JP2005122017A - 光ファイバテープ心線及びその製造方法、並びに光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバテープ心線及びその製造方法、並びに光ファイバケーブル Download PDF

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道雄 末松
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Abstract

【課題】心線分離を容易に行って心線分離時のロス増を低減する。
【解決手段】光ファイバテープ心線1は、並列に配置した複数の光ファイバ素線3と、この複数の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線3の一側面側のみを接着剤層7で一括連結する接着テープ5と、から構成されている。したがって、各光ファイバ素線3は前記第2方向の他側面側へ容易に且つ極めて弱い力で接着剤層7から分離できるので、心線分離時に生じるロス増を低減できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、光ファイバテープ心線及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルに関し、特に単心分離を簡単に行える光ファイバテープ心線及びその製造方法、並びに光ファイバケーブルに関する。
従来の一般的な光ファイバテープ心線101としては、図9に示されているように、例えば4心の光ファイバ素線103が4心一括UV樹脂105により被覆されている。なお、各光ファイバ素線103は、例えば125μmφの石英ガラス107の外周にUV樹脂109で250μmφに被覆されている。
近年のアクセス系の光ファイバケーブルに用いられる光ファイバテープ心線101においては、心線利用の効率を向上するという観点から、単心分離の重要性が増している。
単心分離の向上を図った従来の光ファイバテープ心線としては、図示していないが、複数本の光ファイバ心線を同一平面上に近接させて並列に配置し、前記複数本の光ファイバ心線の周囲をUV樹脂の被覆体で被覆し、前記被覆体の両端部を、他の被覆体と異なるヤング率のUV樹脂で成形している。ヤング率が異なるUV樹脂の界面の接着力は弱まるので、手で前記界面に剪断力を加えることによって光ファイバテープ心線の両端に位置する被覆体が他の被覆体から容易に分割剥離できるものである(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、単心分離の向上を図った他の光ファイバテープ心線としては、図示していないが、並列に配置した複数の光ファイバの周囲をテープ被覆体で一体的に被覆し、前記テープ被覆体の光ファイバの配列方向両端側にノッチが形成されている。単心分離をする際には、テープ被覆体の厚さ方向に粘着テープを貼り付け、この粘着テープをテープ被覆体の厚さ方向に引っ張ってテープ被覆体をノッチから分割する。次いで、光ファイバがテープ被覆体から単心分離される(例えば、特許文献2参照)。
また、光ファイバケーブルにおいては、工法およびテープ溝造の両面から単心分離の検討が進められている。
図10を参照するに、従来の光ファイバケーブル111においては、単心分離を必要としないように、複数の光ファイバ素線103が単独でばらばらに実装された構造となっている。各光ファイバ素線103は、例えば125μmφの石英ガラス107の外周にUV樹脂109で250μmφに被覆されている。この例では、20心の光ファイバ素線103が介在体113で保護されるように縦添えされており、これらの20心の光ファイバ素線103と介在体113の外側には2本の抗張力体115が対向する位置で光ファイバ素線103の延伸方向に並行して配置されており、2本の抗張力体115を含めてシース材117の被覆樹脂で被覆されている。
図11を参照するに、従来の他の光ファイバケーブル119においては、複数の光ファイバ素線103を被覆した光ファイバテープ心線101が複数枚積層した状態で実装された構造となっている。この例では、光ファイバテープ心線101は図10と同様の構成の4心の光ファイバ素線103が4心一括UV樹脂105により被覆されている。5枚の4心光ファイバテープ心線101が積層されて合計20心であり、その周囲を保護するように介在体113が縦添えされており、前記介在体113の外側には2本の抗張力体115が対向する位置で光ファイバ素線103の延伸方向に並行して配置されており、2本の抗張力体115を含めてシース材117の被覆樹脂で被覆されている。
