JP2005111957A - 印刷制御装置、印刷制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 より効果的に地紋プリントの心理的牽制を実現する印刷制御装置を提供する。
【解決手段】 S6505において、イベントがボックス印刷の選択(即ち機器内に印刷ジョブを格納することを選択した場合)であれば、読み込み済みの加工設定において、地紋プリントが有効であるかどうかを判定する(S6506)。既に地紋プリントが有効な状態である場合は、警告メッセージを表示する(S6507)。イベントがボックス印刷の選択でなければ、入力したイベントが地紋プリントの選択であるかどうか判定し(S6511)、地紋プリントの選択である場合は、現在ボックス印刷設定が有効になっているかを確認する(S6512)。ここで、ボックス印刷設定が有効である場合、警告メッセージを表示する(S6507)。地紋プリントの制限は、印刷可能回数や格納時間を制限することにより行うこととしても良い。
【選択図】 図38
【解決手段】 S6505において、イベントがボックス印刷の選択(即ち機器内に印刷ジョブを格納することを選択した場合)であれば、読み込み済みの加工設定において、地紋プリントが有効であるかどうかを判定する(S6506)。既に地紋プリントが有効な状態である場合は、警告メッセージを表示する(S6507)。イベントがボックス印刷の選択でなければ、入力したイベントが地紋プリントの選択であるかどうか判定し(S6511)、地紋プリントの選択である場合は、現在ボックス印刷設定が有効になっているかを確認する(S6512)。ここで、ボックス印刷設定が有効である場合、警告メッセージを表示する(S6507)。地紋プリントの制限は、印刷可能回数や格納時間を制限することにより行うこととしても良い。
【選択図】 図38
Description
本発明は印刷制御装置、印刷制御方法およびコンピュータプログラムに関し、詳しくは、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置とプリンタなどの印刷装置を有して構成されるシステムにおいて、複写物の使用などを牽制する地紋画像を含んだ画像をプリントする際の処理に関するものである。
従来、帳票や住民票などの複写を禁止、或いは抑止する目的で、これらのコンテンツは偽造防止用紙と呼ばれる特殊な印刷を施した用紙に印刷されていた。この偽造防止用紙は、原本においては人間にとって見えにくいが、複写機などを用いて複写した場合には「禁複写」の文字などが浮び上がるような用紙であり、これにより、複写する者にその複写物の使用などを躊躇させる効果を生じさせるものである。延いては、このような帳票などは偽造防止用紙に印刷されているとして、複写そのものを抑止する効果をも生じさせるものである。しかし、このような偽造防止用紙は、通常の用紙と比較してコストが高いという問題があり、また、偽造防止用紙の製作時に設定されている文字しか浮び上がらせることができず、その用紙の用途が限られるなど、用途に関して柔軟性に欠ける部分がある。
一方、様々なコンテンツのデジタル化が進む中、帳票や住民票などのコンテンツも同様にデジタル化されている。しかしながら、これら帳票や住民票の利用など、その扱いに関するデジタル化は、まだ過渡期にあり、コンピュータを用いて作成したコンテンツを、プリンタなどを用いて紙に出力して利用することが多い。
こうした状況に加えて、近年のプリンタの性能の飛躍的な向上も起因して、従来の偽造防止用紙と同様の効果をコンピュータとプリンタを用いて行う技術が注目されている(特許文献1)。これは、コンピュータを用いて作られたコンテンツを、プリンタを用いて印刷出力する際に、コンテンツの背景に地紋と呼ばれる画像を重ねて出力する技術である。地紋画像は、原本(プリンタで出力した印刷物)においては単なる模様などに見えるが、複写すると所定の文字などが浮び上がるようなものであり、複写した者に偽造防止用紙と同様の牽制効果を与えることができる。
コンピュータを用いて作成した地紋画像を重ねて出力する場合、当然のことながら通常の印刷用の紙などを用いて出力できるため、偽造防止用紙に比べてコストの面で利点がある。更に、コンテンツを印刷出力する際に地紋画像を生成することができ、これにより、基本的に複写の際に顕在化させる文字等を自由に定めることが可能となる。あるいは、「禁複写」など一定の予め定まった静的な文字列などに加えて、ユーザ名や出力日時などの動的もしくは任意の文字列を浮び上がらせることができるという利点もある。
地紋画像は、上述したように、複写をした場合複写前には認識できなかった所定の文字などが顕在化し、その複写物を使用等することを抑止する効果を実現するものである。この効果を実現すべく、地紋画像は、基本的に、複写後に画像が残る領域と複写後に画像が消えるか、あるいは上記の残る領域に較べて薄くなって認識し難くなる領域の2つの領域から構成される。この2つの領域は印刷した状態ではほぼ同じ濃度であり、マクロ的には、一見すると「禁複写」などの複写によって顕在化する文字などが隠れていることが分からないが、ミクロ的には、例えば、印刷のドットのレベルでは以下に示されるようにそれぞれ異なる特性を持っている。この隠されていて複写によって現れる文字などの画像を「潜像(あるいは潜像画像)」と呼び、複写によって消えるかあるいは薄くなる画像を「背景(あるいは背景画像)」と便宜的に呼ぶ。そして、地紋画像は、基本的にこの潜像画像と背景画像からなるものであり、また、後述のカモフラージュ画像をさらに含む場合もある。なお、ユーザインタフェース上の用語として潜像を前景と呼ぶ場合もある。
但し、地紋印刷は上記構成に限定されるものではなく、複写時にユーザが認識可能に「禁複写」などの文字列などが現れる(顕像化する)ように構成すればよい。つまり、文字列などが背景部として指定され、複写時に白抜き文字のような状態で示されても地紋印刷としてはその目的を達成することになる。この場合、潜像部と背景部の上述したドットの集中と分散の関係は白抜きでないものと逆の関係となることはもちろんである。
但し、地紋印刷は上記構成に限定されるものではなく、複写時にユーザが認識可能に「禁複写」などの文字列などが現れる(顕像化する)ように構成すればよい。つまり、文字列などが背景部として指定され、複写時に白抜き文字のような状態で示されても地紋印刷としてはその目的を達成することになる。この場合、潜像部と背景部の上述したドットの集中と分散の関係は白抜きでないものと逆の関係となることはもちろんである。
さて、複写後にドットが残る領域(潜像部または前景部)はドットが集中したドットの塊の集まりで構成され、複写後にドットが消える領域(背景部)は分散したドットの集まりで構成される。さらに、それぞれの集まりが濃度が同じになるよう構成されることにより、潜像部と背景部の濃度をほぼ同じものとすることができる。
図55は、この2つの領域を示す図である。同図に示すように、ドットが分散して配置される背景部と集中したドットの塊が配置される潜像部によって地紋画像が構成される。このふたつの領域は、それぞれ異なる網点処理や異なるディザ処理により生成することができる。網点処理を用いて地紋画像を生成する場合、潜像部は低い線数の網点処理、背景部は高い線数の網点処理が適している。ディザ処理を用いて地紋画像を生成する場合、潜像部はドット集中型ディザマトリクスを用いたディザ処理、背景部はドット分散型ディザマトリクスを用いたディザ処理が適している。
一般に複写機には、原稿の微小なドットを読み取る入力解像度や微小なドットを再現する出力解像度に依存した再現能力の限界が存在する。地紋画像の背景部のドットが、複写機で再現できるドットの限界より小さく形成され、潜像部のドット塊が限界より大きく形成されている場合、複写により地紋画像の大きなドット塊による画像は再現され、小さなドットによる画像は再現されず、潜像が顕在化される。また、複写によって分散した小さなドットが完全に消えなくとも、集中したドット塊と比較して複写後の濃度がより低い場合でも、潜像は相対的により顕著に認識できる。このように画像が浮かび上がる画像は顕像と呼ばれる。
図56(a)および(b)は、この顕像化を示す図である。同図は集中したドットの塊の集まりによる潜像が現れ、分散したドットによる背景が消えた場合を示している。
また、地紋画像には、潜像をより認識しにくくする「カモフラージュ」という技術が適用されることも良く知られている。カモフラージュは、潜像部や背景部とは濃度を異ならせた模様を地紋画像全体に配置する技術であり、一見、潜像部や背景部とは異なる濃度のカモフラージュ画像が目立ち、潜像が更に目立たなくなる効果がある。また、カモフラージュ画像が存在する地紋画像は、印刷物に装飾的な印象を与える効果もある。図57(a)はカモフラージュ画像が施されない地紋画像を示し、同図(b)はカモフラージュ画像を施した地紋画像を示している。このカモフラージュ画像は、複写後に顕在化される潜像の判別が容易となるように、その画像を構成するドットができるだけ複写後に消失することが望ましい。これは、例えば、図57(b)に示すように、カモフラージュ画像を地紋画像の中に形成された輪郭のみの画像とし、その輪郭に相当する箇所にドットを打たないことで実現することができる。
ここで、地紋画像を含む印刷(以下、「地紋プリント」ともいう)を行うプリンタが持つ機能について説明を行う。
デジタル複写機をはじめとする外部記憶装置を備える印刷装置においては、機器内に印刷ジョブを格納し、プリンタドライバやプリントユーティリティ、またはプリンタの操作パネルなどからのユーザ指示により印刷を行う機能が標準的になりつつある。このような印刷ジョブ格納領域を一般にボックスと呼び、ボックスに格納したジョブの印刷は一般にボックス印刷と呼ばれている。
また、ボックスは複数個で構成され、印刷ジョブ送信時に格納するボックスを指定できるのが通常である。更に、各ボックスに対して操作パネルからパスワードを設定し、ボックス内のジョブに対する機密性を高める機能を有するのが通常である。
この仕組みは、印刷ジョブを印刷機器に登録することでデータの保存と任意のタイミングでの印刷実行など、ユーザの利便性を高める効果を目的とした機能である。
一方、外部記憶装置を用いた別の印刷機能として、機密印刷(セキュアプリント)と呼ばれる機能がある。これは、印刷データにユーザがパスワード情報を付加してプリンタに送信し、プリンタは本体のパスワード入力部から入力されたパスワードにより認証された場合に出力を開始し、記憶領域からジョブを削除するという機能である。
この仕組みは、例えばネットワークに接続された共用プリンタに出力する際、出力物を他人に見られたくない場合など、機密性の高い文書の印刷の際に用いられる。
これらの印刷設定は、後述するプリンタドライバによって行われ、プリンタに印刷ジョブとして送信される。プリンタドライバの設定画面の一例を図4に示す。ここで、ボックス印刷機能は「メールボックス」、機密印刷は「セキュアプリント」として、メニュー901より選択可能である。リストボックス902に示すように印刷ジョブに対する部数についても、同様に指定可能となっている。
上述したとおり、地紋プリントにおいては、印刷時に印刷原稿に対して地紋パターンを付加することで、複写時の心理的牽制および印刷データの原本保証を実現する。しかしながら、ボックスからの印刷機能を有するプリンタに対するボックス印刷ジョブの場合、地紋印刷を指定したジョブについても、印刷処理が容易に行われてしまう。即ち、地紋プリント指定を施したジョブがボックスに投入されると、その格納ジョブに対しては何部でも、かつ何度でも印刷することができ、これでは複写時の顕像効果により印刷原稿の配布を牽制するという地紋プリントの意義が薄れてしまうという問題があった。
また、地紋プリントは原稿の余分な配布を避けるため、また原本保証のために複写時の心理的牽制を行うものであるが、印刷時の部数設定を通常の印刷物と同様に扱ってしまうと、ユーザが指定する部数に従い何部でも印刷が実行されてしまう。この不具合を回避するため、地紋が印刷される印刷物の配布先の数を取得し、地紋プリントを行う回数を配布先の数以下に制限する技術が存在する(特許文献2参照)。しかしながら、地紋プリントを行う際は、ユーザ操作に対する心理的抑制効果がなんら考慮されていないという問題があった。
また、上述のセキュアプリントの機能は、機密性を確保するという目的を有するものであるから、地紋プリントの目的を助長する効果を得られることが考えられる。しかしながら、印刷操作において、セキュアプリントと地紋プリントという2つの機能の連携についてはなんら考慮されていないのが実情であるという問題があった。
本発明はこれらのような問題に鑑みてなされてものであり、その目的とするところは、地紋印刷時における上記機器機能および部数印刷機能とのコンフリクトを設けることにより、より効果的に地紋プリントの心理的牽制を実現する印刷制御装置、印刷制御方法、印刷装置、印刷方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
このような目的を達成するため、本発明に係る印刷制御装置は、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加した印刷データを生成し、通信可能に接続された、印刷データを格納する格納手段を有する印刷装置に対して前記印刷データを送信可能な印刷制御装置において、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、当該印刷データを前記格納手段に格納させる指示の実行を制限する制御手段を有する。
本発明によれば、印刷データを印刷装置に格納させる指示をユーザから受けた場合、地紋パターンを付加した原稿の印刷回数や部数を制限するので、地紋プリントの原本保証性や心理的牽制効果を促進することが可能となる。
本発明の他の目的は、添付の特許請求の範囲および以下の添付図面に基づく説明から明らかになるであろう。
本発明の他の目的は、添付の特許請求の範囲および以下の添付図面に基づく説明から明らかになるであろう。
以下、図面を参照して本発明を適用するのに好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1から図25は、本発明の一実施形態に係わる情報処理装置であるホストコンピュータと印刷装置であるプリンタを有して構成されるシステムにおける、印刷処理およびそれに伴う地紋画像の描画データの生成に関する構成を説明するとともに、後述される本発明の地紋画像の表示のいくつかの実施形態ための前提となる構成を説明する図である。以下、これらの図を参照して地紋画像表示の前提となる構成について説明する。
図1から図25は、本発明の一実施形態に係わる情報処理装置であるホストコンピュータと印刷装置であるプリンタを有して構成されるシステムにおける、印刷処理およびそれに伴う地紋画像の描画データの生成に関する構成を説明するとともに、後述される本発明の地紋画像の表示のいくつかの実施形態ための前提となる構成を説明する図である。以下、これらの図を参照して地紋画像表示の前提となる構成について説明する。
なお、本実施形態においては、複写時に顕像化する部分を潜像部または前景部と称し、複写時に消失または潜像部に比較して薄くなる部分を背景部と称している。そして、潜像部には「禁複写」などのテキスト情報を入力している。しかしながら本発明における地紋画像はこれに限られるものではなく、複写時にテキスト情報は周囲の画像に対して白抜き文字のように表現される(顕像化する)形態であってもよい。本発明は、地紋画像の種類や生成処理、色、形状、サイズなどによって規定されるものではない。
<印刷システムの構成>
図1は本発明の実施形態を示すプリンタ制御システムの構成を示すブロック図である。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN,WAN等のネットワークを介して接続がなされ処理が行われるシステムであっても本発明を適用できる。
