JP2005108679A - イオン注入装置、イオン注入方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 イオン注入時のビーム径を適正化して、ターゲットに対する注入均一性を向上させる。
【解決手段】 ビーム径算出部12は、イオンビームの注入波形に基づいてイオンビームのビーム径を算出し、ビーム径制御部13は、Qレンズ7a〜7cに印加される電圧を制御し、試料Sに入射するイオンビームのビーム径が20〜40mmの範囲内になるようにイオンビームの収束量を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ビーム径算出部12は、イオンビームの注入波形に基づいてイオンビームのビーム径を算出し、ビーム径制御部13は、Qレンズ7a〜7cに印加される電圧を制御し、試料Sに入射するイオンビームのビーム径が20〜40mmの範囲内になるようにイオンビームの収束量を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明はイオン注入装置、イオン注入方法および半導体装置の製造方法に関し、特に、イオン注入時のビーム径の制御方法に適用して好適なものである。
従来のイオン注入装置では、人間がイオンビームのX、Y断面形状をオシロスコープで目視観察しながら、イオンビームが最も収束するようにQレンズへの印加電圧の調整が行われていた。
一方、例えば、特許文献1には、静電走査に伴うイオンビームのビームサイズの変化を小さくして、ターゲットに対する注入均一性を向上させるために、三角波形の走査電圧に同一極性かつ同一の大きさのオフセット電圧を加える方法が開示されている。
特開平10−256257号公報
一方、例えば、特許文献1には、静電走査に伴うイオンビームのビームサイズの変化を小さくして、ターゲットに対する注入均一性を向上させるために、三角波形の走査電圧に同一極性かつ同一の大きさのオフセット電圧を加える方法が開示されている。
しかしながら、従来のイオン注入装置では、イオンビームが最も収束するようにQレンズへの印加電圧の調整が行われるため、イオン注入時のビーム径が小さくなり過ぎることがあり、ターゲットに対する注入均一性が劣化するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、イオン注入時のビーム径を適正化して、ターゲットに対する面内均一性を向上させることが可能なイオン注入装置、イオン注入方法および半導体装置の製造方法を提供することである。
そこで、本発明の目的は、イオン注入時のビーム径を適正化して、ターゲットに対する面内均一性を向上させることが可能なイオン注入装置、イオン注入方法および半導体装置の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、イオン源から引き出されたイオンの質量分析を行う質量分析部と、前記質量分析部により質量分析されたイオンを加速する加速管と、前記加速管により加速されたイオンビームを収束させるビーム収束部と、前記ビーム収束により収束されたイオンビームを走査させるビーム走査部と、前記イオンビームのビーム電流を測定するファラディーカップと、前記ファラディーカップの全面に配置され、前記イオンビームの入射角を制限するマスクと、前記イオンビームのビーム径を算出するビーム径算出手段と、前記イオンビームのビーム径に基づいて、前記イオンビームの収束量を制御するビーム径制御部とを備えることを特徴とする。
これにより、イオンビームのビーム径に基づいて、イオンビームの収束量を制御することが可能となる。このため、イオン注入時のビーム径が小さくなり過ぎないようにしながら、イオンビームを収束させることが可能となり、イオン注入時のビーム径を適正化することを可能として、ターゲットに対する面内均一性を向上させることが可能となる。
また、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、前記ビーム径制御部は、前記イオンビーム径が20〜40mmの範囲内になるように前記イオンビームの収束量を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、前記ビーム径制御部は、前記イオンビーム径が20〜40mmの範囲内になるように前記イオンビームの収束量を制御することを特徴とする。
これにより、イオンビームの収束量を制御することで、ターゲットに対する面内均一性を向上させることが可能となり、イオン注入装置の構成を変更することなく、注入むらの発生を抑制することが可能となる。
また、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、前記ビーム径算出手段は、前記イオンビームの注入波形に基づいて前記イオンビームのビーム径を算出することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、前記ビーム径算出手段は、前記イオンビームの注入波形に基づいて前記イオンビームのビーム径を算出することを特徴とする。
これにより、ファラディーカップにてビーム電流を観測することで、イオンビームのビーム径を算出することが可能となり、イオン注入装置の構成を変更することなく、イオンビームの収束量を適正化することが可能となる。
