JP2005113499A - 戸の施錠構造及び施錠装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目視困難であると共に、万一ガラス戸に破壊開口部が形成されても、手探りでも探り当てることができない防犯効果を有し、取付が簡単な戸の施錠構造及び施錠装置を提供すること。
【解決手段】サッシ戸2の屋内側に、戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な補助錠20(錠本体)を設置し、この補助錠20(錠本体)をカバー材9により隠蔽した。
【選択図】 図4
【解決手段】サッシ戸2の屋内側に、戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な補助錠20(錠本体)を設置し、この補助錠20(錠本体)をカバー材9により隠蔽した。
【選択図】 図4
Description
本発明は、サッシ戸や出窓その他の開口部の戸に用いられる施錠装置に関し、更に詳しくは、外部からの隠蔽性を高めて防犯効果を高めた施錠装置に関する。
従来の防犯効果を高めた施錠装置の公知例としては、特開2003−3716号公報に開示される「サッシ窓の施錠装置」がある。
この「サッシ窓の施錠装置」は、サッシ戸の縦方向に延びる框であって、一対のサッシ戸同士が戸締まりのときに重なり合う縦框のうちの屋内側に面する縦框の面に開口部を形成し、この開口部内にクレセント錠を取り付け、屋外側に位置するサッシ戸の縦框部分の前記開口部に一致する部位に開口部を形成し、屋外側の縦框の開口部にクレセント錠の受け金具を取り付け、サッシ戸の屋外側から、クレセント錠の設置位置を目視困難としたものである。
特開2003−3716号公報(第1図)
しかしながら、最近の空き巣・窃盗事例では、ガラスの内クレセント錠近傍部分を破壊して破壊開口部を形成し、この破壊開口部から手を侵入させてクレセント錠を開けることが多発している。
このため、前記の公知例のように、単にクレセント錠の設置位置を屋外側から目視困難としても、手探りによりクレセント錠を見つけることは容易であり、防犯効果が今ひとつ十分でないという問題がある。
又、上記の公知文献の「サッシ窓の施錠装置」では、サッシ戸の縦框に開口部を設け、この開口部の内側にクレセント錠をネジ止めしている。このクレセント錠のベースはサッシ窓のスライド方向(開口部の幅方向)に延びる回転軸を有し、クレセント錠のベース部は前記サッシ窓内側のガラス戸側の内壁にネジ止めされているが、開口部の中にネジ回しを挿入することが困難であり、取り付けに困難性がある。
本発明は、このような問題を更に鋭意考察し、目視困難であると共に、万一ガラス戸に破壊開口部が形成されても、手探りでも探り当てることができない防犯効果を有し、取付が簡単な戸の施錠構造及び施錠装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願の第1の戸の施錠構造は、戸の屋内側に、戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な錠本体を設置し、この錠本体をカバー材により隠蔽したことを特徴とする。
本願の第2の戸の施錠構造は、第1の戸の施錠構造において、前記カバー材は前記戸の素材と同質の素材にて構成されていることを特徴とする。
本願の第3の戸の施錠構造は、第1、第2の何れかの戸の施錠構造において、前記カバー材は、前記錠本体より大きく前記戸の枠部の一辺部の全長以下の大きさを有することを特徴とする。
本願の第4の戸の施錠構造は、前記カバー材は屋内側から開閉可能とされていることを特徴とする。
本願の第5の戸の施錠構造は、第1乃至第4の何れかの戸の施錠構造において、前記錠本体は前記カバー材の中に複数個設けられていることを特徴とする。
本願の第6の戸の施錠構造は、第1乃至第5の何れかの戸の施錠構造において、前記カバー材に覆われた錠本体は、スイッチの通電により施錠・解錠を行う電気錠であることを特徴とする。
