JP2005111993A - 印刷物 - Google Patents

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功明 福島
Yoshinori Yamamoto
芳典 山本
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芳治 瀧澤
Hiroaki Takagi
弘晃 高木
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Abstract



【課題】 中空微小球を使用した印刷物は、中空微小球が有機溶媒に可溶でかつ耐熱性がないため、耐溶剤性および耐熱性に劣る問題があり、また中空微小球が有機溶媒に可溶なため、水系溶媒が主体で使用樹脂が限定され、ペツトフイルムなどの樹脂系印字面への接着性に問題があつた。


【解決手段】 透明物品または有色物品の印字面、特に不均一な形状面に、樹脂と中空微小球を含む実質的に白色である印刷層を有し、上記中空微小球のメチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ中空微小球の外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上であることを特徴とする印刷物。


【選択図】 なし

Description

本発明は、実質的に白色のインクジェット用インク組成物を用いて形成される印刷物に関し、さらに詳しくは、貯蔵安定性、速乾性、耐熱性にすぐれた上記インク組成物を用いて形成される耐熱性、耐溶剤性、耐久性にすぐれた印刷物に関するものである。

インクジェット印刷法は、ノズルを介してインク組成物を印刷対象面に射出して印字を行うものであり、非接触印刷法のため、不均一な形状面、たとえばペットボトルやダンボール面に印刷するのに適している。

この種の印刷法に用いるインク組成物は、(a)長期間貯蔵しても相分離や沈殿が起こらず安定で、(b)インク組成物と印刷面との付着性が良好で、(c)インク組成物は印刷面ですばやく乾燥し、しかも(d)乾燥後の印字物は印刷面との密着性にすぐれ、かつ(e)長期保存、こすれや溶剤に対して耐久性があるものでなければならない。

また、この種のインク組成物には、(f)ノズルを目詰まりさせることなく通過し、(g)インクジェット用プリンタによる印字制御ができるように電荷制御されている必要がある等、他のインク組成物にはないインクジェット用インク組成物独特の問題もある。

インクジェット印刷に用いるインク組成物には、着色タイプと非着色タイプがある。本発明の主たる用途は、非着色タイプで、着色紙、着色ペットフィルム、透明ペットフィルム、着色ペットボトル、透明ペットボトル、ダンボールなどの印刷に使用する、実質的な白色印刷用のインクジェット用インク組成物である。

非着色タイプのインクジェット用インク組成物には、インク組成物に顔料である二酸化チタン(TiO2 )などを添加したもの、中空微小球を添加したもの(特許文献1参照)が提案されている。このうち、顔料タイプのインク組成物には、顔料が沈殿しやすい、インクジェット用のノズルが顔料で詰まりやすい、顔料を含有するので紙などのリサイクルをし難いなどの欠点があり、中空微小球タイプのインク組成物が主流になりつつある。

この中空微小球は、壁が液体を透過可能な合成重合体でつくられ、微小球中央部の空間はその壁を透過して液体の出入りが可能である。したがって、この中空微小球中央部の空間はインク組成物の状態では溶媒によって満たされ、中空微小球の比重とインク組成物の比重が実質的に同一になり、中空微小球はインク組成物中に安定に分散されている。

一方、このインク組成物を印字面に印字して乾燥すると、微小球中央部の空間は空気で置換されるため、樹脂と空間部で入射光が乱反射されて、実質的に白色を呈する。
特開昭63−254176号公報
しかし、従来の中空微小球タイプのインク組成物には、(1)印字物の耐溶剤性が悪く、印字物にシンナー等の溶剤をつけると、中空微小球が溶解して、白色印字が脱色する、(2)ペットフィルム・ペットボトル等の樹脂系印字面との密着性が悪く、印字物を強くこすると、印字物が剥離しやすい、(3)120℃以上の高温に晒すと、中空微小球が軟化して、白色印字が脱色する、等の欠点があり、これらの改善が望まれていた。