また、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、前記ビーム径算出手段は、前記イオンビームが前記マスクを横切る時の前記ビーム電流の立ち上がり開始点から立ち下がり開始点までの走査電圧と、前記ビーム電流の立ち下がり開始点から立ち下がり終了点までの走査電圧との比に基づいて、前記イオンビームのビーム径を算出することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るイオン注入装置によれば、前記ビーム径算出手段は、前記イオンビームが前記マスクを横切る時の前記ビーム電流の立ち上がり開始点から立ち下がり開始点までの走査電圧と、前記ビーム電流の立ち下がり開始点から立ち下がり終了点までの走査電圧との比に基づいて、前記イオンビームのビーム径を算出することを特徴とする。
これにより、イオン注入装置の構成を変更することなく、イオンビームのビーム径を容易に算出することが可能となり、ターゲットに対する面内均一性を容易に向上させることが可能となる。
また、本発明の一態様に係るイオン注入方法によれば、イオンビーム径が20〜40mmの範囲内に設定された状態でイオン注入を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るイオン注入方法によれば、イオンビーム径が20〜40mmの範囲内に設定された状態でイオン注入を行うことを特徴とする。
これにより、イオンビーム径を制御することで、ターゲットに対する面内均一性を向上させることが可能となり、イオン注入装置の構成を変更することなく、注入むらの発生を抑制することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、イオン源からイオンを引き出す工程と、前記イオン源から引き出されたイオンの質量分析を行う工程と、前記質量分析されたイオンを加速する工程と、前記加速されたイオンビームを収束させる工程と、前記収束されたイオンビームを走査させる工程と、前記走査されたイオンビームのビーム径を算出する工程と、前記算出されたイオンビームのビーム径に基づいて、前記イオンビームの収束量を制御する工程と、前記収束量が制御されたイオンビームをウェハに打ち込む工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、イオン源からイオンを引き出す工程と、前記イオン源から引き出されたイオンの質量分析を行う工程と、前記質量分析されたイオンを加速する工程と、前記加速されたイオンビームを収束させる工程と、前記収束されたイオンビームを走査させる工程と、前記走査されたイオンビームのビーム径を算出する工程と、前記算出されたイオンビームのビーム径に基づいて、前記イオンビームの収束量を制御する工程と、前記収束量が制御されたイオンビームをウェハに打ち込む工程とを備えることを特徴とする。
これにより、イオン注入時のビーム径を適正化することが可能となり、イオン注入時のウェハに対する面内均一性を向上させることができる。このため、ウェハの不純物濃度の面内均一性を向上させることが可能となり、半導体装置の特性バラツキを低減させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記イオンビームのビーム径は20〜40mmの範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記イオンビームのビーム径は20〜40mmの範囲内であることを特徴とする。
これにより、イオンビーム径を制御することで、ターゲットに対する面内均一性を向上させることが可能となり、イオン注入装置の構成を変更することなく、注入むらの発生を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るイオン注入装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るイオン注入装置の概略構成を示す平面図である。
図1において、イオン注入装置には、イオン源部B1、ビームライン部B2、エンドステーション部B3をそれぞれ真空引きする真空ポンプ2、8、10が設置されている。
そして、イオン源部B1には、イオン源1、質量分析装置3、可変スリット4および分析スリット5が設けられている。また、ビームライン部B2には、加速管6、Qレンズ7a〜7c、X走査電極9aおよびY走査電極9bが設けられるとともに、ビーム径算出部12で算出されたイオンビームのビーム径に基づいて、イオンビームの収束量を制御するビーム径制御部13が設けられている。さらに、エンドステーション部B3には、ターゲットチャンバ11が設けられるとともに、イオンビームのビーム径を算出するビーム径算出部12が設けられている。
図1は、本発明の一実施形態に係るイオン注入装置の概略構成を示す平面図である。
図1において、イオン注入装置には、イオン源部B1、ビームライン部B2、エンドステーション部B3をそれぞれ真空引きする真空ポンプ2、8、10が設置されている。
