JP2005118935A - ドリル - Google Patents
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Abstract
【課題】 切屑と加工穴の内周との接触を防止して、切屑による加工穴の内周の損傷することなく仕上げるとともに、切屑をドリル本体の後端側より確実に排出し、加工穴の内部に切屑が残留するのを低減させるドリルを提供する。
【解決手段】 軸線周りに回転される円柱状のドリル本体2の先端部外周に切屑排出溝7が形成され、この切屑排出溝7のドリル回転方向を向く壁面12と先端逃げ面9とに形成される稜線13が切刃14とされているドリル1であって、前記切屑排出溝7の外周を覆うように形成された円筒状の筒部8を備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 軸線周りに回転される円柱状のドリル本体2の先端部外周に切屑排出溝7が形成され、この切屑排出溝7のドリル回転方向を向く壁面12と先端逃げ面9とに形成される稜線13が切刃14とされているドリル1であって、前記切屑排出溝7の外周を覆うように形成された円筒状の筒部8を備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端に形成された切刃によって被削材に穴開け加工を施すためのドリルに関する。
一般に、このようなドリルとしては、2枚刃のツイストドリルが知られている。このドリルにおいては、円柱状のドリル本体の先端部外周に一対の切屑排出溝が形成されている。この切屑排出溝は、ドリル本体の軸線に対称に後端側に向かうに従い回転方向の後方に捩れるようにされており、この壁面とドリル本体の先端逃げ面との稜線には、切刃が形成されている。また、このドリル本体には、その後端側のシャンク部から先端側に向けて切削油剤の供給孔が形成されており、この供給孔は、先端逃げ面に開口させられている。即ち、一対の供給孔が切屑排出溝に合わせて軸線回りに捩れるようにドリル本体内に形成されており、その先端はそれぞれ切刃のドリル回転方向後端側に隣接するように先端逃げ面に開口させられている。
このように構成されたドリルは、シャンク部を介してドリル本体が工作機械の回転軸に取り付けられ、軸線回りに回転されつつこの軸線方向先端側に送り出されることにより、切刃によって被削材を削り取って被削材に穴開け加工を施す。そして、この穴開け加工時には、供給孔を通して工作機械側から送られた切削油剤が先端逃げ面から加工穴内に供給され、切刃や穴底の切削部位を冷却、潤滑する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−287110号公報(段落番号0010、第1図)
ところで、上述した特許文献1記載のドリルにおいては、穴開け加工時に生じる切屑を切屑排出溝よりドリル本体の後端側に排出するものであるが、切屑排出溝に移動した切屑が、加工穴の内周と接触してしまい、この内周を損傷しまうという問題があった。また、一つの軸線上に設けられた加工穴と加工穴との間にスペースがあり、軸線方向に断続した穴開け加工を行う場合には、加工穴と加工穴との間に存在するスペースに切屑排出溝に溜まった切屑が落下してしまう。この結果、落下した切屑が加工穴や被削材に残留してしまい、この残留した切屑を除去する切屑除去作業が必要となるので、その作業分手間がかかり、作業が面倒になるという問題があった。さらに、この切屑除去作業によっても切屑を完全に除去することができないので、加工穴内や被削材に切屑が残ってしまうという問題があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、切屑と加工穴の内周との接触を防止して、切屑による加工穴の内周の損傷することなく仕上げるとともに、切屑をドリル本体の後端側より確実に排出し、加工穴の内部に切屑が残留するのを低減させるドリルを提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、軸線周りに回転される円柱状のドリル本体の先端部外周に切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向を向く壁面と先端逃げ面とにより形成される稜線が切刃とされているドリルであって、前記切屑排出溝の外周を覆うように形成された円筒状の筒部を備え、切屑排出溝は、その後端部の少なくとも一部が露出していることを特徴とする。
請求項1に係る発明は、軸線周りに回転される円柱状のドリル本体の先端部外周に切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向を向く壁面と先端逃げ面とにより形成される稜線が切刃とされているドリルであって、前記切屑排出溝の外周を覆うように形成された円筒状の筒部を備え、切屑排出溝は、その後端部の少なくとも一部が露出していることを特徴とする。