図1は本発明の実施形態を示すプリンタ制御システムの構成を示すブロック図である。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN,WAN等のネットワークを介して接続がなされ処理が行われるシステムであっても本発明を適用できる。
同図において、ホストコンピュータ3000は、ROM3のプログラム用ROMあるいは外部メモリ11に記憶された文書処理プログラム等に基づいて、図26以降で後述される本発明の各実施形態に係わる処理を含む、図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理およびそれに基づく印刷処理の実行を制御するCPU1を備える。このCPU1は、システムバス4に接続される各デバイスの制御を総括する。また、ROM3のプログラム用ROMあるいは外部メモリ11には、CPU1の制御プログラムであるオペレーティングシステム(以下OS)等を記憶し、ROM3のフォント用ROMあるいは外部メモリ11には上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM3のデータ用ROMあるいは外部メモリ11には上記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。RAM2は、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
キーボードコントローラ(KBC)5は、キーボード(KB)9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)6は、CRTディスプレイ(CRT)10による表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)7は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタ制御コマンド生成プログラム(以下プリンタドライバ)等を記憶するハードディスク(HD)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。プリンタコントローラ(PRTC)8は、双方向性インタフェース21を介してプリンタ1500に接続されて、プリンタ1500との通信制御処理を実行する。
なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYGを可能としている。また、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウィンドウを開き、種々のデータ処理を実行する。ユーザは印刷を実行する際、印刷の設定に関するウィンドウを開き、プリンタの設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行える。
プリンタ1500は、そのCPU12により制御される。プリンタCPU12は、ROM13のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される印刷部(プリンタエンジン)17に印刷出力情報としての画像信号を出力する。また、このROM13のプログラム用ROMには、CPU12の制御プログラム等を記憶する。ROM13のフォント用ROMには上記印刷出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等が記憶され、ROM13のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ14がないプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等が記憶されている。
CPU12は入力部18を介してホストコンピュータとの通信処理が可能となっており、プリンタ1500内の情報等をホストコンピュータ3000に通知できる。RAM19は、CPU12の主メモリや、ワークエリア等として機能するメモリで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM19は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ14は、メモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される。外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、入力部18には前述した操作パネルで操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。
また、前述した外部メモリ14は1個に限らず、複数個備えられ、内蔵フォントに加えてオプションカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい。更に、図示しないNVRAMを有し、操作パネル1501からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
印刷部17は本実施形態では電子写真方式のエンジンを備えており、従って、画像の印刷およびそれに伴う地紋画像はそれらの印刷データに従って形成されるトナーのドットによって印刷が行われる。なお、本発明の適用上印刷の方式はこのような電子写真方式に限られないことはもちろんであり、例えば、インクジェット方式など、ドットを形成して印刷を行う方式の印刷方式にも本発明を適用することができる。
図2は、図1に示したホストコンピュータ3000における印刷処理のための構成の一例を示す。アプリケーション201、グラフィックエンジン202、プリンタドライバ203、およびシステムスプーラ204は、外部メモリ11に保存されたファイルとして存在し、実行される場合にOSやそのモジュールを利用するモジュールによってRAM2にロードされ実行されるプログラムモジュールである。また、アプリケーション201およびプリンタドライバ203は、外部メモリ11のFDや不図示のCD−ROM、あるいは不図示のネットワークを経由して外部メモリ11のHDに追加することが可能となっている。外部メモリ11に保存されているアプリケーション201はRAM2にロードされて実行されるが、このアプリケーション201からプリンタ1500に対して印刷を行う際には、同様にRAM2にロードされ実行可能となっているグラフィックエンジン202を利用して出力(描画)を行う。
グラフィックエンジン202は、プリンタなどの印刷装置ごとに用意されたプリンタドライバ203を同様に外部メモリ11からRAM2にロードし、アプリケーション201の出力をプリンタドライバ203に設定する。そして、アプリケーション201から受け取るGDI(Graphic Device Interface)関数をDDI(Device Driver Interface)関数に変換して、プリンタドライバ203へDDI関数を出力する。プリンタドライバ203は、グラフィックエンジン202から受け取ったDDI関数に基づいて、プリンタが認識可能な制御コマンド、例えばPDL(Page Description Language)に変換する。変換されたプリンタ制御コマンドは、OSによってRAM2にロードされたシステムスプーラ204を経て双方向性インタフェース21経由でプリンタ1500へ印刷データとして出力される仕組みとなっている。
本実施形態の印刷システムは、プリンタドライバ203内に地紋処理部205を有する。地紋処理部205はプリンタドライバ203のビルトインモジュールであってもよいし、個別のインストーレーションによって追加されるライブラリモジュールの形式であっても構わない。また、プリンタドライバ203は、地紋画像の印刷に関し、その地紋処理部205の実行により、後述の地紋画像の描画などの処理を行う。
<印刷関連のソフトウエアモジュール>
図3は、ホストコンピュータ3000における印刷処理のための構成の他の例を示す図である。
図3は、ホストコンピュータ3000における印刷処理のための構成の他の例を示す図である。
同図は、図2に示した構成を拡張したものであり、グラフィックエンジン202からプリンタドライバ203へ印刷命令を送る際に、一旦中間コードからなるスプールファイル303を生成する構成をとる。図2の構成では、アプリケーション201が印刷処理から開放されるのはプリンタドライバ203がグラフィックエンジン202からの全ての印刷命令をプリンタの制御コマンドへ変換し終った時点である。これに対して、図3の構成は、スプーラ302が全ての印刷命令を中間コードデータに変換し、スプールファイル303に出力した時点で開放されるという点で異なっている。通常、後者の方がアプリケーションによる印刷処理が短時間で済む。また、図3で示す構成においては、スプールファイル303の内容に対して加工することができる。これによりアプリケーションからの印刷データに対して、拡大縮小や、複数ページを1ページに縮小して印刷する等、アプリケーションの持たない機能を実現することができる。
これらの目的のために、図2の構成に対し、図3に示すように中間コードデータでスプールするよう、システムの拡張がなされてきている。なお、印刷データの加工を行うためには、通常プリンタドライバ203がCRTディスプレイ(CRT)10に表示させるウィンドウから設定を行い、プリンタドライバ203がその設定内容をRAM2上あるいは外部メモリ11上に保管する。
以下、図3に示す構成の詳細を説明する。同図に示す通り、この拡張された処理方式では、グラフィックエンジン202からの印刷命令であるDDI関数をディスパッチャ301が受け取る。ディスパッチャ301がグラフィックエンジン202から受け取った印刷命令(DDI関数)が、アプリケーション201からグラフィックエンジン202へ発行された印刷命令(GDI関数)に基づくものである場合には、ディスパッチャ301は外部メモリ11に格納されているスプーラ302をRAM2にロードし、プリンタドライバ203ではなくスプーラ302へ印刷命令(DDI関数)を送付する。
スプーラ302は受け取った印刷命令を解析し、ページ単位に中間コードに変換してスプールファイル303に出力する。このページ単位に格納されている中間コードのスプールファイルをページ描画ファイル(PDF:Page Description File)と呼ぶ。また、スプーラ302は、プリンタドライバ203に対して設定されている印刷データに関する加工設定(Nup、両面、ステープル、カラー/モノクロ指定等)をプリンタドライバ203から取得してジョブ単位のファイルとしてスプールファイル303に保存する。このジョブ単位に格納されている設定ファイルをジョブ設定ファイル(簡略してSDF:Spool Description Fileと呼ぶこともある)と呼ぶ。このジョブ設定ファイルについては後述する。なお、スプールファイル303は外部メモリ11上にファイルとして生成するが、RAM2上に生成されても構わない。更にスプーラ302は、外部メモリ11に格納されているスプールファイルマネージャ304をRAM2にロードし、スプールファイルマネージャ304に対してスプールファイル303の生成状況を通知する。その後、スプールファイルマネージャ304は、スプールファイル303に保存された印刷データに関する加工設定の内容に従って印刷を行えるか判断する。
スプールファイルマネージャ304がグラフィックエンジン202を利用して印刷を行えると判断した際には、外部メモリ11に格納されているデスプーラ305をRAM2にロードし、デスプーラ305に対して、スプールファイル303に記述された中間コードのページ描画ファイルの印刷処理を行うように指示する。
デスプーラ305はスプールファイル303に含まれる中間コードのページ描画ファイルをスプールファイル303に含まれる加工設定情報を含むジョブ設定ファイルに従って加工し、GDI関数を再生成し、もう一度グラフィックエンジン202経由でGDI関数を出力する。その際、地紋画像の印刷に関する描画については、地紋処理部205をロードし、描画処理を行う。
ディスパッチャ301がグラフィックエンジン202から受け取った印刷命令(DDI関数)がデスプーラ305からグラフィックエンジン202へ発行された印刷命令(GDI関数)に基づいたものである場合には、ディスパッチャ301はスプーラ302ではなく、プリンタドライバ203に印刷命令を送る。
プリンタドライバ203はグラフィックエンジン202から取得したDDI関数に基づいてページ記述言語等からなるプリンタ制御コマンドを生成し、システムスプーラ204経由でプリンタ1500に出力する。
更に、図3に示すように、上述した拡張システムに加えて、プレビューア306、設定変更エディタ307を配し、地紋画像のプレビューを含むプレビュー、印刷設定変更、複数ジョブの結合を可能にした例を示している。印刷プレビュー、印刷設定変更、複数ジョブの結合を行うためには、まずユーザが図4に示すプリンタドライバのプロパティシートにおいて、「出力先の指定」を行う手段であるプルダウンメニュー901において「ストア」を指定する必要がある。なお、プレビューだけをみたい場合は、出力先の指定として「プレビュー」を選択することによっても可能である。
このようにプリンタドライバのプロパティで設定されている内容は設定ファイルとしてOSが提供する構造体(Windows(登録商標)OSでは、DEVMODEと呼ばれる)に格納される。その構造体には、例えばスプールファイル303に含まれる加工設定ファイル中にスプールファイルマネージャ304にストアを行うかどうかの設定が含まれている。スプールファイルマネージャ304がプリンタドライバを介して加工設定を読み込み、ストア指定がなされていた場合、前述したようにスプールファイル303にページ描画ファイルとジョブ設定ファイルとが生成・格納される。そして、スプールファイルマネージャのウィンドウ画面がポップアップされ、スプールファイル303にスプールされたジョブがリスト表示される。
スプールファイルマネージャのウィンドウ画面上で、ある単体ジョブまたは結合ジョブのプレビュー指定がされた場合、外部メモリ11に格納されているプレビューア306をRAM2にロードし、プレビューア306に対して、スプールファイル303に記述された中間コードのジョブのプレビュー処理を行うように指示する。
(プレビューア)
プレビューア306はスプールファイル303に含まれる中間コードのページ描画ファイル(PDF)を順次読み出し、スプールファイル303に格納されているジョブ設定ファイル(SDF)に含まれる加工設定情報の内容に従って加工する。グラフィックエンジン202に対してGDI関数を出力する。グラフィックエンジン202が自身の確保するクライアント領域に描画データを出力することによって、画面上の出力が可能となる。
プレビューア306はスプールファイル303に含まれる中間コードのページ描画ファイル(PDF)を順次読み出し、スプールファイル303に格納されているジョブ設定ファイル(SDF)に含まれる加工設定情報の内容に従って加工する。グラフィックエンジン202に対してGDI関数を出力する。グラフィックエンジン202が自身の確保するクライアント領域に描画データを出力することによって、画面上の出力が可能となる。
グラフィックエンジン202は、指定された出力先に応じて適切なレンダリングを行うことが可能である。このことから、プレビューア306は、デスプーラ305同様に、スプールファイル303に含まれる中間コードをスプールファイル303に含まれる加工設定の内容に従って加工し、グラフィックエンジン202を利用して出力する方法で実現可能となる。このようにプリンタドライバで設定されている加工設定をジョブ設定ファイルとしてスプールファイル303に格納し、このジョブ設定ファイルに基づいてページ描画ファイルのデータを加工して出力する。
通常の文書作成等のアプリケーションソフトウェアが有しているプレビュー機能は、あくまでそのアプリケーションにおけるページ設定に基づいて描画しているため、プリンタドライバでの印刷設定が反映されず、実際に印刷出力されるプレビューをユーザに認識させることはできなかった。これに対し本発明では上述の処理を行うことにより、実際の描画データがどのように印刷されるか、更には、Nup(Nページの論理ページを1ページの物理ページに縮小配置して印刷する処理)指定されている場合、両面印刷されている場合、製本印刷指定されている場合、スタンプが指定されている場合、それぞれに応じて、プリンタで出力されるものに近い印刷プレビューをユーザに提供することができる。