本願の第7の戸の施錠構造は、第6の戸の施錠構造において、前記カバー材に覆われた錠本体は無線により施錠・解錠可能な電気錠であることを特徴とする。
本願の第8の戸の施錠構造は、第6,第7の戸の施錠構造において、前記カバー部材に、錠本体が施錠状態であるか解錠状態であるかを表示する表示部が設けられていることを特徴とする。
本願の第1の施錠装置は、第1乃至第7の戸の施錠構造に用いる施錠装置において、前記錠本体がユニット化されていることを特徴とする。
本願の第2の施錠装置は、第1乃至第7の戸の施錠構造に用いる施錠装置において、前記錠本体は前記カバー材と一体に形成されていることを特徴とする。
本願の第3の施錠装置は、第1又は第2の施錠装置において、前記カバー材に錠本体若しくはその設置位置のいずれかのダミー部分が設けられていることを特徴とする。
本願の第4の施錠装置は、戸の屋内側に戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な錠本体を設置し、この錠本体がユニット化されていることを特徴とする。
本願の第5の施錠装置は、第4の施錠装置において、前記錠本体は、戸の枠部内に収納されていることを特徴とする。
本願の第6の施錠装置は、第4,5の何れかの施錠装置において、前記錠本体をカバー材により隠蔽したことを特徴とする。
本願の第1の戸の施錠構造によれば、戸の屋内側に、戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な錠本体を設置し、この錠本体をカバー材により隠蔽したことによって、例えば出入口のドアやサッシ戸に後付けする場合であっても、屋外部から錠本体の所在を目視確認できないと共に、万一戸のガラス板が破られて破壊開口部ができ、侵入者が破壊開口部から手を入れて手探りをしても、錠本体の設置位置がカバーで覆われているので、見つけることができない。
従って、屋外からの目視を防止するという防犯効果の他に、万一ガラスが破壊された場合の防犯効果をも発揮できる。又、後付けの錠本体であっても良いので、例えば錠本体の設置穴や格納穴等を出入口の戸やサッシ戸に形成する穴空け加工等の処理を極力少なくでき、戸やサッシ戸の枠部の強度をそのまま十分に確保できる。
本願の第2の戸の施錠構造によれば、カバー材が、戸の素材と同質の素材で構成されていることによって、錠本体がカバーされている状態そのものを識別困難とし、防犯効果が向上する。
本願の第3の戸の施錠構造によれば、カバー材が錠本体より大きく戸の枠部の一辺部の全長以下の大きさを有することによって、錠本体の設置位置がカバーのどの部位であるかを目視できず、万一のガラス破壊の場合に手探りでも探索できないこととなり、防犯効果が向上する。
本願の第4の戸の施錠構造によれば、カバー材が屋内側から開閉可能とされている場合、錠本体が手動により施錠するタイプであれば、屋内側から錠本体の開閉を容易に行うことができる。
本願の第5の戸の施錠構造によれば、錠本体がカバー材の中に複数個設けられていれば、錠本体としてクレセント錠などの主錠と補助錠とを設けることができる。
本願の第6の戸の施錠構造によれば、カバー材に覆われた錠本体が、通電により施錠・解錠を行う電気錠であることによって、カバー材の屋内側の表面に凹凸等が無くても、施錠・解錠を行うことができる。
本願の第7の戸の施錠構造によれば、カバー材に覆われた錠本体が無線により施錠・解錠可能な電気錠であれば、カバー材の屋内側の表面に凹凸等が無くても、無線により施錠・解錠を行うことができ、万一のガラス破壊の場合にも手探りで模索できないこととなり、防犯効果が向上する。
本願の第8の戸の施錠構造によれば、カバー部材に、錠本体が施錠状態であるか解錠状態であるかを表示する表示部が設けられていると、屋内側からこれを容易に認識できる。
本願の第1の施錠装置によれば、前記錠本体がユニット化されていれば、後付であっても錠本体の設置が容易である。
本願の第2の施錠装置によれば、前記錠本体は前記カバー材と一体に結合されてユニット化されていると、錠本体の設置が容易である。
