JP2005126230A - 薄型ジャッキの製造方法及び薄型ジャッキ - Google Patents

薄型ジャッキの製造方法及び薄型ジャッキ Download PDF

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JP2005126230A JP2003402263A JP2003402263A JP2005126230A JP 2005126230 A JP2005126230 A JP 2005126230A JP 2003402263 A JP2003402263 A JP 2003402263A JP 2003402263 A JP2003402263 A JP 2003402263A JP 2005126230 A JP2005126230 A JP 2005126230A
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Abstract

【課題】 伸縮方向により大きなストロークが取れ、加圧力の低下を来たさないような薄型ジャッキの製造方法、及びその薄型ジャッキを提供する。
【解決手段】 蛇腹状に形成した伸縮筒の上下端部に金属製薄板を重合し、この中に圧油を送り込むための送油管を取り付け、前記上下端部の周囲を油密に溶接したものとした。更に前記溶接部に金属製枠板を宛てがった後これ等の接合部分を溶接したものとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば採石場に於いて岩を破砕する場合等々に利用する、薄型ジャッキを容易に製造する方法、及びその薄型ジャッキに関する。
薄型ジャッキは、弾力性及び耐触性を有する一例ステンレス鋼板により構成される。即ち同形同大の2枚の金属製薄板を重合し、この周縁部同志を溶接すると共に、この薄板間に圧油を送り込むための送油管を挿入して成る。而して破砕しようとする岩に予め穿設した溝の内部に当該薄型ジャッキを挿入し、前記送油管に数百気圧の油を送り込んで油圧を掛け、前記2枚の薄板を脹らませると、岩は前記の溝の部分より強い力で押し広げられて破砕される。
特開昭62−148794号公報 特許第2817033号公報 特許第2937310号公報
確かに上記構造の薄型ジャッキは溝等に挿入するのには適しており大変に便利なものであるが、逆にストロークが取れないと言う問題がある。また油圧を高くして行くと全体が風船のように膨脹して、接触面積が確保されなくなり、対象物に加わる圧力が減少してしまうと言う問題がある。従ってこの発明は伸縮方向により大きなストロークが取れ、加圧力の低下を来たさないような薄型ジャッキの製造方法とその薄型ジャッキとを提供する。
本発明は、蛇腹状に形成した伸縮筒の上下端部に金属製薄板を重合し、この中に圧油を送り込むための送油管を取り付け、前記上下端部の周囲を油密に溶接して、薄型ジャッキを得るものである。なお前記金属薄板の形状や大きさは任意であるから、この形状に合わせるようにして前記伸縮筒の形状や大きさを適宜決定すればよい。或いは前記伸縮筒の形状や大きさに前記金属薄板の形状や大きさを合わせるようにすればよい。
送油管から油圧を掛けて行くと、伸縮筒が蛇腹状に形成されているため、伸縮方向により大きなストロークが取れることに成る。また伸縮筒が伸張するだけであって、伸縮筒の上下端部の金属製薄板は膨れることがないため、加圧力の低下を来たすようなことがない。なお岩等の側に凹凸があっても、金属製薄板はこの凹凸形状に追随するため、岩等の側に平均に力を加えることが出来る。
ところで前記2枚の金属製薄板は数百気圧の油圧で膨脹させられるため、この周縁部と伸縮筒の周縁部との間の溶接強度が問題と成る場合もある。単に重合して溶接しただけでは、余りに強い圧力が加えられると前記溶接部が剥離して使用不能に成る可能性がある。このため特開昭62−148794号の薄型ジャッキの製造方法では、2枚重の薄板の周縁部同志を溶接するに先立ち、この周縁部の全周を型押して、波形に形成し、その後この波形部分を溶接する方法を開示している。このような方法を採ることによって、単に重合しただけで溶接するよりも周縁部の溶接強度を高くすることが出来るのである。特開昭62−148794号の薄型ジャッキの製造方法では確かに周縁部の溶接強度を高くすることは出来るのであるが、作業としては重ね合わせた2枚の薄板の周縁部を波形に形成するのは大変であり、これが製品のコスト高を招く原因と成っている。