上記のようにプレビュー処理を行うことにより、スプールファイル303に含まれる印刷の加工設定の大プレビューがプレビューア306によって画面上に表示される。図5はプレビューア306が表示するプレビュー画面の一例である。その後、ユーザの非表示指示によって、プレビューア306がクローズされ、制御が図6に示すようなスプールファイルマネージャのウィンドウ画面に移行する。そして、ユーザがプレビューア306によって表示された内容に従って印刷を行うとき、スプールファイルマネージャ304上で、「印刷」または「セーブして印刷」を指示することにより印刷要求を発行する。この印刷要求により、前述したようにデスプーラ305がジョブ設定ファイルに基づいてページ描画ファイルを加工してGDI関数を生成し、グラフィックエンジン202に伝える。グラフィックエンジン202からディスパッチャ301経由でプリンタドライバ203に印刷命令が送られ、印刷が実行される。
(設定変更エディタ)
次に、設定変更エディタ307を用いた設定変更について説明する。その実現方法としては、プレビュー同様、図4に示す「ストア」指定されたジョブに関して設定変更が可能である。プレビューと同様の手順によりスプールファイルマネージャ304のウィンドウがポップアップされ、スプールされたジョブがリスト表示される。スプールファイルマネージャのウィンドウ画面上で、「ジョブ編集」が指定され、設定変更指示がされた場合、外部メモリ11に格納されている設定変更エディタ307をRAM2にロードし、設定変更エディタ307に対して、現在またはデフォルトの加工設定の表示を行うように指示する。そしてジョブ設定画面が表示される。
次に、設定変更エディタ307を用いた設定変更について説明する。その実現方法としては、プレビュー同様、図4に示す「ストア」指定されたジョブに関して設定変更が可能である。プレビューと同様の手順によりスプールファイルマネージャ304のウィンドウがポップアップされ、スプールされたジョブがリスト表示される。スプールファイルマネージャのウィンドウ画面上で、「ジョブ編集」が指定され、設定変更指示がされた場合、外部メモリ11に格納されている設定変更エディタ307をRAM2にロードし、設定変更エディタ307に対して、現在またはデフォルトの加工設定の表示を行うように指示する。そしてジョブ設定画面が表示される。
設定変更エディタ307は、「ジョブ編集」が指定されたジョブのジョブ設定ファイルをスプールファイル303から取得し、そのジョブ設定ファイルに指定されている設定項目に基づいてジョブ設定画面のデフォルト値を変更する。この設定変更エディタ307でもスプールファイル303に含まれる中間コードのページ描画ファイルをスプールファイル303に格納されているジョブ設定ファイルに含まれる加工設定の内容に従って加工し、グラフィックエンジン202を用いてメモリに出力することによって、画面上の小プレビュー出力が可能となる。
また、ここで、スプールファイル303に格納されているジョブ設定ファイルに含まれる加工設定の内容を変更、修正することが可能である。その際、設定変更エディタ307上のユーザインタフェースがプリンタドライバ203の設定可能な項目を持つこととしてもよく、あるいはプリンタドライバ203自身のユーザインタフェースを呼び出しても構わない。ここでは、部数、印刷方法(片面、両面、製本印刷)、ステープル(サドルフィニッシャー等)、ページレイアウト、配置順等の指定ができ、また「詳細設定」を押下することにより、プリンタドライバで指定できる項目の大半を設定し直すことが可能となる。ただし、地紋印字は所定範囲の印刷品位により実現されるので、解像度、グラフィックモード等の印刷品位に関する設定の変更は許可しないものとする。
ここで変更された変更項目は設定変更エディタ307上の認証要求に従い、変更が認証され、制御がスプールファイルマネージャ304に移行する。変更が認証されたものは、印刷設定の変更を保存することになるが、オリジナルのジョブ設定ファイルには保存せずに、ジョブ編集等で用いられるジョブ出力用設定ファイルを新たに生成して保存することになる。ジョブ出力用設定ファイルについての詳細は、図11以降を参照して後述する。
そして、ユーザがプレビューア306での確認後、設定変更内容に従って印刷を行うならば、スプールファイルマネージャ304上で、印刷要求を発行する。印刷要求はグラフィックエンジン202に伝えられる。グラフィックエンジン202からディスパッチャ301経由でプリンタドライバ203に印刷命令が送られ、印刷が実行される。
また、スプールファイルマネージャのウィンドウ画面では、複数の印刷ジョブを結合し、一つの印刷ジョブとして印刷するように指定することが可能である。これも、プレビュー、設定変更同様、図4に示すプリンタドライバのプロパティにおいて出力先を「ストア」指定されたジョブが前提となる。
ユーザが印刷ジョブの結合を行う場合、まず、アプリケーション201からプリンタドライバ203を呼び出し、図4に示すようなユーザインタフェースからストアを選択する。上記と同様、この選択により中間コードデータがスプールファイル303にストアされ、スプールファイルマネージャのウィンドウ画面がポップアップされる。スプールされたジョブはスプールファイルマネージャのウィンドウ上にリスト表示される。アプリケーション201から同様の操作をすることにより、スプールファイルマネージャ304上に複数ジョブのリスト表示がなされる。
ここで、複数ジョブを選択し、「結合」が指定された場合、外部メモリ11に格納されている設定変更エディタ307をRAM2にロードし実行する。ユーザは、設定変更エディタ307に対して、リスト上の先頭ジョブまたはデフォルトの加工設定の表示を行うように指示する。そして結合設定画面が表示される。ここでは、設定変更エディタ307を結合設定画面として用いているが、別モジュールのものを用いても構わない。
この設定変更エディタ307は、スプールファイル303に含まれる中間コードのページ描画ファイルをスプールファイル303に格納されているジョブ設定情報に含まれる加工設定の内容に従って加工し、結合ジョブとして指定された全てのジョブに対して、グラフィックエンジン202を用いてメモリに出力することによって、画面上の出力を行う。その際、プレビュー領域に選択された全てのジョブの小プレビューが可能となる。また、結合ジョブを生成する際に、それぞれの単体ジョブのジョブ設定ファイルを拡張したジョブ出力用設定ファイルを生成する。このジョブ出力用設定ファイルは、ジョブ編集を行う際にも生成されるものであり、1つのジョブに対して1つできるものであり、結合ジョブの場合もまた1つ生成される。
ここではそれぞれのジョブに対して、結合する前の加工設定で表示することも、結合ジョブとして統一の加工設定に変更、修正して表示することも可能である。その際、プリンタドライバ203の設定可能な項目を設定変更エディタ307上のユーザインタフェースで設定可能としてもよく、あるいはプリンタドライバ203自身のユーザインタフェースを呼び出しても構わない。
ここで結合されたジョブおよび変更された変更項目は、前述したように、設定変更エディタ307上の認証要求に従い、変更が認証され、制御がスプールファイルマネージャ304に移行する。これらの操作により、先に選択された複数ジョブは、スプールファイルマネージャのウィンドウ上で1つの結合ジョブとして表示される。
そして、ユーザがプレビューア306での確認同様、設定変更内容に従って印刷を行うならば、スプールファイルマネージャ304上で、印刷要求を発行する。印刷要求はグラフィックエンジン202に伝えられる。グラフィックエンジン202からディスパッチャ301経由でプリンタドライバ203に印刷命令が送られ、印刷が実行される。
<印刷用中間データの保存処理>
図7は、スプーラ302により実行される、スプールファイル303の生成におけるページ単位保存ステップの処理を示すフローチャートである。
図7は、スプーラ302により実行される、スプールファイル303の生成におけるページ単位保存ステップの処理を示すフローチャートである。
同図において、まずステップS501では、スプーラ302は、アプリケーション201からグラフィックエンジン202を介して印刷要求を受け付ける。アプリケーションにおいては、図8に示すような印刷設定を入力するダイアログが表示され、このダイアログから入力された印刷設定がプリンタドライバよりスプーラ302に渡される。図8に示す設定入力ダイアログにおいては、リストボックス801のように1物理ページにレイアウトする論理ページの数を決定するような設定項目等を含んでいる。
ステップS502では、受け付けた印刷要求がジョブ開始要求か判定し、ここで、ステップS502でジョブ開始要求であると判断した場合には、ステップS503に進み、中間データを一時的に保存するためのスプールファイル303を作成する。続いて、ステップS504では、スプールファイルマネージャ304へ印刷処理の進捗を通知し、続くステップS505でスプーラ302のページ数カウンタを1に初期化する。ここで、スプールファイルマネージャ304においては、印刷が開始されたジョブに対するジョブの情報や加工設定などをスプールファイル303より読み込み、記憶する。
一方、ステップS502において、ジョブ開始要求ではなかったと判断した場合には、ステップS506に進む。このステップS506では、受け付けた要求がジョブ終了要求かどうかの判別を行う。ジョブ終了要求でないと判断した場合には、ステップS507に進み、改ページかどうかの判別を行う。もしもステップS507で改ページであると判断した場合には、ステップS508に進み、スプールファイルマネージャ304へ印刷処理の進捗を通知する。そしてページ数カウンタをインクリメントして、中間コードを格納しているページ描画ファイルを閉じ、次のページ描画ファイルを生成する。
ステップS507において、受け付けた印刷要求が改ページではないと判断した場合には、ステップS509に進み、ページ描画ファイルへの中間コードの書き出しの準備を行う。
次に、ステップS510では、印字要求をスプールファイル303へ格納するため、印字要求のDDI関数の中間コードへの変換処理を行う。ステップS511では、ステップS510において格納可能な形に変換された印刷要求(中間コード)をスプールファイル303のページ描画ファイルへ書き込む。その後、ステップS501に戻り、再びアプリケーションからの印刷要求を受け付ける。この一連のステップS501からステップS511までの処理を、アプリケーションよりジョブ終了要求(EndDoc)を受け取るまで続ける。また、スプーラ302は、上記処理中にプリンタドライバ203からDEVMODE構造体に格納されている加工設定等の情報を取得し、ジョブ設定ファイルとしてスプールファイル303に格納する。一方、ステップS506にて、アプリケーションからの印刷要求がジョブ終了であると判断した場合には、アプリケーションからの印刷要求は全て終了であるので、ステップS512に進み、スプールファイルマネージャ304へ印刷処理の進捗を通知し、処理を終える。
<スプールファイルの生成>
図9は、スプールファイルマネージャ304により実行される、スプールファイル303生成プロセスと以降説明する印刷データ生成プロセスの間での制御の詳細を示すフローチャートである。
図9は、スプールファイルマネージャ304により実行される、スプールファイル303生成プロセスと以降説明する印刷データ生成プロセスの間での制御の詳細を示すフローチャートである。
ステップS601では、スプールファイルマネージャ304は、スプーラ302あるいはデスプーラ305からの印刷処理の進捗通知を受け付ける。
ステップS602では、進捗通知が前述のステップS504において通知されるスプーラ302からの印刷開始通知であるかどうか判定し、もしそうであればステップS603へ進み、印刷の加工設定をスプールファイル303から読み込み、ジョブの管理を開始する。一方、ステップS602において、スプーラ302からの印刷開始通知でなければステップS604へ進み、進捗通知が前述のステップS508において通知されるスプーラ302からの1論理ページの印刷終了通知であるか否かを判定する。ここで1論理ページの印刷終了通知であればステップS605へ進み、この論理ページに関する論理ページ情報を格納する。そして、続くステップS606では、この時点でスプールが終了したn論理ページに対して、1物理ページの印刷が開始できるかを判定する。ここで、印刷可能である場合はステップS607へ進み、印刷する1物理ページに対して割り付けられる論理数から物理ページ番号を決定する。
物理ページの計算については、例えば、加工設定が1物理ページに4論理ページを配置するような設定の場合、第1物理ページは第4論理ページがスプールされた時点で印刷可能となり、第1物理ページとなる。続いて、第2物理ページは第8論理ページがスプールされた時点で印刷可能となる。
また、論理ページ数の総数が1物理ページに配置する論理ページ数の倍数でなくても、ステップS512におけるスプール終了通知によって1物理ページに配置する論理ページが決定可能である。
そして、ステップS608では、図11に示すような形式で、印刷可能となった物理ページを構成する論理ページ番号と、その物理ページ番号などの情報がジョブ出力用設定ファイル(物理ページ情報を含むファイル)に保存され、物理ページ情報が1物理ページ分追加されたことがデスプーラ305に通知される。その後ステップS601に戻り、次の通知を待つ。本実施形態においては、印刷ジョブのスプールが全て終了していなくても、印刷データ1ページ、即ち1物理ページを構成する論理ページがスプールされた時点で印刷処理が可能である。
一方、ステップS604において、進捗通知がスプーラ302からの1論理ページの印刷終了通知でなかった場合ステップS609へ進み、前述のステップS512において通知されるスプーラ302からのジョブ終了通知であるかどうかを判定する。ここで、ジョブ終了通知である場合、前述のステップS606へ進む。一方、ジョブ終了通知でない場合、ステップS610へ進み、受け付けた通知がデスプーラ305からの1物理ページの印刷終了通知であるかどうか判定する。ここで、1物理ページの印刷終了通知である場合はステップS612へ進み、印刷が全て終了したかを判定する。印刷終了した場合、ステップS612へ進み、デスプーラ305に印刷終了の通知を行う。一方、加工設定に対する印刷がまだ終了していないと判断した場合、前述のステップS606へ進む。本実施形態におけるデスプーラ305は印刷処理を行う単位として1物理ページ数を想定している。また、ステップS608では、1物理ページの印刷処理を行うのに必要な情報をファイルに逐次保存し、再利用可能な形式にしているが、再利用不要な場合には、共有メモリ等高速な媒体を使用し、1物理ページ単位で次々と上書きし、速度とリソースを節約するような実装形式であってもよい。また、デスプールの進捗よりもスプールの進捗の方が早い場合や全ページのスプール終了後からデスプールが開始されるような場合、ステップS608で1物理ページ毎にページ印刷可能を通知せずに、デスプール側の進捗に応じた通知を行ってもよい。例えば、複数物理ページまたは全物理ページが印刷可能になったことを通知すれば、通知回数を節約することが可能である。
ステップS610において、通知がデスプーラ305からの1物理ページの印刷終了通知でないと判断された場合、ステップS613へ進み、スプールファイルマネージャ304は、デスプーラ305からの印刷終了通知かどうかを判定する。通知がデスプーラ305からの印刷終了通知と判定された場合、ステップS614へ進み、スプールファイルマネージャ304は、スプールファイル303の該当するページ描画ファイルの削除を行い、処理を終える。一方、デスプーラ305からの印刷終了通知でなかった場合はステップS615へ進みエラー処理を実行する。その後、図示しないその他の処理を実行し、次の通知を待つ。