そして、イオン源部B1には、イオン源1、質量分析装置3、可変スリット4および分析スリット5が設けられている。また、ビームライン部B2には、加速管6、Qレンズ7a〜7c、X走査電極9aおよびY走査電極9bが設けられるとともに、ビーム径算出部12で算出されたイオンビームのビーム径に基づいて、イオンビームの収束量を制御するビーム径制御部13が設けられている。さらに、エンドステーション部B3には、ターゲットチャンバ11が設けられるとともに、イオンビームのビーム径を算出するビーム径算出部12が設けられている。
図2は、図1のターゲットチャンバ11の概略構成を示す断面図である。
図2において、ターゲットチャンバ11には、メインファラディーカップ21が設けられ、メインファラディーカップ21の前面には、メインファラディーカップ21に入射するイオンビームの入射角を制限するマスク25が設けられるとともに、メインファラディーカップ21の後端には、試料Sを設置するプラテン24が設けられている。また、メインファラディーカップ21内には、センターファラディーカップ22が設けられ、センターファラディーカップ22の前面には、センターファラディーカップ22に入射するイオンビームの入射角を制限するマスク26が設けられるとともに、センターファラディーカップ22の前方には、フラッグ23が設けられている。
図2において、ターゲットチャンバ11には、メインファラディーカップ21が設けられ、メインファラディーカップ21の前面には、メインファラディーカップ21に入射するイオンビームの入射角を制限するマスク25が設けられるとともに、メインファラディーカップ21の後端には、試料Sを設置するプラテン24が設けられている。また、メインファラディーカップ21内には、センターファラディーカップ22が設けられ、センターファラディーカップ22の前面には、センターファラディーカップ22に入射するイオンビームの入射角を制限するマスク26が設けられるとともに、センターファラディーカップ22の前方には、フラッグ23が設けられている。
そして、図1において、イオン源1から引き出された正イオンは質量分析装置3に送られ、質量分析装置3にてイオンの質量分析が行われる。なお、イオン源1としては、例えば、熱陰極方式またはプラズマ方式を用いることができる。また、質量分析装置3としては、B、PまたはAsなどの正イオンを分離する分離電磁石を用いることができる。
そして、質量分析装置3にて質量分析されたイオンは、可変スリット4にてビーム量が調整された後、分析スリット5に送られて中性粒子が排除される。そして、分析スリット5を通過したイオンは加速管6に送られ、加速管6にて、最終的な加速エネルギーが得られるように加速され、試料Sに注入されるイオンのドーピングプロファイルおよび接合深さが決定される。そして、加速管6にて加速されたイオンビームはQレンズ7a〜7cに送られ、Qレンズ7a〜7cにてイオンビームが収束される。なお、Qレンズ7a〜7cとしては、静電4重極レンズまたは磁気4重極レンズを用いることができる。
そして、質量分析装置3にて質量分析されたイオンは、可変スリット4にてビーム量が調整された後、分析スリット5に送られて中性粒子が排除される。そして、分析スリット5を通過したイオンは加速管6に送られ、加速管6にて、最終的な加速エネルギーが得られるように加速され、試料Sに注入されるイオンのドーピングプロファイルおよび接合深さが決定される。そして、加速管6にて加速されたイオンビームはQレンズ7a〜7cに送られ、Qレンズ7a〜7cにてイオンビームが収束される。なお、Qレンズ7a〜7cとしては、静電4重極レンズまたは磁気4重極レンズを用いることができる。
ここで、ビーム径制御部13は、ビーム径算出部12にて算出されたイオンビームのビーム径に基づいてQレンズ7a〜7cに印加される電圧を制御し、試料Sに入射するイオンビームのビーム径が20〜40mmの範囲内になるようにイオンビームの収束量を制御することができる。
図3は、本発明の一実施形態に係るビーム径の制御方法を示す断面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係るビーム径の制御方法を示す断面図である。
図3において、Qレンズ7aには、イオンビームMの周囲に配置された4個の電極31a〜31dが設けられ、Qレンズ7bには、イオンビームMの周囲に配置された4個の電極32a〜32dが設けられ、Qレンズ7cには、イオンビームMの周囲に配置された4個の電極33a〜33dが設けられている。
そして、Qレンズ7aの上下の電極31a、31bに正電圧を印加するとともに、Qレンズ7aの左右の電極31c、31dに負電圧を印加することにより、加速管6にて加速されたイオンビームMを上下に絞り込むことができる。そして、Qレンズ7aにて上下に絞り込まれたイオンビームMはQレンズ7bに送られる。
そして、Qレンズ7aの上下の電極31a、31bに正電圧を印加するとともに、Qレンズ7aの左右の電極31c、31dに負電圧を印加することにより、加速管6にて加速されたイオンビームMを上下に絞り込むことができる。そして、Qレンズ7aにて上下に絞り込まれたイオンビームMはQレンズ7bに送られる。
そして、Qレンズ7bの上下の電極32a、32bに負電圧を印加するとともに、Qレンズ7bの左右の電極32c、32dに正電圧を印加することにより、Qレンズ7aにて上下に絞り込まれたイオンビームMを左右に絞り込むことができる。そして、Qレンズ7bにて左右に絞り込まれたイオンビームMはQレンズ7cに送られる。
