JP2005121310A - 空気調和装置 - Google Patents

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良次 佐藤
Tetsushi Kishitani
哲志 岸谷
Hiroyasu Yoneyama
裕康 米山
Hideji Ohara
秀司 尾原
Akihiro Ichikawa
明洋 市川
Katsuaki Nagahashi
克章 長橋
Shigehisa Funabashi
茂久 船橋
Hiroshi Iwase
拓 岩瀬
Takeshi Endo
剛 遠藤
Yutaka Mori
豊 森
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Abstract

【課題】 マルチシステムの空気調和装置に適した室外機を実現する。
【解決手段】 空気調和装置は、圧縮機14、室外熱交換器16及び室外送風機を備えた室外機10aと、室内熱交換器24及び室内熱交換器24に送風する室内送風機26とを備えた複数の室内機12a〜12cとを有し、室外機10aから複数の室内機12a〜12cに冷媒を循環させる冷凍サイクルを形成するとき、室外送風機を2枚羽根30、31の軸流ファン16で形成する。
【選択図】 図3


Description

空気調和装置に関し、特に室外機の送風機に関する。
空気調和装置は、冷媒を圧縮機により圧縮し、圧縮された冷媒を送風機から送風された空気により凝縮又は蒸発させる室外機と、室外機により凝縮又は蒸発された冷媒により室内を冷暖する室内機とを有して構成される。
この空気調和装置は、一般に、ビル空調など負荷が比較的大きくなる場合には、マルチシステムの形態に構成される。例えば、複数の室外機を配設し、各室外機に複数の室内機を接続して冷凍サイクルを形成することが行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−28181
しかしながら、特許文献1のようなマルチシステムの空気調和装置では、室内機は各部屋に分散して配設されるが、室外機は例えばビル屋上に並べて配設される。したがって、各室外機から騒音が発生すると、発生したノイズが互いに重なり合って比較的大きな騒音となることがある。
例えば、各室外機に送風機として3枚羽根又は4枚羽根の軸流ファンが設けられるが、軸流ファンの各羽根の翼端から空気が漏れることで騒音が発生する。そして、各室外機から発生した騒音が互いに重なり合うと、強度が比較的大きくなる。また、発生した騒音が重なり合わないときでも騒音の合計量が比較的大きくなる。このようにマルチシステムの形態に構成した場合では発生する騒音は比較的大きくなものになり、利用者にとって煩わしいものになる。
本発明の課題は、マルチシステムの空気調和装置に適した室外機を実現することにある。
上記課題を解決するため、本発明の空気調和装置は、室外機に設けられる室外送風機を2枚羽根の軸流ファンで構成する。これにより、3枚又は4枚羽根の軸流ファンに比べて翼端の数が少なくなるから、ファン騒音の発生領域が減ることになり、室外機から発生する騒音が低減される。
特に、室外機を複数配設して各室外機に室内機を複数接続したマルチシステムの場合、2枚羽根軸流ファンを採用することにより、各室外機から発生する騒音の強度(最大振幅)を小さくできるから、各発生音が互いに干渉して重なり合ったとしても、干渉波の強度は従来に比べて小さくなる。また、各発生音が互いに干渉しないときでも各室外機から発生するファン騒音の合計量は小さくなる。したがって、マルチシステムの場合に発生する騒音を小さくすることができる。
また、室外機の筐体上壁に開口された空気排出口に円筒状の風洞を配設し、その風洞内に軸流ファンを設ける場合、軸流ファンの風量を確保するために、軸流ファンの羽根の空気吸込み側の先端部は、風洞から突き出される。その場合、羽根の空気吸込み側の先端部には、軸方向だけでなく径方向からも空気が流れ込むことになる。したがって、軸方向と径方向から流れ込む空気が、互いに衝突したり、重なり合ったりすることで乱流が生じる。その乱流の影響を受けることでファン効率が悪くなることがある。そこで、羽根の空気吸込み側の先端部の突き出し量を羽根の軸方向の高さの少なくとも50%以下、好ましくは37%以下にするのが望ましい。すなわち、突き出し部分を少なくすれば、一定の風量を確保しつつ径方向から流入する空気量を減らすことができるから、ファン効率を向上させることができる。
