しかしながら、上述した従来技術における監視情報提供システムの場合、以下のような問題がある。すなわち、上述した監視情報提供システムによると、利用者は、自宅に設置した監視装置により高齢者やペットなどの動向を画像情報として携帯電話による表示画面などで監視することができる。ところが、自宅にいた高齢者が病院に入院した場合や、ペットを動物病院などに預けた場合には、監視装置を利用して高齢者やペットなどの動向を画像情報として監視したり状態を確認することができないという問題がある。
そこで、この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、監視対象の映像を画像情報として監視情報提供側に設置した監視装置により取得するとともに、利用者が通知するパスワードの種類に応じて編集画像情報として配信することが可能な監視情報提供システム、監視装置における監視情報提供方法およびその方法をコンピュータに実行させる監視情報提供プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、監視領域内の監視対象を撮影可能な撮影手段と、当該撮影手段を有する監視装置と、当該監視装置により取得した画像情報の管理をおこなう管理装置とを備えるとともに、当該画像情報をネットワークを介して、利用者の端末装置に配信する監視情報提供システムであって、前記利用者を認証するための認証用情報を設定する認証用情報設定手段と、前記利用者の端末装置から通知される認証用情報に応じて、当該利用者に提供する画像情報の編集処理をおこなう提供画像情報編集手段とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、利用者の端末装置に提供される映像(監視情報の提供側で撮影された監視対象の画像情報)は、提供画像情報編集手段により利用者から通知される認証用情報に応じて(関連付けて)編集することができる。したがって、利用者は、必要となる監視対象の状況(動向)を画像情報として、正確且つ容易に携帯電話(端末装置)の表示画面に閲覧することができるうえ、認証用情報に応じて編集された画像情報として取得することが可能となる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記認証用情報登録手段により登録設定された認証用情報を任意に変更する認証用情報変更手段をさらに備えたことを特徴とする。
この発明によれば、認証用情報変更手段により、登録した認証用情報を任意の認証用情報として変更することができるので、認証用情報の変更という簡易な方法により、監視対象が変更された場合でも、次の利用者の変更に即座に対応できるという高い利便性を発揮できるうえ、利用者に対するプライバシーの保護が可能となる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記提供画像情報編集手段は、認証用情報の入力間違いに応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、提供画像情報編集手段は、利用者が入力した認証用情報の入力間違いがある場合に、この入力間違いの度合い(間違い回数、間違い頻度)に応じて、撮影手段により撮影された撮影対象の画像情報を編集する機能を備えている。したがって、利用者による認証用情報に入力間違いがある場合には、提供画像情報編集手段により画像情報を編集することができ、これによって、認証用情報の入力間違いに対する利用者への警告および悪意の第三者からの覗き見などを考慮したセキュリティ性の向上を図ることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記提供画像情報編集手段は、前記利用者による認証用情報の入力間隔に応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、提供画像情報編集手段は、利用者が入力した認証用情報の入力間隔に応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えている。したがって、利用者による認証用情報の入力間隔の度合いにより、提供画像情報編集手段により画像情報を編集することができ、これによって、認証用情報の入力間違いに対する利用者への警告および悪意の第三者からの覗き見などを考慮したセキュリティ性の向上を図ることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記提供画像情報編集手段は、所定の監視情報提供サイトであるURL(Uniform Resource Locator)の接続時間に応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、提供画像情報編集手段は、利用者がアクセスをおこなう所定の監視情報提供サイトであるURLの接続時間に応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えている。したがって、利用者によるURLの接続時間に応じて、提供画像情報編集手段により画像情報を編集することができ、これによって、認証用情報の入力間違いに対する利用者への警告および悪意の第三者からの覗き見などを考慮したセキュリティ性の向上を図ることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一つに記載の発明において、前記利用者の端末装置から通知される認証用情報の種類を判別する認証用情報種類判別手段をさらに備え、前記提供画像情報編集手段は、当該認証用情報判別手段により判別された認証用情報の種類に応じて、画像情報を編集する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、提供画像情報編集手段は、認証用情報種類判別手段により利用者から通知された認証用情報の種類を判別し、この認証用情報種類判別手段により判別された認証用情報の種類に応じて、撮影手段により撮影された撮影対象の画像情報を編集する機能を備えている。