<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の無線通信システムの構成を示すブロック図である。
図1の無線通信システムは、デジタル放送を受信するSTB1と、STB1と無線通信を行うとともに選局した番組の映像を再生する映像再生装置2a〜2cと、映像再生装置2a〜2c及びSTB1と赤外線通信を行うリモコン3a〜3dと、を備える。このように構成された無線通信システムでは、図2に示すように、STB1より映像再生装置2a〜2cそれぞれへAVデータを送信する帯域を固定帯域としてその周波数帯域を確保するとともに、これらの固定帯域の残りの帯域を、映像再生装置2a〜2cからSTB1への制御信号の送信及びSTB1から映像再生装置2a〜2cへのEPGデータの送信に使用する双方向通信に割り当てる。尚、EPGデータについては、EPG画像のためのデータのみだけでなく、EPG画像情報以外の番組と連動した情報やニュース情報や天気予報情報や株価情報なども含むものとする。又、AVデータに割り当てられる帯域を同期帯域と呼ぶとともに、EPGデータに割り当てられる帯域を非同期帯域と呼ぶものとする。
図2のように帯域設定を行う際、同期帯域及び非同期帯域いずれのプロトコルも基本的には再送可能なQoS対応のIEEE802.11eによるものとするが、非同期帯域のプロトコルについては無線LAN等で使用されるIEEE802.11a/b/gにも準拠させるものとする。尚、このとき、同期帯域及び非同期帯域それぞれのプロトコルを、例えば、MAC(Media Access Control)層、プロトコル層、セッション・アプリ層において複数のプロトコルから選択設定されるものとしても構わない。即ち、MAC層では、データパケットの優先度の選択設定が、トランスポート層では、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)やUDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)などのデータ転送サービスの選択設定が、セッション・アプリ層では、RTP(Real-time Transport Protocol)やHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)などのデータ転送方式及びデータフォーマット方式の選択設定が、それぞれ行われる。
よって、例えば、同期帯域に対して、MAC層では、IPパケットのプライオリティタグ優先度を高いものとし、トランスポート層では、UDP/IPを用いて再送無しで送るものとし、アプリケーション層ではRTPを用いてデータにタイムスタンプを与えるものとする。又、非同期帯域に対して、MAC層では、同期帯域と比べて優先度の低いものとし、トランスポート層では、TCP/IPを用いて再送を行い信頼性を確保し、アプリケーション層ではHTTP又はFTPを用いるものとする。IEEE802.11のMAC層を同期、非同期帯域に共通で用い、AVデータはRTP、非同期データはHTTPを用いて送信するようにしても構わない。また物理層はIEEE802.3系の有線通信であっても、さらにADSLや光ファイバーなどの媒体でも構わない。さらにローカルエリアのみならず公衆IP網であっても構わない。
(STBの構成)
このとき、STB1は、図3に示すように、地上波デジタル放送又は衛星デジタル放送又はケーブルテレビ放送などの放送信号を受信するネットワークI/F10と、ネットワークI/Fと接続するとともに選局動作を行うチューナ部11−1〜11−nと、チューナ部11−1〜11−nで受信した放送信号を複数のデータに分離する分離部12と、分離部12で分離されたデータよりAVデータを選択するAVデータ選択部13−1〜13−nと、分離部12で分離されたデータよりEPGデータを選択するEPGデータ選択部14−1〜14−nと、AVデータ選択部13−1〜13−nそれぞれで選択されたAVデータよりAVデータ用のデータパケット(AVパケット)を生成するAVパケット生成部15−1〜15−nと、EPGデータ選択部14−1〜14−nそれぞれで選択されたEPGデータよりEPGデータ用のデータパケット(EPGパケット)を生成するEPGパケット生成部16−1〜16−nと、AVパケット生成部15−1〜15−nで生成されたAVパケットとEPGパケット生成部16−1〜16−nで生成されたEPGパケットを合成するパケット合成部17と、映像再生装置2(図1の映像再生装置2a〜2cに相当する)との無線通信を行うための無線通信プロトコルによる無線信号の送受信を行うネットワークI/F18と、EPGデータが映像再生装置2への送信対象となるデータであるか否かを判断するための基準情報を記憶する選択基準記憶部19と、リモコン3dからの赤外線信号を受信する赤外線信号受信部20と、ネットワークI/F18で受信されたデータパケットの解析を行う受信パケット解析部21と、装置全体の制御を行う制御部22と、を備える。
このような構成のSTB1によると、制御部22において、ネットワークI/F18によって現在通信を行っている映像再生装置2の台数に応じて、チューナ部11−1〜11−n及びAVデータ選択部13−1〜13−n及びEPGデータ選択部14−1〜14−n及びAVパケット生成部15−1〜15−n及びEPGパケット生成部16−1〜16−nそれぞれのうち動作させる数を設定する。即ち、図1のように、映像再生装置2a〜2cの3台と通信が行われているとき、チューナ部11−1〜11−3及びAVデータ選択部13−1〜13−3及びEPGデータ選択部14−1〜14−3及びAVパケット生成部15−1〜15−3及びEPGパケット生成部16−1〜16−3それぞれを動作させる。尚、複数の映像再生装置2が同一のチャンネルを請求している場合は、動作しているチューナ部11−1〜11−nの数は、通信接続している映像再生装置2の数よりも少なくてもよい。
そして、チューナ部11−1では映像再生装置2aに送信する番組の放送信号が、チューナ部11−2では映像再生装置2bに送信する番組の放送信号が、チューナ部11−3では映像再生装置2cに送信する番組の放送信号が、それぞれ選局される。そして、チューナ部11−1〜11−3で選局された放送信号が分離部12に与えられると、複数のTS(Transport Stream)パケットに分離される。そして、分離部12で分離されたTSパケットよりPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)が得られると、PSI/SIがAVデータ選択部13−1〜13−3及びEPGデータ選択部14−1〜14−3に与えられる。その後、AVデータ選択部13−1では映像再生装置2aに送信する番組の映像PES(Packetized Elementary Stream)及び音声PESが、AVデータ選択部13−2では映像再生装置2bに送信する番組の映像PES及び音声PESが、AVデータ選択部13−3では映像再生装置2cに送信する番組の映像PES及び音声PESがそれぞれ、PSI/SIより得られる番組のPID(Packet Identification)に基づいて分離部12で分離されたTSパケットから再構築されてAVデータとして選択される。
又、EPGデータ選択部14−1では映像再生装置2aからの各IDに対応した選択基準である基準情報を記憶した選択基準記憶部19(詳細は後述)に登録された基準情報に基づくデータが、EPGデータ選択部14−2では映像再生装置2aからのIDに応じて選択基準記憶部19に登録された基準情報に基づくデータが、EPGデータ選択部14−3では映像再生装置2aからのIDに応じて選択基準記憶部19に登録された基準情報に基づくデータがそれぞれ、分離部12で分離されたPSI/SIからEPGデータとして選択される。そして、AVパケット生成部15−1〜15−3それぞれにおいて、AVデータ選択部14−1〜14−3それぞれで選択されたAVデータが与えられると、映像再生装置2a〜2cそれぞれに送信するためのAVパケットを生成する。このとき、生成したAVパケットそれぞれにタイムスタンプを与える。又、EPGパケット生成部16−1〜16−3それぞれにおいて、EPGデータ選択部16−1〜16−3それぞれで選択されたEPGデータが与えられると、映像再生装置2a〜2cそれぞれに送信するためのEPGパケットを生成する。
そして、パケット合成部17において、AVパケット生成部15−1から与えられるAVパケットに対して、映像再生装置2aに割り当てられた同期帯域に対するプロトコル情報を含むヘッダを付加して、映像再生装置2aに割り当てられた同期帯域に対して設定されたタイミングにおいてネットワークI/F18を介して送信する。又、同様に、パケット合成部17において、AVパケット生成部15−2,15−3から与えられるAVパケットそれぞれに対して、映像再生装置2b,2cそれぞれに割り当てられた同期帯域に対するプロトコル情報を含むヘッダを付加して、映像再生装置2b,2cそれぞれに割り当てられた同期帯域に対して設定されたタイミングにおいてネットワークI/F18を介して送信する。
更に、パケット合成部17において、EPGパケット生成部16−1から与えられるEPGパケットに対して映像再生装置2aを送信相手とする情報及び非同期帯域に対するプロトコル情報を含むヘッダを、EPGパケット生成部16−2から与えられるEPGパケットに対して映像再生装置2bを送信相手とする情報及び非同期帯域に対するプロトコル情報を含むヘッダを、EPGパケット生成部16−3から与えられるEPGパケットに対して映像再生装置2cを送信相手とする情報及び非同期帯域に対するプロトコル情報を含むヘッダを、それぞれ付加する。その後、これらのEPGパケットを、非同期帯域に対して設定されたタイミングにおいてネットワークI/F18を介して送信する。
又、非同期帯域に対して設定されたタイミングにおいてネットワークI/F18を介して受信したデータパケットが、受信パケット解析部21に与えられると、データパケットに付加されたヘッダより得られるIDから送信元である映像再生装置2が確認される。そして、データパケット内の情報を受信パケット解析部21で確認すると、その情報に応じて、制御部22が各ブロックの制御動作を行う。
よって、例えば、映像再生装置2bより選局している番組の切換を示すデータパケットが送信されたとき、受信パケット解析部21において、データパケットのヘッダ内のIDより映像再生装置2bであることを確認するとともに、切り換える番組のチャンネルが確認される。そして、制御部22によって、映像再生装置2bに対するAVデータに関する各種動作を行うチューナ部11−2及びAVデータ選択部13−2及びAVパケット生成部15−2の動作制御が行われる。即ち、周波数チャンネルが切り換えられるとき、チューナ部11−2での選局する周波数が切り換えられるとともに、切換が所望された番組に対するPIDに対応する映像PES及び音声PESがAVデータ選択部13−2において選択される。
(映像再生装置の構成)
