JP2005111419A - 水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラスタが小さく、摂取すると人体の代謝機能の改善に役立つ水の処理方法を提供する。
【解決手段】 水の処理方法において、熱を作用させて常温を超える温度に保たれたセラミック3から発せられる近赤外線を水2に作用させることを特徴とするものであり、水2の中にセラミック3を浸漬し、この状態で一定時間常温以上に加熱する方法、あるいは、赤外線照射等の手段によって常温以上に加熱したセラミック3を一定時間水2の中に浸漬する方法があるが、いずれの方法によるにしても、セラミック3に常温以上の熱を加えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、クラスタが小さく、摂取すると人体の代謝機能の改善に役立つ水を生成するための水の処理方法に関する。
水の分子構造であるクラスタを小さくして、水が人体の隅々にまで行き渡るような水を生成するための水の処理方法として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
この従来の処理方法は、水の中にセラミックを浸漬し、この状態で一定時間放置するものである。
特開平10−005751号公報
上記した、従来の処理方法では、水の中に浸漬するセラミックは、そのときの周辺温度の下、放置された状態にある。つまり、セラミックの温度は一切管理をされていない。ところで、セラミックはその温度が下がると、赤外線の放射量が少なくなる。放射量が少なければ、水の分子を振動させるエネルギーが微弱になる。
したがって、セラミックの温度を管理していないと、その処理方法で得られた水質が一定しなくなるという問題が発生する。
また、従来の処理方法のように、セラミックを温度管理しなければ、赤外線の放射量が少なくなりがちになり、それだけ水の分子の振動が不活発になる。そのために、当該水の処理時間が長くなるという問題もあった。このような処理時間の長さは、クラスタを小さくする処理をした水の量産化の障害となっていた。
そこで、この発明は、セラミックを、常温を超える温度にまで加熱することで、セラミックの発する赤外線の放射量を多くし、水の分子を活発に振動させることを図った。その結果、当該水の処理時間を大幅に短縮し、当該水の量産化を可能にしようとするものである。
第1の発明は、熱を作用させて常温を超える温度に保たれたセラミックから発せられる近赤外線を水に作用させることを特徴とする。
ここで、常温とは、地球のふつうの温度をいい、特に熱を加えたり、冷やしたりはしない温度のことをいう。
第2の発明は、水の中に、セラミックを浸漬し、この状態で、水とともにセラミックを一定時間、常温を超える温度に加熱することを特徴とする。
第3の発明は、常温を超える温度に加熱したセラミックを、水の中に浸漬し、この状態で、一定時間放置することを特徴とする。
第4の発明は、セラミックは、SiO、Al、Fe、MnO、ZnO、及びCoOを混合材料としてなり、各混合材料の組成比率は、SiOの50〜70に対し、Alが10〜30、Feが10〜20、MnOが0.1〜0.3、ZnOが0.01〜0.05、CoOが1〜1.2であり、これら混合材料の微粉末の粒径を1μm〜5μmとしたことを特徴とする。
第5の発明は、水の中に浸漬するセラミックを上記水の重量に対して10%以上20%以下の重量比にしたことを特徴とする。
第6の発明は、セラミックの内部に金属を入れ、このセラミックに高周波を照射し、内部の金属の発熱を利用してセラミックを常温以上に加熱したことを特徴とする。
第7の発明は、セラミックの加熱温度を40℃以上80℃以下、好ましくは50℃以上80℃以下にすることを特徴とする。
第1〜第7の発明によれば、セラミックを常温以上に保っているので、水がセラミックから放射される近赤外線の波長の放射エネルギー、すなわち一定波長の振動を受ける。そして、この近赤外線による振動により、水の分子が振動されることになり、これにより、水のクラスタが小さくなる。しかも、セラミックから放射される近赤外線の放射量が増加し、水の分子を振動させるエネルギーが増す。そのため、短時間で水のクラスタを小さくするための処理ができる。
第4の発明によれば、これら混合材料から生成されたセラミックの赤外線放射率が高く、しかも、混合材料の微粉末の粒径を1μm〜5μmとすることによりセラミックの表面積を大きくできる。したがって、赤外線の照射量を増大させることができる。