したがって、この認証用情報種類判別手段により判別された認証用情報の種類によって画像情報の編集を容易におこなうことが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記提供画像情報編集手段は、前記認証用情報種類判別手段による判別結果に応じて、前記画像情報を白黒画像情報、カラー画像情報、動画情報のいずれかに編集する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、提供画像情報編集手段は、認証用情報種類判別手段による判別結果に応じて、前記画像情報を白黒画像情報、カラー画像情報、動画情報のいずれかに編集する機能を備えている。したがって、認証用情報種類判別手段による判別結果に応じた認証用情報の種類により、撮影手段により取得した画像情報を白黒画像情報、カラー画像情報、動画情報のいずれかに編集することで、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、前記認証用情報種類判別手段による判別結果に応じて、前記画像情報を高解像度画像情報または低解像度画像情報として編集する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、提供画像情報編集手段は、認証用情報種類判別手段による判別結果に応じた認証用情報の種類により、撮影手段により取得した画像情報を高解像度画像情報または低解像度画像情報として編集することができる。したがって、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することが可能となるとともに、悪意の第三者からの覗き見などを考慮したセキュリティ性の向上を図ることが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一つに記載の発明において、前記監視装置は、前記監視対象に関する音声情報を取得可能な音声入力手段をさらに備えることを特徴とする。
この発明によれば、監視装置は、前記監視対象に関する音声情報を取得可能な音声入力手段をさらに備えるので、監視対象に係わる音声情報の取得により、監視対象の画像情報とともに、監視対象の音声情報も利用者に提供することが可能となる。
請求項10に記載の発明は、監視領域内の監視対象を撮影可能な撮影手段と、当該撮影手段を有する監視装置と、当該監視装置により取得した画像情報の管理をおこなう管理装置とを備えるとともに、当該画像情報をネットワークを介して、利用者の端末装置に配信する監視情報提供方法であって、前記利用者を認証するための認証用情報を登録する認証用情報登録工程と、前記管理装置に対して認証用情報を通知する認証用情報通知工程と、前記利用者により通知された認証用情報の正誤を判定する認証用情報正誤判定工程と、前記認証用情報通知工程により通知された認証用情報の種類を判別する認証用情報種類判別工程と、前記認証用情報種類判別工程により判定された認証用情報の種類に応じて、前記画像情報に対する編集処理をおこなう提供画像情報編集工程とを含んだことを特徴とする。
この発明によれば、認証用情報登録工程により、利用者を会員として認証するための認証用情報を登録し、認証用情報通知工程により、管理装置に対して認証用情報を通知し、認証用情報正誤判定工程により、利用者により通知された認証用情報の正誤を判定し、認証用情報種類判別工程により、認証用情報通知工程により通知された認証用情報の種類を判別し、提供画像情報編集工程により、認証用情報種類判別工程により判定された認証用情報の種類に応じて、利用者に提供する画像情報に対する編集処理をおこなうので、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することが可能となるとともに、セキュリティを向上させた監視情報提供方法を実現することが可能となる。
請求項11に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一つに記載の発明において、前記認証用情報種類判別工程は、前記利用者から通知された認証用情報が、前記認証用情報正誤判定工程により正しいと判定された場合におこなう処理工程であることを特徴とする。
この発明によれば、利用者から通知された認証用情報が、前記認証用情報正誤判定工程により正しいと判定された場合に、認証用情報種類判別工程による認証用情報の判別をおこなうようにしている。したがって、利用者により認証用情報が正確に入力されたときにのみ、認証用情報の種類に応じて画像情報の編集処理をおこなうことができる。
請求項12に記載の発明は、請求項10または11に記載の発明において、前記認証用情報登録工程により登録された認証用情報を任意に変更する認証用情報変更工程をさらに含んだことを特徴とする。
この発明によれば、認証用情報変更工程により認証用情報登録工程により登録された認証用情報を任意に変更する。したがって、この認証用情報の変更という簡易な方法により、監視対象が変更された場合でも、次の利用者の変更に即座に対応できるという高い利便性を発揮できるうえ、利用者に対するプライバシーの保護が可能となる。
また、請求項13に記載の発明は、監視領域内の監視対象を撮影可能な撮影手段と、当該撮影手段を有する監視装置と、当該監視装置により取得した画像情報の管理をおこなう管理装置とを備えるとともに、当該画像情報をネットワークを介して、利用者の端末装置に配信する監視情報提供方法をコンピュータに実行させる監視画像情報の提供プログラムであって、前記利用者を認証するための認証用情報を登録する認証用情報登録手順と、前記管理装置に対して認証用情報を通知する認証用情報通知手順と、前記認証用情報通知手順により通知された認証用情報の正誤を判定する認証用情報正誤判定手順と、前記認証用情報通知手順により通知された認証用情報の種類を判別する認証用情報種類判別手順と、前記認証用情報種類判別手順により判定された認証用情報の種類に応じて、前記画像情報に対する編集処理をおこなう提供画像情報編集手順とを含んだことを特徴とする。
この発明によれば、認証用情報登録手順により、利用者を会員として認証するための認証用情報を登録し、前記認証用情報通知手順により管理装置に対して認証用情報を通知し、認証用情報の種類を判別す認証用情報正誤判定手順により、利用者により通知された認証用情報の正誤を判定し、認証用情報種類判別手順により、利用者により通知された認証用情報の種類を判別し、提供画像情報編集手順により認証用情報種類判別工程により判定された認証用情報の種類に応じて、利用者に提供する画像情報に対して編集処理をおこなうので、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することが可能となるとともに、セキュリティを向上させた監視情報提供プログラムを実現することが可能となる。
