42からの輝度ゲインGaYZを乗算した色信号YYYを出力する。乗算器45は、補正処理部41からの色信号ZZZに、加算器42からの輝度ゲインGaYZを乗算した色信号ZZZを出力する。
以上のように、この実施の形態3では、入力信号の各色成分が素材データ(たとえば、デジタルカメラで撮影した被写体のデータ)の特定色の変換元の色成分に近いほど、各色信号に大きな輝度ゲインが乗算される。これにより、特定色がより好ましい色調に補正される。
[実施の形態4]
図8は、この発明の実施の形態4による色補正の概念を示す図である。図8において、色信号Riを固定コンポーネントとして色信号Gi,Biを色補正する場合を示す。ここで、ある特定色の色成分を変換中心の色成分(R3,G3,B3)とし、入力信号の色成分を(Ri,Gi,Bi)とする。これらの間には、下記の数式(21)〜(23)が成立する。
R3=Ri×ratioR3 …(21)
G3=Ri×ratioG3 …(22)
B3=Ri×ratioB3 …(23)
ユーザは、変換中心比率ratioR3,ratioG3,ratioB3を特定色に関する設定データとして予め設定する。色信号Riを固定コンポーネントとする場合は比率ratioR3=1とする。
色信号Ri,Gi,Biが色変換装置に入力されると、入力色信号Ri,Gi,Biがそれぞれ補正範囲内であるか否かが判定される。図8を参照して、Bi>(B3−BTHL)かつBi<(B3+BTHU)である場合、色信号Biは補正範囲内であると判断されて補正処理が行なわれる。一方、Bi<(B3−BTHL)またはBi>(B3+BTHU)である場合、色信号Biは補正範囲外であると判断されて補正処理が行なわれない。また、Gi>(G3−GTHL)かつGi<(G3+GTHU)である場合、色信号Giは補正範囲内であると判断されて補正処理が行なわれる。一方、Gi<(G3−GTHL)またはGi>(G3+GTHU)である場合、色信号Giは補正範囲外であると判断されて補正処理が行なわれない。ここで、下記の数式(24)〜(29)が成立している。
RTHL=Ri×THRL …(24)
RTHU=Ri×THRU …(25)
BTHL=Ri×THBL …(26)
BTHU=Ri×THBU …(27)
GTHL=Ri×THGL …(28)
GTHU=Ri×THGU …(29)
ここで、変換範囲比率THRL,THRU,THBL,THBU,THGL,THGUは、特定色に関する設定データとして予め与えられる。ただし、色信号Riを固定コンポーネントとする場合は、RTHL,RTHUは補正範囲の判断基準とされない。
図9は、この実施の形態4によるYパラメータ演算部61およびY補正処理部62の構成を示すブロック図であって、図3と対比される図である。図9のYパラメータ演算部61およびY補正処理部62を参照して、図3のYパラメータ演算部11およびY補正処理部12と異なる点は、Yパラメータ演算部11がYパラメータ演算部61で置換されている点と、補正演算部23が補正演算部63で置換されている点である。図9において、色信号XをRi、色信号YをBiとする。なお、この実施の形態4による色変換装置の概略構成を示すブロック図は、図1と同様である。
Yパラメータ演算部61は、選択部1からの色信号Ri、および設定データratioB3,THBL,THBUに基づいて、数式(23),(26),(27)に示したパラメータ演算を行ない、B3,BTHL,BTHUを算出する。
補正演算部63は、選択部2からの色信号Bi、およびYパラメータ演算部61からのデータ信号Ri、B3,BTHL,BTHUに基づいて補正演算処理を行ない、以下の式(30),(31)で表わされる色信号BiL,BiUを生成する。
BiL=Bi+β×(B3−Bi)×(1−(B3−Bi)/BTHL) …(30)
BiU=Bi−β×(Bi−B3)×(1−(Bi−B3)/BTHU) …(31)
ここで、βは色補正の強度を示す係数として予め設定される。数式(30)において、Bi<B3、かつ(B3−Bi)<BTHLである場合に、入力信号BiがB3に近づくように補正される。また、数式(31)において、Bi>B3、かつ(Bi−B3)<BTHUである場合に、入力信号BiがB3に近づくように補正される。
図10は、図9に示した補正演算部63によって色補正される補正量を示す図である。図10において、入力信号Biが変換中心(B3)に近いほど補正量は小さくなり、変換中心と変換範囲の境界との真中((B3+BTHU)/2および(B3−BTHL)/2)に近いほど補正量は大きくなり、変換範囲の境界((B3+BTHU)および(B3−BTHL))に近いほど補正量は小さくなる。すなわち、変換中心および変換範囲の境界で補正量が最小となり、変換中心と変換範囲の境界との真中で補正量が最大となる。
図示しないが、色信号Zに関しても同様に、色信号Zを補正するためのZパラメータ演算部およびZ補正処理部が設けられ、色信号Yに対する補正処理と同様の補正処理が行なわれる。すなわち、色信号ZをGiとすると、下記の数式(32),(33)で表わされる色信号Gil,Giuが生成される。
GiL=Gi+β×(G3−Gi)×(1−(G3−Gi)/GTHL) …(32)
