JP2005126369A - W/oエマルション相からなる水産動物用経口ワクチン - Google Patents
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Abstract
【課題】 各種の病気を予防するワクチンは、水産動物の養殖において有用であり、注射ワクチンや浸漬ワクチン、経口ワクチンが開発されている。しかし、経口ワクチンは労力がかからず大量投与ができるために有用であるが、その効果がほとんどないために一部の水産動物の病気にのみ使用されているが現状である。本発明は、ワクチンを内水相に封じ込めたW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションを安定に調製することにより、保存安定性に優れた水産動物用経口ワクチンを提供することにあり、また、このエマルションの経口ワクチンを水産動物用飼料、栄養補給製剤、免疫賦活製剤に配合することで簡単に経口で摂取させることが可能となり、水産動物の病気を予防することを目的とする。
【解決手段】 ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有させることにより上記課題を解決する。
【解決手段】 ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有させることにより上記課題を解決する。
Description
本発明は、ワクチンをW/Oエマルションとする水産動物用経口ワクチンに関するものである。さらに詳しくはワクチンを含有する水相Wを、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/Oエマルションを得、次いでこのW/Oエマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した最外水相Wに均一に分散させてW/O/Wエマルションとすることにより、経口摂取できる水産動物用経口ワクチン及びワクチンを含有する水産動物用飼料の製造方法に関するものであり、具体的には、製造したW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションの経口ワクチンを摂取しやすいペレットや粉末の飼料に配合することを特徴とし、主に養殖魚などの水産動物の飼料分野に利用できるものである。
従来から養殖魚の病気を予防する方法としてワクチンが知られており、主に不活性化した病原菌から調製される浸漬ワクチン、経口ワクチン、注射ワクチンの3種類がある。この内、注射ワクチンは対象魚の腹腔内にワクチン液を注射する方法であり、他の方法よりも最も高い効果が得られる反面、魚に対するストレスが大きくまた大量処理や稚魚への投与が難しい欠点をもっている。また、この注射ワクチンの内、更に免疫力を増強させるためにアジュバンド(ワクチン効果促進物質)を添加した注射用のW/O/W型エマルションワクチンが開発されているが、安全性が問題であるアジュバンドが残留する課題が解決されておらず我が国ではほとんど実用化されていないのが現状である。このために、注射ワクチンよりも労力がかからず大量の魚を処理できる浸漬ワクチンが開発されているが、魚を浸漬処理しなければならない作業を必要とする。
一方、経口ワクチンは、餌に混合して魚に食べさせるために大量投与に優れており最も望まれている方法であるが、注射ワクチンや浸漬ワクチンよりも免疫持続期間が短く効果も低い理由から、ほとんどの病気に対してその効果がないために実用化されていないのが現状である。
これまでのホルマリンなどで不活性化した病原菌からなる経口ワクチンは、経口で摂取しても、ワクチンが体内に吸収されないために免疫効果が出現しないものであった。そのために養殖魚のワクチン投与法は、注射ワクチンや浸漬ワクチンの研究開発が中心であり、一部の病気にしか予防効果が期待できない経口ワクチン法の開発はほとんど行われていない。
ワクチンを乳化させて投与する方法として、オイルアジュバンドを添加した注射用のW/O/W型エマルションワクチン(例えば、特許文献1参照。)が知られているが、投与部位においてアジュバンドが残留し、しかも腹壁と内臓の癒着などの副作用があるためにその安全性が問題となっており、特に内臓を食するアユなどの魚には適用できない問題もある。更に、毒性の強く安全性に問題がある細菌由来のリポポリサッカライドなどのアジュバンドを含む注射用のW/O/W型エマルションワクチンを経口で投与することは、養殖魚の生存率が低下する問題や副作用のあるアジュバンドの残留した養殖魚を人が食することになるために、応用することができないものであった。また、注射用のW/O/W型エマルションワクチンに使用される油は、流動パラフィンなどの鉱物油、オリーブ油やヒマワリ油などの植物油、スクワレン、スクワランなどが用いられているが、過酸化物価が低く、酸化安定性にすぐれたものでなければならない問題があった。また注射用ワクチンは、注射できるような粘度の液体でなければならず、W/O/W型エマルションワクチンに使用できる油と乳化剤を選定しなければならない問題があった。
一方、経口ワクチンは、餌に混合して魚に食べさせるために大量投与に優れており最も望まれている方法であるが、注射ワクチンや浸漬ワクチンよりも免疫持続期間が短く効果も低い理由から、ほとんどの病気に対してその効果がないために実用化されていないのが現状である。
これまでのホルマリンなどで不活性化した病原菌からなる経口ワクチンは、経口で摂取しても、ワクチンが体内に吸収されないために免疫効果が出現しないものであった。そのために養殖魚のワクチン投与法は、注射ワクチンや浸漬ワクチンの研究開発が中心であり、一部の病気にしか予防効果が期待できない経口ワクチン法の開発はほとんど行われていない。
ワクチンを乳化させて投与する方法として、オイルアジュバンドを添加した注射用のW/O/W型エマルションワクチン(例えば、特許文献1参照。)が知られているが、投与部位においてアジュバンドが残留し、しかも腹壁と内臓の癒着などの副作用があるためにその安全性が問題となっており、特に内臓を食するアユなどの魚には適用できない問題もある。更に、毒性の強く安全性に問題がある細菌由来のリポポリサッカライドなどのアジュバンドを含む注射用のW/O/W型エマルションワクチンを経口で投与することは、養殖魚の生存率が低下する問題や副作用のあるアジュバンドの残留した養殖魚を人が食することになるために、応用することができないものであった。また、注射用のW/O/W型エマルションワクチンに使用される油は、流動パラフィンなどの鉱物油、オリーブ油やヒマワリ油などの植物油、スクワレン、スクワランなどが用いられているが、過酸化物価が低く、酸化安定性にすぐれたものでなければならない問題があった。また注射用ワクチンは、注射できるような粘度の液体でなければならず、W/O/W型エマルションワクチンに使用できる油と乳化剤を選定しなければならない問題があった。