請求項1に係る発明によれば、監視領域内の監視対象を撮影可能な撮影手段と、当該撮影手段を有する監視装置と、当該監視装置により取得した画像情報の管理をおこなう管理装置とを備えるとともに、当該画像情報をネットワークを介して、利用者の端末装置に配信する監視情報提供システムであって、前記利用者を認証するための認証用情報を設定する認証用情報設定手段と、前記利用者の端末装置から通知される認証用情報に応じて、当該利用者に提供する画像情報の編集をおこなう提供画像情報編集手段を備えることとしたので、監視対象の状況を画像情報として正確に利用者に提供できるうえ、利用者の端末装置に提供する画像情報は、提供画像情報編集手段により利用者から通知される認証用情報に応じて(関連付けて)編集することができる。したがって、利用者は、監視情報の提供側で撮影された監視対象の画像情報を認証用情報の通知により容易に閲覧することができるとともに、設定する認証用情報の種類に応じて編集画像情報の取得をおこなうことができるという効果を奏する。
また、請求項2に記載の発明によれば、認証用情報変更手段により、認証用情報登録手段により登録した認証用情報の変更をおこなうこととしたので、監視対象が変更された場合でも、次の利用者の変更に即座に対応できるという高い利便性を発揮できるうえ、利用者に対するプライバシーの保護を実現できるという効果を奏する。
また、請求項3に記載の発明によれば、提供画像情報編集手段は、利用者が入力した認証用情報の入力間違いがある場合に、この入力間違いの度合い(間違い回数、間違い頻度)に応じて、撮影手段により撮影された撮影対象の画像情報を編集する機能を備えることとしたので、利用者により認証用情報の入力間違いがある場合には、画像情報を任意の画像として編集することができる。これによって、利用者が悪意のある第三者であることを考慮した、セキュリティを向上した監視情報提供システムを実現できるという効果を奏する。
また、請求項4に記載の発明によれば、提供画像情報編集手段は、利用者が入力した認証用情報の入力間隔に応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えることとしたので、利用者により認証用情報の入力間隔の度合いにより、画像情報を編集することにより、利用者が悪意のある第三者であることを考慮した、セキュリティを向上した監視情報提供システムを実現できるという効果を奏する。
また、請求項5に記載の発明によれば、提供画像情報編集手段は、利用者がアクセスをおこなう所定の監視情報提供サイトであるURLの接続時間に応じて、前記撮影手段により撮影された画像情報を編集する機能を備えることとしたので、URLの接続時間に応じて、画像情報を編集することにより、利用者が悪意のある第三者であることを考慮した、セキュリティを向上した監視情報提供システムを実現できるという効果を奏する。
また、請求項6に記載の発明によれば、提供画像情報編集手段は、認証用情報種類判別手段により利用者から通知された認証用情報の種類を判別し、この認証用情報種類判別手段により判別された認証用情報の種類に応じて、撮影手段により撮影された撮影対象の画像情報を編集する機能を備えることとしたので、この認証用情報種類判別手段により判別された認証用情報の種類によって画像情報の編集がおこなわれるので、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することにより、利用者が要求する画像情報を認証用情報の設定により提供できるうえ、利用者が悪意のある第三者であることを考慮した、セキュリティ性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項7に記載の発明によれば、提供画像情報編集手段は、認証用情報種類判別手段による判別結果に応じて、前記画像情報を白黒画像情報、カラー画像情報、動画情報のいずれかに編集する機能を備えている。したがって、認証用情報種類判別手段による判別結果に応じた認証用情報の種類により、撮影手段により取得した画像情報を白黒画像情報、カラー画像情報、動画情報のいずれかに編集することとしたので、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することにより、利用者が要求する画像情報を認証用情報の設定により提供できるという効果を奏する。
請求項8に記載の発明によれば、提供画像情報編集手段は、認証用情報種類判別手段による判別結果に応じた認証用情報の種類により、撮影手段により取得した画像情報を高解像度画像情報または低解像度画像情報として編集することとしたので、利用者による認証用情報の入力に応じた編集画像情報を提供することが可能となるとともに、悪意の第三者からの覗き見などを考慮したセキュリティ性の向上を図ることができるという効果を奏する。
請求項9に記載の発明によれば、監視装置は、前記監視対象に関する音声情報を取得可能な音声入力手段をさらに備えることとしたので、監視対象に係わる音声情報の取得により、監視対象の画像情報とともに、監視対象の音声情報も利用者に提供することができるという効果を奏する。
請求項10に記載の発明によれば、認証用情報登録工程により、利用者を認証するための認証用情報を登録し、認証用情報通知工程により、管理装置に対して認証用情報を通知し、認証用情報正誤判定工程により、認証用情報通知工程により通知された認証用情報の正誤を判定し、認証用情報種類判別工程により、認証用情報通知工程により通知された認証用情報の種類を判別し、提供画像情報編集工程により認証用情報種類判別工程により判定された認証用情報の種類に応じて、利用者に提供する画像情報に対する編集処理をおこなうこととしたので、利用者が要求する画像情報を認証用情報の設定により提供できるうえ、セキュリティ性を向上させた監視情報提供方法を実現することができるという効果を奏する。
請求項11に記載の発明によれば、利用者から通知された認証用情報が、前記認証用情報正誤判定工程により正しいと判定された場合に、認証用情報種類判別工程による認証用情報の判別をおこなうこととしたので、利用者により認証用情報が正確に入力されたときにのみ、認証用情報の種類に応じて画像情報の編集処理をおこなうことができるという効果を奏する。
