JP2005107196A - ホログラム用記録材料、ホログラム用記録媒体、及び、ホログラム用記録材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い回折効率を備え、かつ透明性の高いホログラム用記録材料及びホログラム用記録媒体と、ホログラム用記録材料の製造方法とを提供する。
【解決手段】
本発明のホログラム用記録媒体1は、基体101及び保護層103の間に記録層102が挟持された構造を有している。そして、記録層102は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤とを含有するホログラム用記録材料から構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】
本発明のホログラム用記録媒体1は、基体101及び保護層103の間に記録層102が挟持された構造を有している。そして、記録層102は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤とを含有するホログラム用記録材料から構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明はホログラム用記録材料、ホログラム用記録媒体、及び、ホログラム用記録材料の製造方法に関する。
近年、従来の光記録媒体を超える大容量化を達成し得る記録手段として、光の干渉により生じる干渉縞を記録するホログラフィ技術を利用した方法が注目されている。この方法においては、例えば、照射された光の強度に応じて屈折率の変化を生じるような記録材料を用い、干渉縞は、その光の強度分布に対応して生じる屈折率の分布として記録材料に記録する。こうして記録された干渉縞を一般にホログラムという。
このような屈折率変化を生じる記録材料としては、例えば記録材料として、HDODA(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)、DEGDA(ジエチレングリコールジアクリレート)、NPGDA(ネオペンチルグリコールジアクリレート)等の重合可能なエチレン性不飽和モノマーと、フッ素を含有して上記エチレン性不飽和モノマーの重合体よりも十分に屈折率が低いバインダーポリマーと、上記エチレン性不飽和モノマーの重合を活性化する光重合開始剤とを有するホログラム用記録媒体が知られている(例えば特許文献1)。
特開平3-050588号公報
ところで、上述のような屈折率変化を利用して記録を行うホログラム記録材料には、高い回折効率が要求される。「回折効率」とは、照射した再生光のうちで再生像を再生するために有効に利用される光の割合をいう。この回折効率が高いほど明るい再生像が得られ、記録されている情報を再現性よく読み出すことが可能となる。そして、この回折効率は、照射される光の強度に対応して生じる屈折率の変化が大きい記録材料ほど高い傾向にある。
上記従来のホログラム用感光性組成物においては、まず、光が照射された部位においてモノマー成分の重合反応が進行する。こうして組成物中で重合反応が生じると、これによるモノマー成分の消費を補填するために、周囲から反応部位にモノマー成分が移動してくる。同時に、反応部位にあるその他の成分(モノマー成分及びその共重合体以外の成分;上記従来技術にあっては高分子重合体やビニル重合体がこれに該当する。)はそこから押し出される。こうして感光性組成物には、モノマー成分を重合してなる重合体の濃度が高い領域と、その他の成分の濃度が高い領域とが生じ、それぞれの領域間で組成の差異が生じるようになる。こうなると、モノマー成分の重合体とその他の成分とは屈折率が異なるものであるため、感光性組成物には組成の差異に基づく屈折率差が生じ、この屈折率差によって干渉縞が記録される。
しかし、これらの屈折率差により干渉縞の記録を行う記録材料では、未だ充分な回折効率が得られておらず、高精度に記録が行えるホログラム記録材料として実用化するためには、更なる検討が必要であった。
また、特許文献1のようなホログラム用記録材料を作製する場合においては、フッ素を含有するバインダーポリマーと、エチレン性不飽和モノマーとを十分に混合させて分散させることが非常に困難であり、これらが相分離してしまい透明性が十分ではなかった。本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、高い回折効率を備え、かつ透明性の高いホログラム用記録媒体を提供することを目的とする。
本発明にかかるホログラム用記録材料は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤とを含有することを特徴とする。
また、本発明にかかるホログラム用記録媒体は、基体と、基体上に形成された記録層とを有し、記録層は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤とを有することを特徴とする。