本発明は、このような事情に照らし、インクジェット用プリンタのノズル目詰まりがなく、印字制御できるように電荷制御されており、印字物の耐溶剤性、樹脂系印字面との密着性、印字物の耐熱性が高いインクジェット用インク組成物を用いて形成される印刷物を提供することを目的としている。

なお、本発明では、目的に応じて、上記インクジェット用インク組成物に蛍光染料、イエロー、マジエンダ、シアン染料を適宜添加することを排除するものではない。

本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意検討した結果、インク組成物に含有させる中空微小球を特定のものにする、とくに、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上のもの、より好ましくは80%以上のものにすると、印字物の耐溶剤性、耐熱性が高くなることを見い出した。

また、中空微小球と溶剤との特定の組み合わせにより、ウレタン樹脂などの特定の樹脂を使用できるようになり、ペットフィルム・ペットボトルなどの樹脂系印字面との密着性が高くなること、さらには、電荷調整剤を特定のものにすれば、インクジェット用プリンタによる印字制御が容易になることもわかった。

本発明は、以上の知見をもとにして、完成されたものである。

すなわち、本発明は、透明物品または有色物品の印字面に、樹脂と中空微小球を含む実質的に白色である印刷層を有し、上記中空微小球のメチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ中空微小球の外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上であることを特徴とする印刷物に係るものである。

また、本発明は、透明物品または有色物品の印字面が、不均一な形状面である上記構成の印刷物と、透明物品または有色物品が、有色紙、有色ペットフィルム、透明ペットフィルム、有色ペットボトル、透明ペットボトル、ダンボールまたは金属である上記構成の印刷物とを提供できるものである。

このように、本発明では、透明物品または有色物品の印字面、特に不均一な形状面に、樹脂と特定構成の中空微小球を含む実質的に白色である印刷層を有する構成としたことにより、着色印字面への印字物の白色度、密着度、耐溶剤性、耐熱性が高く、かつペットフィルムなどの樹脂面への印字特性もすぐれる印刷物を提供できるものである。

本発明のインクジェット用インク組成物を印字対象面に吹付・乾燥すると、微小球の中空部は空気に置換されるため、印字物は入射光を乱反射して不透明な白色を呈する。このため、本発明のインク組成物は、インクジェットプリンタにて有色紙、有色ペットボトル、ダンボール上の白色印字などに好適に使用できる。また、このインク組成物で作製したラベルなどを使用することもできる。

特殊な使用法として、このインク組成物に蛍光染料、顔料などを溶解または分散させ、バーコード印字などをすることで、物流管理することもできる。さらに、この蛍光体含有インク組成物で有価証券の印刷用の用紙にあらかじめ印字や模様印刷をしておくことにより、セキュリティ用途に使用することもできる。

本発明では、架橋度の極めて高い中空微小球を用いたことを特徴としている。この中空微小球は、基本的にメチルイソブチルケトンに不溶で、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分は60%以上である。具体的には、ポリスチレンシードにメチルメタクリレートモノマーとジビニルベンゼンモノマーのような多官能モノマーとを溶解させ、水溶性重合開始剤を用いて乳化重合することによって、メチルメタクリレートとジビニルベンゼンなどを共重合させてなる中空微小球が好ましく用いられる。

この中空微小球は、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が90%以上のものもあり、耐溶剤性が高く、かつガラス転移点が150℃以上、熱分解温度が300℃以上で、耐熱性も高い。

このような中空微小球成分は、インク組成物中、5〜25重量%が好ましく、7〜20重量%の範囲がより好ましく、10〜15重量%の範囲がさらに好ましい。この範囲が好ましいのは、この範囲未満では白色度が低下し、この範囲を超えると、粘度が高くなりすぎて、インクジェットプリンタによる印字が困難になったり、印字の付着強度が低下したりするためである。

上記の中空微小球の粒子径および内径と外径との比は、外径0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上が好ましいが、外径が0.3〜0.7μm、内径と外径との比が0.5以上がより好ましい。外径が0.3〜0.5μm、内径と外径との比が0.6以上のものがさらに好ましい。

