JP2005111980A - インフレーション押出成形方法及びそれに用いられる押出成形装置、ならびに粘着シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一又は複数の押出機から押し出された樹脂材2料を金型1内に導入した後、金型1からインフレーション法により押出して所定の径の円筒状に膨大せしめた後、所定角度で相対向し、円筒状に膨大した樹脂材料2を偏平な楕円状に変形せしめる安定板5a,5b間を通過させて所定幅のフィルム又はシートを作製するインフレーション押出成形方法であって、円筒状に膨大した樹脂材料2をガイド手段によって、容易に偏平な楕円状に変形し得るようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
以上のように構成されてなるインフレーション押出成形装置によるインフレーション押出成形方法について以下に説明する。
低密度ポリエチレン80重量%に対して、密度が0.882g/cm3のエチレン−オクテン−1共重合体20重量%の樹脂混合物100重量部に対して酸化チタン4重量部、天然シリカ(平均粒径5.0μm)0.2重量部からなる基材となる樹脂材料と、粘着剤となるスチレン・エチレンブチレン・スチレンポリマーを100重量部とを、それぞれ別のΦ60mmスクリュー押出機の樹脂供給口に供給し、粘着剤用押出機回転数15rpm、基材用押出機回転数140rpmで運転し、これらを金型1に吐出させた。金型1の直径は400mmで、環状の噴出口が同心円状に2重に設けられており、各噴出口のギャップは3.0mmである。そして、粘着剤用押出機の設定温度を平均220℃、基材用押出機の設定温度を平均180℃、金型1の設定温度を220℃としてこれら各樹脂材料を共押出成形した。共押出成形され円筒状に膨大した樹脂材料は安定板5a,5b間を通過して偏平な楕円状に折り畳むように成形される。安定板5a,5bは、傾斜角α(図2参照)が6°となるように、左右対称に配列されたPTFEからなる17mm幅、ロール径Φ46mmの狭幅のロールを一列に56個設け、各ロール間の取り付け間隔H1を55mmとし、ロール間ギャップh1が9mmとなるように8段配置された第1ロール部7aと、12mm幅、ロール径Φ38mmの狭幅のロールを一列に90個設け、各ロール間の取り付け間隔H2を50mmとし、ロール間ギャップh2が12mmとなるように2段配置された第2ロール部7bと、で構成されている。なお、ここで、第1ロール部7aと、第2ロール部7bとの隙間bは8mmとなるように配置している。そして、これら各狭幅のロールが千鳥上に配列され、開度θ(図1参照)が24°に設定されている。この安定板間を通過させることによって、厚さ110μm×幅1350mmの2枚の粘着シートを得ることができた。これら各シートは、表面にしわもなく、また、各シートは厚みも略均等であり、高品質の粘着シートであった。
低密度ポリエチレン75重量%に対して密度が0.882g/cm3のエチレン−オクテン−1共重合体25重量%の樹脂混合物100重量部に対して、酸化チタン4重量部、滑剤0.6重量部とを混合した基材となる樹脂材料と、粘着剤となるスチレン・エチレンブチレン・ランダムポリマー100重量部からなる樹脂材料とを、それぞれ別のΦ60mmスクリュー押出機の樹脂供給口に供給し、粘着剤用押出機回転数20rpm、基材用押出機回転数150rpmで運転し、これらを金型1に吐出させた。金型1の直径は400mmで、環状の噴出口が同心円状に2重に設けられており、各噴出口のギャップは3.0mmである。そして、粘着剤用押出機の設定温度を平均200℃、基材用押出機の設定温度を平均180℃、金型1の設定温度を200℃としてこれら各樹脂材料を共押出成形した。共押出成形され円筒状に膨大した樹脂材料を、実施例1と同様の安定板5a,5b間に通過させて偏平な楕円状に折り畳むように成形した。これによって、厚さ110μm×幅1350mmの2枚の粘着シートを得ることができた。これら各シートは、表面にしわもなく、また、各シートは厚みも略均等であり、高品質の粘着シートであった。
低密度ポリエチレン70重量%に対して密度が0.902g/cm3のエチレン−オクテン−1共重合体30重量%の樹脂混合物100重量部に対して、酸化チタン4重量部、耐候安定剤0.1重量部とを混合した基材となる樹脂材料と、粘着剤となるプロピレン系共重合体100重量部からなる樹脂材料とを、それぞれ別のΦ60mmスクリュー押出機の樹脂供給口に供給し、粘着剤用押出機回転数15rpm、基材用押出機回転数100rpmで運転し、これらを金型1に吐出させた。金型1の直径は400mmで、環状の噴出口が同心円状に2重に設けられており、各噴出口のギャップは3.0mmである。そして、粘着剤用押出機の設定温度を平均220℃、基材用押出機の設定温度を平均190℃、金型1の設定温度を220℃としてこれら各樹脂材料を共押出成形した。共押出成形され円筒状に膨大した樹脂材料を、実施例1と同様の安定板5a,5b間に通過させて偏平な楕円状に折り畳むように成形した。これによって、厚さ110μm×幅1350mmの2枚の粘着シートを得ることができた。これら各シートは、表面にしわもなく、また、各シートは厚みも略均等であり、高品質の粘着シートであった。