また、本発明にかかるホログラム用記録媒体は、基体と、基体上に形成されており干渉縞が記録されたホログラム記録層とを備え、ホログラム記録層は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、フッ素含有モノマーを、光重合開始剤の存在下で光を照射することにより重合させてなる重合体と、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物とを含有していることを特徴とする。
本発明のホログラム用記録材料及び記録媒体によれば、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、光が照射されると前記フッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤とが均一に分散されている。そしてそのホログラム用記録材料の一部に光照射を行うと、光照射部の光重合開始剤によって、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーの重合反応が生じ、光照射された領域では、フッ素含有モノマーの重合体が形成される。そして、かかる重合反応によって消費されたフッ素含有モノマーを補填するため、隣接した未照射部から重合反応が生じている光照射部に移動・拡散が生じる。
一方、光照射された領域でのフッ素修飾金属酸化物は、フッ素含有モノマーが重合されることによって押し出され、モノマーが消費された、隣接した未照射部に移動する。すなわち、フッ素含有モノマーの重合体と、フッ素修飾金属酸化物とがミクロの領域で相分離する。したがって、この媒体にイメージ情報と参照光とを重ね合わせて形成された干渉縞を露光すると、媒体において光の濃淡に対応してポリマー濃度が高い部分とフッ素修飾金属酸化物の濃度が高い部分とができ、干渉縞が記録される。そして、このような媒体に参照光を当てると、この組成の差に基づいた屈折率差から生じる回折効果によって、イメージ情報を再生することができる。
ここで、本発明のホログラム用記録材料及び記録媒体はフッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、表面にフッ素を含有する有機基を備えたフッ素修飾金属酸化物とを有し、これらは互いにフッ素を有するので、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物との相溶性が良好である。したがって、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とを十分に混合させて分散させることができるため、透明性の高いホログラム用記録媒体を作製することができる。
また、本発明のホログラム用記録材料及び記録媒体によれば、フッ素含有モノマーの重合体の屈折率は種々の物質の中でも低い1.3程度であり、フッ素修飾金属酸化物よりも十分低くできる。このため、高い回折効率を備えたホログラム用記録媒体を作製することができる。
ここで、フッ素修飾金属酸化物に結合されたフッ素を含有する有機基は、−(CF2)nCF3基(ここで0≦n≦30)を有することが好ましい。これにより、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物との相溶性が特に良好となり、透明性のより高いホログラム用記録媒体を作製することができる。
また、フッ素修飾金属酸化物の金属酸化物は、チタン酸化物、シリコン酸化物、インジウム酸化物、スズ酸化物からなる群より選択された酸化物を含むことが好ましい。これらの酸化物の屈折率は、例えばTiO2で2.5程度、SiO2で1.5程度、InO2で2.0程度、SnO2で2.1程度であり、フッ素含有モノマーの重合体の屈折率1.3程度よりも十分高くなる。このため、高い回折効率を備えたホログラム用記録媒体を作製することができる。なかでも、チタン酸化物は種々の物質の中でも屈折率が高く、フッ素含有モノマーの重合体との屈折率差が特に大きくなるため好ましい。
ここで、フッ素含有モノマーはラジカル重合反応によってポリマーを形成しやすい。したがって、上述の光重合開始剤は、光が照射されるとラジカルを発生する開始剤であることが好ましい。これによれば、上記モノマーを高い重合度で光重合させることができ、したがってモノマーが十分消費されるので、ポリマー濃度が高い部分と金属酸化物濃度が高い部分との組成が大きくなり屈折率差が大きくなるので、回折効率をより高くできる。
本発明にかかるホログラム用記録材料の製造方法は、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物を用いて金属酸化物の表面を処理する表面処理工程と、表面処理された金属酸化物、フッ素を含有する重合可能なフッ素含有モノマー、及び、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤を溶媒中で混合する混合工程を備える記録層形成工程とを含むことを特徴とする。