本発明の目的は、水産動物の病気を予防するために、従来経口で吸収されなかったワクチンが体内に吸収されて免疫効果を高めて病気になりにくい経口ワクチンを開発することにある。また、注射用のW/O/W型エマルションワクチンが有するアジュバンドに起因する安全性の問題が全くなく、内臓を食する魚にも適用できる経口ワクチン製剤を開発することにある。すなわち、注射用のW/O/W型エマルションワクチンに使用されているアジュバンドを実質的に含有しないで、またそれに使用する油としては、不適当であった酸化されやすく、増粘しやすい魚油などの油脂(トリグリセリド)を用いて経口ワクチンを開発することにある。
具体的には、多価不飽和脂肪酸を含有する油脂と食品用乳化剤を用いて、ワクチンを内水相に封じ込めたW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションを調製することにより、経口ワクチンを提供することにある。また、これらのW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションからなる経口ワクチンを飼料に配合した時に、そのエマルションが破壊されずにワクチンが封入された状態で安定な水産動物用経口ワクチンを提供することにある。
具体的には、多価不飽和脂肪酸を含有する油脂と食品用乳化剤を用いて、ワクチンを内水相に封じ込めたW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションを調製することにより、経口ワクチンを提供することにある。また、これらのW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションからなる経口ワクチンを飼料に配合した時に、そのエマルションが破壊されずにワクチンが封入された状態で安定な水産動物用経口ワクチンを提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究した結果、本発明を完成した。すなわち、本発明ではまず、ワクチンを含む内水相を親油性食品用乳化剤であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に分散させてW/Oエマルションを作成し、得られたW/Oエマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相Wに均一に分散することによりW/O/Wエマルションにすることにあり、これによって得られた極めて安定なW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションを経口ワクチンとして水産動物用飼料に配合することにある。
本発明により、ワクチンをW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションの最内水相W中に、油脂を用いて抱合させることによりワクチン液を安定に封じ込めるために、水産動物用経口ワクチンとすることが可能となる。
本発明に用いられるワクチンとしては特に限定されるものではないが、種々の水産動物の病気であるビブリオ病、腸球菌症原因菌、イリドウイルス病、レッドマウス病、せっそう病、冷水性ビブリオ病、伝染性膵臓破壊死症、類結節症、α溶血性連鎖球菌症、細菌性冷水病、細菌性出血性腹水病、エドワジェラ症、伝染性造血器壊死症、リンホシスチス病、ウイルス性腹水症、ウイルス性神経壊死症の原因となる細菌やウイルスの病原体を懸濁した水溶液が挙げられ、これらは不活性化した又は活性化しない細菌、ウイルス粒子、マイコプラズマ、サブユニットワクチンといった病原体の感染予防因子などが挙げられ、これらは単独でも数種混合しても使用することができる。
本発明の経口ワクチンを投与する魚類としては特に限定されるものではないが、サケ、ギンザケ、アユ、ブリ、マダイ、クロダイ、スズキ、ニジマス、マス類、ヒラメ、マアジ、シマアジ、マハタ、トラフグ、ウナギ、フナ、イトウ、カレイ、ホンモロコ、ナマズ、カジカ、ハマチ、カンパチ、アマゴ、ヒラマサ、ドジョウ、チョウザメなどの他に金魚、コイ、グッピー、エンゼルフィシュなどの観賞魚やスッポン、クルマエビ、エビ類などにも使用することができる。また、その他のアワビ、アサリ、イカ、タコ、カニなどの水産動物にも使用することができる。
本発明におけるこれらのワクチンを含む水相を分散させる油脂としては、多価不飽和脂肪酸を含有する油脂が好ましく、中でも望ましくはイワシ油、カツオ油、カレイ油、マグロ油、サケ油、サバ油、サンマ油、ニシン油、ボラ油、マアジ油、メンヘンデーン油などの魚油、サメ類の肝油、エイ類の油、イカ油、アザラシ、アシカ、鯨などの海獣油からなる水産動物油脂が挙げられる。また多価不飽和脂肪酸としては、特に限定されるものではないが、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸などが挙げられ、水産動物に対する摂餌誘因の点よりドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸が好ましい。これらは単品でも、数種類混合して用いることができる。また米油、菜種油、パーム油、ヤシ油、紅花油、乳脂、大豆油、コーン油、綿実油、ヒマワリ油、オリーブ油などの植物油脂、乳脂、牛脂、豚脂、羊脂、馬油、チキン油などの動物油脂が挙げられるが、これらの油脂は水産動物がエサとしての嗜好性が劣るために単品で使用するよりは水産動物油脂と混合して使用することが好ましい。
本発明におけるワクチンを含有する水相Wと油脂相からなるW/Oエマルションの調製には、乳化剤として親油性食品用乳化剤であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルが挙げられるが、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルが好ましい。このポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは特に限定するものではないが、W/O乳化の安定性の点から、好ましくはポリグリセリンのグリセリン縮合度は2量体〜6量体、さらに好ましくは4量体〜6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度は2〜8、好ましくは6〜8のものを使用すると耐酸性、耐塩性に優れた安定なエマルションを得ることができる。使用するポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの添加量は特に限定するものではないが油脂に対して0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%であることが望ましい。