このような問題に対処する必要がある場合のために、本発明では更に前記溶接部に金属製枠板を宛てがった後、これ等の接合部分を溶接したものとした。
前記溶接部とこの溶接部に宛てがった金属製枠板とを溶接しているので、強度を高くすることが出来る。関連技術として上げた2枚重の金属製薄板の周縁部の全周を型押して波形に形成して溶接する方法よりも作業性が良好であり低コストで製造可能である。なおこの元となる技術に関しては特許第2817033号で開示したものであるが、非常によい結果を得たため本発明の一部にもこの構成を活用している。特に本発明では加圧力の低下を来たすことがないため、金属製枠板による補強は有効であると言うことが出来る。
前記伸縮筒の存在によって、ストロークを大きく取ることが出来る。またこの部分が伸縮膨脹に使用されるため、伸縮筒の上下端部の金属製薄板は膨れることがなく、加圧力の低下を来たすような問題がない。なお金属製枠板を宛てがったものでは、簡単な作業でこの部位の接強度を高くすることが出来る。
図1及び図2は第1実施形態を表わしたものである。蛇腹状の伸縮筒は円錐台状金属筒2を2つ繋ぎあわせて成るものである。すなわちこの円錐台状金属筒2は短径の内縁部21と長径の外縁部20とを有するが、2つの円錐台状金属筒2を各々の内縁部21で重ねて、溶接部3にて溶接一体化して蛇腹状に形成した。この蛇腹状の伸縮筒を2枚の金属薄板1,1で挟んで金属薄板1,1の縁部10と前記外縁部20とを油密に溶接して薄型ジャッキを構成した。なおジャッキ内に圧油を送り込むための送油管4の一端部を円錐台状金属筒2に接合し、送油管4と反対位置に於いてはエア抜き用のパイプ5の一端部を接合している。送油管4の他端部には圧油の注入口40が、またエア抜き用パイプ5の他端部には抜気口50が取り付けられており、該抜気口50にはボルト状の開閉詮51が油密に螺合されている。なお送油管4やエア抜き用パイプ5に関しては溶接による接合以外にフランジ構造による接合その他が任意に採用出来る。この部位の構成方法や構成は常の如くである。また前記送油管4には圧力ゲージを取り付けることが出来る。
注入口40から注油するとジャッキ内の油圧が高まって、円錐台状金属筒2が構成する蛇腹部を大きく伸張させる。この部位が伸張することによって金属薄板1,1は平板状を維持することが出来る。
次に図3の部分断面模式図は第2実施形態を表わす。上述した第1実施形態に於いては、金属薄板1の縁部10と円錐台状金属筒2の外縁部20とを溶接する場合、図3の溶接部3の黒丸で図示した部位を溶接しているが、第2実施形態では更に内側の第2溶接部30をも溶接している。これによって縁部10と外縁部20との接合強度を高めている。
次に図4の部分断面模式図は第3実施形態を表わす。上述した第1実施形態の内縁部21,21の接合部に別の金属薄板6を係わらせて溶接し、蛇腹部の強度を高めている。溶接部は4ヵ所であり、内側の溶接部3,3と外側の第2溶接部30,30とである。なお前記金属薄板6には図示しない通油孔が設けられている。
さて図5及び図6は第4実施形態を表わしたものである。上述の第1実施形態では、2つの円錐台状金属筒2,2の接合部を溶接部3で、また金属薄板1の縁部10と円錐台状金属筒2の外縁部20との接合部を溶接部3で溶接している。しかしながらこの溶接部位の強度を更に高めたのがこの第4実施形態のジャッキである。なお蛇腹状の伸縮筒は円錐台状金属筒2を4つ繋ぎあわせて成るものである。