本願の第3の施錠装置によれば、カバー材に錠本体若しくはその設置位置のいずれかのダミー部分が設けられていれば、侵入者の識別力を混乱させるので、防犯効果が更に向上する。
本願の第4乃至6の施錠装置によれば、ユニット化された錠本体が戸の枠部内に収納されていれば、美観も良く、更にカバーを取り付けると防犯効果も向上する。
サッシ戸2の屋内側に、戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な補助錠20(錠本体)を設置し、この補助錠20(錠本体)をカバー材9により隠蔽したことによって、例えば出入口のドアやサッシ戸2に後付けする場合であっても、屋外部から錠本体の所在を目視確認できないと共に、万一サッシ戸2,3のガラス板G1、G2が破られて破壊開口部ができ、侵入者が破壊開口部から手を入れて手探りをしても、補助錠20(錠本体)の設置位置がカバー材9で覆われているので、見つけることができない。
従って、屋外からの目視を防止するという防犯効果の他に、万一ガラスG1,G2が破壊された場合の防犯効果をも発揮できる。又、後付けの補助錠20であっても良いので、例えばサッシ戸2,3に形成する穴空け加工等の処理を極力少なくでき、戸やサッシ戸2,3の枠部(框4,5を含む)の強度をそのまま十分に確保できる。
第2に、カバー材9が、サッシ戸2、3の素材と同質の素材で構成されていることによって、補助錠20がカバーされている状態そのものを識別困難とし、防犯効果が向上する。
第3に、カバー材9が補助錠20より大きく戸の枠部の一辺部の全長以下の大きさを有すること(一例として縦框4の全長相当)によって、補助錠20の設置位置がカバー材9のどの部位であるかを目視できず、万一のガラス破壊の場合に手探りでも探索できないこととなり、防犯効果が向上する。
第4に、例えば、カバー材9の縁部と縦框4の縁部に、縦框4の長手方向に延びる回転軸を有するヒンジ機構を設ける一方、カバー材9のヒンジの反対側の縁部にストッパーを設けることにより、カバー材9が屋内側から開閉可能とされている場合、クレセント錠6が手動により施錠するタイプであれば、屋内側から補助錠20の開閉を容易に行うことができる。
第5に、カバー材9の中にクレセント錠に代わる主錠70と補助錠20とを設けることができる。
第6に、カバー材9に覆われた補助錠20が、通電により施錠・解錠を行う電気錠であることによって、カバー材9が開かなくても、施錠・解錠を行うことができる。
第7に、カバー材9に覆われた補助錠20が無線により施錠・解錠可能な電気錠であれば、無線により施錠・解錠を行うことができ、万一のガラス破壊の場合にも手探りで模索できないこととなり、防犯効果が向上する。
第8に、カバー部材9に、錠本体が施錠状態であるか解錠状態であるかを表示する表示部33が設けられていると、屋内側からこれを容易に認識できる。
第9に、補助錠20のみがユニット化されていても、補助錠20の設置とカバー材9による隠蔽がが容易である。
第10に、補助錠20とカバー材9とが一体に結合されてユニット化されていると、設置が更に容易である。
第11に、カバー材9にクレセント錠6若しくはその設置位置のいずれかのダミー部分が設けられていれば、侵入者の識別力を混乱させるので、防犯効果が更に向上する。
次に、本発明の実施例にかかる戸の施錠構造について説明する。図1は本発明の戸の施錠構造の一例を示すものであり、符号1は窓枠である。窓枠1にはサッシ戸2,3が取り付けられており、サッシ戸2,3の窓枠1の中央部側の縦框4,5のガラスと直交する壁面には主錠としてのクレセント錠6と受け金具7が設けられている。屋内側のサッシ戸2の縦框4のガラスと平行な面には後述する補助錠20をカバーするカバー材9が設けられている。この実施の形態では、このカバー材9は、サッシ戸2,3のガラスG1,G2を保持する枠部10、11の素材であるアルミニウムと同様に、アルミニウム板で構成されており、枠部10,11の塗料と同じ色彩の塗料が塗布されている。
図5、図6に示すように、カバー材9の周囲には、縦框4の壁面まで貫通するネジ穴Sが複数個(ここでは上中下の8箇所)形成されており、このネジ穴の奥部に、図示しないネジの軸部を通し、頭部を受ける鍔部(図示せず)が形成されている。