又、映像再生装置2(図1の映像再生装置2a〜2cに相当する)は、図4に示すように、STB1より送信される無線信号を受信するネットワークI/F51と、ネットワークI/F51で受信した無線信号より複数のデータパケットに分離する分離部52と、分離部52で分離されたデータパケットのうちAVパケットが与えられて復号化するAVデコーダ53と、分離部52で分離されたデータパケットのうち必要なEPGパケットを選択した後に復号化する情報選択部54と、情報選択部54で復号化されたEPGデータを格納する情報記憶部55と、情報記憶部55より読み出したEPGデータに基づいて表示する文字データや図形データを生成する表示データ生成部56と、AVデコーダ53で復号化された画像データと表示データ生成部56で生成された文字データ又は図形データとを合成するデータ合成部57と、データ合成部57で合成されて得られた画像データを再生表示する画像表示部58と、機器特有のID又はユーザ特有のIDを記憶するID記憶部59と、リモコン3(図1のリモコン3a〜3cに相当する)からの赤外線信号を受信する赤外線信号受信部60と、装置全体の制御を行う制御部61と、を備える。
このような構成の映像再生装置2によると、自機器に割り当てられた同期帯域に対して設定されたタイミングで、ネットワークI/F51においてSTB1からの無線信号を受信すると、分離部52において、ネットワークI/F51で受信した無線信号よりAVパケットを分離してAVデコーダ53に送出する。このAVデコーダ53では、AVパケットより得られるMPEG2方式で圧縮されたAVデータを復号化して、データ合成部57に送出する。このAVデータに基づいた映像が画像表示部58で再生される。このとき、AVデコーダ53では、AVパケットそれぞれに与えられたタイムスタンプによりAVパケット内のデータの順番を確認して復号化するとともに、正常に受信できなかったAVパケットを確認する。
そして、正常に受信できなかったAVパケットが確認されたとき、そのAVパケットを再送するための再送要求信号を制御部61において生成し、ネットワークI/F51よりSTB1に送信する。尚、この再送要求信号には、正常に受信できなかったAVパケットを認識可能な識別コード番号(例えばパケット番号やタイムスタンプ)及びID記憶部59内のIDに関する情報が含まれる。よって、STB1では、映像再生装置2からの再送要求信号を受信すると、再送要求信号内の情報より再送要求している映像再生装置2と再送要求されているAVパケットとを確認し、再送要求している映像再生装置2に割り当てられた同期帯域に対して設定されたタイミングで再送要求されたAVパケットを送信する。尚、この再送要求信号及びアークナレッジ(ACK)信号は、映像再生装置2に割り当てられた同期帯域で送信される。
又、ID記憶部内59に記憶されるIDは、映像再生装置2自身に付されたIDか、又はユーザに対して付されたIDである。自機器に付されたIDとしては、Ethernetで用いられる48ビットのMACアドレスや、IEEE1394などで用いられる64ビットアドレス(EUI64)などが代表的である。又、自機器に付されたIPアドレスが固定であれば、IPアドレスを自機器に付されたIDとして使用しても構わない。更に、対象とするネットワーク内の他の機器との間で重複が生じなければ、アプリケーションが設定するIDでも構わない。又、ユーザに付されたIDを用いる場合は、映像再生装置2の使用開始前に映像再生装置2にIDを入力して、ID記憶部59内に格納させる。このようなユーザに付されたIDを設定するには、指紋認証などバイオリックスを用いた手法などを用いるものとしても構わない。
更に、非同期帯域に対して設定されたタイミングで、ネットワークI/F51においてSTB1からの無線信号を受信すると、まず、無線信号のヘッダ情報より自機器宛の信号であるか否かを確認する。そして、自機器宛の無線信号であることを確認した場合、分離部52において、ネットワークI/F51で受信した無線信号よりEPGパケットを分離して情報選択部54に送出する。この情報選択部54では、EPGパケットより得られるEPGデータを復号化するとともに、最新の情報のみを情報記憶部55に格納する。
その後、リモコン3が操作されて、EPG表示が指示される赤外線信号がリモコン3より送信されると、リモコン3からの赤外線信号を赤外線受信部60で受信する。よって、情報記憶部55において必要なEPGデータが表示データ生成部56によって読み出された後、このEPGデータに基づいて表示データ生成部56が文字データ又は図形データを生成する。そして、データ合成部57において、AVデコーダ53で復号化されたAVデータに表示データ生成部56で生成された文字データ又は図形データを合成する。この文字データ又は図形データによる画像が重畳したAVデータによる映像が画像表示部58で再生される。このAVデータとEPG等の文字データ又は図形データとの合成による映像の表示は、合成表示又はオーバーレイ表示又はウインドウ表示のいずれとしても構わない。又、AVデータによる映像を非表示として、EPG等の文字データ又は図形データによる画像の単独表示としても構わない。
(リモコンの構成例)
又、図1のリモコン3a〜3dの構成例を、図5に示す。リモコン3(図1のリモコン3a〜3dに相当する)には、チャンネル番号や時間やIDなどを設定するための数字キー71と、画面表示されるポインタなどを移動させるための矢印キー72と、選局を行うための選局キー73と、音量設定を行うための音量キー74と、選択基準記憶部19に与える基準情報などを設定するための条件設定キー75と、電源のON/OFFを設定するための電源キー76と、赤外線信号を送信するための赤外線信号送信部77と、を備える。尚、図5は、本発明の無線通信システムにおいて使用されるリモコンの構成の一例であり、他の構成としても構わない。
以下では、上述のような基本動作を行うSTB1及び映像再生装置2による無線通信システムにおける各動作について、図1のSTB1及び映像再生装置2a〜2cによって構成される無線通信システムを例に挙げて説明する。
(映像再生装置による割込時における動作)
まず、図6(a)に示すように、STB1と映像再生装置2a,2bによって無線通信システムが構築されているとき、図6(b)のように、所定の周波数帯域において、映像再生装置2a,2bそれぞれに対する固定の同期帯域A,Bが設定されるとともに、残りの帯域が非同期帯域Dとされる。このようにして、映像再生装置2aが所望する番組CaのAVパケットを含む無線信号が同期帯域Aに対して設定されたタイミングでSTB1より送信されるとともに、映像再生装置2bが所望する番組CbのAVパケットを含む無線信号が同期帯域Bに対して設定されたタイミングでSTB1より送信される。又、非同期帯域Dに対して設定されたタイミングでは、STB1及び映像再生装置2a,2bの間で双方向通信が行われて、EPGデータや制御データを含む無線信号が送受信される。
そして、映像再生装置2cが電源ONしたとき、又は、リモコン3cをユーザが操作してSTB1の無線通信システムへの割り込み要求を行ったとき、非同期帯域Dにおいて、図6(c)のように、映像再生装置2cからSTB1へ無線通信システムへの割込要求を行う制御データを含む無線信号が送信される。この無線信号には、映像再生装置2cのID記憶部59に格納された装置又はユーザに付されたIDと、番組再生装置2で視聴される番組のチャンネルとが含まれる。尚、この番組再生装置2で視聴される番組のチャンネルは、リモコン3cによって指示されるものでも構わないし、以前視聴されていたチャンネルでも構わない。更に、ユーザに付されたIDとともに送信されるときは、番組再生装置2で視聴される番組のチャンネルは、ユーザのIDに対応して情報記憶部55に格納されたチャンネルであり、ユーザの好みに応じた番組のチャンネルであっても構わないし、ユーザが前回視聴したチャンネルであっても構わない。
よって、STB1では、図7のフローチャートに従った動作を行うことによって、映像再生装置2cの無線通信システムへの割込許可又は禁止を行う。即ち、STB1では、割込要求を行う制御データを受信したことを受信パケット解析部21で確認すると(STEP1)、非同期帯域の帯域幅が確認される(STEP2)。そして、非同期帯域Dの帯域幅が、制御データから確認される番組に使用する通信レートを保証可能な帯域幅であるか否かが確認される(STEP3)。このとき、通信レートが保証可能な帯域幅でない場合(No)、非同期帯域に対して設定されたタイミングで通信接続不可能であることを示す無線信号をネットワークI/F18より送信する(STEP4)。
又、STEP3において、通信レートが保証可能な帯域幅である場合(Yes)、映像再生装置2から送信された制御データに付加されたIDを取得して、選択基準記憶部19及び制御部22に与える(STEP5)。そして、選択基準記憶部19では、取得されたIDに応じた基準情報が確認されるとともに(STEP6)、制御部22では、取得されたIDに対応させて動作させるチューナ部11(チューナ部11―1〜11−nに相当)及びAVデータ選択部13(AVデータ選択部13―1〜13−nに相当)及びEPGデータ選択部14(EPGデータ選択部14―1〜14−nに相当)及びAVパケット生成部15(AVパケット生成部15―1〜15−nに相当)及びEPGパケット生成部16(EPGパケット生成部16―1〜16−nに相当)を選択設定する(STEP7)。このとき、制御部22によって、割込要求を行った映像再生装置2に対して同期帯域の設定が行われるとともに、非同期帯域が再設定される。
このように動作するため、映像再生装置2cより割込要求を行う制御信号が送信されたとき、非同期帯域Dの帯域幅が、映像再生装置2cが受信する番組に対する通信レートを保証する帯域幅である場合、映像再生装置2cに対してSTB1との通信を許可する。よって、図6(d)のように、映像再生装置2cに対する同期帯域Cが設定されるとともに、元の非同期帯域Dから同期帯域Cを除いた帯域Daを、新たな非同期帯域とする。そして、図6(e)のように、STB1と映像再生装置2a〜2cとの間で無線通信システムが構成される。
(映像再生装置の受信動作終了時における動作)
又、逆に、映像再生装置2からの信号が同期帯域や非同期帯域で確認されなかった期間が所定期間以上となったとき、又は、映像再生装置2より受信動作を終了する制御信号が非同期帯域で送信されたとき、STB1では、この映像再生装置2のAVデータの受信が終了したことを確認する。よって、この映像再生装置2に割り当てていた同期帯域を非同期帯域の一部に付加するとともに、この映像再生装置2に送信するAVパケット及びEPGパケットを生成するためのチューナ部11及びAVデータ選択部13及びEPGデータ選択部14及びAVパケット生成部15及びEPGパケット生成部16の動作を停止させる。
即ち、図6(e)のように、映像再生装置2a〜2cとSTB1とが無線通信システムを構築しているとき、上述したように、図6(d)のように、映像再生装置2a〜2cそれぞれに対する同期帯域A〜Cが設定されるとともに非同期帯域Daが設定されている。このとき、映像再生装置2cの受信動作が終了したことをSTB1が確認すると、図6(b)のように、同期帯域Cが非同期帯域Daに付加されて新たな非同期帯域Dが設定され、結果的に、図6(a)のように、映像再生装置2a,2bとSTB1とによって無線通信システムが構築される。
(基準情報)
上述したように、STB1の選択基準設定部19では、映像再生装置2から与えられるIDに対して、その映像再生装置2に送信するEPGデータを選択するための基準情報が設定される。この基準情報として、IDによって特定されるユーザ又は映像再生装置2によって所定期間に視聴された番組、ジャンルや番組参加の芸能人などのキーワード、IDによって特定されるユーザが好みとする番組、IDによって特定されるユーザが又は装置によってよく視聴される時間帯、IDによって特定されるユーザが又は装置によってそれぞれの時間帯においてよく視聴されるチャンネル、IDによって特定されるユーザが又は装置によって視聴可能なチャンネルや番組などが用いられ、これらの組合せによって構成される。