この発明に係るドリルによれば、ドリル本体に形成された切屑排出溝の外周を覆うように、円筒状の筒部を備えていることにより、穴開け加工したことにより生じる切屑を、筒部に覆われている切屑排出溝内に誘導させて、ドリル本体の後端側に排出するので、加工穴の内周と切屑とが接触しない。また、切屑が移動する切屑排出溝を筒部が覆っているため、一旦切屑排出溝に誘導された切屑を、途中で落下させることなく、工具本体の後端側より排出する。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のドリルにおいて、前記筒部の外径が前記切刃の前記ドリル本体径方向の外端より0.01mm〜1.0mm小さい範囲に設定されていることを特徴とする。
この発明に係るドリルによれば、筒部の外径を切刃のドリル本体径方向の外端より0.01mm〜1.0mm小さい範囲に設定していることにより、筒部が切刃により形成される加工穴の内周と接触しないので、加工穴の内周を損傷することなく、仕上げることができる。即ち、ここで筒部の外径を切刃のドリル本体径方向の外端より0.01mm〜1.0mm小さい範囲と設定したのは、切刃のドリル本体径方向の外端に比べて筒部の外径が0.01mmを上回るほど大きいと、筒部と加工穴の内周が接触してしまい、また、逆に切刃のドリル本体径方向の外端に比べて筒部の外径が1.0mmを下回るほど小さいと、切屑排出溝と筒部との間のスペースを十分に確保することができなくなり、たとえ切屑排出溝を深くして、切屑排出溝と筒部との間のスペースを広くしても、ドリル本体の心厚が小さくなってしまうので、ドリル本体の剛性を悪化させてしまうおそれがあるからである。したがって、上記の範囲に設定するものである。
この発明に係るドリルによれば、筒部の外径を切刃のドリル本体径方向の外端より0.01mm〜1.0mm小さい範囲に設定していることにより、筒部が切刃により形成される加工穴の内周と接触しないので、加工穴の内周を損傷することなく、仕上げることができる。即ち、ここで筒部の外径を切刃のドリル本体径方向の外端より0.01mm〜1.0mm小さい範囲と設定したのは、切刃のドリル本体径方向の外端に比べて筒部の外径が0.01mmを上回るほど大きいと、筒部と加工穴の内周が接触してしまい、また、逆に切刃のドリル本体径方向の外端に比べて筒部の外径が1.0mmを下回るほど小さいと、切屑排出溝と筒部との間のスペースを十分に確保することができなくなり、たとえ切屑排出溝を深くして、切屑排出溝と筒部との間のスペースを広くしても、ドリル本体の心厚が小さくなってしまうので、ドリル本体の剛性を悪化させてしまうおそれがあるからである。したがって、上記の範囲に設定するものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のドリルにおいて、前記筒部の切刃側の先端面が、前記切刃の前記ドリル本体径方向の外端部から軸線方向に10mmの範囲内に位置していることを特徴とする。
この発明に係るドリルによれば、切屑を掘削屑排出溝と筒部との間に誘導させるので、切屑と加工穴の内周との接触による加工穴の内周を損傷させることなく、穴開け加工をすることができる。即ち、ここで筒部の切刃側の先端面を切刃のドリル本体径方向の外端から軸線方向に10mmの範囲内に位置させているのは、切刃の外周面から軸線方向の後端側に向けて10mmよりを上回るほど大きい位置に筒部が設けられていると、切刃のドリル本体径方向の外端と筒部の先端面との間隔が長すぎてしまい、切屑がカールする等して、切屑排出溝内に誘導できなくなり、途中で落下してしまうおそれがあるからである。したがって、上記の範囲に設定するものである。
この発明に係るドリルによれば、切屑を掘削屑排出溝と筒部との間に誘導させるので、切屑と加工穴の内周との接触による加工穴の内周を損傷させることなく、穴開け加工をすることができる。即ち、ここで筒部の切刃側の先端面を切刃のドリル本体径方向の外端から軸線方向に10mmの範囲内に位置させているのは、切刃の外周面から軸線方向の後端側に向けて10mmよりを上回るほど大きい位置に筒部が設けられていると、切刃のドリル本体径方向の外端と筒部の先端面との間隔が長すぎてしまい、切屑がカールする等して、切屑排出溝内に誘導できなくなり、途中で落下してしまうおそれがあるからである。したがって、上記の範囲に設定するものである。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のドリルにおいて、前記筒部は、前記ドリル本体後端側のシャンク部まで延在して形成されているとともに、切屑排出口が形成されており、該切屑排出口を介して前記切屑排出溝の後端部の一部が露出していることを特徴とする。