本発明においてW/Oエマルションの調製にあたっては油脂を50〜80℃、好ましくは60〜80℃、さらに好ましくは70〜80℃に加温して液状にしたものにポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを加え均一分散後、30〜80℃で油脂にワクチンを含有する水溶液を逐次添加して分散させW/Oエマルションを作成し、W/O型経口ワクチンとする。W/Oエマルション作成時の温度については、使用する油脂の融点と凝固点を考慮して、融点又は凝固点より高い温度で行うのが望ましい。W/O比については目的に応じて異なるが、水相:油相=9:1〜1:9程度の混合割合が適している。このW/Oエマルション作成にはホモミキサー等の攪拌機を用いて、内水相Wの平均径が0.1〜50μm、好ましくは1〜10μm程度になるように行うのが望ましく、より好ましくは1〜5μm程度になるように行うのが望ましい。TKホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて行う場合は5000rpmで5分程度でよい。攪拌中の内水相の水滴は光学顕微鏡(倍率100〜500倍)で観察し、最も好ましい径になる条件を設定する。
本発明において上述のようにして得られたW/Oエマルションを外水相に均一に分散させる際の条件としては特に限定するものではないが、使用する油脂の融点と凝固点を考慮して、融点又は凝固点より高い温度で行うのが望ましい。上記で得られたW/Oエマルションを融点又は凝固点より高い温度に保温し、直ちに親水性食品用乳化剤を添加した水相(外水相)Wに混入し、ホモミキサー等の攪拌機もしくはホモジナイザー等の乳化機を用いて混合し、W/O/Wエマルションを作成し、W/O/W型経口ワクチンとする。本発明で使用される親水性食品用乳化剤とは特に限定するものではないが、シュガーエステル、レシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、カゼインナトリウム等があげられ、好ましくは親水性食品用乳化剤はあらかじめ水相に添加しておくことが好ましく、W/Oエマルションをこのような外水相に均一に分散させる際には攪拌作用、若しくは乳化作用を強くしすぎるとW/Oエマルションが過度に破壊されて微細な滴になりワクチンを滴内に封入することができなくなり、ワクチンが外水相に移行するので留意する必要がある。このために、適度な攪拌又はホモジナイズの条件を設定すると良い。具体的に例示すればTKホモミキサーを用いて10000rpmで1分程度で調製できる。W/Oの平均径が0.1〜60μm、好ましくは1〜20μm程度になるように行うのが望ましく、より好ましくは1〜10μm程度になるように行うのが望ましく、光学顕微鏡(倍率100〜500倍)で観察し、最も好ましい径になる条件を設定する。
上述のように、ワクチンを内封したW/Oエマルション滴の安定したW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションからなる水産動物用経口ワクチンを得ることができる。
上述のように、ワクチンを内封したW/Oエマルション滴の安定したW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションからなる水産動物用経口ワクチンを得ることができる。
本発明のW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションからなる経口ワクチンは、水産動物用飼料、ビタミンやミネラルの栄養補給製剤、キノコなどの免疫賦活製剤と混合して経口で水産動物に食べさせることができるために、注射ワクチンなどのように大きな労力を必要としない方法であり、大量投与に優れている最も望ましい方法であることがわかる。
本発明のW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションからなる水産動物用経口ワクチンは、注射ワクチンと同様な効果をもつことが分かった。この詳細なメカニズムは不明であるが、ワクチンが内封されたW/Oの形で体内に吸収されるために注射ワクチンと同様な効果を示すものと推測される。
以下に実施例を示して本発明とその効果を具体的に説明するが、本発明はこれに制限さ
れるものではない。
本発明のW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションからなる水産動物用経口ワクチンは、注射ワクチンと同様な効果をもつことが分かった。この詳細なメカニズムは不明であるが、ワクチンが内封されたW/Oの形で体内に吸収されるために注射ワクチンと同様な効果を示すものと推測される。
以下に実施例を示して本発明とその効果を具体的に説明するが、本発明はこれに制限さ
れるものではない。
実施例1
ホルマリンによって不活性化したアユビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(106/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818SK)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。ビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。このW/Oエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存しても分離は全く確認されず、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ内相平均径約3μmのW/O型エマルションを保持していることが確認された。