即ち、図8のように、IDia〜igのように基準情報が設定されたとき、次のようにEPGデータが選択される。例えば、IDiaに対して、ユーザの好みの芸能人Xによるキーワードとユーザが視聴許可されたチャンネルC1とが基準情報として設定されたとき、チャンネルC1で放送される芸能人Xを出演者とする番組に関するコンテンツ情報群がEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。又、例えば、IDibに対して、ユーザの好みのジャンル「ニュース」によるキーワードとユーザがよく視聴する時間帯Txとが基準情報として設定されたとき、時間帯Txにおいて放送されるニュース番組に関するコンテンツ情報群がEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。
又、例えば、IDicに対して、時間帯T1においてチャンネルC1,C2がよく視聴され、時間帯T2においてチャンネルC2がよく視聴され、時間帯T3においてチャンネルC3,C4がよく視聴されることが基準情報として設定されたとき、時間帯T1においてチャンネルC1,C2で放送される番組のコンテンツ情報群と時間帯T2においてチャンネルC2で放送される番組のコンテンツ情報群と時間帯T3においてチャンネルC3,C4で放送される番組のコンテンツ情報群とがEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。又、例えば、IDidに対して、過去一定期間に視聴した番組又は過去に一定回数以上視聴した番組を基準情報として設定されたとき、この視聴経験のある番組のコンテンツ情報群がEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。
又、例えば、IDieに対して、時間帯T1のみが基準情報として設定されたとき、時間帯T1における各チャンネルで放送される番組のコンテンツ情報群がEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。又、例えば、IDifに対して、チャンネルC1のみが基準情報として設定されたとき、チャンネルC1で放送される番組のコンテンツ情報群がEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。又、例えば、IDigに対して、ユーザの好みのジャンル「映画」によるキーワードが基準情報として設定されたき、今後放送される映画番組に関するコンテンツ情報群がEPGデータとして選択されて、映像再生装置2に送信される。
このようにして基準情報が設定されるとき、STB1が初めてIDを受信した映像再生装置2に対して基準情報の設定条件を要求するとともに、映像生成装置2及びリモコン3を介してユーザによってSTB1に基準情報の設定条件が入力されるものとしても構わないし、リモコン3dをユーザが操作することによって基準情報の設定条件がSTB1に直接入力されるものとしても構わない。又、ユーザが又は映像再生装置2によって視聴された番組やチャンネル履歴などが定期的に映像再生装置2からSTB1に与えられて、基準情報が定期的に更新されるものとしても構わないし、ユーザによる基準情報の設定条件の入力切換が映像再生装置2又はリモコン3dを介して行われたときに基準情報を更新するものとしても構わない。
更に、このような基準情報の設定条件が与えられていないときは、現在の時間帯における番組のコンテンツ情報群、又は、現在視聴されているチャンネルの所定時間帯における番組のコンテンツ情報群が選択されるように、基準情報が設定されるものとしても構わない。
(EPGデータ送信動作)
上述のように映像再生装置2に対して基準情報が設定されるとき、STB1において、設定された基準情報に基づいて映像再生装置2に対してEPGパケットを生成して送信するときの動作について、図9のフローチャートを参照して説明する。このとき、放送信号を受信して分離部12よりPSI/SIが得られてEPGデータがEPGデータ選択部14に与えられると(STEP101)、選択基準設定部19の基準情報が読み出される(STEP102)。そして、EPGデータ選択部14において、この基準情報に基づく映像再生装置2への対象となるEPGデータであるか否かが確認される(STEP103)。
このとき、分離部12から与えられたEPGデータが映像再生装置2への対象となるEPGデータである場合(Yes)、EPGパケット生成部16に与えられてEPGパケットが生成される(STEP104)。その後、パケット合成部17及びネットワークI/F18を介して、送信先となる映像再生装置2を宛先とするヘッダが付加された後、非同期帯域に対して設定されたタイミングで映像再生装置2に無線信号として送信される(STEP105)。又、STEP103において、分離部12から与えられたEPGデータが映像再生装置2への対象となるEPGデータでない場合(No)、分離部12から与えられたEPGデータは破棄される(STEP106)。
即ち、映像再生装置2bのIDが図8のibである場合、分離部12からEPGデータ選択部14−2に与えられEPGデータが、ニュース番組以外の番組に対する番組情報群となるEPGデータであるとき、破棄されて映像再生装置2bに対して送信されない。又、分離部12からEPGデータ選択部14−2に与えられEPGデータが、ニュース番組に対する番組情報群となるEPGデータであるとき、EPGパケット生成部16−2においてEPGパケットが生成された後、非同期帯域において映像再生装置2bに無線信号として送信される。このとき、映像再生装置2a,2cそれぞれについても、EPGデータ選択部14−1,14−3それぞれが同様に動作することで、映像再生装置2a,2cそれぞれの基準情報に応じたEPGデータを選択する。そして、EPGパケット生成部16−1,16−3それぞれにおいてEPGパケットが生成された後、非同期帯域において映像再生装置2a,2cに無線信号として送信される。
(EPGパケット受信動作)
このようにして、STB1よりEPGパケットが映像再生装置2に送信されたときの映像再生装置2のEPGパケットの受信動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。上述のようにしてSTB1よりEPGパケットを含む無線信号が映像再生装置2のネットワークI/F51で受信されると、分離部52において分離されたEPGパケットが情報選択部54に与えられる(STEP151)。そして、情報選択部54において、与えられたEPGパケットを復号化したEPGデータを確認することで、情報記憶部55に既に記録されたEPGデータと比較し、同一の番組に対する更新情報であるか否かを確認する(STEP152)。
このとき、更新情報であることを確認すると(Yes)、情報記憶部55内に格納した同一の番組に関するEPGデータを削除した後(STEP153)、復号化したEPGデータを情報記憶部55に格納する(STEP154)。又、更新情報でない場合は(No)、情報記憶部55に既に記録されたEPGデータと同一のEPGデータであるか否かが確認される(STEP155)。そして、情報記憶部55に記憶されていない新しいEPGデータである場合(No)、復号化したEPGデータを情報記憶部55に格納する(STEP154)。又、情報記憶部55に既に記録されたEPGデータと同一のEPGデータである場合(Yes)、分離部52より与えられたEPGデータを破棄して(STEP156)、情報記憶部55内に既に記録されたEPGデータをそのまま格納する。
このように情報選択部54が動作することによって、新しいデータを有するEPGデータが情報記憶部55に格納され、既に情報記憶部55に格納された同一のデータが重複して記録されないようにすることができる。又、受信したEPGパケットによるEPGデータが、既に情報記憶部55に記録されたEPGデータにおける同一の番組情報などの更新情報である場合は、既に情報記憶部55に記録されたEPGデータを受信したEPGパケットのEPGデータに情報記憶部55内で交換して格納することができる。よって、情報記憶部55内には、常にデータの更新されたEPGデータを格納することができる。
(EPGデータ表示動作)
このようにして、STB1から送信されるEPGパケットによるEPGデータが情報記憶部55内に格納されているとき、映像再生装置2のEPGデータによる画像表示が指示されると、図11のフローチャートに従って動作することによって、文字データ又は図形データによる画像表示が成される。リモコン3が操作されることによって、表示する文字データ又は図形データが指定されると、リモコン3からの赤外線信号を赤外線信号受信部60で受信する(STEP201)。このように、リモコン3からの赤外線信号により文字データ又は図形データによる画像表示が指示されたことを制御部61で確認すると、指定された文字データ又は図形データとなる目的のEPGデータが情報記憶部55に格納されているか否かが確認される(STEP202)。
そして、目的のEPGデータが情報記憶部55内に格納されていない場合(No)、制御部61において他の映像再生装置2に対して目的とするEPGデータとなるEPGパケットを要求するための制御信号を生成して、ネットワークI/F51より送信する(STEP203)。この制御信号のヘッダには、STB1と無線通信システムを構築している各映像再生装置2を宛先とする情報と自機器を送信元とする情報とが含まれる。そして、非同期帯域に対して設定されたタイミングで送信される。
その後、非同期帯域において他の映像再生装置2からの応答信号を受信すると(STEP204)、受信した応答信号に目的とするEPGデータとなるEPGパケットが含まれているか否かを確認する(STEP205)。このとき、他の映像再生装置2からの応答信号全てが、目的とするEPGデータを記録していないことを示している場合(No)、制御部61においてSTB1に対して目的とするEPGデータとなるEPGパケットを要求する制御信号を生成し、ネットワークI/F51より送信する(STEP206)。この制御信号のヘッダには、STB1を宛先とする情報と自機器を送信元とする情報とが含まれる。そして、非同期帯域に対して設定されたタイミングで送信される。
このようにEPGパケットを要求する制御信号をSTB1に送信すると、非同期帯域においてSTB1より目的とするEPGデータとなるEPGパケットを受信したか否かが確認される(STEP207)。このとき、STB1より目的とするEPGデータとなるEPGパケットを受信したことが確認されなかった場合(No)、所定時間が経過したか否かが確認される(STEP208)。そして、所定時間が経過されていない場合(No)、再度、STEP207において、STB1より目的とするEPGパケットを受信したか否かが確認される。又、STEP202において、目的とするEPGデータが情報記憶部55内に格納されている場合(Yes)、目的とするEPGデータが情報記憶部55から読み出される(STEP209)。
