JP2005126396A - ヘプロニカート及びビタミンeを含有する透明液状組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ヘプロニカート及びビタミンEを含有した透明液状組成物を提供すること。
【解決手段】 次の(A)、(B)及び(C):
(A)ヘプロニカート
(B)ビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩
(C)不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチル
を含有する透明液状組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 次の(A)、(B)及び(C):
(A)ヘプロニカート
(B)ビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩
(C)不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチル
を含有する透明液状組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ヘプロニカート及びビタミンEを含有する透明な液状組成物に関する。
白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末であるヘプロニカートは、ニコチン酸系の末梢血管拡張剤である。小腸内で加水分解を受けニコチン酸となり吸収されるため、ニコチン酸にみられるような一過性の高い血中濃度を示さず、持続的であるという特徴を有する。医療用では、1日300〜600mgを食後3回に分服され、一般用医薬品では、1日200〜300mgを食後2〜3回に分服されている。
ビタミンEは、末梢血行を促すとともに、血小板粘着・凝集能の抑制により微小循環系の動態を改善する微小循環系の賦活作用、毛細血管壁内皮細胞や中膜筋細胞の原形質膜、ミトコンドリア、小胞体、リソソーム等の生体膜を安定化させ、血管壁の透過性や血管抵抗性を改善する膜安定化作用、異常酸化(過酸化)を抑制し、過酸化脂質生成を抑制する抗酸化作用、下垂体-副腎系に作用し、内分泌系を賦活・調整することにより内分泌の失調を是正する作用を有する。
医療用では、ビタミンE欠乏症の予防及び治療、末梢循環障害(間欠性跛行症、動脈硬化症、静脈血栓症、血栓性静脈炎、糖尿病性網膜症、凍瘡、四肢冷感症)、過酸化脂質の増加防止に用いられ、一般用では、末梢血行障害による肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷え、しもやけの諸症状の緩和、更年期における肩・首すじのこり、冷え、手足のしびれ、のぼせの諸症状の緩和、月経不順、老年期のビタミンEの補給に用いられる。安全用量の範囲としては1日6〜3000mgを目処とされ、現在、日本ではビタミンEの服用量は一般用医薬品で1日300mgとされている。例えば、酢酸トコフェロールは無色〜黄色澄明の粘性の液であり、また、トコフェロールは黄色〜赤褐色澄明の粘性の液であるように、ビタミンEの多くは油性の液状であり、従来、ビタミンEを主成分とする医薬品の多くは、植物油を賦形剤(溶剤)としてソフトカプセルや完全にシールされるハードカプセルとして供されている。特に、内容物が透明な液状のソフトカプセルやハードカプセルは、美観に優れ、商品価値が高いが、その透明な内容物が分離したり、結晶が生じたりすると、外観が損なわれて商品価値が低下するだけでなく、消費者にも不快感を与える。このことは、たとえ成分含量の低下がなくても望ましいことではない。
一方、ビタミンEを単独で服用した場合には血行改善効果が弱いことから、ヘプロニカートとビタミンEとを配合した血行改善薬が提案されている(特許文献1参照)。ところが、ヘプロニカートとビタミンEの混合物は、通常の賦形剤に対して溶解性が十分でないため、調製時に透明な組成物とならないことが多く、調製時に透明な組成物となっても、ソフトカプセルへの充填時や冷所又は室温保管時に結晶が析出し、透明性が損なわれるため、ヘプロニカートとビタミンEを含有した透明な組成物を得ることは困難であった。
従って、本発明は、ソフトカプセルへの充填時や保管状況が変化した場合にも常に透明性を保持したヘプロニカート及びビタミンEを含有した液状組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、ヘプロニカートとビタミンEを含有した透明液状組成物を得るべく、数多くの油状物質の添加を試みた結果、ヘプロニカート及びビタミンEに不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチルを組み合わせて配合することにより、保管状況に関わらず透明性を保持した液状組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の(A)、(B)及び(C):
(A)ヘプロニカート
(B)ビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩
(C)不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチル
を含有する透明液状組成物を提供する。
すなわち、本発明は、次の(A)、(B)及び(C):
(A)ヘプロニカート
(B)ビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩
(C)不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチル
を含有する透明液状組成物を提供する。
本発明によれば、ヘプロニカート及びビタミンEを含有した透明な液状組成物を得ることができる。
本発明において使用されるビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩としては、一般にビタミンEと総称されるすべての化合物、例えば、d−α−トコフェロール、dl−α−トコフェロール、γ-トコフェロール、コハク酸d−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール等が挙げられ、d−α−トコフェロールが好ましい。これらは、二種以上を混合して用いることもできる。
本発明の組成物において、ヘプロニカートとビタミンEの配合量は特に限定されないが、ヘプロニカート1重量部に対し、通常、ビタミンEは0.01〜100重量部であり、好ましくは、0.3〜30重量部であり、特に好ましくは、1〜3重量部である。
ヘプロニカートとビタミンEを溶解する油状物質としては、後記実施例に示すように、不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチルを添加した場合のみ透明液状組成物が得られ
た。本発明において使用される不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素数18〜20の不飽和脂肪酸が挙げられ、オレイン酸が好ましい。これらは、二種以上を混合して用いることもできる。
た。本発明において使用される不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素数18〜20の不飽和脂肪酸が挙げられ、オレイン酸が好ましい。これらは、二種以上を混合して用いることもできる。