サッシ戸2の縦框4には、カバー材9を取り付けるネジが螺着されるネジ穴(図示省略)が形成されており、カバー材9は前述のネジをカバー材9のネジ穴Sに通して、ドライバーによりサッシ戸3の縦框のネジ穴Sにネジを螺着することにより固定される。ネジ穴Sは、ネジの頭部がカバー材9の表面から突出しないように深く形成されており、ネジが固定されるとき、ネジの頭部がネジ穴Sの奥に位置するようになっている。これによって、万一、ガラスG1,G2が破られてガラスの破壊開口部から侵入者の手が入り込んでもドライバーをネジに挿入できなくなる。
図2,3,4はサッシ戸2,3の補助錠20及び受け金具23を示す。サッシ戸2の縦框4には、ガラス戸G1に対して直角方向に縦框4を貫通する開口部12が形成されている。又、サッシ戸3の縦框5にはガラス戸G2に対して直角方向に縦框5を貫通する開口部13が形成されている。開口部12には、後述する補助錠20のデッドボルト21と案内筒22が保持される。開口部13には、受け金具23が取り付けられ、受け金具23は補助錠20のデッドボルト21を保持してサッシ戸2,3の開閉動作を阻止する。受け金具23はデッドボルト21の先端部が挿入される凹部24が形成されている。受け金具23はネジ23’が縦框5に螺着されて固定されている。
サッシ戸2の縦框4の室外側の壁面には、金具25がネジ26により固定されている。金具25には、縦框4の開口部12の周りを一部閉鎖する開口部25Aが開口されて開口部25Aからデッドボルト21が出入できるようになっている。デッドボルト21は、解錠状態にあるときに、サッシ戸3の縦框5に当たらないように金具25より少し出ており、施錠状態にあるときは、受け金具23の凹部24の奥まで突出する。
金具25の受け金具23に臨む面には施錠位置を検出するための反射型インタラプタからなる光センサ27,28が取り付けられている。光センサ27,28は受け金具23の表面に光を当てて、両方の反射光が戻ってきたときに、デッドボルト21と凹部24とが一致した位置にあることを検出する。尚、受け金具23側には光センサ27,28の光を反射するための金属光沢面を有する反射板29,30が取り付けられている。
縦框4,5の相対する壁面には、サッシ戸2,3が窓枠1を完全に閉鎖するときに、サッシ戸2,3の間のすき間が開くことを阻止する係止板部31,32が形成されている。又、図5に示すように、カバー材9の室内側の表面には補助錠20が施錠状態にあるか、解錠状態にあるかを表示するための表示部33が設けられている。表示部33は例えばLEDやELパネルで構成され、補助錠20のマイクロコンピュータ46(図9参照)に接続されて、マイクロコンピュータ46により発光制御される。又、カバー材9の表面には施錠ボタン50と解錠ボタン51が設けられている。この施錠ボタン50と解錠ボタン51は、例えば2秒や3秒などの一定の時間長押しを要するものであると、誤動作や防犯上効果がある。勿論、施錠ボタン50と解錠ボタン51を所定時間(例えば2秒や3秒など)同時押しすることによって、施錠や解除を行うようにすることも、誤動作や防犯上効果的である。
カバー材9の裏面側(取付時に室外側に向けられる側)には、図6に示すように、補助錠20を取り付けるための凹部34が複数個形成されている。凹部34は複数個形成されており、凹部34同士の間には補強部35が形成されている。補助錠20が組み込まれた凹部34には底板36(図4参照)が設けられており、カバー材9と補助錠20と共に一体になってユニット化されている。
図7、図8は補助錠20の外形を示す。補助錠20の本体ケース40は凹部34内部に組み込まれるように構成されており、本体ケース40からデッドボルト21を保持する案内筒22が突出している。補助錠20は、デッドボルト21と案内筒22及び受け金具23からなる施錠機構41(図9参照)と、デッドボルト21を受け金具23の凹部24に対して侵入・退避させるように、デッドボルト21をスライド駆動する減速機構42と、減速機構42を駆動するモーター43と、前述の光センサ27,28と、デッドボルト21が受け金具23の凹部24に嵌合して施錠に成功したことを検出するマイクロスイッチ44(図4参照)と、デッドボルト21が解錠時のホームポジションにあることを検出するマイクロスイッチ45(図4参照)と、マイクロコンピュータ46と、通信モジュール47と、バッテリー48とを有する。