この範囲が好ましいのは、外径が0.2μm未満の場合は白色度が低下し、外径が1μmを超えると同じ白色度を得るのに多量の中空微小球が必要であり、また上記外径の範囲でも、内径と外径との比が0.4未満の場合は白色度が低下する。

なお、内径と外径との比が0.8を超える中空微小球は製造が困難であり、事実上使用できる中空微小球の内径と外径との比の上限は0.8である。

本発明の条件を満足する中空微小球としては、JSR社製のSX866(A)とその関連のものがある。これらの中空微小球は、架橋度が高く、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上である。

本発明の条件を満足しない中空微小球には、JSR社製のSX864(B)、SX865(B)、ロム・アンド・ハース社製のOP42、OP62がある。これらの中空微小球は、外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上であるが、架橋度が低く、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%未満である。

メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上の中空微小球を使用すると、中空微小球の耐溶剤性が高くなるため、従来、水(沸点:100℃)とアルコールに限定されていた分散溶剤の幅が広くなり、ケトン系溶剤の使用が可能になる。ケトン系溶剤としては、沸点が55〜120℃の少なくとも1種が好ましい。沸点がこの範囲のケトン系溶剤が好ましいのは、沸点が低すぎると、インク組成物がインクジェット印字機のノズル内で乾燥してノズル目詰まりが起りやすく、沸点が高すぎると、印刷物の乾燥が遅くなるためである。

このようなケトン系溶剤としては、アセトン(沸点:56.3℃)、メチルエチルケトン(沸点:79.53℃)、メチルイソブチルケトン(沸点:116.7℃)がある。沸点が70〜120℃の範囲のケトン系溶剤がより好ましい。より好ましいケトン系溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンを溶剤に使用すると、過酷な条件でもインク組成物のノズル内乾燥によるノズル目詰まりがなく、印刷物の速乾性も高くなる。ただし、乾燥速度に影響を及ぼさない範囲で、この沸点の範囲を外れる溶剤を使用しても差し支えない。

粘度、乾燥速度の制御を目的に、上記のケトン系溶剤とともに、沸点が55〜120℃のアルコール系溶剤の少なくとも1種を併用するが好ましい。沸点がこの範囲のアルコール系溶剤が好ましいのは、沸点が低すぎると、インク組成物のノズル内乾燥によるノズル目詰まりが起りやすく、沸点が高すぎると、印刷物の乾燥が遅くなるためである。

このようなアルコール系溶剤としては、メチルアルコール(沸点:64.65℃)、エチルアルコール(沸点:78.32℃)、n−プロピルアルコール(沸点:97.15℃)、イソプロピルアルコール(沸点:82.4℃)、1−ブタノール(沸点:117.25℃)、2−ブタノール(沸点:98.5℃)が挙げられる。このうち、沸点が70〜90℃の範囲のアルコール系溶剤がより好ましい。

より好ましいアルコール系溶剤としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。エチルアルコール、イソプロピルアルコールを溶剤に使用すると、インク組成物のノズル内乾燥によるノズル目詰まりがなく、印刷物の速乾性も高くなる。ただし、乾燥速度に影響を及ぼさない範囲で、この沸点の範囲を外れる溶剤を使用しても差し支えない。なお、より好ましい沸点の上限範囲がケトン系より低いのは、アルコール系の気化熱がケトン系より一般に大きく、乾燥しにくいためである。

樹脂成分としては、ウレタン樹脂、αオレフィン−マレイン酸共重合体樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ロジン系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂など、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒に可溶な樹脂であれば、いずれでもよいが、ウレタン樹脂、αーオレフィン−マレイン酸共重合体樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂が、ケトン/アルコール混合溶媒への溶解度が高いので、より好ましい。

具体的には、三菱レーヨン社製のPB121、PB383、PB122、PB123、PB204、PB2008のようなアルリル樹脂(酸価が10mgKOH/gのものは分散性がよい)、共栄社化学社製G700のようなαオレフィン−無水マレイン酸共重合体部分エステル(柔軟性向上に有効)、武田薬品工業社製のE700、E755、E920、E790,E760のようなウレタン樹脂(接着性、白色度向上に有効)などが、好ましく用いられる。