すなわち2つの円錐台状金属筒2,2の内縁部21,21同士の接合部を溶接部3にて全周に亘って溶接すると共に、この内縁部分に別のリング状の金属枠板70を宛てがった後、前記内縁部21と金属枠板70とを第2溶接部31にて溶接し、次いでこの内縁部21と金属枠板70とを第3溶接部32にて溶接して、1ユニットの伸縮筒を構成した。このような伸縮筒を2ユニット、外縁部20,20で合わせ、この接合部を溶接部3にて全周に亘って溶接すると共に、この周縁部の全周に別の金属枠板7を宛てがった後、外縁部20と金属枠板7とを第2溶接部31にて溶接し、次いで外縁部20と金属枠板7とを第3溶接部32にて溶接して成る。こうして形成した伸縮筒を2枚の金属薄板1,1で挟んで,金属薄板1の縁部10と円錐台状金属筒2の外縁部20との接合部を図6の溶接部3(第1の溶接部である)にて全周に亘って溶接すると共に、この周縁部の全周に別のリング状の金属枠板7を宛てがった後、金属薄板1の縁部10と金属枠板7との接合部を図示の第2溶接部31にて溶接し、次いで円錐台状金属筒2の外縁部20と金属枠板7との接合部を図示の第3溶接部32にて溶接して成る。
前記金属枠板7の厚さは、前記縁部10と円錐台状金属筒2の外縁部20とを重合した時の厚さに略等しく、また前記金属枠板70の厚さは、2つの円錐台状金属筒2,2の内縁部21,21を重合した時の厚さに略等しい。具体的には、前記両者が各々0.5ミリメートルの厚さの時には、金属枠板7,70の厚さを1.0ミリメートルとするわけである。しかしながら前記両者の厚さと金属枠板7,70の厚さとが異なっていてもよいことは言うまでもない。また第2溶接部31と第3溶接部32は必ずしも全周に亘って連続して形成されなくとも、略一定間隔で近接して形成されていればよいため、これを図7の第5実施形態で説明することとする。
上述した特開昭62−148794号では、2枚の薄板の周縁部の全周を型押して波形に形成し、その後この波形部分を溶接していたため、溶接部分の見掛け上の厚さが大きく成ったように作用するが、なお2枚の薄板は本実施形態で言うところの(第1)溶接部3のみで接着していたに過ぎない。しかしながら本実施形態は、溶接部3に加え、金属枠板7,70を介在させて第2溶接部31および第3溶接部32にて溶接しているために、2枚の薄板の周縁部の全周を型押して波形に形成した場合よりも作業性が良好で、この結果低コストで製造可能と成っている。また第2溶接部31及び第3溶接部32にて金属製枠板3を溶接している結果この部位の溶接強度が高く高耐圧と成っているため、前記2枚の金属薄板1,1の厚さを更に薄くすることなども可能と成っている。
次に図7の平面図で第5実施形態を表わす。金属薄板1の縁部10と金属枠板7の内縁部との溶接に関して、第2溶接部31と第3溶接部32(図に現われていない)とは、全周に亘って連続して形成されておらず、略一定間隔で近接して形成されている。強度的には十分である。
次に図8及び図9は第6実施形態を表わしたものである。金属薄板1とこれより小さな外径を有する円錐台状金属筒2とを、金属薄板1の縁部11と円錐台状金属筒2の外縁部20の板面とが接する部位を図示の溶接部3にて全周に亘って溶接すると共に(図8)、この全周に別の金属枠板71を宛てがった後、金属薄板1と金属枠板71とを図示の第2溶接部33にて溶接し、次いで前記金属筒2の外縁部20と金属枠板71とを図示の第3溶接部34にて溶接して成るものである(図9)。
次に図10の部分断面模式図は第7実施形態を表わす。金属薄板1と円錐台状金属筒2とを、縁部10と外縁部20との間を図示の溶接部3にて全周に亘って溶接すると共に、この周縁部の全周に別の金属製枠板である断面コ字状の金属枠材72を嵌め合わせるようにして宛てがった後、金属薄板1と金属枠材72とを図示の第2溶接部35にて溶接し、次いで前記金属筒2と金属枠材72とを図示の第3溶接部36にて溶接して成るものである。
次に図11の平面図は第8実施形態を表わす。この金属薄板12は略方形状であって、縁部13もこれに倣っている。また円錐台状金属筒は図に現われていないが、その外縁部は金属薄板12と同形状であり、円形状の内縁部22は鎖線で表わされている。なお一側の金属薄板12には圧油を送り込むための送油管4とエア抜き用パイプ5とが取り付けられている。
