JP2005111330A - 触媒構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】板状基材を一体化した基材構造体に、触媒成分を均一に担持させることができる触媒構造体の製造方法を提供すること。
【解決手段】平板状触媒基材1を積層、一体化して基材構造体2とし、この基材構造体2のガス流れ方向の一端から一部分を無機繊維を含む触媒成分含有スラリに浸漬して触媒成分を担持させ、液切りした後、触媒成分が担持されていない残りの部分を他端から同様に無機繊維を含む触媒成分含有スラリに浸漬して触媒成分を担持させ、液切りした後、乾燥および/または焼成する触媒構造体の製造方法であって、基材構造体2の一部分の浸漬に用いるスラリの粘度および無機繊維の平均長さを、残りの部分の浸漬に用いるスラリの粘度および平均長さよりもそれぞれ高く、かつ長くすること。
【選択図】図1

Description

本発明は、触媒構造体の製造方法に係り、特に、担持むらをなくし、基材表面に触媒成分を均一に担持させることができる触媒構造体の製造方法に関する。
発電所などから排出される排煙中の窒素酸化物(NOx)は酸性雨などの原因物質であり、その効果的な除去方法として、アンモニア(NH3 )を還元剤として選択的接触還元を行う排煙脱硝法が火力発電所を中心に幅広く用いられている。脱硝触媒としては、例えばバナジウム(V)、モリブデン(Mo)またはタングステン(W)を活性成分とする酸化チタン(TiO2 )系触媒が使用されており、通常ハニカム状、板状等に成形されて用いられ、各種製造法が提案されている。
このような脱硝触媒の製造方法としては、酸化チタンとV、Mo、Wなどの触媒活性成分の塩類とを水と共に混練した後、成形、焼成する混練法、酸化チタンを成形、焼成した担体に触媒活性成分塩類の混合溶液を含浸させる含浸法、予め調製した触媒成分粉末をスラリ化したものを金属製またはセラミック製基材にコーティングするコーティング法が知られている。
このうちコーティング法は、触媒スラリ中に基材を浸漬して触媒成分を担持させる方法であり、触媒基材の薄板、軽量化に適した方法である。また、触媒基材を、触媒担体成分として酸化チタンを含むスラリに浸漬して前記酸化チタンを担持させ、得られた酸化チタン担持触媒基材を触媒活性成分を含んだ溶液またはスラリに浸漬して前記活性成分を担持させる方法は、触媒の細孔が緻密になり易く、ガス中のダストに対する強度を向上させるのに適した方法である。さらに、触媒活性成分を担持する前の触媒基材を予め積層、一体化して基材構造体とし、該基材構造体を触媒活性成分を含むスラリに浸漬して触媒成分を担持させる方法は触媒製造工程を短縮するのに適した方法である。なお、このような従来技術において、触媒基材としては、例えばセラミックペーパー、モノリス、金属板、メタルラスなどが使用され、触媒成分を均一に担持させるためにこれらを触媒成分含有スラリへ浸漬させた後、反転して浸漬を繰り返す方法も採用されている。
特開昭50−128681号公報 特公昭53−034195号公報 特開昭60−216847号公報 特開昭63−234224号公報 特開平07−171421号公報 特開2001−198473号公報
ところで近年、触媒成分の改良が進み、必要な触媒の絶対量が低減したため、ガス流れ方向に対して必要な触媒構造体全体の長さは短くなっているが、触媒構造体を形成するための触媒体自体の長さを長くして触媒の積層段数を低減し、これによって低コスト化を図る傾向がある。このために一回の工程で調製される触媒体自身の長さを従来に比べて長くする工夫がなされている。
しかしながら、コーティング法によって触媒体を調製する場合、例えば500mmよりも長い触媒体を製造しようとすると、例えばガス流れ方向に沿った一端に必要な量の触媒成分を担持させることができず、または他方端に必要以上の成分が蓄積してしまうという問題がある。すなわち、触媒体の長さが増加すると、スラリ浸漬後、乾燥のために通気する工程では、構造体内部の圧損を考慮し通気流速を増加する必要があるが、このため、図4に示したように、ガス入口側端部に担持されたスラリが通気により下流側へ移動し、触媒成分が担持されずに基材表面が露出した開孔部が形成される場合がある。この場合、石炭焚き用触媒体においては、有効触媒面積が低下するだけでなく、上記開孔部においてダストによる摩耗が進行するという問題があった。
このように、近年触媒製造法の改良による低コスト化が進み、ガス流れ方向の長さを500mmから1200mm程度とする触媒体の製造方法が検討されているが、コーティング法を採用した場合、風乾のみで乾燥しようとすると乾燥所要時間が数10時間にも及ぶために、この間に基材に担持されたスラリが上側から下側へ大量に移動し、触媒成分が均一に担持されないという問題があり、触媒性能の低下、ダストによる摩耗または圧損の増大という弊害が生じていた。
