JP2005107449A - 偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置 - Google Patents

偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005107449A
JP2005107449A JP2003344407A JP2003344407A JP2005107449A JP 2005107449 A JP2005107449 A JP 2005107449A JP 2003344407 A JP2003344407 A JP 2003344407A JP 2003344407 A JP2003344407 A JP 2003344407A JP 2005107449 A JP2005107449 A JP 2005107449A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal
optical
ktp crystal
laser light
optical resonator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003344407A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Kasai
克幸 笠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Information and Communications Technology
Original Assignee
National Institute of Information and Communications Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Information and Communications Technology filed Critical National Institute of Information and Communications Technology
Priority to JP2003344407A priority Critical patent/JP2005107449A/ja
Priority to DE102004046303A priority patent/DE102004046303A1/de
Priority to US10/952,446 priority patent/US7460570B2/en
Publication of JP2005107449A publication Critical patent/JP2005107449A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/37Non-linear optics for second-harmonic generation
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/353Frequency conversion, i.e. wherein a light beam is generated with frequency components different from those of the incident light beams
    • G02F1/3542Multipass arrangements, i.e. arrangements to make light pass multiple times through the same element, e.g. using an enhancement cavity
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/355Non-linear optics characterised by the materials used
    • G02F1/3551Crystals
    • G02F1/3553Crystals having the formula MTiOYO4, where M=K, Rb, TI, NH4 or Cs and Y=P or As, e.g. KTP

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、比較的小規模な装置で、クオリティが高く、効率良く安定に大きな出力が得られるレーザー光の第二高調波発生装置などを提供することなどを目的とする。
【解決手段】 本発明は、レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器と、前記光共振器内にKTP結晶とを具備するレーザー光源の第二高調波発生装置であって、前記光共振器内のKTP結晶は、光線がa軸伝播する第1のa軸カットKTP結晶と、前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さであり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶とを含むレーザー光の第二高調波発生装置などにより上記の課題を解決するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体レーザー、及びKTP結晶を用いた第2高調波発生(SHG)による緑色コヒーレント光の発生装置、及び発生方法などに関する。
