JP2005125391A - 圧延機用ロール組替装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下1対のロールを駆動する駆動機構を圧延機の中心線を縦軸としてそれぞれ左右に配置した圧延機において、ロールを上下に重ねて圧延機より抽出し、且つ、サイドシフトによりロール組替時間を短縮する安価なロール組替装置が従来存在しなかった。
【解決手段】下ロール駆動機構に第1のサイドシフト用レール164を取り付け、第1のサイドシフト用レール164が水平になった時の延長線上に位置固定の第2のサイドシフト用レール225を設け、第1と第2のサイドシフト用レールの間に上下動可能な上下動レール221を設け、且つ、下ロールの駆動側及びスラスト側軸箱にロール軸方向に転動する車輪とロール軸直角方向に転動する車輪の2グループの車輪を設け、ロール組替の際、ロール抽出時はロール軸方向転動車輪を上下動レール221上で、又、サイドシフト時はロール軸直角方向転動車輪をサイドシフト用レール上で転動させる。
【選択図】図11

Description

本発明は金属の板材を圧延する圧延機のロール組替に関するものである。
近年、我が国の国家プロジェクトとして新素材スーパーメタルが特許文献1及び非特許文献1,2,3にて報告されている如く創成されつつあり、実験室的には完成している。しかしながら、スパーメタルを商業的に生産するには未解決の問題が残っていて、未だ実用段階に入ったとは言えない状況にある。それらの内最大の問題は、スーパーメタルを圧延するには板材の結晶粒を細粒化するため、圧延工程の最終段階で板材の温度を下げ、且つ、板材内部に大きな剪断歪みを与える必要があり、そのためには従来の圧延機と同じ直径のロールを用いながら、より大きな圧延荷重と圧延トルクに耐える圧延機が必要であることである。例えば、非特許文献1 P87 図6の小径多スタンドの項では直径600mmのロールで幅2000mmの板材を圧延する時、圧延荷重は最大で120,000kNになると報告している。この圧延荷重を板材の単位幅当たりに換算すると60kN/mmとなり、この数値は従来技術による圧延機の場合の約3倍の大きさに相当する。又、非特許文献1は圧延トルクについては触れていないが、圧延荷重が3倍になれば圧延トルクは少なくとも3倍になる。
特開2001−234270号 公報 財団法人 金属系材料研究開発センター 第4回スーパーメタルシンポジウム講演集 平成13年12月18日 P81−90,P171−179,P251−260 財団法人 金属系材料研究開発センター JRCM NEWS No.190 2002年8月 P1−5 財団法人 金属系材料研究開発センター JRCM NEWS No.191 2002年9月 P1−5
金属の板材を圧延する圧延機は、図1に示す如く、圧延板材1を上下から挟んで圧延する上下ロール10、20とそれらを駆動する上下の駆動機構30,40を基本的構成部材としている。圧延荷重の場合、60kN/mmの高荷重に対応するためには、ロールを超高硬度材料製スーリブを鋼製アーバーに焼嵌めした複合ロールとし、且つ、図1の基本的構成部材以外の圧延機構成部材を3倍の荷重に合わせて大きくすれば対応出来る。しかし、圧延トルクの場合、少なくとも3倍になる高トルクに対応するために駆動機構30,40を増大するトルクに合わせて大きくしなければならなが、従来技術による圧延機は図1に示す如く、駆動機構30,40がロール10,20の一方の側に上下に配置されているため、上下の駆動機構の自在接手32,42が互いに接近していてそれらの外径D’をロール直径dより大きくすることは不可能であって、結局、従来技術による圧延機では増大する圧延トルクへの対応が不可能であった。そこで本発明の発明者は特許文献2にて、図2に示す如く、上下一対のロール10,20を駆動する駆動機構30,40を圧延機の中心線2を縦軸としてそれぞれ左右に配置した圧延機を提案した。この提案に従えば上下の自在接手32,42は互いに接近しないから、その外径Dをロール直径dより大きく出来る。自在接手のトルク伝達能力はその外径Dの3乗に比例するからスーパーメタル圧延に必要な圧延トルクを伝達可能な大きさの外径を有する自在接手とすることが可能になった。
