JP2005129784A - 熱電変換モジュール及びその製造方法、並びに流量測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 管状基材の外周部に接合する場合の発電能力を高めると共に、製造コストを低減することのできる熱電変換モジュール及びその製造方法、並びにこの熱電変換モジュールを用いた流量測定装置を提供する。
【解決手段】 管状基材(1)の少なくとも一部の外周部に添装可能に湾曲した内側面及びこの内側面に対して所定の厚みで隔たった外側面を有する絶縁性基板(4)と、一端を内側面に露呈させ、他端を外側面に露呈させて絶縁性基板に貫設され、かつ、導電形式の異なるものが交互にマトリクス状に配置された複数のP型及びN型の熱電変換素子(11〜14,21〜24,31〜34,…、m1〜m4)と、隣接するP型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続する導電性部材(2X,2Y)とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 管状基材(1)の少なくとも一部の外周部に添装可能に湾曲した内側面及びこの内側面に対して所定の厚みで隔たった外側面を有する絶縁性基板(4)と、一端を内側面に露呈させ、他端を外側面に露呈させて絶縁性基板に貫設され、かつ、導電形式の異なるものが交互にマトリクス状に配置された複数のP型及びN型の熱電変換素子(11〜14,21〜24,31〜34,…、m1〜m4)と、隣接するP型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続する導電性部材(2X,2Y)とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、管状基材の外周部に接合され、この管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュール及びその製造方法、並びにこの熱電変換モジュールを用いた流量測定装置に関する。
マイコン制御型の水道メータやガスメータ等の流量測定装置には、その駆動電源として電池又は外部電源が用いられていた。このうち、電池式の流量測定装置は電池の寿命による交換の必要性を生じる。電池の寿命は地中の温度や、使用ガス量又は使用水量により左右される。従って、電池が消耗すると使用量が伝送されなくなる。一方、外部電源として交流100Vの商用電源を使用する場合、交流電源が水道メータやガスメータの近傍まで引き込まれていなければならない。しかし、地理的な理由等により交流電源の使用が困難な場合がある。
そこで、熱電変換モジュールを駆動源とする電子式水道メータが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この電子式水道メータは、水道管と地面との境界部に熱電変換モジュールを配置し、水道管に流れる水の温度と地面の温度との温度差に応じた起電力を発生させ、発生した起電力を電子回路部に供給する構成になっている。
一方、熱電変換モジュール自体の製造費用を軽減すると共に、大規模な発電能力を有する装置及びその製造方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。この熱電変換モジュールは熱源流体又は冷却流体が流通する管状基材の外周面にN型半導体及びP型半導体を析出成形して形成され、管状基材との接合面と最外周面との温度差により電力を発生させる、半導体の接合対からなっている。
特開2002−270908号公報
特開2000−77732号公報
上述した特許文献1に記載の熱電変換モジュールは、P型シリコン系半導体からなるP型熱電変換素子と、N型シリコン系半導体からなるN型熱電変換素子とが交互に同一平面上にマトリクス状に併設されたものでなっているため、水道管の外周には直線状に接合されるだけで、マトリクス状に配置された熱電変換素子の発電能力が低くなってしまうという問題があった。
一方、特許文献2に記載の熱電変換モジュールは、管状基材の外周部に半導体を環状に析出させると共に、軸方向に適宜の幅を持たせてP型半導体とN型半導体を一対として多段連続配置する構成になっている。しかしながら、この構成では管状基材の周囲に環状に半導体を析出させることが難しく、また、管状基材寄りの一端部を残して周方向に凹所を形成する作業が必要になるため、製造コストが高騰するという問題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は管状基材の外周部に接合する場合の発電能力を高めると共に、製造コストを低減することのできる熱電変換モジュール及びその製造方法、並びにこの熱電変換モジュールを用いた流量測定装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、
管状基材の外周部に接合され、管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールにおいて、
管状基材の少なくとも一部の外周部に添装可能に湾曲した内側面及びこの内側面に対して所定の厚みで隔たった外側面を有する絶縁性基板と、一端を内側面に露呈させ、他端を外側面に露呈させて絶縁性基板に貫設され、かつ、導電形式の異なるものが交互にマトリクス状に配置された複数のP型及びN型の熱電変換素子と、隣接するP型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続する導電性部材と、を備えたことを特徴とする。
