JP2005107379A - 光学部材およびその製造に適した芳香族ポリカーボネート樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】 連続成形時の傷状不良の発生が少なく、優れた耐熱性、剛性を有する光学部材を提供する。
【解決手段】芳香族成分が下記一般式[1]、
Figure 2005107379

及び特定のジヒドロキシ成分からなる芳香族ポリカーボネート樹脂であって、塩素原子含有量が200ppm以下である透明樹脂を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂より成形されたレンズなどの光学部材に関する。さらに詳しくは、傷状不良の発生が少なく、優れた耐熱性、剛性を有する芳香族ポリカーボネート樹脂より形成されたレンズなどの光学部材に関する。
従来、ビスフェノールAにカーボネート前駆物質を反応させて得られるポリカーボネート樹脂は透明性、耐熱性、機械的特性、寸法安定性が優れているがゆえにエンジニアリングプラスチックとして多くの分野に広く使用されている。特に透明性に優れることから光学部材としての用途も多く、レンズ、ミラー等の用途に使用されている。
ポリカーボネート樹脂の耐熱性を向上させるためには、一般的に嵩高い動きにくい構造を有するビスフェノール類を用いる方法があり、種々のポリカーボネートが提案されている。中でも、特定のフルオレン構造を有するポリカーボネート樹脂が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
しかし、これらのポリカーボネート樹脂を用いてレンズ、ミラー等を連続成形した場合、傷状不良が発生しやすいという問題点があった。傷状不良は射出成形品の表面に発生するシルバーストリークに形状が類似した筋状の不良であり、発生した場合、外観、光線透過性に大きな影響を与えるため、発生を抑える必要がある。
特開平11−174424号公報 特開平8−134198号公報
本発明の目的は、優れた耐熱性、剛性を持ち、連続成形した場合に傷状不良の発生の少ない特定構造の芳香族ポリカーボネート樹脂より形成されたレンズなどの光学部材を提供することにある。
本発明者はこの目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、特定の二価フェノールを使用して合成した芳香族ポリカーボネート樹脂に含まれる塩素または塩素化合物を塩素原子換算で特定値以下に制御することによって上記目的を達成することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、芳香族ジヒドロキシ成分の5〜95モル%が下記一般式[1]
Figure 2005107379
[式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基である。]で表されるフルオレン系ビスフェノール、好ましくは9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、95〜5モル%が下記一般式[2]
Figure 2005107379
[式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO、CO又はCOO基である。]
で表されるジヒドロキシ成分からなる芳香族ポリカーボネート樹脂であって、塩素または塩素化合物の含有量が、塩素原子として200ppm以下である芳香族ポリカーボネート樹脂より形成されるそれへの入射光線とそれからの出射光線とが、その光路において変化を賦与されるような透明樹脂製光学部材が提供される。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、それを構成する芳香族ジヒドロキシ成分として、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが全芳香族ジヒドロキシ成分の5〜95モル%、好ましくは10〜95モル%、さらに好ましくは30〜85モル%である。5モル%未満の場合、本発明の目的である耐熱用材料として不満足な性質となり好ましくない。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂において用いられる上記一般式[2]で示される他のジヒドロキシ成分としては、通常芳香族ポリカーボネートのジヒドロキシ成分として使用されているものであればよく、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4′−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4′−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールM)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサンなどが挙げられ、なかでもビスフェノールA、ビスフェノールZ、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールMが好ましく、特にビスフェノールAが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、通常の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えば芳香族ジヒドロキシ成分にホスゲンや炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。しかし、ポリカーボネート樹脂中の塩素量を低減するためには下記に記載した方法を実施する必要がある。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
カーボネート前駆物質として、例えばホスゲンを使用する反応では、通常酸結合剤および溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物またはピリジンなどのアミン化合物が用いられる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンまたは第四級アンモニウム塩などの触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は数分〜5時間である。