この発明に係るドリルによれば、切屑排出溝が筒部に完全に覆われていることにより、筒部及びドリル本体の剛性を向上させることができる。ここで、切屑は、切屑排出溝内に誘導された後、後端部の切屑排出口より排出される。
この発明に係るドリルによれば、切屑排出溝が筒部に完全に覆われていることにより、筒部及びドリル本体の剛性を向上させることができる。ここで、切屑は、切屑排出溝内に誘導された後、後端部の切屑排出口より排出される。
本発明によれば、切屑排出溝の外周部に筒部を備えていることにより、穴開け加工により生じる切屑が筒部に覆われた切屑排出溝を移動するので、加工穴の内周と切屑とが接触することがない。したがって、加工穴の内周を損傷することなく仕上げることができる。また、本発明によれば、切屑が筒部と切屑排出溝との間を移動して、ドリルの後端側に排出されるので、例えば、一つの軸線上に設けられた加工穴と加工穴との間にスペースがあり、軸線方向に断続した穴開け加工の場合でも、切屑が途中で落下するのを防止し、加工穴の内部に切屑が残留するのを低減できる。したがって、加工穴の内周に残留した切屑を除去する手間が省けるので、作業効率を向上させることができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2に示すように、このドリル1は、上述した従来のドリルと同様、いわゆる2枚刃のツイストドリルとされており、超硬合金などの硬質材料により形成されている。そして、このドリル1のドリル本体2は、軸線Oを中心とした略円柱状とされており、先端側に形成された切刃部3と、後端側に形成されたシャンク部4とから構成されている。
図4に示すように、切刃部3は、先端側に位置する先端側切刃部5と、後端側に位置し、先端側切刃部5の外径よりも小径とされた後端側切刃部6とから構成されており、先端側切刃部5と後端側切刃部6との境目は、段部17とされている。また、図1及び図4に示すように、切刃部3には、ドリル本体2の軸線Oに対称に後端側に向かうに従い加工時のドリル回転方向Tの後方側に捩れるように切屑排出溝7が形成されている。さらに、後端側切刃部6の切屑排出溝7には、その外周を覆うようにドリル本体1の後端側に向けて延在して形成された円筒状の筒部8が設けられている。
図1及び図2に示すように、このドリル1は、上述した従来のドリルと同様、いわゆる2枚刃のツイストドリルとされており、超硬合金などの硬質材料により形成されている。そして、このドリル1のドリル本体2は、軸線Oを中心とした略円柱状とされており、先端側に形成された切刃部3と、後端側に形成されたシャンク部4とから構成されている。
図4に示すように、切刃部3は、先端側に位置する先端側切刃部5と、後端側に位置し、先端側切刃部5の外径よりも小径とされた後端側切刃部6とから構成されており、先端側切刃部5と後端側切刃部6との境目は、段部17とされている。また、図1及び図4に示すように、切刃部3には、ドリル本体2の軸線Oに対称に後端側に向かうに従い加工時のドリル回転方向Tの後方側に捩れるように切屑排出溝7が形成されている。さらに、後端側切刃部6の切屑排出溝7には、その外周を覆うようにドリル本体1の後端側に向けて延在して形成された円筒状の筒部8が設けられている。
図3及び図4に示すように、先端側切刃部5には、先端逃げ面9が形成されており、この先端逃げ面9は、第1の先端逃げ面10と、第2の先端逃げ面11とから構成されている。また、第2の先端逃げ面11と切屑排出溝7のドリル回転方向T側を向く壁面12と間には、シンニング部24が形成されており、このシンニング部24とドリル本体1の第2の先端逃げ面11とにより形成される稜線13は、切刃14とされている。また、切刃部5には、マージン部15が形成されており、このマージン部15は、切刃14のドリル本体径方向の外端部14aと図4に示す軸線Oとを通る外径Dと略等しい外径で軸線Oを中心とした断面円弧状とされている。なお、先端側切刃部5の外周面16は、このマージン部15の外周面15aに対して内周側に一段凹むように形成されている。
図1に示すように、ドリル本体1には、その後端側のシャンク部3から切刃部2の先端側に向けて切削油剤の供給孔21が形成されており、第1の先端逃げ面10に開口させられている。即ち、一対の供給孔21が切屑排出溝4に合わせて軸線O回りに捩れるようにドリル本体2内に形成されており、図4に示すように、その先端は、第1の先端逃げ面10に形成された開口部22に連通されている。
ドリル本体1の筒部8は、超硬合金等の硬質材料により形成されている。ここで、図3に示すように、筒部8の外径dは、外径Dよりも0.01〜1.0mm小さい範囲に設定されている。また、図2に示すように、この筒部8の先端面23が、切刃14の外端部14aから軸線O方向に後端側に向けて10mmの範囲内に設定されている。即ち、切刃14の外端部14aから段部17までの距離lは10mm以内の範囲に設定されている。