このようにSTEP209においてEPGデータ情報記憶部55から読み出されたとき、又は、STEP205において、他の映像再生装置2からの応答信号に目的とするEPGデータとなるEPGパケットが含まれているとき(Yes)、又は、STEP207において、STB1から目的とするEPGデータとなるEPGパケットを受信したとき(Yes)、それぞれ、表示データ生成部56においてEPGデータより文字データ又は図形データが生成される(STEP210)。このとき、上述したように、表示データ生成部56からの文字データ又は図形データがデータ合成部57に与えられることで、画像表示部58に表示データ生成部56からの文字データ又は図形データによる文字又は図形が表示される。
又、STEP208において、所定時間が経過したことが確認されると(Yes)、情報記憶部55内に予め格納されたエラー表示を行うための文字データが読み出されると、表示データ生成部56を介してデータ合成部57に与えられることで、画像表示部58にエラー表示が成される(STEP211)。
図1のように無線通信システムを構成する映像再生装置2a〜2c及びSTB1におけるEPGデータによる表示動作例を、以下に示す。映像再生装置2aにおいて、EPGデータによる文字や図形の表示が指定されると、指定された文字や図形に対するEPGデータが映像再生装置2aの情報記憶部55内に格納されている場合、格納されている情報記憶部55内のEPGデータが読み出されて、指定された文字や図形が表示される。
又、指定された文字や図形に対するEPGデータが映像再生装置2aの情報記憶部55内に格納されていない場合、図12(a)のように、映像再生装置2b,2cに非同期帯域の信号を送信することで、指定された文字や図形に対するEPGデータとなるEPGパケットを要求する。このとき、指定された文字や図形に対するEPGデータが映像再生装置2bの情報記憶部55内に記憶されているとき、図12(b)のように、このEPGデータとなるEPGパケットが非同期帯域の信号として映像再生装置2bから映像再生装置2aに送信される。そして、映像再生装置2aにおいて、この映像再生装置2bから送信されたEPGパケットによるEPGデータより、指定された文字や図形が表示される。
更に、指定された文字や図形に対するEPGデータが映像再生装置2a〜2cの情報記憶部55内に格納されていない場合、図12(c)のように、STB1に非同期帯域の信号を送信することで、指定された文字や図形に対するEPGデータとなるEPGパケットを要求する。このとき、受信された放送信号より指定された文字や図形に対するEPGデータとなるEPGパケットがSTB1において得られたとき、図12(d)のように、このEPGデータとなるEPGパケットが非同期帯域の信号としてSTB1から映像再生装置2aに送信される。そして、映像再生装置2aにおいて、このSTB1から送信されたEPGパケットによるEPGデータより、指定された文字や図形が表示される。
このように、本実施形態において、非同期帯域が存在するため、STB1及び複数の映像再生装置2それぞれの間で、任意の方向に自由にデータ通信を行うことができる。よって、例えば、STB1から映像再生装置2へは、EPGパケットに含まれる、EPGや番組と連動した情報、ニュースや天気予報情報、株価情報の送信が可能となるとともに、各映像再生装置2からSTB1へは、端末情報、ユーザ情報、各種コマンド等を送信することが可能である。又、IEEE802.11a/b/g等の通常の無線LAN方式を用いることにより、各映像再生装置2や他のPC、携帯端末、インターネットともデータ通信をすることが可能となる。尚、本実施形態におけるSTB1と各映像再生装置2との間で行われる各通信動作については、上述のような順序に限られるものではなく、別の順序に基づいて行われるものであっても構わない。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態における無線通信システムについては、第1の実施形態と同様、図1のような構成となる。図13は、本実施形態のSTBの構成を示すブロック図である。尚、本実施形態の無線通信システムにおける各装置の動作において、第1の実施形態と同一の動作については、第1の実施形態を参照するものとして、その詳細については省略する。
(STBの構成)
本実施形態におけるSTB1a(図1では、STB1に相当する)は、図13に示すように、図3の構成に対して、EPGデータ14−1〜14−nの代わりに分離部12からのPSI/SIよりEPGデータを獲得するEPGデータ選択部14aが設けられるとともに、EPGデータ選択部14aで獲得されたEPGデータを格納する情報記憶部部23と、情報記憶部23に記録されたEPGデータそれぞれのアドレス位置などによるインデックス情報がユーザ又は映像再生装置2に設定されたIDに対応して格納される選択情報記憶部24と、が付加された構成となる。
このように構成されるとき、EPGデータ選択部14aで得られたEPGデータは、情報記憶部23に格納される。このとき、STB1aにおいて、第1の実施形態における映像再生装置2が図10のフローチャートに従って情報記憶部55にEPGデータが格納されるときと同様の動作が行われるため、情報記憶部23に格納されるEPGデータが更新されるとともに新しいEPGデータのみが情報記憶部23に格納される。
又、このようにEPGデータが情報記憶部23に格納されると、選択基準記憶部19の基準情報に基づいてこのEPGデータを対象データとするIDに対して、このEPGデータが情報記憶部23に格納された領域を示すインデックス情報が選択情報記憶部24に格納される。更に、情報記憶部23内においてEPGデータが更新されて元のEPGデータと別のアドレス位置に更新後のEPGデータが格納されたとき、選択情報記憶部24では、元のEPGデータの情報記憶部23での格納領域を示すインデックス情報が削除されるとともに、更新後のEPGデータの情報記憶部23での格納領域を示すインデックス情報が格納される。
又、このように情報記憶部23に格納されたEPGデータは、選択情報記憶部24において各ID毎に確認されるインデックス情報に基づいて読み出されると、EPGパケット生成部16−1〜16−nそれぞれでEPGパケットが生成された後、パケット合成部17及びネットワークI/F18を介して、非同期帯域に対して設定されたタイミングで各映像再生装置に送信される。このとき、EPGパケット生成部16−1〜16−nに与えるEPGデータの情報記憶部23における格納領域が、EPGパケット生成部16−1〜16−nそれぞれが生成したEPGパケットが送信される映像再生装置2に対応したIDより確認される。そして、IDそれぞれに対して確認された情報記憶部23の格納領域のEPGデータが読み出されて、EPGパケット生成部16−1〜16−nに与えられることによって、複数の映像再生装置2それぞれに送信するEPGパケットが生成される。
(映像再生装置の構成)
本実施形態では、第1の実施形態と異なり、映像再生装置2の構成が図4の構成のみに限られない。即ち、以下に示す図14及び図15のような構成の映像再生装置2x,2yを本実施形態の無線通信システム内に設置することができる。このとき、図14に示す映像再生装置2xは、図4の構成から情報記憶部55が省かれた構成となり、又、図15に示す映像再生装置2yは、図4の構成に、インターネットなどの外部のネットワーク通信網と接続するためのネットワークI/F62を付加した構成となる。
尚、映像再生装置2xなどにおいて、EPGデータより文字合成のできない映像再生装置の場合は、STB1よりEPGデータを合成した映像を送信する方法を使用するものとする。このようにすることで、比較的機能の低いローコストの映像再生装置から、高機能の映像再生装置まで、STB1と通信接続可能な映像再生装置として自由選択できる。又、映像再生装置2,2xにおいて、高機能の映像再生装置(メモリを多く持ったもの)であれば、STB1からのEPGデータを蓄え、表示を高速にできる。よって、送信側となるSTB1がスリープ状態であっても、既に送信されて格納したEPGデータを表示することができるので、EPGデータによるEPG表示を確認し、ユーザが見たい番組があった場合にSTB1の電源を起動するように操作することで、省エネルギーにも対応可能となる。
(STB内での記録データ構成)
STB1aが図13のように構成されるとき、選択基準記憶部19及び情報記憶部23及び選択情報記憶部24は、図16のように、ハードディスクドライブ(HDD)などの書込可能な1つのメディア内に構成される。このとき、選択基準記憶部19及び選択情報記憶部24は、ID毎に領域が分割されている。そして、選択基準記憶部19では、ID毎に分割された領域それぞれに対して、そのIDに応じた基準情報が格納されるとともに、選択情報記憶部24では、ID毎に分割された領域それぞれに対して、そのIDに対する基準情報に応じたEPDデータが格納された情報記憶部23における格納領域を表すインデックス情報が格納される。このとき、選択情報記憶部24で格納されるインデックス情報は、EPGデータが格納された情報記憶部23における領域の開始アドレス位置と終了アドレス位置であっても構わないし、開始アドレス位置と領域の大きさとであっても構わない。
このように、1つのメディア内に選択基準記憶部19及び情報記憶部23及び選択情報記憶部24が構成されるとき、選択基準記憶部19では、第1の実施形態(図7)と同様の内容が各ID毎に格納される。又、情報記憶部23のインデックス情報となる開始アドレス位置axから終了アドレス位置ayにおいて格納されたEPGデータDxが、IDがiaとなるユーザが使用する映像再生装置2k(映像再生装置2,2x,2yに相当する)又はIDがiaとなる映像再生装置2kに対して送信されるものとするとき、図16のように、開始アドレス位置ax及び終了アドレス位置ayがインデックス情報として選択情報記憶部24のIDiaに割り当てられた領域に格納される。
(映像再生装置における表示例)
又、映像再生装置2kの画像表示部58では、第1の実施形態と同様、EPGや番組と連動した情報やニュースや天気予報情報や株価情報などのEPGデータによる文字や図が表示されるとともに、STB1aの選択基準記憶部19に格納される基準情報やEPGデータの検索条件となる検索情報なども表示される。図17に、映像再生装置2yの画像表示部58において、EPGとともに検索情報が表示されたときの表示例を示す。図17の表示例においては、EPGデータを検索するための検索情報となるキーワード及びチャンネル及び時間帯がそれぞれ、表示領域S1〜S3において、「ニュース」、「25ch〜30ch」、「現時刻から10時間以内」と表示される。又、表示領域S1〜S3内の表示をリモコン3を操作することで変更することで、基準情報を変更するものとしても構わない。
又、このとき、EPGデータをSTB1aに格納されたEPGデータより検索することを指定するためのボタンB1、EPGデータをインターネットより検索することを指定するためのボタンB2、現在の表示方式を変更することを指定するためのボタンB3、基準条件又は検索条件や各ボタンやEPGデータによる図形や文字の表示を終了しAVデータによる映像のみの表示とすることを指示するためのボタンB4も表示される。更に、領域S4には、基準情報に従って送信されたEPGデータによるEPGが表示される。
(EPGデータ格納動作)
次に、上述のSTB1aにおけるEPGデータを情報記憶部23へ格納する際の動作について、図18のフローチャートを参照して説明する。ネットワークI/F10及びチューナ部11−1〜11−nによって受信した放送信号が分離部12で分離されると、EPGデータ選択部14aでEPGデータが得られる(STEP251)。そして、得られたEPGデータが情報記憶部23に格納されたEPGデータの更新情報であるか否かが確認される(STEP252)。