カーボネート前駆物質として炭酸ジエステルを用いるエステル交換反応は、不活性ガス雰囲気下所定割合の芳香族ジヒドロキシ成分を炭酸ジエステルと加熱しながら撹拌して、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点などにより異なるが、通常120〜300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。
また、反応を促進するために通常エステル交換反応に使用される触媒を使用することもできる。前記エステル交換反応に使用される炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられる。これらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。
上記の方法で作成されるポリカーボネート樹脂中の塩素化合物を低減する方法として、例えば、重合反応において、末端停止剤として単官能フェノール類を添加後、触媒を加えて十分に反応を完結させる方法、上記の方法により製造した後、溶液状態においてアルカリ抽出をする方法、造粒(脱溶媒)後の粒状原料を例えばアセトンなどのケトン類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、キシレンなどの芳香族炭化水素などのポリカーボネート貧溶媒および非溶媒で洗浄する方法、粉末状態にしたときに十分に乾燥する方法、溶融押出時に十分脱気したり、水を添加したりする方法が挙げられる。かかる方法および手段は、総塩素含有量が、目標とする値に低減されるまで、適当に組合せたり、繰返して実施することが望ましい。
なかでも、1個以上の減圧ベント口を有する押出機の圧縮溶融部から最遠のベント口までの間に水を注入添加する溶融押出方法が、塩素化合物を効果的に低減できるため好ましく採用される。使用される押出機は、通常使用されるベント付押出機であって、ベント口は1個でも2個以上でも差し支えないが、圧縮溶融部から最遠のベント口までの間に注水孔を有することが必要であり、また注水個所は2ケ所以上でもよい。注水孔とそれに最も近い吐出口側のベント口迄の距離は、その間で樹脂と水分がよく混合されることが必要であり、スクリューの形状や回転速度などによって混合状態が変化するので、実験によって定めることが望ましい。また、単軸押出機に比べ、二軸押出機が好ましい。
注入する水の量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部当り0.1〜5重量部、より好ましくは0.3〜2重量部である。0.1重量部未満では本発明の効果が得られ難く、5重量部を超えるときは芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量低下が著しくなるので適当でない。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、その重合反応において、末端停止剤として通常使用される単官能フェノール類を使用することができる。殊にカーボネート前駆物質としてホスゲンを使用する反応の場合、単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られた芳香族ポリカーボネート樹脂は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。
かかる単官能フェノール類としては、芳香族ポリカーボネート樹脂の末端停止剤として使用されるものであればよく、一般にはフェノール或いは低級アルキル置換フェノールであって、下記一般式で表される単官能フェノール類を示すことができる。
Figure 2005107379
[式中、Aは水素原子、炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基あるいはアリールアルキル基であり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数である。]
前記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられる。
また、他の単官能フェノール類としては、長鎖のアルキル基或いは脂肪族エステル基を置換基として有するフェノール類または安息香酸クロライド類、もしくは長鎖のアルキルカルボン酸クロライド類を使用することができ、これらを用いて芳香族ポリカーボネート樹脂の末端を封鎖すると、これらは末端停止剤または分子量調節剤として機能するのみならず、樹脂の溶融流動性が改良され、成形加工が容易となるばかりでなく、物性も改良される。特に樹脂の吸水率を低くする効果があり、好ましく使用される。これらは下記一般式[I−a]〜[I−h]で表される。
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
[前記一般式[I−a]〜[I−h]中、Xは−R−O−、−R−CO−O−または−R−O、S、SO、SO、CO−である、ここでRは単結合または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、Tは単結合または上記Xと同様の結合を示し、nは10〜50の整数を示す。
Qは炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基を示し、pは0〜4の整数を示し、Yは炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、Wは水素原子、−CO−R17、−CO−O−R18またはR19である、ここでR17、R18およびR19は、それぞれ炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜8、好ましくは5〜6の一価の脂環族炭化水素基または炭素数6〜15、好ましくは6〜12の一価の芳香族炭化水素基を示す。
aは4〜20、好ましくは5〜10の整数を示し、mは1〜100、好ましくは3〜60、特に好ましくは4〜50の整数を示し、Zは単結合または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、Wは水素原子、炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜8、好ましくは5〜6の一価の脂環族炭化水素基または炭素数6〜15、好ましくは6〜12の一価の芳香族炭化水素基を示す。]