GiU=Gi−β×(Gi−G3)×(1−(Gi−G3)/GTHU) …(33)
ただし、G3,GTHL,GTHUは、数式(22),(28),(29)によって算出される。以上のような構成により、入力信号Ri,Gi,Biは、数式(21)〜(23)で表わされる変換中心の色成分(R3,G3,B3)に近づくように補正される。
したがって、この実施の形態4では、変換中心となる色成分(R3,G3,B3)を指定して、入力信号の色成分の分布が変換中心(R3,G3,B3)に集中するように色補正する。これは、素材データの色特性が不特定である場合(どんなカメラで撮った映像かわからない場合)など、素材データの特定色の色成分が規定できない場合に有効であり、特に、人の肌色を補正する場合に効果的である。
[実施の形態5]
図11は、この発明の実施の形態5による色変換装置の概略構成を示すブロック図である。図11において、この色変換装置は、特定色変換部71、白色逆変換部72およびパラメータ演算部73を備える。
特定色変換部71は、実施の形態1で説明した特定色の色補正を行なう。すなわち、特定色変換部71は、外部からの制御信号および設定データに基づいて、入力された色信号Ri,Gi,Biを補正し、色信号X,YY,ZZを出力する。パラメータ演算部73は、入力された色信号Ri,Gi,Biと、固定コンポーネントを指定する制御信号と、特定色に関する設定データとして与えられた変換元比率ratioR1,ratioG1,ratioB1、変換先比率ratioR2,ratioG2,ratioB2および変換範囲比率thrl,thru,thbl,thbu,thgl,thguとに基づいてパラメータ演算を行ない、白色補正処理に必要な変換元比率ratioR21,ratioG21,ratioB21および変換先比率ratioR22,ratioG22,ratioB22を出力する。白色逆変換部72は、固定コンポーネントを指定する制御信号と、特定色に関する設定データとして与えられた変換範囲比率thrl,thru,thbl,thbu,thgl,thguと、パラメータ演算部73からの変換元比率ratioR21,ratioG21,ratioB21および変換先比率ratioR22,ratioG22,ratioB22とに基づいて、特定色変換部71からの色信号X,YY,ZZに対して白色補正処理を行ない、色信号X_OUT,Y_OUT,Z_OUTを出力する。
図12は、図11に示した白色逆変換部72による白色補正の概念を示す図である。図12において、色信号Riを固定コンポーネントとして色信号Gi,Biが色補正された場合を示す。図11に示した特定色変換部71によって、入力色信号Gi、Biが数式(5),(6)で表わされる変換先の色成分G2,B2に近づくように色補正が行なわれた場合、白色が変換範囲内に入っているとその白色が変化してしまう。白色の変化は画像の色温度などに大きな影響を及ぼすため、画像全体の印象を変えてしまうことがある。そこで、この実施の形態5では、変化してしまった白色近傍の色を、白色逆変換部72によって元の白色に逆変換する。
図11に示したパラメータ演算部73は、下記の数式(34)〜(39)で示される変換元比率ratioR21,ratioG21,ratioB21および変換先比率ratioR22,ratioG22,ratioB22を算出する。なお、このパラメータ演算部73を構成する回路は、必ずしも色変換装置内に設ける必要はなく、外部のCPUなどでパラメータ演算処理を行なう構成にしてもよい。
ratioR21=(1−ratioR1)×(1+constR)+ratioR2 …(34)
ratioG21=(1−ratioG1)×(1+constG)+ratioG2 …(35)
ratioB21=(1−ratioB1)×(1+constB)+ratioB2 …(36)
ratioR22=1 …(37)
ratioG22=1 …(38)
ratioB22=1 …(39)
ただし、constR,constG,constBは、下記の数式(40)〜(42)で表わされるものとする。
constR=(ratioR1−ratioR2)/(ratioR1×thru) …(40)
constG=(ratioG1−ratioG2)/(ratioG1×thgu) …(41)
constB=(ratioB1−ratioB2)/(ratioB1×thbu) …(42)
ここで、色信号Rを固定コンポーネントとした場合は、比率ratioR1=ratioR2=1であるため、数式(40)で表わされるconstRは0であり、数式(34)によって表わされるratioR21は1である。
なお、ここでは説明を簡略化するため、数式(40)〜(42)は入力信号Gi,BiがそれぞれGi>G1,Bi>B1である場合の数式を示している。入力信号Gi,BiがそれぞれGi<G1,Bi<B1である場合は、変換範囲比率thru,thgu,thbuに代わって変換範囲比率thrl,thgl,thblが用いられる
数式(34)〜(36)は、実施の形態1で説明した補正演算部23が演算処理を行なう際に使用した数式に、Gi=Bi=Riを代入することによって導出されたものである。これは、白色の色成分の割合(R:G:B)が(1:1:1)であることを利用している。ここで、数式(36)の導出方法を例に挙げて説明する。