緑色コヒーレント光は、光ディスプレイや画像関連デバイス、光パラメトリック発振器の励起光など様々な分野で利用される。従来、YAGレーザーのSHG光やアルゴンレーザーなどを用いて緑色光を得ていた。しかし、これらのレーザーは、装置が大掛りであり、緑色光のクオリティがよくないという問題があった。そこで、半導体レーザーとKTP結晶を組みあわせ、緑色光を得る技術が開発された(例えば、第50回応用物理学関連連合講演会予稿集1192頁(下記非特許文献1)を参照。)。
図1に、従来の半導体レーザーとKTP結晶を組みあわせて緑色光を得る装置(以下、従来装置という。)の概略図を示す。図1に示されるように、従来装置1は、1080nmの波長光を発生する半導体レーザー2と、半導体レーザーからの光が導入される光共振器3と、光共振器中の光路におかれるひとつのa−カットKTP結晶4とを含む。光共振器3を構成するミラー3a、3bとしては、凹面を有する2枚のミラーが挙げられ、そのミラーの凹面が向かい合うように設置される。なお、特に図示しないが、従来装置として、リング型の光共振器を用いたものもある。
半導体レーザー2から出力された1080nmの波長を有するレーザー光は、ミラー3aから、光共振器3内に導入される。光共振器内に導入された光は光共振器内に蓄積されてその強度が増大し、KTP結晶の非線形性によりSHG光を発生する。上記の波長で高効率にSHGを発生させるにはTYPE IIと呼ばれる位相整合が取られ、光共振器内に導入された光が、KTP結晶を通過する際、KTP結晶の屈折率異方性により、常光線と、異常光線を用いることになる。KTP結晶の屈折率異方性により、例えば水平偏光と、垂直偏光とでは、KTP結晶の屈折率が異なるので、KTP結晶内で常光線と、異常光線とは異なる光路長を経験することとなる。また、KTP結晶の非線形性により、光共振器内で増大した1080nmの波長の光は、540nmの波長の光をSHG光として発生する。このSHG光は、光共振器の出力ミラーから取り出される。
図1に示されるように、KTP結晶内で、常光線の偏光方向の屈折率は、noであり、KTP結晶の長さをlとすると、KTP結晶内での常光線の光路長は、nolとなる。一方、異常光線の偏光方向の屈折率はneであり、KTP結晶内での異常光線の光路長は、nelとなる。
光共振器内で光が共振し、強い出力が得られるためには、光共振器内で定在波ができなければならない。すなわち、光路長が、半波長の整数倍の時に共振現象により強い出力が得られる(但し、リング型共振器では波長の整数倍の時に共振する。)。半導体レーザーからのレーザー光の波長をλ、KTP結晶を置かない光共振器内の光路長をLとすると、共振が起こる条件は、m1、m2を整数として、水平方向では、m1λ/2=L+(no−1)lとなり、垂直方向では、m2λ/2=L+(ne−1)lとなる。KTP結晶には、屈折率異方性がありnoとneは異なる。したがって、上記の共振条件を満たすようにするには、Lを調整する他、KTP結晶の温度を精密に制御し、KTP結晶の屈折率を制御する必要があった。
図2は、従来装置を用い温度を変化させた場合の、共振器長と共振の関係を示すグラフである。図2から、ある従来装置は、結晶の温度が66.6℃の場合に、常光線と異常光線の共振する光共振器長が一致することがわかる。したがって、66.6℃において、所定の長さの光共振器を採用すれば、共振現象が起こる。ただし、66.6℃からずれると、常光線が共振する共振器長と異常光線の共振する共振器長とが一致しない。許容される温度のずれは、100分の1℃以下程度と考えられる。図2からわかるように、最適温度である66.6℃から2度ずれた、64.6℃、および68.6℃では、共振条件が合わない。ましてや、最適温度から4度ずれた62.6℃、および70.6℃では常光線と異常光線の共振する共振器長が全く異なるので共振を同時には得られない。したがって、従来装置では、常光線と異常光線で同時に共振を得ようとする場合、KTP結晶の温度を精密に制御しなければならないという問題があった。
図3は、光共振器のない非線形結晶のみによるレーザー光のSHG光出力と、光共振器内にa−カットKTP結晶を置いた場合の従来装置によるレーザー光のSHG光出力との関係を示すグラフである。図3中、点線は、非線形結晶のみによるレーザー光のSHG光出力であり、丸は、a−カットKTP結晶を光共振器内に置いた場合のレーザー光のSHG光出力である。先に説明したとおり、光共振器内に非線形結晶を置くと、特定の温度においてのみ常光線と異常光線で同時に共振現象が起きて強いSHG光が得られ、特定の温度以外でのSHG光出力は得られない。