これらのうち好ましいのは、[I−a]および[I−b]の置換フェノール類である。この[I−a]の置換フェノール類としては、nが10〜30、特に10〜26のものが好ましく、その具体例としては、例えばデシルフェノール、ドデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、オクタデシルフェノール、エイコシルフェノール、ドコシルフェノールおよびトリアコンチルフェノールなどを挙げることができる。
また、[I−b]の置換フェノール類としてはXが−R−CO−O−であり、Rが単結合である化合物が適当であり、nが10〜30、特に10〜26のものが好適であって、その具体例としては、例えばヒドロキシ安息香酸デシル、ヒドロキシ安息香酸ドデシル、ヒドロキシ安息香酸テトラデシル、ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、ヒドロキシ安息香酸エイコシル、ヒドロキシ安息香酸ドコシルおよびヒドロキシ安息香酸トリアコンチルが挙げられる。
前記一般式[I−a]〜[I−g]で示される置換フェノール類または置換安息香酸クロライドにおいて置換基の位置は、p位またはo位が一般的に好ましく、その両者の混合物が好ましい。
前記単官能フェノール類は、得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の全末端に対して少なくとも5モル%、好ましくは少なくとも10モル%末端に導入されることが望ましく、また単官能フェノール類は単独でもしくは2種以上混合して使用してもよい。
また、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂において、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが、全芳香族ヒドロキシ成分の60モル%以上である場合は、樹脂の流動性が低下することがあり、そのため前記一般式[I−a]〜[I−g]で示される置換フェノール類または置換安息香酸クロライド類を末端停止剤として使用することが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、芳香族ジカルボン酸、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸あるいはその誘導体を共重合したポリエステルカーボネートであってもよい。また少量の3官能化合物を共重合した分岐ポリカーボネートであってもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂には、離型剤、蛍光増白剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤等改質改良剤を適宜添加して用いることができる。
本発明において使用される蛍光増白剤は、合成樹脂等の色調を白色あるいは青白色に改善するために用いられるものであれば特に制限はなく、例えばスチルべン系、ベンズイミダゾール系、ナフタルイミド系、ローダミン系、クマリン系、オキサジン系化合物等が挙げられる。蛍光増白剤の配合量は、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部、さらに好ましくは0.005〜0.02重量部である。配合量が0.0005重量部より少ないと、十分な色調の改良効果が得られず、0.1重量部を超えると、かえって色調のムラが生じて好ましくない。また、コスト高にもなる。
本発明で用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤またはベンゾフェノン系紫外線吸収剤が使用される。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシ−α−クミル)−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
なかでも2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましく、更に2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましい。
トリアジン系の紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニルトリアジン系の例えば商品名チヌビン400(チバスペシャルティーケミカル社製)が好ましい。
ベンゾオキサジン系の紫外線吸収剤としては、2−メチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−ブチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−フェニル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−(1−又は2−ナフチル)−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−(4−ビフェニル)−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2,2’−ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2,2’−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2,6又は1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、1,3,5−トリス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン−2−イル)ベンゼンなどが挙げられるが、中でも2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好ましい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられ、なかでも2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンが好ましい。これらの紫外線吸収剤は単独で用いても、二種以上併用してもよい。