上記のように構成されたドリル1は、シャンク部4を介してドリル本体2が工作機械の回転軸に取り付けられ、軸線O回りに回転されつつ軸線O方向先端側に送り出されることにより、この切刃14によって被削材を削り取って被削材に穴開け加工を施す。このとき、マージン部15は、その外周面15aが切刃14によって形成された加工穴の内周に摺接することにより、ドリル本体2をその軸線Oに沿って真っ直ぐに案内するといった作用を奏する。また、この穴開け加工時には、供給孔21を通して工作機械側から送られた切削油剤が第1の先端逃げ面10に形成された開口部22から加工穴の内部に供給され、切刃14や穴底の切削部位を冷却、潤滑する。
このとき、図4に示すように、ドリル本体2に円筒状の筒部8が設けられていることにより、切刃14により切削された切屑が、切屑排出溝7に誘導され、その後、切屑排出溝7と筒部8との間に形成されたスペースに誘導される。このスペースに誘導された切屑と加工穴の内周との間に筒部8を介していることにより、切屑と加工穴の内周とが接触することを防止しているとともに、切屑排出溝7と筒部8との間のスペースを移動することにより、穴開け加工の途中で落下することなくドリル本体2の後端側に誘導して排出する。
ここで、図3に示すように、筒部8の外径dが外径Dよりも0.01〜1.0mm小さい範囲に設定されていることにより、切刃14によって形成される加工穴の内径寸法よりも、筒部8の外径dが小さいことになるため、筒部8が加工穴の内周に接触することが無く、従って加工穴を損傷することが無い。即ち、ここで筒部8の外径dを切刃14の外径Dよりも0.01〜1.0mm小さい範囲に設定したのは、外径Dに比べて筒部8の外径dが0.01mmを上回るほど大きいと、筒部8と加工穴の内周が接触してしまい、加工穴を損傷することになってしまうからであり、また、逆に外径Dに比べて筒部8の外径dが1.0mmを下回るほど小さいと、切屑排出溝7と筒部8との間のスペースが十分に確保できず、切屑が切屑排出溝7内に詰まったり、切屑を切屑排出溝7と筒部8との間に誘導できなくなり、加工穴の内周を損傷したり、切屑が加工穴内に残留する等のおそれがあるからである。さらに、前述した問題を解決するために、たとえ切屑排出溝7を深くしたとしても、ドリル本体2の心厚が小さくなってしまい、ドリル本体2の剛性が悪化して、ドリル本体2の工具寿命を低下させてしまうおそれがあるからである。したがって、上記範囲に設定したものである。
図4に示すように、筒部8の切刃14側の先端面23は、この切刃14の外端部14aから軸線O方向に向けて後端側に10mm以内の範囲に位置していることにより、切削された被削材の切屑が切屑排出溝7と筒部8との間に、確実に誘導する。即ち、ここで筒部8の切刃14側の先端面23を、この切刃14の外端部14aから軸線O方向に向けて後端側に10mm以内の範囲に位置させたのは、先端面23がこの切刃14の外端部14aから軸線O方向に向けて後端側に10mmを上回るほど遠い位置にあると、外端部14aから先端面23までの距離が長すぎてしまい、例えば切屑がカールする等して切屑排出溝7と筒部8との間のスペースに誘導することができなくなり、穴開け加工途中で切屑が切屑排出溝7から落下する等して、加工穴の内面を損傷したり、切屑が残留したりする等のおそれがある。その結果、加工穴の内面を思い通りに仕上げることができなくなるとともに、加工穴や被削材に残留した切屑を取り除くための作業が必要となり、手間がかかるからである。したがって、上記範囲に設定したものである。
上記の構成によれば、切屑排出溝7の外周を覆うように形成された筒部8を設け、この筒部8が所定の数値の範囲内に設定されていることにより、穴開け加工によって生じる切屑を加工穴の内周と接触することなくドリル本体2の後端側に排出することができるので、加工穴の内周を損傷することなく、加工穴を仕上げることができる。また、切屑が加工穴内に残留することを低減させることにより、従来のような切屑除去作業を省くことができるので、作業効率を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態では、円筒状の筒部8を超硬合金等の硬質材料により形成したものであるが、他の材料により形成してもよく、例えば、鋼、セラミック等の材料により形成してもよい。
なお、上記の実施の形態では、円筒状の筒部8を超硬合金等の硬質材料により形成したものであるが、他の材料により形成してもよく、例えば、鋼、セラミック等の材料により形成してもよい。
また、上記の実施の形態においては、図5に示すように、筒部8の先端面23に面取り部31を形成してもよい。これにより、切屑を切屑排出溝7に誘導しやすくすることができる。