<スプールファイルの出力>
図10は、デスプーラ305により実行される、印刷データの生成プロセスの詳細を示すフローチャートである。
図10は、デスプーラ305により実行される、印刷データの生成プロセスの詳細を示すフローチャートである。
デスプーラ305は、スプールファイルマネージャ304からの印刷要求に応じて、スプールファイル303から必要な情報(ページ描画ファイルおよびジョブ設定ファイル)を読み出して印刷データを生成する。生成された印刷データにおけるプリンタへの転送方法については図3を用いて前述した通りである。
印刷データの生成では、まず、ステップS701において、前述のスプールファイルマネージャ304からの通知を入力する。続くステップS702では、入力された通知がジョブの終了通知かどうか判定し、ジョブ終了通知であるならばステップS703へ進み、終了フラグを立て、ステップS705へ進む。一方、ステップS702においてジョブ終了通知でない場合は、ステップS704に進み、前述のステップS608における1物理ページの印刷開始要求が通知されたかどうか判定する。ステップS704において開始要求と判定されなかった場合は、ステップS710へ進み、その他エラー処理を行い、ステップS701へ戻り次の通知を待つ。一方、ステップS704において1物理ページの印刷開始要求と判定された場合は、ステップS705へ進み、ステップS704で通知を受けた印刷処理可能な物理ページのIDを保存する。続くステップS706では、ステップS705で保存した物理ページIDの全てのページに関して印刷処理が済んでいるかどうか判定する。ここで全物理ページの処理が済んでいる場合は、ステップS707へ進み、前述のステップS703で終了フラグが立てられているのか判定する。終了フラグが立っている場合は、ジョブの印刷が終了したとみなし、デスプーラ305の処理終了の通知をスプールファイルマネージャ304に通知し、処理を終える。ステップS707で、終了フラグが立っていないと判定された場合は、ステップS701へ戻り次の通知を待つ。一方、ステップS706で、印刷可能な物理ページが残っていると判定された場合には、ステップS708へ進み、保存された物理ページIDから未処理の物理ページIDを順に読み出し、読み出した物理ページIDに対応する物理ページの印刷データ生成に必要な情報を読み込み、印刷処理を行う。印刷処理はスプールファイル303に格納された印刷要求命令をデスプーラ305においてグラフィックエンジン202が認識可能な形式(GDI関数)に変換し、転送する。本実施形態のような、複数論理ページを1物理ページにレイアウトするような加工設定(以下Nページ印刷)については、このステップで縮小配置を考慮にいれながら変換する。必要な印刷処理を終えたならば、続くステップS709において1物理ページの印刷データ生成終了の通知をスプールファイルマネージャ304に対して行う。そして再びステップS706へ戻り、ステップS705で保存しておいた印刷可能な物理ページID全てについて印刷処理を行うまで繰り返す。
以上が、ディスパッチャ301、スプーラ302、スプールファイルマネージャ304、デスプーラ305を用いた印刷処理の流れである。上記のように処理することにより、スプーラ302が中間コードを生成してスプールファイル303に格納するタイミングでアプリケーション201が印刷処理から開放されるので、プリンタドライバ203に直接出力するよりも短時間で済む。また、スプールファイル303にプリンタドライバの印刷設定を踏まえた中間ファイル(ページ描画ファイル、ジョブ設定ファイル)として一時保存しているので、実際に印刷されるべき印刷プレビューをユーザに認識させることや、複数のアプリケーションにより生成した印刷ジョブの結合や並べ替えが可能となり、印刷設定の変更を行う場合にも、再度アプリケーションを立ち上げて印刷をすることなしにユーザに行わせることが可能となる。
ここで、スプーラ302を用いた印刷処理において、デスプーラ305からグラフィックエンジン202への印刷要求時にジョブ出力用設定ファイルが生成されるが、プレビューやジョブ結合等を行う場合もジョブ出力用設定ファイルが生成される。ジョブ出力用設定ファイルは、単体ジョブの場合はジョブ設定ファイルと同等のものであり、結合ジョブの場合は複数のジョブ設定情報に基づいて生成されるものである。ここでジョブ出力用設定ファイルについて説明する。
<ジョブ出力用設定ファイルの構成>
図11は、ステップS608において、スプールファイルマネージャ304が生成する印刷可能となった物理ページを構成する情報を保存しているジョブ出力用設定ファイルの例を示す。フィールド1001は、ジョブを識別するためのIDで、本情報を保存しているファイル名や共有メモリの名称という形で保持することも可能である。フィールド1002はジョブ設定情報である。ジョブ設定情報には、グラフィックエンジン202に対してジョブの印刷を開始するために必要な構造体、例えば図14を用いて後述するカラーモードの指定、図18から20を用いて後述する地紋印刷を行うかどうかの指定、Nページ印刷の指定、ページ枠などの追加描画の指定、部数、ステープルなどのフィニッシング指定など、1つのジョブに対して1つしか設定できない情報が含まれている。ジョブ設定情報1002には、ジョブに対する機能に応じて必要なだけ情報が保存される。フィールド1003はジョブの物理ページ数で、本フィールド以降、この数の分だけ物理ページ情報が保存されていることを示す。本実施形態では、印刷可能な物理ページ数を通知する方式であるので、このフィールドは無くても動作可能である。これ以降、フィールド1004から最後までフィールド1003の数だけ物理ページ情報が格納される。物理ページ情報については図13を参照して後述する。
図11は、ステップS608において、スプールファイルマネージャ304が生成する印刷可能となった物理ページを構成する情報を保存しているジョブ出力用設定ファイルの例を示す。フィールド1001は、ジョブを識別するためのIDで、本情報を保存しているファイル名や共有メモリの名称という形で保持することも可能である。フィールド1002はジョブ設定情報である。ジョブ設定情報には、グラフィックエンジン202に対してジョブの印刷を開始するために必要な構造体、例えば図14を用いて後述するカラーモードの指定、図18から20を用いて後述する地紋印刷を行うかどうかの指定、Nページ印刷の指定、ページ枠などの追加描画の指定、部数、ステープルなどのフィニッシング指定など、1つのジョブに対して1つしか設定できない情報が含まれている。ジョブ設定情報1002には、ジョブに対する機能に応じて必要なだけ情報が保存される。フィールド1003はジョブの物理ページ数で、本フィールド以降、この数の分だけ物理ページ情報が保存されていることを示す。本実施形態では、印刷可能な物理ページ数を通知する方式であるので、このフィールドは無くても動作可能である。これ以降、フィールド1004から最後までフィールド1003の数だけ物理ページ情報が格納される。物理ページ情報については図13を参照して後述する。
図12は、図11のフィールド1002に図示されたジョブ設定情報の一例である。フィールド1101は全物理ページ数である。フィールド1102は、全論理ページ数である。フィールド1101および1102は、印刷データに追加して、ページ数などを付加情報として印刷する場合などに利用する。印刷が続いている際には、両フィールドは暫定的な値、もしくは、印刷が終了するまでスプールファイルマネージャ304は印刷可能な物理ページの情報の作成を延期する。フィールド1103は本印刷ジョブを何部印刷するかを指定する部数情報である。フィールド1104は、フィールド1103で複数部印刷する設定の場合、部単位で印刷するかどうかの指定である。フィールド1104はステープル、パンチ、Z折などのフィニッシング情報で、プリンタ本体もしくは外部にフィニッシャーがある場合に指定される。フィールド1106は付加印刷情報で、本発明の地紋プリントを始め、ページ枠などの飾り、日付などの付加情報、ユーザ名、ページ数、ウォーターマーク印刷等、ジョブに対して付加する情報が保存される。機能が増えるに従って本ジョブ設定情報に含まれるフィールドの数も増加し、例えば、両面印刷が可能な場合は、両面印刷の指定を保存するフィールドが追加される。
図13は、図11のフィールド1004に図示された物理ページ情報の一例を示す。最初のフィールド1201は物理ページ番号で、印刷順序の管理や、物理ページ番号を追加印刷する際に使用される値である。フィールド1202は物理ページ設定情報で、物理ページ毎にレイアウトやカラー・モノクロの指定が可能である場合、レイアウトやカラー・モノクロの設定が保存される。フィールド1203は本物理ページに割り付けられる論理ページ数で、1物理ページに4ページを割り付ける場合には4もしくは4ページ印刷を示すIDが保存される。フィールド1204以降はフィールド1203で指定された数だけ論理ページの情報が保存される。アプリケーション201から印刷されたページ数によっては、フィールド1203で指定されるページ数よりも実際のページデータ数が少なくなる場合がある。その場合には、論理ページ情報に空ページを示す特別なデータを保存して対応する。
図14は、フィールド1202の物理ページ設定情報の例である。フィールド1301は物理ページ上への論理ページの配置順で、Nページ印刷で、物理ページ上に論理ページを配置する順番(左上から横へ、左上から下へ等)の指定が保存されている。システムによっては、配置順ではなく、フィールド1204以降の論理ページ情報の順番をページ番号順ではなく、配置順に応じた順序で配することでフィールド1301の設定を代用する場合もある。フィールド1302は両面印刷の表・裏の情報で、例えば綴じ代を表裏でそろえる際に使用される。フィールド1303はカラーページかモノクロページかの指定を示し、このフィールドを使用して物理ページ単位にカラー/モノクロのモード指定が可能である。フィールド1304は付加印刷情報で、物理ページに対して、ページ数や、日付などの付加情報を印刷する場合に使用される。物理ページ設定情報も、システムの機能に応じてフィールドが追加される。
本実施形態の場合、図21以降を参照して後述する地紋画像印刷に関する情報は物理ページに対して付加される情報なので、フィールド1106に保持された地紋プリントに関する情報に基づき、各物理ページに対する設定情報として、フィールド1304内にも格納される。ジョブに対する付加印刷情報1106および付加印刷情報1304内における、地紋プリントに関する設定情報を格納するデータ形式の一例については、図21を参照して後述する。
図15は、フィールド1204で示された論理ページ情報の一例を示す。フィールド1401は論理ページのIDで、このIDを利用して、スプールファイル303から論理ページに対応するページ描画ファイルの中間コードを参照する。このIDを利用して論理ページの中間コードへアクセス可能であれば良く、ファイルやメモリポインタであっても、論理ページを構成する中間コード自身が入っていてもよい。フィールド1402は論理ページ番号で論理ページ番号を付加情報として印刷する場合や、論理ページIDの補助情報に使用される。フィールド1403のフォーマット情報には、論理ページ単位で指定可能である各種設定項目が保存される。例えば、ページ枠などの付加印刷情報、拡縮率などの論理ページ単位に指定される各種設定の情報が保存される。また、必要であれば、論理ページ単位のカラー・モノクロ情報などの論理ページに対する属性情報を保存することも可能である。逆に、論理ページ単位で設定を切りかえることや論理ページ単位での属性情報が不要であるようなシステムでは、フィールド1403は不要である。
本実施形態の場合、図22から24を参照して後述する地紋プリントに関する機能設定情報はフィールド1403内には保持されない。これは、N-Upなどによる論理ページの拡大縮小に対して地紋プリントで使用されるパターンが影響を受けないようにするためである。
ジョブ出力用設定ファイルは、上記のように構成されている。なお、ジョブ設定ファイルもほぼ同様であり、印刷体裁(片面、両面、製本印刷)、印刷レイアウト(Nup、ポスター印刷)、付加情報(地紋プリント情報、ウォーターマーク、日付、ユーザ名など)、部数、用紙サイズ情報がジョブとして有しており、物理ページ毎に、論理ページの配置順、両面印刷の表面か、裏面か、カラーモード等から構成されている。
図3はこれまで説明した拡張システムに加えて、ジョブの設定変更機能を持つ設定変更エディタ307を配した例を示している。本実施形態ではジョブの設定内容は、単体ジョブは、ジョブ設定ファイルに、また結合ジョブは、図11に示すジョブ出力用設定ファイル中に含まれており、中間コードを保存しているページ描画ファイル(スプールファイル)303とは独立している。このため、ジョブ出力用設定ファイルを作り変えることでジョブの設定変更が可能である。設定変更エディタ307は単独で、あるいはスプールファイルマネージャ304と連携して、ジョブ出力用設定ファイルを作り変え、あるいは、一部を書き換えることでジョブの設定変更機能を実現している。
図16は、設定変更エディタ307におけるジョブ設定変更処理プロセスの詳細を示すフローチャートである。
まずステップS1501では,設定変更エディタは、ジョブ設定ファイルもしくはジョブ出力用設定ファイルを読み込む。ジョブ出力用設定ファイルはプレビューア306,デスプーラ305が読み込むものと同じファイルである。次に,ステップS1502へ進み,読み込んだ結果を,ユーザに表示する。ステップS1503で,図17に示すようなユーザインタフェースを使用して,ユーザとの対話を行い,前述したメニューの指定等により設定内容を変更する。このステップは,対話形式でなく,ファイルなどに書きこまれた設定変更の内容に応じて変更するバッチ形式でもよい。次にステップS1504へ進み,ステップS1501で設定変更エディタは、最初に読み込んだ内容と,現在指定されている設定内容に変更があったかどうかの判定を行う。設定内容に変更が合った場合は,ステップS1505へ進み,新規のジョブ出力用設定ファイルを生成し,変更があったことをスプールファイルマネージャに通知して終了する。ステップS1505で,変更がないと判定された場合は,変更がなかったことをスプールファイルマネージャに通知して終了する。このように新規のジョブ出力用設定ファイルを生成するが、図17のユーザインタフェース画面において、「OK」ボタンが選択されることにより、新規のジョブ出力用設定ファイルが有効となり、古いジョブ出力用設定ファイルは削除される。また、ジョブ出力用設定ファイルからの変更ではなく、単体ジョブのジョブ設定ファイルの場合は削除せずに保存しておく。また、図17の画面で「初期状態へ戻す」ボタンが選択された場合は、新規のジョブ出力用設定ファイルを削除し、古いジョブ出力用設定ファイルが有効となり、表示に反映させる。
なお、本実施形態では,設定変更エディタ307を別モジュールとして説明しているが,単にスプールファイルマネージャ304のユーザインタフェースの一部であってもよい。また、設定変更エディタ307で実際に変更内容をジョブ出力用設定ファイルに書きこまずに,設定変更の内容のみをスプールファイルマネージャ304へ通知し、実際のジョブ出力用設定ファイルの変更はスプールファイルマネージャ304側で行う実装形式でもよい。
<地紋プリント処理の説明>
以下、地紋プリントに関する設定を行うユーザインタフェースの一例について、図18から20を参照して説明する。
以下、地紋プリントに関する設定を行うユーザインタフェースの一例について、図18から20を参照して説明する。
図18はプリンタドライバ203内に配された、地紋プリントに関するユーザインタフェースの初期画面の一例である。この例では、ダイアログ内のプロパティシート2101において地紋プリントに関する設定が行えるようになっている。
チェックボックス2102は、印刷ジョブに対して地紋プリントを行うかどうかを指定するものであり、図12における付加印刷情報1106内で地紋プリントを行うかどうかの設定が格納される。