また、請求項12の発明によれば、利用者から通知された認証用情報が、前記認証用情報正誤判定工程により正しいと判定された場合に、認証用情報種類判別工程による認証用情報の判別をおこなうこととしたので、利用者が正確に認証用情報の入力をおこなったときにのみ、認証用情報の種類に応じて画像情報の編集処理をおこなうことができるという効果を奏する。
また、請求項13の発明によれば、認証用情報登録手順により、利用者を会員として認証するための認証用情報を登録し、認証用情報通知手順により、管理装置に対して認証用情報を通知し、認証用情報正誤判定手順により、認証用情報通知手順により通知された認証用情報の正誤を判定し、認証用情報種類判別手順により、認証用情報通知手順により通知された認証用情報の種類を判別し、提供画像情報編集手順により認証用情報種類判別工程により判定された認証用情報の種類に応じて、利用者に提供する画像情報に対して編集処理をおこなうこととしたので、利用者が要求する画像情報を認証用情報の設定により提供できるうえ、セキュリティ性を向上させた監視情報提供プログラムを実現することができるという効果を奏する。
(監視情報提供システムにおける用語の説明)
ここで、先ず、以下に示す監視情報提供システムの実施例で記載される用語について簡単に説明する。監視情報提供設備とは、例えば、監視対象に係る監視情報(撮影映像)を画像情報として利用者に提供する病院やペットホテル(動物病院)、レストラン、スナック(飲食店)など、不特定の人或は動物などが一定時間(一定期間)滞在する設備(領域)を示しており、監視カメラを有する監視装置を備え、監視カメラにより撮影した監視対象の映像を画像情報として、利用者に提供することができる。本実施例では、主に監視情報提供設備として、病人などが入院する病院や犬や猫などのペットを預けることができる動物病院(ペットホテル)を例として説明する。
監視情報提供サイトとは、監視情報提供システムにアクセスする場合に使用される所定のURL(Uniform Resource Locator)を示しており、利用者は、この監視情報提供サイトにアクセスするとともに、登録されているID番号/パスワードを入力(ログイン)することにより、監視対象に係る画像情報を携帯電話(端末装置)などの表示画面に閲覧することができる。このため、本実施例による監視情報提供システムを利用する場合には、インターネットを通じて監視情報提供システムのホームページである監視情報提供サイトにアクセスするものとなる。
(監視情報提供システムの構成および特徴)
まず最初に、本実施例に係る監視情報提供システムの概要および特徴を説明する。図1は、本実施例に係る監視情報提供システムの概要を示すシステム構成図である。図2は、本実施例に係る監視情報提供システムの概要構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本実施例に係る監視情報提供システムは、病人やペット(犬や猫)などの監視対象に係る動向(監視画像情報)の提供を依頼する依頼主(利用者)が所有する端末装置(携帯電話100、或は、パソコン150)と、監視情報提供システム全体を統括する中央管理センター200と、利用者から依頼された監視情報を、利用者に対して提供する監視情報提供設備300と、この監視情報提供設備300に設置された監視装置500とをインターネット700(ADSL、CATV、光ケーブルなどのインターネット環境)を介して通信可能に接続して構成されている。
また、監視装置500は監視対象を撮影するための撮影カメラ510を備えており、監視装置500はルータ600(ADSLモデムやブロードバンドルータ)を介してインターネット700に通信接続されている。また、携帯電話100(端末装置)と中央管理センター300との間の通信は、例えば無線回線を介して通信自在となっている。
携帯電話100は、主に利用者から操作に関する各種の入力を受け付ける操作入力部(電話番号やアドレス、登録された認証情報としてのID番号/パスワードなどを入力するテンキーなどの各種ボタン)と、通信部を介して受信したメールや監視対象に係わる画像情報が表示される表示画面(液晶表示部)とを備えて構成されている。
表示画面は、利用者に対して各種の情報を表示出力する出力手段(カラー液晶画面)であり、本例では、監視装置500の撮影カメラ510により撮影されたペット(監視対象)の映像を画像情報として表示する他、着信したメールの内容、電話またはメールの着信表示などを画面に出力するためのモニタとして構成される。また、この表示画面には、携帯情報提供サイトによる各種の会員向けコンテンツ(ニュース、スポーツ情報、気象情報など)を閲覧することができる。
このように、図1に示した監視情報提供システムは、概略的に、利用者が所有する携帯電話100などのWebブラウザから、監視情報提供システムに係る監視情報提供サイトに接続すると、監視装置500の撮影カメラ510により撮影された監視対象の映像を画像情報(静止画像)としてインターネット700を経由して、携帯電話100やパソコン150などの表示画面(液晶表示部)に表示するようにしたものであり、特に、本実施例では、利用者の自宅を監視領域とする以外に、病院やレストランなどの監視情報提供設備300に監視装置500を設置し、この監視装置500に備えた撮影カメラ510により高齢者などの病人やペットなどの監視対象を撮影(監視)することに主たる特徴があり、具体的には、利用者が予め登録されたID番号/パスワードの入力をおこなうことにより監視情報の提供側から、監視対象の映像を携帯電話100などの端末装置に画像情報として表示できるようにしている。
さらに、この監視情報提供システムでは、利用者から通知されたパスワードの正誤を判定するとともに、この利用者から通知されたパスワードの種類に応じて、利用者に提供する画像情報の編集をおこなうようにしている点に特徴がある。
この主たる特徴を具体的に説明すると、監視情報提供システムの利用者は、例えば、動物病院(監視情報提供設備300)に預けたペットの状態を画像情報として確認したい場合に、利用者が所持する携帯電話100或は、パソコン150により、監視情報提供サイトであるURL(Uniform Resource Locator)にアクセスした後、予め登録されているID番号およびパスワードを入力し、「画像送信要求信号」を中央管理センター200に送信(通知)する。