本発明のホログラム用記録材料の製造方法によれば、表面処理工程において、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物の親水基は、金属酸化物の表面と結合を形成する。これにより、金属酸化物の表面はフッ素を含有する有機基を備えることとなる。そして記録層形成工程において、フッ素修飾金属酸化物と、フッ素含有モノマーとは互いにフッ素を有しているので良好に混和できる。したがって、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とを十分に混合させて分散させることができるため、透明性の高いホログラム用記録媒体を作製することができる。また、フッ素含有モノマーの重合体の屈折率は種々の物質の中でも低い1.3程度であり、フッ素修飾金属酸化物よりも十分低くできる。このため、高い回折効率を備えたホログラム用記録媒体を作製することができる。
本発明によれば、高い回折効率を備え、かつ透明性の高いホログラム用記録材料及び記録媒体が得られるため、記録密度が高く再現性に優れたホログラム記録をすることができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。まず、本実施形態におけるホログラム用記録媒体について説明する。
図1は、本発明のホログラム記録媒体を模式的に示す断面図である。ホログラム用記録媒体1は、基体101と、この基体上に形成された本発明のホログラム用記録材料からなる記録層102と、この基体上に形成され、記録層を保護するための保護層103とを備えている。なお、ホログラム用記録媒体1は、必ずしも保護層103を有している必要はなく、基体101及び記録層102からなる2層構造のものも本発明のホログラム用記録媒体に含まれる。
このホログラム用記録媒体に用いられる基体101又は保護層103は、ホログラム記録に用いる光に対する透明性を有している材料から形成されるものであれば特に制限はない。このような透明基材としては、例えば、ガラス基板、アクリル板、ポリカーボネート板の板状の基材や、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリナフタレン、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、等のフィルム上の基材等が挙げられる。なお、ホログラム用記録媒体1の一方面からの記録を行う限りにおいては、基体101及び保護層103の両方がこれらの透明基材からなることは必ずしも必須の要件ではなく、どちらか一方が透明性を有していればホログラム記録を行うことができる。
そして、本実施形態のホログラム用記録媒体1は、記録層102のホログラム用記録材料としてフッ素含有モノマーと、表面にフッ素を含有する有機基を備えたフッ素修飾金属酸化物とを有しており、これらは互いにフッ素を有するので、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物との相溶性が良好である。したがって、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とを十分に混合させて分散させることができるため、ホログラム用記録媒体1の記録層102は透明性に優れている。また、フッ素含有モノマーの重合体の屈折率は1.3程度であり、フッ素修飾金属酸化物よりも十分低くできる。このため、ホログラム用記録媒体1は高い回折効率を得ることができる。
ここで、このようなホログラム用記録材料のフッ素含有モノマーとしては、例えばフッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化3フッ化エチレン、4フッ化エチレン、パーフルオロブテニルビニルエーテル等が挙げられる。
また、上記のフッ素含有モノマーとして、フッ素を含有し重合可能なモノマーを少なくとも1種類含むモノマーの混合体を使用してもよい。具体的には、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン、エチレン・4フッ化エチレン、エチレン・塩化3フッ化エチレン共重合体、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン、テトラフロロエチレン・パーフルオロアルキルエーテル、フロロエチレン・ビニルエーテル、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル等の組み合わせが挙げられる。
また、フッ素修飾金属酸化物は、金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたものである。
かかるフッ素を含有する有機基としては、例えば、パーフルオロアルキル基、この中の1つ又は複数のフッ素原子をパーフルオロアルキル基で置換した枝分かれのタイプのフルオロアルキル基、芳香環の全ての水素原子をフッ素原子又はパーフルオロアルキル基で置換したタイプのフルオロアルキル基等が挙げられる。
ここで、フッ素を含有する有機基は−(CF2)nCF3基(ここで0≦n≦30)を有することが好ましく、−(CF2)nCF3基(ここで0≦n≦9)を有することがより好ましい。これにより、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物との相溶性が特に良好となり、透明性のより高いホログラム用記録媒体を作製することができる。ここでnが30を超えた場合、金属酸化物のフッ素修飾効率が悪くなり、本発明により得られる効果が、十分に発現しない傾向にある。