実施の形態1で用いた数式(14)にBi=Riを代入し、数式(42)で表わされるconstBを用いると、数式(14)は下記の数式(43)に変形される。
Biu=Ri+Ri×(ratioB2−ratioB1)−Ri×(ratioB1−1)×constB =Ri×{(1−ratioB1)×(1+constB)+ratioB2} …(43)
これは、特定色変換部71による特定色の色補正によって、白色の色成分Bi(=Ri)が、Biに{(1−ratioB1)×(1+constB)+ratioB2}を乗算した色成分Biuに変化することを意味する。そこで、変化してしまった白色近傍の色を、白色逆変換部72によって元の白色に逆変換する。このため、パラメータ演算部73は、数式(34)〜(39)で表わされる変換元比率ratioR21,ratioG21,ratioB21および変換先比率ratioR22,ratioG22,ratioB22を算出して白色逆変換部72に与える。
白色逆変換部72は、固定コンポーネントを指定する制御信号と、特定色に関する設定データとして与えられた変換範囲比率thrl,thru,thbl,thbu,thgl,thguと、パラメータ演算部73からの変換元比率ratioR21,ratioG21,ratioB21および変換先比率ratioR22,ratioG22,ratioB22とに基づいて、特定色変換部71の出力信号X(=Ri),YY(=Biu),ZZ(=Giu)に対して白色補正処理を行ない、色信号X_OUT(=Ri),Y_OUT(=Biuu),Z_OUT(=Giuu)を出力する。ここで、この白色補正処理に用いられる数式は、下記の数式(44),(45)で表わされる。
Biuu=Biu+Ri×(ratioB22−ratioB21)−(Biu−Ri×ratioB21)×(ratioB22−ratioB21)/(ratioB21×thbu) …(44)
Giuu=Giu+Ri×(ratioG22−ratioG21)−(Giu−Ri×ratioG21)×(ratioG22−ratioG21)/(ratioG21×thgu) …(45)
ただし、ここでは説明を簡略化するため、入力信号Riが固定コンポーネントに指定され、かつ入力信号Gi,BiがそれぞれGi>G1,Bi>B1である場合の数式を示している。入力信号Gi,BiがそれぞれGi<G1,Bi<B1である場合は、Biu,Giuに代わってBil,Gilが用いられ、変換範囲比率thgu,thbuに代わって変換範囲比率thgl,thblが用いられる。
以上のように、この実施の形態5では、入力色信号Ri,Gi、Biに対して特定色変換が行なわれた後、変化してしまった白色近傍の色を元の白色に逆変換する。これにより、プラズマディスプレイや液晶テレビなどの任意の画像表示デバイスに応じて、より好ましい色調が再現できる。
なお、ここでは、特定色変換部71が実施の形態1で説明した特定色の色補正を行なう場合について説明したが、特定色変換部71が実施の形態2から実施の形態4で説明した特定色の色補正を行なう場合も、それに対応した数式を用いることによって同様に白色補正を行なうことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による色変換装置の概略構成を示すブロック図である。 色信号Rを固定コンポーネントとして色信号G,Bを色補正する概念を示す図である。 図1に示したパラメータ演算部に含まれるYパラメータ演算部および補正処理部に含まれるY補正処理部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による色変換装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による色変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図5に示したパラメータ演算部に含まれるYパラメータ演算部および補正処理部に含まれるY補正処理部の構成を示すブロック図である。 色信号Biに対する輝度ゲインGaBil、GaBiuの特性を示す図である。 この発明の実施の形態4による色補正の概念を示す図である。 この実施の形態4によるYパラメータ演算部およびY補正処理部の構成を示すブロック図である。 図9に示した補正演算部によって色補正される補正量を示す図である。 この発明の実施の形態5による色変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図11に示した白色逆変換部による白色補正の概念を示す図である。
符号の説明
1,2,24 選択部、3,32,73 パラメータ演算部、4,41 補正処理部、11,61 Yパラメータ演算部、12,51,62 Y補正処理部、21 比較部、22 補正判定部、23,52,63 補正演算部、31 制御部、42 加算器、43〜45 乗算器、71 特定色変換部、72 白色逆変換部。

Claims (8)

  1. 素材データのカラー画像信号を色補正して画像表示デバイスに与える色変換装置であって、