安定板に、ロール径Φ46mm、軸長さ1600mmのロールを、傾斜角α(図2参照)が6°となるように、左右対称にこれを11段配置し、開度θ(図1参照)が24°に設定されたものを使用した以外、実施例1と同一の樹脂材料を同様の条件で成形した(図3参照)。これによって、厚さ110μm×幅1350mmの2枚の粘着シートを得ることができた。これら各シートは、表面にしわもなく、また、各シートは厚みも略均等であり、高品質の粘着シートであった。
安定板に、ロール材質アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)からなるロール径Φ46mm、軸長さ1550mmの一軸ロールを11段配列し、開度θ(図1参照)が24°に設定されたものを使用した以外、実施例1と同一の樹脂材料を同様の条件で成形した。これによって、厚さ110μm×幅1350mmの2枚の粘着シートを得ることができた。しかしながら、これら各シートは、表面に不定期なしわが発生した。
α 傾斜角
1 金型
2 樹脂材料
3a,3b,4a,4b ガイド
5a,5b 安定板
6a,6b ピンチロール
7 ロール部
8 ロール(狭幅)
9 ロール(長軸)
Claims (9)
- 一又は複数の押出機から押し出された樹脂材料を金型内に導入した後、前記金型からインフレーション法により押出して所定の径の円筒状に膨大せしめた後、所定角度で相対向し、前記円筒状に膨大した樹脂材料を偏平な楕円状に変形せしめる安定板間を通過させて所定幅のフィルム又はシートを作製するインフレーション押出成形方法であって、
前記円筒状に膨大した樹脂材料をガイド手段によって、容易に偏平な楕円状に変形し得るようにしたことを特徴とするインフレーション押出成形方法。 - 前記安定板が、複数列に配列されたロール部で構成されてなり、前記ロール部を、その回転方向が、前記樹脂材料が偏平な楕円状に変形する際に展開する方向と略同一方向となるように配列することによって前記ガイド手段としている請求項1に記載のインフレーション押出成形方法。
- 前記ロール部が、複数個のロールが一列に配列されてなる請求項2に記載のインフレーション押出成形方法。
- 一又は複数の押出機から押し出された樹脂材料を金型内に導入した後、前記金型からインフレーション法により押出して所定の径の円筒状に膨大せしめた後、所定角度で相対向し、前記円筒状に膨大した樹脂材料を偏平な楕円状に変形せしめる安定板間を通過させて所定幅のフィルム又はシートを作製するインフレーション押出成形装置であって、
前記安定板が、複数列に配列されたロール部で構成されてなり、前記ロール部が、その回転方向が、前記樹脂材料が偏平な楕円状に変形する際に展開する方向と略同一方向となるように配列されていることを特徴とするインフレーション押出成形装置。 - 前記複数列に配列されたロール部が、各ロール部の直径以下のロール間ギャップで配列されてなる請求項4に記載のインフレーション押出成形装置。
- 前記ロール部の各ロールが、複数個のロールが一列に配列されてなる請求項4又は5に記載のインフレーション押出成形装置。
- 粘着剤層となる樹脂材料と、基材となる樹脂材料とをそれぞれ別個の押出機から共に押し出して同一の金型内に導入した後、前記金型からインフレーション法により前記樹脂材料を共に押し出して所定の径の円筒状に膨大せしめた後、所定角度で相対向し、前記円筒状に膨大した樹脂又は高分子材料を偏平な楕円状に変形せしめる安定板間を通過させて所定幅の粘着シートを作製する粘着シートの製造方法であって、
前記円筒上に膨大した樹脂又は高分子材料をガイド手段によって、容易に偏平な楕円状に変形し得るようにしたことを特徴とする粘着シートの製造方法。 - 前記安定板が、複数列に配列されたロール部で構成されてなり、前記ロール部を、その回転方向が、前記樹脂材料が偏平な楕円状に変形する際に展開する方向と略同一方向となるように配列することによって前記ガイド手段としている請求項7に記載の粘着シートの製造方法。
- 前記ロール部が、複数個のロールが一列に配列されてなる請求項8に記載の粘着シートの製造方法。
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