次に、この発明の実施形態である水の処理方法について、図1に従い説明する。
図1は、実験室でのビーカを利用した水の処理方法を説明する図である。
ビーカ1に水2を入れ、この水2の中にセラミック3を浸漬する。水2は、水道水でも、精製水でも、ミネラル水でもよい。そして、水2に対するセラミック3の重量比を10%とする。セラミックの重量比は多ければ多いほど水の処理時間が短縮するとはいえ、後処理の効率等をも考えると、10%〜20%程度が望ましい。
このビーカ1から距離hを保って近赤外線ランプ4を置くが、この実施形態では、その距離hを約50mmとしている。また、近赤外線ランプ4は110V―200Wのものを使用している。
なお、近赤外線ランプ4をビーカ1の上方に置き、上から近赤外線を照射することは適当でない。上から照射すると、水2の表面だけが温まり、対流が発生しないので、熱の伝わり方は放射(輻射熱)だけになる。これに対し、図1のように、ビーカの下方から照射すれば、その熱は水の対流と放射によって伝わるので、セラミックは効率よく温まる。
この処理方法において、セラミックを浸漬するのは、次の理由による。
セラミックから放射される赤外線の放射量は、セラミックの表面積とそのセラミック自身が持っている放射率との積である。セラミックは、赤外線の放射率が高いという特性がある。しかも、セラミックは、表面積の大きいものを作ることは容易である。したがって、セラミックは、多量の赤外線を放射することが可能であり、赤外線の照射に適している。いいかえれば、セラミックは、放射率と表面積とを調整することで、放射量の設定が自由にできる。
なお、セラミックの質が変わると放射率が変わる。セラミックの組成は、SiO、Al、Fe、MnO、ZnO、及びCoOを混合材料としてなり、各混合材料の組成比率が、SiOの50〜70に対し、Alが10〜30、Feが10〜20、MnOが0.1〜0.3、ZnOが0.01〜0.05、CoOが1〜1.2の範囲となるように構成されている。放射率の高いセラミックとして最も好ましい組成比率は、SiOが63%、Alが18.7%、Feが15%、MnOが0.2%、ZnOが0.03%、CoOが1.07%である。
これら混合材料は、微粉末化して用いるが、その微粉末の粒径に関しては、1μm以下であると、焼成が進みすぎ、シンタリングを起こして多孔質を形成せず、その分、表面積が少なくなる。一方、上記微粉末の粒径が、5μm以上であると、今度は多孔質の表面積が少なくなってしまう。したがって、粒径は、1μm〜5μmくらいとするのが適当である。
セラミックの組成と粒径を上記のようにすることにより、高い水準の放射率を確保できる。このセラミックは、各材料を混合して微粉末状に構成した後、焼成することにより、多孔質の任意の形状に形成される。このように微粉末材料を焼成することによって、極めて微細な多孔質を形成でき、実際の表面積を著しく高めることができ、これによって、赤外線の放射量を増大できる。
この実施形態では、セラミックを積極的に加熱し、常温を超える温度にまで温めて用いる。その理由は、セラミックは温められると赤外線の放射量が増加するからである。
ただし、セラミックは常温領域でも赤外線を照射しているので、水の分子を振動させるエネルギーを有していることは当然である。しかし、セラミック自体に強制的に熱を加えることで、そのエネルギーが強化され、水の分子の振動を一層活発化させることができる。
セラミックを加熱する場合の熱源として、近赤外線が望ましい。なぜなら、水の吸光スペクトルのピーク2.7μmは近赤外線の領域にあるからである。このように、吸光のピーク波長と近赤外線の領域が一致していると、近赤外線のランプを当てる等の方法で、セラミックに対し近赤外線を照射したとき、効率的に水の振動が与えられることになる。
近赤外線が好ましいとはいえ、近赤外線でないならば不適当というわけではない。照射によってセラミックの温度が上がれば、遠赤外線でも差し支えない。
要するに、セラミックを発熱させることができれば近赤外線に限らない。
この実施形態では、セラミックを、常温を超える温度に加熱して用いることが不可欠である。
熱の伝え方には、放射、伝導と対流があるが、これら3つのいずれかによってセラミックに熱が伝えられればよい。たとえば、赤外線ランプを照射して、放射によりセラミックを温めてもよい。また、セラミックを入れた水をあたためて、伝導、対流によりセラミックを温めてもよい。