また、室外送風機を3枚又は4枚羽根の軸流ファンから2枚羽根のものにしたときでも、羽根1枚あたりの仕事量を確保するために、羽根の実効面積を羽根の投影実面積の70%以上、好ましくは80%以上にすると共に、羽根を支持する円環状のハブの軸方向の高さを羽根の軸方向の高さの40%以上、好ましくは48%以上にするのが望ましい。
本発明によれば、マルチシステムの空気調和装置に適した室外機を実現することができる。
(実施形態1) 本発明を適用した空気調和装置の第1の実施形態について図1及び図6を参照して説明する。本実施形態は、ビル空調設備の室外機に2枚羽根の軸流ファンを設けるようにした一例である。図1は本発明を適用してなる空気調和装置の系統図、図2は室外機の構成図、図3は軸流ファンの斜視図、図4は軸流ファンの縦断面図、図5は空気排出側から見た軸流ファンの正面図、図6は本実施形態の軸流ファンと4枚羽根の軸流ファンの騒音レベルを比較する比較図である。
図1(a)に示すように、空気調和装置1は、マルチシステムの形態で構成されている。例えば、空気調和装置1は、ビルの屋上に並べて配設された複数の室外機10a〜10e、各部屋に分散して配設された複数の室内機12a〜12qなどから構成されている。そして、室外機10aには室内機12a〜12cが接続されている。室外機10b〜10eについても同様である。
このような空気調和装置1について室外機10aと室内機12aを一例として説明する。図1(b)に示すように、室外機10aは、圧縮機14、室外用の熱交換器16、室外送風機として軸流ファン18などを備えて構成されている。圧縮機14は、ガス冷媒を高圧に圧縮するものである。熱交換器16は、冷房運転時には凝縮器として作用してガス冷媒の熱を大気に放熱させて冷媒を凝縮し、暖房運転時には蒸発器として作用して液冷媒の蒸発熱を大気に放熱する。軸流ファン18は、周囲空気を吸い込んで熱交換器18に送風させた後にその空気を排出するものである。なお、主に暖房運転時に作用する膨張弁20、冷房運転と暖房運転を切り換える四方切換弁22も設けられている。
室内機12aは、熱交換器24、室内用の送風機26などから構成されている。熱交換器24は、冷房運転時には蒸発器として作用して液冷媒の蒸発熱を大気に放熱し、暖房運転時に凝縮器として作用して圧縮されたガス冷媒の熱を大気に放熱させて冷媒を凝縮する。送風機26は、熱交換器24に室内の空気を送風するものである。なお、主に冷房運転時に作用する膨張弁28が配設されている。
このように構成される空気調和装置1において、各室外機に3枚又は4枚羽根の軸流ファンが設けられる場合、翼端の数が比較的多くなるから、各翼端から空気が漏れることで騒音が比較的大きなものになる。この点、本実施形態では、室外機に2枚羽根の軸流ファン18を設けることにより、騒音を抑えるようにしている。
まず、室外機10aの構成について図2を参照して説明する。図2に示すように、室外機10aは、上吹き型に構成されている。例えば、室外機10aは、筐体21に、圧縮機14、熱交換器16、膨張弁20、電源23、モータ25、軸流ファン18などを収納して構成されている。
筐体21は、側壁に空気吸込み口が開口して形成されると共に、上壁に空気排出口が開口して形成されている。空気吸込み口には熱交換器16が配設されている。また、空気排出口には風洞としてベルマウス29が設けられている。ベルマウス29は、空気の流れを整流するものであり、円筒状に形成されている。ベルマウス29の空気吸込み側(以下、吸込み側)の開口は、裾広がりに形成されており、その開口が筐体21の空気排出口に接合されている。また、ベルマウス29の空気吹出し側(以下、吹出し側)の開口には、吹き出しグリル41が取り付けられている。
筐体21内にクランプ27が設けられている。クランプ27は、筐体21の内壁と熱交換器16により水平方向に固定されている。クランプ27の吹出し側にモータ25が支持されている。モータ25は、鉛直方向に延在する駆動軸39を軸回転させるものである。モータ25に駆動軸39を介して軸流ファン18が軸方向を鉛直方向上向きにして取り付けられている。軸流ファン18は、ベルマウス29内に位置され、ベルマウス29の内周面との間に所定の隙間(ギャップ)を有している。なお、筐体21内に、圧縮機14、膨張弁20、電源23も配設されている。