リストボックス2103は、地紋プリントの複数の設定情報を1つの識別子(スタイル)で指定可能にするものである。プリンタドライバ203は複数のスタイルを選択可能となっており、各スタイルと図21に示す地紋プリント情報との関係がレジストリに登録される。また、ボタン2104を押下することにより、図19に示すスタイル編集用ダイアログ2201が表示される。
チェックボックス2105は、地紋プリントにおける前景、背景のコントラストを調整する際に用いるもので、ボタン2106を押下することにより、図20に示すダイアログ2301が表示される。
図19(a)は地紋プリントの個々の詳細設定を編集するためのダイアログの一例である。
同図において、地紋情報編集用ダイアログ2201は、同領域に後述する個々の地紋情報によって生成される地紋画像の結果がプレビューのため表示される。リストボックス2202は図18のリストボックス2103にて選択可能なスタイルの一覧を表示する領域であり、ボタン2203および2204を用いてスタイルの新規追加、削除が可能となる。領域2205には、現在指定されているスタイル名称が表示される。
ラジオボタン2206は、地紋プリントに用いる描画オブジェクトの種類を選択するものであり、「文字列」を選択するとテキストオブジェクトが使用され、「イメージ」を選択するとBMPなどに代表されるイメージデータが使用される。図19(a)では、「文字列」が選択されているので、地紋情報編集用ダイアログ2201には後述するリストボックス2207、2208および2209などのテキストオブジェクトに関する設定情報が表示され、編集可能となっている。一方、ラジオボタン2206において「イメージ」が選択されている場合、リストボックス2207、2208および2209は表示されず、その代わりに図19(b)に示すイメージファイル名称表示2215および不図示のファイル選択ダイアログを表示するためのボタン2216が表示される。
リストボックス2207は地紋パターンとして使用する文字列を表示、編集するための領域である。リストボックス2208は文字列のフォント情報を表示、編集するための領域である。本実施形態ではフォント名称のみの選択画面としているが、書体のファミリー情報(ボールド、イタリックなど)や、飾り文字情報などが選択可能に拡張してもよい。リストボックス2209は地紋パターンとして使用する文字列のフォントサイズを表示、設定する領域である。本実施形態では「大」「中」「小」の3段階で指定可能な形式を想定しているが、ポイント数の直接入力など、一般的に用いられるフォントサイズ指定方法を採用してもよい。ラジオボタン2210は地紋パターンと原稿データの印刷順序を設定するためのものであり、「透かし印刷」が指定された場合は図22を参照して後述するように、地紋パターンを描画後、原稿データを描画する。一方、「重ね印刷」が指定された場合は図23を参照して後述するように、原稿データを描画後、地紋パターンを描画する。
ラジオボタン2211は、地紋パターンの配置角度を指定するものである。本実施形態では「右上がり」「右下がり」「横」の3通りの選択を可能としているが、角度を任意に指定可能な数値入力領域や、直感的に指定可能なスライダーバーなどを配し、角度指定方法を拡張してもよい。
リストボックス2212は、地紋パターン(前景パターン、背景パターン)に用いる色を表示、指定するための領域である。
チェックボックス2213は、前景パターン、背景パターンの入れ替えを行うためのものである。チェックボックスがチェックされていない場合は、複写時に前景パターンが浮かび上がる。一方、チェックされている場合は複写時に背景パターンが浮かび上がる。リストボックス2214は、原稿に埋め込んだ地紋パターンを認識させづらくさせるためのカモフラージュ画像を指定するための領域であり、複数のパターンから選択可能である。また、カモフラージュ画像を使用しないという選択肢も提供されている。
図20は、図18におけるコントラスト設定ボタン2106を押下した際に表示されるダイアログの一例である。
地紋プリントでは、前景パターン背景パターンの面濃度をあわせることで不可視画像を見え難くさせるため、図20に例示するように、トラックバー2302および2303で前景パターン、背景パターンそれぞれに対する濃度調整を行うインタフェースを提供する。
<地紋プリント設定情報のデータ形式>
次に、図19を用いて説明した地紋プリント設定情報に関する付加印刷情報1106および1304に格納されるデータ形式について図21を用いて説明する。
次に、図19を用いて説明した地紋プリント設定情報に関する付加印刷情報1106および1304に格納されるデータ形式について図21を用いて説明する。
同図において、フィールド2001は、図19(a)のラジオボタン2206で指定される、地紋プリントで描画するオブジェクト種(テキスト形式あるいはイメージ)を示す値を格納する。フィールド2002は、図19(a)のリストボックス2207から2209、あるいは図19(b)のダイアログで指定される、フィールド2001の情報で指定された描画オブジェクトに対する設定情報を格納する。テキスト選択時は文字列、フォント名、サイズ情報が、イメージ選択時は入力するイメージファイルのロケーションが格納される。フィールド2003は、図19(a)のラジオボタン2210で指定される、原稿データに対して地紋パターンを先に描画するか、後から描画するか(印刷順序)を指定する情報を格納する。フィールド2004は、図19(a)のラジオボタン2211で指定される、描画オブジェクトを配置する角度情報を格納する。フィールド2005は、図19(a)のリストボックス2212で指定される、地紋パターン(前景パターン、背景パターン)に使用される色情報を格納する。フィールド2006は、図19(a)のチェックボックス2213で指定される、前景パターン、背景パターンの入れ替えを行うかどうかの情報を格納する。フィールド2007は、図19(a)のリストボックス2214で指定される、カモフラージュ画像のパターン付加情報を格納する。フィールド2008は、図20のトラックバー2302で指定される、前景パターンの濃度情報を格納する。フィールド2009は、図20のトラックバー2303で指定される、背景パターンの濃度情報を格納する。
<地紋パターンの追加描画処理>
次に、地紋プリントにおける描画処理の流れについて、図22および図23を用いて説明する。なお、これらの処理は、それぞれ図19(a)を参照して説明した「透かし印刷」および「重ね印刷」に対応し、また図7のステップS708の印刷処理において行われる。
次に、地紋プリントにおける描画処理の流れについて、図22および図23を用いて説明する。なお、これらの処理は、それぞれ図19(a)を参照して説明した「透かし印刷」および「重ね印刷」に対応し、また図7のステップS708の印刷処理において行われる。
まず、地紋パターン情報の追加描画処理について、図19(a)のラジオボタン2210において「透かし印刷」、すなわち、先に地紋パターンを描画するケースについて、図22のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901において、図21に示す地紋パターン情報で示される地紋に関する情報に従い、描画を行う。その詳細な処理については、図24を参照して後述する。続いて、以降原稿データに関する描画処理を行う。ステップS1902において、カウンタを初期化する。ステップS1903において、カウンタが予め設定されている1物理ページあたりの論理ページ数になったかどうかを判定し、論理ページ数と等しくなったらステップS1908へ進み、等しくなければステップS1904へ進む。ステップS1904において、カウンタを1増加させる。ステップS1905において、1ページあたりの論理ページ数およびカウンタをもとに、これから描画する論理ページに対する有効印字領域を計算する。ステップS1906において、図11に示すような形態で通知された物理ページに関する情報から、カウンタをインデックスとして現在の論理ページ番号を読み取り、該当論理ページを有効印字領域内に収まるように縮小描画する。ただし、Nページ印刷が指定されていない場合にはもちろん縮小の必要はない。
次に、図19(a)のラジオボタン2210において「重ね印刷」、すなわち、原稿データを描画した後から地紋パターンを描画するケースについて、図23のフローチャートを用いて詳細に述べる。
ステップS1902において、カウンタを初期化する。ステップS1903において、カウンタが、予め設定されている1物理ページあたりの論理ページ数になったかどうかを判定し、論理ページ数と等しくなったらステップS1908へ進み、等しくなければステップS1904へ進む。
ステップS1904において、カウンタを1増加させる。ステップS1905において、1ページあたりの論理ページ数およびカウンタをもとに、これから描画する論理ページに対する有効印字領域を計算する。ステップS1906において、図11のような形態で通知された物理ページに関する情報から、カウンタをインデックスとして現在の論理ページ番号を読み取り、該当論理ページを有効印字領域内に収まるように縮小描画する。ただし、Nページ印刷が指定されていない場合にはもちろん縮小の必要はない。1物理ページとして所定数の論理ページを展開し終えたなら、ステップS1908に進む。ステップS1908ではアプリケーションから取得している物理ページの有効印字領域に対して、図21に示す地紋パターン情報で示される地紋に関する情報に従い、描画を行う。
図24は本実施の形態にかかる、図22に示したステップS1901における地紋パターン描画および図23に示したステップS1908における地紋パターン描画の内部処理手順を記したフローチャートである。以下、図24を用いて、地紋パターン描画処理を説明する。
初めにユーザインタフェース等を通じて、ステップS2701で地紋パターン描画処理が開始される。
次にステップS2702で、入力背景画像、背景閾値パターン、前景閾値パターン、前景背景領域指定画像、カモフラージュ領域指定画像を読み込む。
次にステップS2703で、地紋画像を生成する際の初期画素を決定する。例えば、入力画像全体に対して左上から右下までラスター走査順に画像処理を行い地紋画像に変更する場合、左上を初期位置とする。
次にステップS2704では、背景閾値パターン、前景閾値パターン、前景背景領域指定画像、カモフラージュ画像は入力背景画像の左上からタイル上に配置するとし、処理対象となっている入力背景画像の画素に対して、以下の式(1)を計算し、ステップS2705で、印刷時のドットに対応する画素値を書き込むか否かを判定する。このとき画素値は入力された色情報に対応する。なお、ここで、背景閾値パターンおよび前景閾値パターンは、ドットの書き込み/非書き込みに対応する「1」と「0」からなる画像データであり、これらの画像は前景(潜像)及び背景画像を作成するに適したそれぞれのディザマトリクスによって2値化されたデータである。
式の構成要素の定義を以下に示す。
なお、各処理対象画素で式(1)の全ての要素を用いて計算する必要は無い。不必要な計算を省くことで処理の高速化を図れる。
の計算を省略すると良い。
また、生成される地紋画像では、背景閾値パターン、前景閾値パターン、前景背景領域指定画像、カモフラージュ領域指定画像の縦横の長さの最小公倍数の大きさの画像が繰り返しの最小単位となる為、地紋パターン描画部では繰り返しの最小単位である地紋画像の一部分のみを生成し、その地紋画像の一部分を入力背景画像の大きさにタイル状に繰り返し並べると地紋画像生成にかかる処理時間を短縮できる。
ステップS2706では、印刷時のドットに対応する画素値を書き込む処理を行う。
画素値の値は、地紋画像の色により変えることができる。黒色の地紋を作成したい場合、入力背景画像の処理対象画素を黒に設定する。
画素値の値は、地紋画像の色により変えることができる。黒色の地紋を作成したい場合、入力背景画像の処理対象画素を黒に設定する。
その他、プリンタのトナーまたはインクの色に合わせ、シアン、マゼンダ、イエローに設定すれば、カラーの地紋画像を作成することもできる。
入力背景画像が1画素あたり1〜数ビットの画像データである場合には、インデックスカラーを用いて画素値を表現すればよい。インデックスカラーとは画像データの表現方法で、対象とするカラー画像で頻繁に出現する色情報を目次に設定し(例えばインデックス0は白、インデックス1はシアンなど)、各画素の値は色情報を記載した目次の番号で表現する(例えば、1番目の画素値はインデックス1の値、2番目の画素値はインデックス2の値、・・・と表現する。)
ステップS2707では、入力背景画像の処理対象領域の全画素が処理されたかを判定する。入力背景画像の処理対象領域の全画素が処理されていない場合はステップS2708に進み、未処理の画素を選択し、再びステップS2704〜ステップS2706の処理を実行する。
入力背景画像の処理対象領域の全画素に対する処理が完了していれば、ステップS2709に進む。
以上の処理により、入力背景画像に対して画像処理を加えた地紋パターンが生成できる。ただし、これだけの処理では、前景背景領域指定画像の前景と背景の切り替わる部分にドットの固まりが生じ前景の概形が目立ち偽造防止地紋の効果が薄れるデメリットが生じる可能性がある。そこで、前景背景領域指定画像の前景と背景の切り替わりでドットの固まりが生じないようにするバウンダリ処理もあわせて施してもよい。図25は、そのバウンダリ処理まで施した地紋パターン生成の例である。
再び図24を参照すると、ここまでの処理で地紋パターンが生成される。この処理は図22のステップS1901と図23のステップS1908とで共通であるが、以下のステップで説明される生成した地紋パターンの描画方法は各々異なる。
図22のステップS1901の処理では、地紋パターン自体が下地となるのでステップS2710の透かし描画処理が実行される。ステップS2710は、地紋パターンの描画の後にアプリケーションソフトで作成した文字などを透かして描画することを意味する。つまり、地紋パターンの描画については何ら特殊な処理は行われない。
一方、図23のステップS1908の処理では、地紋パターンは既に描画済みの下地に対し後から描画することになるので、ステップS2711の重ね描画処理が実行される。この場合は、アプリケーションソフトで作成した文字などの上に地紋パターンを重ねて描画することになるので、単純に地紋パターンを描画してしまうと下地が上書きされて見えなくなってしまう。そこで、ANDやORといった論理描画を利用することで完全に上書きしてしまうことを避ける。例えば、下地の各ピクセルが白色だったら、そのピクセルに対応する地紋パターンのピクセルを描画するといった論理描画を行う。
そして、ステップS2712に進み、地紋パターン描画が終了する。
以上、地紋パターン描画部の内部処理について述べた。
以上、地紋パターン描画部の内部処理について述べた。
以下では、以上説明したシステムに基づいた、地紋画像を印刷する際の制御処理のいくつかの実施形態を説明する。
(第1実施形態)
<地紋プリントのプレビュー>
図26に、地紋パターンが適用されたジョブをスプールファイルマネージャ304上で示すための表現方法の一例を示す。この例の場合“社内報pr.doc”というドキュメント名の印刷ジョブに地紋プリントが適用されている。このことを示すために、コメント欄3101に“地紋印刷“の表示がなされている。この表示によりこの印刷ジョブに地紋印刷が適用されていることをユーザは認識することができる。
<地紋プリントのプレビュー>
図26に、地紋パターンが適用されたジョブをスプールファイルマネージャ304上で示すための表現方法の一例を示す。この例の場合“社内報pr.doc”というドキュメント名の印刷ジョブに地紋プリントが適用されている。このことを示すために、コメント欄3101に“地紋印刷“の表示がなされている。この表示によりこの印刷ジョブに地紋印刷が適用されていることをユーザは認識することができる。