管状基材の外周部に接合され、管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールにおいて、
管状基材の少なくとも一部の外周部に添装可能に湾曲した内側面及びこの内側面に対して所定の厚みで隔たった外側面を有する絶縁性基板と、一端を内側面に露呈させ、他端を外側面に露呈させて絶縁性基板に貫設され、かつ、導電形式の異なるものが交互にマトリクス状に配置された複数のP型及びN型の熱電変換素子と、隣接するP型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続する導電性部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の熱電変換モジュールにおいて、熱電変換素子は棒状でなり、絶縁性基板は有機性樹脂でなることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の熱電変換モジュールにおいて、熱電変換素子は外周部が絶縁性のセラミックで包囲されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、熱電変換素子はBi、Teの少なくとも一方を含む混合物でなり、絶縁性基板の板面と垂直な結晶成長方向が、R/3m構造のa軸方向であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、熱電変換素子を接続する導電性部材は銅、金、ニッケル及びアルミニウムのうちのいずれか2つ以上の多層被膜でなることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、直列接続された熱電変換素子の始端及び終端をそれぞれ電極としてリード線を接続し、電極間にコンデンサを接続したことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、
管状基材の外周部に接合され、管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールの製造方法において、
棒状のP型及びN型の各熱電変換素子をそれぞれ複数個準備する工程と、
一対の対向側壁の互いに対応する位置に複数の孔がマトリクス状に穿設され、上面が開放された容器を準備する工程と、
容器の対向側壁に穿設された孔にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを交互に隣接させて貫入する工程と、
容器内に有機性樹脂を充填し、硬化させてブロックを形成する工程と、
熱電変換素子と略垂直に、管状基材の外周面に添装可能に湾曲させてブロックを切断する工程と、
を備えたことを特徴とする。
管状基材の外周部に接合され、管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールの製造方法において、
棒状のP型及びN型の各熱電変換素子をそれぞれ複数個準備する工程と、
一対の対向側壁の互いに対応する位置に複数の孔がマトリクス状に穿設され、上面が開放された容器を準備する工程と、
容器の対向側壁に穿設された孔にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを交互に隣接させて貫入する工程と、
容器内に有機性樹脂を充填し、硬化させてブロックを形成する工程と、
熱電変換素子と略垂直に、管状基材の外周面に添装可能に湾曲させてブロックを切断する工程と、
を備えたことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項6に記載の熱電変換モジュールの製造方法において、熱電変換素子は外周部が絶縁性のセラミックで包囲されていることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、
管状基材の外周部に接合され、管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールの製造方法において、
棒状のP型及びN型の各熱電変換素子をそれぞれ複数個準備する工程と、
熱電変換素子を挿入することが可能な孔が略平行にマトリクス状に穿設されたセラミック材でなるブロックを準備する工程と、
ブロックの孔にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを交互に隣接させて挿入する工程と、
ブロックの孔と熱電変換素子との間隙に有機性樹脂を充填し、硬化させる工程と、
熱電変換素子と略垂直に、管状基材の外周面に添装可能に湾曲させてブロックを切断する工程と、
を備えたことを特徴とする。
管状基材の外周部に接合され、管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールの製造方法において、
棒状のP型及びN型の各熱電変換素子をそれぞれ複数個準備する工程と、
熱電変換素子を挿入することが可能な孔が略平行にマトリクス状に穿設されたセラミック材でなるブロックを準備する工程と、
ブロックの孔にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを交互に隣接させて挿入する工程と、