本体ケース40は、この実施の形態では、縦框4の壁面4Aの表面に取り付けられているが、縦框4の壁面4Aに収納開口部(図示省略)を形成し、この収納開口部に側に嵌合可能なように底板36形成し、底板36側に補助錠20を組み込んでカバー材9によってカバーしても良い。このようにカバー材9と補助錠20からなるように、補助錠ユニットを構成して、収納開口部に取り付ける場合には、カバー材9の高さを抑制できる。勿論、本実施の形態のように、縦框4に開口部12を形成して案内筒22を装着し、カバー材9側に補助錠20を組み込んで平らな底板36でカバー材9の裏面を閉鎖し、一体化したユニットと構成すると組み付けが極めて容易であり、メンテナンスがし易いことや後付け加工が簡単であるという利点がある。
補助錠20は、本体ケース40内に扁平なモーター43を有する。モーター43の回転軸にはギア42Aが固定されている。ギア42Aにはギア42Bが噛み合っており、ギア42Bにはギア42Cが噛み合っている。ギア42Cはウォーム部42Dを有しており、ウォーム部42Dはギア42Eに噛み合っている。ギア42Eはデッドボルト21の側面に形成されたラックギア(図示省略)に噛み合っている。従って、この実施の形態の減速機構42は、ギア42A、42B、42C、42D、42Eによって構成されている。
補助錠20のマイクロコンピュータ46と通信モジュール47とバッテリー48は、施錠機構42及びデッドボルト22を避けた位置に設けられている。マイクロコンピュータ46には、図9に示すように、光センサ27,28及びモーター43のリレー49、通信モジュール47、バッテリー48、マイクロスイッチ44,45が接続されている。
マイクロコンピュータ46は、バッテリー48から給電されて補助錠20の施錠・解錠を制御する。すなわち、施錠する場合、施錠ボタン50(図5参照)を押すと、施錠動作が始まり、光センサ27,28を点灯させ、反射板29,30からの反射光を確認する。反射板29,30から同時に所定パルスの反射光を受光したときにAND回路により、光センサ27,28は反射板29,30と対面した位置にあると判断される。
勿論、光センサ27,28の発光パルスの周期をそれぞれ異ならせると、独自のパルスであるので、光センサ27と反射板29とが対面し、光センサ28が反射板30と対面していることが更に明確になる。
AND回路により光センサ27,28は反射板29,30と対面した位置にあると判断されると、マイクロコンピュータ46はリレー49を通電してバッテリー48からモーター43に電流を印加する。リレー49はバッテリー48の正極・負極の切換が可能なものとされており、施錠動作のときには、デッドボルト21が受け金具23の凹部24側に進むように、リレー49を動作させてモーター43を回転開始させる。
モーター43の回転は減速機構42を介してデッドボルト21に伝達され、デッドボルト21が受け金具23の凹部24に嵌合する。デッドボルト21が凹部24に嵌合すると、マイクロスイッチ44にデッドボルト21の突起部44Aが接触する。
マイクロコンピュータ46は、施錠動作の開始と共にマイクロスイッチ44に電流を周期的に送信しており、マイクロスイッチ44のオン信号が所定時間或いは所定個数検知されると、マイクロコンピュータ46はデッドボルト21が凹部24に嵌合したことを検出し、光センサ27,28及びマイクロスイッチ44への検出用パルス信号の送信を停止し、リレー49への通電を停止し、表示部33に例えば「施錠中」等の点灯表示を行う。この表示部33を例えば、液晶表示器により構成し、「施錠中」或いは「解錠中」等の文字或いは「マーク」をセグメントにより構成すると、消費電力が少ないものとなる。