このとき、更新情報であることを確認すると(Yes)、情報記憶部23内に格納したEPGデータを削除した後(STEP253)、更新後のEPGデータを情報記憶部23に格納する(STEP254)。又、更新情報でない場合は(No)、情報記憶部23に既に記録されたEPGデータと同一のEPGデータであるか否かが確認される(STEP255)。そして、情報記憶部23に記憶されていない新しいEPGデータである場合(No)、分離部12からのEPGデータを情報記憶部23に格納する(STEP254)。又、情報記憶部23に既に記録されたEPGデータと同一のEPGデータである場合(Yes)、分離部12より与えられたEPGデータを破棄して(STEP256)、情報記憶部23内に既に記録されたEPGデータをそのまま格納する。
そして、STEP254においてEPGデータが新たに情報記憶部23に格納されると、まず、選択基準記憶部19及び選択情報記憶部24に登録されているIDを計数するための番号xを初期値である1とする(STEP257)。そして、x番目に登録されたIDの基準情報を選択基準情報19より読み出した後(STEP258)、STEP254で情報記憶部23に格納されたEPGデータが基準情報に応じた対象データであるか否かが確認される(STEP259)。このとき、基準情報に応じた対象データである場合(Yes)、x番目に登録されたIDに割り当てられた選択情報記憶部24の領域に、STEP254でEPGデータが格納された情報記憶部23の格納領域のインデックス情報が格納される(STEP260)。
そして、このx番目に登録されたIDに対応する映像再生装置2kにおいてEPGデータが格納可能であるか否かが確認される(STEP261)。このとき、IDがユーザに対応している場合、まず、ユーザが映像再生装置2kによってSTB1aと通信を行っているか否かが確認される。そして、ユーザが通信を行っているとき、このユーザが使用している映像再生装置2kが情報記憶部58を備えているか否かが確認される。この場合、ユーザが情報記憶部58を備える映像再生装置2kを用いてSTB1aと通信を行っているときに、IDに対応する映像再生装置2kにおいてEPGデータが格納可能であると判断される。又、IDが映像再生装置2kに対応している場合、まず、映像再生装置2kがSTB1aと通信を行っているか否かが確認されるた後、映像再生装置2kが情報記憶部58を備えているか否かが確認される。この場合、情報記憶部58を備えた映像再生装置2kがSTB1aと通信を行っているときに、IDに対応する映像再生装置2kにおいてEPGデータが格納可能であると判断される。
STEP261において、x番目に登録されたIDに対応する映像再生装置2kにおいてEPGデータが格納可能であることが確認されたとき(Yes)、EPGデータよりEPGデータパケットを生成して、この映像再生装置2kに対して非同期帯域によって送信する(STEP262)。このようにSTEP262でEPGデータの送信を行ったとき、又は、STEP259で対象データでないことが確認されたとき(No)、又は、STEP261において、x番目に登録されたIDに対応する映像再生装置2kにおいてEPGデータが格納可能でないことが確認されたとき(No)、xがIDの登録数に達したか否かが確認される(STEP263)。そして、IDの登録数に達していない場合(No)、xの値が1つ計数されるとともに(STEP264)、再度、STEP258に移行する。
このようにすることで、新たなEPGデータ及び更新されたEPGデータをSTB1aの情報記憶部23に格納することができる。そして、情報記憶部23に新たに格納されたEPGデータの格納領域を表すインデックス情報が、このEPGデータを対象データとするIDに割り当てられた選択情報記憶部24の領域に格納される。更に、このEPGデータが、情報記憶部58を備えているとともにSTB1aと通信を行っている映像再生装置2k自身又はこの映像再生装置2kのユーザのIDに対する対象データである場合、このEPGデータがEPGパケットに変換された映像再生装置2kに送信される。
(EPGデータ送信動作)
上述のようにして、EPGデータがSTB1aに格納されるとき、EPGデータの送信要求が映像再生装置2kから行われると、STB1aは、要求を行った映像再生装置2kに対して送信するEPGデータによるEPGパケットを生成して送信する。このときのSTB1aの動作について、図19のフローチャートを参照して以下に説明する。
ネットワークI/F18において、映像再生装置2kからEPGパケットを要求する制御信号を無線信号として非同期帯域で受信すると(STEP301)、後述する情報検索動作を行うことによって映像再生装置2kに送信するEPGデータを情報記憶部23より検索する(STEP302)。尚、EPGパケットを要求する制御信号には、要求するEPGデータの検索条件となる検索情報及び映像再生装置2k又はそのユーザのIDも含まれる。そして、STEP302の検索結果より情報記憶部23内に送信するEPGデータが存在するか否かが確認され(STEP303)、情報記憶部23内に存在するとき(Yes)、映像再生装置2kに対応するIDに基づいて、送信するEPGデータが閲覧制限されているか否かが確認される(STEP304)。
このとき、送信するEPGデータに閲覧制限されていない場合は(No)、検索したEPGデータよりEPGパケットをEPGパケット生成部16で生成し、パケット合成部17及びネットワークI/F18を介して、EPGパケットを要求した映像再生装置2kに対して非同期帯域において送信する(STEP305)。逆に、送信するEPGデータに閲覧制限されている場合は(Yes)、受信権がないことを示す制御信号を制御部22で生成するとともにEPGパケット生成部16でパケット化し、パケット合成部17及びネットワークI/F18を介して、EPGパケットを要求した映像再生装置2kに対して非同期帯域において送信する(STEP306)。
又、STEP303で情報記憶部23内に送信するEPGデータが存在しないことが確認されると(No)、EPGパケットを要求した映像再生装置2kの基準情報に応じたEPGデータがEPGデータ選択部14aで受信された放送信号のPSI/SIより得られたか否かが確認される(STEP307)。このとき、受信された放送信号より基準情報に応じたEPGデータが得られなかったとき(No)、映像再生装置2kから要求信号を受信してから所定時間が経過したか否かが確認される(STEP308)。そして、所定時間の経過が確認されなかったとき(No)、STEP307に移行して、再度、EPGデータ受信の確認動作を行う。
又、STEP307において、受信された放送信号より検索情報に応じたEPGデータが得られたとき(Yes)、STEP304に移行し、このEPGデータが閲覧制限されているか否かが確認される。又、STEP308において、映像再生装置2kから要求信号を受信してから所定時間が経過したことが確認されたとき(Yes)、送信するEPGデータがないことを示す制御信号を制御部22で生成するとともにEPGパケット生成部16でパケット化し、パケット合成部17及びネットワークI/F18を介して、EPGパケットを要求した映像再生装置2kに対して非同期帯域において送信する(STEP309)。
又、このようにしてEPGデータ送信動作を行っているとき、STEP302での検索動作が、以下のようになる。この検索動作について、図20のフローチャートを参照して説明する。この検索動作が行われるとき、まず、EPGパケットを要求する制御信号より、EPGパケットを要求する映像再生装置2k又はそのユーザのIDを確認する(STEP351)。そして、確認したIDに対して割り当てられた選択情報記憶部24における領域に格納された最初のインデックス情報を確認する(STEP352)。
そして、確認されたインデックス情報より情報記憶部23における格納領域を識別して、この格納領域のEPGデータを読み出した後(STEP353)、EPGパケットを要求する制御信号より確認される検索情報に対応するEPGデータであるか否かを確認する(STEP354)。そして、読み出したEPGデータが検索情報に対応するEPGデータである場合(Yes)、EPGパケットを要求した映像再生装置2kに送信するためにEPGパケット生成部16に送出する(STEP355)。
このようにして、EPGデータをEPGパケット生成部16に送出したとき、又は、STEP354において検索情報に対応するEPGデータでないことが確認されたとき(No)、STEP351で確認したIDに対して割り当てられた選択情報記憶部24における領域に格納されたインデックス情報全てについて検索したか否かを確認する(STEP356)。そして、インデックス情報全てについて検索が行われていないとき(No)、次のインデックス情報を確認し(STEP357)、再び、STEP353以降の動作を行う。
(EPGデータ表示動作)
映像再生装置2,2x,2yそれぞれのEPGデータの受信動作について、図21〜23のフローチャートを参照して以下に説明する。
まず、図21のフローチャートに従って動作する映像再生装置2xの受信動作について説明する。映像再生装置2xは、リモコン3が操作されることによって、検索条件が指定されると(STEP401)、STB1aに対して検索条件に応じたEPGデータとなるEPGパケットを要求する制御信号を制御部61で生成し、ネットワークI/F51よりSTB1へ送信する(STEP402)。この制御信号には、映像再生装置2x又はそのユーザのIDと、検索条件となる検索情報とが含まれる。このようにEPGパケットを要求する制御信号をSTB1aに送信した後、STB1aからの非同期帯域における無線信号を受信する(STEP403)。そして、受信した無線信号にEPGパケットを含まれているか否かが確認される(STEP404)。
このとき、STB1aよりEPGパケットを受信したことが確認されなかった場合(No)、受信権がないことを示す制御信号であるか否かの確認を行う(STEP405)。更にこのとき、送信するEPGデータがないことを示す制御信号を受信したことが確認されたとき(No)、制御部61において他の映像再生装置2,2yに対して検索条件に応じたEPGパケットを要求するための制御信号を生成して、ネットワークI/F51より送信する(STEP406)。
このEPGパケットを要求する制御信号を受信した映像再生装置2,2yは、制御信号に含まれる検索情報に基づく検索条件に応じたEPGデータを情報記憶部55から検索する。更に、映像再生装置2yは、ネットワークI/F62によってインターネットなどの外部のネットワークと接続し、制御信号に含まれる検索情報に基づく検索条件に応じたEPGデータを接続された外部ネットワークより検索する。そして、検索条件に応じたEPGデータが得られたときは、そのEPGデータによるEPGパケットを生成して応答信号としてネットワークI/F51より映像再生装置2xに送信する。又、検索条件に応じたEPGデータが得られなかったときは、送信するEPGデータがないことを示す制御信号を生成してネットワークI/F51より映像再生装置2xに送信する。