一方、中央管理センター300では、監視情報提供設備300の監視装置500(撮影カメラ510)により撮影された時の画像情報が送信され、この画像情報を記憶しているため、利用者から画像送信要求があった場合に、利用者から通知されたパスワードの正誤を判定するとともに、パスワードの種類を判別し、このパスワードの種別に応じて(図6の提供画像情報編集テーブル275参照)、画像情報の編集をおこない、この編集画像を利用者に対して配信するようにしている。すなわち、これによって、利用者の画像送信要求とともに、通知されるパスワードの種類に応じて、編集した監視対象の画像情報を即座に利用者に対して配信することが可能になる。
また、前述したように監視装置500を設置する監視情報提供設備300(監視情報提供システムを導入している病院など)では、登録されているパスワードを任意に新たなパスワードとして変更することができるため、監視対象が変動した場合(入院患者が退院したなどの場合)でも、次の利用者に対する情報提供サービスを即座におこなうことができる。また、このようなパスワードの変更により悪意の第三者による監視対象領域内の覗き見などを防止することができるうえ、利用者のプライバシーを保護することができる。
このパスワードやID番号は、監視情報提供設備側300にいる設備の管理人が中央管理センター200との通信で登録、変更をおこなうが、この場合、複数台の監視装置500毎のパスワード設定を容易にするため、監視情報提供設備300内に設けたパーソナルコンピュータを使用して、監視情報提供設備300内にある全ての監視装置500の管理ができるようにする。なお、監視情報提供設備300で登録されたID番号、パスワードは中央管理センター200に通知され格納されるものとなる。
本実施例では、利用者に提供する画像情報をパスワードの設定に応じて、具体的には、利用者がパスワードの種類を設定(入力)することにより、中央管理センター300から取得する監視対象の画像情報を、任意に編集した編集画像情報とすることができる。
具体的には、通常、中央管理センター200から利用者に対して送信される画像情報は、カラー画像による静止画像情報であるが、本例では、この静止画像を例えば、高解像度の画像情報(高画質の画像)、動画情報、画像情報に音声情報を含めた提供情報として、利用者に配信取得することができる。すなわち、これによって、監視情報提供システムの利用者が、監視対象であるペットなどの動向をより詳細に観察したいなどの要望を考慮することができる。
さらに、中央管理センター300では、利用者から通知されたパスワードの入力間違いやパスワードの種類に応じて、この利用者に提供する監視対象に係る画像情報を、通常のカラー画像情報ではなく白黒画像情報としたり、低解像度の画像情報(低画質の画像)に画像品質を低下させて送信することができる。
また、本実施例では、利用者に提供する監視対象の画像情報は、アクセスをおこなっている利用者が悪意のある第三者であるなどを考慮して、利用者から通知されたパスワードが登録されているパスワードと相違していた場合や、パスワードの入力に手間(入力間隔が長い)が掛かったり、監視情報提供サイトであるURL(Uniform Resource Locator)の入力の接続時間に手間が掛かった場合などは、提供する画像情報は低解像度の画像情報(低画質画像)、白黒の画像情報などに画像品質を落として提供するようにしている。
すなわち、これによって、本実施例では、パスワードの入力間違いなどに対する利用者への警告および悪意の第三者からの覗き見などを考慮したセキュリティ性の向上を図るようにしている。なお、後述するように、この画像情報の編集は、提供画像情報編集テーブル275(図6参照)に基づいておこなわれる。
また、本実施例に係る監視情報提供システムでは、従来と同様、利用者の自宅600(若しくは、店舗、事務所、テナントビル、マンション、住宅などの監視領域)に設置された監視装置500とを含めて構成することもでき、この場合、監視装置500には、火災などを検知する熱線式検知器、煙検知器などの防災センサ530や、侵入者(泥棒など)を検出するマグネットスイッチ、赤外線センサなどの防犯センサ540を配線接続して構成することもできる。
この場合、例えば、防犯センサ540により侵入者の侵入が検出されると、この侵入者の画像が監視装置500の撮影カメラ510(撮影手段)により撮影され、画像情報として、利用者が所有する携帯電話100の液晶画面に表示される。また、防災センサ530が反応したタイミングで、火災などが発生した旨の電話およびメールが利用者に対して、報知されるものとなる。
次に、図2を参照して監視情報提供設備300における構成の詳細を説明する。この監視情報提供設備300は、利用者に対して監視対象となる監視情報を提供する設備であり、本例では動物病院(ペットホテルなど)を適用するものとし、この動物病院には、ペット(犬や猫など)の動向を画像情報として取得するための監視装置500が設置されている。
すなわち、監視装置500は、管理サーバ機能を有するとともに、撮影カメラ510(撮影手段)を備えており、この撮影カメラ510によりペットの状態(動向や顔色などの健康状態)を撮影することができる。撮影カメラ510は、CCD(Charg Coupled Device)やCMOSイメージセンサなどの撮像素子を用いて監視対象となる被写体の映像を電気信号に変換し、画像情報として入力する撮像手段であり、レンズ、CDS回路、A/D変換器などを備えて構成される。そして、この撮影カメラ510により撮影された画像情報(静止画像情報)は、ルータ600を介して、中央管理センター200の中央管理サーバ210に送信されるものとなる。
また、520は、撮影カメラ510とは別に監視装置500に取り付けられる補助撮影カメラ(例えば、暗視カメラ)であり、この補助撮影カメラ520により撮影カメラ510とは、別の領域を撮影することができる。この補助撮影カメラ520を別途、設置した場合には、携帯電話100の表示画面には、撮影カメラ510により撮影された画像情報と補助カメラ520により撮影された画像情報とを分割した状態で表示することができる。また、525は、監視対象となるペットなどの動物から音声を受け付けるマイクなどの入出力手段である。
ここで、本例では、中央管理センター200から利用者に配信される画像情報は、利用者が所有する携帯電話100やパソコン150などの端末装置を利用するものとしているが、例えば、本実施例に示すように監視情報提供設備300が病院の場合には、利用者に対して、病院のロゴなどが刻印された専用の携帯電話などを貸し出すようなシステムとしてもよい。この専用の携帯電話は、所定のボタン操作により、即座に監視情報提供サイトにアクセスし、監視対象の画像情報が表示できる機能を備えている。そして、この場合には、携帯電話を所有しない利用者の利便性および病院の宣伝効果により、集客効果を期待することができる。