図3から、例えば、a−カットKTP結晶単体のSHG特性(シングルパス)の最大出力は62℃程度で得られるが、従来装置を用いて緑色コヒーレント光を得ようとしても、SHG光の最大出力を与える温度である62℃では共振が起きないことがわかる。一方、図3から、約39℃、約52℃、および約67℃において、常光線と異常光線とが共振するため、上記のa−カットKTP結晶を含む光共振器からSHG光出力が得られることがわかる。しかしながら、これらの温度は、非線形結晶自身の最大効率が得られる温度(上記a−カットKTP結晶では約62℃)とは異なっている。そのため、従来装置を用いてSHG光を得る場合は、SHG光の出力が効率良く大きくならないという問題があった。また、結晶の温度を100分の1℃以下程度まで制御しないと、安定なSHG光出力が得られないという問題もあった。
第50回応用物理学関連連合講演会予稿集1192頁
本発明は、比較的小規模な装置で、クオリティが高く、効率良く大きな出力が得られるレーザー光の第二高調波発生装置などを提供することを目的とする。
本発明は、比較的小規模な装置で、クオリティが高く、効率良く大きな出力が得られる緑色コヒーレント光の発生装置などを提供することを目的とする。
本発明は、クオリティが高く、効率よく大きな出力を有する第二高調波の発生方法を提供することを目的とする。
本発明は、クオリティが高く、効率よく大きな出力を有する緑色コヒーレント光の発生方法を提供することを目的とする。
上記の課題の少なくともひとつ以上を解決するため、本発明の第二高調波発生装置は、(1)レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器(例えば、ファブリーペロー型のものや、リング型共振器など)と、前記光共振器内に非線形光学結晶を配置したレーザー光源の第二高調波発生装置であって、前記非線形光学結晶は、2個の同じ長さの非線形光学結晶を、それぞれの光軸が90度ずれるように前記光共振器の光路上に配置したものを含む。なお、本明細書において、非線形光学結晶が同じ長さとは、2つの非線形光学結晶の形状が完全に一致している場合は勿論のこと、形状が異なっていてもよい。
2つの同じ長さの非線形光学結晶を、それぞれの光軸が90度ずれるように前記光共振器の光路上に配置することで、非線形光学結晶の屈折率異方性に由来する水平偏光、及び垂直偏光の光路差を同じくすることが可能となる。これにより、温度によらず容易に両偏光で共振を得ることができるのである。つまり、本発明の第二高調波発生装置によれば、光共振器の共振条件と非線形光学結晶の位相整合条件を容易かつ同時に最適化することができ、SHG光の最大出力条件へ容易に制御できる。また、本発明の第二高調波発生装置は、クオリティが高く、効率良く大きな出力が得られる。
なお、同様の原理を用いて、光共振器内に2個の非線形光学結晶のペアを複数組設けても良い。また、非線形光学結晶の屈折率異方性に由来する水平偏光、及び垂直偏光の光路差を同じくするように、光共振器内に複数個の非線形光学結晶を設置しても良い。このような場合は、2つの同じ長さの非線形光学結晶を設置したと同様の効果を得ることができる。
上記の課題の少なくともひとつ以上を解決するため、本発明の第二高調波発生装置は、好ましくは、(2)レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器と、前記光共振器内にKTP結晶とを具備するレーザー光源の第二高調波発生装置であって、前記光共振器内のKTP結晶は、光線がa軸伝播する第1のa軸カットKTP結晶と、前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さであり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶とを含む。また、(3)レーザー光源は、好ましくは、半導体レーザーである。
そして、本発明の第二高調波発生装置は、正四角柱状の第1のa軸カットKTP結晶と、前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さであり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶とを含むので、KTP結晶の屈折率異方性に由来する水平偏光、及び垂直偏光の光路差を同じくすることにより、温度によらず容易に両偏光で共振を得ることができる。つまり、本発明の第二高調波発生装置によれば、光共振器の共振条件とKTP結晶の位相整合条件を容易かつ同時に最適化することができ、SHG光の最大出力条件へ容易に制御できる。また、レーザー光源として、半導体レーザーを用いれば、比較的小規模な装置で、クオリティが高く、効率良く大きな出力が得られる緑色コヒーレント光を得ることができる。
本発明の第二高調波発生装置は、好ましくは、(4)前記第1のa軸カットKTP結晶と、前記第2のa軸カットKTP結晶とは融着され一体となっている。このように前記第1のa軸カットKTP結晶と、前記第2のa軸カットKTP結晶とは融着され一体となっていれば、光共振器を小規模にすることができ、したがって装置自体を小規模にできる。また結晶角度をいちいち調整しなくても良いため、取り扱いが容易となる。
上記の課題の少なくともひとつ以上を解決するため、本発明のレーザー光の第二高調波発生方法は、(5)レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器と、前記光共振器内に非線形光学結晶を配置したレーザー光源の第二高調波発生装置であって、前記非線形光学結晶には、少なくとも2個の非線形結晶が用いられ、一方が光軸を中心として90度回転した同じ長さの2つの非線形光学結晶からなる第二高調波発生装置を用い、前記光共振器を構成する入力ミラーにレーザー光を導入し、前記光共振器を構成する出力ミラーからレーザー光の第二高調波を出力する。