その後、非同期帯域において他の映像再生装置2,2yからの応答信号を受信すると(STEP407)、受信した応答信号にEPGパケットが含まれているか否かを確認する(STEP408)。このように動作するとき、STEP404又はSTEP408でEPGパケットの受信が確認されたとき(Yes)、受信されたEPGパケットによるEPGデータを復号化した後、このEPGデータによる文字又は図形を画像表示部58に再生表示する(STEP409)。又、STEP405において、受信権がないことを示す制御信号を受信したとき(Yes)、受信権がないことを示す表示を画像表示部58に表示する(STEP410)。更に、STEP408において、応答信号にEPGパケットが含まれていないとき(No)、表示するEPGデータがないことを示す表示が画像表示部58に表示される(STEP411)。
次に、図22のフローチャートに従って動作する映像再生装置2の受信動作について説明する。尚、図22のフローチャートにおいて、図21のフローチャートと同一の動作部分については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。映像再生装置2は、リモコン3が操作されて検索条件が指定されると(STEP401)、検索条件に応じたEPGデータが情報記憶部55に格納されているか否かが確認される(STEP421)。このとき、検索条件に応じたEPGデータが情報記憶部55内に格納されている場合(Yes)、確認されたEPGデータが情報記憶部55から読み出された後(STEP422)、STEP409に移行する。又、逆に、検索条件に応じたEPGデータが情報記憶部55内に格納されてなかった場合(No)、STEP402に移行して、映像再生装置2xと同様、STEP402〜411の動作を行う。
最後に、図23のフローチャートに従って動作する映像再生装置2yの受信動作について説明する。尚、図23のフローチャートにおいて、図22のフローチャートと同一の動作部分については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。映像再生装置2yは、リモコン3が操作されて検索条件が指定されると(STEP401)、映像再生装置2と同様、STEP421,422及びSTEP402〜STEP410の動作を行う。このように動作するとき、STEP408において、他の映像再生装置2,2yからの応答信号にEPGパケットが含まれていないとき(No)、ネットワークI/F62によってインターネットなどの外部のネットワークと接続して、外部のネットワークから検索条件に応じたEPGデータの検索を行う(STEP431)。
そして、ネットワークI/F62を介して外部のネットワークで検索した結果より、検索条件に応じたEPGデータが検索できたか否かが確認される(STEP432)。このとき、検索条件に応じたEPGデータが検索できた場合(Yes)、STEP409に移行して、外部ネットワークから検索されたEPGデータによる図形又は文字を画像表示部58に再生表示する。又、検索条件に応じたEPGデータが検索できなかった場合(No)、STEP411に移行して、表示するEPGデータがないことを示す表示が画像表示部58に表示される。
このように映像再生装置2,2x,2yそれぞれが動作を行うとき、STEP402〜404において、STB1aでEPGデータの検索を行っていることを画像表示部58に表示するようにしても構わないし、又、STEP406〜408において、他の映像再生装置2,2yでEPGデータの検索を行っていることを画像表示部58に表示するようにしても構わない。又、映像再生装置2,2yについては、STEP421において、情報記憶部55内の検索中であることを画像表示部58に表示するようにしても構わない。更に、映像再生装置2yについては、STEP431,432において、外部のネットワークで検索中であることを画像表示部58に表示するようにしても構わない。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態における無線通信システムについては、第2の実施形態と同様、図1のような構成となる。又、本実施形態において、第2の実施形態と同様、STBが図13のような構成となるとともに、映像再生装置が図4及び図14及び図15のような構成となる。尚、本実施形態の無線通信システムにおける各装置の動作において、第1及び第2の実施形態と同一の動作については、第1及び第2の実施形態を参照するものとして、その詳細については省略する。
第2の実施形態においては、STB1aにおいて、受信した放送信号から得られるEPGデータが全て情報記憶部23に格納されるものとしたが、本実施形態においては、選択基準記憶部19に格納された基準情報に基づいて選択されたEPGデータのみが情報記憶部23に格納されるとともに、映像再生装置2,2yの情報記憶部55に格納されたEPGデータが情報記憶部23から削除される。
(EPGデータ格納動作)
本実施形態のSTB1aにおけるEPGデータを情報記憶部23へ格納する際の動作について、図24のフローチャートを参照して説明する。第2の実施形態におけるSTB1aと同様、EPGデータ選択部14aでEPGデータが得られると、得られたEPGデータが更新情報であるか又は新しいデータである場合、情報記憶部23内に格納される(STEP251〜STEP256)。そして、STEP254においてEPGデータが新たに情報記憶部23に格納されると、まず、IDを計数するための番号xを初期化する(STEP257)。
その後、登録された全てのIDに対して、STEP258〜STE264の動作を行う。このとき、その基準情報に対応したEPGデータである場合は、そのIDに割り当てられた選択情報記憶部24の領域に、EPGデータが格納された情報記憶部23の格納領域のインデックス情報が格納され、又、情報記憶部55を備える映像再生装置2,2yのIDである場合は、EPGデータによるEPGパケットが映像再生装置2,2yに送信される。このように動作するとき、STEP260でインデックス情報が格納されると、インデックス情報が格納されたことを示すフラグf1をたてる(STEP281)。又、STEP262でEPGパケットが映像再生装置2,2yに送信されると、EPGパケットが送信された映像再生装置2,2yを特定する装置IDが情報記憶部23にEPGデータと関連づけて格納される(STEP282)。
そして、STEP263でxがIDの登録数に達したことが確認されると(Yes)、フラグf1がたっているか否かを確認する(STEP283)。このとき、フラグf1がたっていない(f1=0)場合(No)、受信されたEPGデータがいずれのIDの基準情報にも対応していないものであるため、情報記憶部23より削除される(STEP284)。又、フラグf1がたっている(f1=1)場合(Yes)、次に、装置IDが情報記憶部23内に格納されているか否かを確認する(STEP285)。このとき、装置IDが格納されている場合(Yes)、EPGパケットが送信されて通信可能な映像再生装置2,2yの情報記憶部55に格納されているため、EPGデータの更新情報を確認するために必要な情報と装置IDとをのみ情報記憶部23内に格納するとともに、EPGデータにおけるその他の情報を削除する(STEP286)。
このようにすることで、IDそれぞれに特定される基準情報に対応したEPGデータのみを選別するとともに、情報記憶部55を備えた映像再生装置2,2yと分散してEPGデータを格納することができる。よって、STB1aの情報記憶部23内に格納するEPGデータの記録容量を第2の実施形態と比べて小さくすることができる。
(EPGデータ管理動作)
映像再生装置2kより登録されたIDの削除を指示する制御信号が非同期帯域においてネットワークI/F18で受信されたとき、STB1aでは、登録されたIDに対する各データの削除を行う。まず、このようなSTB1aのデータの削除動作について、図25のフローチャートを参照して以下に説明する。
映像再生装置2kより登録されたIDの削除を指示する制御信号が受信されると(STEP501)、まず、削除されるように指示されたIDに対する基準情報が選択基準記憶部19から削除する(STEP502)。又、削除されるように指示されたIDに対して割り当てられた選択情報記憶部24の格納領域が確認される(STEP503)。そして、確認された選択情報記憶部24の格納領域内の最初のインデックス情報を読み出す(STEP504)。
その後、同一のインデックス情報が選択情報記憶部24内の他の領域に存在するか否かを確認する(STEP505)。このとき、選択情報記憶部24内の他の領域に同一のインデックス情報が確認されなかったとき(No)、このインデックス情報によって確認される情報記憶部23の格納領域に格納されたEPGデータが、削除が指示されたID以外のIDに対する基準情報に応じたEPGデータでないため、このインデックス情報によって確認されたEPGデータが情報記憶部23より削除される(STEP506)。その後、このインデックス情報が選択情報記憶部24より削除される(STEP507)。又、STEP505において他の領域に同一のインデックス情報が格納されていることが確認されたときも(Yes)、STEP503で確認された格納領域のインデックス情報が削除される(STEP507)。
このようにして、STEP507においてインデックス情報が1つ削除されると、STEP503で確認された選択情報記憶部24の格納領域内にインデックス情報があるか否かが確認される(STEP508)。このとき、STEP503で確認された格納領域内にインデックス情報がある場合(Yes)、次のインデックス情報を読み出した後(STEP509)、STEP505に移行し、STEP505以降の動作が行われる。このようにすることで、STEP503で確認された選択情報記憶部24の格納領域内の全てのインデックス情報が削除されるとともに、削除が指示されたIDの基準情報にのみ対応しているEPGデータが情報記憶部23より削除される。
又、映像再生装置2kよりIDの登録を要求する制御信号が非同期帯域においてネットワークI/F18で受信されたとき、STB1aでは、受信した制御信号から得られるIDに対する各データの登録を行う。尚、この制御信号には、登録要求されるID以外に、そのIDに対する基準情報が含まれる。又、この基準情報は、映像再生装置2kの画像表示部58に図17のような表示が成されたときに、リモコン3を操作することで映像再生装置2kに入力されるものとしても構わない。次に、このようなSTB1aのデータの登録動作について、図26のフローチャートを参照して以下に説明する。
映像再生装置2kよりIDの登録を要求する制御信号が受信されると(STEP551)、この制御信号に含まれるID及び基準情報が受信パケット解析部21で確認される(STEP552)。そして、制御信号より確認されたID及び基準情報が関連づけられて選択基準記憶部19に格納される(STEP553)。その後、制御信号より確認されたIDが選択情報記憶部24に与えられると、制御信号より確認されたIDに対する格納領域が選択情報記憶部24に形成される(STEP554)。
その後、情報記憶部23に格納された最初のEPGデータが読み出される(STEP555)。そして、情報記憶部23より読み出されたEPGデータが制御信号より確認された基準情報に対応するEPGデータであるか否かが確認される(STEP556)。このとき、EPGデータの代わりに更新情報が格納されているとき、この更新情報に基づいて基準情報に対応するEPGデータであるか否かが確認される。このように、制御信号から確認されたIDの対象データとなるEPGデータであるか否かが確認されたとき、情報記憶部23から読み出されたEPGデータが対象データであることが確認されると(Yes)、そのインデックス情報がSTEP554で形成された格納領域に格納される(STEP557)。