特開2002−301508号 公報
圧延機ではロールが摩耗するため、定期的にロールを交換するロール組替を行うが、図1の従来技術による圧延機では、ロール組替時に旧ロールを圧延機から抽出する際は、上ロール10を載荷した下ロール20が図示しない押し引き装置にてレール51上を通ってサイドシフト用の台車52上の2点鎖線で示す10a、20aの位置まで圧延機から抽出される。台車52上には図示しない上下の新ロールが予め用意されており、付帯する車輪53が基礎上に設置されたレール54上を転動する台車52をサイドシフトすることにより、新旧のロールが交換され、新ロールが圧延機内に挿入される。一方、特許文献2に基づく図2の圧延機では図1の台車52に相当する装置が下駆動機構40があるため設置できない。このため本発明の発明者は特許文献3にて、図2に示す如く、上下のロール10,20を圧延機から圧延機の中心線2の左右にそれぞれ2点鎖線で示す10a,20aの位置に抽出する組替装置を提案した。
特許第3330371号 公報
しかしながら、特許文献3で提案され図2に示すロール組替装置では、図1の従来技術による圧延機に比べロール組替作業が複雑化し且つ長時間化して圧延機の生産性が低下する欠点が惹起された。図2においてロール組替を行う際、上ロール10を下駆動機構40側の2点鎖線で示す10aの位置に、又、下ロール20を上駆動機構30側の2点鎖線で示す20aの位置にそれぞれ反対方向に圧延機より抽出し、個々にサイドシフトして新ロールを圧延機に挿入するロール組替方法が採用されているが、特許文献3の図18で示されている如く、ロール組替に四つのステップが必要で且つ各ステップを時間的に順を追って施行するため、本発明の図1に示す従来技術による圧延機のロール組替時間の約2倍を必要とする欠点があった。又、特許文献3の図7及び12に示されている如く、上下のロールを個々にサイドシフトするためのサイドシフト用台車が必要で、本発明の図1の台車1台に比べ2台の台車を必要とし、機械設備費が高価になる欠点があった。
又、本発明の図3で示す如く、下駆動機構40をピン46を回転中心として40aの位置に揺動下降させ、上下ロール10,20を2点鎖線10a,20aで示す如く上下重ねて圧延機より抽出することも考えられるが、図1に示す新旧ロールの交換用サイドシフト台車52を設置するスペースが下駆動機構に邪魔されて確保出来ず、新旧ロールの交換はクレーンに頼ることになって、ロール組替は大幅に長時間化するであろう。新旧ロールの交換をクレーン作業からサイドシフト台車を使う方法に切り替えて来た圧延機の設計製作の歴史からも逆行することになる。
以上述べた如く、上下一対のロールを駆動する駆動機構を圧延機の中心線を縦軸としてそれぞれ左右に配置した圧延機においてロールを組替する際、上下ロールを重ねて圧延機から抽出し、且つ、サイドシフト台車がなくてもサイドシフト可能で、組替時間が長期化しない安価なロール組替装置の開発が課題になった。
そして、本発明は上記課題の解決手段として、上下1対のロールを駆動する上下の駆動機構を圧延機の中心線を縦軸としてそれぞれ左右に配置した圧延機において、下ロール駆動機構のスピンドルサポートビームに同下ロール駆動機構を揺動下降させた時水平になる2個の第1のサイドシフト用レールを取り付け、同第1のサイドシフト用レールが水平になった時の延長線上に位置固定の第2のサイドシフト用レールを設け、第1と第2のサイドシフト用レールの間に上下動可能な上下動レールを設け、且つ、下ロールの駆動側及びスラスト側軸箱にロール軸方向に転動する車輪とロール軸直角方向に転動する車輪の2グループの車輪を設け、ロール組替の際、上ロールを載荷した下ロールを圧延機から抽出する時は最上位にリフトアップした上下動レール上でロール軸方向転動の車輪グループを転動させ、抽出後サイドシフトする時は上下動レールを最下位にリフトダウンしてロール軸直角方向転動の車輪グループを第1のサイドシフト用レールに接地させ、且つ、軸方向転動の車輪グループを宙に浮かせ、上ロールを載荷した下ロールを第2のサイドシフトレール上にサイドシフトすることを手段としている。