このように構成される室外機10aでは、電源23から電力がモータ25に供給されると、モータ25が駆動軸39を回転することで、軸流ファン18が軸回転する。回転した軸流ファン18により空気が空気吸込み口から吸い込まれる。吸い込まれた空気は、軸流ファン18とベルマウス29との間で昇圧され、昇圧した空気は、吹出しグリル41から吹出される。これにより、熱交換器16内の冷媒は、吸い込まれた周囲空気と熱交換する。
次に、軸流ファン18について図3乃至図5を参照して詳細に説明する。図3に示すように、軸流ファン18は、羽根として2枚のファンブレード30,31、円環状のハブ32などから構成されている。ファンブレード30、31は、軸方向に対し所定角度だけ傾けられ、ハブ32の外周面34に軸対称に支持されている。
ファンブレード30は、樹脂により成形されたものであり、その輪郭は内径縁60、前縁62、後縁64、外径縁66により形成されている。内径縁60は、点線60aに示されるように、ハブ32の外周に支持されている部分を含み、回転方向35の後側に延びている部分である。前縁62は、点線62aに示されるように、内径縁60の回転方向35の前側の端部から外周側に向かって延びている部分である。後縁64は、点線64aに示されるように、内径縁60の回転方向35の後側の端部から外周側に向かって延びている部分である。外径縁66は、点線66aに示されるように、前縁62の回転方向35の前側の端部と後縁64の径方向側の端部とを連結している部分である。なお、ファンブレード31も同様に形成されている。
また、図4及び図5に示すように、ハブ32には、仕切り板36、モータシャフト穴38などが設けられている。仕切り板36は、ハブ32の内部を吹出し側と吸込み側の部分に分けるように、ハブ32の内壁に半径方向に支持されている。仕切り板46の中心にモータシャフト穴38が設けられている。モータシャフト穴38は、仕切り板46の吹き出し側の面から延在して形成されており、駆動軸39が取り付けられる。なお、仕切り板46の取り付け位置については、駆動軸39の長さに合わせて適宜決められる。
また、ハブ32には、複数の吹出し側のリブ40、複数の吸込み側のリブ42が設けられている。複数のリブ40は、ハブ32の内周面に沿って所定間隔で配設されている。各リブ40は、仕切り板46の吹き出し側の面に支持されると共に、ハブ32の内壁から半径方向につば状に張り出して形成されている。同様に、複数のリブ42は、仕切り板46の吸い込み側に形成されている。また、仕切り板36には複数の水抜き穴48が形成されている。複数の水抜き穴48は、各リブ40の回転方向35の側面の近傍に1つずつ分散して配設されている。
このように構成される軸流ファン18の効果を確認するために行った実験例を図6に示す。図6(a)は、軸流ファンから発生する騒音の周波数と騒音レベルの関係を測定した結果である。なお、横軸は騒音の周波数(kHz)、縦軸は騒音レベル(dB)である。図6(b)は、同じ動作点における騒音レベルを示している。図6(a)によれば、本実施形態の2枚羽根の軸流ファン18から発生する騒音レベルは、4枚の羽根の軸流ファンに比べて、いずれの周波数においても小さくなることがわかる。また、図6(b)によれば、本実施形態の2枚羽根の軸流ファンから発生する騒音レベルは、4枚の羽根の軸流ファンに比べて例えば8dB小さくなっていることがわかる。
すなわち、本実施形態によれば、3枚又は4枚羽根の軸流ファンに比べて翼端の数が少なくなるから、吸込み空気が漏れる領域や、ベルマウス29の内周壁との間で流体干渉が生じる領域が少なくなる。したがって、室外機10aから発生する騒音レベルを小さくすることができる。特に、各室外機10a〜10eから発生する騒音が干渉して重なり合ったとしても、干渉波の強度(最大振幅)は従来に比べて小さくなる。また、各発生音が互いに干渉しないときでも各室外機から発生するファン騒音の合計量は小さくなる。したがって、マルチシステムの場合に発生する騒音を小さくすることができる。