なお、各光ファイバテープ心線101はトレーサ方式が採られており、各光ファイバテープ心線101を識別するために、各光ファイバテープ心線101の端に位置する1心の光ファイバ素線103のUV樹脂109が異なる色で識別されている。例えば、各光ファイバテープ心線101の端の1心の色は、図11において上から下に向けて順に、赤、紫、緑、黄、茶、となっており、他の光ファイバ素線103の色は前記5色と異なる色、例えば青に識別されている。したがって、20心は合計6色で識別可能となっている。
特開平11−72668号公報 特開2002−82264号公報
ところで、図9に示されている従来の一般的な光ファイバテープ心線101においては、単心分離作業は瞬間的なロス増を引き起こしやすく、活線での分岐には高度な技術を要するという問題点があった。
また、特許文献1の場合は、単心分離を行う際に、手でヤング率が異なるUV樹脂の界面に剪断力を加えることによって光ファイバテープ心線の両端に位置する被覆体を他の被覆体から分割剥離するが、前記界面の接着力は弱まっているとはいえ、光ファイバテープ心線自体に負荷がかかり、また4心一括UV樹脂を単心線の配列から両側に引き離す際に少なからず単心線に負荷がかかるのでロス増を引き起こす要因となる。
また、単心分離の向上を図った従来の光ファイバテープ心線であっても、例えば特許文献2の場合は、単心分離を行うために粘着テープを用いなければならず、ノッチから4心一括UV樹脂を引き離す際に少なからず単心線に負荷がかかるのでロス増を引き起こす要因となる。
また、図10に示されているように、複数の光ファイバ素線103をばらばらに実装する型の光ファイバケーブル111は、実際に用いられる光ファイバ素線103の色の数が限られているため、実装心数が制限されてしまうので、識別に困難が生じるという問題点があった。つまり、各光ファイバ素線103は個別に識別可能でなければならないが、通常は、5色ないしは8色程度までは可能であるとしても、図10の場合のような20心を識別することは不可能である。
また、図10の光ファイバケーブル111は、光ファイバ素線103を送出す本数が多くなるために、1つ又は複数の光ファイバテープ心線101を実装する型の光ファイバケーブル119と比較すると製造性が劣るものである。
また、1つ又は複数の光ファイバテープ心線101を実装する型の従来の光ファイバケーブル119では、少ない色数で識別可能であるが、各光ファイバテープ心線101から光ファイバ素線103を分離するには、前述したように種々の問題点があった。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
この発明の光ファイバテープ心線は、並列に配置した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを接着剤層で一括連結する接着テープと、からなることを特徴とするものである。
この発明の光ファイバテープ心線は、前記光ファイバテープ心線において、前記接着剤層の接着剤が熱融着可能な接着剤であることが好ましい。
この発明の光ファイバテープ心線は、並列に配置した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを一括連結する連結用樹脂と、からなることを特徴とするものである。
この発明の光ファイバテープ心線は、前記接着テープが、トレーサ色を有していることが好ましい。
この発明の光ファイバテープ心線の製造方法は、片面に接着剤層を有する接着テープの前記接着剤層に、複数の光ファイバ素線を並列に配置することにより、前記複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを接着テープの接着剤で一括連結することを特徴とするものである。
この発明の光ファイバテープ心線の製造方法は、前記光ファイバテープ心線の製造方法において、前記接着剤層の接着剤を熱融着可能な接着剤とし、複数の光ファイバ素線を並列に配置して加熱することが好ましい。
この発明の光ファイバテープ心線の製造方法は、複数の光ファイバ素線を並列に配置して押出ヘッドに供給する工程と、前記押出ヘッドに連結用樹脂を押出す工程と、前記複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを連結用樹脂で一括連結する成形工程と、を有することを特徴とするものである。
この発明の光ファイバテープ心線の製造方法は、前記光ファイバテープ心線の製造方法において、前記接着テープを、トレーサ色としたことが好ましい。