また、本実施例で示す監視情報提供システムにおいて、監視情報提供設備300を通常の病院や動物病院ではなく、レストランやスナックなどの飲食店に適用した場合には、レストランの利用(飲食)を希望する利用者(会員)を対象とし、この会員のアクセスに応じてレストラン内のレイアウトや「曜日/時間毎」の混雑状態、料理の種類(お勧め料理コース)などを、利用者の要求に応じた画像情報として詳細に閲覧することができる。そして、レストラン側では、会員に有用な情報を閲覧することによって、会員のアクセスに応じて、利用状況(予定)を把握することができるうえ、アクセスをおこなった会員に対して招待メールなどを送信するサービスをおこなうことにより、さらなる集客効果を期待することができる。
(中央管理センターの構成)
次に、図3を参照して中央管理センター200における構成の詳細を説明する。図3は、中央管理センター300の内部構成を示す機能ブロック図を示している。同図に示すように、中央管理センター200は、中央管理サーバ210を備えており、この中央管理サーバ210は、利用者からのパスワードの入力にともなう「画像送信要求信号」を受信した際に、監視情報提供設備300の監視装置500により撮影された画像情報を、利用者により通知されたパスワードの種類に応じて編集するとともに、この編集画像情報を利用者の所有する携帯電話100(端末装置)に配信する機能を備えている。
このため中央管理サーバ210は、機能概念的に、パスワード登録部220と、パスワード記憶部230と、画像情報記憶部240と、パスワード正誤判定部250と、パスワード種類判別部260と、提供画像情報編集部270と、パスワード変更部280とを備えている。
このうち、パスワード登録部220(認証用情報登録手段)は、利用者を監視情報提供サイトの正規の利用者(会員)として認証(特定)するためのID番号(8桁)およびパスワード(4桁)を登録する機能を備えている(1台の監視装置500毎のID番号/パスワード)。なお、この監視情報提供サイトでは、会員として、利用者(本人)以外に家族など4人までグループ会員として登録することができ、このグループ会員の場合も、利用者本人と同様に要望する画像情報などの提供サービスを受けることができる。また、後述するように、このパスワード登録部230により登録したパスワードは、監視対象の監視を希望する利用者の変更に応じて、任意のパスワードに変更可能となっている。
パスワード記憶部230は、監視情報提供設備300側で登録(設定)した各監視装置500毎の複数のパスワードを記憶する機能を備えている。このパスワード記憶部230により記憶された複数のパスワードは、パスワードデータベース235内にファイル化されて格納される。
画像情報記憶部240は、監視装置500の撮影カメラ510(撮影手段)により撮影された監視対象の映像を画像情報として記憶する機能を備えている。この画像情報記憶部240に記憶される画像情報は、例えば、JPEG形式やMPEG2形式の画像ファイル(静止画像情報)として画像情報データベース245に格納することができる。また、この画像情報は、最新の画像情報として10枚まで保存することができ、撮影の都度、最新の画像情報として更新した画像情報を格納することができる。
パスワードデータベース235は、パスワード登録部220に登録される監視情報提供システムを利用(アクセス)する複数の利用者のパスワードを格納する機能を備えている。画像情報データベース245は、画像情報記憶部240により記憶された画像情報をファイル化して格納する機能を備えている。
パスワード正誤判定部250は、利用者の携帯電話100により入力通知されたパスワードと、パスワード登録部220により登録されるとともに、パスワードデータベース235に格納されているパスワードとを照合(比較)し、その正誤を判定する機能を備えている。
パスワード種類判別部260(認証用情報種類判別手段)は、利用者の携帯電話100から通知されたパスワードの種類を判別する機能を備えている。提供画像情報編集部270は、パスワード種類判別部260により判定されたパスワードの種類に応じて、利用者に提供する画像情報の編集をおこなう機能を備えている。後述するように、この提供情報(画像情報)の編集は、提供画像情報編集テーブル275(図6参照)に基づいておこなわれる。この提供画像情報編集テーブル275は、利用者が入力するパスワードに応じて、監視情報提供設備300から取得した画像情報の画像編集形態が格納されたテーブルである。
パスワード変更部280(認証用情報変更手段)は、パスワード登録部230により登録したパスワードを監視対象の監視を希望する利用者の変更(新たな利用者)に応じて、任意のパスワードとして変更する機能を備えている。具体的に説明すると、本例では、登録されているパスワードを任意に新たなパスワードとして変更することができるため、監視対象が変動した場合(入院患者が退院したなどの場合)でも、次の利用者に対する情報提供サービスを即座におこなうことができるうえ、このパスワードの変更により悪意の第三者による監視対象領域内の覗き見などを防止することができる、これにより利用者のプライバシーを保護することができる。
(監視情報提供システムの処理手順)
次に、本実施例に係る監視情報提供システムの監視情報提供方法について説明する。図4、5は、本実施例に係る監視情報提供システムにおける監視情報提供方法の処理手順を示すフローチャートである(監視情報提供処理手順)。本実施例に係る監視情報提供方法は、監視情報提供設備300と中央管理サーバ200との間でおこなわれる画像情報の送受信処理およびパスワードの登録/変更処理と、利用者と中央管理サーバ200との間でおこなわれるパスワードおよび画像情報の送受信処理とで構成されている。
ここで、本発明に係る監視情報提供方法は、大別して、パスワード登録処理と、パスワード通知処理と、監視対象撮影処理と、パスワード正誤判定処理と、パスワード種類判別処理と、提供画像情報編集処理と、画像情報送信処理と、パスワード変更処理とを備えて構成されている。
パスワード登録処理は、利用者を特定の個人(監視情報提供サイトの会員)として認証するID番号/パスワードを登録する処理である。このパスワードの登録処理は監視情報提供設備300(本例では、動物病院)による承認でおこなわれる。