また、本実施形態では、室外機10aが上吹き型に構成されているから、ファンブレード30、31を鉛直方向に伸ばすことで比較的大きい羽根面積を確保することができる。すなわち、羽根面積を増やす場合でも、室外機10aの横方向の設置スペース(床面積)が増大することはない。特に、マルチシステムの形態に構成した場合、複数の室外機10a〜10eの設置スペースを節約できるため利用者の敷地面積が制限されているときでも並べて配設することが容易になる。
また、仕切り板32の吹出し側に雨が溜まったり、雪が積もったりすることがあるが、本実施形態によれば、雨水や積雪などを水抜き穴48から排出することができる。したがって、雨水や積雪によりハブ32の回転にアンバランスが生じることがないから、軸流ファン18を安定に回転させることができる。
例えば、ハブ32に溜まった雨水などは、ハブ32の回転による遠心力によりハブ32の外周側に向かって移動する。移動した雨水などは、回転方向35に対して反対方向に働く反作用力により、リブ40の回転方向35側の面の近傍に集まる。この点、本実施形態では、リブ40の回転方向側の側面の近傍に水抜き穴48が形成されているため、雨水などを容易かつ確実に抜き出すことができる。
(実施形態2) 本発明を適用した軸流ファンの第2の実施形態について図7を参照して説明する。本実施形態は、ロングダクトタイプのベルマウスを用いることにより軸流ファンのファン効率を向上させた一例である。図7は、ベルマウス内に設けられた軸流ファンを示している。
ベルマウス29内に軸流ファン16を設ける場合、ファン風量を確保するために、軸流ファン16の吸込み側の先端51がベルマウス29の吸込み側の開口57から突き出される。その場合、突き出された部分には軸方向だけでなく径方向からも空気が流れ込むことになる。したがって、軸方向と径方向から流れ込む空気が、互いに衝突したり、重なり合ったりすることで乱流が生じるから、ファン効率が悪くなることがある。そこで、本実施形態では、図7に示すように、ファンブレード30、31の先端51の突き出し量をファンブレードの軸方向の高さ52の少なくとも50%以下、好ましくは37%以下になるように、ロングダクトタイプのベルマウス29を用いるようにしている。
本実施形態によれば、ファンブレード30、31の先端51の突き出し量が従来に比べて小さくなるから、一定の風量を確保しつつ径方向から流入する空気量を減らすことができる。したがって、乱流などが生じないためファン効率を向上させることができる。
(実施形態3) 本発明を適用してなる軸流ファンの第3の実施形態について説明する。本実施形態は、3枚又は4枚羽根の軸流ファンから2枚羽根のものにしたときでも、ファン効率を向上させるようにした一例である。
例えば3枚羽根の軸流ファンの羽根を2枚羽根のものにするとき、羽根の枚数を2枚に単純に減らすことが考えられるが、1枚あたりの仕事量が減ることから、羽根間の圧力変動が増大してファン効率は悪くなる。そこで、本実施形態では、ファンブレード30、31の実効面積をファン径の投影面積の70%以上、好ましくは80%以上にしている。これにより、3枚又は4枚羽根の軸流ファンから2枚羽根のものにしたとき、ファンブレード面の流れ方向の圧力勾配を小さくすると共に、摩擦損失を低減でき、さらに羽根1枚あたりの仕事量を確保することができる。
さらに、ハブ32の高さ50を小さくすると、ハブ32の吹出し側開口から吸込み側に向かう、いわゆる逆流の空気が増加する結果、ファン効率が低下することがある。そこで、本実施形態では、ハブ32の高さ50をファンブレード30の軸方向の高さ52の40%以上、好ましくは48%以上にしている。
ここで、ハブの高さが異なった3つの軸流ファンの流体性能を表す効率と圧力の比較結果を図8に示す。横軸は流量係数を示し、縦軸は全圧効率と静圧係数を示している。なお、ハブ軸比とは、ハブ32の高さ50をファンブレード30の軸方向の高さ52で割った割合である。図8に示すように、ハブ軸比を0.48に設定したときは、ハブ軸比を0.32に設定した場合に比べ、全圧効率が高くなっている。また、ハブ軸比を0.64に設定したときは、ハブ軸比を0.48に設定した場合に比べ、全圧効率が高くなっている。すなわち、本比較結果によれば、流体性能の低下を最小限に抑えるためにはハブ軸比を例えば40%以上、好ましくは0.48以上に設定するのが望ましいことがわかる。なお、ハブ軸比が0.64のときを100%とすると、ハブ軸比が0.48のときは75%となり、ハブ軸比が0.32のときは50%となる。