ブロックの孔と熱電変換素子との間隙に有機性樹脂を充填し、硬化させる工程と、
熱電変換素子と略垂直に、管状基材の外周面に添装可能に湾曲させてブロックを切断する工程と、
を備えたことを特徴とする。
請求項10に係る発明は、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールを駆動電源としたことを特徴とする流量測定装置である。
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールを駆動電源としたことを特徴とする流量測定装置である。
本発明は、上記の構成により、管状基材の外周部に接合する場合の発電能力を高めると共に、製造コストを低減することのできる熱電変換モジュール及びその製造方法、並びにこの熱電変換モジュールを用いた流量測定装置を提供することができる。
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る熱電変換モジュールの第1の実施形態の構成を、その接合対象と併せて示した斜視図である。図1において、管状基材としての金属管1は、例えば、電子式水道メータ又はその近傍の水道管であり、その外周における径方向の互いに反対の外周面に熱電変換モジュール2がそれぞれ伝熱性樹脂3を介して接合されている。この熱電変換モジュール2は周方向に一定の幅、例えば、1/4周程度の幅と水道メータの本体部に略等しい軸方向長さとを有し、金属管1の外周面に添装可能な内側面及びこの内側面に対して略一定の厚みに形成された外側面を有する絶縁性基板4と、この絶縁性基板4に貫設され、一端が内側面に露呈され、他端が外側面に露呈された熱電変換素子11〜14,21〜24,31〜34,…、m1〜m4と、これらの熱電変換素子の各露呈端部を接続する表面接続電極2X及び裏面接続電極2Yと、リード線2a,2bとで構成されている。
熱電変換素子11〜14,21〜24,31〜34,…、m1〜m4はP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子の2種類でなり、その周方向にP型熱電変換素子11〜N型熱電変換素子14が順次交互に配置され、軸方向にP型熱電変換素子11、N型熱電変換素子21、…、P型熱電変換素子m1が順次交互に配置され、全体としてP型及びN型の熱電変換素子が交互にマトリクス状に配置されている。そして、絶縁性基板4の内側面に露呈したP型熱電変換素子の端部とN型熱電変換素子21の端部とが裏面接続電極2Yによってそれぞれ接続され、絶縁性基板4の外側面に露呈したN型熱電変換素子とP型熱電変換素子とが表面接続電極2Xによってそれぞれ接続されている。これによって、P型熱電変換素子11からN型熱電変換素子14まで全ての熱電変換素子が直列に接続される。また、絶縁性基板4の外側面に露呈したN型熱電変換素子14とP型熱電変換素子11からそれぞれリード線2a及びリード線2bが導出されている。
ここで、P型熱電変換素子は、主にBi−Te−Sb系の混合物でなり、N型熱電変換素子は、主にBi−Te−Se系の混合物でなり、絶縁性基板4の板面と垂直な結晶成長方向が、R/3m構造のa軸方向である。また、表面接続電極2X及び裏面接続電極2Yは銅、金、ニッケル及びアルミニウムのうちのいずれか2つ以上の金属を蒸着又はメッキによって積層した多層被膜でなっている。
次に、図1に示した熱電変換モジュールの製造方法について図2を用いて説明する。先ず、(a)に示すように、丸棒状をなし、その長手方向の結晶成長方向がR/3m構造のa軸方向である、複数個のP型熱電変換素子101P及び複数個のN型熱電変換素子101Nを準備し、さらに、(b)に示すように、横寸法Wが絶縁性基板4の周方向の幅に略等しく、縦寸法Lが絶縁性基板4を複数組作成するのに適した長さを有し、深さDが絶縁性基板4の軸方向長さに等しく、長手方向の一対の対向側壁106,107の互いに対応する位置に複数の孔103がマトリクス状に穿設され、上面が開放された容器102を準備する。次に、(c)に示すように、容器10の対向側壁106,107に穿設された孔103にP型熱電変換素子101PとN型熱電変換素子101Nとを交互に隣接させ、末端部を突出させた状態で貫入し、続いて、(d)に示すように、容器102内にエポキシ樹脂、ベークライト樹脂、アクリル樹脂等の有機性樹脂104を充填し、硬化させてブロックを形成する。次に、(e)に示すように、例えば、ワイヤーソー105により、金属管1(図1参照)の外周面に添装させるように半径Rの曲率を持たせて垂直に裁断する。このとき、絶縁性基板4の厚さを確保する寸法を隔てて複数回裁断する。これによって、(f)に示すように、金属管1の外周面に添装可能に湾曲させた複数の熱電変換モジュール2が得られる。なお、(f)のように裁断した後、その内側面及び外側面にそれぞれ隣接するP型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続し、さらに、P型熱電変換素子11に対してリード線2bを、N型熱電変換素子14に対してリード線2aをそれぞれ接続することによって、図1に示した熱電変換モジュール2が形成される。