さらに、セラミック内部に金属を入れ、高周波加熱を用いて、この金属を温め、熱の伝導を利用してセラミックを温めてもよい。この高周波加熱による方法としては、電磁誘導加熱を利用したり、マイクロ波を照射したりする方法がある。なお、高周波加熱を利用する場合は、セラミックの内部に金属を入れなくてはならないことは当然である。セラミック自体は、高周波では加熱されないが、ステンレスのような金属は加熱されるからである。
要するに、セラミックを加熱させる方法であれば、どのような方法でもよい。
ところで、加熱したセラミックを水に入れる方法の場合は、現実には、セラミック自体の熱膨張係数を考えなくてはならない。熱膨張係数が大きいセラミックは、加熱した後、温度の低い水中に入れると割れてしまうことがあるからである。しかし、熱膨張係数が極めて小さいセラミックは、赤外線の放射率が下がるという性質がある。この点に関しては、セラミックの熱膨張係数を無視できるような組成配分にすればよく、このような組成物は一般に公知である。
なお、セラミックの内部に金属を入れる方法の場合は、当該セラミックを還元雰囲気中で加熱するようにしなければならない。セラミックは焼成の段階で酸化するが、焼成時の熱で、金属が酸化しないようにするためである。もし、金属が酸化されるならば、電気がとおりにくくなる等の不都合が生ずる。
上記した方法は、実験室でのビーカを用いた方法であったが、この発明の方法により処理した水を量産する場合は、次のような製法による。
図2に示した製法例は、両端がフランジ状のパイプ5を複数並べ、ボルト6等で接合し、パイプの下半分くらいにセラミック3をパイプの長さ方向に敷き詰め、水2を封入し、近赤外線を下方から照射するものである。
図3に示した製法例は、タンク7に水2を入れ、セラミック3を浸漬するとともに、赤外線透過率がほぼ100%である液体用ランプ8を入れる。このランプ8によって、水中のセラミック3を照射するものである。
図4に示した製法例は、食品工場で通常用いられる塩ビ製等のタンク9の底に金属を入れたセラミック3を浸漬し、タンク9の下方に電磁誘導加熱器10を設け、この加熱器10には、発振器11と電源12を接続させる。そして、電磁誘導加熱器10によって、下方から電磁波をタンク9の底面にあるセラミック3に対し照射する。この方法は、金属を入れていないセラミックの場合は、用いることができないのは当然である。
とにかく、セラミックを、どのような方法でもよいから常温を超える温度に加熱し、赤外線の放射量を増加させるようにすればよい。
上記したように、セラミックを加熱することで、水のクラスタを小さくするための処理時間が大幅に短縮できる。では、セラミックの加熱温度をどの程度にするか、が問題となる。
この点につき、後に詳しく説明するが、加熱温度は、常温以上80℃以下が適当である。温度が80℃以上になると、温度勾配により、周りの器具等に熱が吸収されてしまうので、熱が無駄に使われてしまう。そこで、上記したように80℃以下が適当である。
次に、この実施形態の作用について説明する。
上記のように処理された水は、クラスタが小さくなったと推測できる。この推測を裏付けるため、次のような実験を行った。
図5は、この実験に用いた装置を示したものである。
L字型の2本のガラス管13a、13bの端部を接合し、U字型のガラス管13にする。接合部分に人工透析用の半透膜14を挟む。ガラス管13aには、この発明の方法で処理された水を注入する。これは塩分を含まない真水15である。もう一方のガラス管13bには精製水に塩化ナトリウムを溶解させた20%塩化ナトリウム水溶液16を入れる。実験の開始時は、ガラス管13aの水位L1とガラス管13bの水位L2とは一致させておく。
半透膜の細かい穴を水の分子はとおるが、塩の分子はとおらない。したがって、半透膜の一方の側は塩分を含まない真水15、他方の側は塩水16の場合、真水15側から塩水16側に向かって、水が半透膜14を通過する。その結果、時間が経過するにつれ、真水15側の管の水位L1に比べ、塩水16側の管の水位L2が上昇する。水のクラスタが小さいほど半透膜14を通過しやすいので、クラスタの小さい水は、クラスタの大きい水より、一定の水位の上昇に要する時間が短いと考えられる。つまり、この時間の長短がクラスタの大小を反映しているものと考えられる。
