JP2005110932A - 無線型被検体内情報取得装置 - Google Patents

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武道 本多
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Abstract

【課題】必要な場合のみ作動させることにより、電力消費を更に抑制し、寿命を延長可能とした無線型被検体内情報取得装置を提供すること。
【解決手段】被検体内へ導入可能な形状に形成された外装部材2と、外装部材によって形成される空間内に配置され、予め設定した所定の機能を実行する機能実行装置3とを具備し、外部装置との間で情報の通信を行う無線型被検体内情報取得装置1。外装部材へ外部から作用する圧力を検出する圧力センサ8と、圧力センサから出力される検出信号を分析して外装部材への加圧状況を分析する分析装置8と、分析装置8による分析結果に応じて機能実行装置の動作開始を制御する制御装置9とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線型被検体内情報取得装置に関するものである。
内視鏡の分野においては、近年、CCD等の固体撮像素子を備えた撮像手段と、LED等の発光体を備えた照明手段等をカプセル形状のケースに収容したカプセル型内視鏡が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このカプセル型内視鏡は、被験者が口から飲み込み、体腔内を通過する過程において、胃や腸等の消化管を撮像し、その画像データを体腔外の外部装置に無線送信してモニタ等を用いて可視化することで体腔内を観察するものである。
特表2002−508201号公報
ところで、カプセル型内視鏡は、被験者が口から飲み込んで使用するものであることから、撮像手段や照明手段等の駆動源として電池をケース内に搭載しており、電力消費を極力抑えることで内蔵した電池の長寿命化を図っている。この場合、特許文献1に開示されたカプセル型内視鏡は、ケースに加速度センサを搭載し、蠕動運動に伴うケースの動きを加速度センサで検出して撮像するように構成されている。このため、例えば、検査前等にカプセル型内視鏡を飲み込んだ人が立ったり、座ったりした場合等、蠕動運動を伴わなわない不要時にも拘わらず撮像手段等が作動し、電力を消費してしまうという不具合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、必要な場合のみ作動させることにより、電力消費を更に抑制し、寿命を延長可能とした無線型被検体内情報取得装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の無線型被検体内情報取得装置は、被検体内へ導入可能な形状に形成された外装部材と、前記外装部材によって形成される空間内に配置され、予め設定した所定の機能を実行する機能実行手段と、を具備し、外部装置との間で情報の通信を行う無線型被検体内情報取得装置において、前記外装部材へ外部から作用する圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段から出力される検出信号を分析して前記外装部材への加圧状況を分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果に応じて前記機能実行手段の動作開始を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる無線型被検体内情報取得装置は、上記の発明において、前記分析手段は、前記圧力検出手段から出力される検出信号に基づいて、前記外装部材へ加えられる圧力の周期或いは大きさの少なくとも一つを検出することを特徴とする。
また、請求項3にかかる無線型被検体内情報取得装置は、上記の発明において、前記分析手段は、前記圧力検出手段が検出した圧力が昇圧から減圧に変化したときに前記制御手段に前記機能実行手段の動作を開始させる制御信号を出力することを特徴とする。
また、請求項4にかかる無線型被検体内情報取得装置は、上記の発明において、前記機能実行手段は、前記被検体内の画像情報を取得する画像情報手段と、取得した前記被検体内の画像情報を外部へ無線送信する無線送信手段とを有することを特徴とする。