この発明の光ファイバケーブルは、光ファイバテ−プ心線を有すると共にこの光ファイバテ−プ心線の外周をケーブルシースで被覆した光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバテ−プ心線が、並列に配列した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを接着剤で連結する接着テープと、からなると共に一枚または複数枚で構成してなることを特徴とするものである。
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記接着剤層の接着剤が熱融着可能な接着剤であることが好ましい。
この発明の光ファイバケーブルは、光ファイバテ−プ心線を有すると共にこの光ファイバテ−プ心線の外周をケーブルシースで被覆した光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバテ−プ心線が、並列に配列した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを一括連結する連結用樹脂と、からなると共に一枚または複数枚で構成してなることを特徴とするものである。
この発明の光ファイバケーブルは、前記光ファイバケーブルにおいて、前記接着テープが、トレーサ色を有していることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明の光ファイバテープ心線によれば、複数の光ファイバ素線の並列方向の一側面側のみを接着テープの接着剤層で一括連結しているので、各光ファイバ素線は前記並列方向の他側面側へ容易に且つ極めて弱い力で接着剤層から分離できるために、心線分離時に生じるロス増を低減できる。
また、接着剤層の接着剤に熱融着可能な接着剤を用いた光ファイバテープ心線及び連結用樹脂を用いた光ファイバテープ心線でも、上記の接着テープを用いた光ファイバテープ心線と同様に、各光ファイバ素線は前記並列方向の他側面側へ容易に且つ極めて弱い力で分離できるために、心線分離時に生じるロス増を低減できる。
さらに加えて、連結用樹脂を用いた光ファイバテープ心線は、連結用樹脂が複数の光ファイバ素線の並列方向の一側面側のみであるので、従来の光ファイバテープ心線と比べて連結用樹脂の削減に寄与できる。
この発明の光ファイバテープ心線の製造方法によれば、接着テープを用いた光ファイバテープ心線は、構造が簡単であることから大型の設備を必要とせず、製造も容易にできる。また、接着剤層の接着剤に熱融着可能な接着剤を用いた光ファイバテープ心線は、上記の接着テープを用いた光ファイバテープ心線の製造方法に加えて、熱融着樹脂を低温度で加熱するための加熱設備を必要とするだけで、容易に製造できる。
また、連結用樹脂を用いた光ファイバテープ心線の製造方法は、通常の光ファイバテープ心線の製造設備とほぼ変わらないが、連結用樹脂が複数の光ファイバ素線の並列方向の一側面側のみであるので、連結用樹脂の削減に寄与できる。
この発明の光ファイバケーブルによれば、接着テープ、接着剤層の接着剤に熱融着可能な接着剤、連結用樹脂を用いたいずれの光ファイバテープ心線が内蔵された場合でも、各光ファイバ素線が複数の光ファイバ素線の並列方向の一方の側面側へ容易に且つ極めて弱い力で分離できるので、心線分離時に生じるロス増を低減できると共に他の光ファイバケーブルの従来の光ファイバテープ心線との融着接続が容易である。
しかも、複数の各光ファイバテープ心線の端部の光ファイバ素線を互いに異なる色とするトレーサ方式時にすることにより、少ない色で識別可能となる。
以下、この発明の実施の形態に係る光ファイバテープ心線について図面を参照して説明する。
図1を参照するに、第1の実施の形態に係る光ファイバテープ心線1は、複数例えば4本の光ファイバ素線3が並列に配置されており、この4本の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記4本の光ファイバ素線3の一側面側(図1において下側)のみが接着テープ5の接着剤層7で一括連結されている。
なお、上記の各光ファイバ素線3は、例えば125μmφの石英ガラス9の外周にUV樹脂11で250μmφに被覆されている。また、接着テープ5は、テープ基材13が例えばPET、PP、PEなどの樹脂テープからなり、前記テープ基材13の片面に例えばホットメルト型樹脂などの接着剤からなる接着剤層7が設けられているものである。
また、上記の光ファイバテープ心線1は、上記の接着テープ5のテープ基材13がトレーサ色を有していることが、後述する光ファイバケーブルに使用される際に各光ファイバ素線3を識別容易とする点で好ましいものである。
上記構成により、第1の実施の形態の光ファイバテープ心線1は、4本の光ファイバ素線3の並列方向の一側面側のみが接着テープ5の接着剤層7で一括連結されているので、各光ファイバ素線3は前記第1方向に直交する第2方向の他側面側(図1において上側)へ容易に且つ極めて弱い力で接着剤層7から分離可能である。したがって、心線分離時に生じる瞬間的なロス増が低減される。