また、かかる金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ホルミウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化エルビウム、酸化ガドリニウム、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化ストロンチウム、酸化イッテルビウム等が挙げられる。そして、このような金属酸化物の粒径は、1〜200nm程度とすることが好ましく、10〜100nmがより好ましい。
ここで、金属酸化物はチタン酸化物(例えばTiO2、Ti2O3等)、シリコン酸化物(例えばSiO2、Si2O3等)、インジウム酸化物(例えばInO2、In2O3等)、スズ酸化物(例えばSnO2、Sn2O3等)からなる群より選択された酸化物であることが好ましい。これらの酸化物の屈折率は、例えばTiO2で2.5程度、SiO2で1.5程度、InO2で2.0程度、SnO2で2.1程度であり、フッ素含有モノマーの重合体の屈折率1.3程度よりも十分高くできる。このため、高い回折効率を備えたホログラム記録媒体を作製することができる。なかでもTiO2は屈折率2.5程度と高く、フッ素含有モノマーの重合体との屈折率差が特に大きくなるため好ましい。
次に、光重合開始剤について説明する。本実施形態において用いられる光重合開始剤は、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる化合物である。
ここで、フッ素含有モノマーはラジカル重合反応によってポリマーを形成しやすい。したがって、上述の光重合開始剤はイオン性等のその他の光重合開始剤でもよいが、光が照射されるとラジカルを発生する開始剤であることが好ましい。これによれば、上記モノマーを高い重合度で光重合させることができ、したがってモノマーが十分消費されるので、ポリマー濃度が高い部分と金属酸化物濃度が高い部分との組成の差が大きくなり屈折率差が大きくなるので、回折効率をより高くできる。
また、光重合開始剤としては、具体的にはアゾ系化合物、アジド系化合物、有機過酸化物、オニウム塩類、ビスイミダゾール誘導体、チタノセン化合物、ヨードニウム塩類、有機チオール化合物、ハロゲン化炭化水素誘導体等が挙げられる。これらのうち、チタノセン化合物が特に好ましい。
上記のチタノセン化合物は、特に限定はされないが、具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フロオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を挙げることができる。
本実施形態の光重合開始剤は、単独で用いてもよいが、光を吸収する成分である増感剤と組み合わせて用いてもよい。好ましい増感剤の具体例としては、例えば、2,6−ジエチル−1,3,5,7,8−ペンタメチルピロメテン−BF2錯体、1,3,5,7,8−ペンタメチルピロメテン−BF2錯体の様なピロメテン錯体;エオシン、エチルエオシン、エリスロシン、フルオレセイン、ローズベンガルの様なキサンテン系色素;1−(1−メチルナフト〔1,2−d〕チアゾール−2(1H)−イリデン−4−(2,3,6,7)テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ〔i,j〕キノリジン−9−イル)−3−ブテン−2−オン、1−(3−メチルベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン−4−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−ブテン−2−オンの様なケトチアゾリン系化合物;2−(p−ジメチルアミノチリル)−ナフト〔1,2−d〕チアゾール、2−〔4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル〕−ナフト〔1,2−d〕チアゾールの様なスチリルまたはフェニルブタジエニル複素環化合物;2,4−ジフェニル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−((〔2,3,6,7〕テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ〔i,j〕キノリジン−9−イル)−1−エテン−2−イル)−1,3,5−トリアゾンの様なトリアジン化合物;9−フェナンスリル−((〔2,3,6,7〕テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ〔i,j〕キノリジン−9−イル)−1−エテン−2−イル)ケトン、2,5−ビス(p−ジメチルアミノシンナミリデン)シクロペンタノンの様なアミノフェニル不飽和ケトン化合物;5,10,15,20テトラフェニルポルフィリン、ヘマトポルフィリンの様なポルフィリン等を挙げることができる。以上、好適な増感剤を例示したが、これらの内、特にピロメテン錯体が好ましい。