我が国の国家プロジェクトとして新素材スーパーメタルが特許文献1及び非特許文献1,2,3にて報告されている如く創成されつつあり、更に、このスーパーメタルの板材を圧延するための従来と同じ直径のロールを用いながらより大きな圧延荷重と圧延トルクに耐える圧延機が特許文献2にて提案されている。これらに本発明のロール組替装置を加えれば、新素材スーパーメタルの圧延が研究開発段階から商業的に可能になり、その経済的効果は大きい。又、本発明によれば従来技術で必要であったサイドシフト用台車が不要に成り、機械設備費が安価になる効果が発揮される。
以下、本発明の実施の形態を図4〜11に基づいて説明する。図4の上下のロール130,140を2点鎖線で示す130a,140aの位置でサイドシフトさせることが、本発明の目的である。
圧延機101は圧延板材102を上下で挟んで圧延する上下ロール130,140、圧延機の中心線103を縦軸として左右に配置された上下の駆動機構150,160、組替側ハウジング104,反組替側ハウジング105,組替側ハウジング104に取り付けられた上下の形状制御機構170,180、上下の支持ロール190,200を主要構成部材として成っている。
図7において、上ロール130はスラスト側軸箱132と駆動側軸箱133で回転自在に軸承された上ロール本体131とロール本体から延びた軸端134に焼嵌めされたアダプター135,アダプターの軸端136に着脱可能な嵌合いで取り付けられた自在接手151の1部を成すカップリング151aより成り、図示しないモーターで上駆動機構150を介して回転駆動される。又、ロール本体131はスラスト側軸箱132に内装された図示しないスラスト軸受で軸承され、軸箱132と一体のL型突起138を介して上形状制御機構170でロールの軸方向位置とスラスト力が制御される。
図8において、下ロール140はスラスト側軸箱142と駆動側軸箱143で回転自在に軸承された下ロール本体141とロール本体から延びた軸端144に焼嵌めされたアダプター145,アダプターの軸端146に着脱可能な嵌合いで取り付けられた自在接手161の1部を成すカップリング161aより成り、図示しないモーターで下駆動機構160を介して回転駆動される。又、ロール本体141はスラスト側軸箱142に内装された図示しないスラスト軸受で軸承され、軸箱142の両側に取り付けられた連結部材147と一体のL型突起148を介して下形状制御機構180でロールの軸方向位置とスラスト力が制御される。更に、連結部材147には上ロール130を載荷する台座147aが一体的に設けられている。
上駆動機構150は自在接手151、スピンドル152、自在接手153、サポートビーム155,軸受け156,ピン157,シリンダー158より成る。上スピンドル152は軸受け156を介してサポートビーム155で支承され、基礎上に設置された台106に固定されたピン157を揺動中心として、ハウジング105から一体的に突き出したブラケット108にピン結合されたシリンダー158で上下に揺動する。
下駆動機構160は自在接手161、スピンドル162、自在接手163、2個の第1のサイドシフト用レール164、サポートビーム165,軸受け166,ピン167,シリンダー168より成る。下スピンドル162は軸受け166を介してサポートビーム165で支承され、基礎上に設置された台107に固定されたピン167を揺動中心として、基礎上に固定された台109にピン結合されたシリンダー168で上下に揺動し、その最下点で2個の第1サイドシフト用レール164は水平になる。
図7において、上形状制御機構170はフラッパー171,キーパープレート172、制御シリンダー173、抑えボルト174,シリンダー175,ピン176,駒177,178、台179、フレーム216より成り、フラッパー171は、組替側ハウジング104に取り付けられたフレーム216に固定されたピン176を回転中心とし、且つ、ハウジング104に取り付けられた台179にピン結合された制御シリンダー173にピン結合されて揺動する。キーパープレート172はフラッパー171に抑えボルト174で摺動可能に取り付いており、シリンダー175で摺動する。フラッパー171とキーパープレート172の先端には駒177,178がそれぞれ円筒面で、又、上ロールスラスト側軸箱132のL型突起138とは平面で接触している。圧延時に圧延板材102の形状制御に基づいて発生するスラスト力は軸箱132、L型突起138,駒177、178を介してフラッパー171とキーパープレート172に伝達され、ピン176を介して制御シリンダー173でロールの軸方向位置と共に制御される。ロール組替時には図7の下部に示す如く、キパープレート172をシリンダー175で引き戻した後、フラッパー171をL型突起138の内法幅Bをクリアーする位置まで制御シリンダー173で解放し、上ロール130は矢印AR3方向に圧延機より抽出される。なお、この時軸箱132と形状制御機構170とは高さ方向で干渉しないよう、上ロール130の組替高さが設定されている。