表1に、この実験の結果を示す。
この表1に示された時間(単位は秒)は、塩水の水位L2が3mm上昇するまでに要する時間を意味する。
この実験時は、室温を25℃に設定し、各検体の温度も25℃になってから実験を行った。このように、各検体の温度を、室温と一致させてから実験をしたのは、実験途中で検体の温度が変化しないようにするためである。特に、近赤外線を照射した検体は常温を超える温度になっていたので、25℃になるまで放置してから実験を行った。
Figure 2005111419
検体はA〜Gの7種類を用いた。検体Aは水道水、検体Bは精製水、検体Cはミネラル水であり、いずれも、特別な処理をしていない。検体Dは、精製水にセラミックを浸漬し、常温で12時間放置したものであり、検体Eは、精製水にセラミックを浸漬し、常温で24時間放置したものである。検体Fは、この実施形態により処理したものである。すなわち、検体Fは、精製水にセラミックを浸漬し、近赤外線を10分間照射したものである。検体Gは、精製水に近赤外線を10分間照射したものである。この検体Gは、この実施形態にかかわるものではないが、セラミックを浸漬させることの有無による影響を確かめるために、検体に加えたものである。
この実験では、塩水側の水位L2が3mm上昇するまでの時間を目視により測定した。なお、毛細管現象を考慮し、中央の水位を目視した。
この測定を検体A〜Gのそれぞれについて3回ずつ行い、その平均値を算出した。
この算出した平均値から、セラミックを浸漬させた検体D、E、Fの水位が上昇する時間が、セラミックを浸漬させていない他の検体A、B、C、およびGと比較して明らかに短縮されていることがわかる。したがって、セラミックを浸漬させることが、クラスタを小さくすることに役立つことが明らかである。
ただし、検体D、Eとこの実施形態で処理された検体Fとでは、水位が上昇する時間は同じであるが、セラミックの処理時間が異なる。つまり、検体D,Eでは、セラミックの処理時間が12時間または24時間必要とされているのに、この実施形態で処理された検体Fでは、その処理時間がたった10分間である。このことから、この実施形態の有利さがわかる。
なお、検体Fが検体B等に比べ、水位の上昇時間が短いということは、検体Fが半透膜を通過しやすいということを示すことは明らかである。半透膜を通過しやすくなったのは、水のクラスタが小さくなったからであると考えられる。
ここで検体Fと検体Gとでは、精製水に近赤外線を10分間照射させた点では共通している。違いはセラミックを浸漬したか否かという点にすぎない。にもかかわらず、所要時間が検体Fの平均1435秒に対し検体Gの平均が2100秒という大きな差が出たことに関し、次の推論ができる。
検体Fは水と放射体であるセラミックが直接接触して振動している。そのため、検体Fでは、熱の伝わり方は伝導、対流、放射の3つがある。一方、検体Gでは、放射体であるセラミックとの接触がないので、熱は放射によってのみ伝わる。よって、検体Fは、検体Gに比べ、それだけ効率よく熱が伝わるので、水の分子の振動が活発化し、クラスタが小さくなったと考えられる。これが、半透膜を通過するスピードがよくなった理由と考えられる。
さらに、次のような推論も成り立つ。セラミックは加熱されることにより、より一層強く熱エネルギーが放射される。つまり赤外線の放射量が多くなる。それと同時に、赤外線の持っているエネルギーがより一層水に作用していく。
クラスタが小さくなったことを直接的に証明することは困難であるが、上記の実験によって、間接的な証明ができたと考えられる。
次に、図5に示した装置により、セラミックの加熱温度は、どの程度が適当であるかを実験した。その結果を、表2に示す。表2の数値をグラフで表したのが図6である。
この実験は、100ccのミネラル水をガスで加熱し、この加熱後の水の中に10gのセラミックを入れ、所定時間経過後にセラミックを水から取り出し、当該水が25℃になったときに、上記水位の上昇を測定した。塩水の水位L2が3mm上昇するまでに要する時間を測定することは、表1に示した実験の場合と同様である。
ここで、T℃に加熱した水の中にセラミックを入れたということは、セラミックをT℃に加熱したことにほぼ等しい。
Figure 2005111419