このような工程を含むため、本発明のレーザー光の第二高調波発生方法によれば、クオリティが高く、大きな出力の第二高調波を効率よく得ることができる。
上記の課題の少なくともひとつ以上を解決するため、本発明のレーザー光の第二高調波発生方法は、(6)光共振器内に第1のa軸カットKTP結晶と、前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さであり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶とを含む第二高調波発生装置を用い、前記光共振器を構成する入力ミラーに、レーザー光を導入し、前記光共振器を構成する出力ミラーからレーザー光の第二高調波を出力する。
このような工程を含むため、本発明のレーザー光の第二高調波発生方法によれば、クオリティが高く、大きな出力を有する緑色コヒーレント光を効率よく得ることができる。
本発明は、上記のような構成を有するので、KTP結晶の屈折率異方性に由来する水平偏光、及び垂直偏光の光路差を同じくすることにより、温度によらず容易に両偏光で共振を得ることができる。つまり、本発明の第二高調波発生装置によれば、光共振器の共振条件とKTP結晶の位相整合条件を容易かつ同時に最適化することができ、SHG光の最大出力条件へ容易に制御できる。すなわち、本発明によれば、半導体レーザー及びKTP結晶を用い、クオリティが高く、効率良く大きな出力が得られる緑色コヒーレント光の発生装置、および発生方法を提供することができる。
(1.第二高調波発生装置)図4は、本発明のレーザー光源の第二高調波発生装置の基本構造を示す概略図である。図4に示されるように、この実施態様の第二高調波発生装置7は、レーザー光源2と、前記レーザー光源からのレーザー光が導入される光共振器3と、前記光共振器内に設置された非線形光学結晶(例えば、KTP結晶)4とを具備するレーザー光源の第二高調波発生装置であって、前記光共振器内のKTP結晶は、光線がa軸伝播する第1のa軸カットKTP結晶4aと、前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さ(例えば、同じ形状をしていても良く、その形状としては通常正四角柱状である。)であり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶4bとを含む。なお、図4には、ファブリーペロー型の第二高調波発生装置を示したが、本発明の第二高調波発生装置には、公知の外部共振器型の第二高調波発生装置なども含まれる。
(1.1.1.レーザー光源)レーザー光源2としては、固体レーザー、気体レーザー、色素レーザー、半導体レーザーが挙げられ、好ましくは半導体レーザーであり、緑色のSHG光を得るには近赤外のレーザー光を用いる。
(1.1.2.光共振器)光共振器3としては、SHGに用いられる公知の光共振器を用いることができ、特に限定されるものではない。光共振器は、例えば、入力ミラーと出力ミラーとからなるファブリーペロー型のものや、リング型共振器が挙げられる。入力ミラーとしては、レーザー光を光共振器にカップルするための透過率を有し、SHG光に対しては高反射ミラーとなるものが挙げられる。出力ミラーとしては、基本波光に対しては高反射ミラーとなり、SGH光を透過するミラーがあげられる。入力ミラーと出力ミラーとの間隔としては、公知の光共振器と同様の間隔を採用することができ、ミラーの曲率半径にもよるが、より具体的には、20mm〜100mmが挙げられる。なお、リング型共振器の場合は、具体的には光路長が30cm〜100cmのものが挙げられる。
光共振器の間隔は、例えば、入力ミラー、又は出力ミラーのいずれか一方、又は両方の位置を変化させることにより調整可能となっていることは、本発明の好ましい実施態様である。より具体的には、いずれかのミラーに圧電素子が取り付けられ、外部出力を用いて電気的にフィードバックすることにより、好ましいミラーの位置を達成するものや、光フィードバックを用いて好ましいミラーの位置を達成するものがあげられる。
(1.1.3.非線形光学結晶)非線形光学結晶4は、屈折率異方性を有する結晶である。非線形光学結晶としては、BBO結晶、LBO結晶、KTP結晶、KNbO3結晶等が挙げられ、波長1080nmのレーザー光を用いる場合、好ましくはKTP結晶であり、より好ましくはa軸カットKTP結晶である。a軸カットKTP結晶とは、光線の伝播方向がKTP結晶のa軸となるようにカットされたKTP結晶を意味する。波長994nmのレーザー光を用いる場合、b軸カットのKTP結晶が好ましい。KNbO3結晶では、波長1060nm付近のレーザー光に対して約180°で温度整合を取ることにより、a軸カットの結晶を用いることができる。同じくKNbO3結晶では、波長840nm付近のレーザー光に対して約−40℃で温度整合を取ることにより、b軸カットの結晶を用いることができる。温度整合の場合、用いるレーザー光の波長は結晶の温度によって選ぶことができる。