ホルマリンによって不活性化したアユビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(106/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818SK)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。ビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。このW/Oエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存しても分離は全く確認されず、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ内相平均径約3μmのW/O型エマルションを保持していることが確認された。
実施例2
実施例1と全く同様に実施して、アユビブリオ病原因菌液のW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。このW/Oエマルションの経口ワクチン10gを飼料用魚粉100gにミキサーで混合し、W/Oエマルションの経口ワクチンを均一に分散した魚用飼料を調製した。この魚用飼料を光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、内相平均径約3μmのW/O型エマルションを保持していることが確認された。
実施例1と全く同様に実施して、アユビブリオ病原因菌液のW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。このW/Oエマルションの経口ワクチン10gを飼料用魚粉100gにミキサーで混合し、W/Oエマルションの経口ワクチンを均一に分散した魚用飼料を調製した。この魚用飼料を光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、内相平均径約3μmのW/O型エマルションを保持していることが確認された。
実施例3
ホルマリンによって不活性化したサケビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818SK)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。サケビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションの経口ワクチンであることが確認された。
このW/O/Wエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存しても分離は全く確認されず、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、平均粒径約5μmのW/O/W型エマルションを保持していることが確認された。
ホルマリンによって不活性化したサケビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818SK)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。サケビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションの経口ワクチンであることが確認された。
このW/O/Wエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存しても分離は全く確認されず、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、平均粒径約5μmのW/O/W型エマルションを保持していることが確認された。
実施例4
実施例3と全く同様に実施して、サケビブリオ病原因菌液のW/O/Wエマルションの経口ワクチンを約130g得た。このW/O/Wエマルションの経口ワクチン30gを飼料用魚粉100gにホモミキサーで混合し、W/O/Wエマルションの経口ワクチンを均一に分散した後、減圧乾燥して外水相Wの水分を除去して魚用飼料を調製した。この魚用飼料を光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、平均粒径約5μmのW/O型エマルションを保持していることが確認された。
実施例3と全く同様に実施して、サケビブリオ病原因菌液のW/O/Wエマルションの経口ワクチンを約130g得た。このW/O/Wエマルションの経口ワクチン30gを飼料用魚粉100gにホモミキサーで混合し、W/O/Wエマルションの経口ワクチンを均一に分散した後、減圧乾燥して外水相Wの水分を除去して魚用飼料を調製した。この魚用飼料を光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、平均粒径約5μmのW/O型エマルションを保持していることが確認された。
実施例5
ホルマリンによって不活性化したアユシュードモナス病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wを10ml調製した。イカ油20gに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818SK)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。アユシュードモナス病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させたイカ油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションの経口ワクチンであることが確認された。
このW/O/Wエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存しても分離は全く確認されず、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、平均粒径約4μmのW/O/W型エマルションを保持していることが確認された。
ホルマリンによって不活性化したアユシュードモナス病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wを10ml調製した。イカ油20gに縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(太陽化学製 サンソフト#818SK)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。アユシュードモナス病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させたイカ油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションの経口ワクチンであることが確認された。