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、基材構造体に、基材表面が露出した開孔部を形成することなく、触媒成分を均一に担持させることができる、コーティング法を用いた触媒構造体の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。
(1)平板状触媒基材を積層、一体化して基材構造体とし、該基材構造体のガス流れ方向の一端から一部分を無機繊維を含む触媒成分含有スラリに浸漬して前記触媒成分を担持させ、液切りした後、触媒成分が担持されていない残りの部分を他端から同様に無機繊維を含む触媒成分含有スラリに浸漬して前記触媒成分を担持させ、液切りした後、乾燥および/または焼成する触媒構造体の製造方法であって、前記基材構造体の一部分の浸漬に用いるスラリの粘度および無機繊維の平均長さを、前記基材構造体の残りの部分の浸漬に用いるスラリの粘度および無機繊維の平均長さよりも、それぞれ高く、かつ長くすることを特徴とする触媒構造体の製造方法。
(2)前記基材構造体の一部分の浸漬に用いるスラリ中の無機繊維含有量を、前記基材構造体の残りの部分の浸漬に用いるスラリ中の無機繊維含有量よりも多くすることを特徴とする請求項1に記載の触媒構造体の製造方法。
(3)前記ガス流れ方向の一端からスラリに浸漬される基材構造体の一部分の体積を、他端からスラリに浸漬される残りの部分の体積とほぼ等しくすることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の触媒構造体の製造方法。
(4)前記触媒成分含有スラリの液切り時に、直前に浸漬された部分が後流側となるように前記基材構造体に通気することを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載の触媒構造体の製造方法。
(5)前記触媒成分は、触媒担体成分または触媒活性成分であることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れかに記載の触媒構造体の製造方法。
(6)前記触媒担体成分は、酸化チタン系触媒成分または酸化チタン系触媒成分とシリカ(SiO2 )の混合物であり、前記触媒活性成分は、酸化チタンを主成分とし、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)のうち少なくとも1種を含むものであることを特徴とする上記(5)に記載の触媒構造体の製造方法。
(7)触媒成分として触媒担体成分を用いた上記(1)〜(6)の何れかに記載の方法によって触媒担体構造体を調製し、得られた触媒担体構造体を触媒活性成分を含むスラリまたは溶液に浸漬して構造体表面に前記触媒活性成分を担持させることを特徴とする触媒構造体の製造方法。
(8)前記平板状触媒基材は、表裏に貫通する孔を多数有する板状基材に、断面が階段状、波形または凸凹形となるように線状の突起を多数形成したものであることを特徴とする上記(1)〜(7)の何れかに記載の触媒構造体の製造方法。
(9)前記板状基材は、平板状の金網、ラス加工された金属板またはパンチ孔が多数開いた金属板であることを特徴とする上記(8)に記載の触媒構造体の製造方法。
本願の請求項1に記載の発明によれば、基材構造体の一部分の浸漬(以下、一回目の浸漬ともいう)に用いるスラリの粘度および無機繊維の平均長さを、残りの部分の浸漬(以下、二回目の浸漬ともいう)に使用するスラリの粘度および無機繊維の平均長さよりもそれぞれ高く、かつ長くすることにより、二回目の浸漬または液切り時における一回目に担持されたスラリの移動が抑制されるとともに、二回目に使用するスラリの粘度および無機繊維の平均長さは一回目のスラリに比べて小さくかつ短いので、二回目に担持されたスラリの液切り時の液溜まり防止効果が十分発揮され、触媒成分が均一に担持された触媒構造体が得られる。
本願の請求項2に記載の発明によれば、一回目と二回目の触媒構造体の浸漬に使用するスラリの粘度を容易に調整することができる。
本願の請求項3に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、液切り時のスラリ移動幅が平均化されるので、触媒成分がより均一に担持された触媒構造体を得ることができる。
本願の請求項4に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、液切り効果が著しく向上する。
本願の請求項5に記載の発明によれば、触媒担体成分が均一に担持された高強度の触媒担体構造体または触媒活性成分が均一に担持された高活性の触媒構造体が得られる。