これらの中でも、ウレタン樹脂を単独もしくは他の樹脂とともに使用すると、ペットフィルムなどへの付着力が高くなるので、より好ましい。

樹脂の添加量としては、全重量を基準として、2〜20重量%が好ましく、3〜15重量%がより好ましく、5〜13重量%がさらに好ましい。この範囲が好ましい理由は、この範囲未満では、印字面との密着性が悪くなり、この範囲を超えると、印字の白色度が低下したり、粘度が高くなりすぎてインクジェットプリンタによる印字が困難になるためである。

本発明では、さらに、インクジェットプリンタによる印字をスムーズに行うため、上記材料の他、インク組成物の電荷制御の目的で、電荷調整剤として、0.05〜5重量%のLiNO3 、KSCN、下記式(1)のホスホニウム塩類またはアンモニウム塩類の少なくとも1種を添加する必要がある。この内、ホスホニウム塩類やアンモニウム塩類は、ケトン系溶剤に溶けやすいのでより好ましい。0.05〜5重量%が良いのは、0.05重量%未満では効果が小さく、5重量%を超えると効果が飽和するためである。

┌ R1 ┐+
│ | │
│R2 −A−R4 │ …(1)
│ | │
└ R3

(式中、AはNまたはPであり、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜14の直鎖 、環状の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよく、互いに 結合した環状構造であってもよい)

実施例で使用したホスホニウム塩類としては、日本化学工業社製のヒシコーリンPX82B:〔(C8 173 PC2 5 〕Brなどである。アンモニウム塩類には、ライオン社製のアーカードC50:〔(C1225またはC1429)N(CH3 3 〕Clなどを用いた。また、ペットフィルム、ペット容器などへの印字用には、0.05〜0.5重量%のフッ素系界面活性剤を添加すると、ドット径が小さくなるので好ましい。上記添加量が0.05重量%未満ではドット径縮小効果が小さく、0.5重量%を超えるとインク組成物が泡立ちやすい。

以下に、本発明の実施例を記載して、さらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとし、インク組成(重量%)も合わせ示した。

実施例1のインク組成物の調製には、つぎの材料を使用した。

中空微小球〔JSR社製SX866(A)〕 100部
(メチルイソブチルケトン不溶分:90%以上、 (12.89%)
外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67)

アクリル樹脂(三菱レーヨン社製ダイヤナールPB121) 40部
(酸価:180mgKOH/g)

ウレタン樹脂溶液(武田薬品工業社製タケラックE920) 20部
(固形分:50%)
固形分換算樹脂計 (6.44%)

ホスホニウム塩(日本化学工業社製 15部
ヒシコンリンPX82B) (1.93%)

フッ素系界面活性剤(3M社製フロラードFC430) 1部
(0.13%)

メチルイソブチルケトン(MIBK) 300部

エチルアルコール(EtOH) 300部

溶剤計(樹脂溶液中の溶剤を含む) (78.61%)

メチルイソブチルケトン300部に、アクリル樹脂40部、ウレタン樹脂溶液20部、フッ素系界面活性剤1部を溶解させた。これにホスホニウム塩15部を溶解したエチルアルコール300部、および中空微小球100部を加え、ボールミルで3時間分散することで、実施例1のインク組成物を調製した。

実施例1のインク組成物の調製には、つぎの材料を使用した。

中空微小球〔JSR社製SX866(A)〕 100部
(メチルイソブチルケトン不溶分:90%以上、 (12.90%)
外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67)

アクリル樹脂(三菱レーヨン社製ダイヤナールPB121) 40部
(酸価:180mgKOH/g)

ウレタン樹脂溶液(武田薬品工業社製タケラックE920) 20部
(固形分:50%)
固形分換算樹脂計 (6.45%)

ホスホニウム塩(日本化学工業社製 15部
ヒシコーリンPX82B) (1.94%)