パスワード通知処理は、利用者が監視情報提供サイト(URL)上で、ID番号/登録されたパスワードを携帯電話100などの端末装置により入力する処理工程である。このパスワード通知処理により入力されたID番号/パスワードは、携帯電話100などの端末装置から中央管理サーバ200に対する個人認証および「画像要求信号」として送信される。
監視情報撮影処理は、監視情報提供設備300に設置された監視装置500の撮影カメラ510により監視対象であるペットなどの映像を画像情報(静止画像情報)として撮影する処理である。
パスワード正誤判定処理は、パスワード登録処理により登録されているパスワードと利用者の携帯電話100(端末装置)から入力されたパスワードとを比較(照合)し、その正誤を判定する処理工程である。パスワード種類判別処理は、パスワード通知処理により利用者から通知されたパスワードの種類を判別する処理工程である。
提供情報編集処理は、パスワード種類判別処理により判別されたパスワードの種類に基づいて、撮影カメラ510(撮影手段)により撮影された画像情報(静止画像情報)に対して編集処理をおこなう処理工程である。画像情報送信処理は、監視装置500の撮影カメラ510により撮影した監視対象の画像情報をルータ600を介して、中央管理センター200に送信する処理工程である。パスワード変更処理は、利用者の変更にともない、パスワード登録処理により登録され、パスワードデータベース235に格納されているパスワードの変更をおこなう処理工程である。
以下、図4、5のフローチャートを参照して監視情報提供方法(監視情報提供処理手順)の詳細を説明する。ここで、監視情報提供設備300は、監視情報提供システムが導入されている設備(監視装置500が設置している設備)であるとする。また、以下の図4、5に示すフローチャートでは、利用者が動物病院などの監視情報提供設備300に預けたペットを携帯電話100により監視する(具体的には、携帯電話100の表示画面によりペットの動向や健康状態などを観察する)例を説明する。
先ず、図4のフローチャートに示すように、監視情報提供設備300では、新規にID番号/パスワードの登録が有るか否かの判定をおこない(ステップS400)、ID番号/パスワードの登録がある場合には(ステップS400肯定)、利用者を新規の会員としてパスワードの登録をおこない(ステップS410)、この登録されたパスワードを中央管理センター200に対して送信する(ステップS420)。具体的には、監視情報提供設備300(動物病院)に対して、利用者によるペットの預け入れ(入院要求など)が有る場合には、利用者に対してID番号/パスワードの登録をおこなう。このパスワードは、監視情報提供システムで利用する「監視情報提供サイト」にアクセスする利用者を認証するためのアクセス用のパスワードとして機能する。
なお、ペット毎或いは、各部屋毎にそれぞれ監視装置500が設けられる場合は、監視装置500とID番号を関連付けて利用者の閲覧できる監視装置500を特定して登録する。また、必要であれば後述するように、閲覧できる提供画像の編集内容を設定することができる(図6、7参照)。
次いで、監視情報提供設備300では、中央管理サーバ210から画像の送信要求を受信するかを判断し(ステップS470)、送信要求を受信した場合には(ステップS470肯定)、撮影カメラ510により撮影したペットの画像情報を中央管理サーバ210へ送信する(ステップS475)。
一方、中央管理サーバ210では、監視情報提供設備300から送信された新規のID番号/パスワードを受信すると(ステップS440)、このパスワードをパスワード記憶部230により記憶するとともに、このパスワードをパスワードデータベース235内に格納する(ステップS450)。次いで、中央管理サーバ210では、定期的に監視情報提供設備300の撮影カメラ510による画像情報を取り込んで記憶する。また、利用者の端末装置(携帯電話100)から現在の撮影カメラ510の画像を取得する画像取得要求があるかを確認し、監視対象(ペット)の画像要求があるかを判断する(ステップS460)。このように、定期的な画像取り込み時間がくるか、若しくは利用者からの画像取得要求を受信したことを判断すると(ステップS460肯定)、中央管理サーバ210から監視情報提供設備300へ画像情報要求を送信する(ステップS465)。その後、この中央管理サーバ210は、ステップS475により監視情報提供設備300から送信された監視対象の画像情報を画像情報データベース245内に格納する(ステップS480)。前述したように、この画像情報データベース245内には、最新画像として更新された10枚程度の画像情報を格納することができる。
以下、中央管理センター200では、利用者からの画像送信要求を待機する処理に移行する。さらに、監視情報提供設備300の処理手順においては、ステップS485により利用者の変更が有るか否かの判定をおこなっており、この判定により、利用者の変更が有る場合には(ステップS485肯定)、中央管理サーバ210に対してパスワードの登録変更を送信する(ステップS490)。
一方、中央管理サーバ210では、監視情報提供設備300から新たに変更されたパスワードを受信すると(ステップS491)、この新ID番号/パスワードをパスワード記憶部230により記憶するとともに、このパスワードをパスワードデータベース235内に格納する(ステップS492)。以降、中央管理サーバ210は、変更されたパスワードに基づいて、該当する利用者に対する画像情報の配信をおこなう。
次に、図5のフローチャートについて説明する。先ず、図5のフローチャートに示すように、携帯電話100においては、利用者によりペットを撮影した映像(画像情報)の取得要求が有るか否かの判定をおこなうものであり(ステップS500)、具体的には、監視情報提供サイトに対するログインが有るか否かの判定をおこなう(ステップS510)。そして、このステップS510の判定により監視情報提供サイトに対するログイン(URLの入力)が有る場合には(ステップS510肯定)、次いで、同じく利用者によりID番号/パスワードの入力が有るかの判定をおこなう(ステップS520)。
以下、このステップS520の判定によりID番号/パスワードの入力が有る場合には(ステップS520肯定)、携帯電話100からインターネット700を経由し中央管理センター200(中央管理サーバ210)に対して、ステップS520により入力されたID番号/パスワードの送信をおこなう(ステップS530)。