このW/O/Wエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存しても分離は全く確認されず、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところ、平均粒径約4μmのW/O/W型エマルションを保持していることが確認された。
比較例1
縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンの代わりに大豆レシチン(太陽化学製 サンレシチンL−8)を使用した以外は実施例1と同様の調製法を行った。すなわち、不活性化したアユビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(106/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに大豆レシチン(太陽化学製 サンレシチンL−8)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。アユビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。
このW/Oエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存したところ、下層に分離した水相が観察された。また、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O型エマルションが破壊されていることが確認された。
縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンの代わりに大豆レシチン(太陽化学製 サンレシチンL−8)を使用した以外は実施例1と同様の調製法を行った。すなわち、不活性化したアユビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(106/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに大豆レシチン(太陽化学製 サンレシチンL−8)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。アユビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。
このW/Oエマルションの経口ワクチンを40℃で1ケ月保存したところ、下層に分離した水相が観察された。また、光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O型エマルションが破壊されていることが確認された。
比較例2
比較例1と全く同様に実施して、アユビブリオ病原因菌液のW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。このW/Oエマルションの経口ワクチン10gを飼料用魚粉100gにミキサーで混合し、W/Oエマルションの経口ワクチンを均一に分散した魚用飼料を調製した。この魚用飼料を光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O型エマルションがほとんど認められず、破壊されていることが分かった。
比較例1と全く同様に実施して、アユビブリオ病原因菌液のW/Oエマルションの経口ワクチンを30g得た。このW/Oエマルションの経口ワクチン10gを飼料用魚粉100gにミキサーで混合し、W/Oエマルションの経口ワクチンを均一に分散した魚用飼料を調製した。この魚用飼料を光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O型エマルションがほとんど認められず、破壊されていることが分かった。
比較例3
縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンの代わりに大豆レシチン(太陽化学製 サンレシチンL−8)を使用した以外は実施例3と同様の調製法を行った。すなわち、
ホルマリンによって不活性化したサケビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに大豆レシチン1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。サケビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ショ糖モノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトSE−16)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションはほとんど認められず、O/Wエマルションであることが分かった。
縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンの代わりに大豆レシチン(太陽化学製 サンレシチンL−8)を使用した以外は実施例3と同様の調製法を行った。すなわち、
ホルマリンによって不活性化したサケビブリオ病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wを10ml調製した。魚油20gに大豆レシチン1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。サケビブリオ病原因菌液Wを上記の食品用乳化剤を溶解させた魚油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ショ糖モノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトSE−16)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションはほとんど認められず、O/Wエマルションであることが分かった。
比較例4
縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンの代わりにモノステアリン酸グリセリン(太陽化学製 サンソフトNo.8000)を使用する以外は実施例5と同様の調製法を行った。
