JP2005119812A - 部品整列装置 - Google Patents

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二郎 松山
Yutaka Hashioka
豊 橋丘
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Abstract

【課題】 リード線を有する部品を、リード線を基準として整列させる部品整列装置を得ること。
【解決手段】 二本のリード線20aを有する略円筒状のコンデンサ20を案内しながら移動させる案内溝10uを備えた搬送テーブル10と、案内溝10uの方向と非平行な傾きを有すると共に、テーブル10を振動させることによりコンデンサ20を回転しながら移動させる加振台5と、案内溝10uの下端部に設けられると共に、リード線20a及びコンデンサ20に接触してコンデンサ20の回転と移動とを止める回転停止板13とを備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リード線を有する部品を整列させる部品整列装置の改良に関するものである。
従来の部品整列装置では、特許文献1に記載のように、水平面に対して適宜な角度で傾斜した傾斜部と、この傾斜部の下端部に連続する水平端部とを備え、かつ前記傾斜部および水平端部上を部品が移動可能な搬送テーブルを形成し、この搬送テーブルをほぼ鉛直方向に立設された板バネにより支持すると共に、搬送テーブルを駆動源によりほぼ水平方向に振動可能に構成したものが示されている。
かかる部品整列装置によれば、最先端の部品が後続の部品によって持ちあがることを防止できるものである。
実開昭59−116315号公報
しかしながら、上記部品整列装置では、部品を単に整列されるのみで、部品のリード線を基準として整列させることができなかったので、次工程において、ロボットハンドにより部品を把持して、部品のリード線をプリント基板の孔に挿入する用途には適用しずらいという問題点があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、リード線を有する部品を、リード線を基準として整列させる部品整列装置を提供することを目的とするものである。
第1の発明に係る部品整列装置は、少なくとも二本のリード線を有する略円筒状の部品を案内しながら移動させる案内溝を備えた搬送部材と、前記部品の移動方向と非平行な傾きを有すると共に、前記搬送部材を振動させることにより前記部品を回転しながら移動させる加振手段と、前記案内溝の下端部に設けられると共に、前記リード線及び前記部品に接触して前記部品の回転と移動とを止める回転停止手段と、を備えたことを特徴とするものである。
第2の発明に係る部品整列装置は、加振手段と搬送部材との重なり範囲を変更することにより傾きを調整する調整手段と、を備えたことを特徴とするものである。
第3の発明に係る部品整列装置は、案内溝の端部に案内溝の中心部とほぼ交差するように部品を把持する把持部が移動する経路に切欠きを設けたことを特徴とするものである。
第4の発明に係る部品整列装置における回転停止手段は、案内溝に対向して設けられ、前記案内溝の中心部とほぼ平行すると共に、リード線の間に挿入する板状部材であり、該板状部材は前記部品が接触した状態において、前記リード線の先端から根元方向に下降する傾斜面を有する、ことを特徴とするものである。
第5の発明に係る部品整列装置における回転停止手段は、リード線の間に挿入すると共に、立設した棒部材である、ことを特徴とするものである。
第6の発明に係る部品整列装置における回転停止手段は、部品の底面に接触する第1の面と、リード線を載せると共に、案内溝に対してほぼ水平な第2の面と、前記第2の面から前記第1の面に向かって下降する傾斜面とを有する載置部材を、を備えたことを特徴とするものである。
第7の発明に係る部品整列装置における板状部材は、案内溝の中心部を基準に傾きを変更することにより前記リード線の回転停止位置を変更する変更手段と、を備えたことを特徴とするものである。
以上のように、第1の発明によれば、搬送部材の案内溝内の部品は、加振手段により回転しながら移動し、回転停止手段によりリード線を基準として停止する。したがって、リード線を基準として部品を整列できるという効果がある。
第2の発明によれば、搬送部材の案内溝にある部品が移動する回転速度及び搬送速度を調整手段により調整できるので、回転停止手段によりリード線を基準により一層部品を整列し易くなるという効果がある。