図2を参照するに、第2の実施の形態に係る光ファイバテープ心線15は、複数例えば4本の光ファイバ素線3が並列に配置されており、この4本の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記4本の光ファイバ素線3の一側面側(図2において下側)のみが接着テープ17の熱融着可能な接着樹脂層19で一括連結されている。
なお、上記の各光ファイバ素線3は、前述した第1の実施の形態の光ファイバ素線3と同様である。また、接着テープ17は、テープ基材21と熱融着樹可能な接着脂層19がラミネートされたもので、熱融着可能な接着樹脂層19はテープ基材21及び光ファイバ素線3のUV樹脂11より低い溶融温度を有している。
また、上記の光ファイバテープ心線15は、上記の接着テープ17のテープ基材21がトレーサ色を有していることが、後述する光ファイバケーブルに使用される際に各光ファイバ素線3を識別容易とする点で好ましいものである。
上記構成により、第2の実施の形態の光ファイバテープ心線15は、前述した第1の実施の形態の光ファイバテープ心線1と同様の作用、効果を有している。つまり、4本の光ファイバ素線3の並列方向の一側面側のみが接着テープ17の熱融着可能な接着樹脂層19で一括連結されているので、各光ファイバ素線3は前記第1方向に直交する第2方向の他側面側(図2において上側)へ容易に且つ極めて弱い力で熱融着可能な接着樹脂層19から分離可能である。したがって、心線分離時に生じる瞬間的なロス増が低減される。
図3を参照するに、第3の実施の形態に係る光ファイバテープ心線23は、複数例えば4本の光ファイバ素線3が並列に配置されており、この4本の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記4本の光ファイバ素線3の一側面側(図3において下側)のみが連結用樹脂としての例えばUV樹脂25で一括連結されている。
なお、上記の各光ファイバ素線3は、前述した第1の実施の形態の光ファイバ素線3と同様である。
上記構成により、第3の実施の形態の光ファイバテープ心線23は、前述した第1の実施の形態の光ファイバテープ心線1と同様の作用、効果を有している。つまり、4本の光ファイバ素線3の並列方向の一側面側のみがUV樹脂25で一括連結されているので、各光ファイバ素線3は前記第1方向に直交する第2方向の他側面側(図3において上側)へ容易に且つ極めて弱い力でUV樹脂25から分離可能である。したがって、心線分離時に生じる瞬間的なロス増が低減される。さらに加えて、連結用樹脂としてのUV樹脂25が複数の光ファイバ素線3の並列方向の一側面側のみに設けられているので、従来の光ファイバテープ心線と比べて連結用樹脂の削減にもつながる。
次に、この発明の実施の形態に係る光ファイバテープ心線の製造方法について図面を参照して説明する。なお、前述した第1、第2、第3の実施の形態の光ファイバテープ心線1,15,23の各部材と同様の部分は同符号にて説明する。
図4を参照するに、第1の実施の形態に係る光ファイバテープ心線1の製造方法は、製造装置27としては、テープ基材13の片面に接着剤層7を有する接着テープ5が2つのローラ29の間を通過するように送り出されると共に、4本の光ファイバ素線3が並列に配置された状態で2つのローラ29の間を通過するように送り出される。4本の光ファイバ素線3と前記接着テープ5は2つのローラ29によって押圧されて前記接着剤層7に貼り合わされることになる。つまり、前記4本の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記4本の光ファイバ素線3の一側面側のみが接着テープ5の接着剤層7に一括連結されることにより、光ファイバテープ心線1が製造される。
また、上記の並列される4本の光ファイバ素線3のうちの一方端に位置する光ファイバ素線3がトレーサ色を有していることが、得られた光ファイバテープ心線1が後述する光ファイバケーブルに使用される際に各光ファイバ素線3を識別容易とする点で好ましいものである。
あるいは、上記の接着テープ5のテープ基材13がトレーサ色を有していることが、得られた光ファイバテープ心線1が後述する光ファイバケーブルに使用される際に各光ファイバ素線3を識別容易とする点で好ましいものである。
したがって、第1の実施の形態の製造方法は、光ファイバテープ心線1の構造が簡単であるので、大型の設備を必要とせず、容易に製造できる。