表2および図6からわかるように20℃あるいは30℃に加熱した水の中にセラミックを20分間浸漬させても、上記水位L2が上昇するまでに2000秒以上の時間を要していた。表1に示した検体A、B、Cは、クラスタを小さくするための処理をしていない未処理の水であるが、セラミックを浸漬させる水を20℃程度に加熱しても、上記検体A〜Cの未処理の水と比べて有意差は認められない。その水を50℃、60℃、70℃に加熱した場合には、1分というきわめて短時間のうちに、その水位L2の上昇時間が、未処理の水と比べて明らかな差を示した。この実験データから判断する限り、50℃以上に温めた水の中にセラミックを浸漬させれば、それを浸漬させている時間すなわち処理時間が1分でも十分といえる。その場合も、50℃より60℃、60℃より70℃と水の温度を高くするにつれて、水位L2が上昇する時間が短縮する。
しかし、水を40℃に加熱しても、セラミックの浸漬時間が1分間では、20℃あるいは30℃に加熱した場合との間で明らかな差はないが、セラミックを浸漬させている時間が10分間あるいは15分間と長くなるにつれ、20℃あるいは30℃に加熱した場合との間での差が明らかになる。
一方、水を40℃で温めるとともに、その浸漬時間が10分あるいは15分ということになると、今度は、水を50℃、60℃、70℃に加熱した場合との差が認められなくなる。このように、40℃程度の温度において、処理時間と効果との相関を示唆する過度的な変化が見られる。
この実験結果から、セラミックの加熱温度は過度的な温度である40℃以上、好ましくは50℃以上にすることが適当であると考えられる。なお、上限は、先に述べたように約80℃が好ましい。
次に、上記した検体Fと同じ条件で処理された水を、常飲すると人体にどのような効果を及ぼすかについて、測定結果に基づき説明する。
大学の水泳部に所属する選手X、Y、Z、およびWを被験者とし、常飲前と常飲後のMLSSを測定した。なお、MLSSとは、Maximal Lactate steady state(最大乳酸定常)のことであり、乳酸が定常状態にある最大運動強度を意味する。これは、持久性能力の指標として利用される。
測定方法は、各被験者が、規定されたペースにて2500m泳を行い、500m泳ごとに指先から採血し、乳酸値を測定した。同時に心拍数も測定した。
結果は、図7〜図10に示したとおりである。
図7〜図10のMLSSのグラフ中、横軸の目盛り1は休憩後、2は500m泳後、3は1000m泳後、4は1500m泳後、5は2000m泳後、6は2500m泳後、7は2500m泳終了3分後、そして、8は2500m泳終了5分後を表し、縦軸は乳酸値を表す。
また、実線の折れ線グラフは常飲前、鎖線の折れ線グラフは常飲後を表す。
これらのグラフが示すように、いずれの被験者についても改善が見られた。
ところで、疲労物質である乳酸の蓄積が少なければ、乳酸を除去するのに必要とされる酸素が少なくてすむ。同一の運動をしても、蓄積される乳酸が少ないということは、運動能力の向上を意味すると考えられる。
したがって、図7〜図10に示すように被験者の乳酸値が減少したことから、この発明によって処理された水を常飲したスポーツ選手は、その運動能力が向上したことがうかがえる。
運動能力が向上したのは、クラスタの小さい水を体内に取り入れたことによって、血液が体内の組織に行き渡りやすくなった、つまり、血液が毛細管まで到達しやすくなったからであると考えられる。
そして、水の体内への浸透がよいので、疲労物質である乳酸が効率よく体外に排出された結果、MLSSが改善したと考えられる。MLSSの改善は、筋肉トレーニングをしても疲れが少なくなることを意味する。いくら筋肉トレーニングをしても疲れやすくては意味がないので、疲れが少ないということは、運動選手にとって、著しいメリットである。
図11〜図14には、上記被験者X、Y、Z、およびWの心拍数のグラフを表示する。
横軸の目盛り1は500m泳直後、2は1000m泳直後、3は1500m泳直後、4は2000m泳直後、5は2500m泳直後を表し、縦軸は心拍数を表す。
また、実線の折れ線グラフは常飲前、鎖線の折れ線グラフは常飲後を表す。
いずれの被験者も、常飲前に比べ、常飲後の心拍数が低下している。このデータからも、常飲後には、体力レベルが向上したことがうかがえる。
ここで、心拍数の変化の程度を把握するために、上記4名について、常飲前と常飲後のそれぞれについて、最小二乗法を用いて回帰直線を求め、その傾きを比較することにした。