また、本実施形態の軸流ファンの効率について4枚羽根の軸流ファンと比較した結果を図9に示す。図9によれば、4枚羽根の場合に比べ、効率が例えば5%向上したことがわかる。
本実施形態によれば、3枚又は4枚羽根の軸流ファンから2枚羽根のものにしたときでも、羽根1枚あたりの仕事量を確保しつつ、ハブ32内を逆流する空気の流量を減らすことができるから、軸流ファン18のファン効率を向上させることができる。
また、例えば3枚羽根の羽根面積と2枚羽根の羽根面積との比を同等値以下に設定する相似則設計などが試みられていたが、本実施形態によれば、2枚羽根の実効羽根面積、及びハブの軸方向の高さが客観的に規定されることから、2枚羽根の軸流ファンの設計及び製造を行うことができる。
(実施形態4) 本発明を適用した軸流ファンの第4の実施形態について説明する。本実施形態は、羽根の強度を確保するようにした軸流ファンの一例である。
軸流ファンを回転させると、軸流ファンの羽根の付け根部分を中心に回転応力がかかる。したがって、羽根の剛性を確保するために、羽根の付け根部分及び前縁を肉厚の樹脂材で形成することが考えられている。その場合、前縁の羽根先端部分でも肉厚になるため、遠心力に起因する回転がアンバランスになったり、羽根の質量低減に限界がある。
そこで、本実施形態では、ファンブレード30の厚みを外径縁66に向かうにつれて徐々に、又は段階的に薄くなるようにしている。例えば、ファンブレード30の内径縁60の厚みは、後縁64側に向かうにつれて徐々に薄く形成される。前縁62の厚みは、外形縁66側に向かうにつれて徐々に薄く形成される。後縁64の厚みは、外径縁66側に向かうにつれて徐々に薄く形成される。外径縁66の厚みは、ほぼ均一に形成される。
具体的には、内径縁60の厚みは、点線60aの方向に軸流ファン18のファン径の例えば2.4%から例えば0.75%になるように形成される。同様に、前縁62の厚みは、点線62aの方向に例えば2.4%から例えば0.5%になるように形成される。後縁64の厚みは、点線64aの方向に例えば0.75%から例えば0.4%になるように形成される。外径縁66の厚みは、点線66aの方向に例えば0.5%の均一な厚みに形成される。なお、ファン径とは、ハブ32の外周から半径方向に最も距離が大きくなる外径縁66までの距離である。また、ファンブレード31も同様に形成される。
本実施形態によれば、内径縁60、前縁62の内径縁60側の部分が厚く形成されることから、回転による応力が付け根部分にかかっても、ファンブレード30の剛性を確保することができる。しかも、外径縁66に向かうにつれて薄く形成しているから、ファンブレードの質量を減らすことができ、ファンブレード30のバランスを保つことができる。したがって、軸流ファン18を安定に回転させることができる。
(実施形態5) 本発明を適用した軸流ファンの第5の実施形態について図10及び図11を参照して説明する。本実施形態が第4の実施形態と異なる点は、ファンブレードの前縁側に肉盗み用の穴を設けることにより、ファンブレードの成形を容易にしたことにある。図10は、本実施形態の軸流ファンの斜視図である。図11は、図10のファンブレードのA―A線における断面図である。
第4の実施形態で示したように、ファンブレード30の厚みを付け根部分(例えば、内径縁60、前縁62の回転方向後側)で厚く形成した場合、厚い部分と薄い部分との間に樹脂成形過程の冷却時間に差が生じるため、ひけが発生することがある。そこで、本実施形態では、図10及び図11に示すように、ファンブレード30の負圧面70に肉盗み用の穴72a〜72dを複数設けるようにしている。なお、ファンブレード31でも同様である。
穴72a〜72dは、前縁62から設定間隔tに配設されている。各穴72a〜72dは、半球形に刳り貫かれて形成されたものであり、面方向の幅がt、厚み方向の深さが2/tとなっている。なお、tは前縁62の厚みを示している。また、穴72a〜72dは、半球形状の形態以外の形態にすることができる。