非線形結晶の長さは、実用的には2mm〜20mmである。KTP結晶は、公知の方法により製造できるが、例えば特開平5−97585号公報に記載の方法により製造できる。
KTP結晶の温度としては、例えば62℃であり、最大出力を与えるように調整される。KTP結晶の温度を制御するには、公知の温度制御手段を用いることができる。このような温度制御手段としては、ペルテェ素子を用いた方法が挙げられる。その他、ヒーターを用いたオーブンで制御する方法が挙げられる。
(1.2.1.作用)以下では、図4を参照しつつ、本発明の第二高調波発生装置7を用いて、SHG光を得る工程について説明する。第1のa軸カットKTP結晶4a、及び第2のa軸カットKTP結晶4bの長さをそれぞれの長さのl/2とする。半導体レーザー2が、例えば1080nmのレーザー光を出力する。このレーザー光が、入力ミラー3aから光共振器3内に導入され、第1のa軸カットKTP結晶(以下、第1結晶ともいう。)4aを通過する。第1結晶内で、常光線の偏光方向の屈折率は、noであり、第1結晶内での常光線の光路長は、nol/2となる。一方、異常光線の偏光方向の屈折率はneであり、第1結晶内での異常光線の光路長は、nel/2となる。
第1結晶4aを通過したレーザー光は、第2のa軸カットKTP結晶(以下、第2結晶ともいう。)4bを通過する。第2結晶内で、第1結晶で常光線であった偏光方向の屈折率は、neであり、第2結晶内でのその偏光の光路長は、nel/2となる。一方、第1結晶で異常光線であった偏光方向の第2結晶内での屈折率はnoであり、第2結晶内でのその偏光の光路長は、nol/2となる。第1結晶、及び第2結晶を通過した両者の偏光の光路長は、いずれも(nel+nol)/2となる。
(1.2.2.共振条件)図5は、常光線と、異常光線とが共振する様子を示す図である。図5から、本発明の第二高調波発生装置7では、非線形光学結晶の屈折率異方性によらずTYPE II位相整合で用いられる二つの偏光方向の光線の光路長が同じとなるので、任意の温度条件において、共振器長を調整することによって、常光線と異常光線の共振を得ることができることがわかる。
(1.2.3.出力特性)図6は、本発明の第二高調波発生装置7の出力特性を表す図である。先に説明したとおり、本発明の第二高調波発生装置では、共振器長を制御すれば、任意の温度において、常光線と異常光線の共振を得ることができる。したがって、本発明の第二高調波発生装置では、半導体レーザーのSHG最大出力を与える結晶温度(図では約62℃)においてSHG光を発生できるので、従来にくらべ効率良く高出力で安定なSHG光を得ることができることとなる。
本発明によれば、クオリティが高く、効率良く高出力なコヒーレント緑色光を得ることができる。この光は、光パラメトリック発振器の励起光として、用いることができる。
本発明によれば、簡便かつ小規模な装置により、緑色光を得ることができるので、次世代ディスプレイや画像関連デバイスなどに利用され得る。
本発明によれば、光源に半導体レーザーを用いることができるので、従来緑色コヒーレント光として用いられてきたYAGレーザーのSHG光やアルゴンレーザーに比べて低価格の装置となる。
図1は、半導体レーザーとKTP結晶を組みあわせて緑色光を得る従来装置の基本構造を示す概略図である。 図2は、従来装置を用い温度を変化させた場合の、共振器長と共振の関係を示すグラフである。 図3は、光共振器のない非線形結晶のみによるレーザー光のSHG光出力と、光共振器内にa−カットKTP結晶を置いた場合の従来装置によるレーザー光のSHG光出力との関係を示すグラフである。 図4は、本発明のレーザー光源の第二高調波発生装置の基本構造を示す概略図である。 図5は、常光線と、異常光線とが共振する様子を示すグラフである。 図6は、本発明の第二高調波発生装置の出力特性を表すグラフである。
符号の説明
1 従来装置
2 半導体レーザー
3 光共振器
3a ミラー
3b ミラー
4 非線形光学結晶(KTP結晶)
4a 第1のa軸カットKTP結晶
4b 第2のa軸カットKTP結晶


Claims (6)

  1. レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器と、前記光共振器内に非線形光学結晶を配置したレーザー光源の第二高調波発生装置であって、
    前記非線形光学結晶は、2個の同じ長さの非線形光学結晶を、それぞれの光軸が90度ずれるように前記光共振器の光路上に配置したものを含む第二高調波発生装置。
  2. レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器と、前記光共振器内にKTP結晶とを具備するレーザー光源の第二高調波発生装置であって、
    前記光共振器内のKTP結晶は、
    光線がa軸伝播する第1のa軸カットKTP結晶と、
    前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さであり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶とを含む、
    第二高調波発生装置。
  3. レーザー光源が、半導体レーザーである請求項2に記載の第二高調波発生装置。