第3の発明によれば、例えばロボットのハンド等が切欠きを通過して部品を容易に把持できるという効果がある。
第4、第5、第6の発明によれば、回転停止手段をそれぞれ板状部材、棒部材、載置部材により簡易に構成できるという効果がある。
第7の発明によれば、傾き変更手段により部品が停止した際におけるリード線の回転停止位置を変更できるので、例えば部品を把持するロボットにおけるハンド等の姿勢制御に融通性を有するという効果がある。
実施の形態1
本発明の一実施の形態を図1乃至図4によって説明する。図1は、部品整列装置を示す斜視図、図2は図1に示す部品整列装置の回転停止板近傍の拡大図、図3は搬送テーブルを加振することによりコンデンサに作用する力を示した模式図、図4はコンデンサに作用する力のベクトル図である。
図1及び図2において、部品整列装置1は、床面状に設置される四角柱状のベース3を備えている。このベース3上に固定されると共に、加振方向を矢印Pd(以下、加振方向Pdという)のようにベース3に対して水平方向に振動を発生させる加振手段としての加振台5が設けられている。加振台5の上に固定されると共に、二本のリード線20aを有する略円筒状の部品としてのコンデンサ20を矢印Ph(以下、搬送方向Phという)のように搬送するために凹状の案内溝10uを有する板状の搬送テーブル10がベース3の上面の水平面に対して第1の傾きφを有するように設けられている。なお、加振方向Pdに平行な面を加振平面Afといい、搬送方向Phに平行な面を搬送平面Pfという。
搬送部材としての搬送テーブル10の案内溝10uには、リード線20aを下向き姿勢に複数のコンデンサ20が並べられており、コンデンサ20を回転しながら摺動して案内溝10u内を搬送方向Phの方向に下降(移動)するように形成されている。
案内溝10uの下端部には、案内溝10uと直交すると共に、ロボットのハンド(図示せず)によりコンデンサ20の円筒面を把持するために、該ハンドの移動経路に設けられた把持用切欠き10hと、コンデンサ20の二つのリード線20aの間に挿入させて、リード線20aに接触することによりコンデンサ20の回転を停止すると共に、コンデンサ20の底面を接触することによりコンデンサ20の下降を停止させる回転停止手段及び板状部材としての回転停止板13とが設けられている。
回転停止板13には、コンデンサ20の底面が回転停止板13に接触した状態において、リード線20aの先端から根元方向に向かって下降するように形成された傾斜面13aを有している。
そして、可振台5の加振方向Pd(加振平面Af)と搬送方向Ph(搬送平面Pf)と互いにゼロでない第2の角θをなしている。角θを適当に選べば、コンデンサ20の搬送速度や回転速度を調整することが可能である。このため、角θを調整できる調整手段を有している。かかる調整手段は、搬送テーブル10の中央を支点として搬送テーブル10が水平方向に回転可能に形成し、加振台5と搬送テーブル10との重なり範囲を変更するように形成されており、搬送テーブル10が加振台5に装着及び取外し可能に形成されている。
<コンデンサの搬送原理>
I.概要
まず、図3に示すように加振台5の加振方向Pdによって生じるコンデンサ20の加振力Faはコンデンサ20を下降して移動させる搬送方向分力Fhと、コンデンサ20を回転させる回転方向分力Frと、コンデンサ20を上昇させようとする上昇方向分力Fuの互いに直交する3つの分力に分解することができる。かかる搬送方向分力Fhによりコンデンサ20と案内溝10uに生じる摩擦力μに抗してコンデンサ20を下降しながら、コンデンサ20に回転方向分力Frによりコンデンサ20の中心軸まわりに回転力が作用してコンデンサ20を回転しながら下降する。
II.コンデンサ20のX方向に搬送
まず、コンデンサ20に作用する加速度の関係を図4(a)に示す。搬送テーブル10に発生する加速度ベクトルをa、この加速度ベクトルaの直交方向成分をそれぞれax,ay,azとし、加速度ベクトルaとXY平面のなす角をφ、加速度ベクトルaをXY平面に投影したベクトルとX軸のなす角をθとすると、加速度ベクトルaの各方向成分は下式となる。
x=acosφcosθ ・・・・(1)
ay=acosφsinθ ・・・・(2)
az=asinφ ・・・・(3)
ここで、図4(b),(c)は搬送案内溝10uをY軸方向からみた図である。図図4(b)に示すように、搬送テーブル10に加速度ax,ay,azのうち、加速度ax,azのみが作用する場合を考える。コンデンサ20に重力加速度gが作用しているとき、コンデンサ20と搬送テーブル10との接触により生じる摩擦力fxと、慣性力Fxとがコンデンサ20に作用する。このとき摩擦力fxおよび慣性力Fxは、コンデンサ20の重量をmとすると下式となる。