図5を参照するに、第2の実施の形態に係る光ファイバテープ心線15の製造方法は、第1の実施の形態の製造方法とほぼ同様であり、製造装置31としては、テープ基材21の片面に熱融着可能な接着樹脂層19をラミネートした接着テープ17がローラ33と加熱ローラ35との間を通過するように送り出されると共に、4本の光ファイバ素線3が並列に配置された状態で前記接着テープ17の熱融着可能な接着樹脂層19と当接されるように前記ローラ33と加熱ローラ35との間を通過するように送り出される。前記接着テープ17の熱融着可能な接着樹脂層19が加熱ローラ35で加熱されるので、4本の光ファイバ素線3がローラ33と加熱ローラ35によって押圧されて前記接着テープ17の熱融着可能な接着樹脂層19に融着されることになる。つまり、前記4本の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記4本の光ファイバ素線3の一側面側のみが接着テープ17の熱融着樹脂層19で一括連結されることにより、光ファイバテープ心線15が製造される。
また、上記の並列される4本の光ファイバ素線3のうちの一方端に位置する光ファイバ素線3がトレーサ色を有していることが、得られた光ファイバテープ心線15が後述する光ファイバケーブルに使用される際に各光ファイバ素線3を識別容易とする点で好ましいものである。
あるいは、上記の接着テープ17のテープ基材21がトレーサ色を有していることが、得られた光ファイバテープ心線15が後述する光ファイバケーブルに使用される際に各光ファイバ素線3を識別容易とする点で好ましいものである。
したがって、第2の実施の形態の製造方法は、第1の実施の形態とほぼ同様に、光ファイバテープ心線15の構造が簡単であるので、大型の設備を必要とせず、熱融着可能な接着樹脂層19は低温度で加熱するための加熱ローラ35の加熱設備を必要とするだけで、容易に製造できる。
図6を参照するに、第3の実施の形態に係る光ファイバテープ心線23の製造方法としては、製造装置37には、光ファイバ素線3を送り出すための4個の素線用送出ボビン39が備えられており、これらの4個の素線用送出ボビン39が回転され、4本の光ファイバ素線3が並列に配置された状態でテープ心線用押出機41の押出ヘッド43に送り出される。
テープ心線用押出機41では、連結用樹脂としての例えばUV樹脂25が押出ヘッド43へ押し出され、押出ヘッド43のダイス45により前記UV樹脂25が4本の光ファイバ素線3を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記4本の光ファイバ素線3の一側面側のみに被覆されて光ファイバテープ心線23が押出成形される。
したがって、第3の実施の形態の製造方法は、通常の光ファイバテープ心線の製造設備とほぼ変わらないが、UV樹脂25が前記第2方向の4本の光ファイバ素線3の一側面側のみに被覆されるので、UV樹脂25の削減につながる。
次に、この発明の実施の形態に係る光ファイバケーブルについて図面を参照して説明する。なお、前述した第1、第2、第3の実施の形態の光ファイバテープ心線1,15,23の各部材と同様の部分は同符号にて説明する。
図7を参照するに、第1の実施の形態の光ファイバケーブル47は、前述した第1の実施の形態の光ファイバテープ心線1を一枚または複数枚、積層した状態で実装された構造となっている。この実施の形態では5枚の光ファイバテープ心線1が積層されて合計20心であり、その周囲を保護するように介在体49が縦添えされており、前記介在体49の外側には2本の抗張力体51が対向する位置で光ファイバ素線3の延伸方向に並行して配置されており、2本の抗張力体51を含めてシース材53の被覆樹脂で被覆されている。
なお、各光ファイバテープ心線1はトレーサ方式が採られており、各光ファイバテープ心線1を識別するために、各光ファイバテープ心線1の端に位置する1心の光ファイバ素線3のUV樹脂11が異なる色で識別されている。例えば、各光ファイバテープ心線1の端の1心の色は、図7において上から下に向けて順に、赤、紫、緑、黄、茶、となっており、他の光ファイバ素線3の色は前記5色と異なる色、例えば青に識別されている。したがって、20心は合計6色で識別可能となっている。
あるいは、上記の5枚の光ファイバテープ心線1の各接着テープ5のテープ基材13が異なる色で識別されたトレーサ色を有するように構成されても同様に容易に識別可能となる。例えば、5枚の光ファイバテープ心線1の各接着テープ5のテープ基材13が赤、紫、緑、黄、茶の異なる5色にできる。この場合は20心の光ファイバ素線3の色は全て同じ色であっても構わない。
上記構成により、第1の実施の形態の光ファイバケーブル47は、第1の実施の形態の光ファイバテープ心線1が内蔵されているので、各光ファイバ素線3が接着テープ5の接着剤層7から容易に且つ極めて弱い力で分離できるので、心線分離時に生じるロス増を低減できると共に他の光ファイバケーブルの従来の光ファイバテープ心線との融着接続が容易となる。しかも、複数の各光ファイバテープ心線の端部の光ファイバ素線3を互いに異なる色とするトレーサ方式時にすることにより、少ない色で識別可能となる。