そして、Qレンズ7cの上下の電極33a、33bに正電圧を印加するとともに、Qレンズ7cの左右の電極33c、33dに負電圧を印加することにより、Qレンズ7bにて左右に絞り込まれたイオンビームMを上下に絞り込むことができる。
そして、Qレンズ7cの上下の電極33a、33bに正電圧を印加するとともに、Qレンズ7cの左右の電極33c、33dに負電圧を印加することにより、Qレンズ7bにて左右に絞り込まれたイオンビームMを上下に絞り込むことができる。
これにより、ビーム径制御部13は、イオンビーム径が20〜40mmの範囲内になるようにイオンビームMの収束量を制御することができ、イオン注入時のビーム径が小さくなり過ぎないようにしながら、イオンビームMを収束させることが可能となる。このため、イオン注入時のビーム径を適正化することを可能として、試料Sに対する注入均一性を向上させることが可能となり、イオン注入装置の構成を変更することなく、注入むらの発生を抑制することが可能となる。
そして、Qレンズ7a〜7cにて収束されたイオンビームは、X走査電極9aおよびY走査電極9bを順次通過する。そして、X走査電極9aにてX方向にイオンビームが走査されるとともに、Y走査電極9bにてY方向にイオンビームが走査されることにより、試料Sの全面に打ち込み量を一様に分布させることができる。
そして、X走査電極9aおよびY走査電極9bにて走査されたイオンビームMはターゲットチャンバ11に送られ、メインファラディーカップ21およびセンターファラディーカップ22にてビーム電流がモニタされながら、イオンビームMが試料Sに打ち込まれる。
そして、X走査電極9aおよびY走査電極9bにて走査されたイオンビームMはターゲットチャンバ11に送られ、メインファラディーカップ21およびセンターファラディーカップ22にてビーム電流がモニタされながら、イオンビームMが試料Sに打ち込まれる。
ここで、メインファラディーカップ21およびセンターファラディーカップ22にてビーム電流をモニタすることにより、試料Sのドーピング濃度を制御するドーズ量を監視することが可能となるとともに、イオンビームの注入波形を測定することができる。すなわち、メインファラディーカップ21またはセンターファラディーカップ22に入射した一次イオンがエンドプレートと壁に衝突すると、二次電子と二次正イオンが生成され、これを測定することで、メイン注入波形Smおよびセンター注入波形Scをそれぞれ得ることができる。また、イオンビームの入射角を制限するマスク25、26をメインファラディーカップ21およびセンターファラディーカップ22の前面にそれぞれ設けることにより、一次イオンの入射角を制限することが可能となり、ビーム電流の測定精度を向上させることが可能となる。
ここで、ビーム径算出部12は、イオンビームの注入波形に基づいてイオンビームのビーム径を算出することができる。例えば、ビーム径算出手段12は、イオンビームがマスク25を横切る時のビーム電流の立ち上がり開始点から立ち下がり開始点までの走査電圧と、ビーム電流の立ち下がり開始点から立ち下がり終了点までの走査電圧との比に基づいて、イオンビームのビーム径を算出することができる。
図4は、本発明の一実施形態に係るビーム径の算出方法を示す図である。
図4において、マスク25には、イオンビームMを透過させるためのスリット25aが設けられている。そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量が小さい場合、ターゲットチャンバ11に入射したイオンビームMは、例えば、マスク25の点P1に到達する。このため、イオンビームM全体がマスク25で遮断されてメインファラディーカップ21に到達しないため、メインファラディーカップ21で計測されるビーム電流はゼロになる。
図4において、マスク25には、イオンビームMを透過させるためのスリット25aが設けられている。そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量が小さい場合、ターゲットチャンバ11に入射したイオンビームMは、例えば、マスク25の点P1に到達する。このため、イオンビームM全体がマスク25で遮断されてメインファラディーカップ21に到達しないため、メインファラディーカップ21で計測されるビーム電流はゼロになる。
そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量が増加すると、X走査電極9aまたはY走査電極9bで走査されたイオンビームMはマスク25の点P2に到達し、イオンビームMの一端がスリット25aにかかり始める。そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量がさらに増加し、X走査電極9aまたはY走査電極9bにより走査されたイオンビームMがスリット25aの内側に入り始めると、イオンビームMがメインファラディーカップ21に到達する量が徐々に増加するため、メインファラディーカップ21で計測されるビーム電流は徐々に増加する。
そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによる走査量がさらに増加し、X走査電極9aまたはY走査電極9bにより走査されたイオンビームMが、例えば、マスク25の点P3に到達すると、イオンビームM全体がスリット25aを介してマスク25を通過する。このため、イオンビームM全体がメインファラディーカップ21に到達し、メインファラディーカップ21で計測されるビーム電流はピーク値に達する。
そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量がさらに増加すると、X走査電極9aまたはY走査電極9bで走査されたイオンビームMはマスク25の点P4に到達し、イオンビームMの一端がマスク25にかかり始める。そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量がさらに増加し、X走査電極9aまたはY走査電極9bにより走査されたイオンビームMがスリット25aからはみ出し始めると、イオンビームMがメインファラディーカップ21に到達する量が徐々に減少するため、メインファラディーカップ21で計測されるビーム電流は徐々に減少する。
そして、X走査電極9aまたはY走査電極9bによるイオンビームMの走査量が大きくなると、ターゲットチャンバ11に入射したイオンビームMは、例えば、マスク25の点P5に到達する。このため、イオンビームM全体がマスク25で遮断されてメインファラディーカップ21に到達しないため、メインファラディーカップ21で計測されるビーム電流はゼロになる。
この結果、イオンビームMが点P2から点P4に到達するまでの走査電圧Aをスリット25aの幅に対応させることにより、イオンビームMが点P4から点P5に到達するまでの走査電圧BをイオンビームMのビーム径に対応させることができる。このため、走査電圧Aおよび走査電圧Bにてスリット25aの幅を比例配分することにより、以下の式を用いてスリット25aの幅を求めることができる。
イオンビームMのビーム径=(電圧B/電圧A)×スリットの幅
そして、ビーム径算出部12にてイオンビームMのビーム径が求まると、ビーム径制御部13にて、イオンビームMのビーム径が20〜40mmの範囲内になるようにイオンビームの収束量を制御することができる。
そして、ビーム径算出部12にてイオンビームMのビーム径が求まると、ビーム径制御部13にて、イオンビームMのビーム径が20〜40mmの範囲内になるようにイオンビームの収束量を制御することができる。
B1 イオン源部、B2 ビームライン部、B3 エンドステーション部、1 イオン源、2、8、10 真空ポンプ、3 質量分析装置、4 可変スリット、5 分析スリット、6 加速管、7a〜7c Qレンズ、9a X走査電極、9b Y走査電極、11 ターゲットチャンバ、12 ビーム径算出部、13 ビーム径制御部、21 メインファラディーカップ、22 センターファラディーカップ、23 フラッグ、24 プラテン、25、26 マスク、25a スリット、S 試料、Sm メイン注入波形、Sc センター注入波形、M イオンビーム、31a〜31d、32a〜32d、33a〜33d 電極
Claims (7)
- イオン源から引き出されたイオンの質量分析を行う質量分析部と、
前記質量分析部により質量分析されたイオンを加速する加速管と、
前記加速管により加速されたイオンビームを収束させるビーム収束部と、
前記ビーム収束により収束されたイオンビームを走査させるビーム走査部と、
前記イオンビームのビーム電流を測定するファラディーカップと、
前記ファラディーカップの前面に配置され、前記イオンビームの入射角を制限するマスクと、
前記イオンビームのビーム径を算出するビーム径算出手段と、
前記イオンビームのビーム径に基づいて、前記イオンビームの収束量を制御するビーム径制御部とを備えることを特徴とするイオン注入装置。 - 前記ビーム径制御部は、前記イオンビーム径が20〜40mmの範囲内になるように前記イオンビームの収束量を制御することを特徴とする請求項1記載のイオン注入装置。
- 前記ビーム径算出手段は、前記イオンビームの注入波形に基づいて前記イオンビームのビーム径を算出することを特徴とする請求項1または2記載のイオン注入装置。
- 前記ビーム径算出手段は、前記イオンビームが前記マスクを横切る時の前記ビーム電流の立ち上がり開始点から立ち下がり開始点までの走査電圧と、前記ビーム電流の立ち下がり開始点から立ち下がり終了点までの走査電圧との比に基づいて、前記イオンビームのビーム径を算出することを特徴とする請求項3記載のイオン注入装置。
- イオンビーム径が20〜40mmの範囲内に設定された状態でイオン注入を行うことを特徴とするイオン注入方法。
- イオン源からイオンを引き出す工程と、
前記イオン源から引き出されたイオンの質量分析を行う工程と、
前記質量分析されたイオンを加速する工程と、
前記加速されたイオンビームを収束させる工程と、
前記収束されたイオンビームを走査させる工程と、
前記走査されたイオンビームのビーム径を算出する工程と、
前記算出されたイオンビームのビーム径に基づいて、前記イオンビームの収束量を制御する工程と、
前記収束量が制御されたイオンビームをウェハに打ち込む工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記イオンビームのビーム径は20〜40mmの範囲内であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
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