本実施形態によれば、複数の穴72a〜72dにより前縁60の冷却を促進することができるから、例えば外径縁66との冷却時間の差を小さくすることができる。したがって、樹脂成形の冷却過程におけるひけの発生量を抑えることができる。
(実施形態6) 本発明を適用した軸流ファンの第6の実施形態について図12及び図13を参照して説明する。本実施形態は、複数の軸流ファンを重ねて積み上げるためにハブに嵌合部を設けるようにした一例である。図12は、ハブの展開図、図13は、2つの軸流ファンを段積みした例を示している。
複数の軸流ファンは、収納したり運搬したりする際には段積みされる。その場合、収納スペースを減らしたり、容易に運ぶために、ハブの吹出し側及び吸込み側の開口縁をノコギリ形状に形成することが考えられている。しかし、開口縁の周方向に沿って凹凸が連続して形成されると、軸流ファンが室外機で回転するとき、凹凸から空気が比較的多量に漏れるため、ファン効率が低下することがある。
そこで、本実施形態では、ハブの吹出し側又は吸込み側の開口縁の一部に軸方向に凹んだ嵌合部を形成し、他の部分は平坦のままになるようにしている。例えば、図12に示すように、ハブ32の吹出し側の開口縁76に2つの嵌合部80a、80bが形成されている。嵌合部80a、80bは、軸方向に凹んで形成している。同様に、吸込み側の開口縁78に凹状の嵌合部80c、80dが形成されている。なお、形成する嵌合部の数については適宜変更すればよい。また、嵌合部を凸状に形成しても実質的に同じ効果を得ることができる。
本実施形態によれば、ハブ32の開口縁76、78の一部に嵌合部80a〜80cを設けるようにしているから、開口縁76、78の全周縁にわたって凹凸が形成される場合に比べ、漏れる空気量を少なくすることができる。したがって、ファン効率を向上させることができる。
また、図13に示すように、複数の軸流ファン18を収納するときや運搬するときなどは、ハブ32の嵌合部80aに上段のハブの開口縁の凸部がはめ込まれることで、複数の軸流ファン18が段積みされる。これにより、複数の軸流ファン18の収納スペースを減らすことができたり、運搬の際に互いの軸流ファンがずれないため運び易くなる。
(実施形態7) 本発明を適用した軸流ファンの第7の実施形態について図14を参照して説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、ハブに溜まった雨水などの抜き出しを一層容易にするために、水抜き穴の設ける位置を異ならせたり、仕切り板の形状を異ならせたことにある。図14は、ハブの3つの例を示したものである。
まず、図14(a)は、吹出し側から見た第1の例のハブの正面図である。図5と異なる点は、水抜き穴84がリブ40の回転方向35側の側面に近接して設けられていることである。すなわち、ハブ32の回転時においては、回転方向35の逆方向46に働く反作用により、雨水などがリブ40の回転方向35側の側面に向かって移動するから、移動した雨水を確実に抜き出すことができる。
また、図14(b)は、吹出し側から見た第2の例のハブの正面図である。図5と異なる点は、仕切り板36に複数の導水ガイド86が対数螺旋状に刻み込まれていることにある。図14(b)に示すように、各導水ガイド86は、モータシャフト穴38の外周面から、水抜き穴48の回転方向35側と、リブ40の回転方向35に反対側の部分を通るように形成されている。これにより、ハブ32内に溜まった雨水を導水ガイド86で水抜き穴48の近傍まで導くことができる。なお、導水ガイド86の数は、リブ40の数と同じであるのが望ましい。
さらに、図14(c)は、半径方向から見た第3の例のハブの断面図である。図5と異なる点は、仕切り板38が中心から半径方向に延在する部分が、吸込み側に傾斜して形成されたことである。すなわち、仕切り板38は、円錐コーン状に形成されている。これにより、ハブ32内に溜まった雨水は、仕切り板38上をハブ32の内周面に向かって流れるようになるから、水抜き穴48から抜き出すことが容易になる。