  4. 前記第1のa軸カットKTP結晶と、前記第2のa軸カットKTP結晶とは融着され一体となっている請求項2に記載の第二高調波発生装置。
  5. レーザー光源と、前記レーザー光が導入される光共振器と、前記光共振器内に非線形光学結晶を配置したレーザー光源の第二高調波発生装置であって、前記非線形光学結晶には、少なくとも2個の非線形結晶が用いられ、一方が光軸を中心として90度回転した同じ長さの2つの非線形光学結晶からなる第二高調波発生装置を用い、
    前記光共振器を構成する入力ミラーにレーザー光を導入し、前記光共振器を構成する出力ミラーからレーザー光の第二高調波を出力するレーザー光の第二高調波発生方法。
  6. 光共振器内に第1のa軸カットKTP結晶と、前記第1のa軸カットKTP結晶と同じ長さであり、前記第1のa軸カットKTP結晶とa軸を中心として90度回転した状態で設置される第2のa軸カットKTP結晶とを含む第二高調波発生装置を用い、前記光共振器を構成する入力ミラーに、レーザー光を導入し、前記光共振器を構成する出力ミラーからレーザー光の第二高調波を出力するレーザー光の第二高調波発生方法。
JP2003344407A 2003-10-02 2003-10-02 偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置 Pending JP2005107449A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003344407A JP2005107449A (ja) 2003-10-02 2003-10-02 偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置
DE102004046303A DE102004046303A1 (de) 2003-10-02 2004-09-24 Vorrichtung zur Erzeugung von grünem kohärentem Licht unter Verwendung von gleichen nichtlinearen Kristallen
US10/952,446 US7460570B2 (en) 2003-10-02 2004-09-29 Green coherent light generating device using even nonlinear crystals

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003344407A JP2005107449A (ja) 2003-10-02 2003-10-02 偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005107449A true JP2005107449A (ja) 2005-04-21

Family

ID=34509691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003344407A Pending JP2005107449A (ja) 2003-10-02 2003-10-02 偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7460570B2 (ja)
JP (1) JP2005107449A (ja)
DE (1) DE102004046303A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8209719B2 (en) * 2007-08-29 2012-06-26 At&T Intellectual Property I, Lp System for presenting status information associated with a media content processor
US8711896B2 (en) * 2010-01-05 2014-04-29 Kla-Tencor Corporation Alleviation of laser-induced damage in optical materials by suppression of transient color centers formation and control of phonon population
GB2563005B (en) 2017-05-23 2021-04-21 M Squared Lasers Ltd Nonlinear crystal

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5315433A (en) * 1991-02-28 1994-05-24 Fuji Photo Film Co., Ltd. Optical wavelength converting apparatus
JPH07120797A (ja) * 1993-10-19 1995-05-12 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 波長変換装置