本発明にかかる無線型被検体内情報取得装置は、必要な場合のみ作動させることにより、電力消費を更に抑制し、寿命を延長することができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる無線型被検体内情報取得装置の実施の形態を図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の無線型被検体内情報取得装置の実施の形態1であるカプセル型内視鏡のシステム概念図である。図2は、カプセル型内視鏡の概略構成図である。カプセル型内視鏡システムは、図1に示すように、被検者20の体腔内に導入される飲み込み型のカプセル型内視鏡1と、被検者20が装着してカプセル型内視鏡1との間で各種の情報を無線通信する外部装置25とを備えている。
カプセル型内視鏡1は、図2に概略構成を示すように、カプセル2と、機能実行手段3と、圧力センサ7と、分析手段8と、制御手段9と、電源10とを備えている。
カプセル2は、被検者の体腔内へ導入可能な形状に形成され、先端部2aと胴体部2bとが水密に連結されている。先端部2aは、半球状の透明素材から形成され、内部は空間である。胴体部2bは、機能実行手段3、圧力センサ7、分析手段8、制御手段9及び電源10が収納されている。
機能実行手段3は、例えば、被検者20の体腔内の被検部位を照射する発光素子(LED)等の照明手段3aと、照射光によって照射された体腔内を撮像する電荷結合素子(CCD)やCMOS型の撮像カメラ等からなる画像情報取得手段3bと、撮像された画像信号を無線信号に変調して送信用アンテナから無線送信する無線送信手段3cとを有している。
圧力センサ7は、カプセル2に設けてカプセル型内視鏡1が消化管を通過する際の蠕動運動に起因して外部からカプセル2へ作用する圧力を検出するセンサで、歪センサが使用される。このとき、図8及び図9に示すように、圧力センサ7は、胴体部2b内面の鉛直方向(カプセル2の長手軸方向)に対して直交するX,Yの2軸上にそれぞれ2箇所ずつ計4箇所に設けると、重力による圧力をキャンセルして蠕動運動によるカプセル2への圧力を正しく把握できて好ましい。
分析手段8は、圧力センサ7から入力される検出信号を分析してカプセル2への加圧状況を分析する。即ち、分析手段8は、圧力センサ7から入力される検出信号に基づいて、カプセル型内視鏡1へ作用する圧力の有無、テンプレートマッチングや作用する圧力の周期等に基づいて蠕動運動の有無や周期を分析し、圧力や蠕動運動に関する信号を制御手段9に出力する。
このとき、分析手段8は、以下のようにして圧力センサ7が検出した圧力変化が蠕動運動に基づくものか否かを分析する。ここで、胃の蠕動運動をモデル的に示すと、図3に示すような蠕動パターンPとなる。図3は、横軸を時間(秒)、縦軸を変位量(mm)として示している。そして、図3に示す蠕動パターンPのA部における圧力センサ7による検出信号について見ると図4に示すようになる。図4は、横軸を時間(m秒)、縦軸を電圧(mV)とし、蠕動パターンPに基づく検出信号SPのテンプレートをPU,PL、カプセル2へ作用する圧力の周期をT、圧力の大きさをPMで表わしている。このとき、蠕動運動の周期Tは、数秒〜数十秒程度で変化する。
分析手段8は、図4に示すテンプレートPU,PLと圧力センサ7から入力される実際の検出信号とのマッチングによって圧力センサ7が検出した圧力変化が蠕動運動に基づくものか否かを分析し、或いは周期Tと圧力センサ7が実際に検出した圧力の周期とを対比したり、圧力の大きさPMと圧力センサ7が実際に検出した圧力の大きさとを対比したりすることにより、圧力センサ7が検出した圧力変化が蠕動運動に基づくものか否かを分析する。このため、分析手段8は、消化管の各臓器毎に蠕動運動のパターンについて上記情報を用意しておく。このような分析手法を採用することにより、カプセル型内視鏡1においては、被検者が立ち上がったり座ったりするといった蠕動運動以外の突飛な動きや、蠕動運動の周期と異なる異常な周期の影響が排除され、適正な作動が保証されることになる。
制御手段9は、分析手段8から入力される信号に基づきスイッチ11の開閉制御、即ち、機能実行手段3の作動をオン・オフ制御する。
電源10は、制御手段9によるスイッチ11の開閉制御によって機能実行手段3、圧力センサ7、分析手段8及び制御手段9に電力を断続的に供給する電池である。