このようにして、STEP557において制御信号より確認されたIDに対してインデックス情報が1つ格納されると、又は、STEP556において読み出されたEPGデータが対象データでないとき(No)、情報記憶部23に格納された全てのEPGデータについて確認動作が行われたか否かが確認される(STEP558)。このとき、全てのEPGデータについて確認動作が行われていない場合(No)、次のEPGデータを情報記憶部23から読み出した後(STEP559)、STEP556に移行し、STEP556以降の動作が行われる。このようにすることで、制御信号より確認されたIDの対象データとなる情報記憶部23内のEPGデータに対するインデックス情報が全て、STEP554で選択情報記憶部24に形成された格納領域内に格納されるとともに、制御信号より確認された基準情報が同様に確認されたIDと関連づけて選択基準記憶部19内に格納される。
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態における無線通信システムについては、図27のような構成となる。尚、本実施形態の無線通信システムにおける各装置の動作において、第1〜第3の実施形態と同一の動作については、第1〜第3の実施形態を参照するものとして、その詳細については省略する。
図27の無線通信システムは、放送信号の受信や動画コンテンツの録画・再生を行うコンテンツ用サーバ1bと、コンテンツ用サーバ1bと無線通信を行うとともに受信したコンテンツを再生する映像再生装置2,2x,2yと、コンテンツ用サーバ1bとケーブル接続された映像再生装置2zと、コンテンツ用サーバ1bと映像再生装置2,2x〜2zそれぞれと赤外線通信を行うリモコン3p〜3tと、コンテンツ用サーバ1b及び映像再生装置2yと通信接続されるインターネットなどの外部ネットワーク4と、を備える。このように、本実施形態の無線通信システムでは、第1〜第3の実施形態と異なり、STB1の代わりに放送受信以外の動作も行うコンテンツ用サーバ1bを使用するとともに、このコンテンツ用サーバ1bとケーブルで有線接続された映像再生装置2zを備える。更に、第2及び第3の実施形態と異なり、映像再生装置2yだけでなく、コンテンツ用サーバ1bにおいても外部ネットワーク4と接続される。
(コンテンツ用サーバの構成)
コンテンツ用サーバ1bは、図28のように、チューナ部11−1〜11−nの代わりに、衛星放送を受信するためのBSチューナ部11aと、地上波放送を受信するための地上波チューナ部11b,11cと、HDD50に格納されたコンテンツを読み出すPVR(Personal Video Recorder)11d,11eと、DVD(Digital Versatile Disk)やDVD−RW(DVD Read ReWritable)のように取り外しが可能な記録媒体51のドライブ装置である記録媒体用ドライブ11fと、を備え、チューナ部11a〜11c及びPVR11d,11e及び記録媒体用ドライブ1fそれぞれから読み出されたデータが分離部12に送出される。
又、このコンテンツ用サーバ1bは、映像再生装置2zと同軸ケーブルなどで接続されるローカルI/F25と、外部ネットワーク4と接続するためのネットワークI/F26と、を備える。このとき、ローカルI/F25については、D3端子やアナログ接続などでローカルに接続されるものであり、又、ネットワークI/F26については、Ethernetや無線LANやシリアルバスIEEE1394やUSBなどに接続されるものである。更に、上述のチューナ部11a〜11c及びPVR11d,11e及び記録媒体用ドライブ11fに併せて、AVデータ選択部13a〜13f及びAVパケット生成部15a〜15f及びEPGパケット生成部16a〜16fが備えられる。
このように構成されるとき、チューナ部11a〜11cからのAVデータがそれぞれAVデータ選択部13a〜13cに与えられるとともに、チューナ部11a〜11cからのEPGデータがそれぞれEPGデータ選択部14aに与えられるとき、AVデータ選択部13a〜13cからのAVデータ及びEPGデータ選択部14aからのEPGデータを記録用データに変換する記録用データ生成部27を更に備える。この記録用データ生成部27で生成された記録用データがPVR11d,11eに与えられたときは、HDD50に格納され、又、記録用データ生成部27で生成された記録用データが記録媒体用ドライブ11fに与えられたときは、記録媒体51に格納される。又、選択基準記憶部19及び情報記憶部23及び選択情報記憶部24がHDD50内に設けられるものとしても構わない。
このとき、ローカルI/F25においてアナログ信号の入出力が行われるとき、不図示であるが、AVデータ選択部13a〜13fの1つから与えられるデジタル信号であるAVデータを復号化するとともにアナログ信号に変換してローカルI/F25に送出するAV復号化部と、ローカルI/F25から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換した後にAVデータに符号化してAVデータ選択部13a〜13fに与えるAV符号化部と、を備える。このようなAV符号化部及びAV復号化部が設けられるとき、アナログ信号としてローカルI/F25より入力されるAVデータとEPGデータを関係付けるとき、例えば、外部ネットワーク4から取得したEPGデータを用いてチャンネルを指定でき、録画予約や、録画を行ったコンテンツにデータ放送で受信したコンテンツ名を関係付けることができる。
(EPGデータ管理動作)
本実施形態では、上述したように、HDD50内にチューナ部11a〜11cなどによって受信されたコンテンツ自身であるAVデータを格納することができる。又、情報記憶部23内に格納されているEPGデータは、例えば、EPGデータが番組コンテンツを示す場合、この番組コンテンツが放送される時刻が経過したとき不要となる。よって、図29のフローチャートに従って、不要となったEPGデータを削除することによって、情報記憶部23の記憶容量を確保することができる。この不要となったEPGデータの削除動作について、以下に説明する。
まず、情報記憶部23に格納された最初のEPGデータを読み出すと(STEP601)、読み出されたEPGデータが既に不要となる過去のデータであるか否かが確認される(STEP602)。このとき、過去のデータであることが確認されると(Yes)、情報記憶部23より読み出されたEPGデータと関連づけられたコンテンツがHDD50内に格納されているか否かが確認される(STEP603)。そして、EPGデータと関連づけられたコンテンツがHDD50内に格納されていない場合は(No)、このEPGデータを削除する(STEP604)。
このようにしてSTEP604でEPGデータが削除されたとき、又は、STEP602において、読み出されたEPGデータが過去のデータでない場合(No)、又は、STEP604において、読み出されたEPGデータと関連づけられたコンテンツがHDD50内に格納されている場合(Yes)、情報記憶部23内のEPGデータ全てについてSTEP602〜604の確認動作が行われたか否かが確認される(STEP605)。そして、未だ確認されていないEPGデータがあるときは(No)、次のEPGデータが情報記憶部23より読み出されると(STEP606)、STEP602に移行する。
(映像再生装置による割込時における動作)
又、映像再生装置より割込が要求されたときの動作について、図30のフローチャートを参照して以下に説明する。コンテンツ用サーバ1bでは、割込要求を行う制御信号を受信したことを受信パケット解析部21で確認すると(STEP801)、映像再生装置2から送信された制御信号に付加されたIDを取得して、選択基準記憶部19及び制御部22に与える(STEP802)。そして、選択基準記憶部19では、取得されたIDに応じた基準情報が確認される(STEP803)。更に、次に映像再生装置2から制御信号が送信されるまで待機する(STEP804)。
そして、STEP804で受信確認した制御信号が機器情報を求めるものである場合、情報記憶部24に記憶されている機器情報を読み出す(STEP805)。機器情報とは、コンテンツ用サーバ1bが備えている機能(デジタル地上放送チューナやデジタル衛星放送チューナやPVRやDVD再生など)を示す各種機能情報やメーカー名などの情報である。これらの情報を含む非同期用データパケットをEPGパケット生成部16(EPGパケット生成部16a〜16fに相当する)で生成した後(STEP806)、ネットワークI/F18より送信する(STEP807)。
又、STEP804で受信確認した制御信号がEPGデータの送信を求めるものである場合には、送信要求されたEPGデータを読み出す(STEP808)。そして、読み出した情報を送信するために非同期データ用パケット(EPGパケット)をEPGパケット生成部16(EPGパケット生成部16a〜16fに相当する)で生成した後(STEP809)、ネットワークI/F18より送信する。(STEP810)。
又、STEP804で受信確認した制御信号がコンテンツの送信を求めるものである場合には、コンテンツを選択する(STEP811)。具体的には、チューナ部11a〜11cにおいて変更するチャンネルや、PVR11d,11eが読み出すAVデータなどを指定することに相当する。そして、コンテンツに応じて同期帯域幅を確認する(STEP812)。即ち、現在の通信路で現在のコンテンツが送信可能なように帯域を確保するために行う。更に、このとき、コンテンツの通信レートが保証できたかどうかを判断する(STEP813)。
尚、STEP12及びSTEP13の動作は、IEEE802.11eやIEEE1394のような帯域確保型の通信路の場合には、MAC層やLINK層を通じて帯域確保の動作を行う。RSVPなどIPプロトコルで使われる帯域確保の方式では、IP層以上で帯域確保の動作を行う。帯域確保の動作を行わず、単にAVデータに特有なプロトコル(RTPなど)を使う場合には、ここでの判定は不要である。
STEP13において、コンテンツの通信レートが保証できない場合には(No)、帯域不足のため通信不可であることを示す信号を、STEP801で受信した制御信号を送信した映像再生装置2k(映像再生装置2,2x,2yに対応する)に送信する(STEP814)。又、STEP813において、コンテンツ通信レートが確保できることが確認されたとき(Yes)、コンテンツ送信を行うための動作ブロックを選択する(STEP815)。このとき、制御部22では、取得されたIDに対応させて動作させるコンテンツ記録/再生部11(チューナ部11a〜11c、PVR11d,11e、11f記録媒体用ドライブ11fに相当)及びAVデータ選択部13(AVデータ選択部13a〜13fに相当)及びAVパケット生成部15(AVパケット生成部15a〜15fに相当)を選択設定する。そして、AVパケットをAVパケット生成部15で生成した後(STEP816)、生成したAVパケットをネットワークI/F18を通じて送信する(STEP817)。
(基準情報)
又、本実施形態において選択基準記憶部19にID毎に格納される基準情報は、第1〜第3の実施形態と同様、図8のような構成としても構わない。このとき、更に、コンテンツのソースが、チューナ部11a〜11c及びPVR11d,11e及び記録媒体用ドライブ11fのいずれによるものか、又、ネットワークI/F26を介して外部ネットワーク4から得られたものかを示す情報や、それぞれのソースから得られたコンテンツ情報を付加したものしても構わない。更に、視聴に使用したソースと視聴したコンテンツと視聴時間とによる過去の履歴情報を付加したものとしても構わない。