図11に示した選手Xに関しては、常飲前の場合、プロットされた5点(1,150)、(2,151)、(3,158)、(4,160)、(5,161)にあてはめられた回帰直線が、y=3.1x+146.7になった。常飲後の5点(1,144)、(2,148)、(3,146)、(4,144)、(5,150)にあてはめられた回帰直線は、y=0.8x+144になった。回帰直線の傾きを比較すると、常飲前の3.1に対し、常飲後は0.8である。回帰直線の傾きは、心拍数の変化の緩急を表していると解釈できる。このように考えると、選手Xの場合、常飲後は、心拍数の変化が緩やかになったといえる。
他の3名についても、回帰直線の傾きを比較すると、次のようになった。図12に示した選手Yでは、常飲前の3.6に対し、常飲後は−2.4である。図13に示した選手Zの場合では、常飲前の1.6に対し、常飲後は0.9である。
図14に示した選手Wの場合では、常飲前の−0.8に対し、常飲後は0.3である。このように、回帰直線の傾きの絶対値を比較することによっても、体力レベルが向上したものと考えることができる。
以上の運動選手を被験者とする測定結果からも、この実施形態で処理された水が人体に有益な影響をもたらすことがわかる。これは、処理された水が、水道水や精製水のような未処理の水と比べ、クラスタが小さいことに起因するものと推測できる。この発明は、水に浸漬するセラミックに熱を加えたため、このようなクラスタの小さい水を生成するための処理を、約10分間という短時間で行うことを可能とした。
なお、この発明の水の処理方法は、水に限らず、あらゆる液体に対して適用することができる。
実験室での実施形態を示す概略図である。 量産化を図る場合の実施形態を示す概略図である。 量産化を図る場合の実施形態を示す概略図である。 量産化を図る場合の実施形態を示す概略図である。 この発明の方法で処理された水のクラスタが小さいことを確認するための実験装置を示す概略図である。 セラミックの加熱温度に関する測定結果を表すグラフである。 この発明の水を常飲する前後のMLSSを対比する図である。 この発明の水を常飲する前後のMLSSを対比する図である。 この発明の水を常飲する前後のMLSSを対比する図である。 この発明の水を常飲する前後のMLSSを対比する図である。 この発明の水を常飲する前後の心拍数を対比する図である。 この発明の水を常飲する前後の心拍数を対比する図である。 この発明の水を常飲する前後の心拍数を対比する図である。 この発明の水を常飲する前後の心拍数を対比する図である。
符号の説明
2 水
3 セラミック

Claims (7)

  1. 熱を作用させて常温を超える温度に保たれたセラミックから発せられる近赤外線を水に作用させることを特徴とする水の処理方法。
  2. 水の中に、セラミックを浸漬し、この状態で、水とともにセラミックを一定時間、常温を超える温度に加熱する請求項1に記載の水の処理方法。
  3. 常温を超える温度に加熱したセラミックを、水の中に浸漬し、この状態で、一定時間放置する請求項1に記載の水の処理方法。
  4. セラミックは、SiO、Al、Fe、MnO、ZnO、及びCoOを混合材料としてなり、各混合材料の組成比率は、SiOの50〜70に対し、Alが10〜30、Feが10〜20、MnOが0.1〜0.3、ZnOが0.01〜0.05、CoOが1〜1.2であり、これら混合材料の微粉末の粒径を1μm〜5μmとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の水の処理方法。
  5. 水の中に浸漬するセラミックを上記水の重量に対して10%以上20%以下の重量比にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の水の処理方法。
  6. セラミックの内部に金属を入れ、このセラミックに高周波を照射し、内部の金属の発熱を利用してセラミックを常温以上に加熱したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の水の処理方法。
  7. セラミックの加熱温度を40℃以上80℃以下、好ましくは50℃以上80℃以下にすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の水の処理方法。
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