以上、第1乃至第7の実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明の軸流ファンの総括的な効果を説明するため、図15に、2枚羽根、3枚羽根、4枚羽根の軸流ファンの風量と各軸流ファンを備えた上吹き型の室外機の設置面積との関係を示す。なお、設置面積として、指標の実効性を高くするため筐体設置面積に羽根の投影面積を掛け合わせたものを用いる。図15に示すように、2枚羽根と3枚羽根の風量が同じとき、2枚羽根の場合の設置面積は、3枚羽根の場合に比べて1/2になっている。また、4枚羽根の場合、2枚羽根の場合に比べて風量が例えば34%少なくなっているにもかかわらず、設置面積は3倍になっている。すなわち、2枚羽根軸流ファンを上吹き型室外機に設けるようにすれば、ファン効率を向上させることができる分だけ設置面積を少なくすることができることがわかる。
また、本発明の軸流ファンを上吹き型の室外機ではなく、図16に示す横吹出しの店舗型の室外機90にも適用してもよい。図16に示すように、横吹き型の室外機90とは、筐体92の側面に空気吸込み口が形成されると共に、その反対側の側面に空気排出口が形成されたものである。空気吸込み口に室外機用の熱交換器が取り付けられると共に、空気排出口には吹き出しグリル94が配設されている。筐体92の内部には例えば2つの軸流ファン18が設けられている。2つの軸流ファン18は、鉛直方向上側と下側に配設されると共に、軸方向を平行にして支持されている。
また、本発明をビル空調設備に適用した例を説明したが、これに限られるものではなく様々な形態のものに適用することができる。
本発明を適用してなる空気調和装置の系統図である。 室外機の構成図である。 軸流ファンの斜視図である。 軸流ファンの縦断面図である。 空気排出側から見た軸流ファンの正面図である。 2枚羽根の軸流ファンと4枚羽根の軸流ファンの騒音レベルを比較する比較図である。 第2の実施形態におけるベルマウスの軸流ファンである。 第3の実施形態の効果を示す比較例である。 第3の実施形態の効果を示す比較例である。 第5の実施形態の軸流ファンの斜視図である。 図10のファンブレードのA―A線における断面図である。 第6の実施形態のハブの展開図である。 第6の実施形態の軸流ファンを段積みした一例である。 第7の実施形態のハブの3つの例を示す正面図である。 本発明の効果を説明する説明図である。 横吹き出し型の室外機の斜視図である。
符号の説明
1 空気調和装置
10a 室外機
12a 室内機
14 圧縮機
16 室外用熱交換器
18 軸流ファン
24 室内用熱交換器
29 ベルマウス
30、31 ファンブレード
32 ハブ
36 仕切り板
48 水抜き穴
50 ハブの軸方向の高さ
52 ファンブレードの軸方向の高さ

Claims (5)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒が通流する室外熱交換器及び該室外熱交換器に送風する室外送風機を備えた室外機と、冷媒が通流する室内熱交換器及び該室内熱交換器に送風する室内送風機とを備えた複数の室内機とを有し、前記室外機から前記複数の室内機に前記冷媒を循環させる冷凍サイクルを形成してなる空気調和装置において、前記室外送風機を2枚羽根の軸流ファンで形成したことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記室外機は複数配設され、前記各室外機に前記室内機が複数接続されることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記室外送風機は、前記室外機の筐体上壁に開口された空気排出口に設けられた円筒状の風洞と、該風洞内に設けられた軸流ファンとを備え、前記軸流ファンは、空気吸込み側の先端部が前記風洞から突き出して設けられ、該突き出し量は、前記羽根の軸方向の高さの少なくとも50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  4. 前記羽根の実効面積は、前記羽根の投影実面積の70%以上とし、前記羽根を支持する円環状のハブの軸方向の高さは、前記羽根の軸方向の高さの40%以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  5. 前記羽根の厚みは、外径縁に向かうにつれて薄く形成されることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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