このようなホログラム用記録材料においては、フッ素含有モノマーと、フッ素修飾金属酸化物と、光重合開始剤とを合わせた全重量に対して、フッ素含有モノマー10〜80質量%、フッ素修飾金属酸化物10〜80質量%、光重合開始剤0.05〜20質量%有することが好ましい。また、可塑剤等の他の添加剤を含んでもよい。
次に、このようなホログラム用記録媒体1の製造方法について説明する。
本発明におけるこのようなホログラム用記録媒体1の製造方法では、主として、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物を用いて金属酸化物の表面を処理する表面処理工程と、表面処理された金属酸化物等の、ホログラム用記録材料の構成成分を溶媒中で混合し記録層を作る記録層形成工程とを有する。記録層形成工程は、具体的に、ホログラム用記録材料の構成成分を溶媒中で混合し塗布溶液を得る混合工程と、得られた塗布溶液を基体の一側に塗布する塗布工程と、塗布された溶液から溶媒を除去する脱溶媒工程からなる。以下、この製造方法について詳述する。
まず、金属酸化物粒子を用意する。かかる金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ホルミウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化エルビウム、酸化ガドリニウム、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化ストロンチウム、酸化イッテルビウム等が挙げられる。特に、金属酸化物としては、チタン酸化物(例えばTiO2、Ti2O3等)、シリコン酸化物(例えばSiO2、Si2O3等)、インジウム酸化物(例えばInO2、In2O3等)、スズ酸化物(例えばSnO2、Sn2O3等)からなる群より選択された酸化物が好ましく、このとき金属酸化物の屈折率をフッ素含有モノマーの重合体の屈折率1.3程度よりも十分高くできる。このため、高い回折効率を備えたホログラム記録媒体を作製することができる。このような金属酸化物粒子は、例えば金属アルコキシドを加水分解することにより形成できる。このような金属アルコキシドの加水分解、すなわち、ゾルゲル法によれば、金属酸化物の粒子径を温度、時間等によって容易にコントロールでき、所望の粒径で、かつ、凝集の少ない金属酸化物微粒子を含む溶液が容易に得られる。
このようにして得る金属酸化物粒子の粒径は特に限定されないが、分散性を高くすると共に、光照射時のホログラム記録材料中での拡散性を高めるために、1〜100nmとすることが好ましく、10〜100nmとすることがより好ましい。
つづいて、表面処理工程では、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物を用いてこの金属酸化物の表面処理を行う。
表面処理工程に用いる、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物の親水基としては、例えば水酸基、−OCH3、−OC2H5、−OC3H7等のアルコキシ基、カルボキシル基、スルホ基が挙げられる。また、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物のフッ素含有基としては、例えばパーフルオロアルキル基、この中の1つ又は複数のフッ素原子をパーフルオロアルキル基で置換した枝分かれのタイプのパーフルオロアルキル基、芳香環の全ての水素原子をフッ素原子又はパーフルオロアルキル基で置換したタイプのパーフルオロアルキル基等が挙げられる。特に、フッ素含有基としては、−(CF2)nCF3基(ここで0≦n≦30)がより好ましく、−(CF2)nCF3基(ここで0≦n≦9)がさらに好ましい。
上記の親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物としては、具体的に一般式(1)又は(2)、あるいは一般式(3)のような化合物が挙げられる。
上記一般式(1)中、nは0〜8のいずれかの整数である。
上記一般式(2)中、nは3〜9のいずれかの整数である。
上記一般式(3)中、nは3〜9のいずれかの整数である。
上記一般式(1)中、nは0〜8のいずれかの整数である。
上記一般式(2)中、nは3〜9のいずれかの整数である。
上記一般式(3)中、nは3〜9のいずれかの整数である。
このような親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物を用いて金属酸化物の表面を処理する表面処理工程を行うと、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物の親水基が金属酸化物の表面と結合するため、金属酸化物の表面はフッ素を含有する有機基を備えることとなる。なお、親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物と金属酸化物との反応は、トルエン等の溶媒中で好適に行われる。