メチルイソブチルケトン(MIBK) 300部

エチルアルコール(EtOH) 300部

溶剤計(樹脂溶液中の溶剤を含む) (78.71%)

メチルイソブチルケトン300部に、アクリル樹脂40部、ウレタン樹脂溶液20部を溶解させた。これにホスホニウム塩15部を溶解したエチルアルコール300部、および中空微小球100部を加え、ボールミルで3時間分散することで、実施例2のインク組成物を調製した。

実施例3のインク組成物の調製には、つぎの材料を使用した。

中空微小球〔JSR社製SX866(A)〕 100部
(メチルイソブチルケトン不溶分:90%以上、 (13.05%)
外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67)

アクリル樹脂(三菱レーヨン社製ダイヤナールPB121) 40部
(酸価:180mgKOH/g)

ウレタン樹脂溶液(武田薬品工業社製タケラックE760) 15部
(固形分:30%)

マレイン酸樹脂 5部
(荒川化学工業社製マルキードNo.32)
固形分換算樹脂計 (6.46%)

アンモニウム塩(ライオン社製アーカードC50) 5部
(0.65%)

フッ素系界面活性剤(大日本インキ社製メガフアツク172D) 1部
(0.13%)

メチルイソブチルケトン(MIBK) 200部

エチルアルコール(EtOH) 400部

溶剤計(樹脂溶液中の溶剤を含む) (79.70%)

メチルイソブチルケトン200部に、アクリル樹脂40部、ウレタン樹脂溶液15部、フッ素系界面活性剤1部を溶解させた。これに四級アンモニウム塩5部とマレイン酸樹脂5部を溶解したエチルアルコール400部、および中空微小球100部を加え、ボールミルによって3時間分散することによって、実施例3のインク組成物を調製した。

実施例4のインク組成物の調製には、つぎの材料を使用した。

中空微小球〔JSR社製SX866(A)〕 100部
(メチルイソブチルケトン不溶分:90%以上、 (12.82%)
外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67)

アクリル樹脂(三菱レーヨン社製ダイヤナールPB383) 30部
(酸価:180mgKOH/g)

ウレタン樹脂溶液〔武田薬品工業社製タケラックE900〕 40部
(固形分:50%)
固形分換算樹脂計 (6.41%)

LiNO3 10部
(1.28%)

メチルイソブチルケトン(MIBK) 400部

エチルアルコール(EtOH) 200部

溶剤計(樹脂溶液中の溶剤を含む) (79.49%)

メチルイソブチルケトン400部に、アクリル樹脂30部とウレタン樹脂溶液40部を溶解させた。これにLiNO3 10部を溶解したエチルアルコール200部、および中空微小球100部を加え、ボールミルで3時間分散することで、実施例4のインク組成物を調製した。

実施例1の外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67、メチルイソブチルケトン不溶分90%以上の中空微粒子100部の代りに、外径:0.45μm、内径と外径との比:0.50、メチルイソブチルケトン不溶分80%の中空微粒子100部を使用したことを除き、実施例1と同様にして、実施例5のインク組成物を調製した。

実施例1の外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67、メチルイソブチルケトン不溶分90%以上の中空微粒子100部の代りに、外径:0.55μm、内径と外径との比:0.40、メチルイソブチルケトン不溶分80%の中空微粒子100部を使用したことを除き、実施例1と同様にして、実施例6のインク組成物を調製した。

比較例1
実施例1の外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67、メチルイソブチルエチルケトン不溶分90%以上の中空微粒子100部の代りに、外径:0.65μm、内径と外径との比:0.30、メチルイソブチルケトン不溶分80%の中空微粒子100部を使用したことを除き、実施例1と同様にして、比較例1のインク組成物を調製した。

比較例2
実施例1の外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67、メチルイソブチルエチルケトン不溶分90%以上の中空微粒子100部の代りに、外径:0.55μm、内径と外径との比:0.50、メチルイソブチルケトン不溶分30%の中空微粒子〔JSR社製SX864(B)の乾燥品〕100部を使用したことを除き、実施例1と同様にして、比較例2のインク組成物を調製した。