これらの紫外線吸収剤は、芳香族ポリカーボネート樹脂と紫外線吸収剤との合計量を100重量%として0.01〜5重量%であり、好ましくは0.02〜3重量%であり、特に好ましくは0.05〜2重量%である。0.01重量%未満では紫外線吸収性能が不十分で、5重量%を超えると樹脂の色相が悪化することがあるので好ましくない。
本発明では、ブルーイング剤を用いてもよく、かかるブルーイング剤としては、例えばバイエル(株)製のマクロレックスバイオレット、三菱化学(株)製のダイアレジンバイオレット、ダイアレジンブルー、サンド(株)製のテラゾールブルー等が挙げられ、最も好適なものとしてマクロレックスバイオレットが挙げられる。これらのブルーイング剤は好ましくは0.1〜3ppm、より好ましくは0.3〜1.5ppm、最も好ましくは0.3〜1.2ppmの芳香族ポリカーボネート樹脂中に配合される。
本発明において、前記芳香族ポリカーボネート樹脂に必要に応じて、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物を配合することができる。かかるリン化合物の配合量は、該芳香族ポリカーボネート樹脂に対して0.0001〜0.05重量%が好ましく、0.0005〜0.02重量%がより好ましく、0.001〜0.01重量%が特に好ましい。このリン化合物を配合することにより、かかる芳香族ポリカーボネート樹脂の熱安定性が向上し、成形時における分子量の低下や色相の悪化が防止される。
かかるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択される少なくとも1種のリン化合物であり、好ましくは下記一般式
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
Figure 2005107379
[式中、R〜R16は、それぞれ独立して、水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜20のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチルなどの炭素数6〜15のアリール基またはベンジル、フェネチルなどの炭素数7〜18のアラルキル基を表し、また1つの化合物中に2つのアルキル基が存在する場合は、その2つのアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよい。]
よりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物である。
上記(1)式で示されるリン化合物としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
上記(2)式で示されるリン化合物としては、例えばトリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどが挙げられ、上記(3)式で示されるリン化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトなどが挙げられ、また上記(4)式で示される化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピルなどが挙げられる。
これらのリン化合物のなかで、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトが好ましく使用される。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂には、酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を添加することができる。その例としてはフェノール系酸化防止剤を示すことができ、具体的には例えばトリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。これら酸化防止剤の好ましい添加量の範囲は芳香族ポリカーボネート樹脂に対して0.0001〜0.05重量%である。
さらに本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂には、必要に応じて一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステルを加えることもできる。
かかる高級脂肪酸エステルとしては、炭素原子数1〜20の一価または多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルであるのが好ましい。また、かかる一価または多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルステアレートなどが挙げられ、なかでもステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレートが好ましく用いられる。
かかるアルコールと高級脂肪酸とのエステルの配合量は、該芳香族ポリカーボネート樹脂に対して0.01〜2重量%が好ましく、0.015〜0.5重量%がより好ましく、0.02〜0.2重量%がさらに好ましい。配合量がこの範囲内であれば離型性に優れ、また離型剤がマイグレートし金属表面に付着することもなく好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂には、さらに滑剤、充填剤などの添加剤や他のポリカーボネート樹脂、他の熱可塑性樹脂を本発明の目的を損なわない範囲で少割合添加することもできる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンに溶解した溶液での20℃における比粘度が0.2〜1.2の範囲が好ましく、0.25〜1.0の範囲がより好ましく、0.27〜0.80の範囲がさらに好ましい。比粘度が上記範囲内であれば成形品、殊にシートの強度が十分強く、溶融粘度および溶液粘度が適当で、取り扱いが容易であり好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、そのガラス転移温度が160℃以上が好ましく、180℃以上がより好ましく、200℃以上がさらに好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、塩素または塩素化合物を塩素原子として200ppm以下、好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下、最も好ましくは20ppm以下含有することが望ましい。