    制御信号に基づいて、前記素材データに含まれる第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つを固定色信号として選択する第1の選択手段、
    前記制御信号に基づいて、前記第1、第2および第3の色信号のうちの前記固定色信号以外の色信号を第1および第2の補正色信号として選択する第2の選択手段、および
    前記固定色信号と特定色に関する設定データに基づいて、前記素材データにおける前記特定色の色成分を示す変換元データと、前記変換元データの近傍の変換範囲と、前記画像表示デバイスで前記特定色を再現する場合の前記特定色の色成分を示す変換先データとを算出し、前記第1および第2の補正色信号が前記変換範囲に含まれる場合に、前記第1および第2の補正色信号が前記変換先データに近づくように色補正を行ない、前記第1および第2の補正色信号が前記変換範囲に含まれない場合は色補正を行なわない補正手段を備える、色変換装置。
  2. 前記特定色に関する設定データは、それぞれ前記第1および第2の補正色信号に対応する第1および第2の変換元比率と、第1および第2の変換先比率と、第1および第2の変換範囲比率とを含み、
    前記変換元データは、前記固定色信号に前記第1の変換元比率を乗算した色成分と、前記固定色信号に前記第2の変換元比率を乗算した色成分とを含み、
    前記変換先データは、前記固定色信号に前記第1の変換先比率を乗算した色成分と、前記固定色信号に前記第2の変換先比率を乗算した色成分とを含み、
    前記変換範囲は、変換元データを中心とし、前記固定色信号に前記第1の変換範囲比率を乗算した変換幅と、前記固定色信号に前記第2の変換範囲比率を乗算した変換幅によって定められる、請求項1に記載の色変換装置。
  3. さらに、前記素材データにおける前記特定色の前記第1、第2および第3の色信号の比率と、前記画像表示デバイスで前記特定色を再現する場合の前記第1、第2および第3の色信号の比率とを比較し、双方において前記比率の最も高い色信号を前記固定色信号とするように制御する前記制御信号を出力する制御手段を備える、請求項1または請求項2に記載の色変換装置。
  4. 前記補正手段は、前記第1および第2の補正色信号が前記特定色に関する変換元データに近いほど大きな値になる輝度ゲインをさらに生成し、
    前記固定色信号と、前記補正手段からの前記第1および第2の補正色信号の各々に前記輝度ゲインを乗算する乗算手段をさらに備える、請求項1に記載の色変換装置。
  5. 素材データのカラー画像信号を色補正して画像表示デバイスに与える色変換装置であって、
    制御信号に基づいて、前記素材データに含まれる第1、第2および第3の色信号のうちのいずれか1つを固定色信号として選択する第1の選択手段、
    前記制御信号に基づいて、前記第1、第2および第3の色信号のうちの前記固定色信号以外の色信号を第1および第2の補正色信号として選択する第2の選択手段、および
    前記固定色信号と特定色に関する設定データに基づいて、変換中心とする前記特定色の色成分を示す変換中心データと、前記変換中心データの近傍の変換範囲とを算出し、前記第1および第2の補正色信号が前記変換範囲に含まれる場合に、前記第1および第2の補正色信号が前記変換中心データに近づくように色補正を行ない、前記第1および第2の補正色信号が前記変換範囲に含まれない場合は色補正を行なわない補正手段を備える、色変換装置。
  6. 前記特定色に関する設定データは、それぞれ前記第1および第2の補正色信号に対応する第1および第2の変換中心比率と、第1および第2の変換範囲比率とを含み、
    前記変換中心データは、前記固定色信号に前記第1の変換中心比率を乗算した色成分と、前記固定色信号に前記第2の変換中心比率を乗算した色成分とを含み、
    前記変換範囲は、変換中心データを中心とし、前記固定色信号に前記第1の変換範囲比率を乗算した変換幅と、前記固定色信号に前記第2の変換範囲比率を乗算した変換幅によって定められる、請求項5に記載の色変換装置。
  7. 前記補正手段は、前記第1および第2の補正色信号が前記変換中心データに近づくように色補正を行なう際、変換中心および変換範囲の境界で補正量が最小となり、変換中心と変換範囲の境界との真中で補正量が最大となるように色補正を行なう、請求項5または請求項6に記載の色変換装置。
  8. さらに、前記補正手段によって色補正が行なわれた後に、白色近傍の色が色補正前の白色に近づくように白色補正を行なう白色逆変換手段を備える、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の色変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008286649A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Shiseido Co Ltd 顔の肌色の白さ評価方法並びにその方法を用いたプログラム及び肌色測定機器

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Effective date: 20090818