図8において、下形状制御機構180はフラッパー181,キーパープレート182、制御シリンダー183、抑えボルト184,シリンダー185,ピン186,駒187,188、台189、フレーム216より成り、フラッパー181は、組替側ハウジング104に取り付けられたフレーム216に固定されたピン186を回転中心とし、且つ、ハウジング104に取り付けられた台189にピン結合された制御シリンダー183にピン結合されて揺動する。キーパープレート182はフラッパー181に抑えボルト184で摺動可能に取り付いており、シリンダー185で摺動する。フラッパー181とキーパープレート182の先端には駒187,188がそれぞれ円筒面で、又、下ロールの連結部材147のL型突起148とは平面で接触している。圧延時に圧延板材102の形状制御に基づいて発生するスラスト力は軸箱142、連結部材147、L型突起148,駒187、188を介してフラッパー181とキーパープレート182に伝達され、ピン186を介して制御シリンダー183でロールの軸方向位置と共に制御される。ロール組替時には図8の下部に示す如く、キパープレート182をシリンダー185で引き戻した後、フラッパー181をL型突起148の内法幅Bをクリアーする位置まで制御シリンダー183で解放し、下ロールは140一旦矢印AR3方向とは反対方向にアダプター145の軸端部146が自在接手161の一部を成すカップリング161aから抜けるまで移動し、しかる後下駆動機構160を下ロールと干渉しない位置まで揺動下降させてから、下ロール140は矢印AR3方向に圧延機より抽出される。なお、この時軸箱143と形状制御機構180とは高さ方向で干渉しないよう、下ロール140の組替高さが設定されている。
上支持ロール190は左右の軸箱192、193で回転自在に軸承されたロール本体191より成り、圧延板材102と上ロール130間に生じる圧延荷重をハウジング104,105に螺合され且つ駆動装置114で上下動する圧下スクリュー115とプレッシャーブロック116を介してハウジング104,105に伝達する。又、圧延機101はハウジング104、105を連結するフレーム110の上部に取り付けられたバランスシリンダー111を備え、バランスシリンダー111のピストン112上部に吊りビーム113がピン結合され、吊りビーム113下部のフック117が左右の上支持ロール軸箱192,193と一体のフック196(図6)が係合してピストン112を上方に作動させると上支持ロール軸箱192,193の高さ方向位置が圧下スクリュー115に対して定まる。
下支持ロール200は左右の軸箱202、203で回転自在に軸承されたロール本体201より成り、圧延板材102と下ロール140間に生じる圧延荷重をハウジング104,105に螺合され且つ図示しない駆動装置で上下動する圧上スクリュー119、台118を介してハウジング104,105に伝達する。
図6において、ハウジング104,105にはプロジェクトウインドウ121が一体的に取り付けられ、ピストン122が油圧で上ロール軸箱132,133、上ロール本体131を介して上支持ロール本体191を上支持ロール軸箱192,193に対して押し上げる。又、ピストン123が油圧で下ロール軸箱142,143、下ロール本体141、下支持ロール軸箱202,203、台118を介して圧上スクリュー119に対して押し下げる。