以上のように構成されるカプセル型内視鏡1は、パッケージから取り出されたときに電源10がオンされ、被検者が飲み込んで体腔内へ導入されると、以下のように消化管における蠕動運動を検出し、必要なときだけ機能実行手段3に電力を供給するように作動する。
即ち、被検者によって飲み込まれたカプセル型内視鏡1においては、図5に示すように、圧力を検出したか否かを制御手段9が判断する(ステップS101)。このとき、制御手段9は、分析手段8から入力された信号に基づいて判断する。この結果、圧力センサ7が圧力を検出していない(否定(No))場合には、再度ステップS101に戻り圧力を検出したか否かの判断が繰り返される。
一方、圧力センサ7が圧力を検出していた(肯定(Yes))場合には、制御手段9はこの圧力が蠕動運動によるものか否かを上述のテンプレートマッチングや周期対比等によって判断する(ステップS102)。この結果、圧力が蠕動運動によるものでない(否定(No))場合には、再度ステップS101に戻り圧力を検出したか否かの判断が繰り返される。
一方、圧力が蠕動運動によるものである(肯定(Yes))場合、制御手段9は制御信号を出力してスイッチ11をオンにする(ステップS103)。これにより、カプセル型内視鏡1においては、機能実行手段3がオンとなって被検者20の体腔内の被検部位を照射する照明手段3aが点灯し、画像情報取得手段3bによって体腔内が撮像され、撮像された画像信号が無線送信手段3cによって外部装置20へ無線送信される。
このとき、カプセル型内視鏡1においては、圧力センサ7が検出した圧力が昇圧から減圧に変化したときに制御手段9に機能実行手段3の動作を開始させる制御信号を出力するようにする。これは、消化管における蠕動運動と蠕動運動との間の停止時に、カプセル型内視鏡1が被検者20の体腔内を撮像するようにタイミングを合わせるためで、逆の減圧から昇圧に変化した場合には、蠕動運動中に撮影することになってしまい、鮮明な像が得られないからである。
このようにして、機能実行手段3が動作して撮像が終了したら、制御手段9は制御信号を出力してスイッチ11をオフにする(ステップS104)。これにより、カプセル型内視鏡1においては、機能実行手段3がオフとなる。但し、カプセル型内視鏡1においては、圧力センサ7,分析手段8及び制御手段9は作動しており、再度ステップS101に戻り上述した各判断が実行されて消化管における蠕動運動が検出され、必要なときだけ機能実行手段3に電力を供給して撮像する動作が繰り返される。従って、カプセル型内視鏡1は、被検者20の体腔内に導入されて蠕動運動を検知した必要な場合のみ作動するので、従来のものに比べて電力消費を更に抑制し、寿命を延長することができる。
ここで、カプセル型内視鏡1は、機能実行手段3が動作して撮像が終了したときに制御手段9によって機能実行手段3をオフする代わりに、機能実行手段3をスタンバイ状態にしてもよい。この場合、機能実行手段3のスタンバイ状態とは、例えば、発光素子(LED)等の照明手段3aの撮像レートを低い設定に切り替えた状態や、無線送信手段3cに通常よりも低い電圧を供給するようにして、必要なときに直ぐに作動できる状態としておくこと等をいう。
また、カプセル型内視鏡1においては、上述の消化管における蠕動運動の他、食道を通過する際の心臓の鼓動を検出こともできる。これは、食道が心臓の近くに存在することから、心臓の鼓動によって食道が蠕動運動に似た動きをして圧力センサ7が心臓の鼓動を検出するからである。
(実施の形態2)
次に、本発明の無線型被検体内情報取得装置の実施の形態2について説明する。実施の形態1のカプセル型内視鏡は、圧力センサとして消化管を通過する際の蠕動運動によって外部からカプセル2へ作用する圧力を検出する歪センサを使用した。これに対し、実施の形態2においては、カプセル2へ作用した圧力によるカプセル2内の空気圧を検出する半導体圧力センサを使用している。ここで、実施の形態2のカプセル型内視鏡30においては、実施の形態1のカプセル型内視鏡1と同一の構成部材には同一の符号を使用している。
実施の形態2のカプセル型内視鏡30は、図6に示すように、機能実行手段3、圧力センサ12、分析手段8、制御手段9及び電源10を収納する水密構造を有するカプセル2の胴体部2bの端部にキャップ2cによって圧力室2dが形成されている。キャップ2cは、軟質ゴムによって半球状に形成され、蠕動運動によって外部からカプセル2へ作用する圧力によって容易に変形する。このため、カプセル型内視鏡30においては、作用する圧力によってキャップ2cが変形すると、圧力室2d内の圧力が変化し、この圧力変化を圧力センサ12によって検出している。圧力センサ12は、カプセル2の胴体部2b内に収容可能な小型の半導体圧力センサで、市販のものを使用することができる。