比較例3
実施例1の外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67、メチルイソブチルエチルケトン不溶分90%以上の中空微粒子100部の代りに、外径:0.55μm、内径と外径との比:0.40、メチルイソブチルケトン不溶分20%の中空微粒子〔JSR社製SX865(B)の乾燥品〕100部を使用したことを除き、実施例1と同様にして、比較例3のインク組成物を調製した。

比較例4
比較例4のインク組成物の調製には、つぎの材料を使用した。

中空微小球分散液(ロム・アンド・ハース社製ロペーグOP42) 140部
(固形分:40%) 固形分換算 (14.00%)
(メチルイソブチルエチルケトン不溶分:0%、 、外径:0.42μm、内径と外径との比:約0.6)

スチレン−アクリル共重合樹脂溶液(ジョンソン・アンド
・ジョンソン社製ジヨンクリール52) 60部
(固形分:60%) 固形分換算 (9.00%)

添加剤 カルビトール 12部
(3.00%)

アンモニア水 12部
(アンモニア:28%) アンモニア分 (0.84%)

分散水 156部

イソプロパノール 20部

溶剤計(樹脂などの溶解用溶媒を含む)(73.16%)

水156部、イソプロパノール20部を攪拌しながら、アンモニア水12部、スチレン−アクリル共重合樹脂溶液60部、カルビトール12部、中空微小球分散液140部を順次少しずつ加え、比較4のインク組成物を調製した。

比較例5
ホスホニウム塩、フッ素系界面活性剤を使用しなかったことを除き、実施例1と同様にして、比較例5のインク組成物を調製した。

中空微小球〔JSR社製SX866(A)〕 100部
(メチルイソブチルケトン不溶分:90%以上、 (13.16%)
外径:0.36μm、内径と外径との比:0.67)

アクリル樹脂(三菱レーヨン社製ダイヤナールPB121) 40部
(酸価:180mgKOH/g)

ウレタン樹脂(武田薬品工業社製タケラックE920) 20部
(固形分:50%)
固形分換算樹脂計 (6.58%)

メチルイソブチルケトン(MIBK) 300部

エチルアルコンル(EtOH) 300部

溶剤計(樹脂溶液中の溶剤を含む) (80.26%)

上記の実施例1〜6および比較例1〜4の各インク組成物を、黒色鋼板上に、アプリケータで塗布・乾燥(乾燥後の厚さ:4μm)し、マクベス反射濃度計により白色度を測定した。また、上記印刷物を120℃の炉に24時間放置後の白色度、上記印刷物の上にシンナーを滴下・乾燥後の白色度を同様にして測定した。結果を表1に示す。なお、白色度20以上であれば実用レベルである。


表1

┌────┬──────┬──────┬──────┐
│ │初期の白色度│120℃保存│シンナー滴下│
│ │(任意単位)│後の白色度 │後の白色度 │
│ │ │(任意単位)│(任意単位)│
├────┼──────┼──────┼──────┤
│ │ │ │ │
│実施例1│ 47 │ 48 │ 41 │
│ │ │ │ │
│実施例2│ 48 │ 47 │ 43 │
│ │ │ │ │
│実施例3│ 48 │ 49 │ 42 │
│ │ │ │ │
│実施例4│ 43 │ 42 │ 40 │
│ │ │ │ │
│実施例5│ 32 │ 31 │ 29 │
│ │ │ │ │
│実施例6│ 21 │ 22 │ 20 │
│ │ │ │ │
├────┼──────┼──────┼──────┤
│ │ │ │ │
│比較例1│ 10 │ 11 │ 9 │
│ │ │ │ │
│比較例2│ 33 │ 8 │ 5 │
│ │ │ │ │
│比較例3│ 48 │ 測定不可 │ 測定不可 │
│ │ │ │ │
│比較例4│ 48 │ 測定不可 │ 測定不可 │
│ │ │ │ │
└────┴──────┴──────┴──────┘