次に、混合工程では、上記の表面処理された金属酸化物と、フッ素を含有する重合可能なフッ素含有モノマーと、光が照射されるとフッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤とを溶媒中で混合し塗布溶液を作製する。ここで、混合に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、イソプロパノール、エタノール、メタノール、テトラフルオロプロパノール、フロリナート、ジクロロメタン、クロロホルムが挙げられる。なお、混合に用いられる溶媒が、上述の親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物と金属酸化物との反応に用いる溶媒と同一の場合は、本工程と表面処理工程とを併せて行うことが可能である。ここで、フッ素含有モノマー及び光重合開始剤は前述のものを使用できる。
このとき、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とが互いにフッ素を有するので、これらの相溶性が良好である。したがって、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とを十分に混合させて分散させることができる。
つづいて、塗布工程では、このようにフッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とが分散された液を基体101に塗布する。ここで、溶液中でフッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とが良好に分散されているので、基体101上に、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とが良好に分散された状態で塗布することができる。塗布方法としてはスピンコート、ディップコート、フローコート(カーテンコート)等以外に、ドクターブレード、アプリケーターを用いた方法など種々の方法が適用できる。
つづいて、脱溶媒工程では、室温又は加温状態、必要であれば更に減圧状態の下で溶媒を除去して記録層102を形成する。そして、記録層102上に保護層103を被着させることによりホログラム用記録媒体1を得ることができる。
ここで、フッ素含有モノマーとフッ素修飾金属酸化物とが良好に分散された状態で膜が得られ記録層102が形成されるので、透明性の高いホログラム用記録媒体1を作製することができる。
また、フッ素含有モノマーの重合体の屈折率は1.3程度であり、フッ素修飾金属酸化物における金属酸化物は、例えばTiO2で2.5程度、SiO2で1.5程度、InO2で2.0程度、SnO2で2.1程度であり、これらの屈折率差が十分大きくなる。このため、高い回折効率を備えたホログラム用記録媒体1を作製することができる。
なお、上述の製造方法に限らず、基体101及び保護層103を平行平板として用いた押型内に、ホログラム用記録材料を含む溶液を充填した後、圧着接合することにより基体101及び保護層103間に記録層102を形成させる方法によっても、ホログラム用記録媒体1の製造が可能である。
次に、本発明のホログラム用記録媒体1を用いたホログラムの記録方法及び記録原理について説明し、あわせて本発明にかかる干渉縞が記録された記録媒体について説明する。
まず、記録するべき情報を有している光(物体光)と、情報を有していない光(参照光)とを、それぞれ異なる角度からホログラム用記録材料の同一位置に照射する。この物体光及び参照光が照射されると、その照射部位の光重合開始剤から活性種が発生し、これによって活性種の近くに存在するフッ素含有モノマー
が重合を開始し、照射部位ではフッ素含有モノマーの重合体が形成される。こうなると、かかる重合反応によって消費されたフッ素含有モノマーを補填するため、光の強度がより弱い周辺の部位から重合反応が生じている部位にフッ素含有モノマーの移動・拡散が生じるようになる。また、これと同時に、フッ素修飾金属酸化物は、フッ素含有モノマーの移動に伴って重合反応が生じている部位から押し出され、光の強度がより弱い部位へと移動する。
が重合を開始し、照射部位ではフッ素含有モノマーの重合体が形成される。こうなると、かかる重合反応によって消費されたフッ素含有モノマーを補填するため、光の強度がより弱い周辺の部位から重合反応が生じている部位にフッ素含有モノマーの移動・拡散が生じるようになる。また、これと同時に、フッ素修飾金属酸化物は、フッ素含有モノマーの移動に伴って重合反応が生じている部位から押し出され、光の強度がより弱い部位へと移動する。
このような移動・拡散によって、記録材料には、照射された光の強弱に対応してフッ素含有モノマーの重合体が高濃度で存在する領域と、フッ素修飾金属酸化物が高濃度で存在する領域とが形成され、これらの領域間で組成の差が生じるようになる。ここで、物体光及び参照光が照射された部位においては、この2つの光が干渉することによって干渉縞が形成されている。従って、それぞれの領域間における組成の差は干渉縞による光の強弱に対応したものとなる。こうなると、ホログラム用記録材料には、干渉縞による光の強弱に対応して生じた組成の差に基づいて、各領域間で屈折率の差が形成される。こうして干渉縞は記録材料に生じた屈折率差として記録される。