US5732095A (en) * 1996-09-20 1998-03-24 Hewlett-Packard Company Dual harmonic-wavelength split-frequency laser
JP3479205B2 (ja) * 1997-07-16 2003-12-15 日本電気株式会社 レーザ光の波長変換方法および波長変換素子
TWI255961B (en) * 2003-05-26 2006-06-01 Mitsubishi Electric Corp Wavelength conversion method, wavelength conversion laser, and laser processing apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
US20050141572A1 (en) 2005-06-30
US7460570B2 (en) 2008-12-02
DE102004046303A1 (de) 2005-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5912910A (en) High power pumped mid-IR wavelength systems using nonlinear frequency mixing (NFM) devices
US5289491A (en) Intracavity harmonic sub-resonator with extended phase matching range
US5936983A (en) Third harmonic generation apparatus
JPH11258645A (ja) 波長変換装置
US6697391B2 (en) Intracavity resonantly enhanced fourth-harmonic generation using uncoated brewster surfaces
US7724788B2 (en) Wavelength-agile laser transmitter using optical parametric oscillator
JPWO2012169578A1 (ja) 光渦レーザー発振方法及び光渦レーザー発振装置
US20070041421A1 (en) Holographic element for stabilizing coupled laser and SHG resonators
Niu et al. Research progress on periodically poled lithium niobate for nonlinear frequency conversion
CN107046222A (zh) 一种实现相近双波长输出的内腔光学参量振荡器
US5477378A (en) Multiple crystal non-linear frequency conversion apparatus
Lundeman et al. High power 404 nm source based on second harmonic generation in PPKTP of a tapered external feedback diode laser
JP2008058947A (ja) 波長変換レーザー装置及びこれに用いられる非線形光学結晶
US6775054B1 (en) Image-rotating, 4-mirror, ring optical parametric oscillator
US6647034B1 (en) Method to improve optical parametric oscillator beam quality
US10082722B2 (en) Dual frequency pumped optical parametric oscillator
JP2005107449A (ja) 偶数個の非線形結晶を用いた緑色コヒーレント光の発生装置
US20090028195A1 (en) System and method for frequency conversion of coherent light
JPH06132595A (ja) 第2次高調波光発生装置
Simon et al. 9. Nonlinear optical frequency conversion techniques
JP2003258341A (ja) 直線偏光ファイバレーザー及び第二高調波出力共振器構造
JP2006114642A (ja) 赤外コヒーレント光源
Barnes Optical parametric oscillators
WO2011123822A2 (en) Apparatus and method for generating continuous wave ultraviolet light
JP3322708B2 (ja) 光高調波発生器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070220

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070215