以上の説明によって明らかな如く、第1の実施形態によれば、金属管1の外周面に略1/4周の範囲で、例えば、2箇所に面接合されるため発電能力の向上が図られ、また、管状基材の周囲に環状に半導体を析出させる必要もなく、管状基材寄りの一端部を残して周方向に凹所を形成する作業が不要化されることから、管状基材の外周部に接合する場合の発電能力を高めると共に、製造コストを低減することのできる熱電変換モジュール及びその製造方法が提供される。
図3(a)〜(d)は本発明に係る熱電変換モジュールの第2の実施形態の構成を、その接合対象と併せて示した平面図、断面図及び部分拡大図であり、図中、図1又は図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここに示した熱電変換モジュール2は、第1の実施形態で用いたP型熱電変換素子101P、N型熱電変換素子101Nの代わりに断面形状が正方形の角棒状のP型熱電変換素子201P及びN型熱電変換素子201Nを用いた点が異なり、これ以外は全て第1の実施形態と同一に構成され、かつ、同一の製造方法で製造される。
なお、図面及び説明の簡単化のために第1の実施形態においては金属管1の周方向に4列配置した場合を示し、図3においては金属管1の周方向に2列配置した場合を示しているが、実際にはその配列数をより多くすることによって発電能力が高められる。
この図3において、P型熱電変換素子201P及びN型熱電変換素子201Nは交互にマトリクス状に配置され、かつ、隣接するP型熱電変換素子201P及びN型熱電変換素子201Nが交互に順次直列接続されており、各熱電変換素子の結晶の絶縁性基板の板面と垂直な結晶成長方向Gが、R/3m構造のa軸方向である。
かくして、第2の実施形態によれば、断面形状が正方形の型熱電変換素子を用いて管状基材の外周部に接合する場合の発電能力を高めると共に、製造コストを低減することのできる熱電変換モジュール及びその製造方法が提供される。
図4(a)〜(d)は本発明に係る熱電変換モジュールの第3の実施形態の構成を、その接合対象と併せて示した平面図、断面図及び部分拡大図であり、図中、図3と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここに示した熱電変換モジュール2は、第1の実施形態で用いたP型熱電変換素子101P、N型熱電変換素子101Nの外周部を絶縁性のセラミックで包囲したものを用いた点が異なり、これ以外は第1の実施形態又は第2の実施形態と全て同一に構成され、かつ、同一の製造方法で製造される。ここで、セラミック管300は無機性部材でなることから隣接する熱電変換素子間の絶縁性能が高められ、より多くの熱電変換素子を集積させることができ、これによって、発電能力をさらに高めた熱電変換モジュールが得られる。
図5は本発明に係る熱電変換モジュールの第4の実施形態について、その製造工程を示したものである。ここでは、先ず、(a)に示すように、丸棒状をなし、その長手方向の結晶成長方向がR/3m構造のa軸方向である、複数個のP型熱電変換素子101P及び複数個のN型熱電変換素子101Nを準備し、さらに、(b)に示すように、横寸法Wが絶縁性基板4の周方向の幅に略等しく、高さLが絶縁性基板4を複数組作成するのに適した長さを有し、長さDが絶縁性基板4の軸方向長さに等しく、縦方向に複数の孔402がマトリクス状に穿設されたセラミック部材でなるブロック401を準備する。次に、(c)に示すように、ブロック401に穿設された孔402にP型熱電変換素子101PとN型熱電変換素子101Nとを交互に隣接させた状態で挿入し、P型熱電変換素子101P及びN型熱電変換素子101Nと孔402との隙間にエポキシ樹脂、ベークライト樹脂、アクリル樹脂等の有機性樹脂403を浸透、硬化させる。次に、(d)に示すように、例えば、ワイヤーソー105により、金属管1(図1参照)の外周面に添装させるように半径Rの曲率を持たせて船底状に裁断する。このとき、絶縁性基板4の厚さを確保する寸法を隔てて複数回裁断する。これによって、(e)に示すように、金属管1の外周面に添装可能に湾曲させた熱電変換モジュール2が複数個得られる。なお、(e)のように裁断した後、その内側面及び外側面にそれぞれ隣接するP型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続し、さらに、P型熱電変換素子11に対してリード線2bを、N型熱電変換素子14に対してリード線2aをそれぞれ接続することによって、図1に示した熱電変換モジュール2が形成される。
この場合、ブロック401自体は絶縁性能が高いため、隣接する熱電変換素子間の絶縁性能が高められ、より多くの熱電変換素子を集積させることができ、これによって、発電能力をさらに高めた熱電変換モジュールが得られる。
なお、図示を省略するが、リード線2bを接続するP型熱電変換素子11とリード線2aを接続するN型熱電変換素子14との間にコンデンサを接続することによって、熱起電力の平準化及び電力の蓄積が可能となる。また、上述した各実施形態に係る熱電変換モジュールを、特許文献1で提案された電子式水道メータに適用したり、あるいは、図示を省略した電子式ガスメータに適用することによって、管状基材の外周部に接合する場合の発電能力を高めると共に、製造コストを低減することのできる流量測定装置を提供することができる。
1 金属管
2 熱電変換モジュール
2a,2b リード線
2X 表面接続電極
2Y 裏面接続電極
3 伝熱性樹脂
4 絶縁性基板
11,24,31,m1,101P,201P P型熱電変換素子
14,21,34,m4,101N,201N N型熱電変換素子