上記の表1の結果から、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上である中空微小球を使用した本発明のインクジェット用インク組成物は、黒色鋼板上に印字しても実用レベルの白色度を示し、かつ120℃×24時間放置、シンナー滴下によっても白色度がほとんど低下しないことが明らかである。

一方、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ外径が0.2〜1μmであっても、内径と外径との比が0.4未満の中空微小球を使用した場合(比較例1)には白色度が不充分であった。

また、外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上の中空微小球であっても、メチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%未満の中空微小球を使用した場合(比較例2〜4)には、初期の白色度は合格であっても、120℃×24時間放置、シンナー滴下によって白色度が極端に低下し、場合によっては測定不能になった。

つぎに、上記の実施例1〜3および比較例4,5の各インク組成物について、緑色の透明ペットフィルム上に、アプリケータで塗布・乾燥(乾燥後の厚さ:4μm)し、マクベス反射濃度計により白色度を測定した。また、インクジェットプリンタ(日立社製KX型)により、緑色の透明ペットフィルム上に、ドット印字および通常印字を行つた。結果を表2に示す。

なお、ドット径については、実施例2のインク組成物のドット径を100とした場合のドット径を相対値で示す。印字不可は、プリンタによる印字制御ができず、通常印字・ドット印字ができなかったことを示す。また、密着度は、印字物を不織布で50回空擦りし、その後の印字が確認できたものを○印、確認できなかったものを×印で示す。


表2

┌────┬──────┬─────┬─────┐
│ │初期の白色度│ドット径 │ 密着度 │
│ │(任意単位)│(相対値)│(相対値)│
├────┼──────┼─────┼─────┤
│ │ │ │ │
│実施例1│ 71 │ 43 │ ○ │
│ │ │ │ │
│実施例2│ 72 │ 100 │ ○ │
│ │ │ │ │
│実施例3│ 73 │ 42 │ ○ │
│ │ │ │ │
├────┼──────┼─────┼─────┤
│ │ │ │ │
│比較例4│ 75 │ 103 │ × │
│ │ │ │ │
│比較例5│ 69 │印字不可 │印字不可 │
│ │ │ │ │
└────┴──────┴─────┴─────┘

上記の表2の結果から、中空微小球のメチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ中空微小球の外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上で、分散溶媒に、沸点が55〜120℃のケトンの少なくとも1種、または、沸点が55〜120℃のケトンの少なくとも1種と沸点が55〜120℃のアルコールの少なくとも1種とを主成分として含有し、電荷調整剤、ウレタン樹脂を使用した本発明のインク組成物(実施例1〜3)は、ペットフィルム上にも印字でき、ドット径が小さく、密着性も高いことが明らかになった。とくに、実施例2の材料に加えて、フッ素系界面活性剤を添加した本発明のインク組成物(実施例1、3)はドット径も小さくなることがわかった。

一方、中空微小球がメチルイソブチルケトンに溶けるため、水系溶剤を使用した場合(比較例4)は、ウレタン樹脂を使用できないので、ペットフィルムとの密着性が悪いことがわかった。さらに、電荷調節剤を含まないインク組成物(比較例5)はインクジェットプリンタによる印字ができないことがわかる。

Claims (3)

  1. 透明物品または有色物品の印字面に、樹脂と中空微小球を含む実質的に白色である印刷層を有し、上記中空微小球のメチルイソブチルケトンに対する不溶成分が60%以上で、かつ中空微小球の外径が0.2〜1μm、内径と外径との比が0.4以上であることを特徴とする印刷物。

  2. 透明物品または有色物品の印字面が、不均一な形状面である請求項1に記載の印刷物。

  3. 透明物品または有色物品が、有色紙、有色ペットフィルム、透明ペットフィルム、有色ペットボトル、透明ペットボトル、ダンボールまたは金属である請求項1または2に記載の印刷物。


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JP2014094546A (ja) * 2012-11-12 2014-05-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びその画像形成方法

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