本願の請求項6に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、脱硝触媒に適した担体構造体、または脱硝活性に優れた脱硝触媒構造体が得られる。
本願の請求項7に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、触媒の細孔が緻密となり、ダストに対する機械的強度に優れた、高活性の触媒構造体が得られる。
本願の請求項8に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、触媒基材相互間にガス流路が形成された高強度または高活性の触媒構造体が得られる。
本願の請求項9に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、機械的強度に優れた触媒構造体が得られる。
図2は、本発明に用いられる平板状触媒基材の断面形状の一例を示す説明図である。図2において、例えば金網、ラス加工された金属板またはパンチ孔の多数開いた金属板からなる、表裏に貫通した孔を多数有する板状基材に、線状の突起を多数平行に設けてその断面形状を階段状(A)、波形(B)および凸凹形(C、D)にした平板状触媒基材1が示されている。平板状触媒基材1は、例えば、図3に示したように、多数積層され、一体化して基材構造体2となり、この基材構造体2に、触媒成分が担持されて触媒構造体となる。
図1は、基材構造体2に触媒成分を担持させるコーティング法による触媒構造体の製造工程を示す説明図である。図1において、基材構造体2は、粘度が高く、無機繊維の平均長さが長いスラリ(以下、高粘度長繊維スラリともいう)3中に、触媒構造体を設置する際のガス流れ方向の一端からその一部が浸漬され、液切りし、上下を反転させられたのち、他方の端部から、浸漬されていない残りの部分が、前記スラリよりも粘度が低く、無機繊維の平均長さが短いスラリ(以下、低粘度短繊維スラリともいう)5中に浸漬され、液切りされ、これによって全表面に触媒成分が担持される。触媒成分が担持された基材構造体は、その後、乾燥および/または焼成されて触媒構造体となる。
上記スラリの粘度は、スラリ中に含まれる無機繊維含有量を変化させることにより容易に調整することができるが、スラリに用いるシリカゾルの種類(シリカ濃度)を変えることによって調整してもよい。
本発明において、基材構造体に触媒成分を担持させる際、前記のガス流れ方向の一端から前記基材構造体の全体積の10%を浸漬、塗布させた後、もう一端から残りの90%を浸漬、塗布させる方法、または一端から全体積の90%を浸漬、塗布させた後、他端から残り10%を浸漬、塗布させる方法など、二度の浸漬で構造体全表面にスラリを担持させる方法が採用されるが、一回目に浸漬させる体積と二回目に浸漬させる体積の割合をできるだけ等しくすることが好ましい。これによって、付着スラリの移動幅の差異がなくなり、スラリがより均一に担持され易くなる。
本発明において、浸漬後の液切り時は、スラリから構造体を引上げるだけでもよいが、引き上げ後、浸漬された部分が後流側となるように構造体内部に通気することが好ましい。これによってスラリの液切り効果をより向上させることができる。なお、通気用気体としては、例えば空気が好適に使用される。
本発明において、触媒成分とは、触媒担体成分(以下、単に担体成分ともいう)と触媒活性成分(以下、単に活性成分ともいう)との総称であり、これを基材構造体に担持させた触媒構造体のうち、担体成分のみが担持され、活性成分が担持されていないものを、特に、触媒担体構造体ともいう。
本発明において、担体成分としては、例えば酸化チタン系触媒成分、または酸化チタン系触媒成分とSiO2 を含むものが挙げられ、これに無機繊維として、例えばガラス繊維を添加してスラリ化したものがスラリとして用いられる。一方、触媒活性成分としては、例えば酸化チタンを主成分とし、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうち少なくとも一種を含むものが挙げられ、これに、無機繊維として、例えばガラス繊維を添加してスラリ化したものが用いられる。一回目の浸漬に使用されるスラリの粘度は、例えば15〜30dPa・s、無機繊維の平均長さは、例えば100μm〜200μm、二回目の浸漬に使用されるスラリの粘度は、例えば2〜15dPa・s、無機繊維の平均長さは、例えば70〜100μmであることが好ましい。
本発明において、図1に示した方法によって担体成分のみが担持された触媒担体構造体については、その表面に活性成分を担持して触媒構造体が調製されるが、通常、上記方法によって調製した担体構造体を、触媒活性成分を含むスラリまたは溶液に浸漬して一工程で全表面に触媒活性成分が担持される。この場合、活性成分担持用のスラリまたは溶液としては、酸化チタン(担体成分)を含まず、V、MoおよびWのうち少なくとも一種を含有するスラリまたは溶液を用いることができる。