図9,10において、下ロール軸箱142,143は連結部材147で両側を抱き抱えられる如くに連結されており、一体の脚211が左右にL字状に延びている。脚211には脚に固定されたシャフト213を中心にしてロール軸方向に転動する車輪212と脚に固定されたシャフト215を中心にしてロール軸直角方向に転動し、且つ、車輪212より落差Sだけ高い位置にある車輪214の2グループの車輪が備えられている。ロール軸方向に転動する車輪212は、図6に示す如く圧延中は、プロジェクトウインドウ121の1部を成すレール124の上部に位置し、宙に浮いている。なお、これらの車輪212,214にはレールからの脱線防止用フランジが付属しているが、鉄道用車両に見られる如く脱線防止用フランジは公知であり、且つ、本発明の根幹に大きく影響しないので、図面簡素化のため省略した。
図4,11,12において、リフター220は上下動レール221を上部に取り付けたフレーム222,ベース223,ベースに固定されたガイド224,ジャッキ225から成っている。上下動レール221は、下駆動機構160が揺動下降した時水平になる2個の第1のサイドシフトレール164とその延長線上に位置固定された第2のサイドシフトレール226、226aの中間に位置し、上ロール130を連結部材147と一体の台座147a上に載荷した下ロール140が圧延機から抽出される時は図6に示すプロジェクトウインドウの一部を成すレール124と同一レベルにジャッキ225によりガイド224を介してリフトアップされ、図9,10のロール軸方向転動車輪212が上下動レール221上を転動する。
以上に説明した「発明を実施するための最良の形態」の圧延機でロール組替時間の短縮と安価な組替装置を実現するための実施例を説明する。
圧延作業が終了した後、ロール組替は次の手順で行われる。
(1) 図4,6において、下ロールバランス用ピストン123を上げ、下支持ロール200を圧上スクリュー119を下げることにより下げる。この時、下支持ロール上に載っている下ロール140も下がり、ロール軸方向車輪212がレール124に接地する。
(2) 下ロール軸箱142,143と下支持ロール本体141との干渉を避けるため、下支持ロール200を更に下げ、下支持ロール本体201の上面201aを軸箱の下面142a,143aより下に位置せしめる。(図6)
(3) 図示しない押し引き装置で下ロール140を組替方向を示す矢印AR3方向とは逆方向に一旦移動させ、下ロールのアダプター軸端146を下駆動機構のカップリング161aから抜く(図8)。但し、この時、カップリング161aがピン167aを中心として回転しないよう図示しないサポート機構でサポートビーム165に予め固定しておく。(図4)
(4) ピン167を回転中心として下駆動機構160を2個の第1サイドシフトレール164が水平になるまでシリンダー168で揺動下降させる。(図4、5)
(5) 上下動レール221を最上位にリフトアップする。(図11)
(6) 上支持ロール190を、上支持ロール本体191の下面191aが上ロール軸箱132,133の上面132a、133aより上部に位置する高さに上げる。(図6)
(7) 連結部材147の台座147a(図5,8)に上ロール130を載荷するため、図示しない押し引き装置で下ロール140を矢印AR3方向に押し、ピストン122(図6)を下げて上ロール130を下ロール140に載荷する。(図5)
(8) 上ロールが圧延機から抽出された時、上駆動機構150のカップリング151aがピン157aを中心として回転しないよう図示しないサポート機構でサポートビーム155に固定する。(図5)
(9) 上下重なったロール130,140を2点鎖線で示す130a、140aの位置まで圧延機から抽出する(図5)。この時、下ロール140aは上下動レール221上に載る(図11)。又、ロール軸直角方向転動車輪214aが第1のサイドシフトレール164の真上に位置する。(図5)
(10) その際、ロール軸直角方向転動車輪214は上下動レール221より隙間S分浮いており、上下動レール221とは干渉しない。(図9,10)
(11) 上下動レール221をジャッキ225で下げる(図11)とロール軸直角方向転動車輪214が第1のサイドシフトレール164上に接地し、ロール軸方向転動車輪212は上下動レール221から離れて宙に浮く。(図9)
(12) 圧延機より抽出され、上ロール130aを載荷した下ロール140aは2点鎖線で示す130b,140bの位置まで第2のサイドシフトレール226上にシリンダー227で引き出される。(図11)