本発明における光学部材とは、光学機器用の部品となる光学素子であるレンズ,プリズムの類や、導光板,光導波路などを指す。具体的には、レンズとしては二つの球面もしくは非球面の屈折表面を持ち、光を透過させうるものを指し、これを満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば、球面レンズ,非球面レンズ,フレネルレンズ,マイクロアレーレンズ等の種類が挙げられる。
また、プリズムとしては、少なくとも平行でなく、ある角度で構成された研磨面を二つ以上持つ成形体を指し、これを満たすものであれば特に限定されるものではないが、例を挙げるとすれば、直角プリズム,ポロプリズム,アミシプリズム,五角プリズム,ドーブレッスプリズム,ヘンゾルトプリズム,スプレングープリズム,メーラプリズム,ウォラストンプリズム,傾斜プリズム,アッベプリズムなどが挙げられる。
本発明における芳香族ポリカーボネート共重合体から形成される光学部材は、例えば射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、溶液キャスティング法など任意の方法により成形される。成形の容易性やコストの面から特には射出成形法あるいは射出圧縮成形法により成形されることが好ましい。
かかる方法により製造されたレンズ等の光学部材は光透過性が高く、その上耐熱性、剛性が高いため、ソリが少なく、色調の優れた光学成形品に好適に用いられる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、光透過性が高く、優れた耐熱性と剛性を有しており、連続成形時の傷状不良の発生が少ないためレンズ、プリズム、光ファイバ、光学フィルム、液晶ディスプレー、液晶テレビのバックライト方式の光拡散板またはスキャナーに用いられている導光板等の光学部材に好適であり、本発明がもたらす工業的効果は格別である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。実施例中の部は重量部であり、%は重量%である。なお、評価は下記の方法によった。
(1)塩素化合物含有量:塩素原子含有量が、100ppm以上の場合、蛍光X線分析装置を使用して、予め作成した塩素原子含有量の検量線を用いて、試料の塩素原子含有量を定量した。100ppm以下の場合、試料を完全燃焼させ、生成した塩化水素(HCl)を銀イオン(Ag+)で電位適定し、この電位滴定に要した電気量より、塩素原子含有量を求めた。
(2)ガラス転移温度(Tg):デュポン社製910型DSC測定装置にて、40mL/分の窒素気流下、20℃/分の昇温条件で測定し求めた。
(3)粘度平均分子量(Mv):ポリカーボネート樹脂0.7gを塩化メチレン100mLに溶解し20℃で測定した比粘度(ηsp)を次式に挿入し、ビスフェノールAより得られるポリカーボネート樹脂の極限粘度に換算して求めた。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]
[η]=1.23×10−40.83
(但し[η]は極限粘度、c=0.7)
(4)傷状不良:JSW(株)製射出成形機を用いて120mmφ、1.2mm厚みのレンズに射出成形し、500枚連続成形した後のレンズ100枚の傷状不良の有無を目視で評価した。
[実施例1]
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水22102部、48%水酸化ナトリウム水溶液4115部を入れ、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“ビスクレゾールフルオレン”と略称することがある)1165部、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下“ビスフェノールA”と略称することがある)2800部およびハイドロサルファイト13部を溶解した後、塩化メチレン15670部を加えた後撹拌下15〜25℃でホスゲン1893部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール92部を塩化メチレン330部に溶解した溶液および48%水酸化ナトリウム水溶液633部を加え、乳化後、トリエチルアミン5部を加えて28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にし、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで水洗した。次に塩化メチレン相を濃縮、脱水してポリカーボネート濃度が20%の溶液を得た。この溶液から溶媒を除去してビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAとの構成単位の比がモル比で20:80であるポリマーを得た。このポリマーを100℃の熱風乾燥機で1日乾燥し、さらに120℃の熱風乾燥機で1日乾燥した(ポリマー収率97%)。ガラス転移温度(Tg)は165℃、粘度平均分子量(Mv)は18,500であった。このポリマーに、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトを0.003%、トリメチルホスフェートを0.005%、ステアリン酸モノグリセリド0.045%加え、30φ単軸押出機を用いて、シリンダー温度300℃、10〜60Torrの減圧下で押出しペレット化した。得られたペレットの塩素化合物の含有量は30ppmであった。
このペレットをJSW(株)製射出成形機を用いて120mmφ、1.2mm厚みのレンズに射出成形し、500枚連続成形した後のレンズ100枚の傷状不良の有無を目視で評価した。結果を表1に示した。
[実施例2]