図27に、設定変更エディタ307での、印刷ジョブに地紋印刷が適用されていることをユーザに認識させるための例について示す。仮想的な印刷イメージ3201、3202に潜像部の元となった画像(以下、「潜像背景領域指定画像」という)を縮小し、付加表示する。このことにより地紋パターンが付加された印刷ジョブであることをユーザに認識させている。潜像部と異なり潜像背景領域指定画像は、文字情報(フォントを含む)や、ビットイメージ、またはその他のメタデータであるので、縮小後もユーザによる潜像部の認識可能性が高い。そのため地紋パターンの潜像部や背景部を直接縮小して表示した場合より、ユーザがコピー後のイメージを理解することが容易になる。
図28に、プレビューア306における、印刷ジョブに地紋印刷が適用されていることをユーザに認識させるための画面を示す。印刷イメージ3301に潜像部の元となった潜像背景領域指定画像を縮小し付加表示することにより、地紋パターンが付加された印刷ジョブであることをユーザに認識させている。
図29に、設定変更エディタ307により表示される、印刷ジョブに地紋印刷が適用されていることをユーザに認識させるための画面を示す。図28と同じように、仮想的な印刷イメージ3401、3402に潜像部の元となった潜像背景領域指定画像を縮小し付加表示することにより、地紋パターンが付加された印刷ジョブであることをユーザに認識させている。加えて、潜像背景領域指定画像非表示の場合の印刷イメージを確認するために、チェックボックス3403をユーザインタフェース上に設けている。このチェックを外された場合、設定変更エディタ307は印刷イメージ3401、3402として潜像背景領域指定画像が存在しない印刷イメージを表示する。このようにして、ユーザは潜像背景領域指定画像が存在しない印刷イメージを確認することができる。
図30は、プレビューア306により表示される、印刷ジョブに地紋印刷が適用されていることをユーザに認識させるための画面を示す。この場合も同様にメニューの一つの選択項目として“コピー後の地紋表示”3502を設け、このチェックを外された場合、プレビューア306は印刷イメージ3501上の潜像背景領域指定画像を非表示とすることができる。
ここでは、潜像背景領域指定画像を非表示にするユーザインタフェースとして、チェックボックスとメニューを用いたが、ユーザが選択可能であれば、その他のユーザインタフェースを用いても構わない。
図3に示すように、ジョブに地紋パターンが適用される場合、地紋処理部205からプレビューア306にユーザが選択した地紋パターンの潜像背景領域指定画像が受け渡されて、プレビューア306によって、グラフィックエンジン202に対して、中間コードに落ちたページの印刷イメージとともに画面への描画命令がなされる。
図31に、グラフィックエンジン202により実行される画面への印刷イメージの描画に関するフローチャートを示す。このフローチャートを用いて、印刷プレビューアでの地紋パターン印刷をユーザに認識させるための処理の詳細を述べる。
図31(a)のステップS3601において、アプリケーションが設定した現在の物理ページ対する用紙サイズと、印刷プレビューア上の仮想用紙表示可能領域(図29の印刷イメージ背景3404、図30の印刷イメージ背景3503)に基づいて、印刷プレビュー上に表示させる仮想的な用紙の大きさであるプレビュー用紙領域の計算を行う。
ステップS3602において、用紙サイズとプレビュー用紙領域から、縮小率を計算する。
ステップS3603において、用紙であることをユーザに認識させるために、仮想用紙表示可能領域に仮想用紙を画面へ描画する。
ステップS3604において、現在の物理ページに対して、ユーザが背景への地紋パターン印刷を設定しているかを、図13に示す物理ページ情報より判定し、地紋パターン印刷の設定があればステップS3605へ、なければステップS3606へ行く。
ステップS3605において、潜像プレビュー処理に進む。この処理の詳細については、ステップS3608以降で説明する。
ステップS3606において、ステップS3602で求めた縮小率に基づいて、各論理ページの中間コードをプレビュー用紙領域にグラフィックエンジン202を介して画面へ描画する。Nup印刷やポスター印刷等の物理ページと論理ページに対する拡縮に関係する機能が現在の物理ページに設定されていた場合は、その設定も考慮しながら、各論理ページの中間コードをプレビュー用紙領域に画面へ描画する。
ステップS3607において、現在の物理ページに対して、ユーザが前景への地紋パターン印刷を設定しているかを、図13に示す物理ページ情報より取得し、地紋パターン印刷の設定があれば、ステップS3608へ進み、もしなければ処理を終了する。
ステップS3608において、潜像プレビュー処理を行う。この処理の詳細については下記に説明する。
潜像プレビュー処理は以下の2つのステップを含む。
図31(b)のステップS3609において、前述したユーザによる潜像背景領域指定画像非表示がなければステップS3610へ進み、非表示要求があれば処理を終了する。
ステップS3610において、ステップS3602で求めた縮小率に基づいて、潜像背景領域指定画像のみをプレビュー用紙領域内に、グラフィックエンジン202を介して描画する。
図31(b)のステップS3609において、前述したユーザによる潜像背景領域指定画像非表示がなければステップS3610へ進み、非表示要求があれば処理を終了する。
ステップS3610において、ステップS3602で求めた縮小率に基づいて、潜像背景領域指定画像のみをプレビュー用紙領域内に、グラフィックエンジン202を介して描画する。
<ボックスプリント処理の説明>
図32は、ボックス印刷において、プリンタ1500の外部記憶装置14に格納された印刷ジョブに対する操作を行うためのプリンタ1500の操作部1501に配されたパネルの例である。
図32は、ボックス印刷において、プリンタ1500の外部記憶装置14に格納された印刷ジョブに対する操作を行うためのプリンタ1500の操作部1501に配されたパネルの例である。
ボックス情報表示領域6001には、プリンタが有するボックス番号のリスト6002、各ボックスに設定されたボックス名称6003および各ボックスが格納可能な記憶容量に対する使用率6004が表示される。ボックス情報表示領域6001に非表示となっているボックスについては、スクロールボタン6005および6006の操作に応じて表示対象のボックスを変更することで表示させる。ボックス情報表示領域6001の左部は、各ボックスに格納された印刷ジョブ情報を表示する画面を表示させるためのボタン形式になっており、図の例では、ボタン6007を選択することにより、図33を用いて後述するボックス番号00に対するジョブ情報を表示するための画面に遷移する。ボタン6008を押下すると本画面の表示を終え、不図示の一階層上の画面に遷移する。
図33は、図32のボタン6007を選択後表示されるボックス00に格納されたジョブ情報を示す画面の一例である。
ジョブ情報表示領域6101にはジョブに対する文書名6102、用紙サイズ情報6103、ページ数6104およびボックスに投入された日付/時間6105がジョブごとに表示される。
ジョブ情報表示領域6101には最大7個のジョブが表示される。非表示となっている8個目以降のジョブについては、スクロールボタン6106および6107で表示対象のジョブを変更することで表示させる。なお、図33の例では格納ジョブ数が2となっており、スクロールボタンを押下しても表示内容は変更されない。
ボタン6108は、ジョブ情報表示領域6101より選択されたジョブに対して印刷を行うためのボタンである。印刷後ボックスにジョブが残存するかどうかは、図34を用いて後述する印刷可能回数に基づく。
ボタン6109は、ジョブ情報表示領域6101より選択されたジョブを消去するためのものである。
ボタン6110は、ジョブ情報表示領域6101より選択されたジョブを他のボックスに移動、複製するためのものである。そしてボタン6111を押下すると本画面の表示を終え、図32に示す画面に遷移する。
図34はボックス00に対する各種設定を行う画面の一例である。入力領域6201はボックス名称、入力領域6202はボックス内のジョブあるいはボックス情報にアクセスするためのパスワード、入力領域6203はボックスに投入されたジョブに対する自動消去までの時間、入力領域6204にはボックスに投入されたジョブに対する印刷可能回数を入力し、OKボタン6205を押下することによって設定情報の登録処理を行う。キャンセルボタンは6206が押下されると、入力情報の設定は無視され、不図示の一階層上の画面に遷移する。
<プリンタドライバユーザインタフェースの説明>
前述したとおり、図4はプリンタドライバ203により表示されるボックス印刷の設定画面の一例であり、図中のメニュー901において、「ストア」または「メールボックス」を選択することによって、プリンタのボックス領域に印刷ジョブを記憶させることが指定可能となっている。例えば「メールボックス」が指定されたら、図35のような確認メッセージを表示する。これにより、ユーザにボックス印刷が選択されたことを認識させる。プリンタドライバ203はOKボタン6301押下に応じて図4のGUIに処理を戻す。
前述したとおり、図4はプリンタドライバ203により表示されるボックス印刷の設定画面の一例であり、図中のメニュー901において、「ストア」または「メールボックス」を選択することによって、プリンタのボックス領域に印刷ジョブを記憶させることが指定可能となっている。例えば「メールボックス」が指定されたら、図35のような確認メッセージを表示する。これにより、ユーザにボックス印刷が選択されたことを認識させる。プリンタドライバ203はOKボタン6301押下に応じて図4のGUIに処理を戻す。
メニュー901において「メールボックス」が選択された状態でボタン903を押下すると、図36に示すダイアログが表示される。
ラジオボタン6401はボックスに格納する印刷ジョブの名称を入力領域6402に入力した文字列によって指定する際に選択するものである。例えば、図33における「月次報告部長向け」は、入力領域6402において入力された文字列となる。一方ラジオボタン6403は印刷ジョブのファイル名称をボックスに格納する名称として使用する際に選択するものである。例えば、図33における「契約書草案.doc」は、“.doc”という拡張子を持つファイル名称で、ファイル名称そのものがボックスに登録された状態を示している。
リストボックス6404は印刷ジョブを格納するボックス番号を指定するための領域で、図の例ではボックス番号1が選択されている。ボックス番号とともに、プリンタが格納しているボックス名情報をプリンタ1500より取得し、表示するための領域を備えている。
リストボックス6404内のボックス名は図32における名称6003に該当する値で、これはプリンタドライバ203がプリンタ1500と双方向通信を行うことで取得可能である。
具体的には、図37の「デバイス情報取得」ボタン6901を押下すると、プリンタドライバ203はプリンタ1500に対して構成情報取得制御コマンドおよび取得を行うアイテムに該当する制御コマンドを送信する。プリンタ1500は受信した制御コマンドに対応する現在の機種構成情報をホストコンピュータ3000に送信し、プリンタドライバ203はこの情報を得る。これにより、フィニッシャー情報や、上記ボックス名称、さらに後述するボックスに関する設定情報(領域6408、6409においてそれぞれ設定される印刷可能回数情報、格納時間情報6409)を取得可能となる。
また、領域6408において、印刷ジョブに対する印刷可能回数が指定可能となっている。ここで領域6408内のチェックボックスをOFFにした場合、図34における領域6204で指定した回数が適用される。
また、領域6409において、印刷ジョブに対する格納時間、すなわち自動消去までの時間が指定可能となっている。ここで領域6409内のチェックボックスをOFFにした場合、図34における領域6203で指定した回数が適用される。
OKボタン6405の操作により、プリンタドライバ203は設定を適用し図4のダイアログへ処理を移す。また、キャンセルボタン6406の操作により、設定を破棄し図4のダイアログへ処理を移す。また、ヘルプボタン6407の操作により、本ダイアログに関わるヘルプ情報ダイアログを表示する。
以降、本発明における地紋プリントおよびボックス印刷併用時の処理について説明する。
<地紋プリント選択時のボックス印刷の処理>
図38および図39は、地紋プリント選択時における、ボックス印刷の制御処理を示すフローチャートである。
図38および図39は、地紋プリント選択時における、ボックス印刷の制御処理を示すフローチャートである。
これら処理は、地紋プリント時は安易な大量印刷を目的とするボックス印刷を排他するためのもので、プリンタドライバ203が印刷ジョブに対する加工設定を生成する段階で行われる。なお、図38および図39を用いて説明する処理は同時に実現するものではない。
以下、個別に処理を説明する。
図38のステップS6501において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS6502において、イベント入力を待つ。
ステップS6503において、イベントが印刷中止要求である場合、ステップS6509に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS6504において、イベントが印刷実行要求かを判断する。印刷実行要求であるならばステップS6510に進み、現在の加工設定に基づいて印刷要求を行う。そうでなければ、続くステップS6505に進む。
図38のステップS6501において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS6502において、イベント入力を待つ。
ステップS6503において、イベントが印刷中止要求である場合、ステップS6509に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS6504において、イベントが印刷実行要求かを判断する。印刷実行要求であるならばステップS6510に進み、現在の加工設定に基づいて印刷要求を行う。そうでなければ、続くステップS6505に進む。
ステップS6505において、イベントがボックス投入(プリンタの記憶領域に記憶させる指示)、すなわち図4のメニュー901におけるメールボックス選択であればステップS6506へ進み、そうでなければステップS6511に進む。
ステップS6506において、読み込み済みの加工設定において、地紋プリントが有効であるかどうかを判定する。ここで、地紋プリントが有効な状態である場合はステップS6507へ進み、図40のような警告メッセージを生成し、表示する。なお、ここでの警告メッセージは「地紋プリント選択時にはメールボックスは使用できません。」というものであるが、メールボックス以外のボックス投入指定、例えば「ストア」が指定されている場合では、そのメッセージが「地紋プリント選択時には、ストア指定はできません。」等のように、指定された内容に対するメッセージを表示すればよいことは言うまでも無く明らかである。
さて、図40のような警告メッセージダイアログが表示された場合、OKボタン6701を押下するとメッセージ表示が終了し、図4のメニュー901は「メールボックス」設定直前の設定値のままとなり、次のイベント(ユーザからの指示)を待つ。一方、ステップS6506の判断において、地紋プリント指定がなされていないジョブである場合は、問題なくボックス投入を行うとしてステップS6508へ進み、対応する加工設定値で読み込み済みの加工設定値を更新し、次のイベントを待つ。
ステップS6511では、続いて入力されたイベントが地紋プリントの選択であるかどうか判定し、そうでなければその他の印刷設定イベントであるのでステップS6513へ進み、該当する設定変更に対応して加工設定値を更新し、ステップS6502へ戻り、次のイベントを待つ。一方、ステップS6511において入力されたイベントが地紋プリントの選択である場合は、ステップS6512へ進み、現在ボックス印刷設定が有効になっているかを確認する。ここで、ボックス印刷設定が有効である場合、ステップS6507へ進み、図40に示す警告メッセージを表示する。ボックス設定が無効である場合は地紋プリント設定を行ってもよいので、ステップS6514へ進んで対応する加工設定値を更新し、ステップS6502へ戻り、次のイベントを待つ。