102 容器
103 孔
104 有機性樹脂
105 ワイヤーソー
300 セラミック管
401 セラミック整ブロック
402 孔
403 有機性樹脂
2 熱電変換モジュール
2a,2b リード線
2X 表面接続電極
2Y 裏面接続電極
3 伝熱性樹脂
4 絶縁性基板
11,24,31,m1,101P,201P P型熱電変換素子
14,21,34,m4,101N,201N N型熱電変換素子
102 容器
103 孔
104 有機性樹脂
105 ワイヤーソー
300 セラミック管
401 セラミック整ブロック
402 孔
403 有機性樹脂
Claims (10)
- 管状基材の外周部に接合され、前記管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールにおいて、
前記管状基材の少なくとも一部の外周部に添装可能に湾曲した内側面及びこの内側面に対して所定の厚みで隔たった外側面を有する絶縁性基板と、一端を内側面に露呈させ、他端を外側面に露呈させて前記絶縁性基板に貫設され、かつ、導電形式の異なるものが交互にマトリクス状に配置された複数のP型及びN型の熱電変換素子と、隣接する前記P型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を交互に順次直列接続する導電性部材と、を備えたことを特徴とする熱電変換モジュール。 - 前記熱電変換素子は棒状でなり、前記絶縁性基板は有機性樹脂でなることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換モジュール。
- 前記熱電変換素子は外周部が絶縁性のセラミックで包囲されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電変換モジュール。
- 前記熱電変換素子はBi、Teの少なくとも一方を含む混合物でなり、前記絶縁性基板の板面と垂直な結晶成長方向が、R/3m構造のa軸方向であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 前記熱電変換素子を接続する導電性部材は銅、金、ニッケル及びアルミニウムのうちのいずれか2つ以上の多層被膜でなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 直列接続された前記熱電変換素子の始端及び終端をそれぞれ電極としてリード線を接続し、前記電極間にコンデンサを接続したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 管状基材の外周部に接合され、前記管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールの製造方法において、
棒状のP型及びN型の各熱電変換素子をそれぞれ複数個準備する工程と、
一対の対向側壁の互いに対応する位置に複数の孔がマトリクス状に穿設され、上面が開放された容器を準備する工程と、
前記容器の対向側壁に穿設された孔にP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを交互に隣接させて貫入する工程と、
前記容器内に有機性樹脂を充填し、硬化させてブロックを形成する工程と、
前記熱電変換素子と略垂直に、前記管状基材の外周面に添装可能に湾曲させて前記ブロックを切断する工程と、
を備えたことを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。 - 前記熱電変換素子は外周部が絶縁性のセラミックで包囲されていることを特徴とする請求項6に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
- 管状基材の外周部に接合され、前記管状基材による吸熱又は発熱作用による接合面と最外周面との温度差により電力を発生する熱電変換モジュールの製造方法において、
棒状のP型及びN型の各熱電変換素子をそれぞれ複数個準備する工程と、
前記熱電変換素子を挿入することが可能な孔が略平行にマトリクス状に穿設されたセラミック材でなるブロックを準備する工程と、
前記ブロックの孔に前記P型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを交互に隣接させて挿入する工程と、
前記ブロックの孔と前記熱電変換素子との間隙に有機性樹脂を充填し、硬化させる工程と、
前記熱電変換素子と略垂直に、前記管状基材の外周面に添装可能に湾曲させて前記ブロックを切断する工程と、
を備えたことを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールを駆動電源としたことを特徴とする流量測定装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2019525454A (ja) * | 2016-06-23 | 2019-09-05 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 熱電テープ |
-
2003
- 2003-10-24 JP JP2003364669A patent/JP2005129784A/ja active Pending
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