実施例1と同様の装置にイオン交換水23272部、48%水酸化ナトリウム3999部を入れ、ビスフェノールA1845部、ビスクレゾールフルオレン3058部およびハイドロサルファイト14部を溶解した後、塩化メチレン16485部を加え、攪拌下15〜20℃でホスゲン1920部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール97部と48%水酸化ナトリウム水溶液666部を加え乳化後、トリエチルアミン5.6部を加えて、28〜33℃で1時間攪拌して反応を終了した。このものを実施例1と同様に処理してビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAの比がモル比で50:50であるポリマーを得た(収率96%)。ガラス転移温度(Tg)は197℃、粘度平均分子量(Mv)は15,500であった。このポリマーを実施例1と同様に処理してペレット化したところ、塩素化合物の含有量は25ppmであった。また、このペレットを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様の装置にイオン交換水35315部、48%水酸化ナトリウム3920部を入れ、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールMと略称)2955部、ビスクレゾールフルオレン3228部およびハイドロサルファイト14部を溶解した後、塩化メチレン12775部を加え、攪拌下15〜20℃でホスゲン1946部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール109部と48%水酸化ナトリウム水溶液711部を加え乳化後、トリエチルアミン4.6部を加えて、28〜33℃で1時間攪拌して反応を終了した。このものを実施例1と同様に処理してビスフェノールMとビスクレゾールフルオレン構成単位のモル比が50:50であるポリマーを得た。このポリマーを100℃の熱風乾燥機で1日乾燥した(収率98%)。ガラス転移温度(Tg)は180℃、粘度平均分子量(Mv)は13,200であった。このポリマーに、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトを0.003%、トリメチルホスフェートを0.005%、ステアリン酸モノグリセリド0.045%加え、注水口を設けたベント式二軸押出機により水を添加しながら、シリンダー温度300℃で脱気しつつ押し出しペレット化した。塩素化合物の含有量は10ppmであった。また、このペレットを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で作成したペレットを用いて、公知の方法でフレネルレンズ、マイクロアレーレンズ、プリズムに射出成形し、500枚連続成形した後の100枚の傷状不良の有無を目視で評価した。
[比較例1]
実施例1において、塩酸酸性後、洗浄に使用したイオン交換水の重量と洗浄時間を半分にしたこと以外は同様に行い、ポリマーを得た。このポリマーを実施例1と同様にペレット化し、評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2において、生成したポリマーを100℃の熱風乾燥機で1日乾燥した後、120℃での熱風乾燥は行わずにペレット化し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例3において、押し出し時に水を添加しなかったこと以外は同様に行った。評価した結果を表1に示す。
Figure 2005107379

Claims (5)

  1. それへの入射光線とそれからの出射光線とが、その光路において変化を賦与されるような透明樹脂製光学部材であり、当該透明樹脂が
    芳香族ジヒドロキシ成分の5〜95モル%が下記一般式[1]、
    Figure 2005107379
    [式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基である。]で表されるフルオレン系ビスフェノール、
    95〜5モル%が下記一般式[2]
    Figure 2005107379
    [式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO、CO又はCOO基である。]で表されるジヒドロキシ成分からなる芳香族ポリカーボネート樹脂であって、塩素または塩素化合物の含有量が、塩素原子として200ppm以下である芳香族ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする光学部材。
  2. 該光学部材がピックアップレンズ、カメラレンズ、マイクロアレーレンズ、プロジェクターレンズ及びフレネルレンズなどのレンズ、プリズム及び光ファイバーなどの光路変換部品、リフローハンダ付け部品、プラスチックミラーである請求項1記載の光学部材。
  3. 該フルオレン系ビスフェノールが9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンである請求項1または2記載の光学部材。
  4. 一般式[2]で表される化合物が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び/又はα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンである請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材。
  5. 芳香族ジヒドロキシ成分の5〜95モル%が下記一般式[1]、
    Figure 2005107379
    [式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基である。]で表されるフルオレン系ビスフェノール、
    95〜5モル%が下記一般式[2]
    Figure 2005107379
    [式中、R〜Rは夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO、CO又はCOO基である。]で表されるジヒドロキシ成分からなる芳香族ポリカーボネート樹脂であって、塩素または塩素化合物の含有量が、塩素原子として200ppm以下であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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