ホログラム用記録媒体1には、このようにして干渉縞が記録され、所定の情報が記録されたホログラム用記録媒体が得られる。この記録後のホログラム用記録媒体は、基体及びこの基体上に形成されたホログラム記録層から構成されている。かかる記録媒体におけるホログラム記録層は、フッ素含有モノマーと、フッ素含有モノマーを、光重合開始剤の存在下で光を照射することにより重合させてなるフッ素含有モノマーの重合体と、フッ素修飾金属酸化物とを含有している。そして、かかる記録層においては、フッ素含有モノマーの重合体と、フッ素修飾金属酸化物との組成比に所定の分布が生じており、上述したように、この組成比の所定の分布によって干渉縞が記録されている。
こうしてホログラム記録媒体に記録された情報は、記録時に用いた参照光と同一の光をホログラム照射して、この照射した光をホログラムによって回折させ、これによりもとの情報を有している光を再生することによって読み出すことができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
まず、金属酸化物として酸化チタンゾルTKS-251 20質量%メタノール溶液(テイカ(株)製)を250質量部、上記の金属酸化物をフッ素修飾するカップリング剤としてトリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシランを1質量部、フッ素含有モノマーとしてパーフルオロブテニルビニルエーテルを50質量部、上記フッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤としてチタノセン誘導体(日本チバガイギー(株)製、IRG-784)を5質量部をテトラフルオロプロパノール100質量部に溶解させた。次いで、スライドガラスの両端部にスペーサとして厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り、スライドガラス中央(スペーサに挟まれた領域)に上記混合物を滴下し、減圧下で24時間乾燥させ、記録層を形成した。その後、スライドガラスをかぶせ、ホログラム記録媒体を作製した。このとき、作製されたホログラム用記録媒体は、十分に透明であった。
まず、金属酸化物として酸化チタンゾルTKS-251 20質量%メタノール溶液(テイカ(株)製)を250質量部、上記の金属酸化物をフッ素修飾するカップリング剤としてトリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシランを1質量部、フッ素含有モノマーとしてパーフルオロブテニルビニルエーテルを50質量部、上記フッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤としてチタノセン誘導体(日本チバガイギー(株)製、IRG-784)を5質量部をテトラフルオロプロパノール100質量部に溶解させた。次いで、スライドガラスの両端部にスペーサとして厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り、スライドガラス中央(スペーサに挟まれた領域)に上記混合物を滴下し、減圧下で24時間乾燥させ、記録層を形成した。その後、スライドガラスをかぶせ、ホログラム記録媒体を作製した。このとき、作製されたホログラム用記録媒体は、十分に透明であった。
このようにして得られたホログラム用記録媒体を、図2に示す装置によって二光束干渉露光を行いホログラムの記録を行った。媒体1に対し、doubled-YAGレーザー2(λ=532nm)を用いて、露光パワー密度5mW/cm2で二光束干渉露光を行った。YAGレーザー2から出射した光をビームエキスパンダ3を経てハーフミラー4で2本に分割し、それぞれミラー5,6を経て媒体1に照射し、両光の干渉縞をホログラム用記録媒体1の記録層に記録することによりホログラムを形成した。ここで、ハーフミラー4とミラー5との間のシャッター7、及び、ビームエキスパンダ3とハーフミラー4との間の減光フィルター8は不使用状態とした。
記録後、減光フィルター8を使用して光量を落とし、ハーフミラー4とミラー5との間のシャッター7を機能させることにより、YAGレーザー2からの参照光のみ媒体1に照射してホログラムを再生した。そして、再生光を光検出器10で検出することで回折効率を評価した。これにより得られた回折効率は41%であった。
(比較例1)
金属酸化物をフッ素修飾するカップリング剤としてのトリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシランを加えない以外は、実施例と同様にして比較例1のホログラム用記録媒体を作製した。このとき、作製されたホログラム用記録媒体は、材料同士の相溶性が悪く透明にならなかった。そのため、ホログラム記録をすることができなかった。
金属酸化物をフッ素修飾するカップリング剤としてのトリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシランを加えない以外は、実施例と同様にして比較例1のホログラム用記録媒体を作製した。このとき、作製されたホログラム用記録媒体は、材料同士の相溶性が悪く透明にならなかった。そのため、ホログラム記録をすることができなかった。
(比較例2)