即ち、地紋印刷指定がなされたジョブをプリンタのボックスに投入することを防止する処理を実行することで、原本保証すべき印刷データの安易な大量印刷を防ぐことができる。
以上、図38の処理を説明した。
以上、図38の処理を説明した。
続いて、地紋印刷ジョブのボックス投入禁止を実行する他の方法として、図39の処理を説明する。
ステップS6601において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS6602では、読み込み済みの加工設定において、地紋プリントが有効であるかどうかを判定する。ここで、既に地紋プリントが有効な状態である場合はステップS6603へ進み、図4のメニュー901の表示項目から「メールボックス」の項目を非表示または選択不可能な状態とする。これにより、地紋プリント選択時はボックス投入を実行できなくなる。
ステップS6604において、イベント入力を待つ。
ステップS6605において、イベントが印刷中止要求である場合、ステップS6610に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS6606において、イベントが印刷実行要求かを判断する。もし印刷実行要求であるならば、現在の加工設定に基づいて印刷要求を行う(ステップS6611)、そうでなければ、続くステップS6607に進む。
ステップS6607において、イベントがボックス投入、すなわち図4のメニュー901におけるメールボックス選択であればステップS6608へ進み、ボックス印刷に対応する加工設定変更を行う。そうでなければボックス投入以外の加工設定変更であるので、ステップS6609に進み、対応する加工設定変更を行う。ここで、ボックス投入が選択可能になっているのは、地紋プリントに対する加工設定がステップS6602において無効であることが確認されているからである。
このように、地紋印刷指定がされているジョブに対しては、ボックス投入指定をさせないような処理を実行することで、原本保証すべき印刷データの安易な大量印刷を防止することができる。
以上、図39の処理について説明した。
以上、図39の処理について説明した。
(第2の実施の形態)
図38および図39は、地紋プリント選択時にはボックス印刷を行えなくするための処理であるが、別の実施形態として、印刷の容易性を限定する機能を付加しながら地紋プリントと併用を許可することも考えられる。つまり、地紋印刷指定されたジョブをボックスに投入することは許可するが、ボックスからの印刷処理において、安易な大量印刷を防止する制限を実行するものである。
以降、図41から44を用いて地紋プリントが指定された印刷ジョブがボックス印刷時にどのように処理されるかについて説明する。
図38および図39は、地紋プリント選択時にはボックス印刷を行えなくするための処理であるが、別の実施形態として、印刷の容易性を限定する機能を付加しながら地紋プリントと併用を許可することも考えられる。つまり、地紋印刷指定されたジョブをボックスに投入することは許可するが、ボックスからの印刷処理において、安易な大量印刷を防止する制限を実行するものである。
以降、図41から44を用いて地紋プリントが指定された印刷ジョブがボックス印刷時にどのように処理されるかについて説明する。
上記処理の流れを説明する前に、図41を用いてメールボックスにおける設定情報のデータ形式の例を示す。この情報はプリンタ1500が認識可能な制御コマンドとして印刷ジョブと共にプリンタ1500に送信される。
ボックス番号6801には図36におけるリストボックス6404で指定された値が格納される。プリンタ1500では、該当する制御コマンドを読み込み、該当するボックス番号に印刷ジョブを格納する。
文書名6802には図36における入力領域6402に入力された文字列あるいはラジオボタン6403によって指定された場合は印刷しようとする文書ファイル名を示す文字列が格納される。この情報はプリンタ1500における図33の文書名6102に該当する項目である。
格納時間6803には図36における領域6408で指定した値が格納される。この情報はプリンタ1500における図34の入力領域6203に該当する項目である。ただし、入力領域6203はボックスに対する設定項目であり、各ジョブに対する格納時間が設定されていない場合のみ使用される。プリンタ1500はジョブ格納時に格納時間6803に該当するプリンタ制御コマンドの有無を判定し、削除時間をスケジューリングする。そして該当する時間になった際に該当ジョブを消去することになる。
印刷可能回数6804には図36の領域6409で指定した印刷可能回数が格納される。この情報はプリンタ1500における図34の入力領域6204に該当する項目である。ただし、入力領域6204はボックスに対する設定項目であり、各ジョブに対する印刷可能回数が設定されていない場合のみ使用される。プリンタ1500はジョブ格納時に印刷可能回数6804に該当するプリンタ制御コマンドの有無を判定し、該当する制御コマンドが存在すれば指定された回数を格納ジョブ情報に対する印刷可能回数としてセットする。該当する制御コマンドがジョブに含まれていない、あるいは図34の印刷可能回数6204の値を用いることを示す制御コマンドがジョブに含まれていた場合は、印刷可能回数6204の値をこの印刷ジョブに対する印刷可能回数としてセットする。プリンタ1500は図33におけるプリントボタン6108が選択される都度、この値を1減少させ、この値が0になった時点で該当する印刷ジョブをボックスから消去する。
以降説明する図42および図44の処理は、地紋プリント時におけるボックス印刷の容易性や大量印刷可能性を低減するためのもので、プリンタドライバ203が印刷ジョブに対する加工設定を生成する段階で行われる。なお、図42および図44を用いて説明する処理は同時に実現するものではない。
以下、まず図42を用いて、地紋プリントが設定されたジョブをボックスに投入する場合、プリンタドライバ203により実行される処理について説明する。
ステップS7001において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS7002において、イベント入力を待つ。
ステップS7003において、イベントが印刷中止要求である場合、ステップS7006に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS7004において、イベントが印刷実行要求かを判断する。
印刷実行要求であるならば、ステップS7007に進む。そうでなければ、ステップS7005へ進み、対応する加工設定値で読み込み済みの加工設定値を更新し、次のイベントを待つ。
ステップS7006では、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。
ステップS7007では、デバイスより取得したボックス情報と加工設定におけるボックス情報とを比較する。具体的には、図41における格納時間情報6803および印刷可能回数情報6804が比較対照となる。
ステップS7008では、ステップS7007での比較の結果、印刷要求(ボックス投入要求)をしてよい設定かどうかを判定し、印刷要求OKならば、ステップS7010へ進み、加工設定に基づき印刷要求を行う。そうでなければ印刷を中止することとし、ステップS7009へ進み、図43に示すような警告メッセージを表示する。そして図43のOKボタン7101が押下されると、ステップS7006へ進み、これまで更新された加工設定を破棄し、印刷中止処理へと進む。
ここでステップS7007における比較方法について詳細に述べる。
本実施形態では、以下の条件1)および2)を共に満たす場合、ステップS7008において比較結果OKと判断されることとする。
1)格納時間6803あるいは印刷可能回数6804の少なくともいずれか一方が設定されている。
2)設定された情報において、デバイス設定値とプリンタドライバ203において設定された値とを比較し、プリンタドライバ203の値の方が少ない数値となっている。
上記条件1)および2)は、例えば以下の条件1’)および2’)に変更しても構わない。
上記条件1)および2)は、例えば以下の条件1’)および2’)に変更しても構わない。
1’)格納時間6803および印刷可能回数6804の両方が設定されている。
2’)設定された2つの情報において、デバイス設定値とプリンタドライバ203において設定された値とを比較し、プリンタドライバ203の値のほうが双方とも少ない数値となっている。
上記のとおり、ボックス印刷時においては、デバイス側の設定よりもホストコンピュータ3000から送信する印刷設定の方がより地紋プリントに対する印刷を抑止しやすい設定となっていることを確認したうえで地紋プリントのボックス投入を許可するというようにするとよい。
また、格納時間及び印刷可能回数のほかに、投入した印刷ジョブを印刷する場合の部数について指定する項目を設けることも可能である。さらに、時間や回数、部数に上限値を設け、その上限値を超えるような指定がなされている場合は、ボックス投入を禁止するようにしてもよい。
続いて、図42を用いて説明した実施形態の変形例について、図44のフローチャートを用いて説明を行う。
ステップS7201において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS7202において、デバイスより取得したボックス情報と加工設定におけるボックス情報とを比較する。比較の方法は、前述したステップS7007と同じである。
ここで、ステップS7203では、S7202での比較の結果、地紋プリントを設定するためのユーザインタフェースである図18のチェックボックス2102を選択可能にしてもよいかどうかを判定し、選択可能にしてもよいならば、ステップS7204へ進み、地紋プリント選択可能として、チェックボックス2102を選択可能にする。そうでなければ地紋プリント選択不可能として、ステップS7205へ進む。
続くステップS7206において、イベント入力を待つ。
ステップS7207において、入力したイベントが印刷中止要求である場合、ステップS7210に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS7208において、イベントが印刷実行要求かを判断する。
印刷実行要求であるならば、ステップS7211に進み、加工設定に基づき印刷要求を行う。
そうでなければ、ステップS7209へ進み、入力したイベントがボックス印刷設定であるかどうかを判定する。ここで、イベントがボックス印刷である場合はステップS7202へ戻り比較処理を行い、そうでなければステップS7212へ進み、対応する加工設定値で読み込み済みの加工設定値を更新し、次のイベントを待つ。
そうでなければ、ステップS7209へ進み、入力したイベントがボックス印刷設定であるかどうかを判定する。ここで、イベントがボックス印刷である場合はステップS7202へ戻り比較処理を行い、そうでなければステップS7212へ進み、対応する加工設定値で読み込み済みの加工設定値を更新し、次のイベントを待つ。
上記処理により、ボックス印刷時における格納時間情報6803および印刷可能回数6804の設定値によって地紋プリントの有効無効を制御することができる。
これにより、ボックスからの印刷に特定の条件が付与されている場合のみ、地紋印刷指定されたジョブをボックスに投入することを許可することができ、不用意なボックス投入を防止することができる。
また、格納時間及び印刷可能回数のほかに、投入した印刷ジョブを印刷する場合の部数について指定する項目を設けることも可能である。さらに、時間や回数に上限値を設け、その上限値を超えるような指定がなされている場合は、ボックス投入を禁止するようにしてもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態として、セキュアプリントおよび地紋プリントの併用時の処理について説明する。セキュアプリントとは、印刷ジョブをボックスに記憶させる処理の一つであり、ボックスから印刷する際に、ボックス投入時に設定したパスワードなどを用いて機密的に印刷処理を実行するものである。一般的にセキュアプリント指定でボックスに投入された場合は、ボックスからの印刷回数は1回に制限され、また、印刷後に記憶されているジョブは消去される。
本発明の第3実施形態として、セキュアプリントおよび地紋プリントの併用時の処理について説明する。セキュアプリントとは、印刷ジョブをボックスに記憶させる処理の一つであり、ボックスから印刷する際に、ボックス投入時に設定したパスワードなどを用いて機密的に印刷処理を実行するものである。一般的にセキュアプリント指定でボックスに投入された場合は、ボックスからの印刷回数は1回に制限され、また、印刷後に記憶されているジョブは消去される。
上述した第1の実施形態では、地紋印刷指定されたジョブのボックス投入を禁止する処理について述べたが、例えば、地紋印刷指定されたジョブに対して、セキュアプリントであることを条件にボックス投入させることも考えられる。本実施形態はそうした例を想定しているものである。
<セキュアプリント処理の説明>
図45は、セキュアプリントにおいて、パスワードつき印刷データの送出先であるプリンタ1500の操作パネルの例である。
図45は、セキュアプリントにおいて、パスワードつき印刷データの送出先であるプリンタ1500の操作パネルの例である。
プリンタ1500は、印刷データがパスワードつきのものである場合、アイコン5101にその内容を示す図形を表示する。
更に、プリンタ1500は操作パネルに印刷時間5102、ジョブ名5103、ユーザ名5104、ジョブのステータス5105、パスワード入力画面を呼び出すためのボタン5106を表示する。
図46および図47はボタン5106押下後に表示される、パスワード入力画面の一例である。入力領域5201にパスワードを入力し、OKボタン5202を押下することを契機として、プリンタ1500はパスワードの照合処理を行う。入力されたバスワードが正しければ印刷物を出力し、正しくなければ図47に示すようにメッセージ5301が表示され、再入力を促す。印刷のキャンセルはボタン5203押下によって行う。
<プリンタドライバユーザインタフェースの説明>
前述したとおり、図4はプリンタドライバ203により表示されるパスワードつき印刷の設定画面の一例であり、図中のメニュー901において、「セキュアプリント」を選択することによって、パスワードつき印刷が指定可能となっている。指定された直後、図48のような確認メッセージを表示する。これにより、ユーザにパスワードつき印刷が選択されたことを認識させる。OKボタン5401押下を契機として、図4のGUIに処理を戻す。
前述したとおり、図4はプリンタドライバ203により表示されるパスワードつき印刷の設定画面の一例であり、図中のメニュー901において、「セキュアプリント」を選択することによって、パスワードつき印刷が指定可能となっている。指定された直後、図48のような確認メッセージを表示する。これにより、ユーザにパスワードつき印刷が選択されたことを認識させる。OKボタン5401押下を契機として、図4のGUIに処理を戻す。
メニュー901において「セキュアプリント」が選択された状態でボタン903を押下すると、図49に示すダイアログを表示する。ユーザはユーザ名入力領域5501およびパスワード入力領域5502に本ダイアログから入力することによって(図50参照)、プリンタドライバ203からの印刷時に入力情報が使用可能となる。
図51は、パスワードつき印刷が選択された時に、印刷命令直後にアプリケーションにより表示されるダイアログの一例である。領域5701には図49で入力領域5501に入力した情報が、領域5702には図49で入力領域5502に入力した情報がそれぞれ表示される。また、プリンタドライバ203は、印刷データから文書名を取得可能であるので、この時点で領域5703に文書名を表示する。ユーザは本ダイアログから、文書名およびユーザ名を編集することが可能となり(図52参照)、文書名やユーザ名に対して機密を保持することが可能となる。なお、印刷の度にユーザ名やパスワードを設定することとしてもよい。OKボタン5704が押下されると印刷を実行し、キャンセルボタン5705が押下されると印刷を中止する。