fx= mm(g+az ) ・・・・(4)
Fx= max ・・・・(5)
かかる状態において、コンデンサ20と搬送テーブル10が相対的に滑らない条件は下式となる。
fx>Fx ・・・・(6)
上記(1)〜(6)の関係を整理すると、図4(b)の状態においてコンデンサ20と搬送テーブル10が相対的に滑らない条件は下式となる。
m (g+asinφ)>acosφ ・・・・(7)
同様に図4(c)に示すように、図4(b)における搬送テーブル10に作用する加速度が逆方向に作用する場合において、摩擦力fxおよび慣性力Fxは下式となる。
fx= mm(g −az ) ・・・・(8)
Fx=max ・・・・(9)
かかる状態において、コンデンサ20と搬送テーブル10が相対的に滑る条件は下式となる。
fx<Fx ・・・・(10)
上記(1)〜(3)式および上記(8)〜(10)式の関係を整理すると、図4(c)の状態においてコンデンサ20と搬送テーブル10が相対的に滑る条件は下式となる。
m (g−asinφ)<acosφ ・・・・(11)
以上から、(7)式および(11)式を同時に満足する条件を選ぶと、加振方向に対応してコンデンサ20が搬送テーブル10に対して滑る状態と滑らない状態が交互に現れるため、コンデンサ20はX方向に搬送される。したがって、図1において、搬送テーブル10の案内溝10uがベース3の上面の水平面に対して第1の傾きφを有するように設けたが、搬送テーブル10の案内溝10uがベース3の上面の水平面に対してほぼ水平になるように形成しても、コンデンサ20はX方向に搬送される。
III.コンデンサが中心軸まわりに回転
次に、コンデンサ20が円筒形の中心軸まわりに回転する原理について説明する。図4(a)に示す加速度ax,ay,azが全てコンデンサ20に作用する場合、コンデンサ20が搬送テーブル10に対して滑らない状態においては、図4(d)における摩擦力fyおよびFyが作用するため、コンデンサ20には回転力が生じる。
また、コンデンサ20が搬送テーブル10に対して相対的に滑る状態においては、摩擦力fyが作用しないため、コンデンサ20に作用する力はFyのみとなり、回転力は生じない。このように、一方向の回転力のみが発生する状態と発生しない状態が交互に現れるため、結果的にコンデンサ20は搬送テーブル10上を一方向に回転する。
加振力の搬送方向成分Fhと回転方向成分Frの大きさは、加振平面Afと搬送平面Pfのなす角θに依存するため、角θを適当に選べば、コンデンサ20の搬送速度や回転速度を調整することが可能である。
<コンデンサの搬送動作説明>
次に、上記のように構成された部品整列装置の動作を図1乃至図3によって説明する。多数のコンデンサ20が積み重ねられた積層ラック(図示せず)から搬送テーブル10の案内溝10uにコンデンサ20を一つ乗せた状態で、可振台5を振動させると、コンデンサ20には搬送方向分力Fh、回転方向分力Fr、上昇方向分力Fuの互いに直交する3つの分力が生じ、搬送方向分力Fhによりコンデンサ20と案内溝10uに生じる摩擦力μに抗してコンデンサ20を下降しながら、コンデンサ20に、上昇方向分力Fu及び回転方向分力Frによりコンデンサ20の中心軸まわりに回転力を作用させてコンデンサ20が案内溝10u内を回転しながら下降する。
やがて、コンデンサ20のリード線20aが回転停止板13に接触する位置まで進むと、コンデンサ20の回転がリード線20aと回転停止板13との接触によって規制される。すなわち、コンデンサ20のリード線20aが回転停止板13を挟んだ状態になると、コンデンサ20の回転が停止する。一方、コンデンサ20の下降は、コンデンサ20の底面が回転停止板13の先端面と接触することにより停止する。
以上のようにして、搬送案内溝10uを進んできたコンデンサ20は終端部に設けられた回転停止板13によって所定の回転位置及び停止位置に整列される。
また、リード線20aを基準にしたコンデンサ20の整列角度は、回転停止板13の角度を、案内溝10uの中心部を基準に傾きを変更できる傾き変更手段を有しても良い。これにより、コンデンサ20のリード線20aの位置を図2に示すような水平方向ばかりでなく、図2に示す「A」の位置にリード線20aの一つを位置させることができる。また、リード線20aが図2に示すほぼ水平方向を基準にして15°等のように所望の位置にコンデンサ20を停止できる。かかる変更手段によりリード線20aの停止位置を適宜変更することによりロボット等の把持ハンドの姿勢制御等に融通性を持たせることができる。