ターポリマー(ビニルアセテート/テトラフルオロエチレン/ビニルビバレート=58/30/12)を4.93質量部、シクロペンタノンを0.01質量部、フルオラドFC−431を0.02質量部、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオールを0.23質量部、1,1’−ビイミダゾールを0.23質量部、エトキシレートビスフェノール−A−ジアクリレートを0.23質量部、N−ビニルカルバゾールを0.68質量部、フェノールエトキシレートモノアクリレートを1.20質量部用意し、これらの組成物を、2−ブタノンを38.25質量部、ジクロロメタンを2.13質量部、メタノールを1.20質量部の混合溶媒に溶解させた。
ターポリマー(ビニルアセテート/テトラフルオロエチレン/ビニルビバレート=58/30/12)を4.93質量部、シクロペンタノンを0.01質量部、フルオラドFC−431を0.02質量部、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオールを0.23質量部、1,1’−ビイミダゾールを0.23質量部、エトキシレートビスフェノール−A−ジアクリレートを0.23質量部、N−ビニルカルバゾールを0.68質量部、フェノールエトキシレートモノアクリレートを1.20質量部用意し、これらの組成物を、2−ブタノンを38.25質量部、ジクロロメタンを2.13質量部、メタノールを1.20質量部の混合溶媒に溶解させた。
それ以外は、実施例と同様にして比較例2のホログラム用記録媒体を作製した。このとき、作製されたホログラム用記録媒体の回折効率は25%であった。
以上、実施例に示した本発明の1実施形態によれば、比較例に示したような従来のフッ素を含有するバインダーポリマーと、エチレン性不飽和モノマーとの組み合わせに対し、効果的に回折効率の向上を図ることができ、またフッ素修飾をしていない金属酸化物を含有したホログラム用記録媒体材料に比しても有効なホログラム用記録媒体を得ることができる。
1…ホログラム用記録媒体、101…基体、102…記録層(ホログラム用記録材料)。
Claims (7)
- フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、
金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、
光が照射されると前記フッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤と、
を有するホログラム用記録材料。 - 前記フッ素を含有する有機基は、−(CF2)nCF3基(ここで0≦n≦30)を有する請求項1に記載のホログラム用記録材料。
- 前記金属酸化物は、チタン酸化物、シリコン酸化物、インジウム酸化物、スズ酸化物からなる群より選択された酸化物である請求項1又は2に記載のホログラム用記録材料。
- 前記光重合開始剤は光が照射されるとラジカルを発生する請求項1〜3のいずれか1項に記載のホログラム用記録材料。
- 基体と、該基体上に形成された記録層とを有し、前記記録層は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、
金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、
光が照射されると前記フッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤と、
を有するホログラム用記録媒体。 - 基体と、該基体上に形成されており干渉縞が記録されたホログラム記録層と、を備え、
前記ホログラム記録層は、フッ素を含有し重合可能なフッ素含有モノマーと、
前記フッ素含有モノマーを、光重合開始剤の存在下で光を照射することにより重合させてなる重合体と、
金属酸化物の表面にフッ素を含有する有機基が結合されたフッ素修飾金属酸化物と、
を含有していることを特徴とするホログラム用記録媒体。 - 親水基及びフッ素を含有する有機基を有する化合物を用いて金属酸化物の表面を処理する表面処理工程と、
前記表面処理された金属酸化物、フッ素を含有する重合可能なフッ素含有モノマー、及び、光が照射されると前記フッ素含有モノマーの重合を開始させる光重合開始剤を溶媒中で混合する混合工程を備える記録層形成工程と、
を含むことを特徴とするホログラム用記録材料の製造方法。
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JP2011133913A (ja) * | 2011-04-01 | 2011-07-07 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 光導波路の製造方法 |
JP2013080239A (ja) * | 2007-03-30 | 2013-05-02 | Daikin Ind Ltd | 体積型ホログラム光情報記録媒体 |
-
2003
- 2003-09-30 JP JP2003341038A patent/JP2005107196A/ja active Pending
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