(13) 第2のサイドシフトレール226a上で待機中の新ロール130c、140cをシリンダー227aで上下動レール164上に載せる。(図11)
(14) その際、ロール軸直角方向転動車輪214が第1及び第2のサイドシフトレール間で宙に浮くが、4個ある車輪の内2個が常に第1或いは第2のサイドシフトレールのどちらかに載って転動するので、移載はスムースに行われる。
(15) 新ロール130c,140cを以上の逆行程で圧延機に挿入する。
以上説明した如く本発明は、従来技術による圧延機では商業的に圧延不可能であった大きな圧延荷重と圧延トルクを必要とするスーパーメタルを圧延するため、圧延機を上下1対のロールを駆動する駆動機構を圧延機の中心線を縦軸としてそれぞれ左右に配置した圧延機とし、上下ロールを重ねて圧延機から抽出し、且つ、新旧ロールのサイドシフトによるロール組替を可能とならしめて、ロール組替時間を短縮せしめるという効果を発揮する。又、従来技術によるロール組替装置では図1に示すサイドシフト台車が必要であったが、本発明ではその必要がなく、安価なロール組替装置を提供出来るという効果を発揮する。このため、スーパーメタルを商業的に圧延することが可能となり、鉄系スーパーメタルを生産する鉄鋼業界及びアルミニュウム系スーパーメタルを生産するアルミニュウム業界に利用され、大きな経済的利益を生む可能性がある。
第1の従来の技術による圧延機の主要構成部材を示す説明図 第2の従来の技術による圧延機の主要構成部材を示す説明図 第3の従来の技術による圧延機の主要構成部材を示す説明図 本発明の実施形態を示す圧延機の側面図 図4でロール組替進行中の状況を示す側面図 図4のVI−VI方向矢視断面図 図4のVII−VII方向矢視断面図 図4のVIII−VIII方向矢視断面図 図8のIX−IX方向矢視断面図 図8のX−X方向矢視断面図 図5のXI−XI方向矢視断面図
符号の説明
101 圧延機
102 圧延板材
103 圧延機の中心線
130 上ロール
140 下ロール
150 上駆動機構
160 下駆動機構
164 第1のサイドシフト用レール
170 上形状制御機構
180 下形状制御機構
190 上支持ロール
200 下支持ロール
212 ロール軸方向転動車輪
214 ロール軸直角方向転動車輪
221 上下動レール
225 第2のサイドシフト用レール
AR3 ロール抽出方向を示す矢印

Claims (1)

  1. 上下1対のロールを駆動する上下の駆動機構を圧延機の中心線を縦軸としてそれぞれ左右に配置した圧延機において、下ロール駆動機構のスピンドルサポートビームに該下ロール駆動機構を揺動下降させた時水平になる2個の第1のサイドシフト用レールを取り付け、該第1のサイドシフト用レールが水平になった時の延長線上に位置固定の第2のサイドシフト用レールを設け、該第1と第2のサイドシフト用レールの間に上下動可能な上下動レールを設け、且つ、下ロールの駆動側及びスラスト側軸箱にロール軸方向に転動する車輪とロール軸直角方向に転動する車輪の2グループの車輪を設け、ロール組替の際、上ロールを載荷した該下ロールを圧延機から抽出する時は最上位にリフトアップした前記上下動レール上で前記ロール軸方向転動の車輪グループを転動させ、抽出後サイドシフトする時は前記上下動レールを最下位にリフトダウンして前記ロール軸直角方向転動の車輪グループを前記第1のサイドシフト用レールに接地させ、且つ、前記軸方向転動の車輪グループを宙に浮かせ、前記上ロールを載荷した下ロールを前記第2のサイドシフトレール上にサイドシフトすることを特徴とする圧延機のロール組替装置。
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JP2010214391A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nippon Steel Engineering Co Ltd 圧延機
CN111744962A (zh) * 2020-07-07 2020-10-09 四川易尚天交实业有限公司 一种三辊星型精密轧机丝杆推拉机构

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