すなわち、イカ油20gにモノステアリン酸グリセリン(太陽化学製 サンソフトNo.8000)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。不活性化したアユシュードモナス病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wの10mlを上記の食品用乳化剤を溶解させたイカ油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションは、ほとんど認められずO/Wエマルションであることが分かった。
縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンの代わりにモノステアリン酸グリセリン(太陽化学製 サンソフトNo.8000)を使用する以外は実施例5と同様の調製法を行った。
すなわち、イカ油20gにモノステアリン酸グリセリン(太陽化学製 サンソフトNo.8000)1gを加え、60℃に加温してホモミキサーで(3000rpm、5分)十分に溶解させた。不活性化したアユシュードモナス病原因菌を1%食塩水に懸濁分散させた菌液(107/ml)Wの10mlを上記の食品用乳化剤を溶解させたイカ油に逐次添加し、30℃にてホモミキサーで(5000rpm、5分)乳化させW/Oエマルションを30g得た。
次いで、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル(太陽化学製 サンソフトA−181E)1gを添加した水溶液100ml(外水相W)に、30℃の温度下で上記W/Oエマルション30gを添加しホモミキサーで(10000rpm、1分)乳化を行い、エマルションを130g得た。このエマルションを光学顕微鏡(倍率300倍)で観察したところW/O/Wエマルションは、ほとんど認められずO/Wエマルションであることが分かった。
本発明の実施例から明らかなように、本発明品は、比較例に比してW/Oエマルション又はW/O/Wエマルションが形成され、安定にワクチン液が封じ込められていることが確認された。ワクチン液が油脂相に封じ込められていることによってW/Oエマルション相が飼料中でも安定に保持されるものである。
本発明の実施態様をあげれば以下の通りである。
(1) ワクチンを含有する水相Wを、親油性食品用乳化剤のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(2) ワクチンを含有する水相Wを、親油性食品用乳化剤のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/O型エマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(3) ワクチンを含有する水相Wを、ポリグリセリンが4量体から6量体であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(4) ワクチンを含有する水相Wを、ポリグリセリンが4量体から6量体であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/O型エマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型マルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(5) ワクチンを含有する水相Wを、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してワクチンを含有するW/O型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(6) ワクチンを含有する水相Wを、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してワクチンを含有するW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/Oエマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(7) ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加する油脂が多価不飽和脂肪酸を含有する油脂であることを特徴とするW/O型エマルションの水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(8) ワクチンを含有する水相を、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加する油脂が多価不飽和脂肪酸を含有する油脂であることを特徴とするW/O/W型エマルションの水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(9) ワクチンを含有する水相と、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した多価不飽和脂肪酸を含有する油脂相に混合してW/O型エマルションにした経口ワクチンを水産動物用飼料、栄養補給製剤、免疫賦活製剤に配合することを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(10)ワクチンを含有する水相を、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した多価不飽和脂肪酸を含有する油脂相に混合してW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/O型エマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型エマルションにした経口ワクチンを水産動物用飼料、栄養補給製剤、免疫賦活製剤に配合することを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(1) ワクチンを含有する水相Wを、親油性食品用乳化剤のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(2) ワクチンを含有する水相Wを、親油性食品用乳化剤のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