次に図12は第9実施形態を断面模式図で表わしたものである。蛇腹状の伸縮筒は、大径の円錐台状金属筒23を2つ繋ぎあわせて成るものの中央に、小径の円錐台状金属筒24を2つ繋ぎあわせて成るものを配設して、上述した第1実施形態の伸縮筒と同様の箇所を溶接して内外2重壁構造の蛇腹状に形成した。なお大径の円錐台状金属筒23は小径側で溶接し、逆に小径の円錐台状金属筒24は大径側を合わせるようにして溶接している。このようにして構成された蛇腹状の伸縮筒の溶接部分の全てに、別のリング状の金属枠板74,75を宛てがった後に、上述した第4実施形態に倣って所要部を溶接した。次に前記伸縮筒の形状に合わせて中央部分に開孔した金属薄板14,14でこの蛇腹状の伸縮筒を挟み,金属薄板14,14の外縁部と外縁部とを伸縮筒の各々対応する箇所に溶接し、金属薄板14,14間を油密に構成した。こうして金属枠板14,14の外周部と伸縮筒との溶接部、及び金属枠板14,14の内周部と伸縮筒との溶接部に、別のリング状の金属枠板73,76を宛てがった後、第4実施形態に倣い所要部を溶接して薄型ジャッキを構成した。平面視では上記リング状の金属枠板は外側から順に73,74,75,76と並んでいる。従ってこの薄型ジャッキの特徴は金属薄板14,14の中央部分にリング状の金属枠板76の小孔が開いている点にある。
ところで特許第2937310号のアンカー鋼線緊張ジャッキは、当発明者の発明に係るものであるが、緊張したいアンカー鋼線を通すために中心部に孔部が設けられている。すなわち先端側にアンカー鋼線緊張固定金具をセットし、中央部にアンカー鋼線通し孔を設けた構成の緊張用ピストンとシリンダーとの間に、緊張用ピストンの戻りを阻止する戻り防止ロック機構を設けて成るものである。このアンカー鋼線を緊張させておくと言う目的で本実施形態のジャッキを利用することが出来る。中央部分のリング状の金属枠板76による小孔はアンカー鋼線を通すための孔である。
第1実施形態の断面図である。 第1実施形態の平面図である。 第2実施形態の部分断面模式図である。 第3実施形態の部分断面模式図である。 第4実施形態の断面図である。 第4実施形態の部分断面模式図である。 第5実施形態の平面図である。 第6実施形態の中間工程の説明図である。 第6実施形態の最終工程の説明図である。 第7実施形態の部分断面模式図である。 第8実施形態の平面図である。 第9実施形態の断面模式図である。
符号の説明
1 金属薄板
10 縁部
11 縁部
12 金属薄板
13 縁部
14 金属薄板
2 円錐台状金属筒
20 外縁部
21 内縁部
22 内縁部
23 円錐台状金属筒
24 円錐台状金属筒
3 溶接部
30 第2溶接部
31 第2溶接部
32 第3溶接部
33 第2溶接部
34 第3溶接部
35 第2溶接部
36 第3溶接部
4 送油管
40 注入口
5 エア抜き用パイプ
50 抜気口
51 開閉詮
6 金属薄板
7 金属枠板
70 金属枠板
71 金属枠板
72 金属枠材
73 金属枠板
74 金属枠板
75 金属枠板
76 金属枠板

Claims (4)

  1. 蛇腹状に形成した伸縮筒の上下端部に金属製薄板を重合し、この中に圧油を送り込むための送油管を取り付け、前記上下端部の周囲を油密に溶接することを特徴とする薄型ジャッキの製造方法。
  2. 前記溶接部に金属製枠板を宛てがった後これ等の接合部分を溶接する、請求項1に記載の薄型ジャッキの製造方法。
  3. 蛇腹状に形成した伸縮筒の上下端部に金属製薄板を重合し、この中に圧油を送り込むための送油管を取り付け、前記上下端部の周囲を油密に溶接して成ることを特徴とする薄型ジャッキ。
  4. 前記溶接部に金属製枠板を宛てがった後これ等の接合部分を溶接して成る、請求項3に記載の薄型ジャッキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101579863B1 (ko) * 2015-03-11 2015-12-23 쿄쿠도 코겐 콘크리트 신코 가부시기가이샤 잭 본체의 제조방법 및 잭의 제조방법

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