解錠動作の場合には、解錠ボタン51を押すと、マイクロコンピュータ46は、モーター43を施錠時と反対側に回転させるように、リレー49に命令を送り、リレー49は施錠時と逆の電流方向に変えてバッテリー48からモーター43に給電すると共に、マイクロスイッチ45に向けて解錠を検出するためのパルス信号を送信する。
モーター43はバッテリー48からの給電により、施錠時と逆回転してデッドボルト21を凹部24から抜き取る。デッドボルト21が凹部24から退避してマイクロスイッチ45がオンし、マイクロコンピュータ46が所定個数或いは所定時間のマイクロスイッチ45のオン信号を検出したら、リレー49をオフしてモーター43への給電を停止、マイクロスイッチ45への解錠検知のパルス信号送信を停止する。また、解錠時には、マイクロコンピュータ46は表示部33に「解錠中」の文字又はマークを点滅表示する。
この表示部33は、液晶表示器により行うのが通常好ましいが、カバー材9以外のところ(例えば、集中監視装置などに)に表示部33或いは同機能を持つ表示装置を設けて確認できるようにしても良い。又、視覚以外の聴覚・体感等による感知のために、液晶表示器の他に、音や振動を所定時間或いは所定回数発生するようにすると、離れた場所や夜間でも確認できるほか、視覚や聴覚の障害者或いは病人等にも確認できることとなる。
この実施の形態では、施錠ボタン50及び解錠ボタン51に代用できるものとして、通信モジュール47を備えている。通信モジュール47は、家の中に設けられる通信用コントローラで操作可能なものであり、通信のためには、無線や赤外線を用いるが、勿論、有線であっても良い。
ここでは、一例として無線方式を用いる場合を説明する。通信モジュール47と通信する無線型のコントローラ(図示省略)は、通信モジュール47を介してマイクロコンピュータ46に施錠用又は解錠用の命令信号を送信するように、施錠用又は解錠用の通信電波を送信する。通信モジュール47はアンテナ60を有している。
通信モジュール47及びコントローラは、親子電話や無線LANに用いる微弱な電波を用いる周知の無線送受信器モジュールからなるものである。
無線により補助錠20の施錠・解錠を制御するには、前記コントローラから施錠用又は解錠用の通信電波を送信する。通信モジュール47は、アンテナ60から施錠用又は解錠用の通信電波を受信したときに、マイクロコンピュータ46に施錠用又は解錠用の命令信号を送信する。マイクロコンピュータ46は、施錠或いは解錠に成功若しくは失敗したときに、その結果を送信元のコントローラに送信し、コントローラはその結果を表示できるようになっている。
バッテリー48には乾電池が用いられるが、二次電池や大容量キャパシターを用いても良い。バッテリー48の交換はカバー材9の取り外しにより行っても良いが、バッテリー48用の蓋部をカバー材9の表面に設けてバッテリー交換が容易にするのが望ましい。
尚、上述の実施例では、カバー材9に補助錠20を設けたが、サッシ戸2,3のクレセント錠6,7を無くしたり、ダミーとして残しながら、図6に示すように、デッドボルトを備えた主錠70をカバー材9の内部に設けるのも良い。カバー材9の中に補助錠20のみならず主錠70も備え、全部で一つのユニットと構成すると、主錠の設置場所等が外部から目視や手探り(ガラスが破られた場合)でも探索できなくなるので、防犯効果が更に向上する。
又、補助錠20について本願を適用した場合について述べたが、主錠に本願を適用しても良い。
本発明にかかる戸の施錠構造及び施錠装置は、引き違い式の戸、サッシ戸、玄関の回動式のドア、出窓などの回動式の戸に適用できる。
2,3 サッシ戸(戸)
4,5 縦框
6 クレセント錠(主錠)
7 受け金具(主錠)
9 カバー材
20 補助錠(電気錠)
21 デッドボルト(施錠機構)
23 受け金具(施錠機構)
27,28 光センサ
33 液晶表示器からなる表示部
44,45 マイクロスイッチ
46 マイクロコンピュータ
47 通信モジュール
50 施錠ボタン
51 解錠ボタン
4,5 縦框
6 クレセント錠(主錠)