また、第2の実施の形態の光ファイバケーブル55は、前述した第2の実施の形態の光ファイバテープ心線15を一枚または複数枚、積層した状態で実装された構造となっている。この実施の形態では、第1の実施の形態の光ファイバケーブル47とほぼ同様の構成であるので図示省略としているが、異なる点は図7における5枚の光ファイバテープ心線1に替えて5枚の光ファイバテープ心線15が積層されていることである。他は第1の実施の形態の光ファイバケーブル47と同様である。
したがって、第2の実施の形態の光ファイバケーブル55は、第1の実施の形態の光ファイバケーブル47と同様の作用、効果を有している。トレーサ色に関しても同様である。
図8を参照するに、第3の実施の形態の光ファイバケーブル57は、前述した第3の実施の形態の光ファイバテープ心線23を一枚または複数枚、積層した状態で実装された構造となっている。この実施の形態では、第1の実施の形態の光ファイバケーブル47とほぼ同様の構成であり、異なる点は図7における5枚の光ファイバテープ心線1に替えて5枚の光ファイバテープ心線23が積層されていることである。他は第1の実施の形態の光ファイバケーブル47と同様である。
つまり、5枚の光ファイバテープ心線23の周囲を保護するように介在体49が縦添えされており、前記介在体49の外側には2本の抗張力体51が対向する位置で光ファイバ素線3の延伸方向に並行して配置されており、2本の抗張力体51を含めてシース材53の被覆樹脂で被覆されている。
したがって、第3の実施の形態の光ファイバケーブル57は、第1の実施の形態の光ファイバケーブル47と同様の作用、効果を有している。
次に、この発明の実施の形態の効果性を確認するために、図7の前述した第1の実施の形態の光ファイバケーブル47(「実施例1」とする)と、図10の従来の光ファイバケーブル(「比較例1」とする)と、図11の従来の光ファイバケーブル(「比較例2」とする)の3種類の光ファイバケーブルに関して、光ファイバ素線3の識別性、単心分離の作業性、単心分離時の損失変動の各項目を比較した。いずれの光ファイバケーブルも20心である。その結果は表1に示されている。なお、◎は優良で、○は良好で、△は普通程度(良くない)、を示すものである。
Figure 2005122017
表1から分かるように、実施例1は心線の識別性が◎であるので市場ニーズにかなうもので、単心分離作業性は比較例2より良好であり、単心分離時の損失変動は比較例2より少ないことが分かる。なお、比較例1は当然ながら単心分離の必要がないので単心分離作業性は◎であり、単心分離の損失変動は0.01dB以下であるが、心線の識別性が△であるので、市場ニーズにかなうものではない。
したがって、表1を総合的に考慮すると、この第1の実施の形態の光ファイバテープ心線1及び光ファイバケーブル47は前述した作用、効果性が裏付けられている。第2,第3の実施の形態の光ファイバテープ心線15,23及び光ファイバケーブル55,57についても同様である。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
この発明の第1の実施の形態の光ファイバテープ心線の断面図である。 この発明の第2の実施の形態の光ファイバテープ心線の断面図である。 この発明の第3の実施の形態の光ファイバテープ心線の断面図である。 この発明の第1の実施の形態の光ファイバテープ心線の製造方法を示す斜視図である。 この発明の第2の実施の形態の光ファイバテープ心線の製造方法を示す斜視図である。 この発明の第3の実施の形態の光ファイバテープ心線の製造方法を示す斜視図である。 この発明の第1の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。 この発明の第3の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。 従来の光ファイバテープ心線の断面図である。 従来の光ファイバケーブル(比較例1)の断面図である。 従来の光ファイバケーブル(比較例2)の断面図である。
符号の説明
1 光ファイバテープ心線(第1の実施の形態の)
3 光ファイバ素線(光ファイバ素線)
5 接着テープ
7 接着剤層
11 UV樹脂
13 テープ基材
15 光ファイバテープ心線(第2の実施の形態の)
17 接着テープ
19 熱融着可能な接着樹脂層
21 テープ基材
23 光ファイバテープ心線(第3の実施の形態の)
25 UV樹脂(連結用樹脂)
27 製造装置(第1の実施の形態の)