一方、油状物質として、エステル化トウモロコシ油、エタノール、オクチルデシルトリグリセリド、オリーブ油、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、サフラワー油脂肪酸、蛇油、セスキオレイン酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ダイズ油、トウモロコシ油、トリアセチン、トリカプリリン、ナタネ油、ハッカ油、ヒマシ油、プロピレングリコール、ポリソルベート40、ポリソルベート60、マクロゴール300、綿実油、綿実油・ダイズ油混合物、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ヤシ油、ラッカセイ油等を使用した場合には、結晶の析出や濁りを生じた。
本発明の組成物において、通常、ヘプロニカートとビタミンEの混合物1重量部に対し、不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチルが0.005〜50重量部であり、好ましくは0.05〜10重量部であり、特に好ましくは、0.1〜1重量部である。
更に、本発明の組成物には、他の薬効成分を配合することができる。このような薬効成分としては各種ビタミン類、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、これらの誘導体、葉酸、ビタミンC、その誘導体、ビタミンD、K、H、A、レチノイド、これらの誘導体等を挙げることができる。また、ガンマ−オリザノール、L−塩酸システイン、L−システイン、ウルソデスオキシコール酸、オロチン酸、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、コロイドロイチン硫酸ナトリウム、加工大蒜、ニンジン、ヨクイニン等を配合してもよく、カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、カリウム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブテン等のミネラルを配合してもよい。これらの薬効成分は本発明の効果を損なわない範囲で加えることができ、一種又は二種以上を使用してもよい。
本発明の組成物の調製方法は特に限定されないが、例えば、ヘプロニカート、ビタミンE、不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチルを必要に応じて加温等しながら、混合することにより製造できる。
本発明の組成物の調製においては、必要に応じて、公知の製剤添加物を使用することができる。このような製剤添加物としては、安定(化)剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢化剤、滑沢剤、可溶(化)剤、還元剤、緩衝剤、甘味剤、基剤、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁(化)剤、抗酸化剤、光沢化剤、コーティング剤、剤皮、湿潤剤、湿潤調整剤、充填剤、消泡剤、清涼化剤、着色剤、着香剤、香料、糖衣剤、等張化剤、軟化剤、乳化剤、粘稠化剤、粘稠剤、発泡剤、pH調整剤、稀釈剤および賦形剤、分散剤、崩壊剤、崩壊補助剤、崩壊延長剤、芳香剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、溶解剤、溶解補助剤、溶剤、流動化剤、帯電防止剤、増量剤、保湿剤、付湿剤等が挙げられる。
本発明の組成物の剤型としては、ソフトカプセル剤又は軟カプセル剤が好ましい。ソフトカプセル剤は、一般的なソフトカプセル製造装置により、本発明の組成物をソフトカプセルに充填することにより製造できる。また、軟カプセル剤は、公知の軟カプセル製造装置を用い、本発明の組成物を軟カプセルに充填し、シールすることにより製造できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜12、比較例1〜12
表1及び2に示す各組成物を常法により攪拌混合して得、これをガラス容器に入れて室温又は4℃で2日間保存した後、ガラス容器の外観を観察した。その結果を表1及び2に示す。
表1及び2に示す各組成物を常法により攪拌混合して得、これをガラス容器に入れて室温又は4℃で2日間保存した後、ガラス容器の外観を観察した。その結果を表1及び2に示す。
(評価基準)
−:透明性が良好
+:結晶析出又は濁り
−:透明性が良好
+:結晶析出又は濁り
表1及び2から明らかなように、本発明の組成物は、室温又は4℃で2日間保存しても透明であることが判明した。
製剤例1
ヘプロニカート10g、d-α-トコフェロール30g及びオレイン酸14gを常法により攪拌混合して本発明の組成物を得た。得られた組成物をソフトカプセル連続自動製造機に供給し、内容物180mgのソフトカプセルを得た。尚、ソフトカプセルの製造には、ゼラチン50kg、濃グリセリン22kg及び精製水44kgの組成のゼラチン皮膜を用いた。
ヘプロニカート10g、d-α-トコフェロール30g及びオレイン酸14gを常法により攪拌混合して本発明の組成物を得た。得られた組成物をソフトカプセル連続自動製造機に供給し、内容物180mgのソフトカプセルを得た。尚、ソフトカプセルの製造には、ゼラチン50kg、濃グリセリン22kg及び精製水44kgの組成のゼラチン皮膜を用いた。
Claims (5)
- 次の(A)、(B)及び(C):
(A)ヘプロニカート
(B)ビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩
(C)不飽和脂肪酸及び/又はクエン酸トリエチル
を含有する透明液状組成物。 - ビタミンE、そのエステル体又はそれらの塩が、コハク酸d−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、d−α−トコフェロール、dl−α−トコフェロール及びγ-トコフェロールから選ばれる一種以上である請求項1項記載の透明液状組成物。
- 不飽和脂肪酸が、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸から選ばれる一種以上である請求項1記載の透明液状組成物。
- 剤型がソフトカプセルであることを特徴とする請求項1又は2記載の透明液状組成物。
- 剤型が軟カプセルであることを特徴とする請求項1又は2記載の透明液状組成物。
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JP2003366416A JP2005126396A (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | ヘプロニカート及びビタミンeを含有する透明液状組成物 |
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Cited By (1)
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US8309107B2 (en) * | 2008-10-06 | 2012-11-13 | Banner Pharmacaps, Inc. | Stable solutions of orlistat for pharmaceutical dosage forms |
-
2003
- 2003-10-27 JP JP2003366416A patent/JP2005126396A/ja active Pending
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