ここで、中央管理センター200(中央管理サーバ210)では、利用者によるアクセスを待機している状態であり、利用者から送信されたID番号/パスワード(画像送信要求信号)を受信した場合には(ステップS540)、この利用者から通知されたパスワードの正誤をパスワード正誤判定部250により判定するとともに(ステップS545)、この利用者から送信されたパスワードの種類を判別する(ステップS550)。
ここで、パスワード正誤判定処理(ステップS545)の後に、パスワード種類判別処理(ステップS550)に移行しているが、実際には、パスワードの入力間違いが数回連続した場合には、この利用者から監視情報提供サイトへのアクセスは不能となる処理がおこなわれる。
以下、画像情報データベース245から該当する利用者の監視対象であるペットの画像情報を抽出し(ステップS555)、この抽出した画像情報をステップS550により判別したパスワードの種類に応じて編集する編集処理をおこなう(ステップS560)。このステップS560による画像情報の編集処理は、提供画像情報編集テーブル275(図6)により設定されたパスワードに応じた編集内容に基づいておこなわれる。
以下、ステップS560により編集処理された画像情報を利用者に対して送信する(ステップS570)。携帯電話100においては、利用者により中央管理サーバ210から送信された編集画像情報を受信するとともに、表示部により閲覧することとなる(ステップS580)。
次に、図6を参照して、提供画像情報編集テーブル275の詳細について説明する。図6の提供画像情報編集テーブル275では、利用者により入力(設定)されたパスワードに応じて、提供画像情報編集部270により編集される編集画像形態が示されている(設定されるパスワードの種類に応じた画像情報の編集内容)。この利用者が入力する設定用のパスワードは、アクセス用のパスワード(登録パスワード)の下2桁或いは全部を変更するパスワードである。
すなわち、図6に示す例では、(1)利用者により入力されたパスワードが「××60」の場合は、利用者に配信される画像は、通常のカラー画像を低解像度に低下させた低解像度画像としている。
また、(2)利用者により入力されたパスワードが「××70」の場合も、利用者に配信される画像は、通常のカラー画像を白黒画像に編集した白黒画像としている。すなわち、このように利用者に提供する画像情報の画像品質を低下させることで、正規のユーザーではない人が正規ユーザーに準ずる人(例えば、グループ会員など)に、画像情報を閲覧させる場合や、一時的に試用で閲覧させる場合などに利用することができる。
また、(3)利用者により入力されたパスワードが「××21」の場合は、通常のカラー画像を画像品質のレベルを上げた画像情報(高解像度画像)に編集した画像情報としている。また、(4)利用者により入力されたパスワードが「××22」の場合は、通常提供する静止画像を動画像となるようにしている。また、(5)利用者により入力されたパスワードが「××23」の場合は、通常のカラー画像の画像品質のレベルを上げた高解像度の画像情報の提供とともに、監視対象の音声情報を含めた情報を提供情報としている。
また、(6)パスワードが「××24」の場合は、通常の画像情報を静止画像ではない動画像とし、この動画像とともに、監視対象の音声情報を含めた情報を提供情報としている。すなわち、このように、パスワードの設定に応じて、通常の画像情報を高解像度の画像情報(高画質の画像)、動画情報、画像情報に音声情報を含めた提供情報として、利用者に提供することにより監視情報提供システムの利用者が、監視対象であるペットなどの動向をより詳細に観察したいなどの要望を実現することができる。
また、上記以外のパスワードを入力した場合は、パスワードの入力間違いとして、画像情報のキャンセルをおこなうか、低解像度の画像を提供するようにする。また、パスワードが合っている場合でも、接続時間や画像要求回数に応じて、画像の解像度を順次低く提供していくことで、パスワードを不正に入手した悪意のある第三者などが正規の利用者になりすまして画像情報の取得を図ることを防止することができる。
前述した、実施例1では、図6の提供画像情報編集テーブル275に示すように、ID番号は一つで、利用者の入力(設定)するパスワードに応じて編集画像形態を変化させるようにしているが、図7の提供画像情報編集テーブル275aに示すように、監視装置500に複数のID番号(1010、1011、1101)を登録し、このID番号毎にパスワードと提供する編集画像形態を予め設定して、利用者へは登録したい編集画像形態に合ったID番号とパスワードを発行するようにしても良い。具体的に説明すると、利用者は発行されたID番号とパスワードを入力し、中央管理サーバー210は、利用者からのID番号とパスワードが一致しているかを認証(判断)し、この認証が確認できればID番号毎に設定された編集画像形態に基づいて画像を編集し、携帯電話100に画像情報を提供する。
また、実施例1ではパスワードに基づいて画像情報の編集をおこなっているが、認証用の情報としては、これに限らず、携帯電話100の電話番号の通知に基づいて、画像編集をするようにしても良い。
なお、上述した提供画像情報編集テーブル275、275aに示した画像編集形態は、一例として説明したが、パスワードに応じた画像情報の編集形態は特に限定されることなく、既存の画像編集機能により種々の組合わせでおこなうことができる。
上述してきたように、本実施例1によれば、監視装置500により監視対象を撮影し、利用者から通知されるパスワードの種類をパスワード種類判別部260により判別し、パスワードの種類に応じて、提供画像情報編集部270により利用者に提供する画像情報の編集をおこなうので、利用者は、必要となる監視対象の状況(動向)を画像情報として、正確且つ容易に携帯電話(端末装置)の表示画面に閲覧することができるうえ、パスワードに応じて、編集された画像情報として取得することができる。また、利用者の変更にともない、パスワード変更部280により登録したパスワードを任意に変更可能となっているので、監視対象が変更された場合でも、次の利用者の変更に即座に対応できるという高い利便性を発揮できるうえ、利用者に対するプライバシーの保護が可能となる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施例にて実施されてもよいものである。