また、上記の実施の形態においては、図1に示すように筒部8を切屑排出溝7の途中まで覆うものであったが、これに限るものではない。図6に示すように、筒部8は、シャンク部4にまで延在して形成されているとともに、筒部8の壁面の対向する位置に形成された切屑排出口32を設けてもよい。これにより、筒部8は、切屑排出溝7を完全に覆うことになるので、工具本体2及び筒部8の剛性を高めることができる。ここで、切削の際に切屑排出溝7内に誘導された切屑は、ドリル本体2の後方側に誘導され、切屑排出口32より排出される。
図6に示すドリル1は、筒部8の壁面の対向する位置に切屑排出口32を設けたものであったが、図7に示すように、一方の切屑排出口33と、他方の切屑排出口34をそれぞれ切屑排出溝7に合わせて、位置をずらして形成しても良い。これによっても、工具本体2及び筒部8の剛性を高めることができる。
また、上記の実施の形態においては、図1に示すように筒部8を切屑排出溝7の途中まで覆うものであったが、これに限るものではない。図6に示すように、筒部8は、シャンク部4にまで延在して形成されているとともに、筒部8の壁面の対向する位置に形成された切屑排出口32を設けてもよい。これにより、筒部8は、切屑排出溝7を完全に覆うことになるので、工具本体2及び筒部8の剛性を高めることができる。ここで、切削の際に切屑排出溝7内に誘導された切屑は、ドリル本体2の後方側に誘導され、切屑排出口32より排出される。
図6に示すドリル1は、筒部8の壁面の対向する位置に切屑排出口32を設けたものであったが、図7に示すように、一方の切屑排出口33と、他方の切屑排出口34をそれぞれ切屑排出溝7に合わせて、位置をずらして形成しても良い。これによっても、工具本体2及び筒部8の剛性を高めることができる。
1 ドリル
2 ドリル本体
7 切屑排出溝
8 筒部
9 先端逃げ面
12 壁面
13 稜線
14 切刃
2 ドリル本体
7 切屑排出溝
8 筒部
9 先端逃げ面
12 壁面
13 稜線
14 切刃
Claims (4)
- 軸線周りに回転される円柱状のドリル本体の先端部外周に切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向を向く壁面と先端逃げ面とにより形成される稜線が切刃とされているドリルであって、
前記切屑排出溝の外周を覆うように形成された円筒状の筒部を備え、切屑排出溝は、その後端部の少なくとも一部が露出していることを特徴とするドリル。 - 請求項1記載のドリルにおいて、
前記筒部の外径が前記切刃の前記ドリル本体径方向の外端より0.01mm〜1.0mm小さい範囲に設定されていることを特徴とするドリル。 - 請求項1または請求項2に記載のドリルにおいて、
前記筒部の切刃側の先端面が、前記切刃の前記ドリル本体径方向の外端部から軸線方向に10mmの範囲内に位置していることを特徴とするドリル。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のドリルにおいて、
前記筒部は、前記ドリル本体後端側のシャンク部まで延在して形成されているとともに、切屑排出口が形成されており、該切屑排出口を介して前記切屑排出溝の後端部の一部が露出していることを特徴とするドリル。
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---|---|---|---|
JP2003356426A JP2005118935A (ja) | 2003-10-16 | 2003-10-16 | ドリル |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9937599B1 (en) * | 2016-10-07 | 2018-04-10 | The Boeing Company | Debris collection for a milling process |
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2003
- 2003-10-16 JP JP2003356426A patent/JP2005118935A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9937599B1 (en) * | 2016-10-07 | 2018-04-10 | The Boeing Company | Debris collection for a milling process |
US20180099368A1 (en) * | 2016-10-07 | 2018-04-12 | The Boeing Company | Debris collection for a milling process |
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