又、PVR11d,11e及び記録媒体用ドライブ11fのいずれかに録画動作させたときに、録画動作させるための制御信号に含まれるIDをHDD50や記録媒体51に記録されたコンテンツと関連づけるために、制御信号に含まれるIDの基本情報に、この記録されたコンテンツを示すコンテンツ情報が付加されるものとしても構わない。又、MPEG2やMPEG4などの符号化フォーマットやアクセス可能なリソースやコンテンツなどの情報が基本情報として付加されるものとしても構わない。
このように基本情報が設定されるとともに、HDD50や記録媒体51に記録されたコンテンツそれぞれに対して、各IDの視聴履歴情報が選択基準記憶部19に格納されるものとしても構わない。この視聴履歴情報は、例えば、図31のように、IDi1〜i4それぞれに対するHDD50や記録媒体51に記録されたコンテンツmovie1,movie2,audio1,album1それぞれの視聴履歴によって構成される。即ち、図31の視聴履歴情報より、movie1については、IDi1に対応する映像再生装置2k又はユーザによって24分23秒まで視聴され、又、IDi4に対応する映像再生装置2k又はユーザによって1時間12分34秒まで視聴されていることがわかる。
同様に、movie2については、IDi1に対応する映像再生装置2k又はユーザによって10分20秒まで視聴され、又、IDi2に対応する映像再生装置2k又はユーザによってcharpter5まで視聴されていることがわかる。又、audio1については、IDi3に対応する映像再生装置2k又はユーザによってmusic5となるファイルが再生され、又、IDi4に対応する映像再生装置2k又はユーザによって12分55秒まで再生されたことがわかる。更に、album1については、IDi1に対応する映像再生装置2k又はユーザによって5ページまで表示され、又、IDi3に対応する映像再生装置2k又はユーザによってimage34となるファイルまで表示されたことがわかる。
(通信システム切換動作)
又、本実施形態では、コンテンツ用サーバ1bと映像再生装置2,2x,2yとが構成する無線通信システム(以下、ネットワーク通信システム)と、コンテンツ用サーバ1bと映像再生装置2zとが構成する通信システム(以下、ローカル通信システム)を別の通信システムとして取り扱う。そして、コンテンツ用サーバ1bに対して構築される通信システムがネットワーク通信システムとローカル通信システムとの間で切り替わる。この通信システムの切換動作について、図32及び図33のフローチャートを参照して以下に説明する。
まず、図32のフローチャートのように、コンテンツ用サーバ1bが電源ONとされた後(STEP651)、ローカル通信システムで動作をすることを示す制御信号を、赤外線信号受信部20又はローカルI/F25などで受信したか否かが確認される(STEP652)。このとき、ローカル通信システムで動作をすることを示す制御信号が受信されていないとき(No)、次に、ネットワークI/F18を介してネットワーク通信システムで動作することを映像再生装置2k(映像装置2,2x,2yに相当する)より要求されているか否かを確認する(STEP653)。そして、ネットワーク通信システムで動作することが要求されていないとき(No)、STEP652に移行する。
又、STEP653において、ネットワーク通信システムで動作することが要求されていることが確認されると(Yes)、映像再生装置2kから通信要求を行う制御信号に含まれ得るIDを取得する(STEP654)。そして、ネットワーク通信システムで通信動作するために、ローカルI/F25よりもネットワークI/F18を優先するリモートモードに設定するとともに(STEP655)、STEP654で取得されたIDに対する履歴情報や基本情報等が読み出される(STEP656)。
又、STEP652において、ローカル通信システムで動作することが要求されていることが確認されると(Yes)、ローカル通信システムで通信動作するために、ネットワークI/F18よりもローカルI/F25を優先するローカルモードに設定するとともに(STEP657)、映像再生装置2zに対する履歴情報や基本情報等が読み出される(STEP658)。そして、STEP656においてIDに対する設定動作が、又、STEP658において映像再生装置2zに対する設定動作が行われると、映像再生装置2k又は映像再生装置2zそれぞれからの通信要求信号に含まれる使用するリソースを設定する情報や読み出された履歴情報又は基本情報などに基づいて、使用するリソースや通信に使用されるプロトコルや選択するコンテンツ又はチャンネルなどが設定される(STEP659)。
その後、図33のフローチャートのように、コンテンツ用サーバ1bがリモートモード又はローカルモードのいずれかで通信動作を行うように設定されると(STEP701)、赤外線信号受信部20又はローカルI/F25などで制御信号が受信されたか否かが確認される(STEP702)。このとき、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号が受信されなかった場合(No)、ネットワークI/F18を介して映像再生装置2kからの制御信号が受信されたか否かが確認される(STEP703)。そして、映像再生装置2kからの制御信号が受信されていない場合(No)、STEP702に移行する。又、逆に、映像再生装置2kからの制御信号が受信されている場合(Yes)、現在、リモートモードで通信動作中であるか否かが確認される(STEP704)。
このとき、リモートモードで通信動作中である場合(Yes)、映像再生装置2kからの制御信号によってコンテンツ用サーバ1bとの通信を切断することが指示されているか否かが確認される(STEP705)。そして、映像再生装置2kからの制御信号が通信切断以外の内容である場合(No)、この制御信号によって指示される動作が実行されて(STEP706)、STEP702に移行する。又、逆に、映像再生装置2kからの制御信号が通信切断を示すとき(Yes)、この制御信号を送信した映像再生装置2kとの通信を切断した後(STEP707)、図32のフローチャートにおけるSTEP652に移行する。尚、STEP707では、映像再生装置2kによるIDに対して、履歴情報や基準情報の更新処理も行われる。
又、STEP704において、ローカルモードで通信動作中である場合(No)、映像再生装置2kからの制御信号が強制的に通信動作モードをリモートモードに切り換えるように指示する内容を含んでいるか否かが確認される(STEP708)。このとき、映像再生装置2kからの制御信号によって強制的にリモートモードとされる場合(Yes)、図32のフローチャートにおけるSTEP654に移行する。又、逆に、映像再生装置2kからの制御信号が強制的にリモートモードに切り換えるものではないとき(No)、制御信号を送信した映像再生装置2kに対して通信不可であることを示すエラー信号を送信した後(STEP709)、STEP702に移行する。このとき、映像再生装置2kでは、通信不可であることを示すエラー表示が成される。
又、STEP702において、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号が受信されたとき(Yes)、現在、ローカルモードで通信動作中であるか否かが確認される(STEP710)。このとき、ローカルモードで通信動作中である場合(Yes)、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号によってコンテンツ用サーバ1bとの通信を終了することが指示されているか否かが確認される(STEP711)。そして、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号が通信終了以外の内容である場合(No)、この制御信号によって指示される動作が実行されて(STEP712)、STEP702に移行する。又、逆に、映像再生装置2k又はリモコン3pからの制御信号が通信終了を示すとき(Yes)、像再生装置2zとの通信を終了した後(STEP713)、図32のフローチャートにおけるSTEP652に移行する。
又、STEP710において、リモートモードで通信動作中である場合(No)、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号が強制的に通信動作モードをローカルモードに切り換えるように指示する内容を含んでいるか否かが確認される(STEP714)。このとき、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号によって強制的にローカルモードとされる場合(Yes)、図32のフローチャートにおけるSTEP657に移行する。又、逆に、映像再生装置2z又はリモコン3pからの制御信号が強制的にローカルモードに切り換えるものではないとき(No)、映像再生装置2zに対して通信不可であることを示すエラー信号を送信した後(STEP715)、STEP703に移行する。このとき、映像再生装置2zでは、通信不可であることを示すエラー表示が成される。
(サーバの利用状況の表示)
上述のように、映像再生装置2,2x〜2zからコンテンツ用サーバ1bに対して通信要求が成される際、コンテンツ用サーバ1bの各リソースの利用状況が確認されるようにすることで、ユーザが確実に使用できるリソースを確認することができる。この各リソースの利用状況を示すリソース利用状況情報は、映像再生装置2,2x〜2zからコンテンツ用サーバ1bに対して通信要求が成されたときに自動的に、コンテンツ用サーバ1bから通信要求を行う映像再生装置2,2x〜2zに送信されるものとしても構わない。又、リソース利用状況情報は、映像再生装置2,2x〜2zからコンテンツ用サーバ1bに対してリソース利用状況情報の要求が行われたときに、コンテンツ用サーバ1bから要求した映像再生装置2,2x〜2zに送信されるものとしても構わない。
このようにして、映像再生装置2,2x〜2zに送信されるリソース利用状況情報は、チューナ部11a〜11c及びPVR11d,11e及び記録媒体用ドライブ11fそれぞれの利用状況が制御部22で確認されて生成されると、通信要求した又は情報を要求した映像再生装置2,2x〜2zに送信される。そして、リソース利用状況情報が送信された映像再生装置2,2x〜2zでは、図34のような、各リソースの利用状況が表示されたリストが作成されて、画像表示部58に表示される。このとき、チューナ部11a〜11cについては、選局しているチャンネルが、PVR11d,11e及び記録媒体用ドライブ11fについては再生中又は録画中であるコンテンツや番組と動作終了予定時刻とが表示される。又、動作していないときは停止中であることが表示されるとともに、記録媒体用ドライブ11fについては、記録媒体が搭載されているか否かについても表示される。
尚、上述の各実施形態において、STB1,1a又はコンテンツ用サーバ1bと映像再生装置2,2a〜2c,2x,2yの間において、IEEE802.11系の無線通信システムが構築されるものとしたが、有線LANであるEthrnetやシリアルバスIEEE1394やUSBによって構築される通信システムであっても構わない。又、これらの通信システムの上にインターネットプロトコルが載って、インターネットに接続されて構築される通信システムであっても構わない。