このとき、圧力センサ12が検出する圧力室2d内の圧力は、例えば、図7に示すようになる。図7は、横軸を時間(m秒)、縦軸を電圧(mV)とし、図3に示した蠕動パターンPに基づく検出信号SPのテンプレートをPU,PL、キャップ2cへ作用する圧力の周期をT、圧力の大きさをPMで表わしている。
カプセル型内視鏡30においては、分析手段8が、図7に示すテンプレートPU,PLと圧力センサ7から入力される実際の検出信号とのマッチングによって圧力センサ7が検出した圧力変化が蠕動運動に基づくものか否かを分析し、或いは周期Tと圧力センサ7が実際に検出した圧力の周期とを対比したり、圧力の大きさPMと圧力センサ7が実際に検出した圧力の大きさとを対比したりすることにより、圧力センサ7が検出した圧力変化が蠕動運動に基づくものか否かを分析する。そして、カプセル型内視鏡30においては、この分析結果に基づいて制御手段9がスイッチ11をオン・オフ制御することによって、蠕動運動を検知した必要な場合のみ作動するので、従来のものに比べて電力消費を更に抑制し、寿命を延長することができる。
本発明の無線型被検体内情報取得装置は、電力消費を抑制し、寿命を延長するのに有用である。
本発明の無線型被検体内情報取得装置の実施の形態1であるカプセル型内視鏡のシステム概念図である。 カプセル型内視鏡の概略構成図である。 胃の蠕動運動をモデル的に示す図である。 図3に示す蠕動パターンの圧力センサによる検出信号を示す図である。 カプセル型内視鏡の判断手段における判断を説明するフローチャートである。 発明の無線型被検体内情報取得装置の実施の形態2であるカプセル型内視鏡の概略構成図である。 蠕動運動における蠕動パターンの圧力センサによる検出信号を示す図である。 図1に示すカプセル型内視鏡における圧力センサのレイアウトを説明する側面図である。 図8に示すカプセル型内視鏡のA−A’線に沿った断面図である。
符号の説明
1 カプセル型内視鏡
2 カプセル
2a 先端部
2b 胴体部
2c キャップ
2d 圧力室
3 機能実行手段
3a 照明手段
3b 画像情報取得手段
3c 無線送信手段
7 圧力センサ
8 分析手段
9 制御手段
10 電源
11 スイッチ
12 圧力センサ
P 蠕動パターン
SP 検出信号
PU,PL テンプレート
T 周期
PM 圧力の大きさ

Claims (4)

  1. 被検体内へ導入可能な形状に形成された外装部材と、
    前記外装部材によって形成される空間内に配置され、予め設定した所定の機能を実行する機能実行手段と、
    を具備し、外部装置との間で情報の通信を行う無線型被検体内情報取得装置において、
    前記外装部材へ外部から作用する圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段から出力される検出信号を分析して前記外装部材への加圧状況を分析する分析手段と、
    前記分析手段による分析結果に応じて前記機能実行手段の動作開始を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする無線型被検体内情報取得装置。
  2. 前記分析手段は、前記圧力検出手段から出力される検出信号に基づいて、前記外装部材へ加えられる圧力の周期或いは大きさの少なくとも一つを検出することを特徴とする請求項1に記載の無線型被検体内情報取得装置。
  3. 前記分析手段は、前記圧力検出手段が検出した圧力が昇圧から減圧に変化したときに前記制御手段に前記機能実行手段の動作を開始させる制御信号を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線型被検体内情報取得装置。
  4. 前記機能実行手段は、前記被検体内の画像情報を取得する画像情報手段と、取得した前記被検体内の画像情報を外部へ無線送信する無線送信手段とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の無線型被検体内情報取得装置。
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