また、上記実施の形態においてコンデンサ20の回転を規制手段として回転停止板13を設けたが、図5に示すように、搬送テーブル10の案内溝10uの下端部に棒部材としてのピン31を立設して、リード線20aの間にピン31を挿入することによりコンデンサ20の回転及び下降を停止しても良い。
また、上記実施の形態においてコンデンサ20の回転を停止させる回転停止手段として回転停止板13を設けたが、図6に示すようにコンデンサ20の底面に接触する第1の面41aと、リード線20aを載せる案内溝10uに対してほぼ水平な第2の面41bと、第1の面41aと第2の面41bとの間に傾斜面41cとを有する載置部材としての停止台41を設けて、コンデンサ20のリード線20aが第2の面41bに接触し、コンデンサ20の底面が第2の面41bに接触して、コンデンサ20の回転及び下降を停止しても良い。
上記のようにコンデンサ20等の円筒部品を整列して搬送する用途に適用できる。
一実施の形態を示す部品整列装置の斜視図である。 図1に示す部品整列装置の回転停止板近傍の拡大図である。 図1に示す部品整列装置における加振によるコンデンサに作用する力のベクトル図である。 図1に示す部品整列装置における加振によるコンデンサに作用する加速度のベクトル図である。 他の実施の形態による回転停止手段の斜視図である。 他の実施の形態による回転停止手段の斜視図である。
符号の説明
5 加振台、10 搬送テーブル、10h 切欠き、10u 案内溝、13 回転停止板、20 コンデンサ(部品)、20a リード線、31 ピン、41 停止台。

Claims (7)

  1. 少なくとも二本のリード線を有する略円筒状の部品を案内しながら移動させる案内溝を備えた搬送部材と、
    前記部品の移動方向と非平行な傾きを有すると共に、前記搬送部材を振動させることにより前記部品を回転しながら移動させる加振手段と、
    前記案内溝の下端部に設けられると共に、前記リード線及び前記部品に接触して前記部品の回転と移動とを止める回転停止手段と、
    を備えたことを特徴とする部品整列装置。
  2. 前記加振手段と前記搬送部材との重なり範囲を変更することにより前記傾きを調整する調整手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の部品整列装置。
  3. 前記案内溝の端部に前記案内溝の中心部とほぼ交差するように前記部品を把持する把持部が移動する経路に切欠きを設けた、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の部品整列装置。
  4. 前記回転停止手段は、前記案内溝に対向して設けられ、前記案内溝の中心部とほぼ平行すると共に、前記リード線の間に挿入する板状部材であり、
    該板状部材は前記部品が接触した状態において、前記リード線の先端から根元方向に下降する傾斜面を有する、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の部品整列装置。
  5. 前記回転停止手段は、前記リード線の間に挿入すると共に、立設した棒部材である、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の部品整列装置。
  6. 前記回転停止手段は、前記部品の底面に接触する第1の面と、前記リード線を載せると共に、前記案内溝に対してほぼ水平な第2の面と、前記第2の面から前記第1の面に向かって下降する傾斜面とを有する載置部材を、
    備えたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の部品整列装置。
  7. 前記板状部材は、前記中心部を基準に傾きを変更することにより前記リード線の回転停止位置を変更する変更手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の部品整列装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016146445A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 日本ケミコン株式会社 モジュール
CN113371253A (zh) * 2021-08-13 2021-09-10 南通海美电子有限公司 一种电容器包装用自动编带机

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