本発明において、二度の浸漬で構造体表面全体に触媒成分が担持されるが、一回目の浸漬による成分担持層と二回目の浸漬による成分担持層との間に基材構造体が部分的に露出した未コーティング部分を形成するようにしてもよい。これによって、触媒成分が担持された堆積層相互間に触媒成分が担持されていない部分が形成されるので、ガス拡散性が促進され、ガス拡散による触媒活性の向上を図ることができる。
なお、本発明において、平板状触媒基材の表裏を貫通する貫通孔を埋めるように触媒成分を担持させることが好ましい。また、平板状触媒基材を構成する板状基材は、ローラ掛け、プレスなどにより圧延されていてもよい。
以下、本発明の具体的実施例を説明する。
コロイダルシリカ(日産化学社製、OSゾル、SiO2 分20%)104kgにE硝子繊維としてセントラル硝子社製、ミルドファイバEFH-150(長さ150μm)12kgを添加した後攪拌して分散させ、さらに比表面積95m2 /gの酸化チタン粉末(石原産業社製、MC90)と比表面積270m2 /gの酸化チタン粉末(ミレニアム社製、G5)をそれぞれ45kg添加し、攪拌してスラリ1を得た。
上記スラリ1の組成のうち、コロイダルシリカを113kg、E硝子繊維としてセントラル硝子社製、ミルドファイバEFH-100(長さ100μm)12kgを用いた以外は同様にしてスラリ2を得た。
また、メタバナジン酸アンモン306.5kgおよび三酸化モリブデン275.9kgを2850kgの水に混ぜ、約20時間攪拌してMo-V化合物を得た。
一方、送りピッチ0.35mm、板厚0.64mm、開孔率74.0%のメタルラスを金型の間に挟み、図2(d)の断面形状となるように帯状突起部をメタルラス両端方向と平行に多数成形し、幅498mm、長さ500mm、図3における触媒ピッチ4が4.0mmの成形体を得た。これを一枚おきに反転させて多数積層した後、600℃で78s脱脂処理して基材構造体を得た。
この基材構造体をスラリ1の液面が構造体のガス流れ方向の一端部から250mmの位置になるまで浸漬し、引上げて1分間保持した後、反転してスラリ2の液面が反対側の端部から250mmの位置になるまで浸漬し、引上げて1分間保持した。その後、上部から流速12.9m/sの空気を5分間通風し、乾燥した。その後、下部から温度150℃の空気を流速12.4m/sで5分間通風して乾燥し、500℃で焼成して触媒担体構造体とした。得られた担体構造体をMo-V化合物とコロイダルシリカをともに10kgずつ混合して得られた溶液中に1分間浸漬し、引上げて風乾後、500℃で焼成して触媒構造体を得た。
実施例1において、基材構造体をスラリ1から引上げて1分間保持した後、基材構造体内に上部から流速12.9m/sの空気を5分間通風した以外は上記実施例1と同様にして、同様の触媒構造体を得た。
一端からのスラリへの浸漬幅および他端からの浸漬幅をそれぞれ245mmとした以外は上記実施例2と同様の操作を行い、同様の触媒構造体を得た。
[比較例1]
1回目および2回目の浸漬で用いるスラリを共に実施例1におけるスラリ2とした以外は上記実施例1と同様にして同様の触媒構造体を得た。
[比較例2]
実施例1において、スラリ1の組成のうち、E硝子繊維としてセントラル硝子社製、ミルドファイバEFH-100(長さ100μm)を12kg使用し、その他は同様にしてスラリ3を得、スラリ1の代わりにスラリ3を用いた以外は上記実施例1と同様にして触媒構造体を得た。
[比較例3]
実施例1において、スラリ1の組成のうち、コロイダルシリカを113kgとし、その他は同様にしてスラリ4を得、スラリ1の代わりにスラリ4を用いた以外は上記実施例1と同様にして触媒構造体を得た。
メタバナジン酸アンモン306.5kg、および三酸化モリブデン275.9kgを2850kgの水に混ぜ、約20時間攪拌した後、コロイダルシリカ1200kgを混ぜた溶液に、Eガラス製無機繊維(セントラル硝子社製、ミルドファイバEFH-150、長さ150μm )1123kg、および比表面積270m2 /gの酸化チタン粉末(ミレニアム製、G5)1313kgを加えて、触媒成分スラリ1を得た。
上記触媒成分スラリ1の組成のうち、コロイダルシリカを1432kg、E硝子繊維としてセントラル硝子社製、ミルドファイバEFH-100(長さ100μm)を1123kg用いた以外は上記と同様にして触媒成分スラリ2を得、この触媒成分スラリ1および2を、それぞれ実施例1のスラリ1および2の代わりに用い、他は実施例1と同様にして触媒構造体を得た。
実施例4において、スラリから引上げた構造体を1分間保持する際に、上部から構造体内部に流速12.9m/sの空気を5分間通風する以外は同じ操作を行って触媒構造体を得た。