/O型エマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(3) ワクチンを含有する水相Wを、ポリグリセリンが4量体から6量体であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(4) ワクチンを含有する水相Wを、ポリグリセリンが4量体から6量体であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/O型エマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型マルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(5) ワクチンを含有する水相Wを、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してワクチンを含有するW/O型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(6) ワクチンを含有する水相Wを、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油脂相に混合してワクチンを含有するW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/Oエマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型エマルションにすることを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(7) ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加する油脂が多価不飽和脂肪酸を含有する油脂であることを特徴とするW/O型エマルションの水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(8) ワクチンを含有する水相を、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加する油脂が多価不飽和脂肪酸を含有する油脂であることを特徴とするW/O/W型エマルションの水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(9) ワクチンを含有する水相と、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した多価不飽和脂肪酸を含有する油脂相に混合してW/O型エマルションにした経口ワクチンを水産動物用飼料、栄養補給製剤、免疫賦活製剤に配合することを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
(10)ワクチンを含有する水相を、ポリグリセリンが4量体から6量体であり、縮合リシノレイン酸の縮合度が6〜8であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した多価不飽和脂肪酸を含有する油脂相に混合してW/O型エマルションを生成し、次いで得られたW/O型エマルションを、親水性食品用乳化剤を添加した水相に均一に分散させW/O/W型エマルションにした経口ワクチンを水産動物用飼料、栄養補給製剤、免疫賦活製剤に配合することを特徴とする水産動物用経口ワクチンの安定化方法。
本発明は、ワクチンをW/O型エマルション又はW/O/W型エマルションの最内水相W中に、油脂を用いて抱合させることによりワクチン液を安定に封じ込めるために、水産動物用経口ワクチンとすることが可能となり、これらを水産動物用飼料、栄養補給剤、免疫賦活剤に配合することでいろいろな水産動物の病気を予防することができる。
Claims (5)
- 内水相にワクチンを含有するW/Oエマルション相からなる水産動物用経口ワクチン。
- 乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを使用することを特徴とする請求項1記載のW/Oエマルション相を含有する水産動物用経口ワクチン。
- 多価不飽和脂肪酸を含有する油脂を油相とする請求項1または2記載のW/Oエマルション相を含有する水産動物用経口ワクチン。
- ワクチンを含む水相を、多価不飽和脂肪酸を含有する油脂にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加した油相に混合してW/Oエマルションを得、次いでこのW/Oエマルションを親水性食品用乳化剤を含む水相と混合してW/O/Wエマルションとすることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の水産動物用経口ワクチン。
- 請求項1〜4いずれか記載の水産動物用経口ワクチンを含有する水産動物用飼料。
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JP2003363798A JP2005126369A (ja) | 2003-10-23 | 2003-10-23 | W/oエマルション相からなる水産動物用経口ワクチン |
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JP2003363798A JP2005126369A (ja) | 2003-10-23 | 2003-10-23 | W/oエマルション相からなる水産動物用経口ワクチン |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009149592A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Schweitzer Chemical Corp Usa | 水産用神経壊死症ウイルスワクチン及びその製造方法(AquaticNervousnecrosisvirus(NNV)Vaccineandmanufacturemethod) |
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- 2003-10-23 JP JP2003363798A patent/JP2005126369A/ja active Pending
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