7 受け金具(主錠)
9 カバー材
20 補助錠(電気錠)
21 デッドボルト(施錠機構)
23 受け金具(施錠機構)
27,28 光センサ
33 液晶表示器からなる表示部
44,45 マイクロスイッチ
46 マイクロコンピュータ
47 通信モジュール
50 施錠ボタン
51 解錠ボタン
Claims (14)
- 戸の屋内側に、戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な錠本体を設置し、この錠本体をカバー材により隠蔽したことを特徴とする戸の施錠構造。
- 請求項1の戸の施錠構造において、
前記カバー材は前記戸の素材と同質の素材にて構成されていることを特徴とする戸の施錠構造。 - 請求項1、2の何れかの戸の施錠構造において、
前記カバー材は、前記錠本体より大きく前記戸の枠部の一辺部の全長以下の大きさを有することを特徴とする戸の施錠構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れかの戸の施錠構造において、
前記カバー材は屋内側から開閉可能とされていることを特徴とする戸の施錠構造。 - 請求項1乃至請求項4の何れかの戸の施錠構造において、
前記錠本体は前記カバー材の中に複数個設けられていることを特徴とする戸の施錠構造。 - 請求項1乃至請求項5の何れかの戸の施錠構造において、
前記カバー材に覆われた錠本体は、スイッチの通電により施錠・解錠を行う電気錠であることを特徴とする戸の施錠構造。 - 請求項6の戸の施錠構造において、
前記カバー材に覆われた錠本体は無線により施錠・解錠可能な電気錠であることを特徴とする戸の施錠構造。 - 請求項6又は請求項7の戸の施錠構造において、前記カバー部材に、錠本体が施錠状態であるか解錠状態であるかを表示する表示部が設けられていることを特徴とする戸の施錠構造。
- 請求項1乃至請求項8の戸の施錠構造に用いる施錠装置おいて、
前記錠本体と、前記カバー材とを有し、前記錠本体がユニット化されていることを特徴とする。 - 請求項1乃至請求項8の戸の施錠構造に用いる施錠装置おいて、
前記錠本体と前記カバー材とが一体に結合されていることを特徴とする施錠装置。 - 請求項9又は請求項10の施錠装置おいて、
前記カバー材に錠本体とそのダミー部分が設けられていることを特徴とする施錠装置。 - 戸の屋内側に戸口又は他の戸の何れかの受け部と組み合わされて施錠可能な錠本体を設置し、この錠本体がユニット化されていることを特徴とする施錠装置。
- 請求項12の施錠装置において、
前記錠本体は、戸の枠部内に収納されていることを特徴とする施錠装置。 - 請求項12又は請求項13の何れかの施錠装置において、
前記錠本体をカバー材により隠蔽したことを特徴とする施錠装置。
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JP2003348802A JP2005113499A (ja) | 2003-10-07 | 2003-10-07 | 戸の施錠構造及び施錠装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2005113499A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011517332A (ja) * | 2008-03-21 | 2011-06-02 | エルジー・ハウシス・リミテッド | 建具用デジタルロック装置 |
-
2003
- 2003-10-07 JP JP2003348802A patent/JP2005113499A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011517332A (ja) * | 2008-03-21 | 2011-06-02 | エルジー・ハウシス・リミテッド | 建具用デジタルロック装置 |
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