実施例5において、1回目および2回目の浸漬におけるスラリへの浸漬幅をそれぞれ245mmとし、付着、堆積層間に10mmの隙間を設けた以外は、上記実施例5と同様の操作を行い、同様の触媒構造体を得た。
表1に、各実施例および比較例における一回目スラリと二回目スラリにおける無機繊維の含有量およびその平均長さを比較して示す。
Figure 2005111330
また実施例1〜3および比較例1〜3で得られた触媒構造体について、表2に示した条件でそれぞれ脱硝率を測定し、測定後の触媒体を取り出し、一回目に浸漬した端部の厚みを測定した。結果をまとめて表3に示す。
Figure 2005111330
Figure 2005111330
表3より、本発明の各実施例は、一度目の浸漬で付着したスラリの、液切り時または次の浸漬時等における付着スラリの移動が防止され、一回目に浸漬された端部における成分担持量がほぼそのまま維持されていることが分かる。また本発明の各実施例によれば、上記効果に伴って触媒有効面積が確保され、高い触媒活性が発揮されていることが分かる。
本発明によれば、触媒成分が均一に担持された、ガス流れ方向に長い板状触媒を効率よく製造することができる、有用な触媒構造体の製造技術を確立することができる。
本発明の触媒構造体の製造方法のフローを示す説明図。 平板状触媒基材の断面形状の一例を示す図。 基材構造体の一例を示す斜視図。 従来技術における上端部の触媒スラリ担持状態を示す説明図。
符号の説明
1…平板状触媒基材、2 …基材構造体、3 …高粘度長繊維スラリ、 4…触媒体の間隔、5 …低粘度短繊維スラリ、6 …通風空気。

Claims (9)

  1. 平板状触媒基材を積層、一体化して基材構造体とし、該基材構造体のガス流れ方向の一端から一部分を無機繊維を含む触媒成分含有スラリに浸漬して前記触媒成分を担持させ、液切りした後、触媒成分が担持されていない残りの部分を他端から同様に無機繊維を含む触媒成分含有スラリに浸漬して前記触媒成分を担持させ、液切りした後、乾燥および/または焼成する触媒構造体の製造方法であって、前記基材構造体の一部分の浸漬に用いるスラリの粘度および無機繊維の平均長さを、前記基材構造体の残りの部分の浸漬に用いるスラリの粘度および無機繊維の平均長さよりも、それぞれ高く、かつ長くすることを特徴とする触媒構造体の製造方法。
  2. 前記基材構造体の一部分の浸漬に用いるスラリ中の無機繊維含有量を、前記基材構造体の残りの部分の浸漬に用いるスラリ中の無機繊維含有量よりも多くすることを特徴とする請求項1に記載の触媒構造体の製造方法。
  3. 前記ガス流れ方向の一端からスラリに浸漬される基材構造体の一部分の体積を、他端からスラリに浸漬される残りの部分の体積とほぼ等しくすることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒構造体の製造方法。
  4. 前記触媒成分含有スラリの液切り時に、直前に浸漬された部分が後流側となるように前記基材構造体に通気することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の触媒構造体の製造方法。
  5. 前記触媒成分は、触媒担体成分または触媒活性成分であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の触媒構造体の製造方法。
  6. 前記触媒担体成分は、酸化チタン系触媒成分または酸化チタン系触媒成分とシリカ(SiO2 )の混合物であり、前記触媒活性成分は、酸化チタンを主成分とし、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)のうち少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項5に記載の触媒構造体の製造方法。
  7. 触媒成分として触媒担体成分を用いた請求項1〜6の何れかに記載の方法によって触媒担体構造体を調製し、得られた触媒担体構造体を触媒活性成分を含むスラリまたは溶液に浸漬して構造体表面に前記触媒活性成分を担持させることを特徴とする触媒構造体の製造方法。
  8. 前記平板状触媒基材は、表裏に貫通する孔を多数有する板状基材に、断面が階段状、波形または凸凹形となるように線状の突起を多数形成したものであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の触媒構造体の製造方法。
  9. 前記板状基材は、平板状の金網、ラス加工された金属板またはパンチ孔が多数開いた金属板であることを特徴とする請求項8に記載の触媒構造体の製造方法。
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