<セキュアプリント選択時の地紋プリントの処理>
以下、セキュアプリント選択時の地紋プリントの処理について、図53のフローチャートを用いて説明する。
ステップS7501において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS7502において、イベント入力を待つ。
ステップS7503において、入力したイベントが印刷中止要求である場合、ステップS7511に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS7504において、イベントが印刷実行要求かを判断する。
以下、セキュアプリント選択時の地紋プリントの処理について、図53のフローチャートを用いて説明する。
ステップS7501において、プリンタドライバ203は初期加工設定を読み込む。
ステップS7502において、イベント入力を待つ。
ステップS7503において、入力したイベントが印刷中止要求である場合、ステップS7511に進み、これまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。一方、印刷中止要求でない場合は続くステップS7504において、イベントが印刷実行要求かを判断する。
ここで、印刷要求でない場合は他の加工設定に対する設定変更要求であるので、ステップS7505において対応する加工設定値で読み込み済みの加工設定値を更新し、ステップS7502に戻って次のイベントを待つ。
一方、印刷要求である場合はステップS7506へ進み、現在の加工設定において地紋プリントが有効になっているかを確認する。ここで地紋プリントが有効である場合はステップS7507へ進み、現在の加工設定においてセキュアプリントが有効になっているかを確認する。一方、ステップS7506において地紋プリントが有効になっていない場合は、ステップS7510へ進み、加工設定に基づき印刷要求を行う。
ステップS7507では、セキュアプリントが有効になっていればステップS7510へ進む。一方、セキュアプリントが無効であればステップS7508に進み、図54に示すようなボックス投入を続行するか問い合わせるメッセージを表示する。この場合、ボックス投入を禁止するような処理にしてもよい。つまり、地紋印刷ジョブをボックスに記憶させるには、必ずセキュアプリント指定しなければならない、という制御である。
そしてステップS7509においてボタン7601が押下されると、印刷を続行するとしてステップS7510へ進む。一方、ボタン7602が押下されると、印刷が中断され、処理がステップS7506へ移る。そしてこれまで更新された加工設定を破棄し、処理を中止する。
上記処理により、地紋プリントについて、セキュアプリントとの併用を行うことにより、原本保証が必要な印刷データを安易に大量かつ容易に印刷しようとするユーザに対する心理的牽制効果を発揮することができる。無論、地紋印刷指定されたジョブをボックスに記憶させる際、上述した第2の実施の形態の内容と組み合わせた処理(記憶時間や印刷可能回数を制限)を実行することが可能であるのは明らかである。
なお、第2の実施の形態及び第3の実施の形態においては、記憶時間や印刷回数、印刷部数、セキュアプリント指定など所定の条件下においては地紋印刷指定されたジョブのボックス投入を許可する処理を説明した。これにより、ユーザが地紋印刷であるデータ、即ち、機密性や原本保証性が高いデータの安易な大量印刷を防止することとした。これらの実施形態においては、ボックス投入されたジョブの印刷処理はプリンタ側の操作パネルを用いたものを説明したが、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、ボックスに投入されたジョブをホストコンピュータ側(ホストコンピュータに実装されたプリンタドライバやユーティリテイ等)からリモートで印刷処理を実現できることは言うまでもなく明らかであり、ボックス投入された印刷データの印刷実行処理はプリンタの操作パネルのみに限定されるものではない。
(他の実施形態)
本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現する、各図のフローチャートの手順を実現するプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
1 CPU
2 RAM
3 ROM
4 システムバス
5 キーボードコントローラ(KBC)
6 CRTコントローラ(CRTC)
7 ディスクコントローラ(DKC)
8 プリンタコントローラ(PRTC)
9 キーボード(KB)
10 CRT
11 外部メモリ
12 CPU
13 ROM
14 外部メモリ
15 システムバス
16 印刷部I/F
17 印刷部
18 入力部
19 RAM
20 メモリコントローラ(MC)
1500 プリンタ
1501 操作部
3000 ホストコンピュータ
2 RAM
3 ROM
4 システムバス
5 キーボードコントローラ(KBC)
6 CRTコントローラ(CRTC)
7 ディスクコントローラ(DKC)
8 プリンタコントローラ(PRTC)
9 キーボード(KB)
10 CRT
11 外部メモリ
12 CPU
13 ROM
14 外部メモリ
15 システムバス
16 印刷部I/F
17 印刷部
18 入力部
19 RAM
20 メモリコントローラ(MC)
1500 プリンタ
1501 操作部
3000 ホストコンピュータ
Claims (19)
- 潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加した印刷データを生成し、通信可能に接続された、印刷データを格納する格納手段を有する印刷装置に対して前記印刷データを送信可能な印刷制御装置において、
前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、当該印刷データを前記格納手段に格納させる指示の実行を制限する制御手段を有することを特徴とする印刷制御装置。 - 前記制御手段は、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記格納手段に格納させる指示を受け付けないこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。 - 前記印刷データを前記格納手段に格納させておく格納時間を設定する格納時間設定手段を有し、
前記制御手段は、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記格納時間設定手段で設定された格納時間が所定の時間以上の値であれば、前記格納手段に格納させる指示を受け付けないことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。 - 前記印刷データを前記格納手段に格納させた後の印刷回数を設定する印刷回数設定手段を有し、
前記制御手段は、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記印刷回数設定手段で設定された印刷回数が所定の回数以上の回数であれば、前記格納手段に格納させる指示を受け付けないことを特徴とする請求項1または3に記載の印刷制御装置。 - 前記印刷データを前記格納手段から出力する際に認証を必要とする機密印刷を設定する機密印刷設定手段を有し、
前記制御手段は、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記機密印刷設定がされているかどうかを判定し、機密印刷設定がされていない場合、機密印刷設定されていないことを通知する表示を行うことを特徴とする請求項1に記載に印刷制御装置。 - 潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加した印刷データを生成し、通信可能に接続された、印刷データを格納する格納部を有する印刷装置に対して前記印刷データを送信可能なコンピュータにより実行される印刷制御方法であって、
前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、当該印刷データを前記格納部に格納させる指示の実行を制限する制御ステップを有することを特徴とする印刷制御方法。 - 前記制御ステップは、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記格納部に格納させる指示を受け付けないこと
を特徴とする請求項6に記載の印刷制御方法。 - 前記印刷データを前記格納部に格納させておく格納時間を設定する格納時間設定ステップを有し、
前記制御ステップは、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記格納時間設定ステップで設定された格納時間が所定の時間以上の値であれば、前記格納部に格納させる指示を受け付けないことを特徴とする請求項6に記載の印刷制御方法。 - 前記印刷データを前記格納部に格納させた後の印刷回数を設定する印刷回数設定ステップを有し、
前記制御ステップは、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記印刷回数設定ステップで設定された印刷回数が所定の回数以上の回数であれば、前記格納部に格納させる指示を受け付けないことを特徴とする請求項6または8に記載の印刷制御方法。 - 前記印刷データを前記格納部から出力する際に認証を必要とする機密印刷を設定する機密印刷設定ステップを有し、
前記制御ステップは、前記印刷データが地紋画像を付加する設定がされた印刷データである場合、前記機密印刷設定がされているかどうかを判定し、機密印刷設定がされていない場合、機密印刷設定されていないことを通知する表示を行うことを特徴とする請求項6に記載に印刷制御方法。 - コンピュータを請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷制御装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
- 印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を行う第1の設定手段と、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定が可能な第2の設定手段と、
前記第1の設定手段で地紋画像を付加する設定がされた場合、前記第2の設定手段で前記格納処理を選択させない制御を実行する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷制御装置。 - 印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を行う第1の設定手段と、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定が可能な第2の設定手段と、
前記第1の設定手段で地紋画像を付加する設定がされ、かつ前記第2の設定手段で前記格納処理が設定された場合、当該設定での処理を許可しない旨の通知情報を生成する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷制御装置。 - 印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を行う第1の設定手段と、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定が可能な第2の設定手段と、
前記印刷データを前記印刷装置に格納する際の格納時間及び格納された印刷データの印刷回数を設定可能な第3の設定手段と、
前記第1の設定手段で地紋画像を付加する設定がされ、かつ前記第2の設定手段で前記格納処理が設定された場合、前記第3の設定手段で設定された値と所定値とを比較し、比較の結果に応じて前記設定を許可するか否かを判断する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷制御装置。 - 印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を行う第1の設定手段と、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定が可能な第2の設定手段と、
前記第1の設定手段で地紋画像を付加する設定がされ、かつ前記第2の設定手段で設定された格納処理が、格納された印刷データにアクセスする際に認証処理を必要とする格納処理かどうかを判定し、判定の結果に応じて前記設定を許可するか否かを判断する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷制御装置。 - コンピュータを用いて印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を受け付ける第1の設定ステップと、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定を可能とする第2の設定ステップと、
前記第1の設定ステップで地紋画像を付加する設定がされた場合、前記第2の設定ステップで前記格納処理を選択させない制御を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とする印刷制御方法。 - コンピュータを用いて印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を受け付ける第1の設定ステップと、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定を可能とする第2の設定ステップと、
前記第1の設定ステップで地紋画像を付加する設定がされ、かつ前記第2の設定ステップで前記格納処理が設定された場合、当該設定での処理を許可しない旨の通知情報を生成する制御ステップと、
を有することを特徴とする印刷制御方法。 - コンピュータを用いて印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を受け付ける第1の設定ステップと、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定を可能とする第2の設定ステップと、
前記印刷データを前記印刷装置に格納する際の格納時間及び格納された印刷データの印刷回数の設定を可能とする第3の設定ステップと、
前記第1の設定ステップで地紋画像を付加する設定がされ、かつ前記第2の設定ステップで前記格納処理が設定された場合、前記第3の設定ステップで設定された値と所定値とを比較し、比較の結果に応じて前記設定を許可するか否かを判断する制御ステップと、
を有することを特徴とする印刷制御方法。 - コンピュータを用いて印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
印刷データに対して、潜像部と背景部とを含む地紋画像を付加する設定を受け付ける第1の設定ステップと、
印刷データに対して、当該印刷データを印刷装置に出力した際に、少なくとも印刷処理または格納処理のどちらか一方を選択する設定を可能とする第2の設定ステップと、
前記第1の設定ステップで地紋画像を付加する設定がされ、かつ前記第2の設定ステップで設定された格納処理が、格納された印刷データにアクセスする際に認証処理を必要とする格納処理かどうかを判定し、判定の結果に応じて前記設定を許可するか否かを判断する制御ステップと、
を有することを特徴とする印刷制御方法。
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