31 製造装置(第2の実施の形態の)
33 ローラ
35 加熱ローラ
37 製造装置(第3の実施の形態の)
41 テープ心線用押出機
47 光ファイバケーブル(第1の実施の形態の)
51 抗張力体
53 シース材
55 光ファイバケーブル(第2の実施の形態の)
57 光ファイバケーブル(第3の実施の形態の)

Claims (12)

  1. 並列に配置した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを接着剤層で一括連結する接着テープと、からなることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 前記接着剤層の接着剤が熱融着可能な接着剤であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
  3. 並列に配置した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを一括連結する連結用樹脂と、からなることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  4. 前記接着テープが、トレーサ色を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバテープ心線。
  5. 片面に接着剤層を有する接着テープの前記接着剤層に、複数の光ファイバ素線を並列に配置することにより、前記複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを接着テープの接着剤で一括連結することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  6. 前記接着剤層の接着剤を熱融着可能な接着剤とし、複数の光ファイバ素線を並列に配置して加熱することを特徴とする請求項5記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
  7. 複数の光ファイバ素線を並列に配置して押出ヘッドに供給する工程と、前記押出ヘッドに連結用樹脂を押出す工程と、前記複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを連結用樹脂で一括連結する成形工程と、を有することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  8. 前記接着テープを、トレーサ色としたことを特徴とする請求項5又は6記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
  9. 光ファイバテ−プ心線を有すると共にこの光ファイバテ−プ心線の外周をケーブルシースで被覆した光ファイバケーブルにおいて、
    前記光ファイバテ−プ心線が、並列に配列した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを接着剤で連結する接着テープと、からなると共に一枚または複数枚で構成してなることを特徴とする光ファイバケーブル。
  10. 前記接着剤層の接着剤が熱融着可能な接着剤であることを特徴とする請求項9記載の光ファイバケーブル。
  11. 光ファイバテ−プ心線を有すると共にこの光ファイバテ−プ心線の外周をケーブルシースで被覆した光ファイバケーブルにおいて、
    前記光ファイバテ−プ心線が、並列に配列した複数の光ファイバ素線と、この複数の光ファイバ素線を結ぶ並列の第1方向に直交する第2方向の前記複数の光ファイバ素線の一側面側のみを一括連結する連結用樹脂と、からなると共に一枚または複数枚で構成してなることを特徴とする光ファイバケーブル。
  12. 前記接着テープが、トレーサ色を有していることを特徴とする請求項9又は10記載の光ファイバケーブル。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007279226A (ja) * 2006-04-04 2007-10-25 Fujikura Ltd 光ファイバテープ心線及び前記光ファイバテープ心線を収納した光ファイバケーブル
JP2016148709A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 住友電気工業株式会社 光ファイバユニットおよび光ケーブル
CN109975934A (zh) * 2019-04-12 2019-07-05 汕头高新区奥星光通信设备有限公司 一种带标色可卷束光纤带

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